ご利用について
医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児褐色細胞腫および傍神経節腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。
本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。
CONTENTS
- 発生率
-
褐色細胞腫および傍神経節腫は、まれなカテコールアミン産生腫瘍で、年間発生率は両方合わせて100万人当たり3例である。小児および青年の集団では、傍神経節腫および褐色細胞腫はきわめてまれで、全症例に占める割合は約20%である。[ 1 ][ 2 ]
参考文献- Barontini M, Levin G, Sanso G: Characteristics of pheochromocytoma in a 4- to 20-year-old population. Ann N Y Acad Sci 1073: 30-7, 2006.[PUBMED Abstract]
- King KS, Prodanov T, Kantorovich V, et al.: Metastatic pheochromocytoma/paraganglioma related to primary tumor development in childhood or adolescence: significant link to SDHB mutations. J Clin Oncol 29 (31): 4137-42, 2011.[PUBMED Abstract]
- 解剖学
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副腎内に発生する腫瘍は、褐色細胞腫として知られているが、それ以外の部位に発生する形態学的に同じ腫瘍は、傍神経節腫と呼ばれている。傍神経節腫はさらに以下の亜型に細分される:[ 1 ][ 2 ]
参考文献- Lenders JW, Eisenhofer G, Mannelli M, et al.: Phaeochromocytoma. Lancet 366 (9486): 665-75, 2005 Aug 20-26.[PUBMED Abstract]
- Waguespack SG, Rich T, Grubbs E, et al.: A current review of the etiology, diagnosis, and treatment of pediatric pheochromocytoma and paraganglioma. J Clin Endocrinol Metab 95 (5): 2023-37, 2010.[PUBMED Abstract]
- 褐色細胞腫および傍神経節腫と関連する遺伝的因子および症候群
-
現在、褐色細胞腫および傍神経節腫の全体で、最大30%が家族性であると推定されている;感受性遺伝子がいくつか報告されている(表1を参照のこと)。家族性症候群のほとんどで、発症年齢の中央値は30歳~35歳で、患者の最大50%が26歳までに罹患する。[ 1 ][ 2 ][ 3 ][ 4 ]
表1.感受性遺伝子と関連した傍神経節腫(PGL)と褐色細胞腫(PCC)の特徴a 生殖細胞変異 症候群 PGL/PCC全体の割合(%) 発症年齢中央値(歳) PGL/PCCの浸透度(%) MEN1 = 多発性内分泌腫瘍1型;MEN2 = 多発性内分泌腫瘍2型;NF1 = 神経線維腫症1型;VHL = フォン・ヒッペル-リンダウ病。 a出典:Welander et al.[ 1 ] RET MEN2 5.3 35.6 50 VHL VHL 9.0 28.6 10–26 NF1 NF1 2.9 41.6 0.1–5.7 SDHD PGL1 7.1 35.0 86 SDHFA2 PGL2 <1 32.2 100 SDHC PGL3 <1 42.7 不明 SDHB PGL4 5.5 32.7 77 SDHA - <3 40.0 不明 KIF1B-β - <1 46.0 不明 EGLN1 - <1 43.0 不明 TMEM127 - <2 42.8 不明 MAX [ 4 ] - <2 34 不明 不明 カーニーの三徴 <1 27.5 - SDHB, C, D カーニー-ストラタキス <1 33 不明 MEN1 MEN1 <1 30.5 不明 変異なし 散発性病変 70 48.3 - 褐色細胞腫および傍神経節腫のリスク増加と関連する遺伝因子および症候群には以下のものがある:
- フォン・ヒッペル-リンダウ病(VHL)症候群:VHL患者の10~20%に褐色細胞腫および傍神経節腫が発生する。
- 多発性内分泌腫瘍(MEN)症候群2型:MEN2AおよびMEN2Bでは、RET遺伝子のコドン特異的変異に伴って、褐色細胞腫の発症リスクが50%となる。褐色細胞腫および傍神経節腫の散発例では、RETの体細胞変異も確認されている。
- 神経線維腫症1型(NF1):NF1の患者では褐色細胞腫および傍神経節腫がまれに発生し、一般的な特徴は、散発性腫瘍と類似しており、発症時の平均年齢は比較的遅く、小児ではまれである。
- 家族性褐色細胞腫/傍神経節腫症候群は、ミトコンドリアSDH複合遺伝子の生殖細胞変異に関連している(表1を参照のこと)。これらは、すべて常染色体優性の形で遺伝するが、浸透度はさまざまである。
(詳しい情報については、内分泌および神経内分泌腫瘍の遺伝学に関するPDQ要約の家族性褐色細胞腫および傍神経節腫症候群のセクションを参照のこと。)
- その他の症候群:
- 他にも感受性遺伝子が最近発見されており、その中にはKIF1B-β、EGLN1/PHD2、TMEM127、SDHA、およびMAXがある。[ 4 ]
これらの感受性遺伝子はトランスクリプトームプロファイルに基づいて、以下のクラスターグループに分類できる:[ 7 ]
偽低酸素症クラスターグループ腫瘍の特徴はエピネフリン産生の欠如(ノルアドレナリン表現型)である一方、他の2つのクラスターグループの腫瘍はエピネフリンを産生する(アドレナリン表現型)。これらの差は、ノルエピネフリンからエピネフリンへの変換に関与している酵素、フェニルエタノールアミン-N-メチルトランスフェラーゼの欠如(この酵素の存在に対する)を反映している。[ 7 ]
参考文献- Welander J, Söderkvist P, Gimm O: Genetics and clinical characteristics of hereditary pheochromocytomas and paragangliomas. Endocr Relat Cancer 18 (6): R253-76, 2011.[PUBMED Abstract]
- Timmers HJ, Gimenez-Roqueplo AP, Mannelli M, et al.: Clinical aspects of SDHx-related pheochromocytoma and paraganglioma. Endocr Relat Cancer 16 (2): 391-400, 2009.[PUBMED Abstract]
- Ricketts CJ, Forman JR, Rattenberry E, et al.: Tumor risks and genotype-phenotype-proteotype analysis in 358 patients with germline mutations in SDHB and SDHD. Hum Mutat 31 (1): 41-51, 2010.[PUBMED Abstract]
- Burnichon N, Cascón A, Schiavi F, et al.: MAX mutations cause hereditary and sporadic pheochromocytoma and paraganglioma. Clin Cancer Res 18 (10): 2828-37, 2012.[PUBMED Abstract]
- Boikos SA, Xekouki P, Fumagalli E, et al.: Carney triad can be (rarely) associated with germline succinate dehydrogenase defects. Eur J Hum Genet 24 (4): 569-73, 2016.[PUBMED Abstract]
- Stratakis CA, Carney JA: The triad of paragangliomas, gastric stromal tumours and pulmonary chondromas (Carney triad), and the dyad of paragangliomas and gastric stromal sarcomas (Carney-Stratakis syndrome): molecular genetics and clinical implications. J Intern Med 266 (1): 43-52, 2009.[PUBMED Abstract]
- Crona J, Taïeb D, Pacak K: New Perspectives on Pheochromocytoma and Paraganglioma: Toward a Molecular Classification. Endocr Rev 38 (6): 489-515, 2017.[PUBMED Abstract]
- 分子的特徴
-
褐色細胞腫または傍神経節腫の若年患者における生殖細胞変異についての諸研究で、これらの患者では生殖細胞変異の保有率が高い(70~80%)ことが示されており、この腫瘍グループは、以下のようにさらに特徴付けられている:
- 20歳未満の傍神経節腫または褐色細胞腫の患者49人を対象とした研究では、39人(79%)に基礎となる生殖細胞変異として、SDHB(n = 27;55%)、SDHD(n = 4;8%)、VHL(n = 6;12%)、またはNF1(n = 2;4%)の遺伝子が関与した変異が認められた。[
1
]変異の発生率および種類は病変の部位および範囲と相関していた。
- 腫瘍が非転移性の患者における生殖細胞変異の割合は、転移の証拠がある患者で観察される割合より低かった(64% vs 87.5%)。
- 腫瘍が転移した患者では、SDHB変異の発生率が非常に高く(72%)、ほとんどの患者で後腹膜に腫瘍が認められた;この腫瘍によって5人が死亡した。
- SDHD変異を有する患者は、すべて原発腫瘍が頭頸部であった。
- 別の研究によると、非症候性の傍神経節腫患者におけるRET、VHL、SDHD、およびSDHBが関与した生殖細胞変異の発生率は、10歳未満で70%、10歳~20歳で51%であった。[
2
]これとは対照的に、20歳を過ぎた患者で変異が特定されたのはわずか16%であった。[
2
]
これらの2件の研究では、傍神経節腫および褐色細胞腫の症候群で最近報告されている他の遺伝子である、KIF1B-β、EGLN1/PHD2、TMEM127、SDHA、およびMAXについて、系統的スクリーニングを行っていないことに留意することが重要である(表1を参照のこと)。
- 米国国立がん研究所に紹介された21歳未満の患者55人を対象にした1件のレトロスペクティブ・レビューでは、80%の患者に生殖細胞変異が認められた。[
3
]
- ほとんどの患者がVHL(38%)またはSDHB(25%)変異のいずれかを有することが明らかにされた。褐色細胞腫は67%の患者(55人中37人)に認められ、51%の患者(37人中19人)が両側性であった。
- 両側性褐色細胞腫を有する患者のほとんど(79%)にVHL変異が認められた。
- European-American-Pheochromocytoma-Paraganglioma-Registryに基づく1件のレトロスペクティブ解析では、18歳未満で診断された傍神経節腫患者177人を同定した。[
4
][証拠レベル:3iiA]
- 登録者の80%に生殖細胞変異を認めた(49%はVHL、15%はSDHB、10%はSDHD、4%はNF1、および1人の患者はRET、SDHA、SDHCのそれぞれ)。
- 二次原発傍神経節腫は患者の38%に発生し、時間とともに発生頻度が増加して、初発後30年の時点では50%に達していた。
- 二次がんの有病率は、遺伝性疾患を有する患者でより高かった。遺伝性疾患のある16人の患者(9%)に悪性腫瘍を認め、うち10人は初発時、6人は追跡中に確認された。悪性腫瘍はSDHB変異と関連していた。8人の患者(5%)が死亡し、その全員に生殖細胞変異がみられた。遺伝性疾患を有する患者の平均余命は62歳であった。
- 三次医療センターの大規模レトロスペクティブ・レビューで、腫瘍が小児期に最初に発症した患者748人のうち、95人が確認された。[
5
]
- 小児における褐色細胞腫または傍神経節腫では、成人よりも遺伝性(80.4% vs 52.6%)、副腎外(66.3% vs 35.1%)、多発性(32.6% vs 13.5%)、転移性(49.5% vs 29.1%)、および再発性(29.5% vs 14.2%)の有病率が高いことが示された。
- クラスター1の変異に起因する腫瘍は、エピネフリンを産生しないことと関連があり、小児が成人よりも有病率が高く(76% vs 39%;P < 0.0001)、このことは、血漿メタネフリン高値が相対的に認められないことを特徴とするノルアドレナリン作動性腫瘍の有病率が小児で成人より高い(93.2% vs 57.3%)ことと一致した。
SDHBの免疫組織化学的染色は、遺伝子検査のトリアージに有用な場合がある;SDHB、SDHC、およびSDHDの変異を有する患者の腫瘍では、染色が陰性またはきわめて弱い陽性となり、散発性腫瘍および他の全身性症候群に伴う腫瘍では、染色が陽性となる。[ 6 ][ 7 ]したがって、SDHBの免疫組織化学的染色は、SDH変異の潜在的キャリアを早期に特定するのに有用な可能性があるため、他の遺伝子を広範囲に検査する高価な方法が不要になる。X線像、血清および免疫組織化学マーカーを用いて、SDHB変異を有する若年患者を早期に特定することで、死亡率を低減できるとともに、生殖細胞系SDHB変異を保有する他の家族員を特定できる可能性がある。
褐色細胞腫および傍神経節腫の小児および青年における生殖細胞変異の保有率が高いことを考慮すると、この若い集団では、遺伝カウンセリングおよび遺伝子検査を考慮すべきである。
参考文献- King KS, Prodanov T, Kantorovich V, et al.: Metastatic pheochromocytoma/paraganglioma related to primary tumor development in childhood or adolescence: significant link to SDHB mutations. J Clin Oncol 29 (31): 4137-42, 2011.[PUBMED Abstract]
- Neumann HP, Bausch B, McWhinney SR, et al.: Germ-line mutations in nonsyndromic pheochromocytoma. N Engl J Med 346 (19): 1459-66, 2002.[PUBMED Abstract]
- Babic B, Patel D, Aufforth R, et al.: Pediatric patients with pheochromocytoma and paraganglioma should have routine preoperative genetic testing for common susceptibility genes in addition to imaging to detect extra-adrenal and metastatic tumors. Surgery 161 (1): 220-227, 2017.[PUBMED Abstract]
- Bausch B, Wellner U, Bausch D, et al.: Long-term prognosis of patients with pediatric pheochromocytoma. Endocr Relat Cancer 21 (1): 17-25, 2014.[PUBMED Abstract]
- Pamporaki C, Hamplova B, Peitzsch M, et al.: Characteristics of Pediatric vs Adult Pheochromocytomas and Paragangliomas. J Clin Endocrinol Metab 102 (4): 1122-1132, 2017.[PUBMED Abstract]
- Gill AJ, Benn DE, Chou A, et al.: Immunohistochemistry for SDHB triages genetic testing of SDHB, SDHC, and SDHD in paraganglioma-pheochromocytoma syndromes. Hum Pathol 41 (6): 805-14, 2010.[PUBMED Abstract]
- van Nederveen FH, Gaal J, Favier J, et al.: An immunohistochemical procedure to detect patients with paraganglioma and phaeochromocytoma with germline SDHB, SDHC, or SDHD gene mutations: a retrospective and prospective analysis. Lancet Oncol 10 (8): 764-71, 2009.[PUBMED Abstract]
- 20歳未満の傍神経節腫または褐色細胞腫の患者49人を対象とした研究では、39人(79%)に基礎となる生殖細胞変異として、SDHB(n = 27;55%)、SDHD(n = 4;8%)、VHL(n = 6;12%)、またはNF1(n = 2;4%)の遺伝子が関与した変異が認められた。[
1
]変異の発生率および種類は病変の部位および範囲と相関していた。
- 臨床像
-
褐色細胞腫および交感神経副腎外傍神経節腫の患者は、一般にカテコールアミン過剰産生による以下の症状を呈する:
- 高血圧。
- 頭痛。
- 発汗。
- 動悸。
- 振戦。
- 顔面蒼白。
これらの症状は発作性であることが多いが、発作性エピソード間に、半数を超える患者に持続性高血圧が認められる。また、運動、外傷、麻酔導入、腫瘍の切除、チラミンを多く含む食品(例、赤ワイン、チョコレート、チーズ)の摂取、または排尿(原発腫瘍が膀胱の場合)によっても、これらの症状が生じることがある。[ 1 ]
副交感神経副腎外傍神経節腫はカテコールアミンを分泌せず、通常は頸部腫瘤として現れ、その圧迫に関連した症状を伴うが、無症候性で偶然診断されることもある。[ 1 ]エピネフリン産生もまた、クラスターの遺伝子型に関連している。クラスター1の腫瘍の特徴はエピネフリン産生の欠如(ノルアドレナリン表現型)である一方、クラスター2の腫瘍はエピネフリンを産生する(アドレナリン表現型)。[ 2 ]
小児および青年の患者は、成人患者と同様な症状を呈すると考えられているが、持続性高血圧の発生頻度が高い。[ 3 ]小児および青年における傍神経節腫および褐色細胞腫の臨床的挙動は、より侵攻的であると考えられており、転移率は最大50%と報告されている。[ 3 ][ 4 ][ 5 ]前述したように、褐色細胞腫および傍神経節腫の小児および青年は、遺伝性、副腎外、多発性、転移性、および再発性の褐色細胞腫および傍神経節腫の有病率が高い;また、クラスター1の変異の保有率も高く、これは成人よりノルアドレナリン作動性腫瘍の有病率が高いことと一致する。[ 2 ]
参考文献- Lenders JW, Eisenhofer G, Mannelli M, et al.: Phaeochromocytoma. Lancet 366 (9486): 665-75, 2005 Aug 20-26.[PUBMED Abstract]
- Pamporaki C, Hamplova B, Peitzsch M, et al.: Characteristics of Pediatric vs Adult Pheochromocytomas and Paragangliomas. J Clin Endocrinol Metab 102 (4): 1122-1132, 2017.[PUBMED Abstract]
- Pham TH, Moir C, Thompson GB, et al.: Pheochromocytoma and paraganglioma in children: a review of medical and surgical management at a tertiary care center. Pediatrics 118 (3): 1109-17, 2006.[PUBMED Abstract]
- Waguespack SG, Rich T, Grubbs E, et al.: A current review of the etiology, diagnosis, and treatment of pediatric pheochromocytoma and paraganglioma. J Clin Endocrinol Metab 95 (5): 2023-37, 2010.[PUBMED Abstract]
- King KS, Prodanov T, Kantorovich V, et al.: Metastatic pheochromocytoma/paraganglioma related to primary tumor development in childhood or adolescence: significant link to SDHB mutations. J Clin Oncol 29 (31): 4137-42, 2011.[PUBMED Abstract]
- 診断的評価
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傍神経節腫および褐色細胞腫の診断は、腫瘍の部位特定と病期分類用に実施する画像検査と合わせて、カテコールアミン過剰分泌の生化学検査によって行われる:
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生化学検査:血漿遊離型メタネフリン分画(メタネフリンとノルメタネフリン)の測定が、分泌性の傍神経節腫または褐色細胞腫の診断が疑わしい場合に通常選択される診断ツールである。確認のために、カテコールアミン(エピネフリン、ノルエピネフリン、およびドパミン)およびメタネフリン分画について、24時間採尿を実施することもある。[
1
][
2
]
カテコールアミンの代謝および分泌プロファイルは遺伝的背景によって影響を受ける;遺伝性および散発性の両方の傍神経節腫および褐色細胞腫には、カテコールアミンの腫瘍含有量ならびにそれに相当する血漿および尿中ホルモンのプロファイルに著しい違いがある。分泌性腫瘍の約50%がノルエピネフリンとエピネフリンの混合物を産生・含有しているが、それ以外のほとんどの腫瘍は、ほぼ例外なくノルエピネフリンを産生し、ときにまれな腫瘍が主にドパミンを産生する。腫瘍がエピネフリンを産生する患者の診断時年齢(中央値、50歳)は、腫瘍のエピネフリン産生が検出できない患者(中央値、40歳)より高い。多発性内分泌腫瘍2型(MEN2)および神経線維腫症1型(NF1)症候群は、すべてエピネフリン産生腫瘍で、この患者の診断時年齢(中央値、40歳)は、一般にVHLおよびSDHの変異により発生する、エピネフリン産生が検出できない腫瘍の患者(中央値、30歳)より高い。このような腫瘍のカテコールアミンの表現型および発生部位の違いに関連した診断時年齢の違いから、傍神経節腫および褐色細胞腫の起源には前駆細胞の違いがあり、それぞれ病因性の変異に対する感受性が異なることが示唆される。[ 3 ][ 4 ]
-
画像検査:傍神経節腫および褐色細胞腫の部位特定に利用可能な画像検査法には以下のものがある:
- コンピュータ断層撮影(CT)。
- 磁気共鳴画像法。
- ヨウ素123またはヨウ素131標識メタヨードベンジルグアニジン(123/131I-MIBG)シンチグラフィ。
- フッ素18-6-フルオロドパミン(18F-6F-FDA)ポジトロン放射断層撮影(PET)。
腫瘍の部位特定に関して、非転移性の傍神経節腫および褐色細胞腫の患者では、18F-6F-FDA PETおよび123/131I-MIBGシンチグラフィの性能は同等で良好であるが、転移性の場合は、18F-6F-FDA PETの方が123/131I-MIBGより検出能力が高い。[ 5 ][ 6 ]他の機能的な代替画像検査法には、インジウム111オクトレオチドシンチグラフィおよびフッ素18-フルデオキシグルコースPETがあり、いずれもCT画像検査法と組み合わせて解剖学的詳細を改善することができる。
参考文献- Lenders JW, Pacak K, Walther MM, et al.: Biochemical diagnosis of pheochromocytoma: which test is best? JAMA 287 (11): 1427-34, 2002.[PUBMED Abstract]
- Sarathi V, Pandit R, Patil VK, et al.: Performance of plasma fractionated free metanephrines by enzyme immunoassay in the diagnosis of pheochromocytoma and paraganglioma in children. Endocr Pract 18 (5): 694-9, 2012 Sep-Oct.[PUBMED Abstract]
- Eisenhofer G, Pacak K, Huynh TT, et al.: Catecholamine metabolomic and secretory phenotypes in phaeochromocytoma. Endocr Relat Cancer 18 (1): 97-111, 2011.[PUBMED Abstract]
- Eisenhofer G, Timmers HJ, Lenders JW, et al.: Age at diagnosis of pheochromocytoma differs according to catecholamine phenotype and tumor location. J Clin Endocrinol Metab 96 (2): 375-84, 2011.[PUBMED Abstract]
- Timmers HJ, Chen CC, Carrasquillo JA, et al.: Comparison of 18F-fluoro-L-DOPA, 18F-fluoro-deoxyglucose, and 18F-fluorodopamine PET and 123I-MIBG scintigraphy in the localization of pheochromocytoma and paraganglioma. J Clin Endocrinol Metab 94 (12): 4757-67, 2009.[PUBMED Abstract]
- Sait S, Pandit-Taskar N, Modak S: Failure of MIBG scan to detect metastases in SDHB-mutated pediatric metastatic pheochromocytoma. Pediatr Blood Cancer 64 (11): , 2017.[PUBMED Abstract]
-
生化学検査:血漿遊離型メタネフリン分画(メタネフリンとノルメタネフリン)の測定が、分泌性の傍神経節腫または褐色細胞腫の診断が疑わしい場合に通常選択される診断ツールである。確認のために、カテコールアミン(エピネフリン、ノルエピネフリン、およびドパミン)およびメタネフリン分画について、24時間採尿を実施することもある。[
1
][
2
]
- 小児傍神経節腫および褐色細胞腫の治療
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小児傍神経節腫および褐色細胞腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:
- 手術。
- 化学療法、転移性病変を有する患者に対して。
- 高用量のヨウ素131標識メタヨードベンジルグアニジン(131I-MIBG)。
- チロシンキナーゼ阻害薬療法(スニチニブ)。
傍神経節腫および褐色細胞腫の治療法は外科手術である。分泌性腫瘍では、手術前にα-およびβ-アドレナリン遮断薬を最大限に利用しなければならない。
転移性病変を有する患者では、ゲムシタビンとドセタキセル、またはビンクリスチン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、およびダカルバジンのさまざまな組み合わせといった一部の化学療法レジメンに対して反応を示すことが報告されている。[ 1 ][ 2 ][ 3 ]化学療法は、症状の緩和および手術の容易化に役立つ可能性があるが、全生存(OS)における効果については、あまり明らかになっていない。
高用量の131I-MIBGおよびスニチニブに対する反応も得られている。[ 4 ][ 5 ]
参考文献- Mora J, Cruz O, Parareda A, et al.: Treatment of disseminated paraganglioma with gemcitabine and docetaxel. Pediatr Blood Cancer 53 (4): 663-5, 2009.[PUBMED Abstract]
- Huang H, Abraham J, Hung E, et al.: Treatment of malignant pheochromocytoma/paraganglioma with cyclophosphamide, vincristine, and dacarbazine: recommendation from a 22-year follow-up of 18 patients. Cancer 113 (8): 2020-8, 2008.[PUBMED Abstract]
- Patel SR, Winchester DJ, Benjamin RS: A 15-year experience with chemotherapy of patients with paraganglioma. Cancer 76 (8): 1476-80, 1995.[PUBMED Abstract]
- Gonias S, Goldsby R, Matthay KK, et al.: Phase II study of high-dose [131I]metaiodobenzylguanidine therapy for patients with metastatic pheochromocytoma and paraganglioma. J Clin Oncol 27 (25): 4162-8, 2009.[PUBMED Abstract]
- Joshua AM, Ezzat S, Asa SL, et al.: Rationale and evidence for sunitinib in the treatment of malignant paraganglioma/pheochromocytoma. J Clin Endocrinol Metab 94 (1): 5-9, 2009.[PUBMED Abstract]
- 小児褐色細胞腫および傍神経節腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢
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米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。
以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である:
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APEC1621(NCT03155620)(Pediatric MATCH試験:再発または難治性進行固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫、または組織球性疾患を有する小児患者の治療において遺伝子検査の結果に基づいて行う分子標的療法):NCI-COG Pediatric Molecular Analysis for Therapeutic Choice(MATCH、Pediatric MATCH試験と呼ばれる)では、難治性および再発固形腫瘍における160以上の遺伝子の4,000以上の変異を標的として次世代シークエンシングで同定された特異的な分子遺伝学的変化と標的薬物が照合される。1~21歳の小児および青年が試験に適格である。
分子生物学的な検討のために、進行または再発した病変から腫瘍の組織を得る必要がある。この試験で治療の対象とされている分子遺伝学的なvariant(多様体ないしバリアント)が認められる腫瘍を有する患者には、Pediatric MATCHでの治療が提案される。NCIウェブサイトおよびClinicalTrials.govウェブサイトで追加の情報が入手できる。
- NCT02961491(悪性の再燃/難治性褐色細胞腫/傍神経節腫に対する超微量ヨーベングアンI 131の拡大利用プログラム):この研究の目的は、新たに登録されたヨーベングアン集積性の転移および/または再発褐色細胞腫/傍神経節腫の患者に対してヨーベングアンI 131の拡大利用を提供すること、ならびに追加の安全性データを収集することである。
- NCT01163383(難治性神経芽腫および転移褐色細胞腫/傍神経節腫に対するヨウ素131標識メタヨードベンジルグアニジン[131I-MIBG]療法):MIBGは、神経芽腫または褐色細胞腫/傍神経節腫の腫瘍細胞に取り込まれる物質である。MIBGは、研究室で放射性ヨウ素(131I)と結合され、放射性131I-MIBGが作製される。この放射性物質は、がん細胞へ特異的に放射線を届けることで、細胞死をもたらす。 この研究プロトコルの目的は、臨床的に適応となる場合にMIBG療法を届ける仕組みを提供するだけでなく、得られる有効性および毒性データの収集を継続する仕組みを提供することである。
- NCT03165721(野生型消化管間質腫瘍[GIST]で、コハク酸デヒドロゲナーゼ欠乏と関係する褐色細胞腫および傍神経節腫ならびに遺伝性平滑筋腫症および腎細胞がん[HLRCC]関連腎がんの小児および成人を対象としたDNAメチルトランスフェラーゼ阻害薬、グアデシタビンナトリウム[SGI-110]の第II相試験);GISTを有するほとんどの人がイマチニブ治療を受ける;しかしながら、GISTの多くの小児で有効でない場合がある。研究者らは、GIST、褐色細胞腫および傍神経節腫、またはHLRCCと関連する腎がんを有する人の治療にSGI-110という薬が有用であると仮定した。 この試験の目的は、SGI-110により腫瘍の退縮または腫瘍増殖の遅延がみられるかどうか判定すること、ならびに体内でどのように作用するか検証することである。
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APEC1621(NCT03155620)(Pediatric MATCH試験:再発または難治性進行固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫、または組織球性疾患を有する小児患者の治療において遺伝子検査の結果に基づいて行う分子標的療法):NCI-COG Pediatric Molecular Analysis for Therapeutic Choice(MATCH、Pediatric MATCH試験と呼ばれる)では、難治性および再発固形腫瘍における160以上の遺伝子の4,000以上の変異を標的として次世代シークエンシングで同定された特異的な分子遺伝学的変化と標的薬物が照合される。1~21歳の小児および青年が試験に適格である。
- 小児がん治療に関する特別な考慮事項
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小児および青年におけるがんはまれであるが、小児がんの全発生率は1975年以降徐々に増加している。[ 1 ]小児および青年のがん患者については、小児期および青年期に発生するがんの治療経験を有するがん専門家から構成される集学的チームのある医療機関への紹介を検討すべきである。この集学的チームのアプローチとは、至適生存期間および至適QOLを得られるような治療、支持療法、およびリハビリテーションを小児が必ず受けられるようにするため、以下に示す医療専門家の技術を集結したものである:
- プライマリケア医。
- 小児外科医。
- 放射線腫瘍医。
- 小児内科腫瘍医/血液専門医。
- リハビリテーション専門家。
- 小児専門看護師。
- 社会福祉士。
- チャイルドライフ専門家。
- 心理士。
(小児および青年のがんの支持療法に関する具体的な情報については、PDQの支持療法および緩和ケアの要約を参照のこと。)
米国小児科学会によって、小児がん施設とそれらが小児がん患者の治療において担う役割に関するガイドラインが概説されている。[ 2 ]このような小児がん施設では、小児および青年に発症するほとんどの種類のがんに関する臨床試験が行われており、大半の患者およびその家族に参加する機会が与えられている。小児および青年のがんに関する臨床試験は一般に、現在標準とされている治療法と、それより効果的であると思われる治療法とを比較するようデザインされる。小児がんの治癒を目指した治療法の進歩の大部分は、このような臨床試験によって達成されたものである。現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。
小児および青年のがん患者の生存において、劇的な改善が達成されている。1975年から2010年の間に、小児がんの死亡率は50%以上低下した。[ 3 ]小児および青年のがん生存者では、治療から数ヵ月または数年経過後もがん療法の副作用が持続または発現することがあるため、綿密なモニタリングが必要である。(小児および青年のがん生存者における晩期合併症(晩期障害)の発生率、種類、およびモニタリングに関する具体的な情報については、小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)に関するPDQ要約を参照のこと。)
小児がんはまれな疾患であり、米国において20歳未満で診断される症例は年間約15,000例である。[ 4 ]米国の2002年希少疾患対策法(Rare Diseases Act of 2002)では、希少疾患を罹患者が20万人未満の疾患と定めている。そのため、小児がんはすべて希少疾患とみなされる。
まれな腫瘍の指定は小児および成人のグループ間で統一されていない。成人のまれながんは、年間発生率が10万人当たり6例未満のがんとして定義され、欧州連合で診断されるすべてのがんの最大24%および米国で診断されるすべてのがんの約20%を占めていると推定される。[ 5 ][ 6 ]また、小児のまれな腫瘍の指定は、以下に示すように国際的グループ間で統一されていない:
- イタリアの小児にまれな腫瘍に関する共同プロジェクト(Tumori Rari in Eta Pediatrica [TREP])では、小児にまれな腫瘍を年間発生率が100万人当たり2例未満で、他の臨床試験の対象とならない腫瘍と定義している。[ 7 ]
- 小児腫瘍学グループはまれな小児がんについて、International Classification of Childhood CancerのサブグループXIにリスト化されているものと定義することを選択しており、その中には、甲状腺がん、黒色腫および非黒色腫皮膚がん、および多種類のがん腫(例、副腎皮質がん、上咽頭がん、乳がんおよび大腸がんなどのほとんどの成人型のがん腫)がある。[
8
]これらの診断は、0~14歳の小児に診断されるがんの約4%を占めるのに対し、15~19歳の青年に診断されるがんでは約20%を占める。[
9
]
サブグループXI内のがんのほとんどは黒色腫または甲状腺がんのいずれかであり、サブグループXIの残りのがんの種類は、0~14歳の小児がんの1.3%および15~19歳の青年のがんの5.3%を占めるに過ぎない。
このようなまれながんは、個々の診断を受ける患者の発生率が低いこと、青年集団にまれながんが多いこと、およびまれながんの青年についての臨床試験が行われていないことから、研究がきわめて困難である。
これらの腫瘍に関する情報は、成人の褐色細胞腫および傍神経節腫の治療に関するPDQ要約など、成人のがんに関連する情報源でも記載されている場合がある。
参考文献- Smith MA, Seibel NL, Altekruse SF, et al.: Outcomes for children and adolescents with cancer: challenges for the twenty-first century. J Clin Oncol 28 (15): 2625-34, 2010.[PUBMED Abstract]
- Corrigan JJ, Feig SA; American Academy of Pediatrics: Guidelines for pediatric cancer centers. Pediatrics 113 (6): 1833-5, 2004.[PUBMED Abstract]
- Smith MA, Altekruse SF, Adamson PC, et al.: Declining childhood and adolescent cancer mortality. Cancer 120 (16): 2497-506, 2014.[PUBMED Abstract]
- Ward E, DeSantis C, Robbins A, et al.: Childhood and adolescent cancer statistics, 2014. CA Cancer J Clin 64 (2): 83-103, 2014 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]
- Gatta G, Capocaccia R, Botta L, et al.: Burden and centralised treatment in Europe of rare tumours: results of RARECAREnet-a population-based study. Lancet Oncol 18 (8): 1022-1039, 2017.[PUBMED Abstract]
- DeSantis CE, Kramer JL, Jemal A: The burden of rare cancers in the United States. CA Cancer J Clin 67 (4): 261-272, 2017.[PUBMED Abstract]
- Ferrari A, Bisogno G, De Salvo GL, et al.: The challenge of very rare tumours in childhood: the Italian TREP project. Eur J Cancer 43 (4): 654-9, 2007.[PUBMED Abstract]
- Pappo AS, Krailo M, Chen Z, et al.: Infrequent tumor initiative of the Children's Oncology Group: initial lessons learned and their impact on future plans. J Clin Oncol 28 (33): 5011-6, 2010.[PUBMED Abstract]
- Howlader N, Noone AM, Krapcho M, et al., eds.: SEER Cancer Statistics Review, 1975-2012. Bethesda, Md: National Cancer Institute, 2015. Also available online. Last accessed December 10, 2019.[PUBMED Abstract]
- 本要約の変更点(12/23/2019)
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PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。
本要約が新たに追加された。
本要約はPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。
- 本PDQ要約について
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本要約の目的
医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児褐色細胞腫および傍神経節腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。
査読者および更新情報
本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。
委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:
- 会議での議論、
- 本文の引用、または
- 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。
要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。
- Denise Adams, MD(Children's Hospital Boston)
- Karen J. Marcus, MD, FACR (Dana-Farber Cancer Institute/Boston Children's Hospital)
- Paul A. Meyers, MD(Memorial Sloan-Kettering Cancer Center)
- Thomas A. Olson, MD (Aflac Cancer and Blood Disorders Center of Children's Healthcare of Atlanta - Egleston Campus)
- Alberto S. Pappo, MD(St. Jude Children's Research Hospital)
- Arthur Kim Ritchey, MD(Children's Hospital of Pittsburgh of UPMC)
- Carlos Rodriguez-Galindo, MD(St. Jude Children's Research Hospital)
- Stephen J. Shochat, MD(St. Jude Children's Research Hospital)
本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。
証拠レベル
本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。
本要約の使用許可
PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。
本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:
PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Childhood Pheochromocytoma and Paraganglioma Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/pheochromocytoma/hp/child-pheochromocytoma-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.
本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。
免責条項
入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。
お問い合わせ
Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。