医療専門家向け 皮膚がんのスクリーニング(PDQ®)

ご利用について

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、皮膚がんのスクリーニングについて、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

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概要

注:皮膚がんの予防皮膚がんの治療皮膚がんの遺伝学、およびがんのスクリーニング(検診)と予防の研究に関する証拠レベルについては、別のPDQ要約を参照できるようにしてある。

介入

皮膚がんに対して広く提案されている唯一のスクリーニング方法は皮膚の目視検査であり、その中には自己検査および臨床検査がともに含まれる。

有益性

症状のない個人における皮膚の目視検査が黒色腫系皮膚がんによる死亡率の低下につながるかどうかを決定付ける証拠は不十分である。さらに、症状のない集団において、皮膚目視検査が黒色腫以外の皮膚がんによる死亡率に与える効果は不明である。

影響の大きさ:不明。

有害性

定量化されていないが、中等度の証拠に基づくと、症状のない個人における皮膚の目視検査は有害な結果につながることがある。これらには、診断的または治療的介入による合併症(不良な審美的または機能的結果など)および死につながりうる疾患の烙印を押されるという心理的影響が挙げられる。その他の有害な結果は過剰診断であり、そうでなければ検出されることのない生物学的に良性の病変が検出され、良性病変を悪性腫瘍と誤診してしまう可能性につながる。

影響の大きさ:不明。

証拠の記述

発生率および死亡率

皮膚がんには主に3つのタイプがある:

基底細胞がんおよびSCCは、皮膚がんの中で最も多くみられるタイプであるが、これらより少なく、一般に侵攻性の黒色腫と比べると、予後ははるかに良好である。

非黒色腫皮膚がんは、米国で最も多く発生しているがんである。その発生率は、米国の一部の地域で増加がみられるが[ 1 ]、全域では増加してない[ 2 ]。米国全体での発生率は、おそらく長年にわたって増加してきている。[ 3 ]このような増加の少なくとも一部は、皮膚がんの認知度の高まりと、それによる皮膚病変の検査および生検の増加によってもたらされた可能性がある。非黒色腫皮膚がんは、がん登録への報告が必要ではないため、全症例数および発生率を正確に推定することができない。しかしながら、メディケアの診療ごとの支払いデータを基に米国人口に当てはめると、2012年に非黒色腫皮膚がんで治療を受けた人の総数は約3百万人と推定されている。[ 4 ][ 5 ]この数は、米国がん協会が推定したこの年の他のがん症例をすべて合わせた約160万人を超えてしまう。[ 6 ]

黒色腫は米国がん登録に報告義務のあるがんであるため、発生率推定値の信頼性は非黒色腫皮膚がんの場合よりは高い。米国では2020年に100,350人が黒色腫と診断され、約6,850人が黒色腫により死亡すると推定されている。少なくともここ30年間では、黒色腫の発生率は増加している;2007年から2016年まで、50歳以上の成人における発生率は年2.2%増加した;しかしながら、同じ期間のデータで、50歳未満の個人における発生率は年1.2%減少したことが示されている。[ 5 ]2013年から2017年の間に、死亡率は50歳以上の個人では年5.7%低下し、50歳未満の個人では年7.0%低下した。[ 5 ]発生率における長期の上昇は、少なくとも一部には、臨床でのスクリーニングおよび皮膚がんへの意識を高めるキャンペーンの結果として行われる自己検診が原因である。

米国国立がん研究所のSurveillance, Epidemiology and End Results(SEER)から得られた黒色腫の発生率に関連する皮膚生検率の研究では、1986年から2001年に観察された発生率の増加の多くが局所疾患に限局されており、この時期に皮膚生検率が増加した結果として起きた過剰診断が原因である可能性が最も高いことが示された。[ 7 ]2002年から2009年のSEERデータを用いた2番目の研究でも同様の所見が報告された。[ 8 ]

黒色腫の発生率はまた、小児および青年でも増加している。1998年から2007年にかけて、SEERデータベースでは小児および青年における黒色腫の年間発生率に2.5%の相対的増加が観察された。[ 9 ]この期間におけるこの集団の平均年間発生率は例外的に低いため(100万人当たり5.4)、偽りの傾向が生じている可能性がある。それにもかかわらず、スウェーデンでも同様の傾向が確認されている。[ 9 ]米国の小児黒色腫の研究では、患者のほぼ半数に局所疾患を認め(患者の22%は上皮内がんを患い、患者の25%に表在性の拡がりがみられた)、ほぼ半数に厚さ1mm未満の病変を認めた。この期間中に小児黒色腫による死亡率はほぼ一定であったため、[ 10 ]発生率の上昇は、少なくとも部分的に、過剰診断によって説明できる可能性がある。

危険因子

疫学的証拠では、紫外線への曝露および紫外線に対する個々の人の皮膚の感受性が皮膚がんの危険因子であることが示唆されているが、ただ、曝露の種類(強力で短期間の曝露 vs 慢性的な曝露)および曝露のパターン(連続的 vs 間欠的)は、主な3つのタイプの皮膚がんで異なる可能性がある。[ 11 ][ 12 ][ 13 ]さらに、皮膚がんの発生機序に免疫系が関与している可能性がある。免疫抑制薬を投与している臓器移植患者では、皮膚がん、特にSCCのリスクが高い。ヒ素曝露も皮膚SCCのリスクを高める。[ 14 ][ 15 ]

悪性黒色腫の発生率は20歳を過ぎた白人で急激に高くなる。日光曝露を受けた色白の個人はリスクがより高い。ある種の色素性病変(異形成または異型母斑)がある者、大型の異形成ではない母斑が複数ある者、多数の小さな母斑がある者、または中等度の色素斑がある者は、悪性黒色腫の発生リスクが2~3倍増大する。[ 16 ]家族性異形成母斑症候群または複数の異形成あるいは異型母斑がある個人では、悪性黒色腫の発症リスクが高い(>5倍)。[ 16 ]

一般集団については、ほとんどの黒色腫が既存の母斑から生じないことに留意することが重要である。1948年から2016年の間に発表された研究のメタアナリシスによって、母斑関連黒色腫の有病率は29%であり、de novo黒色腫の有病率は71%であった。[ 17 ]

黒色腫の臨床診断決定の正確さ

皮膚病変とその後の生検標本の評価に関して、医師における観察者間変動が指摘されている。黒色腫の臨床診断を下す際の皮膚科医とプライマリケア医の正確さを比較した32件の研究を対象とした系統的レビューでは、正確さに統計的な有意差はないと結論している。しかしながら、これらの結果は、サンプルサイズが小規模で研究デザインが不十分なため、確定したものではなかった。[ 18 ]

米国で勤務している病理医187人を対象にした研究で、基準診断を経験豊富な病理医のコンセンサスにより定義したところ、中等度の異形成母斑から早期浸潤性黒色腫症例の一致は50%未満であったことが明らかにされた。[ 19 ]米国の集団レベルでは、メラニン細胞性皮膚生検診断について経験豊富な病理医の基準診断コンセンサスパネルでレビューを受けた場合、82.8%(95%信頼区間)が確証されると推定される。[ 19 ]さらに、生検標本の組織学的検査時にメラニン細胞性腫瘍が良性か悪性か鑑別することは、経験豊富な皮膚病理専門医の判定でも一貫性がないことが示されている。[ 20 ][ 21 ]メラニン細胞性病変の診断におけるこの変動は、スクリーニングの有効性を検討した研究結果を揺るがし、いかなるスクリーニング介入の有効性をも損なう可能性がある。さらに、これは生検標本の病理所見に関するセカンドオピニオンを求めることが重要であると示唆している。[ 20 ][ 21 ]

スクリーニングに関連した有益性の証拠

皮膚に発症する悪性黒色腫の90%以上は肉眼で分かる。腫瘍が長期にわたって水平方向へ増殖する局面は非常に多くみられ、その間に表皮下を外側に向かって拡がるが、直下の真皮へは浸潤しない。この水平増殖期は、早期発見のリードタイムをもたらすことがある。悪性黒色腫は転移の可能性がある垂直増殖期の開始以前に治療されれば、より容易に治癒する。[ 22 ]

治癒的切除後10年以内の腫瘍再発の可能性は、厚さが1.4mm未満の腫瘍では10%未満である。厚さ0.76mm未満の腫瘍を有する患者の場合、再発の見込みは10年以内で1%未満である。[ 23 ]

皮膚がんのスクリーニングを対象とした系統的レビューでは、2005年半期までに得られた証拠を検証し、皮膚がんスクリーニングに関連して健康上のアウトカムが改善されたという直接的な証拠は認められないと結論した。[ 24 ]2016年に発表されたレビューの更新では、皮膚がんスクリーニングにより黒色腫死亡率が低下するという証拠は限られていることが明らかにされた。[ 25 ][ 26 ]

皮膚がんスクリーニングの死亡率への効力を評価したランダム化試験で完了しているものはない。皮膚がんスクリーニングが黒色腫の死亡率に与える効果を解明するために、(クラスターランダム化を用いた)集団ベース試験がオーストラリアのクイーンズランドで開始されたが、初期試験段階を終えた後に資金援助が打ち切られ、健康上のアウトカムは全く報告されなかった。[ 27 ]

ドイツからのデータを用いて、2件の地域相関研究が実施されている。最初の研究は2003年から2004年に実施されたパイロットプロジェクトで、ある連邦で皮膚がんスクリーニングプログラムが実施された。スクリーニングによる黒色腫死亡率の低下が示唆されたことから、2008年に郡全体での皮膚がんスクリーニングプログラムの確立に至った。[ 28 ][ 29 ]プログラムでは、35歳以上の個人に対して2年ごとに1回の全身の皮膚検査が提供された。2つ目の地域相関研究では、2000年から2013年にかけてドイツにおける黒色腫死亡率の経験がヨーロッパの22ヵ国の小区域(いずれもスクリーニングプログラムは実施していなかった)における黒色腫死亡率の経験と比較された。潜在的な交絡因子について調整後、ドイツとヨーロッパの22の地域での悪性皮膚がんによる死亡率は同等であったことから、スクリーニングは有益ではないことが示唆された。[ 30 ]

スクリーニングに関連する有害性の証拠

有害性については十分研究されていないか、あるいは定量的な表現で報告されていないが、皮膚がんスクリーニングによって有害な結果が発生する可能性がある。SCREEN研究では、スクリーニングを受けた参加者全員の4.4%が疑わしい病変に対して皮膚の切除を受けたが、生検の大多数ががん診断に至らなかった。発見率は特に年齢による影響を受けた。全体(男女両方)では28例の切除当たり1例の黒色腫が発見された一方、20~34歳の男性では1例の黒色腫を発見するために必要な皮膚切除は52例であった。[ 31 ]

無症状の個人における皮膚の目視検査は診断的または治療的介入による審美的または機能的合併症につながることがあり、致死的な疾患である可能性があると、烙印されるという心理的影響(ただし、そのようなイベントの頻度に関する強固なデータは不足している)がある。その他の有害な結果は過剰診断であり、そうでなければ検出されることのない生物学的に良性の病変が検出され[ 7 ][ 8 ][ 32 ]、良性病変を悪性腫瘍と誤診してしまう可能性につながる。(詳しい情報については、本要約の 黒色腫の臨床診断決定の正確さのセクションを参照のこと。)

参考文献
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  6. American Cancer Society: Cancer Facts and Figures 2012. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2012. Available online. Last accessed March 11, 2020.[PUBMED Abstract]
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本要約の変更点(03/11/2020)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

証拠の記述

参考文献5としてAmerican Cancer Societyが追加された。

新規症例数および死亡数の推定値に関する統計が2019年度用に更新された。本文に以下の記述が改訂された;少なくともここ30年間では、黒色腫の発生率は増加している;2007年から2016年まで、50歳以上の成人における発生率は年2.2%増加した;しかしながら、同じ期間のデータで、50歳未満の個人における発生率は年1.2%減少していることが示されている。また、本文に以下の記述が改訂された;2013年から2017年の間に、死亡率は50歳以上の個人では年5.7%低下し、50歳未満の個人では年7.0%低下した。

本要約はPDQ Screening and Prevention Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、皮膚がんのスクリーニングについて、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Screening and Prevention Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

PDQ® Screening and Prevention Editorial Board.PDQ Skin Cancer Screening.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/skin/hp/skin-screening-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389300]

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