ご利用について
医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、成人ホジキンリンパ腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。
本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。
CONTENTS
- 成人ホジキンリンパ腫(HL)に関する一般情報
-
発生率および死亡率
米国において、2020年に推定されるHLの新規症例数および死亡数:[ 1 ]
新たに診断された成人HL患者の75%以上が、多剤併用化学療法および/または放射線療法によって治癒可能である。[ 2 ]過去50年間で、成人HLによる米国内死亡率は、この他のいずれの悪性腫瘍よりも急速に低下している。[ 2 ]
解剖学
HLは、横隔膜上のリンパ節群および/または縦隔リンパ節にみられる頻度が最も高い。ワルダイエル輪または扁桃リンパ節の病変がまれにみられる。
危険因子
成人HLの危険因子には以下のものがある:
臨床所見
成人HLまたは他の疾患により、以下およびその他の徴候や症状が引き起こされることがある:
HLを治療すれば、これらの症状は数日以内に軽快する。(これらの症状の管理に関する詳しい情報については、ほてりおよび寝汗、そう痒症、および疲労に関するPDQ要約を参照のこと。)
診断的評価
リンパ腫患者の診断的評価には以下のものがある:
- 生検(切除生検が望ましい)と資格を有する病理医よる解釈。
- 既往歴(発熱、寝汗、過去6ヵ月間で体重が10%以上低下する原因不明の体重減少の有無および持続期間に特に注意する)。
- 身体診察。
- 臨床検査。
- 放射線検査。
- HIV検査。
- B型肝炎およびC型肝炎の血清学的検査。
すべての病期の成人HLは、AとBとのカテゴリーに亜分類することができる:定義された全身症状(以下に記述)が認められればBとし、B症状が認められなければAとする。以下のいずれかの症状のある患者をBに分類する:
最も重要なB症状は、発熱および体重減少である。盗汗のみでは、予後不良とすることはできない。
予後因子
所定の患者の予後は、複数の因子によって決まる。最も重要な因子には以下のものがある:[ 3 ][ 4 ][ 5 ]
他の重要な因子は以下のものである:[ 3 ][ 4 ][ 5 ]
治療失敗の最良の予測因子は、2サイクルの化学療法後に実施するPET-CTスキャン(PET-2スキャン)である。[ 6 ][ 7 ]限局期では、再燃リスクが低いために、検査で偽陽性となる頻度が高い(陽性適中率が低い)。進行期では、PET-2スキャンが陰性(陰性適中率を低下させる)であっても、患者の最大15%が再燃する。[ 6 ][ 7 ]PET-CTスキャンでの奏効またはPET-CTスキャンによる代謝腫瘍量の計算とバイオマーカーの併用は、評価段階にある予後予測性を改善する方法である。[ 6 ][ 8 ][ 9 ][ 10 ][ 11 ]
フォローアップ
治療後のフォローアップについての推奨は証拠に基づいていないが、進行期疾患を呈する高リスク患者または治療終了時のPET-CTスキャンにより完全寛解を達成できていない患者についてさまざまな意見が発表されている。[ 12 ][ 13 ][ 14 ][ 15 ]再発リスクの高い患者では、従来のCT検査をスクリーニングに採用して、検査結果での偽陽性の増加および連続PET-CTスキャンによる放射線曝露の増加を避ける。[ 16 ]
治療終了時のPET-CTスキャンで陰性所見が得られた患者では、再発のリスクがきわめて低いため、ルーチンのスキャンは勧められない。[ 17 ]患者に疑わしい症状、身体所見、または臨床検査結果が認められた場合に、適宜にスキャンを実施する。診断から5年経過時の再燃リスクは導入療法後2年間イベントフリー状態のままであった患者で5.6%であった。[ 18 ]
German Hodgkin Study Group(GHSG)による試験に登録した6,840人の患者について、追跡期間中央値10.3年で、141人の患者が5年を過ぎてから再燃したのに対し、466人の患者では5年以内に再燃した。治療に関係した有害作用および晩期再燃は、追跡期間が20年を過ぎてからも発生しうる。[ 19 ]
治療の有害な長期作用
HLに対する治療を完了した患者は、長期の副作用を発症するリスクがあり、臓器機能または免疫系に対する直接的な損傷から、二次悪性腫瘍までに及ぶ。治療後最初の15年間は、HLが主な死亡原因である。治療後15~20年までに、二次悪性腫瘍、心血管疾患、または肺線維症による累積死亡率は、HLによる累積死亡率を上回る。[ 20 ][ 21 ][ 22 ][ 23 ]この二次悪性腫瘍の発症リスクは、がんの家族歴がある患者でさらに高くなる。[ 24 ]
二次悪性腫瘍
二次悪性腫瘍のスクリーニングまたは長期生存者の追跡に関する推奨は、合意に基づくものであり、ランダム化試験から導かれたものではない。[ 25 ]
血液がん:
固形腫瘍
二次性固形腫瘍の増加も観察されており、特に中皮腫、ならびに肺、乳房、甲状腺、骨/軟部組織、胃、食道、結腸および直腸、子宮頸部、頭頸部のがんが多くみられる。[ 26 ][ 30 ][ 31 ][ 32 ][ 33 ][ 34 ][ 35 ][ 36 ][ 37 ][ 38 ]これらの腫瘍は、主に放射線療法または集学的治療後に発現しており、このうち約75%が照射門内に認められている。二次固形腫瘍の発症リスク(二次がんの累積発生率)は、治療後の時間経過とともに増加する。
13の集団ベースの登録から得た5年生存者18,862人のコホートにおいて、比較的年齢の低い患者では、一般集団でルーチンのスクリーニングが推奨される年齢よりも10~25年早く、乳がん、結腸がん、および直腸がんに対するリスクが高まっていた。[ 35 ]浸潤領域への線量が15~25Gyでも、肉腫、乳がん、および甲状腺がんが発生し、若年患者における発生率は、これより高い線量の放射線療法を受けた患者と比較して、ほぼ同じであった。[ 39 ]
肺がんおよび乳がんは、HLの治療後に発生する最も一般的な二次固形がんである。
- 肺がん:肺がんは、化学療法単独の治療後にも高い頻度でみられ、このがんのリスクは喫煙に伴って増大する。[ 42 ][ 43 ][ 44 ][ 45 ]Surveillance, Epidemiology, and End Results(SEER)データをレトロスペクティブに解析したところ、HL生存者における病期別の生存率はde novo非小細胞性肺がん患者と比較して30~60%低かった。[ 46 ]
-
乳がん:乳がんは、放射線療法または集学的治療後に高い頻度でみられる。[
31
][
32
][
34
][
47
][
48
][
49
][
50
]このリスクは、30歳前(特に初経に近い女児の時期)に放射線療法を受けた女性で最も高いと考えられる。乳がんの発生率は、治療後の追跡期間が15年を過ぎてから大幅に増大する。[
31
][
33
][
51
][
52
][
53
][
54
]
HLの治療後に乳がんを発症した患者479人に関する2件のケースコントロール研究において、乳がん発症に対する累積絶対リスクが放射線療法の線量および化学療法の使用の関数として計算された。[ 55 ][ 56 ]30~40年の追跡で、放射線への曝露による乳がんの累積絶対リスクは、診断時年齢によって8.5~39.6%に及ぶ。これらのコホート研究で、20年以上の追跡により乳がんの累積過剰リスクは上昇し続けることが示されている。[ 55 ][ 56 ]
1件のネステッドケースコントロール研究およびその後のコホート研究では、化学療法と放射線療法の両方を受けた患者は、放射線療法単独にて治療した患者よりも乳がん発生リスクが統計的に有意に低かった。[ 48 ][ 57 ]集学的治療を受けた患者では、卵巣機能正常であった期間が10年に満たない早期閉経に至ることで、リスクの減少が説明できると考えられる。[ 57 ]放射線量の減少もまた、HL後の乳がんのリスクを低下させた。[ 57 ]
数件の研究が、脾照射野への放射線療法および脾摘術が治療関連二次がんのリスクを増大させることを示唆している。[ 58 ][ 59 ][ 60 ]
導入化学療法が失敗したために実施される自家幹細胞移植の晩期合併症(晩期障害)には、二次悪性腫瘍、甲状腺機能低下症、性腺機能低下症、帯状疱疹、うつ病、および心疾患がある。[ 61 ]
他の有害な長期作用
HLの治療は、内分泌、心臓、肺、骨格、免疫系にも影響を及ぼす。慢性疲労は、一部の長期生存者で日常活動に支障を来す症状になりうる。
不妊:主に化学療法と関係する毒性作用に不妊があり、通常はMOPPまたはBEACOPP(ブレオマイシン、エトポシド、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プロカルバジン、プレドニゾン)を含むレジメンによる治療後にみられる。[ 30 ][ 62 ][ 63 ][ 64 ]6~8サイクルのBEACOPP実施後、ほとんどの男性ではテストステロン濃度が正常範囲内に戻った;しかしながら、30歳未満の女性では82%が(ほとんどは12ヵ月以内に)月経を回復したが、30歳を超えた女性で月経を回復したのはわずか45%であった。[ 65 ]ABVDは長期にわたって、精巣および卵巣機能を障害することがないと考えられている。[ 63 ][ 66 ][ 67 ]加齢およびアルキル化剤をベースにしたレジメンは、早期卵巣不全リスクを増大させる2つの主要因子である。[ 65 ][ 68 ][ 69 ]進行期ホジキンリンパ腫と新たに診断された患者を対象にしたResponse-Adapted Therapy in Advanced Hodgkin Lymphoma(RATHL)ランダム化研究に組み込まれた性腺機能に関する1件のプロスペクティブ評価により、ABVDまたはAVD(ドキソルビシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)後の抗ミュラー管ホルモン濃度の良好な回復および卵胞刺激ホルモンの低下が示されたが、BEACOPP後および35歳以上の女性についてはあまり回復はみられなかった。[ 68 ]卵母細胞または精子の冷凍保存は、依然として妊孕性を温存するための最初の選択である一方、この状況では黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニストを試すことができる;ただし、乳がん患者では確認されているものの、ホジキンリンパ腫患者に対する効力は確認されていない。[ 70 ]
甲状腺機能低下症:甲状腺機能低下症は、主に放射線療法と関係する晩期合併症である。[ 71 ][ 72 ][ 73 ]頸部に放射線療法を受けた長期生存者は、年1回の甲状腺刺激ホルモン検査で追跡される。
心疾患:主に放射線療法に関係する晩期合併症は心疾患で、このリスクは最初の治療後25年間持続することがある。[ 71 ][ 74 ][ 75 ][ 76 ][ 77 ][ 78 ][ 79 ][ 80 ]致死的な心血管系疾患のAERは、患者10,000人年当たり11.9~48.9であるが、主として致死的な心筋梗塞(MI)が原因である。[ 74 ][ 75 ][ 76 ][ 78 ]1964年から2004年の試験で治療を受けた6,000人を超えるHL患者のレトロスペクティブ調査で、心臓への放射線曝露およびドキソルビシンの使用は、虚血性心疾患、うっ血性心不全、不整脈、および血管疾患の有意な予測因子であった。[ 80 ]HL患者7,033人のコホートにおいて、MIによる死亡リスクは、横隔膜上部への放射線療法(治療計画の詳細に依存)、ドキソルビシン、またはビンクリスチンを用いる最初の治療後25年間持続した。[ 78 ][ 79 ]51歳未満で診断され、1965年から1995年の間に治療されたHLの5年生存者2,617人を対象にした1件のネステッドケースコントロール研究により、心不全(中等度から重度)の25年リスクは、アントラサイクリンの投与を受けた患者について、0~15Gyの放射線に曝露した場合の11.2%から21Gy以上の放射線に曝露した場合の32.9%まで増加することが明らかにされた。[ 81 ]気管支分岐部ブロッキングの使用は、1件のレトロスペクティブ・レビューにおいて致死的なMIの発生率を低下させなかったが、これはおそらく近位冠動脈が放射線に曝露したためである。[ 75 ]縦隔照射で治療されたHL患者は、正常な対応集団と比較して、合併症のリスクが高く、特に心臓手術時に高いことが報告されている。[ 82 ]
肺機能障害:肺機能の障害は、マントル照射野への放射線療法によって起こると考えられている;通常は、臨床的に明らかでなく、2~3年後の肺機能検査で回復していることが多い。[ 83 ]ABVDに用いられるブレオマイシンによる肺毒性作用は、40歳を超える患者にみられる。[ 84 ]
骨壊死:化学療法を受けた患者に虚血性骨壊死が観察されており、これはコルチコステロイド療法に関係している可能性が最も高い。[ 85 ]
細菌性敗血症:HLの病期決定開腹術中に施行した脾摘術後に、細菌性敗血症が起こるのはまれである[ 86 ];発生頻度は、成人より小児の方がはるかに高い。
疲労:疲労は、化学療法および放射線療法を完了後の患者に多く報告される症状である。ケースコントロール研究のデザインで、年齢を対応させた対照群に比べ、HL生存者のほとんどが治療後6ヵ月より長く重大な疲労が持続することを報告した。GHSGによる試験の患者5,306人に実施された生活の質に関する質問票では、治療から5年後に20%の患者が重度の疲労を訴え、これらの患者では雇用および経済的な安定性に関する問題が有意に多いことが示された。[ 87 ][ 88 ][ 89 ](疲労の管理に関する詳しい情報については、疲労に関するPDQ要約を参照のこと。)
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- 成人HLの細胞分類
-
現在、病理医は、成人ホジキンリンパ腫(HL)の組織学的分類に改訂版ヨーロッパ-アメリカリンパ腫(Revised European-American Lymphoma:REAL)分類を一部改変した世界保健機関(World Health Organization:WHO)分類を用いている。[ 1 ][ 2 ]
REAL分類のWHO改変
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- 成人HLの病期情報
-
成人ホジキンリンパ腫(HL)患者に対する臨床病期分類では以下が実施される:
現在、病期決定開腹術は推奨されておらず、これにより治療の大幅な縮小が可能になる場合に限って検討すべきである。化学療法が必要な患者に、病期決定開腹術を実施してはならない。治療上、開腹術が必要である場合には、これによる合併症発生のリスクを考慮する必要がある。[ 3 ][ 4 ][ 5 ][ 6 ]
骨髄に浸潤が認められる患者は5%である;全身性B症状および貧血、白血球減少症、または血小板減少症が認められる状況で、骨髄浸潤が多くみられる。9件の研究で対象となった患者955人についての1件のレトロスペクティブ・レビューとメタアナリシスでは、骨髄生検の結果が陽性の患者のうち、PET-CTスキャンによりI期またはII期の病変しか認められなかったのは2%未満であった。[ 7 ]PET-CTで早期と指定された患者に対する骨髄生検の省略によって治療の選択は変更されなかった。[ 7 ]さらに、PET-CT画像での局所的な骨病変で骨髄浸潤が予測され、感度は96.9%(93.0~99.08%)、特異度は99.7%(98.9~100%)であった。[ 7 ]これらの理由で、新規診断HLの臨床病期分類では、PET-CTが骨髄生検と置き換えられている。
Cotswolds会議により、縦隔部巨大腫瘤とは、胸部X線像にみる腫瘤の最大横径が、第5/6胸椎の椎間板位で測定した胸郭内横径の33%以上を占める腫瘤であると定義されている。[ 1 ]最大幅が10cm以上に及ぶリンパ節腫瘤を、巨大腫瘤であるとしている研究者もいる。[ 8 ]また、縦隔腫瘤の最大幅を最大胸郭径で除すという測定法を用いている研究者もいる。[ 9 ]
病期の亜分類システム
Lugano分類
米国がん合同委員会(AJCC)は、リンパ腫を評価および病期判定するために、Lugano分類を採用している。[ 10 ]Lugano分類システムは、1971年にAnn Arbor会議で採択され[ 11 ]、18年後にCotswolds会議で一部改変が加えられたAnn Arbor分類システムに取って代わっている。[ 1 ]
表1.ホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫のLugano分類a 病期 病期の説明 図解 CSF = 脳脊髄液;CT = コンピュータ断層撮影;DLBCL = びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;NHL = 非ホジキンリンパ腫。 aホジキンリンパ腫および非ホジキンリンパ腫。In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp.937–58. bII期の巨大病変は、リンパ腫の組織型と予後因子に基づいて初期または進行期とみなされる場合がある。 c巨大病変の定義は、リンパ腫の組織型に応じてさまざまである。Lugano分類において、ホジキンリンパ腫の巨大病変は胸部CT画像上で胸郭径の1/3を超える腫瘤または10cmを超える腫瘤と定義される。NHLでは、巨大病変の推奨される定義はリンパ腫の組織型によって異なる。濾胞性リンパ腫では、濾胞性リンパ腫の国際予後指標-2およびその確認に基づいて6cmが提唱されている。DLBCLでは、5~10cmのカットオフ値が用いられているが、10cmが推奨されている。 限局期 I 1つのリンパ節領域のみの病変があるもの(すなわち、リンパ節領域、ワルダイエル輪、胸腺、または脾臓)。 IE リンパ節転移がなくリンパ節外の1つの部位に病変が限局したもの(ホジキンリンパ腫ではまれ)。 II 横隔膜の同側の2つ以上のリンパ節領域に病変があるもの。 IIE リンパ節領域に隣接するリンパ節外進展があり、場合によっては同側横隔膜の他のリンパ節領域にも病変があるもの。 II期の巨大病変b II期に巨大病変を伴うもの。c 進行期 III 横隔膜の両側のリンパ節領域に病変があるもの;横隔膜上のリンパ節に病変があり、脾転移を来したもの。 IV 1つ以上のリンパ節外臓器にびまん性または播種性の病変があり、場合によっては関連リンパ節の病変を伴うもの;またはII期のリンパ節病変と同時に隣接しないリンパ節外臓器に病変があるもの;またはIII期のリンパ節病変においてリンパ節外臓器に何らかの病変があるもの。IV期には、CSF、骨髄、肝臓、または複数の肺病変(IIE期疾患において直接進展によるもの以外)のすべての転移が含まれる。 注:ホジキンリンパ腫では、病期グループについてAまたはBの指定が用いられる。NHLでは、A/Bはもはや使用されていない。 きわめて限局性の節外性リンパ系悪性腫瘍が腫大したリンパ節塊の組織中またはその近くではあるものの離れて発生した場合には、E指定を用いる。IV期は肝など1つの節外部位全体に播種性に拡がった病変を指す。1つ以上の節外部位に病理学的に転移の証拠が認められれば、その部位に対する記号とその後に+を付記する。
表2.各部位は記号で表示 N=リンパ節 H=肝 L=肺 M=骨髄 S=脾 P=胸膜 O=骨 D=皮膚 予後グループ
多くの研究者および多くの新規臨床試験で、小児に対しても有用な以下の3つの主要グループに患者を分割する臨床的病期決定システムが用いられている:[ 12 ]
- 早期予後良好。
- 早期予後不良。
- 進行期。
グループ指定は以下による:
- 患者は早期か、進行期か。
- 存在する有害な予後因子の種類と数。
早期の有害な予後因子:
- 巨大な縦隔腫瘤(胸部X線上で胸郭横径の33%を超える、CTスキャンで10cm以上)。
- リンパ節外浸潤。
- 赤血球沈降速度の上昇(ステージB[B症状]で30mm/時を超える、ステージA[A症状]で50mm/時を超える)。
- 3ヵ所以上のリンパ節領域浸潤。
- B症状の存在。
早期予後良好群:上述の有害な予後因子のいずれも伴わない臨床病期I期またはII期。
早期予後不良群:上述の有害な予後因子を1つ以上認める臨床病期I期またはII期。
進行期の有害な予後因子:
進行期HL患者に対して、進行期ホジキン病の国際予後因子プロジェクト(International Prognostic Factors Project on Advanced Hodgkin's Disease)は、以下の7つの有害な予後因子に基づくスコアを用いた国際予後指標(International Prognostic Index)を開発した:[ 13 ]
- アルブミン値が4.0g/dL未満。
- ヘモグロビン値10.5g/dL未満。
- 男性。
- 45歳以上。
- IV期の疾患。
- 白血球(WBC)数が15,000/mm3以上。
- リンパ球絶対数が600/mm3未満またはリンパ球数が総白血球数の8%未満。
進行期グループ:上述の有害な危険因子を最大3つまで認める臨床病期III期またはIV期。進行期の患者は、第一選択化学療法による治療から5年で60~80%が無増悪状態である。[ 13 ][証拠レベル:3iiiDiii]
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- 成人HLに対する治療法選択肢の概要
-
ホジキンリンパ腫(HL)に対する最初の臨床病期分類後、早期予後良好または早期予後不良の患者は、浸潤領域またはリンパ節への放射線療法を併用または非併用で、ABVD(ドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)化学療法による治療を受ける。
進行期の患者は、最初に化学療法単独による治療を受けるが、化学療法後のポジトロン放射断層撮影(PET)スキャンで陽性所見が得られた最初のbulky病変(10cm以上の縦隔腫瘤)または残存リンパ節腫脹(2.5cm超)に対して放射線療法を適用してもよい。[ 1 ]治療レジメンの推奨および適用は、相対リスクと同様に、照射部位によって異なる。
60歳を超えるHL患者では、治療に関連した合併症および死亡がより多い可能性がある;そのため、標準化学療法の用量強度の維持は困難な場合がある。[ 2 ][ 3 ]従来のレジメンに耐えるにはあまりに脆弱な高齢患者には、他の治療法が提案されているが、こうしたレジメンに関するランダム化試験は実施されていない。[ 4 ]状態が不良で化学療法を受けられないと研究者によって判断された60歳を超える未治療患者27人がブレンツキシマブの投与を受けた。92%の全奏効率および73%の完全寛解率が報告された。[ 5 ][証拠レベル:3iiiDiv]ブレンツキシマブは、ダカルバジンとの併用[ 6 ]またはAVD(ドキソルビシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)との逐次併用[ 7 ]で使用されており、高齢集団で許容可能な毒性が報告されている。2件のGerman Hodgkin Study Group(GHSG)試験(HD10およびHD13)において60歳以上で早期予後良好HLの患者287人のレトロスペクティブ・レビューにより、ブレオマイシンへの曝露が3サイクル以上になるとブレオマイシン誘発性の肺毒性が増加することが示された。[ 8 ]
表3.成人ホジキンリンパ腫に対する標準治療法の選択肢 予後グループ 標準治療法の選択肢 早期予後良好古典的HL 化学療法単独または放射線療法との併用 早期予後不良古典的HL 化学療法単独または放射線療法との併用 進行期古典的HL 化学療法 再発成人古典的HL ブレンツキシマブ 化学療法と幹細胞移植 ニボルマブまたはペムブロリズマブ 併用化学療法 放射線療法 NLPHL 放射線療法 化学療法 リツキシマブ 妊娠中のHL 注意深い経過観察 放射線療法 化学療法 HL = ホジキンリンパ腫;NLPHL = 結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫。 化学療法
表4では、HLの治療に用いられる化学療法レジメンを説明している。
表4.ホジキンリンパ腫の治療に用いられる化学療法レジメン 併用療法名 使用薬剤 予後グループ ABVD ドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、およびダカルバジン 早期予後良好古典的 早期予後不良古典的 AVD ドキソルビシン、ビンブラスチン、およびダカルバジン 早期予後良好古典的 進行期古典的 BEACOPP ブレオマイシン、エトポシド、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プロカルバジン、およびプレドニゾン 早期予後不良古典的 進行期古典的 GVD ゲムシタビン、ビノレルビン、およびリポソーマルドキソルビシン 再発古典的 ICE イホスファミド、カルボプラチン、およびエトポシド 再発古典的 MOPP メクロレタミン、ビンクリスチン、プロカルバジン、およびプレドニゾン 進行期古典的 放射線療法
放射線療法単独が早期予後良好古典的HLの新規診断患者の治療に使用されることはほぼない。[ 9 ]成人HLにおいて放射線単独の適正線量は、臨床的に浸潤が及んでいない部位に対しては20Gy~30Gyであり、原発巣のリンパ節領域に対しては30Gy~36Gyである。[ 9 ][ 10 ][ 11 ]縦隔への放射線療法で、照射野に心臓の左側が含まれている場合または若年女性患者で乳がんリスクを高める場合は、リスクのある臓器への放射線量を抑えるために、陽子線治療が考慮できる。[ 12 ]放射線療法を単一の治療法として使用する場合、頸部、胸部、および腋窩(マントル照射野)に照射し、次に傍大動脈リンパ節および脾(脾茎)を治療するために腹部野に照射する。一部の患者には、上記の2つの照射野とは別の照射野への照射によって骨盤リンパ節を治療する。以上3つの照射野への照射により、全リンパ節への放射線療法となる。一部の症例で、骨盤内リンパ節および傍大動脈リンパ節を逆Y字型照射野と呼ばれる1つの照射野にまとめて治療することがある。[ 9 ][ 10 ][ 11 ]
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- 早期予後良好古典的HLの治療
-
臨床病期がI期またはII期の患者で、以下の有害な予後因子がいずれも認められない場合に、早期予後良好古典的ホジキンリンパ腫(HL)と指定される。
- B症状(原因不明の38°C以上の発熱、盗汗、6ヵ月以内に10%以上の原因不明の体重減少)。
- 節外病変。
- 巨大腫瘤(10cm以上または胸部X線上で胸郭横径の33%を超える)。
- 3つ以上の部位へのリンパ節浸潤。
- 赤血球沈降速度が50mm/時以上。
早期予後良好古典的HLに対する治療法選択肢
早期予後良好古典的HLに対する治療選択肢には以下のものがある:
化学療法単独または放射線療法との併用
治療選択肢には以下のものがある:
歴史的に、放射線療法単独は、しばしば確認のための病期決定開腹術で陰性後の早期予後良好古典的HL患者に対する一次治療であった。
特に肺、乳房、消化管、および結合組織の固形腫瘍のほか、心血管系疾患による遅発性死亡率により、放射線療法は治癒および長期生存の確率が最も高い、リスクが最も良好な患者に対する治療選択肢としては魅力的ではなくなっている。[ 4 ][ 5 ][ 6 ][ 7 ][ 8 ]臨床試験では、化学療法およびIF-XRTを用いるレジメンまたは化学療法単独によるレジメンに焦点が当てられている。[ 1 ]
証拠(化学療法および/または放射線療法):
早期予後良好古典的HL患者に対して、以下の4件の試験で4サイクルのABVD単独または2サイクルのABVDとIF-XRT 20Gyが確立された。
- カナダ国立がん研究所(NCIカナダ)による早期予後良好古典的HL患者123人を対象としたプロスペクティブ・ランダム化試験では、ABVD 4~6サイクルと亜全リンパ節放射線照射が比較された。[
9
][証拠レベル:1iiA]
- 追跡期間中央値11.3年で、無増悪生存率(89% vs 86%;P = 0.64)または全生存(OS)率(98% vs 98%;P = 0.95)に差は認められなかった。
- Milan Cancer Instituteによる臨床病期で早期のHL患者を対象としたランダム化研究では、4ヵ月間のABVD後のIF-XRTと4ヵ月間のABVD後の広範囲放射線照射(EF-XRT)が比較された。[
10
][証拠レベル:1iiDii]
- その結果によると、追跡期間中央値10年で、OSおよび無増悪生存率は同程度であることが示されたが、この研究は、IF-XRT vs EF-XRTの非劣性を判定できるほど十分な統計的検出力をもっていなかった。
- German Hodgkin Study Group(GHSG)では早期予後良好HL患者1,190人を以下のいずれかにランダムに割り付けた:[
11
][
12
][証拠レベル:1iiA]
- 2サイクルのABVD + 30GyのIF-XRT。
- 2サイクルのABVD + 20GyのIF-XRT。
- 4サイクルのABVD + 30GyのIF-XRT。
- 4サイクルのABVD + 20GyのIF-XRT。
HD10試験に対して、以下の結果が観察された:
- 追跡期間中央値8.2年で、4群すべてで10年無増悪生存(PFS)率(87%)またはOS率(94%)に差は観察されなかった(ハザード比、1.0;95%CI、0.6-1.5)。
- GHSGによるフォローアップ研究では、早期予後良好HL患者1,502人を対象に、30Gyの放射線療法と併用してダカルバジン、ブレオマイシン、または両方を省いた改変版ABVDが比較された。[
13
]
- ダカルバジンまたはブレオマイシン、もしくはその両方を省略した場合、5年後の治療無失敗は有意に悪化した。
- この試験から、ABVDは依然として標準の化学療法レジメンであることが示唆される。
他の試験で、早期予後良好HLに対するポジトロン放射断層撮影(PET)スキャンの役割が検討されている。
- 病期が初期の患者2,889人を対象とした3件のプロスペクティブ・ランダム化試験で、治療法を変更するためのPET-コンピュータ断層撮影(CT)スキャンの使用が検討された。[
14
][
15
][
16
]
- 早期予後良好HLで、2または3サイクルのABVD後のPET-CTスキャンの結果が陰性であった(Deauvilleスコア1または2の)患者では、放射線療法を省略することが可能で、PFSまたはOSに重大な悪影響はみられなかった。[ 14 ][ 15 ][ 16 ][証拠レベル:1iiDiii]
- 放射線療法なしを適用した場合、RAPID研究(NCT00943423)[ 15 ]では、ABVDが3サイクル(6回)施行され、EORTC H10F研究(NCT00433433)[ 14 ]では、4サイクル(8回)施行され、GHSG HD16研究(NCT00736320)[ 16 ]では2サイクル(4回)施行された。
- いずれの研究でも、2または3サイクルのABVD施行後の中間のPET-CTスキャンの結果が陽性であった場合(Deauvilleスコアが3、4、または5)、これが認められたのは、検討した患者の15~25%に過ぎなかったことから、ランダムな治療割り付けは実施しなかった。これらの研究の1件(RAPID)では、さらに1サイクルのABVDと30GyまでのIF-XRTが追加され[ 15 ]、別の研究(EORTC H10F)では、2サイクルのBEACOPP(ブレオマイシン、エトポシド、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プロカルバジン、プレドニゾン)用量漸増療法と30Gyまでの浸潤領域リンパ節放射線療法に切り替えられ[ 14 ]、もう1件の研究(GHSG HD16)では、30GyまでのIF-XRTが追加された。[ 16 ]
早期予後良好HLの高齢患者も研究対象となっている。
- 60歳を超えるか、早期予後良好の患者287人を対象としたHD10およびHD13試験で、肺毒性のレトロスペクティブ・レビューにより、以下が示された:[
17
]
- 2サイクルのABVD + IF-XRT(患者137人):肺毒性2%。
- 2サイクルのAVD(ブレオマイシン省略) + IF-XRT(患者82人):肺毒性2%。
- 4サイクルのABVD + IF-XRT(患者68人):肺毒性10%。
早期予後良好の高齢(60歳を超える)患者で、2サイクルを超えるABVDが必要な場合は、肺毒性を避けるためにブレオマイシンを省略してもよい。
要約すると:
最新の臨床試験
NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。
参考文献- Canellos GP, Abramson JS, Fisher DC, et al.: Treatment of favorable, limited-stage Hodgkin's lymphoma with chemotherapy without consolidation by radiation therapy. J Clin Oncol 28 (9): 1611-5, 2010.[PUBMED Abstract]
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- Backstrand KH, Ng AK, Takvorian RW, et al.: Results of a prospective trial of mantle irradiation alone for selected patients with early-stage Hodgkin's disease. J Clin Oncol 19 (3): 736-41, 2001.[PUBMED Abstract]
- Dores GM, Metayer C, Curtis RE, et al.: Second malignant neoplasms among long-term survivors of Hodgkin's disease: a population-based evaluation over 25 years. J Clin Oncol 20 (16): 3484-94, 2002.[PUBMED Abstract]
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- Swerdlow AJ, Higgins CD, Smith P, et al.: Myocardial infarction mortality risk after treatment for Hodgkin disease: a collaborative British cohort study. J Natl Cancer Inst 99 (3): 206-14, 2007.[PUBMED Abstract]
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- Meyer RM, Gospodarowicz MK, Connors JM, et al.: ABVD alone versus radiation-based therapy in limited-stage Hodgkin's lymphoma. N Engl J Med 366 (5): 399-408, 2012.[PUBMED Abstract]
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- Sasse S, Bröckelmann PJ, Goergen H, et al.: Long-Term Follow-Up of Contemporary Treatment in Early-Stage Hodgkin Lymphoma: Updated Analyses of the German Hodgkin Study Group HD7, HD8, HD10, and HD11 Trials. J Clin Oncol 35 (18): 1999-2007, 2017.[PUBMED Abstract]
- Behringer K, Goergen H, Hitz F, et al.: Omission of dacarbazine or bleomycin, or both, from the ABVD regimen in treatment of early-stage favourable Hodgkin's lymphoma (GHSG HD13): an open-label, randomised, non-inferiority trial. Lancet 385 (9976): 1418-27, 2015.[PUBMED Abstract]
- Raemaekers JM, André MP, Federico M, et al.: Omitting radiotherapy in early positron emission tomography-negative stage I/II Hodgkin lymphoma is associated with an increased risk of early relapse: Clinical results of the preplanned interim analysis of the randomized EORTC/LYSA/FIL H10 trial. J Clin Oncol 32 (12): 1188-94, 2014.[PUBMED Abstract]
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- Fuchs M, Goergen H, Kobe C, et al.: Positron Emission Tomography-Guided Treatment in Early-Stage Favorable Hodgkin Lymphoma: Final Results of the International, Randomized Phase III HD16 Trial by the German Hodgkin Study Group. J Clin Oncol 37 (31): 2835-2845, 2019.[PUBMED Abstract]
- Böll B, Goergen H, Behringer K, et al.: Bleomycin in older early-stage favorable Hodgkin lymphoma patients: analysis of the German Hodgkin Study Group (GHSG) HD10 and HD13 trials. Blood 127 (18): 2189-92, 2016.[PUBMED Abstract]
- Bröckelmann PJ, Sasse S, Engert A: Balancing risk and benefit in early-stage classical Hodgkin lymphoma. Blood 131 (15): 1666-1678, 2018.[PUBMED Abstract]
- 早期予後不良古典的HLの治療
-
臨床病期がI期またはII期の疾患で以下の危険因子を1つ以上認める場合、患者は早期予後不良古典的ホジキンリンパ腫(HL)と指定される。
- B症状(原因不明の38°C以上の発熱、盗汗、6ヵ月以内に10%以上の原因不明の体重減少)。
- 節外病変。
- 巨大腫瘤(10cm以上または胸部X線上で胸郭横径の33%を超える)。
- 3つ以上の部位へのリンパ節浸潤。
- 赤血球沈降速度が50mm/時以上。
レトロスペクティブ・レビューによると、横隔膜下の早期病変では、頻度がより高い(90%超)横隔膜上部病変と比較して転帰が劣るとみられ、全生存(OS)率が6%低下する(91.5% vs. 97.6%;P < 0.001)ことが明らかにされた。[ 1 ][証拠レベル:3iiiD]
早期予後不良古典的HLに対する標準治療法の選択肢
早期予後不良古典的HLに対する治療選択肢には以下のものがある:
化学療法単独または放射線療法との併用
HLの治療に用いられる化学療法レジメンの説明については、表4を参照のこと。
証拠(化学療法および放射線療法):
- カナダ国立がん研究所(NCIカナダ)による早期予後不良HL患者276人を対象にした1件のプロスペクティブ・ランダム化試験では、4~6サイクルのABVDと2サイクルのABVD + 広範囲放射線療法(EF-XRT)が比較された。[
2
][証拠レベル:1iiA]
- 追跡期間中央値11.3年で、無増悪生存率は集学的治療法の方が優れていたが(86% vs 94%、P = 0.006)、OSはABVD単独が良好であった(92% vs 81%;P = 0.04)。
- 集学的治療群の生存が不良である傾向は、過剰な二次悪性腫瘍および心血管系の死亡によるものであった。この試験では、EF-XRTに高い線量が使用され、現在の診療で用いられているよりも身体部位への曝露量が有意に多かった。
- この試験で、6サイクルのABVDが単独で適用できること、放射線療法による長期合併症により、無増悪生存率(PFS)での差がなくなることが確立された。
- HD11試験において、German Hodgkin Study Group(GHSG)では、早期予後不良HL患者1,395人が以下のレジメンのいずれかにランダムに割り付けられた:
- 4サイクルのABVD + 30GyのIF-XRT。
- 4サイクルのABVD + 20GyのIF-XRT。
- 4サイクルのBEACOPP(ブレオマイシン、エトポシド、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プロカルバジン、およびプレドニゾン) + 30GyのIF-XRT。
- 4サイクルのBEACOPP + 20GyのIF-XRT。
以下の結果が観察された:
- 追跡期間中央値8.8年で、全4群でOS(93~96%)に差は観察されなかった。[ 8 ][証拠レベル:1iiA]
- この研究で30GyのIF-XRTを用いた群では、BEACOPPとABVD間で治療無失敗に差は認められなかった(P = 0.65)が、20GyのIF-XRTを用いた場合は、PFSについてABVDを支持しない有意差が示された(84% vs 76%、10年PFS率のHR、1.5;95%信頼区間[CI]、1.0-2.1)。[ 5 ][証拠レベル:1iiD]
- この試験で、4サイクルのABVD + 30GyのIF-XRTが望ましいアプローチとして確立された(または20GyのIF-XRTではBEACOPP)。
- HD14試験でGHSGは、早期予後不良HL患者1,528人を4サイクルのABVD + 30GyのIF-XRTまたは2サイクルの用量漸増BEACOPPとその後の2サイクルのABVD + 30GyのIF-XRTにランダムに割り付けた。[
6
][証拠レベル:1iiA]
- 追跡期間中央値43ヵ月で、OSに差は観察されなかった。
- この試験で、4サイクルのABVD + 30GyのIF-XRTが望ましいアプローチとして確立された。
- H9-U試験でEuropean Organisation for Research and Treatment of Cancer-Groupe d'Étude des Lymphomes de l'Adulte(EORTC/GELA)は、早期予後不良の患者808人(bulky病変を有する患者が40%)を以下のいずれかにランダムに割り付けた[
7
][証拠レベル:1iiA]:
- 6サイクルのABVD + 36GyのIF-XRT。
- 4サイクルのABVD + 36GyのIF-XRT。
- 4サイクルのBEACOPP + 36GyのIF-XRT。
以下の結果が観察された:
- 追跡期間中央値64ヵ月で、差は観察されなかった(イベントフリー生存率、89~92%;P = 0.38;またはOS、91~96%;P = 0.89)。
- 毒性に基づいて、4サイクルのABVD + IF-XRTが望ましいレジメンとして確立された。
二次性固形腫瘍および心血管系疾患による晩期合併症および死亡を最小化するために、放射線療法を省略できるか?[ 3 ]
- NCICの研究は、早期予後不良HL患者におけるこの問題に取り組んだ;4~6サイクルのABVD単独は集学的アプローチと比較してOSの改善が得られているが、集学的治療群におけるEF-XRTの使用は現在の基準によっても過剰であり、これらのより大きな領域で晩期合併症(晩期障害)が強められる。[ 2 ]さらに、化学療法単独は集学的アプローチと比較して無増悪生存率が8%劣っていた。ABVD単独使用に対する間接的な比較では、NCIC研究における早期予後不良HL患者の11年経過時の94%のOS[ 2 ]は、GHSGのHD6[NCT00002561]、HD10[NCT01399931]、およびHD11[NCT0264953]試験における集学的治療群の11年経過時の生存率と同程度である。[ 9 ]さらに、HD6およびHD10試験で、55ヵ月目とその後の133ヵ月目の報告間に心血管イベントが倍増し、固形腫瘍の事例が3倍に増加した。[ 9 ]
5件のランダム化臨床試験において1,245人の患者を対象にしたCochraneメタアナリシスでは、化学療法単独に比べ、集学的治療を実施した患者で生存の改善が示唆された(ハザード比、0.40;95%CI、0.27-0.61)。[ 10 ]しかし、解析した5件のランダム化試験は追跡期間が不十分で、10年後に放射線療法でみられる晩期毒性および死亡率増加が解明できなかった。
他の試験で、早期予後不良HL患者に対するポジトロン放射断層撮影-コンピュータ断層撮影(PET-CT)スキャンの役割が検討されている。
- 早期予後不良HL患者1,196人を対象としたプロスペクティブ・ランダム化試験(EORTC HIOU)で、治療2サイクル後の治療修正のためにPET-CTスキャンの使用が検討された。[
11
]
- 2サイクルのABVD後にPET-CT所見が陰性(Deauvilleスコアが1、2)となった患者815人で、6サイクルのABVD群にランダムに割り付けられた患者は、4サイクルABVD群 + 浸潤リンパ節放射線療法を受けた患者よりPFS率(94.7% vs 99.2%;P = 0.026)が劣っていたが、OSに差はみられなかった。[証拠レベル:1iiDiii]
- 6サイクルのABVDの使用では、2サイクルのABVD後にPET-CTの結果が陰性となった早期予後不良古典的HL患者で、5%の再発率増加が受け入れられるのであれば、放射線療法なしが許容され、救助療法後のOSに低下はみられない。
- 本試験の追跡報告によると、2サイクルのABVD後にPET-CTの結果が陽性(Deauvilleスコアが3、4、5)であった患者381人が4サイクルのABVD + 30Gyの浸潤リンパ節放射線療法 vs 2サイクルのABVDとその後の2サイクルの用量漸増BEACOPP + 30Gyの浸潤リンパ節放射線療法にランダムに割り付けられた。[
12
][証拠レベル:1iiA]
- 5年PFS率は、BEACOPP群が91%であったのに対して、ABVD群が77%であった(P = 0.002)。
- 5年OS率は、BEACOPP群が96%であったのに対して、ABVD群が89%であった(P = 0.02)。
この試験は、2サイクルの治療後にPET-CTの結果が陽性であった早期予後不良古典的HL患者に対するABVDへの用量漸増BEACOPPの追加を支持している。
要約すると:
- ほとんどの試験が4サイクルのABVD + 30GyのIF-XRTまたは浸潤リンパ節放射線療法の使用を支持している。[ 13 ]
- 6サイクルのABVD単独は、放射線療法追加による長期毒性が最も重要な患者転帰であるOSに影響を及ぼすため、PFSに5~6%の低下があるとしても、妥当な代替療法となる。[ 13 ]
- 2サイクルのABVD後にPET-CTの結果が陽性であった患者であれば、現状で用量漸増BEACOPPまたは臨床試験で検討中のブレンツキシマブ ベドチンもしくはチェックポイント阻害薬が適応となる。
- ブレオマイシンに耐えられない早期予後不良HL患者について、29人の患者を対象にしたパイロット研究により、A + AVD(ブレンツキシマブ + ドキソルビシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)と併用する病巣とその周辺部への放射線療法は忍容性が良好で有効なようである(1年PFS率、93%;95%CI、84-102)と示された。[ 14 ][証拠レベル:3iiiDiv]
巨大腫瘤(10cm以上)または巨大な縦隔への浸潤を認める患者は、ほとんどの試験から除外された。化学療法または放射線療法単独との歴史的な比較に基づいて、これらの患者は集学的治療を受ける。[ 15 ][ 16 ][ 17 ][証拠レベル:3iiiDiii]予備的な抄録で公表されたレトロスペクティブ・レビューでは、化学療法終了時にPET-CTスキャンを受けたbulky病変がある患者194人について報告された;このうち112人で、PET結果が陰性(Deauvilleスコアが1または2)であった。[ 18 ]観察された5年OS率が86%であったことから、6サイクルの治療後にPET-CTスキャンの結果が陰性であった縦隔部巨大腫瘤を有する患者では、放射線療法が省略できることが示唆される。[ 18 ][証拠レベル:3iiiD]
最新の臨床試験
NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。
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- Bröckelmann PJ, Sasse S, Engert A: Balancing risk and benefit in early-stage classical Hodgkin lymphoma. Blood 131 (15): 1666-1678, 2018.[PUBMED Abstract]
- Kumar A, Casulo C, Yahalom J, et al.: Brentuximab vedotin and AVD followed by involved-site radiotherapy in early stage, unfavorable risk Hodgkin lymphoma. Blood 128 (11): 1458-64, 2016.[PUBMED Abstract]
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- Advani RH, Hong F, Fisher RI, et al.: Randomized Phase III Trial Comparing ABVD Plus Radiotherapy With the Stanford V Regimen in Patients With Stages I or II Locally Extensive, Bulky Mediastinal Hodgkin Lymphoma: A Subset Analysis of the North American Intergroup E2496 Trial. J Clin Oncol 33 (17): 1936-42, 2015.[PUBMED Abstract]
- Savage KJ: Advanced stage classical Hodgkin lymphoma patients with a negative PET-scan following treatment with ABVD have excellent outcomes without the need for consolidative radiotherapy regardless of disease bulk at presentation. [Abstract] Blood 126 (23): 579, 2015.[PUBMED Abstract]
- 進行期古典的HLの治療
-
進行期古典的ホジキンリンパ腫(HL)に関する以下の有害な予後因子が進行期HLに対する国際予後スコアへ組み込まれている:[ 1 ]
- アルブミン値が4.0g/L未満。
- ヘモグロビン値が10.5g/L未満。
- 男性。
- 45歳以上。
- IV期の疾患。
- 白血球(WBC)数が15,000/mm3以上。
- リンパ球絶対数600/mm3未満またはリンパ球数が総白血球数の8%未満。
表5.進行期古典的ホジキンリンパ腫患者の危険因子および生存率 危険因子の数 5年FFP(%) 5年OS(%) FFP = 無増悪生存率;No. = 数;OS = 全生存率。 0 88 98 1 84 97 2 80 92 3 74 91 4 67 88 ≥5 62 73 この指標で最高リスクの患者でも、5年無増悪生存率が60%を超え、5年全生存(OS)率が70%を上回っている。[ 1 ]
進行期古典的HLに対する標準治療法の選択肢
進行期古典的HLに対する標準治療法の選択肢には以下のものがある:
- 化学療法。
化学療法
化学療法レジメンのABVD(ドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、およびダカルバジン)は6サイクルで投与される。
HLの治療に用いられる化学療法レジメンの説明については、表4を参照のこと。
証拠(化学療法):
- 複数のプロスペクティブ試験および1件のメタアナリシスによると、6~8ヵ月間のABVD療法が依然として進行期HL患者に対する標準治療であり、他のレジメン(すなわち、BEACOPP[ブレオマイシン、エトポシド、ドキソルビシン、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プロカルバジン、およびプレドニゾン]、用量漸増BEACOPP、Stanford V[ドキソルビシン、ビンブラスチン、メクロレタミン、エトポシド、ビンクリスチン、ブレオマイシン、およびプレドニゾン]、MOPP-ABV[メクロレタミン、ビンクリスチン、プロカルバジン、プレドニゾン/ドキソルビシン、ブレオマイシン、およびビンブラスチン])と比較してOSが同程度である。[ 2 ][ 3 ][ 4 ][ 5 ][ 6 ][ 7 ][ 8 ][ 9 ][証拠レベル:1iiA]
複数の研究で、進行期HLに対する寛解導入化学療法後の放射線療法による地固め療法の役割が検討されている。
- 進行期患者に対する化学療法に低線量の地固め的放射線療法を追加した3件のプロスペクティブ・ランダム化試験は、OSの点で有益性を示さなかった。[ 10 ][ 11 ][ 12 ][証拠レベル:1iiA]
- 異なる14件の試験で治療を受けた患者1,740人を対象としたメタアナリシスによると、化学療法単独と比較して、集学的治療を受けた進行期HL患者で10年OS率に改善は観察されなかった。[ 13 ][証拠レベル:3iiiA]
- 巨大縦隔腫瘤を有する進行期の患者に対する放射線療法による地固め療法の使用に生存延長の利点があるかは不明である。[ 14 ]
- German Hodgkin Lymphoma Study Group HD15試験で、進行期HLに対するBEACOPP(用量漸増または14日ごと)による導入療法後のポジトロン放射断層撮影(PET)スキャンが陰性であれば、放射線療法による地固め療法を省略した場合でも、良好な転帰が強く予測されることが示された(PETの陰性適中率は94%[95%信頼区間 {CI}、91%-97%]であった)。[ 15 ]German Hodgkin Study Group HD18(NCT00515554)試験では、用量漸増BEACOPPの2サイクル後のPET-CTスキャン(PET-2)陰性であれば、5年無増悪生存(PFS)率が同程度(90.8% vs 92.2%;差 1.4%;CI、-2.7-5.4)であることから、6または8サイクルの治療の代わりに、4サイクルへの減少が許された。[ 16 ][証拠レベル:1iiDiii]HD18試験では、3年OS率に基づいてPET-2陽性として4または5のDeauvilleスコアが確立された。[ 17 ]
他の試験で進行期古典的HL患者に対するPETスキャンまたは新たな併用療法の役割が検討されている。
- 未治療の進行期HL患者1,334人を対象としたプロスペクティブ・ランダム化試験で、CD30を標的としたキメラ抗体のブレンツキシマブ ベドチンでブレオマイシンを代用するレジメン(A + AVD)がABVDと比較された。[
18
][
19
]この試験では、研究者が判定した進行、死亡、および奏効不良のための新たな治療開始として定義した「改変」PFSが利用された。
- 追跡期間中央値37ヵ月で、3年改変PFS率は、ABVD(76.0%)と比較してA + AVD(83.1%)(ハザード比[HR]、0.70;95%CI、0.55-0.90;P = 0.005)が優れていた。[ 19 ]
- 2年OS率は、A + AVD vs ABVDが96.6% vs 94.9%(HR、0.72;95%CI、0.44-1.17;P = 0.19)で、差はみられなかった。[ 18 ]
- A + AVDで、発熱性好中球減少症(58% vs 45%)が有意に多く、発熱性好中球減少症による7例の毒性死亡がみられたことから、本試験中の改訂として顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)による増殖因子サポートが義務付けられた。A + AVDで、グレード3または4の末梢神経障害(67% vs 43%)が有意に多くみられた。
- ABVDで、肺毒性による死亡が11例みられた。
- PETが陰性であった奏効者は2サイクル後にブレオマイシンを省略されなかった(後述のRATHL研究を参照のこと)。
A + AVDでは、以下のために標準治療(ABVD)の変更に至らなかった:長期の副作用およびOSの追跡が不十分、2年でOSに差がない、改変PFSでの差が小さい(4.9%)、ならびにG-CSF使用が必須。A + AVDによる肺毒性の回避は、2回目の治療サイクル後のPETスキャンの結果が陰性の患者でのブレオマイシンの排除により打ち消される。A + AVDは、ABVDより50倍高価である(2018年時点で)。[ 18 ][ 20 ]
- 進行期HL患者1,214人を対象としたプロスペクティブ・ランダム化試験(Response adapted therapy for advanced Hodgkin lymphoma[RATHL研究、NCT00678327])で、2サイクルのABVD後の治療修正のためにPET‒コンピュータ断層撮影(CT)スキャンの使用が検討された。[
21
]PET-CTスキャンで陰性所見(Deauvilleスコアが1、2、または3)の患者がさらに4サイクルのABVD vs 4サイクルのAVD(ブレオマイシン省略)を受ける群にランダムに割り付けられた。
- PET-CT結果が陰性の患者937人について、追跡期間中央値41ヵ月で、3年OS率(ABVDで97.2%;95%CI、95.1-98.4 vs AVDで97.6%;95%CI、95.6-98.7)に差はみられなかった。[ 21 ][証拠レベル:1iiA]
- 3年PFS率の絶対差(ABVD-AVD)は1.6%(95%CI、-3.2~5.3)で、規定された非優越性限界をわずかに超えていた。このことは、PFSのために、ブレオマイシンの継続にわずかな利点があったことを意味している。
- しかしながら、ABVD継続群では肺毒性が不良で、グレード3または4の呼吸器事象が有意に多くみられ、長期の一酸化炭素の肺拡散能力レベルの悪化が1年を超えて持続した。
- この研究では、2サイクルのABVD後にPET-CTスキャンの所見が陰性(Deauvilleスコアが1、2、または3)であれば、ブレオマイシンが省略できると結論している。
- 2サイクルのABVD後にPET-CTスキャンの結果が陽性(Deauvilleスコアが4または5)の患者はBEACOPPを受けた。
- PET-CTの結果が陽性の患者172人について、追跡期間中央値41ヵ月で、3年PFS率は67.5%、OS率は87.8%であった。
- この試験で、BEACOPPへの切り替えがABVD継続より優れていることは確立されなかった。
- 1件の非ランダム化試験(SWOG S0816[NCT00822120])において、進行期HL患者336人が2サイクルのABVDを受け、その後PETスキャンで評価された。[
22
]PET-2陰性患者(Deauvilleスコアが1~3)はさらに4サイクルのABVDを完了した一方、PET-2陽性患者60人(全体の18%)は用量漸増BEACOPPに切り替えられた。
- 中央値で5.9年の追跡の結果、PET-2陽性患者の5年PFS率は66%(95%CI、52%-76%)であった。[ 22 ][証拠レベル:3iiiDiv]
要約すると:
- 進行期HL患者に対して、6サイクルのABVDが標準アプローチである。ブレオマイシンの使用が禁忌の状況では、A + AVDが優れた選択肢である。
- 2サイクルのABVD後のPET-CTスキャン結果が陰性であった患者に対して、化学療法レジメンからブレオマイシンが省略でき、有効性の低下はわずかで、忍容性が改善する。
最新の臨床試験
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- 再発成人古典的HLの治療
-
再発ホジキンリンパ腫(HL)患者全体の少なくとも半数は、従来の化学療法薬とその後の幹細胞/骨髄移植による地固め療法を用いることで長期の無病生存(DFS)を(または治癒でさえも)達成できる。[ 1 ]これに関して、本疾患は75%規則に従う:患者の75%が再寛解導入救助療法により臨床的完全寛解に達し、さらに自家幹細胞移植(SCT)を受けた患者の75%が4年で無病状態である。予後不良因子には以下のものがある:[ 2 ][ 3 ][ 4 ]
- 原発難治性疾患(最悪の予後)。
- 初回治療から12ヵ月未満での再燃。
- 再寛解導入療法後に臨床的完全寛解が達成できない(ポジトロン放射断層撮影-コンピュータ断層撮影[PET-CT]スキャンの結果が陽性で、Deauvilleスコアが4、5)。
- 再燃時のB症状。
- 再燃時の節外病変。
- 受けた救助療法レジメン数が2を超える。
再発成人古典的HLに対する標準治療法の選択肢
再発成人古典的HLに対する標準治療法の選択肢:
ブレンツキシマブ
ブレンツキシマブ ベドチンは、CD30に対するキメラ抗体であり、微小管破壊剤のモノメチルオーリスタチン(monomethyl auristatin)Eが結合されている。[ 5 ][ 6 ][ 7 ]CD30は、HLの悪性リード-シュテルンベルク細胞上に発現しているが、正常細胞での発現は限られているため、治療標的となる。ブレンツキシマブは、患者の忍容性が良好で、自家または同種SCT前に臨床的完全奏効を達成するために使用できる。
証拠レベル(ブレンツキシマブ):
- 同種SCT後に実施された1件の試験を含めて、再燃患者を対象にした複数の試験で以下の結果が観察された:
- 状態が不良で化学療法を受けられないと研究者によって判断された60歳を超える未治療患者27人がブレンツキシマブの投与を受けた。[
10
]
- 92%の全奏効率および73%の完全寛解率が報告された。[ 10 ][証拠レベル:3iiiDiv]
- 再燃患者に対するブレンツキシマブを用いた再治療の成功が報告されており、奏効率は60%であった。[ 11 ][証拠レベル:3iiiDiv]
- SCT後もHLが残存するリスクが高い患者329人を対象とした二重盲検のAETHERA試験(NCT01100502)で、ブレンツキシマブ ベドチン vs プラセボが評価された。[
12
][
13
]
- 2件の第I/II相研究において、再燃または難治性HL患者120人が、ブレンツキシマブ ベドチンおよびベンダムスチン(BVBレジメン)を受けた。[
14
]
化学療法と幹細胞移植
初回多剤併用化学療法後に再燃した患者には、同一の化学療法レジメンまたは種類の異なる化学療法レジメンによる再寛解導入化学療法の後、大量化学療法とともに、自家骨髄移植ないし末梢血幹細胞移植または同種骨髄移植による救助療法を実施できる。[ 1 ][ 16 ][ 17 ][ 18 ][ 19 ]この治療により、3~4年のDFS率が最大50%という結果が得られている。再寛解導入療法に奏効を示す患者は、その後の自家SCT後の予後が良好な可能性がある;ある解析で、3年イベントフリー生存(EFS)率は、PET-CTスキャン結果が陰性の患者が80%、PET-CTスキャン結果が陽性の患者が29%であった。[ 20 ]
寛解導入化学療法が無効であった患者(全患者の20~25%)は、8年生存率が10%未満である。[ 3 ]このような患者では、大量化学療法と自家骨髄移植もしくは末梢血幹細胞移植または同種骨髄移植により[ 16 ][ 17 ][ 21 ][ 22 ][ 23 ]、5年DFS率が約25~30%という結果が得られているが、これらの値に選択バイアスが明らかに影響を及ぼしている。[ 16 ][ 17 ][ 22 ][ 24 ][ 25 ]
患者105人を含む1件のレトロスペクティブ・レビューでは、60歳以上の患者が化学療法と救助放射線療法の併用を受けた場合に、移植を伴う強化地固め療法を受けた場合よりも経過が良好であった。[ 26 ][証拠レベル:3iiiDiv]
HLA一致同胞の骨髄(同種移植)を使用すると、再燃率が低いが、毒性作用が増大するために、有益性が相殺されることがある。[ 16 ][ 27 ][ 28 ]同種SCTに対する強度縮小前処置も臨床評価段階にある。[ 29 ][ 30 ][ 31 ]
証拠(化学療法とSCT):
- 1件のランダム化試験で、化学療法に感受性のある再燃HLに対して、従来の積極的化学療法と自家造血SCTを伴う高用量化学療法が比較された。[
32
][証拠レベル:1iiDii]
- この試験で、3年治療無失敗率の移植群(55%)での改善が化学療法単独群(34%)に対して示された。[ 32 ]
- 全生存(OS)に差は観察されなかった。
- Cochraneメタアナリシスで、再寛解導入化学療法後の自家SCTでは、化学療法単独よりも無再燃生存率が20~30%改善するが、OSの有益性は伴わないと結論付けられた。[ 33 ][証拠レベル:1iiDii]
- 再燃または難治例で自家骨髄移植(ABMT)を受けた患者に関する3件のレトロスペクティブ・レビューで、高用量療法後の残存腫瘤に対する浸潤領域放射線療法(IF-XRT)を受けた患者と追加治療なしの患者が比較された。[
34
][
35
][
36
]
- IF-XRT群では、局所病変の再発が減少した。
- 1件の第II相試験で、再寛解導入療法後のフッ素18-フルデオキシグルコース PET-CTスキャンの正常化により、SCT後の転帰がはるかに良好なことが予測され、EFS率は80% vs 29%であった。[ 20 ][証拠レベル:3iiiDi]
二重盲検試験(AETHERA[NCT01100502])で、再発HLに対する自家SCTの完了後の患者329人がブレンツキシマブ ベドチンまたはプラセボの投与にランダムに割り付けられた。[ 12 ][ 13 ]
1件の第II相試験により、ABMTで再燃した患者においてベンダムスチンで50%を超える奏効率が報告された。[ 37 ][証拠レベル:3iiiDiv]ABMT後に再発した患者には、ビンブラスチン1回/週による治療によって緩和が得られ、毒性作用もきわめて小さい。[ 38 ][証拠レベル: 3iiiDiv]
ニボルマブまたはペムブロリズマブ
抗プログラム細胞死-1(PD-1)モノクローナル抗体のニボルマブおよびペムブロリズマブは免疫チェックポイント阻害薬である。
証拠(ニボルマブ):
- ニボルマブによる治療を受けた再燃HL患者の研究では、以下が報告された:[
39
][
40
][
41
][証拠レベル:3iiiDiv]
- 全奏効率が65~87%、完全奏効率が16~28%で、前治療歴の多い再燃患者で奏効期間が通常1年を超える。
- 患者のニボルマブの忍容性は良好で、自家または同種SCT前に臨床的完全寛解を達成するために使用できる。
- ニボルマブは、SCTからの再燃後およびブレンツキシマブ曝露後の使用に対して米国食品医薬品局(FDA)により承認されている。また、患者がSCTを含む3つの異なる治療を既に受けている場合にもニボルマブは承認されている。
- 再燃または難治性HL患者62人を対象とした第I/II相研究で、ニボルマブとブレンツキシマブの併用療法は忍容性良好(全身性ステロイドを要した患者は10%未満)で、客観的奏効率が82%、完全奏効率が61%となり、患者は自家SCTへ進むことができた。[ 42 ][証拠レベル:3iiiDiv]
証拠(ペムブロリズマブ):
- ペムブロリズマブ治療を受けた再燃HL患者の研究で、以下が報告された:[
43
][
44
][証拠レベル:3iiiDiv]
- 全奏効率が64~74%、完全奏効率が22.4%(95%CI、6.9%-28.6%)。
- 患者のペムブロリズマブの忍容性は良好で、自家または同種SCT前に臨床的完全寛解を達成するために使用できる。
- ペムブロリズマブは、3ライン以上の治療後の難治性または再燃の症例に対してFDAにより承認されている。
ニボルマブとペムブロリズマブの双方について、同種SCT前後のPD-1遮断に関する多くの疑問が存在する;最適なタイミングと治療成績は、移植片対宿主病に伴って免疫毒性が悪化する可能性があるため、不明である。[ 45 ]
併用化学療法
初回多剤併用化学療法を実施したのちに再燃した患者の予後は、特定の導入多剤併用化学療法レジメンや、特定の多剤併用救助化学療法レジメンによるというよりも、初回寛解維持期間によって決まる。化学療法後の初回寛解が1年を超える(遅発性再燃)の患者は、救助化学療法によって22~71%の長期生存率が得られる。[ 2 ][ 3 ][ 4 ][ 46 ][ 47 ][ 48 ]化学療法後の初回寛解が1年未満(早期再燃)の患者では、11~46%と長期生存率は大幅に低くなる。[ 2 ][ 3 ][ 49 ]
患者105人を含む1件のレトロスペクティブ・レビューでは、60歳以上の患者が化学療法と救助放射線療法の併用を受けた場合に、移植を伴う強化地固め療法を受けた場合よりも経過が良好であった。[ 26 ][証拠レベル:3iiiDiv]
初回治療で放射線療法のみを受けた患者に遭遇するのはまれであるが、広範な照射野への高線量の初回放射線療法後に再燃が認められた患者の予後は良好である。多剤併用化学療法を行うことで、10年DFS率が57~81%、OS率が57~89%という結果が得られる。[ 2 ][ 50 ][ 51 ][ 52 ]
再発古典的HLに対する治療の優先順の要約
移植適格患者:
- 2~4サイクルのブレンツキシマブを開始する。臨床的完全寛解の場合、自家SCTに進む。
- ブレンツキシマブで部分奏効または安定の場合、ICE(イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド)またはGVD(ゲムシタビン、ビノレルビン、リポソーマルドキソルビシン)による化学療法に進む。臨床的完全寛解の場合、自家SCTに進む。
- 化学療法で部分奏効または安定の場合、ペムブロリズマブ(またはニボルマブ)に進む。
- 救助療法で部分奏効または完全寛解の原発難治性に対しては、同種SCTを考慮する。
移植不適合患者:
- 2~4サイクルのブレンツキシマブを開始する。臨床的完全寛解の場合、神経障害により中止せざるを得なくなるまで継続する。
- ブレンツキシマブで部分奏効または安定の場合、ペムブロリズマブまたはニボルマブを使用し、少なくとも1年継続する(治療期間を確定する研究が実施中である)。
- さらなる症状緩和のために化学療法の選択肢に進む。[ 55 ]
最新の臨床試験
NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。
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- 結節性リンパ球優位型ホジキンリンパ腫(NLPHL)の治療
-
免疫表現型の差に基づいて、NLPHL(CD15-、CD20+、CD30-)は、リンパ球豊富型古典的HL(CD15+、CD20-、CD30+)と区別されている。[ 1 ][ 2 ]426例を対象にした最大規模のレトロスペクティブ研究の報告では、これら2つのサブグループで早期の病期(I期またはII期)で診断された場合、標準療法に対する臨床反応または転帰に有意差がないことが示された。[ 3 ][証拠レベル:3iiiA]
NLPHLの患者は、古典的HL患者より、病期が早期で、生存期間が長く、治療失敗が少ない。[ 4 ][ 5 ]
NLPHLは通常、頸部または鼠径部リンパ節に病変が認められる無症状の若年患者で診断されるが、通常は縦隔への浸潤を伴わない。
NLPHLに対する標準治療法の選択肢
NLPHLに対する標準治療法の選択肢には以下のものがある:
放射線療法
数十年間にわたるレトロスペクティブ解析に基づき、またこういった病理所見がまれであることから、照射野を限定した放射線療法は、病期が早期の患者に対する最も一般的な治療的アプローチである。[ 5 ][ 6 ][ 7 ][ 8 ]
巨大でないリンパ球優位型腫瘤が頸部片側の上方(甲状切痕の上方)または内上顆部に認められる患者では、臨床的病期決定後、浸潤領域放射線療法(IF-XRT)のみが必要である。[ 9 ]リンパ球優位型HL(結節性リンパ球優位型およびリンパ球豊富古典的サブタイプを含む)の426例を対象としたレトロスペクティブ研究の報告では、急性および長期の治療関連毒性によって死亡する患者の方がHL再発によるものより多いことが示された。[ 3 ][証拠レベル: 3iiiA]この2つのサブグループに対しては、再発に対する注意深い経過観察とともに、放射線量ならびに放射線照射野の制限と、白血病誘発性化学療法薬剤を避けることを検討する必要がある。[ 10 ]
化学療法
早期のNLPHL患者に対しては、逸話的単群試験に基づいて、2~3サイクルのABVD(ドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)がIF-XRTと併用されている。[ 5 ][ 11 ]
進行期のNLPHL患者に対しては、2件のレトロスペクティブ・レビューおよび第II相研究に基づいて、非ホジキンリンパ腫患者向けにデザインされた化学療法レジメンが好ましい場合がある。[ 12 ][ 13 ][ 14 ][証拠レベル:3iiiDii]
リツキシマブ
リツキシマブでは、未治療および再燃NLPHL患者39人を対象とした第II相試験で100%の奏効率が得られており、患者のほとんどが進行期であった。追跡期間中央値9.8年で、寛解導入療法のみでリツキシマブの投与を受けた患者の無増悪生存期間中央値が3.0年で、寛解導入療法に加えて維持療法でもリツキシマブの投与を受けた患者が5.6年であった。[ 15 ][証拠レベル:3iiiDiii]寛解導入療法のみの場合に、患者23人中9人でアグレッシブB細胞リンパ腫による再燃がみられた。
フォローアップ
通常は予後良好であるにもかかわらず、10年以内に約10%の患者がNLPHLからびまん性大細胞型B細胞リンパ腫またはT細胞豊富型大細胞型B細胞リンパ腫へ組織学的進展を来す傾向がみられる。[ 15 ][ 16 ]このようにNLPHLがアグレッシブB細胞リンパ腫に進展する傾向から、長期間の追跡と再燃時の再生検の重要性が強調される。[ 15 ][ 17 ]
追跡期間中央値7~8年で、治療関連の毒性作用(急性または長期)により死亡した患者は、HL再発によるものより多かった。この2つのサブグループに対しては、注意深い経過観察をするとともに、放射線量ならびに照射野を制限し、白血病誘発性化学療法薬剤を避けることを検討する必要がある。[ 5 ][ 10 ][ 18 ]
疾患の再燃は、再発濾胞性リンパ腫と同様なパラダイムで取り扱い、年齢およびパフォーマンスステータスに基づいて、一部の患者に対して逐次治療および注意深い経過観察を使用し、その他の患者に対して積極的な救助化学免疫療法(R-ICE[リツキシマブ、イホスファミド、カルボプラチン、エトポシド]など)とその後の幹細胞移植を考慮する。[ 19 ][ 20 ]
最新の臨床試験
NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。
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- 妊娠中のHL
-
序
ホジキンリンパ腫(HL)は主に若い女性にみられ、その一部は妊娠可能である。妊娠女性を治療する場合、腫瘍医は胎児へのリスクを最小化する治療を提供する。治療法選択肢は、以下の考慮事項を基に個々に決定しなければならない:
- 母親の希望。
- HLの重症度およびアグレッシブの程度。
- 妊娠のトリメスター。
妊娠中のHLの病期情報
妊婦への電離放射線曝露を回避するために、病期評価には磁気共鳴画像法(MRI)が望ましい。[ 1 ]妊婦におけるHLの初診時の病期、臨床的挙動、予後、および組織学的サブタイプは、妊娠可能年齢の非妊娠女性と変わらない。[ 2 ]HLの病期分類に関する詳しい情報については、本要約の成人HLの病期情報のセクションを参照のこと。
妊娠中のHLに対する治療法選択肢
妊娠中のHLに対する治療法選択肢には以下のものがある:
- 注意深い経過観察。
- 放射線療法。
- 化学療法。
1件の研究で、HLの妊婦の20年生存率は、病期、診断時の年齢、および治療の暦年をマッチさせた非妊娠女性の20年生存率と差がなかった。[ 3 ]
子宮内での化学療法後の妊娠に対する長期的影響については不明であるが、証拠では有望な傾向がみられる。[ 3 ][ 4 ][ 5 ][ 6 ][ 7 ]
逸話的シリーズによると、治療完了後の妊娠は、寛解期にある患者について再燃率を増加させるという証拠はない。[ 8 ][ 9 ]
第1トリメスターでの治療
HLが妊娠第1トリメスターで診断される場合は、治療的中絶の絶対的適応とならない。各患者に対する治療法選択肢では、病期、リンパ腫の増殖の速さ、および患者の希望を考慮に入れなければならない。[ 10 ]
注意深い経過観察
HLが横隔膜より上部に限局した初期の病期で、かつ増殖が緩徐と考えられる場合は、患者を慎重に経過観察して、早期に分娩を誘発し、根治治療に進むことが計画できる。[ 11 ]
放射線療法
一方、このような患者には、適切な遮蔽をして放射線療法を行うことができる。[ 12 ][ 13 ][ 14 ][ 15 ]M.D Andersonがんセンターの研究者らは、半価層5つ分の鉛で子宮を遮蔽して横隔膜上部に放射線を照射した母親から誕生した乳児16例に先天異常が認められなかったことを報告した。[ 16 ]照射野外への放射線量を最小限に抑えた場合でも、胎児が将来悪性腫瘍を発症する理論上のリスクがあるため、可能であれば出産後まで放射線療法を延期すべきである。[ 17 ]
化学療法
証拠(第1トリメスターでの化学療法):
- 妊娠初期に化学療法を受けると、33%もの乳幼児に先天異常が認められている。[ 4 ][ 18 ]このため、妊娠を継続し、第1トリメスターで迅速な治療が必要となった場合に放射線療法または化学療法を受け入れることを選択する女性もいる。
- 40人の患者を対象にした1件の多施設レトロスペクティブ解析では、3人の患者で中絶、13人の患者で分娩後まで治療の延期(妊娠期間中央値30週)、残りの24人の患者で出生前治療の適用(妊娠期間中央値21週、妊娠第1トリメスター後にすべて終了)が報告された。[
19
]
- 追跡期間中央値41ヵ月で、3年無増悪生存(PFS)率が85%、全生存(OS)率が97%で、多くの例でABVD(ドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、およびダカルバジン)が使用された。[ 19 ][証拠レベル:3iiiDiv]
- MD Andersonがんセンターから、39人の患者を対象にした1件のレトロスペクティブ解析では、3人の患者で中絶、12人の患者で分娩後まで治療の延期、24人の患者で出生前治療が報告された。[
20
]
- 2人の女性が、妊娠第1トリメスター中にドキソルビシンをベースにした化学療法を受けた後、流産した。
- 診断からの追跡期間中央値68ヵ月で、5年PFS率が75%、OS率が82%であった。これらの割合は、出生前治療と分娩後の治療間で差は認められなかった。[ 20 ][証拠レベル:3iiiDiv]
妊娠後期での治療
放射線療法
急激に腫大した縦隔腫瘤によって呼吸困難を来した症例では、代替療法として、分娩前に短期の放射線療法を用いることができる。
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- 本要約の変更点(07/10/2020)
-
PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。
成人ホジキンリンパ腫(HL)に関する一般情報
参考文献38としてRigter et al.が追加された。
成人HLに対する治療法選択肢の概要
本文で以下の記述が改訂された;成人HLにおいて放射線単独の適正線量は、臨床的に浸潤が及んでいない部位に対しては20Gy~30Gyであり、原発巣のリンパ節領域に対しては30Gy~36Gyである(引用、参考文献9としてHerst et al.)。
進行期古典的HLの治療
本文で以下の記述が改訂された;中央値で37ヵ月の追跡の結果、3年改変無増悪生存率は、ABVD(ドキソルビシン、ブレオマイシン、ビンブラスチン、およびダカルバジン)と比較してA + AVD(ブレンツキシマブ ベドチン、ドキソルビシン、ビンブラスチン、ダカルバジン)が優れていた(引用、参考文献19としてStraus et al.)。また以下が追加された;ポジトロン放射断層撮影が陰性であった奏効者は2サイクル後にブレオマイシンを省略されなかった。
妊娠中のHL
本文で以下の記述が改訂された;逸話的シリーズによると、治療完了後の妊娠は、寛解期にある患者について再燃率を増加させるという証拠はない(引用、参考文献9としてGaudio et al.)。
本要約はPDQ Adult Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。
- 本PDQ要約について
-
本要約の目的
医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、成人ホジキンリンパ腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。
査読者および更新情報
本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。
委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:
- 会議での議論、
- 本文の引用、または
- 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。
要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。
- Eric J. Seifter, MD (Johns Hopkins University)
本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。
証拠レベル
本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Adult Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。
本要約の使用許可
PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。
本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:
PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Adult Hodgkin Lymphoma Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/lymphoma/hp/adult-hodgkin-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389473]
本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。
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入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。
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Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。