ご利用について
医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、口腔がん、中咽頭がん、上咽頭がん、下咽頭がん、および喉頭がんの予防について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。
本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。
CONTENTS
- 概要
-
口腔がん、咽頭がん、および喉頭がんは頭頸部扁平上皮がんと呼ばれることがある。頭頸部扁平上皮がんは最も一般的には、口腔、咽頭、および喉頭を覆う粘膜表面から発生する。咽頭扁平上皮がんは解剖学的標識に基づいて、さらに上咽頭がん、中咽頭がん、および下咽頭がんに分類される(詳しい情報については、喉頭がんの治療(成人)、口唇がんおよび口腔がんの治療(成人)、上咽頭がんの治療(成人)、および中咽頭がんの治療(成人)に関するPDQ要約を参照のこと)。図1は咽頭の解剖図を示す。
リスクのある個人
頭頸部扁平上皮がんには共通した危険因子がある。一般的に利用できるいずれの形態(紙巻きタバコ、葉巻、パイプ、無煙タバコ)でもタバコを使用する人またはアルコール摂取量の多い人は口腔がん、中咽頭がん、下咽頭がん、および喉頭がんのリスクが高い;喫煙と飲酒の両方を行う人では、特にリスクが高くなる。betel quidを噛む人もまた、タバコの混合の有無にかかわらず、口腔がんおよび中咽頭がんのリスクが高い。[ 1 ][ 2 ]頭頸部がんの個人歴を有する人もまた、将来口腔または中咽頭の新たな原発がんのリスクが高い。[ 3 ]ヒトパピローマウイルス(HPV)16は口腔がん、舌がん、および中咽頭がんの十分な(ただし、必要ではない)原因である。[ 4 ]上咽頭がんの危険因子には、大量のアルコール摂取、家族歴、中国を始めとするアジア系であること、およびエプスタイン-バーウイルス(EBV)の持続的感染が挙げられる;喫煙は上咽頭がんの危険因子ではない。[ 5 ][ 6 ]
注:口腔がん、咽頭がん、および喉頭がんのスクリーニングおよび喫煙:健康上のリスクと禁煙方法については、別のPDQ要約を参照できるようにしてある。
口腔がん、咽頭がん、および喉頭がんのリスク増大の十分な証拠が得られている因子
タバコ使用
多数の観察研究からの固い証拠によると、タバコ使用は口腔がんおよび中咽頭がん、下咽頭がん、および喉頭がんのリスクを高める。[ 7 ][ 8 ][ 9 ]
影響の大きさ:大きい。現在喫煙者のリスクは非喫煙者のリスクの約10倍であり、喫煙量に関係する。口腔がん、中咽頭がん、下咽頭がん、および喉頭がんのほとんどがタバコ製品の使用によるものである。
飲酒
固い証拠によると、飲酒は頭頸部がん発生の危険因子である。飲酒の影響は喫煙の影響に依存していない。[ 10 ][ 11 ][ 12 ][ 13 ]
影響の大きさ:タバコ使用に伴うリスクよりも低いが、飲酒しない人と比較して1日に5杯以上のアルコール飲料を飲む人では、リスクが約5倍になり、用量依存性に増加する。
喫煙および飲酒
口腔がん、中咽頭がん、下咽頭がん、および喉頭がんのリスクは飲酒と喫煙の両方の消費量が多い個人で最も高い。両方の危険因子が認められる場合のがんのリスクは、2つの個別のリスクの単純な相乗効果よりも大きくなる。[ 11 ][ 14 ]
影響の大きさ:口腔がんおよび中咽頭がんについて単純な相乗効果よりも約2~3倍大きくなり、喫煙と飲酒の両方の消費量が多い個人のリスクは、喫煙も飲酒もしない個人のリスクの約35倍となる。[ 11 ][ 14 ][ 15 ]
betel quidチューイング
固い証拠によると、betel quidを単独でまたはタバコとともに噛むこと(グトゥカー)は、口腔がんおよび中咽頭がんの両方のリスクを高める。[ 1 ][ 2 ]betel quidの主要な3つの成分(キンマの葉、ビンロウジ、石灰)のうち、ビンロウジだけが噛んだときに発がん性があると考えられている。
影響の大きさ:口腔がんの相対リスクは高く、betel quid単独よりもグトゥカーで典型的に強くなる。両製品は、中咽頭がんのリスクにおいてわずかではあるが統計的に有意な増加をもたらすようである。[ 2 ]
ヒトパピローマウイルス(HPV)感染
固い証拠によると、HPV 16感染は中咽頭がんの原因となる。[ 4 ][ 16 ]ごく一部の中咽頭がんでは、HPV 18など、他の高リスクHPVサブタイプも発見されている。[ 17 ][ 18 ]
HPV 16 L1血清陽性またはHPV 16の口腔感染の証拠が認められる個人における喫煙および飲酒は主要な危険因子ではないようである。[ 17 ]
影響の大きさ:大きい。HPV 16の口腔感染では、HPV 16の口腔感染が認められない個人と比較して中咽頭がんのリスクが約15倍高くなる。
エプスタイン-バーウイルス(EBV)感染
固い証拠によると、EBV感染は発生率の高い地域において上咽頭がんの原因となる。[ 6 ]集められた証拠には、対照よりも抗EBV抗体を有する上咽頭がん患者の割合が高く、血清陽性状態が腫瘍の診断に先行することを示す多数のケースコントロール研究およびコホート研究が含まれる。[ 19 ][ 20 ]最近の研究ではまた、上咽頭がん患者において循環セルフリーEBV DNAが見つかっているが、対照では見つかっていない。[ 21 ]全世界の成人の90%がこのウイルスに感染しているが、上咽頭がんを発症するのはごく一部であるため、EBV単独は十分原因ではない。[ 6 ]
影響の大きさ:大きい。EBV感染は、EBVに感染していない個人よりもリスクの増加が33倍以上高くなる。
口腔がん、咽頭がん、および喉頭がんのリスク低下の十分な証拠が得られている介入
禁煙
固い証拠によると、タバコ(例、紙巻きタバコ、パイプ、葉巻、および無煙タバコ)への曝露を停止することにより、停止から20年以上後の口腔がん、中咽頭がん、下咽頭がん、および喉頭がんリスクの低下につながる。[ 22 ]
影響の大きさ:リスクの低下、大きさが中等度から大。
口腔がん、咽頭がん、および喉頭がんのリスク低下の証拠が不十分な介入
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- 証拠の記述
-
発生率および死亡率
口腔がんおよび中咽頭がん
2012年から2016年にかけて、米国で推定された口腔がんおよび中咽頭がんの年齢調整発生率は10万人年当たり11.3例であった。同じ期間の推定死亡率は10万人年当たり2.5例であった。米国における発生率は女性よりも男性の方が約2.6倍高かった;しかしながら、死亡率は女性よりも男性の方が約3.0倍高かった。[ 1 ]2020年に米国では新たに53,260人が口腔がんおよび中咽頭がんと診断され、10,750人がこのがんにより死亡すると推定されている。[ 2 ]口腔がんの割合は、主として飲酒、喫煙、およびbetel quidチューイングや他の噛む製品の消費に差があるため、世界的に大きく異なる。
限局性の口腔がんおよび中咽頭がんは、非常に優れた5年生存率約84%を期待できるが、これらのがん症例の29%がこの段階で診断されている。口腔がんおよび中咽頭がんを合わせた患者の5年生存率は65%に過ぎないが、[ 2 ]アフリカ系米国人の5年生存率(48%)で、白人(67%)よりもはるかに低い。[ 2 ]
喉頭がん
喉頭がんは比較的まれながんであり、10万人当たりの年間発生率は3例である。[ 3 ]2020年には新たに12,370例が診断され、3,750人がこのがんにより死亡すると推定されている。[ 2 ]喉頭がんの5年生存率は60%である。[ 2 ]喉頭がんの新規症例は過去10年間、平均で年間2.4%減少している。これは喫煙の減少に起因している。
下咽頭がん
下咽頭がんはまれながんであり、米国では毎年約2,500例の新規症例が診断され、10万人当たりの年間発生率は0.7例である。[ 3 ][ 4 ]下咽頭がんの5年生存率は26%である。[ 4 ]新規症例は過去20年間、平均で年間2%減少している。[ 4 ]これは喫煙の減少に起因している。
上咽頭がん
上咽頭がんは米国ではまれであり、10万人当たりの年間発生率は0.7例である。[ 5 ]しかしながら、地理的な差が顕著であり、中国における全発生率は米国よりも40~380倍高い。[ 6 ]中国南部(香港を含む)の広東人集団における上咽頭がんの発生率が高く、東南アジアのいくつかの先住民集団および北極地方、北アフリカ、中東、および中国南部の地元の人々において中程度の発生率が観察されている。米国への中国人移民の最初の世代は高い発生率を維持している一方、米国で生まれた移民の子孫は低い発生率を示す。米国において最も一般的な上咽頭がんのサブタイプである角化型扁平上皮がんの5年生存率は46%である。[ 7 ]
口腔がん、咽頭がん、および喉頭がんのリスク増大の十分な証拠が得られている因子
タバコ使用
口腔がん、中咽頭がん、下咽頭がん、および喉頭がんのほとんどの症例で、タバコ使用が関与している。[ 2 ]全形態のタバコ使用(紙巻きタバコ、パイプ、葉巻、嗅ぎタバコ、噛みタバコ、グトゥカー[betel quidにタバコを加えたもの]のほか、有煙および無煙タバコ製品)が、これらのがんのリスクを増大させる。[ 8 ][ 9 ]疫学的研究では、紙巻きタバコ喫煙者は生涯非喫煙者と比較して頭頸部扁平上皮がんによる死亡率が高いことが一貫して実証されており、一般的なコンセンサスでは因果関係があるとされている。大規模コホート研究において、紙巻きタバコのみ喫煙する現在喫煙者における口腔がんまたは中咽頭がんの相対リスク(RR)は、生涯非喫煙者と比較して男性で約10倍高く、女性で約5倍高いことが観察された。[ 9 ]しかしながら、他の疫学的研究では、リスクの増加がより小さいものもより大きいものも観察されており、解剖学的位置によって変動がみられた。グトゥカーチューイングは、中国やインドを含む南アジアおよび東南アジアの多くの国々で一般的であり、口腔がんと中咽頭がんの両方の重要な危険因子である。[ 8 ]
飲酒
飲酒は、頭頸部扁平上皮がん発生の独立した主要な危険因子である。[ 10 ]ほとんどの疫学的研究では、1日当たりの飲酒量の増加とともにリスクの増加が実証されており、飲酒しない人と比べて1日5杯以上飲酒する個人ではリスクの増加が5~6倍を超える。[ 11 ][ 12 ]喫煙による交絡を調整した研究のほか、非喫煙者を対象にした研究においても関連が観察されている。[ 10 ]ビールおよびハードリカーの摂取はワインの摂取より高リスクであるという意見がある。[ 13 ]
喫煙および飲酒
頭頸部扁平上皮がんのリスクは飲酒と喫煙の両方の消費量が多い個人で最も高い。[ 11 ]両方の危険因子が認められる場合の口腔がんおよび中咽頭がんのリスクは、単純な相乗効果または相加効果よりも典型的に約2~3倍高くなる。[ 13 ]1件のケースコントロール研究において、1日当たり2パック以上喫煙し、5杯以上飲酒する個人では、喫煙も飲酒もしない個人と比較して口腔がんまたは中咽頭がんを発症するリスクが35倍をわずかに超えていた。[ 13 ]喉頭がんに関する1件のケースコントロール研究において、飲酒と喫煙が組み合わされると、相加リスクよりもむしろ相乗効果(オッズ比[OR]、177)を示した。[ 12 ]
betel quidチューイング
betel quidにはキンマの葉、ビンロウジ、および石灰が含まれている;グトゥカーはタバコが加えられたbetel quidである。betel quidチューイングおよびグトゥカーチューイングはどちらも口腔がんおよび中咽頭がんのリスクを高める。[ 8 ][ 14 ]噛まれたbetel quid内の発がん成分はビンロウジから生じる。[ 8 ]
相対リスクは一般的に、betel quid単独よりもグトゥカーの方が強い。[ 14 ]インド亜大陸で実施された口腔がん研究のメタアナリシスにより、グトゥカーチューイングでリスクの統計的に有意な8倍の増加が算出され、betel quidチューイングでリスクの統計的に有意な2倍の増加が算出された。中国または台湾で実施された複数の研究で、betel quidチューイングで口腔がんリスクの統計的に有意な10倍の増加が実証された。インド亜大陸で実施された中咽頭がん研究のメタアナリシスにより、グトゥカーチューイングでリスクの統計的に有意な4倍の増加が算出され、betel quidチューイングでリスクの統計的に有意な2倍の増加が算出された。[ 14 ]頭頸部がん(亜部位の指定なし)に関する研究により、リスクの増加がチューイングの頻度および期間と正の相関を示すことが示唆されている。[ 8 ]
ヒトパピローマウイルス(HPV)感染
HPV 16感染は頭頸部がんの十分な(ただし、必要ではない)原因であり、中咽頭がんとの強い因果関係が認められる。[ 15 ][ 16 ]血清または組織のいずれかにおいてHPV 16陽性であった症例の5件のケースコントロール研究のメタアナリシスで、ORは扁桃がんに対して15.1(95%信頼区間[CI]、6.8-33.7)、他の中咽頭がんに対して4.3(95%CI、2.1-8.9)、および口腔がん(95%CI、1.2-3.4)と喉頭がん(95%CI、1.0-4.2)の両方に対して2.0であると算出された。[ 16 ]1件のケースコントロール研究において、HPV 16血清状態と中咽頭がん間で観察された強力な関連は、喫煙や飲酒におけるようなさまざまなレベルでの差は認められなかった。[ 17 ]最近の米国内の調査により、高リスクのHPVサブタイプ(男性7.3%;女性1.4%)を含めて男性のHPV口腔感染率の方が女性よりも高いこと(11.5% vs 3.2%)が観察された。[ 18 ]
ごく一部の中咽頭がんでは、HPV 18など、他の高リスクHPVサブタイプも発見されている。[ 17 ][ 19 ]HPV 18の子宮頸がんとの関連を考慮すると、HPV 18は中咽頭がんのリスクも同様に増加させると考えられる。[ 19 ]
エプスタイン-バーウイルス(EBV)感染
固い証拠によると、EBV感染は発生率の高い地域において上咽頭がんの原因となる。[ 20 ]関連を示す最初の研究の1件は、東アフリカおよび中国の上咽頭がん患者235人の84%で抗EBV抗体価が高くなっていることを明らかにしたコホート研究であった。[ 21 ]同じ研究により、病期の高い腫瘍ほど抗EBV抗体価が高くなることが示され、この研究のケースコントロール要素から、抗EBV抗体価の高値の可能性は上咽頭がん患者における方が他の部位の頭頸部がん患者よりも6倍高くなることが明らかにされた。
他の研究により、EBVウイルスキャプシド抗原や他の潜伏ウイルス抗原(腫瘍発症より数年先行し、腫瘍量、寛解、および再発に相関する)に対するIgGとIgAの両方の抗体価の上昇が示されている。[ 21 ][ 22 ]9,699人の男性を対象にした1件の大規模コホート研究では、EBVウイルスキャプシド抗原に対するIgA抗体およびEBV特異的DNaseに対する中和抗体の両方を測定し、上咽頭がんの後の診断についてこれらを追跡した。[ 22 ]どちらのマーカーも有さない個人と比較した上咽頭がんのRRは、両方の抗体マーカーを有する個人で32.8(95%CI、7.3-147.2;P < 0.001)で、1つのマーカーを有する個人で4.0(95%CI、1.6-10.2;P = 0.003)であった。血清反応陽性患者と血清反応陰性患者との間の累積発生率の差は長期の追跡期間で大きくなるという点で時間的な関係が認められた。別の研究では、進行期上咽頭がん患者の95%において循環セルフリーEBV DNAが見つかったが、対照または治癒患者では見つからなかったことが明らかにされた。[ 23 ]
EBV感染は無症候性であり、小児期の早期に起こる。全世界の成人の90%がこのウイルスに感染しているが、上咽頭がんを発症するのは感染者のごく一部であるため、EBV単独は十分原因ではない。[ 21 ]発生機序には、既に前がん性の遺伝的変化を終えた上皮細胞への潜伏に成功したウイルスが関与していると考えられる。
口腔がん、咽頭がん、および喉頭がんのリスク低下の十分な証拠が得られている介入
禁煙
禁煙により、口腔がんおよび中咽頭がんの発生リスクは5~9年以内に約50%低下し[ 24 ]、20年以内に非喫煙者と同等のがんリスクに戻る。[ 24 ]
1件のケースコントロール研究において、喉頭がん患者527人が病院の対照1,297人とマッチングされ、非喫煙者と比較して、喫煙者ではがんのリスクは20倍高く、元喫煙者ではリスクは7倍高かったことが明らかにされた。[ 12 ]
歯科医師は、禁煙のための薬理学的介入および行動的介入の全般にかかわることが可能である。[ 25 ]ある研究では、歯科医師からタバコをやめるように忠告されたと報告したのは喫煙者のうちわずか25%で[ 26 ]、内科医から忠告を受けた喫煙者の割合より低いことが示されている。
口腔がん、咽頭がん、および喉頭がんのリスク低下の証拠が不十分な介入
禁酒
アルコールは用量依存的に口腔がんおよび中咽頭がんと関連しているため[ 13 ][ 27 ][ 28 ][ 29 ]、禁酒または節酒により発生率が低下すると考えられている。しかしながら、アルコール摂取をやめた個人で口腔がんおよび中咽頭がんが減少するという証拠は不十分である。[ 24 ]ほとんどの研究で、禁酒からの時間が長くなるにつれて口腔がんのリスクは低下することが示唆されている;8件の研究に関する1件のメタアナリシスにより、現在飲酒者と比較して禁酒から20年以上経過している人では統計的に有意な35%のリスク低下(95%CI、0.26%-0.78%)が観察された。中咽頭がんのみを扱ったデータは利用できないが、中咽頭がんと少なくとも他の1つの咽頭がんについて調査している研究により、口腔がんにおけるよりもリスクの低下は小さかったことが実証されている。[ 24 ]喉頭がんに対する危険因子についてのケースコントロール研究で、禁酒はがんリスクに対して良好な効果を有さないことが明らかにされた。[ 12 ]
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- Macfarlane GJ, Zheng T, Marshall JR, et al.: Alcohol, tobacco, diet and the risk of oral cancer: a pooled analysis of three case-control studies. Eur J Cancer B Oral Oncol 31B (3): 181-7, 1995.[PUBMED Abstract]
- La Vecchia C, Tavani A, Franceschi S, et al.: Epidemiology and prevention of oral cancer. Oral Oncol 33 (5): 302-12, 1997.[PUBMED Abstract]
- Bagnardi V, Blangiardo M, La Vecchia C, et al.: Alcohol consumption and the risk of cancer: a meta-analysis. Alcohol Res Health 25 (4): 263-70, 2001.[PUBMED Abstract]
- Herrero R, Quint W, Hildesheim A, et al.: Reduced prevalence of oral human papillomavirus (HPV) 4 years after bivalent HPV vaccination in a randomized clinical trial in Costa Rica. PLoS One 8 (7): e68329, 2013.[PUBMED Abstract]
- Chaturvedi AK, Graubard BI, Broutian T, et al.: Effect of Prophylactic Human Papillomavirus (HPV) Vaccination on Oral HPV Infections Among Young Adults in the United States. J Clin Oncol 36 (3): 262-267, 2018.[PUBMED Abstract]
- 本要約の変更点(02/27/2020)
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PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。
証拠の記述
口腔がんおよび中咽頭がんの新規症例数および死亡数の推定値に関する統計が2020年度用に更新された(引用、参考文献1としてHowlader et al.および参考文献2としてAmerican Cancer Society)。
喉頭がんの新規症例数および死亡数の推定値に関する統計が2020年度用に更新された。
本要約はPDQ Screening and Prevention Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。
- 本PDQ要約について
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本要約の目的
医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、口腔がん、咽頭がん、および喉頭がんの予防について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。
査読者および更新情報
本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。
委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:
要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。
本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。
証拠レベル
本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Screening and Prevention Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。
本要約の使用許可
PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。
本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:
PDQ® Screening and Prevention Editorial Board.PDQ Oral Cavity, Pharyngeal, and Laryngeal Cancer Prevention.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/head-and-neck/hp/oral-prevention-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389416]
本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。
免責条項
これらの要約内の情報は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。
お問い合わせ
Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。