患者さん向け ランゲルハンス細胞組織球症の治療(PDQ®)

ご利用について

このPDQがん情報要約では、小児および成人ランゲルハンス細胞組織球症の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

CONTENTS 全て開く全て閉じる

ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)についての一般的な情報

ランゲルハンス細胞組織球症は組織に損傷を与えることのあるまれな疾患で、体内の1ヵ所以上の部位に病変を引き起こす場合もあります。

ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)とは、LCH細胞で発生するまれな疾患です。LCH細胞は体が感染に抵抗する働きを助ける樹状細胞の一種です。樹状細胞の機能を制御する遺伝子変異(変化)が生じることがあります。こうした変異には、BRAFMAP2K1RASARAFの各遺伝子の変異などがあります。これらの変異はLCH細胞の過剰な増殖と体内の特定部位への蓄積を引き起こし、その部位で組織を損傷したり、病変を形成したりする場合があります。

LCHががんの一種なのか、それともがんに似た病気なのかはわかっていません。

がんの治療を行う医師はLCHの治療も行い、ときにはこの疾患を治療するために、がんの治療法を適用することがあります。詳しい情報については、小児のLCHに対する治療成人のLCHに対する治療のセクションをご覧ください。

がんの家族歴がある人や両親のいずれかが特定の化学物質に曝されていた人は、LCHのリスクが高くなることがあります。

病気になるリスクを増大させるものは、全てリスク因子と呼ばれます。このようなリスク因子がある小児がみなLCHになるわけではありませんし、既知のリスク因子がないのにLCHになる小児もいます。リスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。

LCHのリスク因子には以下のようなものがあります:

LCHの徴候と症状は、疾患の部位により異なります。

これらに加え、別の徴候症状がLCHにより引き起こされることがありますが、その他の病態によって生じることもあります。以下のような問題があなたやお子さんに1つでも認められた場合は、医師の診察を受けてください:

LCHでは、骨に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

耳や目の周辺に位置する骨にLCH病変がみられる小児は、尿崩症や他の中枢神経系疾患のリスクが高くなっています。

皮膚および爪の異常。

乳児のLCHは皮膚にのみ影響を及ぼすことがあります。一部の症例では、皮膚だけに生じたLCHが数週~数ヵ月にわたって悪化し、高リスクの多系統型LCHになることがあります。

乳児のLCHでは、皮膚に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

小児および成人のLCHでは、皮膚と爪に影響を及ぼす以下のような徴候や症状がみられることがあります:

LCHでは、口に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

リンパ節と胸腺

LCHでは、リンパ節胸腺に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

内分泌系

LCHでは、下垂体に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

LCHでは、甲状腺に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

LCHでは、眼に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

中枢神経系(CNS)

LCHでは、CNS(脊髄)に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

これらの徴候や症状は、CNSの病変やCNS神経変性症候群により引き起こされることがあります。

肝臓と脾臓

LCHでは、肝臓脾臓に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

LCHでは、に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

骨髄

LCHでは、骨髄に以下のような徴候や症状がみられることがあります:

LCHを診断するために、LCHが発生しうる臓器や器官系を調べる検査が行われます。

LCHまたはLCHによって引き起こされている病態を診断するために、担当医は既往歴をたずね、身体診察を行うことに加えて、以下の検査や手技を行うことがあります:

特定の要因が予後(回復の見込み)や治療法の選択肢に影響を及ぼします。

皮膚、骨、リンパ節、下垂体などの臓器で発生したLCHは、通常は治療により改善するため、「低リスク」と呼ばれます。これに対して、脾臓、肝臓、骨髄のLCHは、治療が困難で「高リスク」と呼ばれます。高リスクの臓器および消化管にLCHが認められる小児は、高リスクLCHで消化管に病変が認められない患者よりも、治療に反応しないリスクが高いです。高リスクLCHは通常、2歳未満の小児でみられます。

予後と治療選択肢を左右する因子には以下のものがあります:

1歳までの乳児のLCHは、治療を実施しなくても消失することがあります。

LCHの病期

ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)には、標準的な病期分類システムはありません。

がんの他の部位への転移の有無を調べるプロセスは、病期分類と呼ばれます。LCHには、標準的な病期分類システムはありません。

LCHの治療法は、LCH細胞が認められる体内の部位とLCHが低リスクまたは高リスクのどちらであるかに基づいて決定されます。

LCHは影響が及んでいる器官系の数に応じて、単一系統型疾患または多系統型疾患に分類されます。

LCHは、低リスク臓器または高リスク臓器に影響を及ぼします:

LCHは治療後も進行し続けたり再発したりすることがあります。

進行性LCHは、継続的な増殖や転移を起こしたり悪化し続けたりするLCHです。進行性疾患のLCHは、いずれ治療に対して難治性を示す場合があります。

難治性LCHとは、初回治療に反応しないLCHのことです。

再発または再活性化LCHとは、治療後に再び現れたLCHのことをいいます。

多くのLCHの患者さんは、治療により状態が改善します。しかし、治療を中止すると、新たな病変が発生したり、古い病変が再発したりすることがあります。この再発は再活性化と呼ばれ、治療の中止後1年以内に起こる場合があります。多系統型の疾患の患者さんは再活性化を起こす可能性が高くなります。再活性化がよくみられる部位は骨、耳、皮膚です。尿崩症を発症することもあります。反対に再活性化があまりみられない部位は、リンパ節、骨髄、脾臓、肝臓、肺です。何度も再活性化が起こる患者さんもいます。

LCHの治療選択肢の概要

ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)の患者さんには様々な治療法が存在します。

LCHの患者さんは様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がん患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。可能であれば、患者さんは臨床試験に登録し、新しいLCH治療法を受けるとよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

臨床試験は米国各地で行われています。現在進行中の臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。治療法の選択では、患者さんとご家族に医療チームが加わって最適な治療法を決定していくのが理想的です。

小児のLCHの患者さんには、小児がんまたはLCHの治療に精通した医療提供者で構成されるチームによって治療計画が立てられるべきです。

この疾患の治療は小児腫瘍医(小児がんの治療を専門とする医師)が統括します。小児腫瘍医は、小児LCH患者の治療に精通した他の小児科医療提供者や特定の医療分野を専門とする医療提供者と協力して治療に取り組みます。具体的には以下のような専門医や専門家が挙げられます:

LCHの治療では、標準治療として以下の9種類が用いられています:

LCHががんの一種であるかどうかはまだわかっていませんが、いくつかのがん治療法がLCHの治療に有効です。

化学療法

化学療法は、薬物を用いてがん細胞を殺傷したり分裂を阻害したりすることにより、がん細胞の増殖を阻止するがん治療法です。経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる化学療法は、血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。化学療法はクリーム剤やローション剤として皮膚に塗布する場合もあります(外用の化学療法)。

LCHの治療では、化学療法薬を注射または経口で投与するか皮膚に塗布します。

手術

手術により、LCHの病変と周辺の健康な組織を少量だけ切除することがあります。掻爬キューレット(スプーン状の鋭い器具)を用いて骨からLCH細胞をこすり取る手術法です。

肝臓の損傷が重度である場合は、臓器全体を摘出し、ドナーから提供された健康な肝臓や肺に置き換えることがあります。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用して、がん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんのある領域に放射線を照射する方法です。特殊なランプを用いてLCHの皮膚病変に放射線を照射する中波長紫外線(UVB)療法が行われることがあります。

光線力学療法

光線力学療法は、薬物や特定のレーザー光線を使用してがん細胞を殺傷するがん治療法です。光に曝されると活性化する薬物を静脈に注射します。この薬物は正常な細胞よりもがん細胞に多く集まります。LCHの治療では、レーザー光線を皮膚に照射すると、薬物が活性化してがん細胞を殺傷します。光線力学療法は正常な組織にほとんど損傷を与えません。光線力学療法を受けている患者さんは、長時間にわたって日光に曝されないようにします。

光線力学療法の一種でソラレン長波長紫外線療法(PUVA)と呼ばれる治療法では、患者さんにソラレンという薬物を投与した後、皮膚に直接、長波長紫外線を照射します。

免疫療法

免疫療法は、患者さんの免疫系を利用して、がんを攻撃する治療法です。体内で生産された物質や製造ラボで合成された物質を用いることによって、体が本来もっているがんに対する抵抗力を高めたり、誘導したり、回復させたりします。サリドマイドは免疫療法の一種で、LCHの治療に用いられます。

標的療法

標的療法とは、特定のがん細胞を識別し攻撃する性質をもった薬物などの物質を用いる治療法です。標的療法にはいくつかの種類があります:

その他の薬物療法

他に以下の薬剤もLCHの治療に使用されます:

幹細胞移植

がん細胞を殺傷するために化学療法が行われます。造血細胞などの健康な細胞はLCH治療によって破壊されます。幹細胞移植は、造血細胞を置き換える治療法です。まず患者さん自身またはドナーから採取した血液や骨髄から幹細胞(成熟前の血液細胞)を取り出して、それを凍結保存しておきます。そして化学療法の終了後に、保存していた幹細胞を解凍して、これを点滴によって患者さんの体内に戻します。これらの幹細胞が血液細胞に成長することにより、血液の機能が回復していきます。

経過観察

経過観察とは、徴候症状の出現や変化がみられるまで、治療を一切行わずに患者さんの状態を注意深く監視していくことです。

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

ランゲルハンス細胞組織球症の治療は副作用を引き起こすことがあります。

がんの治療中に発生する副作用に関する詳しい情報については、副作用(英語)のページをご覧ください。

がんの治療の副作用のうち、治療後に始まり、何ヵ月または何年も続くものは、晩期合併症(晩期障害)と呼ばれます。がん治療の晩期合併症(晩期障害)には以下のようなものがあります:

晩期合併症(晩期障害)には治療や制御することが可能なものもあります。がんの治療によってお子さんに生じうる影響について担当医とよく相談することが重要です。詳しい情報については、小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)をご覧ください。

多系統型LCHの患者さんの多くに、治療または疾患自体によって引き起こされる晩期合併症(晩期障害)がみられます。このような患者さんでは、長期にわたって生活の質(QOL)に影響する健康問題を抱えることがよくあります。

患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。

患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。

今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。

患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。

患者さんは治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。

ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。

臨床試験は米国各地で行われています。NCIが支援する臨床試験に関する情報は、NCIの臨床試験検索ウェブページで探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。他の組織によって支援されている臨床試験は、ClinicalTrials.govウェブサイトで探すことができます。

フォローアップ検査が必要となることもあります。

再活性化(再発)のリスクがあるため、LCHの患者さんは長年にわたって経過観察を受けるべきです。LCHの診断のために実施された検査の中には、繰り返し行われるものもあります。こうした検査では、治療がうまく効果を上げているか、もしくは新しい病変が発生していないかどうかを調べます。繰り返し行われる検査には以下のものがあります:

その他に必要となりうる検査には以下のものがあります:

こうした検査の結果から、患者さんの状態の変化やがんの再発(再び現れること)の有無を知ることができます。こうした検査はフォローアップ検査または定期検査と呼ばれることがあります。治療の継続、変更、中止などの決定はこうした検査の結果に基づいて判断されます。

小児の低リスクLCHの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

皮膚病変

新たに診断された小児ランゲルハンス細胞組織球症(LCH)による皮膚病変の治療法には以下のようなものがあります:

重度の発疹、痛み、潰瘍、出血がみられる場合には、以下のような治療法があります:

骨やその他の低リスク臓器に生じた病変

新たに診断された小児LCHによる骨病変が、頭蓋骨の前方、側方、後方のいずれか、または他の単一の骨に発生した場合には以下のような治療法があります:

耳や目の周辺の骨に発生し新たに診断された小児LCH病変に対する治療では、尿崩症や他の長期的な問題のリスクを低減します。治療法には以下のようなものがあります:

小児の脊椎や大腿骨に発生し新たに診断されたLCH病変の治療法には以下のようなものがあります:

複数の骨病変に対する治療法には、以下のものがあります:

皮膚病変、リンパ節病変、尿崩症のいずれかと、複数の骨病変がともにみられる場合の治療法には以下のようなものがあります:

CNS病変

新たに診断された小児LCH中枢神経系(CNS)病変に対する治療法には以下のようなものがあります:

新たに診断されたLCHによるCNS神経変性疾患の治療法には以下のようなものがあります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

小児の高リスクLCHの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

新たに診断された小児LCHにおける多系統型の病変脾臓肝臓骨髄などの臓器や部位に認められる場合は、以下の治療法が考えられます:

進行性または難治性小児LCHおよび再発小児LCHの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

進行性難治性の、または再発した低リスクLCHの治療法には以下のようなものがあります:

進行性や難治性の、または再発した高リスク多系統型LCHの治療法には以下のようなものがあります:

進行性や難治性の、または再発した小児LCHの治療法として、以下のものが研究されています:

成人LCHの治療

成人のランゲルハンス細胞組織球症(LCH)は、小児のLCHによく似ており、発生する臓器や器官系は小児の場合と同様です。そうした臓器や器官系には、内分泌系中枢神経系肝臓脾臓骨髄消化管などが含まれます。成人の場合、単一系統型疾患としてのLCHが最もよく認められる部位はです。患者さんによっては、骨、皮膚、視床下部下垂体といった他の臓器に発生することもあります。肺に発生するLCHは、喫煙している若年の成人に多くみられます。

小児と同じく、LCHの徴候と症状は、発生部位により異なります。LCHの徴候と症状については、一般的な情報のセクションをご覧ください。

LCHの発見と診断には、LCHが発生している臓器や器官系を調べる検査法が用いられます。LCHの診断に使用される検査と手技については、一般的な情報のセクションをご覧ください。

成人の場合、効果的な治療法についての情報が充実していません。場合によっては、情報源が1人の成人か同種類の治療を受けた成人のグループに対する診断や治療、フォローアップの報告のみであることもあります。

LCHの成人患者さんは、LCHを患っていない同じ歳の成人より、高い確率で他のがんになります。これらのがんは、LCHの診断より前、診断と同時、診断の後に見つかることがあり、喫煙者ではさらに確率が上がります。

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

肺病変

成人のに生じたLCHに対する治療法には、以下のものがあります:

肺のLCHは、治療を施さなくても解消したり、悪化しなかったりする場合があります。

骨病変

成人の骨にのみ発生しているLCHに対する治療法には、以下のものがあります:

皮膚病変

成人の皮膚にのみ影響を及ぼしているLCHに対する治療法には、以下のものがあります:

成人の皮膚と他の器官系に影響を及ぼしているLCHには、以下の治療法があります:

単一系統と多系統の病変

、骨、皮膚のいずれも侵していない成人の単一系統型と多系統型の病変に対する治療法には以下のものがあります:

成人LCHの臨床試験についての詳細は、Histiocyte Societyのウェブサイト(英語)をご覧ください。

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

ランゲルハンス細胞組織球症についてさらに学ぶために

米国国立がん研究所が提供しているランゲルハンス細胞組織球症の治療に関する詳細については、以下をご覧ください:

小児がんに関する情報と一般的ながんに関するその他の資源については、以下をご覧ください:

本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、小児および成人ランゲルハンス細胞組織球症の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

NCIのウェブサイトで臨床試験を検索することができます。より詳細な情報については、NCIのコンタクトセンターであるCancer Information Service(CIS)(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Langerhans Cell Histiocytosis Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/langerhans/patient/langerhans-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389196]

本要約内の画像は、著者やイラストレーター、出版社より、PDQ要約内での使用に限定して、使用許可を得ています。PDQ要約から、その要約全体を使用せず画像のみを使用したい場合には、画像の所有者から許可を得なければなりません。その許可はNCIより与えることはできません。本要約内の画像の使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともに、Visuals Onlineで入手可能です。Visuals Onlineには、3,000以上の科学関連の画像が収載されています。

免責事項

PDQ要約の情報は、保険払い戻しに関する決定を行うために使用されるべきではありません。保険の適用範囲についての詳細な情報は、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手可能です。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトを通じてのお問い合わせやサポートの依頼に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載しています。ウェブサイトのE-mail Usから、Cancer.govに対して質問を送信することもできます。