ご利用について
このPDQがん情報要約では、小児非ホジキンリンパ腫の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。
PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。
CONTENTS
- 小児非ホジキンリンパ腫についての一般的な情報
-
小児非ホジキンリンパ腫は、体の免疫系の一部であるリンパ系の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。
リンパ系は以下のものから構成されています:
リンパ組織は胃や甲状腺、脳、皮膚など、体の他の部位にも存在します。
非ホジキンリンパ腫は、Bリンパ球、Tリンパ球、ナチュラルキラー細胞から発生します。
リンパ腫には主にホジキンリンパ腫と非ホジキンリンパ腫の2種類があります。本要約は、小児非ホジキンリンパ腫の治療について書かれたものです。小児ホジキンリンパ腫の詳しい情報については、小児ホジキンリンパ腫の治療をご覧ください。
非ホジキンリンパ腫の治療は小児と成人で異なります。成人の治療法に関する情報については、以下をご覧ください:
小児非ホジキンリンパ腫には主要なものが3種類あります。
リンパ腫の種類は、顕微鏡で細胞がどのように見えるかに基づいて判定されます。小児非ホジキンリンパ腫の主な種類は以下の3つです:
侵攻性成熟B細胞非ホジキンリンパ腫
侵攻性成熟B細胞非ホジキンリンパ腫には、次のリンパ腫が含まれます:
-
バーキットリンパ腫/白血病:バーキットリンパ腫とバーキット白血病は、同じ疾患が別の形態で現れたものです。バーキットリンパ腫/白血病はBリンパ球の侵攻性の(増殖の速い)疾患で、小児と若年成人に最もよくみられます。腹部、ワルダイエル輪、精巣、骨、骨髄、皮膚、中枢神経系(CNS)、頭頸部に発生します。バーキット白血病は、最初はバーキットリンパ腫としてリンパ節に生じ、その後血液と骨髄に拡がる場合と、最初からリンパ節でなく血液と骨髄に発生する場合があります。
バーキット白血病とバーキットリンパ腫はいずれもエプスタイン-バーウイルス(EBV)への感染に関連がありますが、EBV感染は米国よりもアフリカの患者さんに多く発生する傾向があります。バーキットリンパ腫/白血病は、白人に多くみられます。組織のサンプルを検査してMYC遺伝子に特定の変化が見つかった場合に、バーキットリンパ腫/白血病と診断されます。
- びまん性大細胞型B細胞リンパ腫:びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、最も多くみられる非ホジキンリンパ腫です。リンパ節で急速に増殖するB細胞非ホジキンリンパ腫です。脾臓、肝臓、骨髄などの臓器にもよく発生します。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、小児より青年に多くみられます。
- 原発性縦隔B細胞リンパ腫:縦隔(両肺の間の領域)のB細胞から発生するリンパ腫です。肺や心臓を包む袋など、周辺臓器に拡がることがあります。さらにリンパ節や、腎臓などの遠く離れた臓器に転移することもあります。原発性縦隔B細胞リンパ腫は、小児より青年に多くみられます。
リンパ芽球性リンパ腫
リンパ芽球性リンパ腫は、主にT細胞リンパ球に発生するリンパ腫の一種です。通常は縦隔(両肺の間の領域)に形成されます。呼吸障害、喘鳴、嚥下障害、頭頸部の腫れなどを引き起こします。リンパ節、骨、骨髄、皮膚、CNS、腹部の臓器、さらに他の部位に転移することもあります。リンパ芽球性リンパ腫は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)によく似ています。
未分化大細胞型リンパ腫
未分化大細胞型リンパ腫は、主にT細胞リンパ球に発生するリンパ腫の一種です。通常はリンパ節、皮膚、骨に発生し、ときに消化管、肺、肺を覆う組織、筋肉にも生じます。未分化大細胞型リンパ腫の患者さんでは、T細胞の表面にCD30と呼ばれる受容体が存在しています。多くの小児患者さんで、未分化大細胞型リンパ腫の特徴として、未分化リンパ腫キナーゼという蛋白を作るALK遺伝子の変化が認められます。病理医はこれらの細胞と遺伝子の変化を調べて、未分化大細胞型リンパ腫の診断材料とします。
いくつかの種類の非ホジキンリンパ腫は小児ではまれです。
いくつかの種類の小児非ホジキンリンパ腫はまれな疾患です。具体的には以下のものがあります:
- 小児型濾胞性リンパ腫:小児の濾胞性リンパ腫は主に男児に発生します。1つの部位にのみ生じ、他の部位には拡がらない傾向があります。通常は扁桃や頸部のリンパ節に発生しますが、精巣、腎臓、消化管、唾液腺に生じる場合もあります。
- 辺縁帯リンパ腫:辺縁帯リンパ腫はゆっくり増殖して拡がることの多いリンパ腫の一種であり、通常は早期に発見されます。リンパ節に発生することも、リンパ節外の領域に発生することもあります。小児のリンパ節の外部にみられる辺縁帯リンパ腫は、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫と呼ばれます。MALTは消化管のヘリコバクターピロリ菌感染や眼の表面を覆っている結膜のオウム病クラミジア感染に関連していることがあります。辺縁帯リンパ腫は小児ではまれですが、成人ではよくみられます。
- 中枢神経系(CNS)原発リンパ腫:中枢神経系原発リンパ腫は、小児では極めてまれな疾患です。
- 末梢T細胞リンパ腫:末梢T細胞リンパ腫は、成熟Tリンパ球から発生する侵攻性の(増殖の速い)非ホジキンリンパ腫です。他の種類の末梢T細胞リンパ腫には、成熟Tリンパ球/ナチュラルキラー細胞リンパ腫、節外性NK/T細胞リンパ腫、肝脾γ-δT細胞リンパ腫があります。末梢T細胞リンパ腫は小児にはまれです。
- 皮膚T細胞リンパ腫:皮膚T細胞リンパ腫はまず皮膚に発生し、皮膚を厚くしたり腫瘍を形成したりすることがあります。小児にはごくまれな疾患ですが、青年や若年成人ではより多くみられます。皮膚未分化大細胞型リンパ腫、皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫、γ-δT細胞リンパ腫、菌状息肉腫など、様々な種類の皮膚T細胞リンパ腫があります。菌状息肉腫は小児と青年ではまれです。
免疫系の機能が低下すると、小児のNHLのリスクが高くなります。
疾患が発生する危険性を増大させるものは全てリスク因子と呼ばれます。これらのリスク因子の1つ以上を持つ小児がみなNHLになるわけではありませんし、既知のリスク因子を持たない小児がNHLになることもあります。お子さんのリスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。
小児NHLのリスクの上昇に関連している免疫系の問題には以下のようなものがあります:
- エプスタイン-バーウイルスまたはヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染していること。
- 移植後に免疫系が弱っているか、または移植後に投与された薬剤により免疫系が弱っていること。
- 特定の免疫系の遺伝性疾患(例えば、末梢血管拡張性運動失調症、ナイミーヘン染色体不安定症候群、体質性ミスマッチ修復遺伝子異常などのDNA修復障害症候群)を患っていること。
- がんの治療歴。
特定の遺伝性疾患やHIV感染、移植、または移植後に投与された薬剤による免疫系の機能低下に関連して、リンパ腫またはリンパ増殖性疾患が生じている場合、その病態は免疫不全を伴うリンパ増殖性疾患と呼ばれます。免疫不全を伴うリンパ増殖性疾患には、以下のような種類があります:
- 原発性免疫不全症に関連するリンパ増殖性疾患。
- HIV関連非ホジキンリンパ腫。
- 移植後リンパ増殖性疾患。
- 化学療法によるリンパ増殖性疾患。
小児非ホジキンリンパ腫の徴候には、呼吸障害やリンパ節の腫れなどがあります。
これらに加え、別の徴候が小児非ホジキンリンパ腫により引き起こされることがありますが、その他の病態によって生じることもあります。お子さんに以下の症状が1つでも認められた場合は、医師の診察を受けてください:
小児非ホジキンリンパ腫の診断には、身体とリンパ系を調べる検査法が用いられます。
担当医は小児の個人歴と家族歴をたずね、身体診察を行うことに加えて、以下の検査や手技を行うことがあります:
- 血液生化学検査:採取した血液を調べて、体内の臓器や組織から血液中に放出される、電解質、乳酸脱水素酵素(LDH)、尿酸、血中尿素窒素(BUN)、クレアチニンといった特定の物質の濃度や肝機能の値を測定する検査法。ある物質で異常な値(正常値よりも高い値や低い値)が出るということは、疾患の徴候である可能性があります。
- 肝機能検査:採取した血液を調べて、肝臓から血液中に放出される特定の物質の濃度を測定する検査法。ある物質で正常値より高い値が出るということは、がんの徴候である可能性があります。
- CTスキャン(CATスキャン):頸部、胸部、腹部、骨盤などの体内の領域を様々な角度から撮影して、精細な連続画像を作成する検査法。この画像はX線装置に接続されたコンピュータによって作成されます。臓器や組織をより鮮明に映し出すために、造影剤を静脈内に注射したり、患者さんに造影剤を飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影法(CT)やコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれます。
- PETスキャン(陽電子放射断層撮影):体内の悪性の腫瘍細胞を検出する検査法。まずごく少量の放射性グルコース(ブドウ糖)を静脈内に注入します。その後、周囲を回転しながら体の内部を調べていくPETスキャナという装置を用いて、ブドウ糖が消費されている体内の領域を示す画像を作成していきます。悪性腫瘍細胞は、正常な細胞よりも活発でブドウ糖をより多く取り込む性質があるため、画像ではより明るく映し出されます。PETスキャンとCTスキャンが同時に行われることもあります。この方法により、がんがあれば、発見される確率が高くなります。
- MRI(磁気共鳴画像法):磁気、電波、コンピュータを用いて、体内領域の精細な連続画像を作成する検査法。この検査法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれます。
- 腰椎穿刺:脊柱内から脳脊髄液(CSF)を採取する際に用いられる手技。脊椎内の2本の骨の間から脊柱内に針を刺し、脊髄周囲を流れるCSFに到達させ、CSFを採取します。CSFのサンプルは顕微鏡で観察し、脳や脊髄に転移したがんの徴候を調べます。この手技はLPまたは脊椎穿刺とも呼ばれます。
- 胸部X線検査:胸部の臓器と骨のX線検査。X線は放射線の一種で、これを人の体を通してフィルム上に照射すると、そのフィルム上に体内領域の画像が映し出されます。
- 超音波検査:高エネルギーの音波(超音波)を内部の組織や臓器に反射させ、それによって生じたエコーを利用する検査法。このエコーを基にソノグラムと呼ばれる身体組織の画像が描出されます。
小児非ホジキンリンパ腫の診断を行うために生検が実施されます。
生検で細胞や組織を採取した後、病理医がそれらを顕微鏡で観察して、がん細胞の有無を調べます。治療法は非ホジキンリンパ腫の種類によって異なるため、小児非ホジキンリンパ腫の診断に熟練した病理医が生検サンプルを調べるべきです。
実施される生検には以下のような種類があります:
- 摘出生検:リンパ節やしこりの組織の全体を摘出する。
- 切除生検:しこりやリンパ節の一部あるいは組織のサンプルを採取する。
- コア針生検:太い針を用いて組織やリンパ節の一部を採取する。
- 穿刺吸引生検(FNA生検):細い針を用いて組織やリンパ節の一部を採取する。
組織サンプルの採取に用いられる手技は、腫瘍の位置に応じて異なります:
- 骨髄穿刺と骨髄生検:腰骨または胸骨に中空の針を挿入して、骨髄や骨の小片を採取する手技。
- 縦隔鏡検査:両肺の間にある臓器、組織、リンパ節などを観察し、異常な部分がないかどうか調べる外科的処置。胸骨の最上部に切開(切れ込み)を施し、そこから縦隔鏡を胸部に挿入します。縦隔鏡とは、観察用のライトとレンズを備えた細いチューブ状の器具のことです。これには組織やリンパ節のサンプルを採取するための器具も付いており、切除したサンプルを顕微鏡で観察し、疾患の徴候がないかどうか調べます。
- 前縦隔切開:両肺の間、および胸骨と心臓の間にある臓器や組織を観察し、異常な部分がないかどうか調べる外科的処置。胸骨のすぐそばに切開(切れ込み)を施し、そこから縦隔鏡を胸部に挿入します。縦隔鏡とは、観察用のライトとレンズを備えた細いチューブ状の器具のことです。これには組織やリンパ節のサンプルを採取するための器具も付いており、切除したサンプルを顕微鏡で観察し、疾患の徴候がないかどうか調べます。この方法は、チェンバレン手技とも呼ばれます。
- 胸腔穿刺:胸腔と肺の表面を覆っている膜の間に溜まった液体を針を用いて体外に排出させる手技。採取された液体は病理医が顕微鏡で観察して、がん細胞の有無を調べます。
がんが発見されれば、以下の検査を実施してがん細胞を詳しく調べる場合があります:
- 免疫組織化学検査:抗体を利用して、患者さんから採取した組織のサンプルに含まれる特定の抗原(マーカー)を調べる臨床検査。使用される抗体には、通常、酵素や蛍光色素が結合されています。この抗体が組織サンプル内の特定の抗原に結合すると、酵素や色素が活性化し、顕微鏡で抗原を観察できるようになります。この種の検査はがんの診断に利用されるほか、各種のがんの違いを示すためにも用いられます。
- フローサイトメトリー:試料中の細胞の数、試料中の生きている細胞の割合、細胞の特徴(大きさ、形状、細胞表面の腫瘍マーカーや腫瘍以外のマーカーの有無など)を計測する臨床検査。患者さんの血液や骨髄、または他の組織のサンプルから得られた細胞を蛍光色素で染色し、液体に入れて流し、1つずつ細胞に光線が当たるようにライトの前を通過させます。この検査の結果は、蛍光色素で染色された細胞が光線にどう反応するかに基づきます。この検査は白血病やリンパ腫といった特定のがんの診断と管理に役立ちます。
- 細胞遺伝学的分析:血液または骨髄のサンプルに含まれる細胞を検査し、染色体の損傷や欠失、再構成、過剰などの変異を計測して調べる臨床検査。特定の染色体に認められる変化は、がんの徴候を示している可能性があります。細胞遺伝学的分析はがんの診断、治療計画、治療効果の判定に利用されます。
- FISH(蛍光in situハイブリダイゼーション):細胞や組織内の遺伝子や染色体を調べ、計測するために使用される臨床検査。蛍光色素を含有するDNAの断片を処理施設で作成し、患者さんの細胞や組織のサンプルにそのDNA片を添加します。この蛍光標識されたDNA片がサンプルに含まれる特定の遺伝子や染色体領域と結合した場合に、蛍光顕微鏡を用いて観察すると、結合している部分が光って見えます。FISH検査はがんの診断や治療計画に利用されます。
- 免疫表現型検査:抗体を使用し、細胞表面の抗原またはマーカーの種類に基づいてがん細胞を特定する臨床検査。この検査は特定のリンパ腫の診断に役立ちます。
特定の要因が予後(回復の見込み)や治療法の選択肢に影響を及ぼします。
予後と治療選択肢は、以下の因子に左右されます:
- リンパ腫の種類。
- 診断時の腫瘍の位置。
- がんの病期。
- 染色体に特定の変化がないかどうか。
- 初回治療の種類。
- リンパ腫の初回治療に対する奏効の有無。
- 患者さんの年齢と健康状態。
-
バーキットリンパ腫/白血病:バーキットリンパ腫とバーキット白血病は、同じ疾患が別の形態で現れたものです。バーキットリンパ腫/白血病はBリンパ球の侵攻性の(増殖の速い)疾患で、小児と若年成人に最もよくみられます。腹部、ワルダイエル輪、精巣、骨、骨髄、皮膚、中枢神経系(CNS)、頭頸部に発生します。バーキット白血病は、最初はバーキットリンパ腫としてリンパ節に生じ、その後血液と骨髄に拡がる場合と、最初からリンパ節でなく血液と骨髄に発生する場合があります。
- 小児非ホジキンリンパ腫の病期
-
小児非ホジキンリンパ腫の診断がついた後には、がん細胞のリンパ系内部での拡がりや他の部位への転移の有無を明らかにするために、さらに検査が行われます。
がんのリンパ系内部での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。非ホジキンリンパ腫の診断に用いられた検査法や手技の結果が、病期判定にも利用されることがあります。この過程で集められた情報を基にして病期が判定されます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。
非ホジキンリンパ腫の診断に使用される検査法や手技については、一般的な情報をご覧ください。
体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。
小児非ホジキンリンパ腫では以下のような病期が用いられます:
IV期
IV期小児非ホジキンリンパ腫では、骨髄、脳、または脳脊髄液にがんが認められます。これら以外の部位にがんが認められることもあります。
- 治療選択肢の概要
-
小児非ホジキンリンパ腫の患者さんには様々な治療法が存在します。
小児非ホジキンリンパ腫の患者さんは、様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。
非ホジキンリンパ腫の全ての小児について、臨床試験への参加を検討すべきです。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。
非ホジキンリンパ腫の小児の治療では、小児がんの治療に精通した医師で構成されるチームによって治療計画が作成されるべきです。
この疾患の治療は、小児腫瘍医(小児がんの治療を専門とする医師)が統括します。小児腫瘍医は、小児の非ホジキンリンパ腫の治療に精通し、特定の医療分野を専門とする他の医療提供者と協力しながら治療に取り組んでいきます。具体的には以下のような専門家が挙げられます:
以下の8種類の治療法が用いられています:
手術
一部の小児非ホジキンリンパ腫には、腫瘍を可能な限り摘出する手術が行われることがあります。その手術で確認できる全てのがんを切除した後に、残っているがん細胞を全て死滅させるために化学療法が行われることもあります。このようにがんの再発リスクを低減させるために手術の後に行われる治療は、術後補助療法と呼ばれます。
化学療法
化学療法は、薬を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによって、がんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脳脊髄液内(髄腔内化学療法)、臓器内、あるいは腹部などの体腔内に薬剤を直接注入する化学療法では、その領域にあるがん細胞に薬が集中的に作用します。併用化学療法は複数の抗がん剤を使用する治療法です。
脳への転移が確認または推測される小児非ホジキンリンパ腫に対する治療には、髄腔内化学療法が用いられることがあります。脳に転移する可能性を下げる目的で行われる場合、この療法はCNS予防と呼ばれます。髄腔内化学療法は、経口投与や静注による化学療法と合わせて実施されます。CNS予防として、通常より多い用量での化学療法が行われることもあります。
化学療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類と病期に応じて異なります。
詳しい情報については、非ホジキンリンパ腫に対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。
放射線療法
放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用して、がん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんのある領域に放射線を照射する方法です。脳や脊髄への転移が確認または推測される小児非ホジキンリンパ腫には、外照射療法が用いられることがあります。外照射療法は皮膚T細胞リンパ腫(菌状息肉腫)の治療に用いられることがあります。
幹細胞移植を伴う大量化学療法
がん細胞を殺傷するために大量化学療法が行われます。このがん治療は造血細胞などの健康な細胞も破壊します。幹細胞移植は造血細胞を置き換える治療法です。まず患者さん自身またはドナーから採取した血液や骨髄から幹細胞(成熟前の血液細胞)を取り出して、それを凍結保存しておきます。そして化学療法の終了後に、保存していた幹細胞を解凍して、これを点滴によって患者さんの体内に戻します。こうして再注入された幹細胞が血液細胞に成長することにより、血液の機能が回復していきます。
詳しい情報については、非ホジキンリンパ腫に対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。
標的療法
標的療法では、薬物などの物質を使用して、がん細胞の増殖と転移に関連する酵素、蛋白、またはその他の分子の働きを阻害します。標的療法の種類には以下のようなものがあります:
-
モノクローナル抗体療法:モノクローナル抗体は製造ラボで作られ、がんなどの様々な疾患に対する治療に用いられる免疫系蛋白です。がん治療薬として、これらの抗体は、がん細胞や他の細胞上に存在してがん細胞の増殖に関与する特定の標的に結合する性質をもちます。これにより、抗体はがん細胞の死滅、増殖の阻止、転移の抑止などの効果を発揮できるようになります。モノクローナル抗体は点滴によって投与されます。モノクローナル抗体は単独で使用することもあれば、薬や毒素、あるいは放射性物質をがん細胞に直接送り届けるために使用することもあります。モノクローナル抗体は、術後補助療法として化学療法と組み合わせて用いられることもあります。
モノクローナル抗体の種類には以下のようなものがあります:
- 数種類の小児非ホジキンリンパ腫の治療にはリツキシマブが用いられます。
- ペムブロリズマブは、治療に反応しなかった、または再発した(再び現れた)原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫の治療に用いられます。ペムブロリズマブによる治療はほとんどが成人を対象として研究されています。
- ブレンツキシマブ ベドチンは、治療に反応しなかったか再発した未分化大細胞型リンパ腫の治療に用いられる抗がん剤と結合したモノクローナル抗体です。
- 二重特異性モノクローナル抗体は2つの異なるモノクローナル抗体から作られており、2種類の物質に結合して、がん細胞を殺傷する作用があります。二重特異性モノクローナル抗体療法は、治療に反応しなかったか再発したバーキットリンパ腫/白血病とびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療に用いられます。
- ニボルマブは、特定の遺伝子変異を伴う、治療に反応しなかったか再発した未分化大細胞型リンパ腫の治療薬として研究されています。
- ALK阻害薬療法:ALK阻害薬は未分化リンパ腫キナーゼと呼ばれる蛋白の活性を阻害します。この蛋白を阻害することで、がん細胞の増殖と拡がりを抑制できる可能性があります。クリゾチニブ、アレクチニブ、セリチニブは、治療に反応しなかったか再発した未分化大細胞型リンパ腫の治療に用いられます。クリゾチニブは新たに診断された未分化大細胞型リンパ腫の治療薬としても研究されています。
- プロテアソーム阻害薬療法:この治療法は、がん細胞内でプロテアソームの働きを阻害します。プロテアソームは細胞内で不要になった蛋白を除去します。プロテアソームの働きが阻害されると、細胞内に陽子(プロトン)が蓄積し、がん細胞の死を引き起こす可能性があります。ボルテゾミブは、治療に反応しなかったか再発したリンパ芽球性リンパ腫の治療に用いられます。
- 免疫毒素:この治療法は、がん細胞に結合し、それらを殺傷する作用があります。デニロイキン・ジフチトクスは皮膚T細胞リンパ腫の治療に用いられる免疫毒素です。
その他の標的療法も、治療に反応しなかったか再発した(再び現れた)小児非ホジキンリンパ腫の治療法として研究されています。
詳しい情報については、非ホジキンリンパ腫に対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。
その他の薬物療法
レチノイドは ビタミンAに関係する薬剤です。ベキサロテンによるレチノイド療法が数種類の皮膚T細胞リンパ腫の治療に用いられます。
ステロイドは普段から体内で作られているホルモンです。製造ラボで作られ、薬物として使用されることもあります。皮膚に適用されるステロイド療法は、皮膚T細胞リンパ腫の治療に用いられます。デキサメタゾンとプレドニゾンは特定のリンパ腫の治療に他の薬物と併用されるステロイドです。
抗生物質は感染の治療、または細菌や他の微生物を原因とするがんに対する治療に使用される薬剤です。抗生物質は粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫の治療に用いられています。抗生物質による治療はほとんどが成人を対象として研究されています。
この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。
本項では、臨床試験で研究されている治療について説明しています。現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。
免疫療法
免疫療法は免疫系ががんと戦うのを助けます。免疫療法の種類には次のようなものがあります:
- CAR T細胞療法:この治療法では、患者さんのT細胞(免疫系細胞の一種)を改変して、がん細胞の表面に存在する特定の蛋白に対する攻撃性をもたせます。患者さんからT細胞を採取し、製造ラボでその表面に特殊な受容体を付加します。こうして改変した細胞は、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞と呼ばれます。製造ラボでCAR T細胞を増やし、点滴で患者さんに投与します。投与されたCAR T細胞は患者さんの血液内で増加し、がん細胞を攻撃します。CAR T細胞療法は、治療に反応しなかったか再発した(再び現れた)バーキットリンパ腫/白血病とびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療法として研究されています。
- エプスタイン-バーウイルス(EBV)特異的細胞傷害性Tリンパ球は免疫細胞の一種で、外来性の細胞やがん細胞、EBVに感染した細胞などを殺傷する働きがあります。細胞傷害性Tリンパ球は処理施設で他の血液細胞から分離して培養し、がん細胞を殺傷するために患者さんに投与されます。EBV特異的細胞傷害性Tリンパ球は、移植後リンパ増殖性疾患の治療に関して研究されています。
- シクロスポリンA:皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫の治療にステロイドとの併用で用いられます。
小児非ホジキンリンパ腫の治療は副作用を引き起こすことがあります。
がんの治療中に発生する副作用に関する詳しい情報については、副作用(英語)のページをご覧ください。
がんの治療の副作用のうち、治療後に始まり、何ヵ月または何年も続くものは、晩期合併症(晩期障害)と呼ばれます。がん治療の晩期合併症(晩期障害)には以下のようなものがあります:
晩期合併症(晩期障害)には治療や制御が可能なものもあります。がんの治療によってお子さんに生じうる影響について担当医とよく相談することが重要です。詳細については、小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)をご覧ください。
患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。
患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。
今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。
患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。
患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。
ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。
臨床試験は米国各地で行われています。NCIが支援する臨床試験に関する情報は、NCIの臨床試験検索ウェブページで探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。他の組織によって支援されている臨床試験は、ClinicalTrials.govウェブサイトで探すことができます。
-
モノクローナル抗体療法:モノクローナル抗体は製造ラボで作られ、がんなどの様々な疾患に対する治療に用いられる免疫系蛋白です。がん治療薬として、これらの抗体は、がん細胞や他の細胞上に存在してがん細胞の増殖に関与する特定の標的に結合する性質をもちます。これにより、抗体はがん細胞の死滅、増殖の阻止、転移の抑止などの効果を発揮できるようになります。モノクローナル抗体は点滴によって投与されます。モノクローナル抗体は単独で使用することもあれば、薬や毒素、あるいは放射性物質をがん細胞に直接送り届けるために使用することもあります。モノクローナル抗体は、術後補助療法として化学療法と組み合わせて用いられることもあります。
- 小児非ホジキンリンパ腫の治療選択肢
-
バーキットリンパ腫/白血病
再発または難治性バーキットリンパ腫/白血病の治療
以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要をご覧ください。
再発または難治性バーキットリンパ腫/白血病の治療法には以下のようなものがあります:
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
再発または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療
以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要をご覧ください。
再発または難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療法には以下のようなものがあります:
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
原発性縦隔B細胞リンパ腫
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
リンパ芽球性リンパ腫
リンパ芽球性リンパ腫の治療
以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要をご覧ください。
リンパ芽球性リンパ腫は、急性リンパ芽球性白血病(ALL)と同じ疾患として分類可能です。リンパ芽球性リンパ腫の治療法には以下のようなものがあります:
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
未分化大細胞型リンパ腫
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
小児の免疫不全を伴うリンパ増殖性疾患
原発性免疫不全症に関連するリンパ増殖性疾患の治療
以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要をご覧ください。
免疫系が弱っている小児と青年のリンパ増殖性疾患の治療法には以下のようなものがあります:
DNA修復障害症候群に関連する非ホジキンリンパ腫の治療
以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要をご覧ください。
小児のDNA修復障害症候群に関連する非ホジキンリンパ腫の治療法には以下のようなものがあります:
- 化学療法。
HIV関連非ホジキンリンパ腫の治療
以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要をご覧ください。
HAARTという高活性抗レトロウイルス療法(複数の抗レトロウイルス薬の併用療法)による治療は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染した患者さんの非ホジキンリンパ腫のリスクを低下させます。
小児のHIV関連非ホジキンリンパ腫(NHL)の治療法には以下のようなものがあります:
再発した疾患に対する治療法は、非ホジキンリンパ腫の種類により異なります。
小児にはまれなNHL
小児型濾胞性リンパ腫の治療
以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要をご覧ください。
小児の濾胞性リンパ腫の治療法には以下のようなものがあります:
遺伝子に特定の変異があるがんを患っている小児には、濾胞性リンパ腫の成人に対するものと同様の治療が行われます。成人濾胞性リンパ腫の治療の詳しい情報については、成人非ホジキンリンパ腫をご覧ください。
皮膚T細胞リンパ腫の治療
以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要をご覧ください。
小児皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫の治療法には以下のようなものがあります:
皮膚未分化大細胞型リンパ腫の治療法には以下のようなものがあります:
- 小児非ホジキンリンパ腫についてさらに学ぶために
-
米国国立がん研究所が提供している小児非ホジキンリンパ腫に関する詳しい情報については、以下をご覧ください:
小児がんに関する情報と一般的ながんに関するその他の資源については、以下をご覧ください:
- 本PDQ要約について
-
PDQについて
PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。
PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。
本要約の目的
このPDQがん情報要約では、小児非ホジキンリンパ腫の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。
査読者および更新情報
PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。
患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。
臨床試験に関する情報
臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。
NCIのウェブサイトで臨床試験を検索することができます。より詳細な情報については、NCIのコンタクトセンターであるCancer Information Service(CIS)(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。
本要約の使用許可について
PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。
本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:
PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Childhood Non-Hodgkin Lymphoma Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/lymphoma/patient/child-nhl-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389294]
本要約内の画像は、著者やイラストレーター、出版社より、PDQ要約内での使用に限定して、使用許可を得ています。PDQ要約から、その要約全体を使用せず画像のみを使用したい場合には、画像の所有者から許可を得なければなりません。その許可はNCIより与えることはできません。本要約内の画像の使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともに、Visuals Onlineで入手可能です。Visuals Onlineには、3,000以上の科学関連の画像が収載されています。
免責事項
PDQ要約の情報は、保険払い戻しに関する決定を行うために使用されるべきではありません。保険の適用範囲についての詳細な情報は、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手可能です。
お問い合わせ
Cancer.govウェブサイトを通じてのお問い合わせやサポートの依頼に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載しています。ウェブサイトのE-mail Usから、Cancer.govに対して質問を送信することもできます。