医療専門家向け 子宮頸がんの予防(PDQ®)

ご利用について

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、子宮頸がんの予防について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

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概要

注:子宮頸がんのスクリーニングおよび子宮頸がんの治療については、別のPDQ要約を参照できるようにしてある。

リスクのある個人

発がん性型ヒトパピローマウイルス(HPV)は、実質的にすべての子宮頸がん症例を引き起こす主要病原感染因子である。HPV16型(HPV-16)およびHPV18型(HPV-18)は、浸潤病変と関連していることが最も多い。[ 1 ][ 2 ]HPVは性的行為中に伝播されるため、子宮頸がんリスクの増加と若年時の性的行為の開始および生涯の性的パートナー数の多さとは関連がある。[ 3 ]免疫抑制は子宮頸がんに対する別の危険因子である;例えば、ヒト免疫不全ウイルスへの同時感染はウイルス感染の長期間の持続(すなわち、除去の失敗)につながることがある。[ 4 ][ 5 ]いったんHPVに感染すると、いくつかの別の危険因子が最終的な子宮頸がん発生のリスク増加に関連する。これには、多妊多産、経口避妊薬の長期使用、および能動喫煙と受動喫煙が挙げられる。[ 6 ][ 7 ][ 8 ]このリスクは、喫煙期間が長く、喫煙量が多いほど高くなる。子宮内でのジエチルスチルベストロール(DES)曝露もまた、子宮頸部形成異常の発生リスク増加に関連している。[ 9 ]

子宮頸がんのリスク増加の十分な証拠を有する因子

ヒトパピローマウイルス(HPV)

観察研究から得られた固い証拠によると、HPV感染は子宮頸がんの発生と関連している。

影響の大きさ:HPVは、実質的にすべての子宮頸がん症例を引き起こす主要病原感染因子として関係している。

免疫抑制

固い証拠によると、免疫抑制状態にあることは、子宮頸がんリスクの増大と関連している。

若年時の性的行為および性的パートナー数の多さ

固い証拠によると、若年時の性的行為および性的パートナー数の多さはどちらも、HPV感染とその後の子宮頸がん発症リスクの増加に関連している。

影響の大きさ:最初の性交年齢が17歳以下である女性および生涯の性的パートナーが6人以上である女性はどちらも、最初の性交年齢が21歳以上で性的パートナーが1人の女性と比較して、子宮頸部扁平上皮がんまたは子宮頸部腺がんのリスクが約2~3倍高い。[ 3 ]

多妊多産

固い証拠によると、HPV感染女性における多妊多産は、子宮頸がんリスクの増大と関連している。

影響の大きさ:HPV感染の女性に関して、満期出産が7回以上の女性の扁平上皮がんリスクは未経産の女性と比較して約4倍であり、HPV感染の女性はまた満期出産が1~2回の女性と比較して2~3倍のリスクを有する。[ 6 ]

経口避妊薬の長期使用

固い証拠によると、HPV感染女性における経口避妊薬の長期使用は、子宮頸がんリスクの増大と関連している。

影響の大きさ:HPV感染の女性に関して、経口避妊薬を5~9年使用した女性の浸潤性がんの発生率は約3倍であり、10年以上使用した女性では浸潤性がんのリスクは約4倍となる。[ 7 ]

タバコ煙曝露

固い証拠によると、HPV感染女性における能動および受動のどちらの喫煙も子宮頸がんのリスク増大と関連している。

影響の大きさ:HPV感染の女性のうち、現喫煙者および前喫煙者の高悪性度子宮頸部上皮内新生物または浸潤性がんの発生率は、約2~3倍である。受動喫煙もリスク増大に関連しているが、程度はより低い。

ジエチルスチルベストロール(DES)曝露

固い証拠によると、DES曝露は、子宮頸部の明細胞腺がん発生のリスク増大と関連している。

影響の大きさ子宮内でDESに曝露された女性1,000人に約1人が子宮頸部の明細胞腺がんを発症する。

子宮頸がんのリスク減少の十分な証拠を有する因子

性的禁欲

固い証拠によると、性的行為の禁欲は、子宮頸がん発症リスクのほぼ完全な減少と関連している。

影響の大きさ:性的禁欲により基本的にHPV伝播が排除される。

子宮頸がんのリスク減少の十分な証拠を有する介入

注:固い証拠によると、Pap検査によるスクリーニングおよびHPV DNA検査によるスクリーニングにより、子宮頸がん発生率が低下する。これらのスクリーニング検査は子宮頸がんのスクリーニングの要約で扱われている(詳しい情報については、子宮頸がんのスクリーニングに関するPDQ要約を参照のこと)。

HPVワクチン接種:有益性

固い証拠によると、HPV-16/HPV-18に対するワクチン接種は、HPVナイーブ集団におけるHPV感染予防に有効であり、子宮頸部上皮内腫瘍2および3の発生率低下に関連している。その外挿により、これらのワクチンは、子宮頸がんの発生率低下にも関連しているはずである。

影響の大きさ:HPV-16およびHPV-18に対するワクチン接種により発生率および持続的感染が減少し、それぞれに対する効力は、91.6%(95%信頼区間[CI]、64.5%-98.0%)および100%(95%CI、45%-100%)である。6~8年を過ぎてからの効力は明らかになっていない。

HPVワクチン接種:有害性

固い証拠によると、HPVワクチンの有害性には、注射部位反応、めまいと失神、頭痛、および発熱がある。妊娠中のワクチン接種は、有害な妊娠転帰に関連していない。[ 10 ]アレルギー反応がまれにみられる。

性交中のバリア避妊具の使用:有益性

固い証拠によると、性交中におけるバリア避妊具(例、コンドーム)の使用は、子宮頸がんのリスク減少と関連している。

影響の大きさ:バリア避妊具の完全な使用により、子宮頸がんの発生率が減少する(相対リスク、0.4;95%CI、0.2-0.9)。

性交中のバリア避妊具の使用:有害性

中等度の証拠によると、性交中のバリア避妊具の使用は、重大な有害性が少ないことに関連している。バリア避妊具は破損することがあり、意図しない妊娠につながる可能性がある。バリア避妊具(例、天然ラテックス)に対するアレルギー反応が発生することがある。

参考文献
  1. Schiffman M, Castle PE, Jeronimo J, et al.: Human papillomavirus and cervical cancer. Lancet 370 (9590): 890-907, 2007.[PUBMED Abstract]
  2. Trottier H, Franco EL: The epidemiology of genital human papillomavirus infection. Vaccine 24 (Suppl 1): S1-15, 2006.[PUBMED Abstract]
  3. Berrington de González A, Green J; International Collaboration of Epidemiological Studies of Cervical Cancer: Comparison of risk factors for invasive squamous cell carcinoma and adenocarcinoma of the cervix: collaborative reanalysis of individual data on 8,097 women with squamous cell carcinoma and 1,374 women with adenocarcinoma from 12 epidemiological studies. Int J Cancer 120 (4): 885-91, 2007.[PUBMED Abstract]
  4. Abraham AG, D'Souza G, Jing Y, et al.: Invasive cervical cancer risk among HIV-infected women: a North American multicohort collaboration prospective study. J Acquir Immune Defic Syndr 62 (4): 405-13, 2013.[PUBMED Abstract]
  5. Grulich AE, van Leeuwen MT, Falster MO, et al.: Incidence of cancers in people with HIV/AIDS compared with immunosuppressed transplant recipients: a meta-analysis. Lancet 370 (9581): 59-67, 2007.[PUBMED Abstract]
  6. Muñoz N, Franceschi S, Bosetti C, et al.: Role of parity and human papillomavirus in cervical cancer: the IARC multicentric case-control study. Lancet 359 (9312): 1093-101, 2002.[PUBMED Abstract]
  7. Moreno V, Bosch FX, Muñoz N, et al.: Effect of oral contraceptives on risk of cervical cancer in women with human papillomavirus infection: the IARC multicentric case-control study. Lancet 359 (9312): 1085-92, 2002.[PUBMED Abstract]
  8. Appleby P, Beral V, Berrington de González A, et al.: Carcinoma of the cervix and tobacco smoking: collaborative reanalysis of individual data on 13,541 women with carcinoma of the cervix and 23,017 women without carcinoma of the cervix from 23 epidemiological studies. Int J Cancer 118 (6): 1481-95, 2006.[PUBMED Abstract]
  9. Hoover RN, Hyer M, Pfeiffer RM, et al.: Adverse health outcomes in women exposed in utero to diethylstilbestrol. N Engl J Med 365 (14): 1304-14, 2011.[PUBMED Abstract]
  10. Scheller NM, Pasternak B, Mølgaard-Nielsen D, et al.: Quadrivalent HPV Vaccination and the Risk of Adverse Pregnancy Outcomes. N Engl J Med 376 (13): 1223-1233, 2017.[PUBMED Abstract]
証拠の記述

発生率および死亡率

米国では2020年には、新たに13,800例の子宮頸がんが発症し、このがんによる死亡は4,290例になると推定されている。[ 1 ]子宮摘出の有病率を補正すると、黒人女性の死亡率は、白人女性の死亡率のほぼ2倍である。[ 2 ]さらに、パパニコロウ(Pap)塗抹検査を用いた細胞診により、毎年約1,250,000人の女性が前がんの診断を受ける。一連の病理変化は、意義不明異型扁平上皮細胞から低度扁平上皮内病変(LSIL)、高度扁平上皮内病変(HSIL)、浸潤性がんまで診断される。前がん状態のLSILおよびHSILも頸部上皮内新生物(CIN)1、2、および3と呼ばれる。病変は退縮、持続または浸潤性がんへと進行し、LSIL(CIN1)の場合は自然に退縮する可能性が高く、HSIL(CIN2/CIN3)の場合は持続または進行する可能性が高い。CIN3が浸潤性がんに進行するまでの平均期間は、10~15年であると推定されている。[ 3 ]

子宮頸がんのリスク増加の十分な証拠を有する因子

HPV

扁平上皮内病変(SIL)および子宮頸がんを発生させる危険因子を評価するための疫学的研究は、最終的に発がん物質の性的伝播を危険因子と実証した。[ 4 ]ヒトパピローマウイルス(HPV)は実質的にすべての子宮頸がん症例を引き起こす主要病原感染因子であるということが、今や広く認められている。[ 5 ][ 6 ]単純ヘルペスウイルス2型およびChlamydia trachomatisなど、他の性的伝播因子も協働して病原的役割を果たすことがある。[ 7 ]80種類以上のHPVが同定されており、そのうち約30種類がヒト生殖器官に感染する。HPV16型(HPV-16)およびHPV18型(HPV-18)は、浸潤病変と関連していることが最も多い。HPVのタイプと関連する発がんリスクを特徴付けることが、子宮頸部新生物の予防のためのHPV混合ワクチンを開発する過程で重要な段階となる。コスタリカで実施されたHPV感染および子宮頸部新生物に関する集団ベースの研究で、HSILおよび浸潤病変の80%がHPVのがん関連型13種類のうち1種類以上によるHPV感染と関連していた。[ 8 ]この研究では、HSILおよび浸潤子宮頸がんのリスクの約50%がHPV-16型によるものであった。HPV-18型は、浸潤がんの15%と関連していたがHSILではわずか5%であったことから、HPV-18型はより侵攻性の高い子宮頸がん症例に関与していた可能性が示唆されている。

免疫抑制

ほとんどの症例のHPV感染は、宿主の免疫系により消失する。免疫抑制はウイルス感染の持続につながり、その後の子宮頸部新生物のリスクが増加する。AIDSが流行した過去30年間に、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染による免疫抑制状態の女性を対象とした研究が行われている。北米の1件の研究では、HIV感染女性約13,690人の集団を対象に中央値で5年間にわたり研究が行われた。HIV感染女性における浸潤性子宮頸がんの発生率は、女性100,000人当たり26例であり、これは、HIV非感染集団より約4倍高かった。[ 9 ]CD4リンパ球数が最低のHIV感染女性は、浸潤性がんのリスクが最も高かった。臓器移植による免疫抑制状態の女性も浸潤性子宮頸がんのリスクが高いが、1件のメタアナリシスでは、リスクが2倍高いことが明らかになった。[ 10 ]

若年時の性的行為および性的パートナー数の多さ

HPV感染は子宮頸がんのほぼすべての症例の必要な原因として確定されており、主な伝播様式は性的接触である。このことは、最初の性交時の年齢が若いことおよび生涯の性的パートナー数の多さがどちらも、子宮頸がん発症リスクの増加に関連しているという所見に対する状況を説明している。12件のコホート研究およびケースコントロール研究から併合された、個別の、患者レベルのデータにより、最初の性交時の年齢が17歳以下の女性では、最初の性交時の年齢が21歳以上の女性と比較して子宮頸がん発症リスクの統計的に有意な増加が実証された(扁平上皮がんの相対リスク[RR]、2.24;95%信頼区間[CI]、2.11-2.38、および腺がんのRR、2.06;95%CI、1.83-2.33)。生涯の性的パートナーが1人の女性と比較して、生涯の性的パートナーが6人以上である女性において同様の所見が観察された(扁平上皮がんのRR、2.98;95%CI、2.62-3.40および腺がんのRR、2.64;95%CI、2.07-3.36)。[ 11 ]

多妊多産

多妊多産は子宮頸がんの危険因子と認識されて久しいが、多妊多産とHPV感染との関係は不明である。子宮頸がんを認める女性16,563人および認めない女性33,542人を含む25件の疫学研究のメタアナリシスが実施され、満期出産数は最初の妊娠時の年齢に関係なく、リスク増加と関連していた。この知見は、解析対象を高リスクのHPV感染を認める患者に限定した場合にも妥当であった(妊娠歴なしの場合に対する、妊娠7回以上の場合のRR、4.99;95%CI、3.49-7.13;線形傾向検定 x2 = 30.69;P < 0.001)。[ 12 ]

経口避妊薬の長期使用

経口避妊薬の長期使用もまた、子宮頸がんと関連していることが知られているが、やはりHPV感染との関係は不明である。上に述べた研究からHPV陽性女性のプール解析が試みられた。未使用者と比較して、経口避妊薬の使用が5年未満の女性では、子宮頸がんのリスク増加は認められなかった(オッズ比[OR]、0.73;95%CI、0.52-1.03)。経口避妊薬を5~9年使用している女性のORは2.82(95%CI、1.46-5.42)、10年以上ではORが4.03(95%CI、2.09-8.02)であった。[ 13 ]疫学研究24件のメタアナリシスにより、経口避妊薬と関連し、使用期間に比例するリスク増加が確認された。リスクは中止後に低下し、10年で通常のリスクレベルに戻る。[ 14 ]

タバコ煙曝露

女性の喫煙は、扁平上皮がんのリスク増大に関連している。[ 4 ][ 15 ][ 16 ]このリスクは、喫煙期間が長く、喫煙量が多いほど高い。喫煙者におけるリスクは、周囲のタバコの煙への曝露でも認められることがあり、非喫煙者で周囲のタバコの煙に曝露されていない女性よりも4倍も高い可能性がある。[ 4 ]HPVに感染した女性を対象としたケースコントロール研究では、さまざまなタイプの影響とタバコ曝露のレベルが調査され、同様の結果がみられた。[ 16 ][ 17 ][ 18 ]

DES曝露

ジエチルスチルベストロール(DES)は、流産および早産を回避するために1940年から1971年に米国内の妊婦に処方されたエストロゲン合成製剤である。DESは妊娠中に本薬物を用いた女性の娘における膣および子宮頸部の明細胞腺がん発症リスクの実質的増加に関連している(標準化発生比、24.23;95%CI、8.89-52.74);このリスクはこれらの女性が40歳代となっても持続する。[ 19 ]一般集団と比較するとリスクは非常に高いものの、この種類のがんは依然としてまれである;DESに曝露した娘の1,000人中約1人が明細胞腺がんを発症する。

子宮内でのDES曝露はまた、子宮頸部形成異常の発生リスク増加にも関連している。子宮内でDESに曝露した4,500人以上の女性を長期間追跡したDiethylstilbestrol Adenosis研究、Dieckmann研究、Women's Health Studyなど、3つのコホートの評価によると、曝露女性では6.9%がグレードII以上のCINを発症したのに対し、曝露していない女性では3.4%であった(ハザード比、2.28;95%CI、1.59-3.27)ことが明らかにされた。[ 20 ]

子宮頸がんのリスク減少の十分な証拠を有する因子

性的禁欲

ほとんどすべての子宮頸がん症例は、HPV感染に関連しており、性的行為中に伝播したものである。このため、子宮頸がんは、低年齢で多数のパートナーと性的行為を行った女性において、より頻繁にみられる。[ 21 ]生涯における性的行為の禁欲は、子宮頸がん発症リスクのほぼ完全な低下と関連している。(詳しい情報については、本要約のヒトパピローマウイルスのセクションを参照のこと。)

子宮頸がんのリスク減少の十分な証拠を有する介入

HPVワクチン接種

子宮頸部新生物の発生機序におけるHPVの病因的役割を考慮すると、HPV感染に対する免疫ワクチンが子宮頸がんの一次予防戦略となる。抗体媒介性免疫を誘導するために、後期蛋白L1構造を用いた4価(HPV-6、-11、-16、および-18)ワクチンの使用が米国食品医薬品局により2006年に承認された;また、2価(HPV-16、-18)ワクチンが2009年に承認された;さらに9つのHPV型を標的としたワクチンが2014年に承認された。妊娠中のワクチン接種は、有害な妊娠転帰に関連していない。[ 22 ]

HPV-16およびHPV-18などの発がん性HPV型による継続的感染は、子宮頸がんの発生に関連している。[ 23 ]腫瘍形成型ウイルスによるHPV感染を予防するためのワクチンは、子宮頸がんの発生を低減する可能性がある。ウイルス様粒子(VLP)と呼ばれる空ウイルス性カプシドを使用したHPV-16に対するワクチンが開発され、HPV-16の持続的感染の予防における効果が検証された。

1件の多施設二重盲検プラセボ対照試験では16~23歳の女性2,391人が登録し、1日目、2ヵ月時、および6ヵ月時にHPV-16 L1 VLPワクチン40μgまたはプラセボの投与を受ける群にランダムに割り付けられた。1日目、7ヵ月時、および48ヵ月間は6ヵ月ごとに、パパニコロウ(Pap)検査およびHPV-16 DNAに対する生殖器のサンプル採取が実施された。研究から離脱する際に臨床的適応がある場合は、膣鏡検査(コルポスコーピー)および子宮頸部の生検が実施された。研究登録時、7ヵ月時、およびその後は6ヵ月ごとに、血清HPV-16抗体価が測定された。計1,505人の女性(ワクチンを投与された755人およびプラセボを投与された750人)が計3回のワクチン接種を完了し、7ヵ月後に追跡調査を受けた。ワクチン接種後、HPV抗体価は7ヵ月目にピークに達し、18ヵ月目まで低下し、その後30ヵ月目から48ヵ月目には安定した。ワクチンによる治療を受けた女性では、CINの症例は認められなかったが、プラセボ群では12例(6例:CIN 2、6例:CIN 3)に認められた。少なくとも4ヵ月間持続したHPV-16感染がワクチン接種を受けた女性の7人にみられたのに対し、プラセボを投与された女性では111人にみられた。[ 24 ]

2価HPV-16/HPV-18VLPワクチンの国際二重盲検プラセボ対照試験が、登録時にHPV-16、HPV-18、および他の12種の腫瘍形成型HPVについて血清抗体陰性であった子宮頸部細胞診が正常な15~25歳の女性1,113人において実施された。女性は0ヵ月時、1ヵ月時、6ヵ月時にワクチンまたはプラセボの投与を受け、子宮頸部細胞診および自己採取した頸膣部のサンプルにより、少なくとも18ヵ月間にわたり評価された。さらに3年間の治療割り付け盲検化追跡研究が実施され、最大6.4年間の追跡が併合して解析された。プロトコルに適合したコホート(すなわち、正確なスケジュール通りに、全3回のワクチンまたはプラセボが投与された女性)において、HPV-16またはHPV-18による12ヵ月間の持続的感染率は、ワクチン投与群女性が401人中0人 vs プラセボ投与群女性が372人中20人であり、ワクチンの効果は100%(95%CI、81.8-100)であった。ワクチンを接種した全体のコホート(すなわち、ワクチンまたはプラセボが少なくとも1回投与された女性)におけるCIN 2以上の診断は、ワクチン投与群女性が481人中0人であったのに対して、プラセボ投与群女性では470人中9人であり、ワクチンの効果は100%(95%CI、51.3-100)であった。ワクチンを接種した女性とプラセボ投与の女性において有害事象は同様であった。いずれの解析も全例(ITT:intention-to-treat)解析ではなかったため、ルーチンの臨床設定でウイルス学的または細胞組織学的エンドポイントにワクチンがもたらす真の効果を知ることは困難である。さらに、細胞組織学的結果は複合エンドポイント(CIN 2+)としてのみ報告されており、浸潤性子宮頸がんのみに対するワクチンの効果を識別することは不可能であり、自然退縮の確率が比較的高い病変(CIN 2については約50%[ 25 ])を含めることで観察された効果が増長させられた可能性がある。[ 26 ]

4価ワクチン(HPV-6、-11、-16、および-18)が、15歳~26歳の女性17,622人を対象とした多国籍二重盲検ランダム化比較試験(FUTURE IおよびII)において評価された。[ 27 ]女性は0ヵ月時、2ヵ月時、6ヵ月時にHPVワクチンまたはプラセボの投与を受けた;参加者は、診察、Pap検査、HPV DNA検査により、4年以上にわたり評価された。2件の分析が報告された。1つの群はHPVにナイーブとされた:HPVの14の型に対して陰性だった。2つ目の群ではITT解析が行われたが、この群は性的活動を持つ集団にほぼ等しかった。子宮頸部病変に対する複合エンドポイントには、HPV-16/HPV-18関連、CIN 2、CIN 3、上皮内(in situ)腺がん、または浸潤性がんの発生が含まれた。治療成績は以下のように報告された:

表1.4価HPVワクチンの効果
母集団 点推定値および95%CI
CI=信頼区間;CIN=子宮頸部上皮内新生物;HPV=ヒトパピローマウイルス;ITT=全例解析(intention-to-treat)。
HPV-CIN 3に関してHPVナイーブの集団 HPV-6、-11、-16、または-18に関連する腫瘍で100%(90.5%-100%)
ITT CIN 3 HPV-6、-11、-16、または-18に関連する腫瘍で45.3%(29.8%-57.6%)

この研究では、Pap検査およびその後の診断検査で異常となる率の低下も示された。試験期間中、浸潤性子宮頸がん症例は確認されなかった。

他の14,215人の女性を含む国際ランダム化試験で、9価VLPワクチンが研究された。この新たなワクチン9vHPVには、4価ワクチンのqHPVにおける4つのHPV型(6、11、16、18)が含まれ、さらに発がん性の5つの型(31、33、45、52、58)も含まれている。性的活動期に当たる16~26歳で、これまでの性的パートナーが5人未満の女性がqHPVワクチンまたは9vHPVワクチンのいずれかの筋肉内投与を3回受けた(1日目、2ヵ月目、6ヵ月目)。これらの女性が6ヵ月ごとに最大5年間にわたり評価された。子宮頸部、外陰部、または膣における高悪性度腫瘍の発生率は、既存のHPV感染のために両群とも同じ(1,000人年当たり14.0)であったが、HPV-31、-35、-45、-52、および-58に関連する腫瘍の発生率は9vHPVワクチン群で低かった(1,000人年当たり0.1 vs 1.6)。注射部位反応は、9vHPV群で多くみられた。[ 28 ]この研究では評価対象外であったが、HPVワクチン接種の有益性は、性的活動期に入る前の若い女性で最も高かった。

現在米国では疾病予防管理センター(CDC)により、すべての型のHPVワクチンに対して、15歳未満の青年を対象に少なくとも6ヵ月の間隔をあけて2回接種するスケジュールが推奨されている。より年齢の高い個人に対するCDCの現在の推奨は、最初の3回接種するスケジュールを受けることである。近年、コストや遵守における問題を背景に、ワクチンの接種回数を減らしたスケジュールで同程度のワクチンの効果が得られるかどうかを検討したデータが発表されている。二価HPVワクチンに関する2件の第III相ランダム化比較試験(Costa Rica Vaccine TrialおよびPApilloma TRIal against Cancer In young Adults [PATRICIA] Trial)の事後併合解析によると、登録時に研究対象の型のHPV陽性ではなかった女性に、スケジュールされたHPVワクチン接種を全3回、2回、または単回のみ行った後(回数の違いは不遵守などによる)、最長で4年間追跡したところ、これらの女性の間にはHPV 16/18の単回検出または6ヵ月以上の持続感染のいずれについても、ワクチンの効果に統計的有意差が認められなかった。HPV 16/18の持続感染に対するワクチン効果率は、3回接種で89.1%(95%CI、86.8%-91.0%)、2回接種で89.7%(95%CI、73.3%-99.8%)、単回接種で96.6%(95%CI、81.7%-99.8%)であった。これまでに、この臨床的疑問を直接評価するランダム化比較試験は実施されていない。[ 29 ]最近の国際研究で、9価HPVワクチンを接種した15歳未満の青年において2回接種するスケジュールと3回接種するスケジュールが比較された。2回接種するスケジュールでは抗体反応が劣っていなかったことから、この年齢群に対しては2回の接種で十分であるという現在の推奨が支持されている。[ 30 ]

作用機序に基づくと、L1/2 HPVワクチンは、既存の感染への効果はないと考えられる。FUTURE II試験によると、ベースライン時にHPV陽性であった人を含めたランダム化研究集団全体では、プロトコルに適合した集団に比べて、ワクチンの効果率が著しく低いことが明らかになった(HPV-16またはHPV-18に関連する病変で44%、すべてのHPV型に関連する病変で17% vs 98%;上の表1を参照のこと)。[ 27 ]さらに、感染予防におけるHPV-16/18ワクチンの効果を主に評価した1件のランダム化比較試験の中間解析では、研究登録時に陽性であった18~25歳の女性においてウイルスクリアランス率に効果が認められなかった。[ 31 ]

この型-特異的ワクチンは、もし浸潤性がんの予防に成功する場合、症例の1つの亜型の保護だけを担うであろうが、その割合は世界で異なる。[ 32 ]25ヵ国における多施設ケースコントロール研究のデータから、最も一般的な7つのHPV型を含むワクチンにより、世界中の子宮頸がんの87%が予防可能と推定された。最も一般的な2つの菌株であるHPV-16およびHPV-18に対するワクチンを使用すれば、世界中の子宮頸がんの71%が予防されるはずである。[ 32 ]

全国的な4価HPV予防ワクチンプログラム実施前の2005年から2007年の間にサンプル採取された18~24歳のオーストラリア人女性202人を対象にした子宮頸部のHPV DNAの検査では、ワクチン接種後の時代(2010-2012年)にサンプル採取された女性1,058人の対応させた集団と結果が比較された。この研究によると、完全なワクチン接種を受けた女性におけるワクチン関連HPV型に対する調整後の有病率比は0.07(95%CI、0.04-0.14;P < 0.0001)であり、さらにワクチン接種を受けていない女性ではより小さいものの0.65(95%CI、0.43-0.96;P < 0.03)という統計的に有意な予防効果が示されたことから、集団免疫(ワクチン接種を受けていない個人の保護)が示唆された。[ 33 ]これらのデータは、男性異性愛者(ワクチン接種を受けた女性の性生活のパートナーを含む集団)における性器疣贅の減少として明らかにされるこの集団における集団免疫を示唆する以前の結果を増強している。[ 34 ]データはまた、4価ワクチンでは直接標的とされていないが、新たな無価HPVワクチンに含まれる発がん性型に対する交叉防御を示唆している。[ 33 ]

国内のHPVワクチン接種プログラムの影響を調査し、ワクチンの有効性について報告しているデータがある。英国において、2010年から2016年にクラミジアスクリーニングのために16~24歳の女性から収集され、残存している15,459例の生殖器標本が、国内のHPVサーベイランスに利用された。[ 35 ]この研究で、HPV-16/HPV-18に対するワクチンの有効性は、15歳前にワクチン接種を受けた女性で82%(95%CI、60.6%-91.8%)であった。若年の年齢群では、HPV-16/HPV-18の有病率は、2010年および2011年から2016年までのワクチン接種後の期間で、(ワクチン接種以前の時代における17.6%および16.9%と比較して)16~18歳では8.2%から1.6%に、19~21歳では14.0%から1.6%に有意に低下した。[ 35 ]

性交中のバリア避妊具の使用

バリア式の避妊法の使用はSILの発生率低下と関連するが、これは性感染症予防の二次的な結果と考えられる。[ 36 ][ 37 ]性交渉経験のない18~22歳の女性を対象にしたプロスペクティブ研究において、HPV感染症の予防に対するコンドーム使用の有効性が評価されている。[ 38 ]外陰膣HPV感染症の発生数は一貫したコンドーム使用により減少した;検査前8ヵ月間にパートナーのコンドーム使用頻度が100%であった女性ではHPV感染率が100患者年当たり37.8であったのに対し、同時期のパートナーのコンドーム使用頻度が5%未満の女性では100患者年当たり89.3であった(P trend=0.005)。また、パートナーのコンドーム使用頻度を100%と報告した女性では子宮頸部扁平上皮内病変は一切検出されなかった。[ 38 ]

参考文献
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本要約の変更点(02/20/2020)

証拠の記述

新規症例数および死亡数の推定値に関する統計が2020年度用に更新された(引用、参考文献1としてAmerican Cancer Society)。

本要約はPDQ Screening and Prevention Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、子宮頸がんの予防について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Screening and Prevention Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

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本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

PDQ® Screening and Prevention Editorial Board.PDQ Cervical Cancer Prevention.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/cervical/hp/cervical-prevention-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389433]

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