医療専門家向け 肺がんの予防(PDQ®)

ご利用について

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、肺がんの予防について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

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概要

注:肺がんのスクリーニング小細胞肺がんの治療非小細胞肺がんの治療;および喫煙:健康上のリスクと禁煙方法については、別のPDQ要約を参照できるようにしてある。

リスクのある個人

肺がんリスクは概して、高齢と長期の喫煙歴との相関関係にある。肺がんは女性よりも男性に一般的で、また社会経済的状態が比較的低い個人に多くみられる。人口統計学的特徴に基づく肺がんのパターンは、喫煙率の歴史的パターンと強く相関する傾向がある。これに対する例外は、アフリカ系米国人男性における非常に高い肺がん率であり、この集団の非常に高い肺がん死亡率を単純に喫煙の歴史的パターンで説明することはできない。[ 1 ]

非喫煙者における肺がんの重要な危険因子は、受動喫煙や電離放射線曝露のほか、アスベストなどの肺の発がん物質への職業曝露である。一般集団に関連する放射線曝露は、ラドンの環境曝露や特に医療目的の乳房または胸部への放射線療法としての放射線曝露が含まれている。 [ 2 ]喫煙は、しばしばこうした他の因子と相互作用する。ラドン曝露およびアスベスト曝露など、喫煙と別の危険因子への曝露が組み合わさって、各危険因子に伴うリスクを合計した場合よりもはるかにリスクが高くなる例がいくつかある。

肺がんのリスク増加に関連する因子

喫煙

喫煙と肺がんに関する証拠のレビューは、1964 Surgeon General's Reportで最初に掲載され、その後の各Surgeon General's Reportで追跡されており、膨大な量の科学的証拠によって、喫煙が肺がんを引き起こすこと、および喫煙が肺がんの主要な原因であることが明確に実証されている。

固い証拠によると、喫煙は肺がんを引き起こす。喫煙に関連する肺がんリスクは用量依存性であり、1日当たりの喫煙本数および喫煙年数に応じて顕著に増加する。平均して、現在喫煙者は、非喫煙者と比較して肺がんリスクが約20倍高い。

影響の大きさ:リスク増加、非常に大きい。

受動喫煙

固い証拠によると、受動喫煙は肺がんの確立された原因である。

影響の大きさ:リスク増加、大きさは小さい。受動喫煙を受けない非喫煙者と比較して、受動喫煙を受ける非喫煙者の肺がんリスク増加は約20%である。

放射線曝露

固い証拠によると、放射線曝露は肺がん発生率および死亡率を増加させる。喫煙により作用がさらに増強される。

影響の大きさ:用量反応の勾配に追随するリスク増加、低レベルの曝露ではわずかな増加がみられ、高レベルの曝露ではリスクの大幅な増加がみられる。

肺の発がん物質への職業曝露

固い証拠によると、アスベスト、ヒ素、ベリリウム、カドミウム、クロム、ニッケルなどの職場での曝露は肺がん発生率および死亡率を増加させる。

影響の大きさ:リスク増加、大きさは大(5倍以上)。リスクは用量反応の勾配に沿い、高レベルの曝露はリスクの大幅な増加に関連する。また喫煙により、これらの肺の発がん物質の多くでその作用が増強されるため、喫煙者ではリスクがさらに増加する。

大気汚染

固い証拠によると、屋外の大気汚染(特に小さい粒子による)曝露は肺がん発生率および死亡率を増加させる。

影響の大きさ:リスク増加;最低レベルの曝露と比較した場合、最高レベルの曝露では肺がんのリスクが約40%増加する。

リスクとの関連が不確かな因子

食事因子

不確かな証拠によると、肺がんと果物や野菜の摂取などの食事因子との間で観察されている逆の相関を、喫煙と切り離して評価するのは困難である。

影響の大きさ:逆の相関、大きさは中等度であるが、真の因果関係があるのか、喫煙による交絡が原因であるかを判断するのは困難である。

身体活動

不確かな証拠によると、肺がんと身体活動の増加との間で観察されている逆の相関を、喫煙と切り離して評価するのは困難である。

影響の大きさ:逆の相関、大きさは中等度であるが、真の因果関係があるのか、喫煙による交絡が原因であるかを判断するのは困難である。

肺がんのリスク低下に関連する介入

喫煙の回避

固い証拠によると、喫煙は肺がんを引き起こすので、喫煙を控えることは原発肺がんによる死亡率の低下をもたらすことになる。

影響の大きさ:リスク低下、影響の大きさは相当大きい。

禁煙

固い証拠によると、長期にわたる禁煙の継続は、肺がんおよび二次原発肺腫瘍の発生率を低下させる。

影響の大きさ:リスク低下、大きさは中等度。

受動喫煙の排除

固い証拠によると、受動喫煙は肺がんを引き起こすので、受動喫煙を防止することは原発肺がんの発生率および死亡率の低下をもたらすことになる。

影響の大きさ:リスク低下、大きさは小さい。

肺の発がん物質への職業曝露の低減または排除

固い証拠によると、アスベスト、ヒ素、ニッケル、クロムなどの職業曝露は肺がんと因果関係がある。既知の肺の発がん物質への職場での曝露を低減または排除することで、肺がんのリスクがそれに応じて低下すると期待される。

影響の大きさ:リスク低下、曝露量が低下するほど効果が大きくなる。

ラドン曝露の低減または排除

固い証拠によると、屋内のラドン曝露は、特に喫煙者の肺がん発生率および死亡率を増加させる。ラドン濃度が高い住居では、下部構造を密閉し、ラドンが屋内に入らない処置を行うことで、肺がんのリスクがそれに応じて低下すると期待される。

影響の大きさ:用量反応の勾配に追随するリスク増加、リスクのある住居で経験されるレベルの大部分ではリスクのわずかな増加がみられ、高レベルの曝露ではリスクの大幅な増加がみられる。

肺がんのリスク増加に関連する因子

現在喫煙者におけるベータカロチン補給

固い証拠によると、薬理学的用量のベータカロチンを摂取する重度の喫煙者の肺がん発生率および死亡率が高まることは、このサプリメントの摂取と関連している。

影響の大きさ:リスク増加、大きさは小さい。

肺がんリスクを低下させない介入

非喫煙者におけるベータカロチン

固い証拠によると、薬理学的用量のベータカロチンを摂取する非喫煙者では、プラセボを摂取した非喫煙者と比較して肺がん発生率および死亡率に有意差は認められない。

影響の大きさ:実質的な効果は認められない。

ビタミンE(トコフェロール)

固い証拠によると、ビタミンEサプリメントの摂取は肺がんリスクに影響を及ぼさない。

影響の大きさ:関連性がないことを示す強い証拠。

参考文献
  1. Pinsky PF: Racial and ethnic differences in lung cancer incidence: how much is explained by differences in smoking patterns? (United States). Cancer Causes Control 17 (8): 1017-24, 2006.[PUBMED Abstract]
  2. Friedman DL, Whitton J, Leisenring W, et al.: Subsequent neoplasms in 5-year survivors of childhood cancer: the Childhood Cancer Survivor Study. J Natl Cancer Inst 102 (14): 1083-95, 2010.[PUBMED Abstract]
証拠の記述

発生率および死亡率

肺がんは、米国民の健康に深刻な影響を与えており、2021年の男女を合わせた肺がんの新規症例数は235,760例および死亡数は131,880例と予測されている。[ 1 ]米国における肺がんによる年間死亡数は、結腸がん、乳がん、および前立腺がんを組み合わせた場合よりも上回る。前世紀のほぼ全般を通じて、肺がん発生率および死亡率は男性、女性の順に著しく増大し続けた。肺がん発生率および死亡率の傾向は、適当な潜在期間を占めた後、喫煙率の歴史的パターンを厳密に反映している。男女間の喫煙率に歴史的な差異があるため、男性の肺がん率は1980年半ば以降一貫して低下してきたが、女性では2000年代半ば以降低下傾向にある。男性の発生率は、1984年の10万人当たり102.05例から2017年の10万人当たり55.43例まで減少した。女性の発生率は、2005年の10万人当たり53.84例から2017年の10万人当たり45.05例まで減少した。[ 2 ][ 3 ]2021年、米国では新たながん患者数の12%、およびがんによる総死亡数の22%を肺がんが占めていると推定される。肺がんは、男女ともにがんによる死亡の最も主要な原因である。2021年には、米国女性の乳がん死亡者数は43,600人であるのに対して、肺がん死亡者数は62,470人に達すると推定されている。[ 1 ]

肺がん発生率および死亡率は、米国の他の人種/民族グループと比較してアフリカ系米国人が最も高く、これは主としてアフリカ系米国人男性における肺がん発生率および死亡率が非常に高いためである。2014年から2018年までの間に、黒人の肺がん発生率は白人男性よりも高かった(それぞれ、10万人当たり69.3例 vs 60.5例)が、女性では黒人の肺がん発生率は白人女性よりも低かった(それぞれ、10万人当たり43.3例 vs 50.8例)。同様に、同じ年の黒人男性における肺がん死亡率も、白人男性より高かった(男性10万人当たりの死亡数、それぞれ55.4例 vs 47.1例)が、黒人女性における肺がん死亡率は白人女性よりも5%低かった(女性10万人当たりの死亡数、それぞれ29.7例 vs 33.3例)。[ 4 ]

早期がんの治療には、手術または放射線療法のいずれかを選択する。[ 5 ]2016年の肺がんの5年全相対生存率は21.7%であった。肺がん生存率は女性よりも男性の方が低く、白人より黒人の方が低い。例えば、肺がんの5年生存率は、白人男性よりも黒人男性の方が低く(それぞれ、16.2% vs 18.1%)、白人女性よりも黒人女性の方が低かった(それぞれ、23.2% vs 25.7%)。[ 3 ]

女性は男性よりも喫煙による肺がんに罹りやすいという仮説が提唱されている。しかしながら、適切な対照を用いて男性および女性における喫煙と肺がんとの関連を比較した諸研究の結果は、この仮説を支持していない。[ 6 ]

Multi-Ethnic Cohort Studyの結果から、ある一定の喫煙に対して、アフリカ系米国人では他の人種/民族グループと比較して肺がんのリスクが高かったことが示された。[ 7 ]アフリカ系米国人が喫煙による肺がんに罹りやすいという観察に寄与する潜在的因子の1つとして、メントール入りのタバコが仮定されているが、メントール入りのタバコがメントールを含まないタバコよりも肺がんリスクを高めることは観察されていない。[ 8 ][ 9 ]

喫煙は第一危険因子

20世紀の肺がんの蔓延は主として、肺がんの最も有力な原因である喫煙の増加に起因するものであった。米国全体での肺がん死亡率における3倍のばらつきは長年定着している州ごとの喫煙率の差とある程度一致する。例えば、1996年から2000年の1年当たりの年齢調整肺がん死亡率の平均は、2001年当時31%が現在喫煙者であったケンタッキー州が最も高く(10万人当たりの死亡数、78例);喫煙率が最も低かった(13%)ユタ州で肺がん死亡率が最も低かった(10万人当たりの死亡数、26例)。[ 10 ]

発がんの生物学

予防と治療の効果的な戦略を開発するには、発がんの生物学を理解することが不可欠である。この点に関して2つの重要な概念は、発がんの多段階的な特質と領域全体に拡がる発がんプロセスである。肺上皮がんは長年にわたり進展する一連の段階の中で発生すると考えられる。上皮性発がんは概念的にはイニシエーション、プロモーション、プログレッションという3つの局面からなる。このプロセスは臨床組織学的な前がん病変(例えば、化生および異形成)を特定するヒトでの研究から推論された。領域発がんの概念とは、肺内部で生じている複数の独立した腫瘍性病変が、発がん物質、主としてタバコの反復的な曝露に起因するという考え方である。タバコ煙に続発して気道消化管にがんが発生した患者はまた、この発がん物質に曝露された領域内に、独立した根源から生じる多発性の前がん病変をもつ可能性がある。多段階領域発がんの概念は、予防研究のモデルとなる。[ 11 ]

危険因子

肺がんのリスク増加に関連する因子

喫煙

肺がん(および他の多数のがん)の最も重要な危険因子は喫煙である。[ 12 ][ 13 ][ 14 ]疫学的データにより、喫煙は肺がんの最も有力な原因であるということが確立されている。1960年代、英国および米国で全国調査報告が発表され、喫煙のがんリスクが国民の注目を大きく集めて以来、この因果関係は広く認識されている。[ 13 ]スイスの人口において、肺がんの生涯リスクは、非喫煙者の2%以下と比較して、喫煙男性で15%、喫煙女性で12%と推定された。[ 15 ]タバコ喫煙に起因すると推定される肺がんの割合は、男性で90%、女性で78%である。製造される紙巻きタバコは時代とともに変化しているが、低タールまたは低ニコチンタバコなどの変化によって肺がんリスクが低下していることを示す証拠はない。[ 9 ][ 16 ]紙巻きタバコ喫煙は使用率が高く、紙巻きタバコ喫煙者は頻繁に喫煙する傾向があるため、肺がん負荷の最も重要な寄与因子であるが、複数のケースコントロールおよびコホート研究において葉巻およびパイプ喫煙もまた、肺がんリスクの増加と独立して関連している。[ 17 ][ 18 ]米国では、葉巻の使用率が増加しているため、特に葉巻のリスクの関心が高まっている。[ 19 ]

肺がんの発生は、多段階発がんの最終点である。タバコ煙の含有物のような発がん物質への慢性曝露により生じる遺伝的損傷が、多段階プロセスを後押ししている。遺伝的損傷の証拠としては、喫煙によるヒト肺組織におけるDNA付加物の形成がある。タバコ喫煙と肺の発がんとの強い関係は分子データにより確立されている。[ 20 ][ 21 ]

受動喫煙

受動喫煙もまた肺がんの確立された原因である。[ 22 ]間接タバコ煙の成分は吸入される主流煙と同じであるが、主流煙より絶対濃度が低く、成分によって1~10%である。受動喫煙者には、尿中コチニン、尿中4-(メチルニトロソアミン)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK)代謝物、および発がん物質-蛋白付加物をはじめとするタバコ曝露のバイオマーカーに上昇がみられる。[ 23 ][ 24 ][ 25 ]

家族歴

肺がんの家族歴陽性は、肺がんに対する危険因子である。複数の疫学研究のメタアナリシスの結果から、肺がんの家族歴を有する個人では罹患近親者がいない個人と比較して肺がんのリスクが約2倍であったことが示された。[ 27 ]喫煙行動は家族内で伝わる傾向があり、家族は間接タバコ煙に曝露するため、測定された家族歴が、共有された喫煙の危険因子とは別に、どの程度まで肺がんの遺伝的素因によるものであるのかは不明である。

ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染

HIV感染は肺がんリスクの増加と統計的に関連していることが観察されている;例えば、13件の研究のメタアナリシスの結果から、HIVに感染した個人は、HIVに感染していない個人よりも肺がんのリスクが2.6倍高かった(標準化発生比、2.6;95%信頼区間[CI]2.1-3.1)ことが示された。[ 28 ]HIV感染によって肺がんへの感受性が高まっている可能性があるが、それは単にHIV感染者の喫煙率(研究での推定値は59~96%)が一般集団(喫煙率は約20%)と比較して高いことを反映しているだけである可能性があるため、この関連の臨床的意義はまだ解明されていない。

肺がんのその他の環境的原因

肺の発がん物質への職業曝露

肺がんと因果関係があるタバコ煙以外の環境曝露にはいくつかあるが、これらの曝露による肺がんへの負荷の割合は喫煙に比べるとわずかである。肺の発がん物質の多くが、高い職業曝露の研究で同定されている。全体で考えると、職業曝露は肺がんの約10%を占めると推定されている。[ 29 ]これらの発がん物質には、アスベスト、ラドン、タールおよび煤煙(多環芳香族炭化水素の元)、ヒ素、クロム、ニッケル、ベリリウム、カドミウムなどがある。[ 30 ]職場におけるこれらの発がん物質の多くについて、喫煙は肺がんリスクを相乗的に増加させるように相互作用する。[ 31 ]先進国では、これらの原因物質に対する職場での曝露は大部分が制御されている。

放射線曝露

高線量の放射線に曝露した集団の研究に基づいて、肺がんは電離放射線への曝露と因果関係があるがんの1つであることが明らかにされている。[ 32 ]肺がんに関連する2種類の放射線として、高エネルギー電磁放射線(X線やガンマ線など)および粒子(アルファ粒子や中性子など)が挙げられる。

放射線曝露に関する初期の重要なデータは、日本の原子爆弾生存者の研究から得られた;これらの研究により、ガンマ線への単回の高線量の曝露は肺がんリスクを線量依存性に増加させるのに十分であることが実証された。[ 33 ]多くの医学的状態に対して放射線で治療された患者における肺がんリスクも評価されている。気胸で治療され、頻繁にX線透視検査でモニタリングされた(その結果、経時的に動揺はあるものの累積放射線量は約85ラド[0.85Gy]となっている)結核患者の研究から、この曝露パターンに関連する肺がんリスクの検出は、リスクが存在するとしても、困難であることが示された。[ 34 ][ 35 ]対照的に、多くの研究の結果から、がんを治療するための胸部への放射線療法は肺がんリスクを線量依存性に増加させるという明確な証拠が提供されている。この証拠は、乳がん[ 36 ][ 37 ][ 38 ][ 39 ]およびホジキンリンパ腫[ 40 ]で最も豊富である。放射線療法後の肺がんリスクは、非喫煙者と比較して喫煙者で増幅される。[ 36 ][ 37 ][ 39 ][ 40 ]

放射線曝露と肺がんとの関連は、コンピュータ断層撮影(CT)スキャンが比較的一般的であり、集団レベルで過剰ながんの一因となりうる米国のような国の一般集団には影響する可能性がある。[ 41 ]電離放射線への曝露と肺がんリスクとの関連が確立されていることを考慮して、研究者は、がんのスクリーニングに電離放射線への曝露を要する場合には、肺がんのスクリーニングに高線量技術ではなく低線量のスパイラルCTを用いるなど、リスクを最低限に抑えるように用心を強く促している。[ 42 ][ 43 ]

粒子(例、アルファ粒子)は組織に集束エネルギーを蓄積させるため、等価線量で放射線(例、X線)よりも生物学的損傷が大きくなる。[ 44 ]公衆衛生上の懸念は、主要なアルファ粒子の発生源のラドンである。ラドンはウランの崩壊系列において自然発生する不活性ガスである。他の補助的な科学的証拠とともに、非常に高レベルのラドンに曝露した地下のウラン鉱山労働者を対象にした研究から、ラドン曝露は肺がんを引き起こすことが実証されている。[ 32 ]喫煙する鉱山労働者ではこの影響がかなり増幅される。[ 45 ]土壌由来のガスとして建物に入り込む可能性があり、集団レベルでの広範な曝露となるため、ラドンは社会的関心を広く集めている。

ラドンの室内曝露による肺がん死亡率の推定値は、推定方法およびラドン曝露レベルによって異なるが、生涯非喫煙者(範囲13~50%)の推定中央値は26% および喫煙者は10%(範囲7~13%)である。[ 46 ][ 47 ][ 48 ]喫煙とラドン曝露間の相乗相互作用によって、喫煙者におけるラドンに関連した肺がんのリスクは、非喫煙者の場合と比較してかなり高くなる。[ 49 ]ラドン濃度が高い住居の居住者に対する予防戦略は、住居へのラドンガスの漏入を防ぐために下部構造を密閉することである。[ 50 ]

大気汚染

ケースコントロールおよびコホート研究からの初期の証拠は、大気汚染と肺がんとの関連を支持していなかったが、現在の証拠では、大気汚染と肺がんとの真の関連が示されている。[ 51 ]特に、2件のプロスペクティブコホート研究では、大気汚染は肺がんリスクと弱く関連していることを示唆する証拠が提供されている。追跡を延長した米国6都市の研究において、微小粒子濃度の上昇10µg/m3ごとの肺がん死亡率の調整後相対リスク(RR)は、1.27(95%CI、0.96-1.69)であった。[ 52 ]American Cancer Society's Cancer Prevention Study IIからのデータを用いたところ、汚染度が最も低い地域と比較して、硫酸濃度が高い地域での居住は、職業暴露および上述の因子で調整後の肺癌リスク(調整後RR=1.4;95%CI、1.1~1.7)の増加と関連することが観察された。[ 53 ]この報告のその後の更新では、微小粒子濃度における10マイクログラム/m3の増加ごとに、肺癌のリスクは14%増加することが観察された。[ 54 ]環境大気汚染の構成物質と肺がんによる死亡率増加との関連性を示す証拠は強化されてきており、アジア[ 55 ][ 56 ]、ニュージーランド[ 57 ]、およびヨーロッパ[ 58 ]からの報告では、粒子状物質の特定の構成要素に対する曝露に伴ってリスクが高まることが示されている。

リスクとの関連が不確かな因子

食事因子

食事因子に関する諸研究により興味をそそる知見が得られているが、喫煙者の食事は非喫煙者の食事よりも非健康的な傾向があるという事実によって、食事因子の影響と喫煙の影響を区別することは困難になる。肺がんと食事因子との関係を考慮する場合に、喫煙に関係した交絡因子は可能性の説明として不可欠である。

果物および野菜の消費および微量栄養素が注目されている一方で、広範囲の食事および人体計測的な因子が研究されている。人体測定法が研究されており、肥満指数が大きな人に比べて細身の人は肺がんリスクが高い傾向があることを示している。[ 59 ][ 60 ]1件のメタアナリシスの結果から、最も消費量が多いカテゴリーの飲酒(1日におよそ1杯以上の飲酒)のみが肺がんリスクの増加と関連していることが明らかにされた。

身体活動

余暇の身体活動と肺がんリスクのメタアナリシスにより、運動量が多くなると肺がん予防につながることが明らかにされた。[ 61 ]身体活動の全体的な証拠は入り混じっているが、数件の研究により、運動量の多い個人の方が、座りがちな個人よりも、喫煙で調整後でさえ肺がんリスクが低いことが報告されている。[ 62 ][ 63 ][ 64 ]WCRFの証拠のレビューでは、身体活動と肺がんとの逆の相関は可能性ありの証拠と評価された。[ 65 ]

身体活動に関する研究から、逆の相関に一致した知見が得られているが、身体活動に関する行動は喫煙者と非喫煙者間で異なるという事実によって、身体活動と肺がんリスク間には直接的な関係があると推測することは困難である。

非喫煙者における肺がん

喫煙が一般的な国では、肺がん症例の約10~20%が非喫煙者に発生する。[ 66 ]ラドン曝露および受動喫煙が、非喫煙者における肺がんの確立された原因である。非喫煙者における肺がんリスクの増加はまた、アスベスト、ラドン以外の放射線源からの電離放射線、石炭をはじめとする固形燃料の燃焼によって起こる室内の空気汚染への曝露でも観察されている。[ 67 ]非喫煙者における肺がんと身体活動、食事、飲酒、および人体計測的特徴との関連について利用可能なデータは限られているが、こうしたデータは一般的に非喫煙者における関連は喫煙経験者における関連と顕著に異なるわけではないことを示唆している。[ 62 ][ 63 ][ 64 ][ 68 ][ 69 ][ 70 ]にもかかわらず、喫煙経験者の疫学的解析における喫煙による交絡について完全に調整することは不可能であり、非喫煙者と喫煙経験者では肺がんの原因となる経路が異なる可能性があるため、喫煙経験者の結果を非喫煙者に外挿する場合には注意を要する。

肺がんのリスク低下に関連する介入

喫煙の回避および禁煙

公衆衛生に対して実質的な悪影響を与えるのは、喫煙への依存である。喫煙者は非喫煙者より、肺がん(および多くの他の悪性腫瘍)を発症するリスクが用量依存性に高い。[ 71 ][ 72 ]

全肺がん死亡例の約85%は喫煙によるものであると推定されている。禁煙は喫煙者に実質的な利益をもたらす。(詳しい情報については、喫煙:健康リストと禁煙方法に関するPDQ要約を参照のこと。)肺がん予防には、タバコの使用を避けることが最も効果的である。禁煙の予防効果は、以前の喫煙期間ならびに喫煙本数および禁煙持続期間により決まる。喫煙を継続している喫煙者と比較して、禁煙持続期間10年を達成後は、肺がん死亡リスクが30~60%低下することが知られている。[ 12 ][ 72 ][ 73 ][ 74 ][ 75 ]肺がんの死亡リスクは長期間禁煙することで大幅に減少するが、非喫煙者のリスクほど低くなることは決してない。[ 75 ]これは、若年者の喫煙開始を抑制することの重要性を強調している。

集団レベルでのタバコ制御の有益性として、集団レベルで喫煙の曝露を低下させた結果、肺がんの発生が集団レベルで低下したという強力な準実験的証拠が得られている。タバコ消費量低下(喫煙開始者数の減少および禁煙者数の増加による)によって、1980年代半ば以降の男性の年齢調整全肺がん死亡率が低下しており、これは、1960年代以降の男性の喫煙率低下と一致している。[ 76 ]肺がんの時間的傾向における性差は、(1)女性は男性より喫煙開始年齢が遅いこと、(2)女性は男性より喫煙率の低下年齢が遅いことを反映したものである。

禁煙ガイドライン

ニコチン依存症になると、喫煙者は肺がんを引き起こす発がん性ならびに遺伝子毒性のある要素に対して用量依存性に曝露されることになる。[ 73 ]ニコチン依存症の克服はしばしばきわめて困難である。Agency for Healthcare Research and Quality(旧Agency for Health Care Policy and Research[AHCPR])は、ニコチン依存症患者および医療提供者を支援するため、一組の臨床禁煙ガイドラインを開発した。[ 74 ]その重要な趣旨は次の6項目である:

  1. 臨床医は各患者のタバコの使用状態を記録しなければならない。
  2. 各喫煙患者には、実施可能で効果的な禁煙治療を1種類以上受けさせるべきである。
  3. 各喫煙患者には、実施可能で効果的かつ短い禁煙介入を少なくとも1種類実施すべきである。
  4. 長期間にわたり禁煙を維持させるには、軽度の介入より強力な介入の方が効果は高く、これは、介入とその結果とが用量反応関係にあることを反映している。
  5. 禁煙治療では、特に効果的と認められている次の3つの治療内容のうち1つ以上を実施すべきである:
    1. ニコチン置換(例えば、ニコチンパッチ、ガム)または他の証拠に基づく禁煙のための薬物療法(例えば、バレニクリンまたはブプロピオン)。
    2. 励ましおよび援助という形態での臨床医による社会的サポート。
    3. スキルトレーニングおよび問題解決(禁煙および節制の技術)。
  6. 効果を高めるには、組織的に喫煙者を同定し、来院のたびにこれらの患者に介入が行えるよう、医療システムの制度変更を実施しなければならない。

禁煙のための薬物療法

ニコチン置換療法(例、ガム、パッチ、鼻腔スプレー、口中錠、およびインヘラー)や他の禁煙薬物療法(例、バレニクリンおよびブプロピオン)など禁煙のための多くの薬物療法では、プラセボよりも統計的に有意な禁煙率の上昇が得られる。110件のランダム化試験の結果を総合すると、単独または併用でニコチン置換療法を用いる治療によって、プラセボよりも6ヵ月後の禁煙率が改善している(RR、1.58;95%CI、1.50-1.66)。[ 77 ]AHCPRガイドラインが発表されて以来、このような禁煙のための薬物療法の有効性を示す証拠が続々と発表されている。[ 78 ][ 79 ][ 80 ]どの治療法を選択するかということは、以前の経験、嗜好、および使用する薬剤の副作用といった多くの因子に基づいて、個別に決定する必要がある。(禁煙のための薬物療法に関する詳しい情報については、喫煙:健康上のリスクと禁煙方法に関するPDQ要約を参照のこと。)

集団レベルの介入

喫煙率が減少しているのは、個々に焦点を合わせた禁煙の努力のほか、地域社会、州、および国家レベルで多くのタバコの規制戦略が行われてきたためと考えられる。こうした戦略には以下のものがある:[ 81 ][ 82 ]

職場禁煙法

50件以上の研究のレビューにより、職場禁煙法は、曝露時間(71~100%の低下)または受動喫煙者の有病率(22~85%の低下)のいずれで測定しても、一貫して受動喫煙の低下をもたらし、特にホスピタリティ従事者では顕著な低下がみられたことが明らかにされた。[ 83 ]職場禁煙法は、ニコチン、粉塵、ベンゼン、および粒子状物質レベルの一貫した統計的に有意な低下をもたらした。25件の研究において、呼吸器系、感覚症状、入院などの健康指標がアウトカムとして報告された。健康上のアウトカムについて、心臓関連のイベントによる入院が一貫して減少したという知見が得られた。職場禁煙法はまた能動喫煙率の低下をもたらしうることが証拠から示唆された;例えば、1件の研究において、職場禁煙法を制定したある郡での喫煙率が32%低下したのに対し、職場禁煙法を制定していない近隣の郡での喫煙率の低下は2.8%にとどまっているという観察結果が得られた。

肺の発がん物質に対する職業曝露の予防

アスベスト、ヒ素、ニッケル、クロムなどの肺の発がん物質に対する職業曝露は、喫煙および受動喫煙に次ぐ肺がんの負荷の重要な寄与因子である。肺の発がん物質に対する職業曝露をすべてひとまとめに考えると、全肺がん死亡例の9~15%が肺の発がん物質に対する職業曝露によるものと思われる。[ 9 ]既知の肺の発がん物質への職場での曝露を低減または排除することで、肺がんのリスクがそれに応じて低下すると期待される。結果として、既知の肺の発がん物質に対する職場での曝露を防止する手段を講じている米国などの国では、職業曝露による肺がん負荷の割合は次第に低下している。

肺がんのリスク増加に関連する介入

喫煙者におけるベータカロチン補給

米国国立がん研究所(NCI)のα-トコフェロール・ベータカロチンがん予防(ATBC)試験の結果は、1994年に初めて発表された。[ 84 ]この試験は50~69歳のフィンランド人男性慢性喫煙者29,133人を対象に、α-トコフェロール(50mg/日)およびベータカロチン(20mg/日)を2x2要因デザインにより投与するものであった。被験者を次の4つの投与群:ベータカロチンのみ、α-トコフェロールのみ、ベータカロチンとα-トコフェロールとの併用、プラセボのいずれかにランダムに割り付け、5~8年の追跡を行った。ベータカロチン投与群(同剤のみまたはα-トコフェロールとの併用)では、他の投与群より肺がん発生率(RR、1.18;95%CI、1.03-1.36)および総死亡率(RR、1.08;95%CI、1.01-1.16)が高かった。この効果は、重度の喫煙(1日当たり1箱以上)およびアルコール摂取(1日当たり少なくとも1杯)が関与したようである。[ 85 ]α-トコフェロールの補給は、肺がんに対して総合的に何ら効果がなかった(RR、0.99;95%CI、0.87-1.13)。

1996年、米国のベータカロチンとレチノール効能試験(CARET)の結果が発表された。[ 86 ]この多施設共同試験は、前喫煙者を含む喫煙者およびアスベスト曝露労働者18,314人を対象に、被験者をベータカロチン(ATBC試験の場合よりも高用量である30mg/日)とレチニルパルミテート(25,000 IU/日)との併用投与群またはプラセボ投与群にランダムに割り付けた。主要エンドポイントは肺がんの発生とした。ベータカロチン群は肺がん発生率(RR、1.28;95%CI、1.04-1.57)も総死亡率(RR、1.17;95%CI、1.03-1.33)もプラセボ群より高く、ベータカロチンの有害作用を示すATBC試験の知見を確認する成績が得られたため、本試験は独立データモニタリング委員会およびNCIにより早期に中止された。介入中止後のCARET参加者を追跡した研究において、これらの作用は一定期間経過後に減弱した。介入中止後6年の追跡時に、肺がん発生率に対する介入後のRRは1.12(95%CI、0.97-1.31)、総死亡率に対するRRは1.08(95%CI、0.99-1.71)であった。介入後は、サブグループの解析において両方の転帰について男性よりもむしろ女性においてRRが大きくなった;この観察に対する理由は(この観察が信頼できるものであれば)不明である。[ 87 ]

被験者数が47,000人以上に及ぶATBC研究[ 84 ][ 85 ]およびCARET研究[ 86 ][ 88 ]では、薬理学的用量のベータカロチンを投与すると、比較的重度の喫煙者における肺がんリスクが増加することを実証する総合的知見が得られている。この有害作用の機序は不明である。ATBC研究の中等度喫煙者(1日当たり1箱未満)のサブグループでも、CARET研究の前喫煙者のサブグループでも肺がんリスクの増加はみられなかった。非喫煙者の場合、ベータカロチンの補給が肺がんリスクを増加させることを示す証拠は、他の研究(Physicians' Health Study[PHS][ 89 ]など)からも得られていない。これらの試験の参加者およびコホートをその後に解析したところ、ベータカロチンの血漿中濃度増加による有益な結果は、果物および野菜による食事からの摂取量が増加していることに起因するのではないかということである。このような知見は、疫学的諸研究を確認するには、ランダム化比較試験(RCT)が重要であることを示している。

リスク低下につながらないという十分な証拠がある介入

化学予防

化学予防物質を用いて肺がんの発生を阻止することが可能かどうかを検討する諸研究が実施されている。化学予防とは、浸潤がんに進行する前の前がん状態を逆戻りさせ、抑制し、または阻止するため、特定の自然の物質または化学合成物質を使用することである。現在のところ、肺がんの化学予防における効力を検証された物質は、ベータカロチンやビタミンEなどの微量栄養素である。

非喫煙者におけるベータカロチン補給

肺がんの過剰リスクのない集団において、2件のベータカロチンに関する別のRCTが実施された。PHSは、ベータカロチンおよびアスピリンのがんおよび心血管疾患に及ぼす効果を検討するようにデザインされた。本研究は40~84歳の男性医師22,071人を対象にしたランダム化二重盲検プラセボ対照試験で、1982年に開始された。12年間の追跡期間の後、現在喫煙者(研究集団の11%)および前喫煙者(研究集団の39%)のいずれにおいても、全がんリスク(RR、0.98)および全肺がんリスクのいずれにも、ベータカロチンは関連していなかった。[ 89 ]

Women's Health Study(WHS)において、約40,000人の女性の医療専門家が1日おきの50mgのベータカロチン投与群またはプラセボ投与群にランダムに割り付けられた。中央値にして2.1年間ベータカロチンで治療し、さらに2年間追跡したところ、プラセボ投与群(n = 21)よりもベータカロチン投与群(n = 30)の方が多くの肺がん症例が観察されたことから、ベータカロチンが肺がんの予防となる証拠は認められなかった。[ 90 ]複数の厳格なランダム化プラセボ対照試験から、肺がんリスクが高リスクではない集団に対するベータカロチン補給によって肺がんリスクが低くなるわけではないことを明確に示す強力な証拠が得られている。

ビタミンE補給

Heart Outcomes Prevention Evaluation(HOPE)試験は1993年に開始され、2003年までHOPE-The Ongoing Outcomes(HOPE-TOO)として追跡を継続した。このランダム化プラセボ対照試験では、55歳以上の血管疾患または糖尿病の患者が400 IUのビタミンE投与群またはプラセボ投与群に割り付けられた。中央値7年間の追跡で、ビタミンEにランダム化されたグループは、プラセボ群(2.0%)よりも肺がん発生率が有意に低かった(1.4%)(RR、0.72;95%CI、0.53-0.98)。[ 91 ]しかしながら、HOPE-TOO研究におけるビタミンEサプリメントと肺がんの予防的関係は、その他のランダム化試験から証拠が得られた場合に解釈する必要がある。ATBC研究では、α-トコフェロールの補充は、肺がんに対して総合的に何ら効果がなかった(RR、0.99;95%CI、0.87-1.13)。隔日で600 IUのビタミンEを用いた40,000人の女性医療専門家を対象としたWHSは、女性の肺がん予防についての証拠を何ら示さなかった(RR、1.09;95%CI、0.83-1.44)。[ 92 ]Medical Research Council/British Heart Foundation Heart Protection Study(HPS)は、冠動脈疾患、その他の閉塞性動脈疾患、または糖尿病の英国人成人20,536人においてビタミンE、ビタミンC、およびベータカロチンによる抗酸化ビタミン補給を検証するためのランダム化プラセボ対照試験である。試験は1994年に募集を開始し、2001年時点の追跡の結果は、ビタミン投与群ではプラセボ群に比べて肺がんの割合がわずかに高いことを示した(それぞれ、1.6% vs 1.4%)。[ 93 ]

ATBC、HPS、およびHOPE-TOO研究を併せたビタミンEに関する結果を見ると、要約オッズ比は0.97(95%CI、0.87-1.08)であり[ 91 ]、これにWHSの結果を加えると、関連性はさらにゼロに近くなる。そのため、ビタミンE補給に対して統合された証拠は、肺がんリスクに対する効果とは引き続き一貫していない。

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本要約の変更点(07/08/2021)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

証拠の記述

本文で以下の記述が改訂された;男性の発生率は、1984年の10万人当たり102.05例から2017年の10万人当たり55.43例まで減少した;女性の発生率は、2005年の10万人当たり53.84例から2017年の10万人当たり45.05例まで減少した(引用、参考文献3としてHowlader et al.)。

本文で以下の記述が改訂された;2014年から2018年の間で、黒人男性における発生率は白人男性よりも高かった一方で、女性では黒人女性における発生率は白人女性の発生率より低かった;同様に、黒人男性における死亡率は白人男性よりも高かったが、黒人女性における死亡率は白人女性よりも低かった。

本文で以下の記述が改訂された;2016年の肺がんの5年全相対生存率は21.7%であった。

本要約はPDQ Screening and Prevention Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Database を参照のこと。

本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、肺がんの予防について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.gov まで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Screening and Prevention Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

PDQ® Screening and Prevention Editorial Board.PDQ Lung Cancer Prevention.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/lung/hp/lung-prevention-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389452]

本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

免責条項

これらの要約内の情報は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。