医療専門家向け 中枢神経系原発リンパ腫の治療(PDQ®)

ご利用について

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、中枢神経系原発リンパ腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

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中枢神経系原発リンパ腫に関する一般情報

中枢神経系(CNS)原発リンパ腫とは、全身疾患を認めない頭蓋-脊髄軸に限定したリンパ腫であると定義される。AIDS患者をはじめとする免疫力が低下した患者に、本疾患発生率の増大が認められている。コンピュータ断層撮影(CT)では、AIDS患者の50%にリング状造影が認められるが、非AIDS患者ではほとんどの場合、均質の造影が認められるだけである。[ 1 ]発表されている試験における全生存期間中央値は一般的に2~4年である。[ 2 ]高齢(65歳以上)およびHIV陽性が臨床的に最も関連のある予後不良因子であるが、HIV関連中枢神経系原発リンパ腫の予後は抗レトロウイルス併用療法の使用により改善している。[ 3 ]

予後因子

予後不良因子には以下のものがある:[ 4 ][ 5 ]

診断学

腫瘍進展が認められる場合は通常、CNSおよび/または眼球に限局している。骨髄生検のほか、胸部、腹部、および骨盤のCTスキャンまたはポジトロン放射断層撮影-CTスキャンを用いる病期決定によって、潜在性の全身性病変を除外できる。[ 7 ][ 8 ]

282人の患者を対象にした1件のプロスペクティブ・ケースシリーズでは、17%で細胞形態による髄膜播種、免疫グロブリン重鎖遺伝子が再構成されたポリメラーゼ連鎖反応、および磁気共鳴画像法上の髄膜増強が見つかった。[ 9 ]

発生機序

中枢神経系(CNS)原発リンパ腫患者の95%以上はB細胞由来のリンパ腫であるが、12ヵ所のがんセンターから集められたデータによるT細胞由来CNSリンパ腫の患者45人のレトロスペクティブ・シリーズでは、症状または結果において差は示されなかった。[ 10 ]ほぼすべての中枢神経系(CNS)原発リンパ腫が、びまん性大細胞B細胞型の侵攻性の新生物である。

中枢神経系原発リンパ腫は大細胞型B細胞リンパ腫の活性化B細胞サブタイプに酷似しており、B細胞受容体シグナル伝達経路に追加の変異が認められる。5ヵ国、18のがんセンターから得られた低悪性度のCNS原発リンパ腫患者40人を対象とした1件のレトロスペクティブ・ケースシリーズで、通常の侵攻性のCNSリンパ腫と関連する治療成績と比べて、より良好な長期の治療成績(生存期間中央値、7年)が報告された。[ 11 ][証拠レベル:3iiiDiv]中枢神経系原発ホジキンリンパ腫の逸話的なケースが報告されている。[ 12 ]

関連する要約

中枢神経系原発リンパ腫に関する情報を含む他のPDQ要約には以下のものがある:

参考文献
  1. Fine HA, Mayer RJ: Primary central nervous system lymphoma. Ann Intern Med 119 (11): 1093-104, 1993.[PUBMED Abstract]
  2. Grommes C, DeAngelis LM: Primary CNS Lymphoma. J Clin Oncol 35 (21): 2410-2418, 2017.[PUBMED Abstract]
  3. Gupta NK, Nolan A, Omuro A, et al.: Long-term survival in AIDS-related primary central nervous system lymphoma. Neuro Oncol 19 (1): 99-108, 2017.[PUBMED Abstract]
  4. Ferreri AJ, Blay JY, Reni M, et al.: Prognostic scoring system for primary CNS lymphomas: the International Extranodal Lymphoma Study Group experience. J Clin Oncol 21 (2): 266-72, 2003.[PUBMED Abstract]
  5. Abrey LE, Ben-Porat L, Panageas KS, et al.: Primary central nervous system lymphoma: the Memorial Sloan-Kettering Cancer Center prognostic model. J Clin Oncol 24 (36): 5711-5, 2006.[PUBMED Abstract]
  6. Kreher S, Strehlow F, Martus P, et al.: Prognostic impact of intraocular involvement in primary CNS lymphoma: experience from the G-PCNSL-SG1 trial. Ann Hematol 94 (3): 409-14, 2015.[PUBMED Abstract]
  7. O'Neill BP, Dinapoli RP, Kurtin PJ, et al.: Occult systemic non-Hodgkin's lymphoma (NHL) in patients initially diagnosed as primary central nervous system lymphoma (PCNSL): how much staging is enough? J Neurooncol 25 (1): 67-71, 1995.[PUBMED Abstract]
  8. Abrey LE, Batchelor TT, Ferreri AJ, et al.: Report of an international workshop to standardize baseline evaluation and response criteria for primary CNS lymphoma. J Clin Oncol 23 (22): 5034-43, 2005.[PUBMED Abstract]
  9. Fischer L, Martus P, Weller M, et al.: Meningeal dissemination in primary CNS lymphoma: prospective evaluation of 282 patients. Neurology 71 (14): 1102-8, 2008.[PUBMED Abstract]
  10. Shenkier TN, Blay JY, O'Neill BP, et al.: Primary CNS lymphoma of T-cell origin: a descriptive analysis from the international primary CNS lymphoma collaborative group. J Clin Oncol 23 (10): 2233-9, 2005.[PUBMED Abstract]
  11. Jahnke K, Korfel A, O'Neill BP, et al.: International study on low-grade primary central nervous system lymphoma. Ann Neurol 59 (5): 755-62, 2006.[PUBMED Abstract]
  12. Gerstner ER, Abrey LE, Schiff D, et al.: CNS Hodgkin lymphoma. Blood 112 (5): 1658-61, 2008.[PUBMED Abstract]
中枢神経系原発リンパ腫に対する治療法選択肢の概要

放射線療法

中枢神経系(CNS)リンパ腫はびまん性の性状であるため、腫瘍の部分摘出または全摘出による積極的な外科的減圧術は、患者にとって有益でない。手術単独による生存期間中央値はわずか1~5ヵ月である。1990年代半ばまでは、標準分割照射法によって最大45Gyまでの線量を照射する放射線療法が標準治療法であった。Radiation Therapy Oncology Groupによるプロスペクティブ試験(RTOG-8315)において、40Gyの全脳放射線療法(WBRT)を施行し、腫瘍に対しては20Gy追加(ブースト)したところ、結果は以前に報告されているものを上回ることはなく、生存期間中央値は1年、患者の2年生存率は28%であった。[ 1 ][ 2 ]大線量照射にかかわらず、患者の92%の脳内にリンパ腫の再発が認められる。さらに脊髄軸照射を施行しても、脳の再燃を予防するものではないため、生存率を左右することはない。

化学療法と放射線療法の併用

2件の多施設プロスペクティブ試験(RTOG-8806を含む)では、WBRT前にシクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、およびデキサメタゾンを投与した。[ 3 ][ 4 ]生存期間中央値は放射線療法単独を上回ることはなかった。この2件をはじめとする集学的治療試験の失敗は血液-脳関門を通過する標準的薬物の通過性が低いこと、神経毒性が増大することに起因している。レトロスペクティブに再検討したところ、放射線療法とともにメトトレキサートまたはシタラビンを大量投与すると、むしろ他の併用レジメンより結果が改善することが示唆された。[ 5 ][ 6 ]第II相試験に参加した患者において大量メトトレキサートとWBRTの併用により、無増悪生存(PFS)および全生存(OS)が逸話的に改善した一方で、容認できない神経毒性がみられた。[ 7 ][ 8 ][ 9 ][ 10 ]

化学療法単独

WBRT単独を用いた結果は満足のいくものではなく、WBRTと併用する化学療法では神経毒性作用がみられたため、化学療法単独を用いる試験が正当化された。20年間にわたる多数の第I相および第II相研究により、導入療法または再燃疾患の治療のため以下の活性薬物が確立された。これらの薬物は単剤または併用で用いられている。

重度の遅発性神経毒性作用が、その後の放射線療法を行わない場合に化学療法単独の試験でみられることはまれであった。ただし、再燃または不応性疾患に対して、救助放射線がときに線量を抑えて適用されることがある。[ 24 ][ 25 ]

International Extranodal Lymphoma Study Groupにより、HIV陰性中枢神経系原発リンパ腫を新たに診断された患者227人において3つの異なる導入療法が調査され、患者は以下の3つの治療群の1つにランダムに割り付けられた:[ 17 ]

追跡期間中央値30ヵ月で、4剤併用の完全寛解率が49%(95%信頼区間[CI]、38-60)であったのに対し、2剤併用では23%(四分位範囲[IQR]、14-31)(ハザード比[HR]、0.46;95%CI、0.28-0.74)および3剤併用では30%(IQR、21-42)(HR、0.61;95%CI、0.40-0.94)であった。[ 17 ][証拠レベル:1iiDiv]

1件の多施設ランダム化非盲検試験において、79人の患者がメトトレキサート大量投与 vs メトトレキサート + シタラビンの大量投与にランダムに割り付けられた。[ 26 ]3年PFS率は2剤レジメンの方が優れていた(HR、0.54;95%CI、0.31-0.92;P = 0.01)一方で、3年OS率における差は認められなかった(2剤レジメンで46% vs 単剤レジメンで32%;HR、0.65;95%CI、0.38-1.13;P = 0.07)。[ 26 ][証拠レベル:1iiDiii]

いわゆるDA-TEDDI-Rレジメンには、テモゾロミド、エトポシド、リポソーマルドキソルビシン、デキサメタゾン、イブルチニブ、およびリツキシマブが組み込まれている。[ 27 ][証拠レベル:3iiiDiv]18人の患者(5人が未治療)で、完全寛解率は86%であったが、侵襲性アスペルギルス症が高い割合(39%)で報告された。

導入療法のための最適な化学療法の併用を確立するため、さらなるランダム化試験が必要である。導入療法の最適な期間、維持療法の使用、および地固め療法の使用はいずれも論争がある分野であり、さらなる試験結果が待たれる。

導入化学療法後の地固め療法

数件の第II相研究で、自家幹細胞移植(ASCT)で支持する強化化学療法による地固めが研究されている。[ 18 ][ 28 ][ 29 ][ 30 ][ 31 ][ 32 ][ 33 ][ 34 ]このアプローチは、併存症が少なく、パフォーマンスステータスが良好で、導入療法への反応も良好な比較的年齢の低い患者に最も適用可能である。

次のように数件のプロスペクティブ・ランダム化試験で、大量メトトレキサートによる導入療法後の地固めとしてWBRTの価値とASCTの価値が比較されている、または比較された:International Extranodal Lymphoma Study Group 32(IELSC32[NCT01011920])、Pragmatic-Explanatory Continuum Indicator Summary(PRECIS[NCT00863460])、Cancer and Lymphoma Group B/Alliance(CALGB 51101 [NCT01511562])、およびInternational Extranodal Lymphoma Study Group 43(IELSG43[NCT02531841])。[ 30 ]

中枢神経系原発リンパ腫を新たに診断された免疫正常患者551人を対象にしたプロスペクティブ・ランダム化試験では、すべての患者がイホスファミドを併用する、または併用しない6サイクルのメトトレキサート大量投与(4g/m2)による導入化学療法を受けた。[ 35 ]化学療法終了時に反応が得られていた患者は、WBRT(45Gy)または完全奏効患者は治療なしおよび部分奏効患者はシタラビンにランダムに割り付けられた。OS期間中央値における統計的有意差は認められず、放射線療法を受けた患者で32.4ヵ月であったのに対し、放射線療法を受けなかった患者では37.1ヵ月であった(HR、1.06;95%CI、0.80-1.40;P = 0.71)。[ 35 ][証拠レベル:1iiA]放射線療法群では治療関連神経毒性作用が有意に不良であり、こうした毒性作用は、化学療法単独での生存が放射線を追加した場合の生存よりもわずかに劣っている可能性と比較検討する必要がある。

CNS原発リンパ腫を新たに診断された免疫正常患者410人を対象にしたプロスペクティブ・ランダム化試験では、すべての患者が大量メトトレキサートを投与されるように計画され、WBRTを受ける群または放射線を受けない群にランダムに割り付けられた。intent-to-treat解析集団において、WBRTは15.4ヵ月 vs 9.9ヵ月(HR、0.79;95%CI、0.64-0.98;P = 0.034)でPFSの延長に関連したが、OSにおける差は32.4ヵ月 vs 36.1ヵ月で認められなかった(HR、0.98;95%CI、0.79-1.26;P = 0.98)。しかしながら、この研究はWBRTの有益性または有害性を排除するには検出力が不足していた。[ 36 ][証拠レベル:1iiDiii]この研究では、19人の患者が診断時に眼内転移を診断された;眼内リンパ腫は独立した否定的な予後指標であった。[ 37 ]

眼内リンパ腫

ある国際的コンソーシアムにより、原発性眼内悪性リンパ腫を認めるHIV-陰性患者83人のレトロスペクティブ・レビューが実施された。[ 38 ]播種性CNS病変の証拠を認めない一部の患者において、メトトレキサート眼内投与または眼球放射線療法による局所治療は、全身化学療法および/またはWBRTでみられるものと同等の治療成績と関連している。メトトレキサート眼内投与または眼球放射線療法による局所治療は、全身化学療法およびWBRTと比較して再燃率、PFS期間中央値、OS期間中央値に影響しなかった。[ 38 ][証拠レベル:3iiiDiv]眼内リンパ腫と同時に脳の病変が認められた患者は、脳の病変のみがみられた患者よりも予後不良であった(両方が認められた患者19人、脳の病変のみが認められた患者391人)。[ 36 ]

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。

参考文献
  1. Pollack IF, Lunsford LD, Flickinger JC, et al.: Prognostic factors in the diagnosis and treatment of primary central nervous system lymphoma. Cancer 63 (5): 939-47, 1989.[PUBMED Abstract]
  2. Nelson DF, Martz KL, Bonner H, et al.: Non-Hodgkin's lymphoma of the brain: can high dose, large volume radiation therapy improve survival? Report on a prospective trial by the Radiation Therapy Oncology Group (RTOG): RTOG 8315. Int J Radiat Oncol Biol Phys 23 (1): 9-17, 1992.[PUBMED Abstract]
  3. O'Neill BP, O'Fallon JR, Earle JD, et al.: Primary central nervous system non-Hodgkin's lymphoma: survival advantages with combined initial therapy? Int J Radiat Oncol Biol Phys 33 (3): 663-73, 1995.[PUBMED Abstract]
  4. Schultz C, Scott C, Sherman W, et al.: Preirradiation chemotherapy with cyclophosphamide, doxorubicin, vincristine, and dexamethasone for primary CNS lymphomas: initial report of radiation therapy oncology group protocol 88-06. J Clin Oncol 14 (2): 556-64, 1996.[PUBMED Abstract]
  5. Gavrilovic IT, Hormigo A, Yahalom J, et al.: Long-term follow-up of high-dose methotrexate-based therapy with and without whole brain irradiation for newly diagnosed primary CNS lymphoma. J Clin Oncol 24 (28): 4570-4, 2006.[PUBMED Abstract]
  6. Blay JY, Conroy T, Chevreau C, et al.: High-dose methotrexate for the treatment of primary cerebral lymphomas: analysis of survival and late neurologic toxicity in a retrospective series. J Clin Oncol 16 (3): 864-71, 1998.[PUBMED Abstract]
  7. Fisher B, Seiferheld W, Schultz C, et al.: Secondary analysis of Radiation Therapy Oncology Group study (RTOG) 9310: an intergroup phase II combined modality treatment of primary central nervous system lymphoma. J Neurooncol 74 (2): 201-5, 2005.[PUBMED Abstract]
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  18. Schorb E, Fox CP, Fritsch K, et al.: High-dose thiotepa-based chemotherapy with autologous stem cell support in elderly patients with primary central nervous system lymphoma: a European retrospective study. Bone Marrow Transplant 52 (8): 1113-1119, 2017.[PUBMED Abstract]
  19. Illerhaus G, Schorb E, Kasenda B: Novel agents for primary central nervous system lymphoma: evidence and perspectives. Blood 132 (7): 681-688, 2018.[PUBMED Abstract]
  20. Tun HW, Johnston PB, DeAngelis LM, et al.: Phase 1 study of pomalidomide and dexamethasone for relapsed/refractory primary CNS or vitreoretinal lymphoma. Blood 132 (21): 2240-2248, 2018.[PUBMED Abstract]
  21. Houillier C, Choquet S, Touitou V, et al.: Lenalidomide monotherapy as salvage treatment for recurrent primary CNS lymphoma. Neurology 84 (3): 325-6, 2015.[PUBMED Abstract]
  22. Grommes C, Tang SS, Wolfe J, et al.: Phase 1b trial of an ibrutinib-based combination therapy in recurrent/refractory CNS lymphoma. Blood 133 (5): 436-445, 2019.[PUBMED Abstract]
  23. Nayak L, Iwamoto FM, LaCasce A, et al.: PD-1 blockade with nivolumab in relapsed/refractory primary central nervous system and testicular lymphoma. Blood 129 (23): 3071-3073, 2017.[PUBMED Abstract]
  24. Khimani NB, Ng AK, Chen YH, et al.: Salvage radiotherapy in patients with recurrent or refractory primary or secondary central nervous system lymphoma after methotrexate-based chemotherapy. Ann Oncol 22 (4): 979-84, 2011.[PUBMED Abstract]
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  27. Lionakis MS, Dunleavy K, Roschewski M, et al.: Inhibition of B Cell Receptor Signaling by Ibrutinib in Primary CNS Lymphoma. Cancer Cell 31 (6): 833-843.e5, 2017.[PUBMED Abstract]
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  29. Kasenda B, Schorb E, Fritsch K, et al.: Prognosis after high-dose chemotherapy followed by autologous stem-cell transplantation as first-line treatment in primary CNS lymphoma--a long-term follow-up study. Ann Oncol 23 (10): 2670-5, 2012.[PUBMED Abstract]
  30. Ferreri AJ, Illerhaus G: The role of autologous stem cell transplantation in primary central nervous system lymphoma. Blood 127 (13): 1642-9, 2016.[PUBMED Abstract]
  31. Rubenstein JL, Hsi ED, Johnson JL, et al.: Intensive chemotherapy and immunotherapy in patients with newly diagnosed primary CNS lymphoma: CALGB 50202 (Alliance 50202). J Clin Oncol 31 (25): 3061-8, 2013.[PUBMED Abstract]
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  33. DeFilipp Z, Li S, El-Jawahri A, et al.: High-dose chemotherapy with thiotepa, busulfan, and cyclophosphamide and autologous stem cell transplantation for patients with primary central nervous system lymphoma in first complete remission. Cancer 123 (16): 3073-3079, 2017.[PUBMED Abstract]
  34. Houillier C, Taillandier L, Dureau S, et al.: Radiotherapy or Autologous Stem-Cell Transplantation for Primary CNS Lymphoma in Patients 60 Years of Age and Younger: Results of the Intergroup ANOCEF-GOELAMS Randomized Phase II PRECIS Study. J Clin Oncol 37 (10): 823-833, 2019.[PUBMED Abstract]
  35. Thiel E, Korfel A, Martus P, et al.: High-dose methotrexate with or without whole brain radiotherapy for primary CNS lymphoma (G-PCNSL-SG-1): a phase 3, randomised, non-inferiority trial. Lancet Oncol 11 (11): 1036-47, 2010.[PUBMED Abstract]
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  37. Kreher S, Strehlow F, Martus P, et al.: Prognostic impact of intraocular involvement in primary CNS lymphoma: experience from the G-PCNSL-SG1 trial. Ann Hematol 94 (3): 409-14, 2015.[PUBMED Abstract]
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CNS原発リンパ腫の治療に関する重要な参考文献

以下の参考文献は、PDQ Adult Treatment Editorial Boardのメンバーにより、CNS原発リンパ腫の治療の分野において意義があることが確認されている。この一覧は、CNS原発リンパ腫に関する現在の知見がまとめられており治療法の選択肢を決定する上で有用である重要な研究を読者に示すために提供されている。各参考文献の後には、その参考文献が引用されている本要約内のセクションが示されている。

本要約の変更点(05/24/2019)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

本要約は広範囲にわたって改訂された。

本要約はPDQ Adult Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、中枢神経系原発リンパ腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Adult Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Primary CNS Lymphoma Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/lymphoma/hp/primary-cns-lymphoma-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389331]

本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

免責条項

入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。