医療専門家向け 小児乳がんの治療(PDQ®)

ご利用について

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児乳がんの治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

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線維腺腫

線維腺腫は小児において最も頻繁にみられる乳房腫瘍である。[ 1 ][ 2 ]線維腺腫が疑われる突然の急速な腫大は、まれに悪性葉状腫瘍に至る転換が報告されているため、針生検または切除の適応である。[ 3 ]

他の良性病変には、管状腺腫、良性葉状腫瘍、および良性線維上皮腫瘍が挙げられる。[ 4 ]

線維腺腫の治療

線維腺腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 観察。多くの腫瘍が外科的切除を行わないでも退縮する。[ 2 ][ 4 ]

葉状腫瘍に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 乳房切除術を伴わない広範囲局所切除。[ 3 ]
参考文献
  1. Jayasinghe Y, Simmons PS: Fibroadenomas in adolescence. Curr Opin Obstet Gynecol 21 (5): 402-6, 2009.[PUBMED Abstract]
  2. Lee M, Soltanian HT: Breast fibroadenomas in adolescents: current perspectives. Adolesc Health Med Ther 6: 159-63, 2015.[PUBMED Abstract]
  3. Valdes EK, Boolbol SK, Cohen JM, et al.: Malignant transformation of a breast fibroadenoma to cystosarcoma phyllodes: case report and review of the literature. Am Surg 71 (4): 348-53, 2005.[PUBMED Abstract]
  4. McLaughlin CM, Gonzalez-Hernandez J, Bennett M, et al.: Pediatric breast masses: an argument for observation. J Surg Res 228: 247-252, 2018.[PUBMED Abstract]
小児乳がん

発生率および転帰

乳がんは21歳未満の男性と女性のいずれにおいても報告されている。[ 1 ][ 2 ][ 3 ][ 4 ][ 5 ][ 6 ][ 7 ]米国国立がん研究所のSurveillance, Epidemiology, and End Results(SEER)のデータベースのレビューにより、1973年から2004年にかけて19歳以下の女性において75例の悪性乳房腫瘍が同定されたことが示されている。[ 8 ]これらの症例の15%は非浸潤性(in situ)腫瘍、85%が浸潤性腫瘍で、腫瘍の55%ががん腫で、45%が肉腫であった - そのほとんどが葉状腫瘍であった。がん発生群のうち転移性病変のあった患者は3人のみであった一方、11人の患者(27%)が局所進行がんであった。肉腫のあった患者は、全員が限局期にあった。がん腫患者のうち、85%が外科的切除を受け、10%が補助放射線療法を受けた。肉腫患者のうち、97%が外科的切除を受け、9%が放射線療法を受けた。肉腫患者に対する5年および10年生存率はどちらも90%であった;がん腫患者に対する5年生存率は63%、10年生存率は54%であった。

National Cancer Databaseの報告で、21歳以下の患者における181例の乳房悪性腫瘍が記述された;65%の患者が浸潤性がんで、残りの患者が肉腫または悪性葉状腫瘍であった。この研究で著者らは、小児患者と成人患者を比較し、小児患者では、未分化型の悪性腫瘍である可能性が高く、初診時により進行しており、管理法の変動がより大きいことを明らかにした。小児と成人で転帰は同程度であった。[ 9 ]

SEERデータベース(1973~2009年)のその後の報告により、乳がん、主にがん腫(57%が浸潤性、5.5%が非浸潤性[in situ])および肉腫(37%、ほとんどが葉状腫瘍)の10~20歳の女児91人が発見された。死亡率は領域病変を有する患者で46.6%および限局性病変を有する患者で18.7%であった。この研究における患者の死亡率は閉経前および閉経後女性に対する死亡率よりも高かったが、サンプルサイズは小さかった。[ 10 ][証拠レベル:3iiA]

まれであるが、男性で乳がんも報告されている。National Cancer Databaseのレビューで、1998年から2010年の期間に青年および若年成人の男性677人が乳がんと診断された;ほとんどの患者(82%)が浸潤がんであった。手術時点で25歳未満およびリンパ節評価なしは、不良な転帰と関係していた。[ 7 ]

乳房腫瘍は、白血病、横紋筋肉腫、他の肉腫、またはリンパ腫(特にHIVに感染している患者において)からの転移により生じることもある。

危険因子

青年および若年成人(AYA)における乳がんの危険因子には以下のものがある:

  1. 以前の悪性腫瘍。 1998年から2010年のAmerican College of Surgeons National Cancer Databaseのレトロスペクティブ・レビューで、15歳~39歳の乳がん患者106,771人が同定された。[ 11 ]これらの患者のうち、6,241人(5.8%)は以前に組織学的に別の悪性腫瘍を経験していた。二次悪性腫瘍としての乳がんの患者は3年全生存率が有意に低く(79% vs 88.5%、P < 0.001)、二次悪性腫瘍状態は死亡率増加の独立危険因子として同定された(ハザード比、1.58;95%信頼区間、1.41-1.77)。
  2. 胸部放射線照射。胸部に放射線照射歴があるホジキンリンパ腫の生存例の女性に、乳がん発生の生涯リスクが高いとの報告がある;しかしながら、乳がんはまた胸部放射線照射を受けたあらゆるがんの治療歴のある患者においてもみられる。[ 5 ][ 12 ][ 13 ][ 14 ][ 15 ][証拠レベル:1A]肉腫よりもがん腫の方が、発生頻度が高い。

    乳房の磁気共鳴画像法(MRI)を補助的に併用するマンモグラムによる検査を25歳から、または放射線療法曝露後10年経過後(遅い方)に開始する。(二次性乳がんに関する詳しい情報については、小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)に関するPDQ要約を参照のこと。)

青年および若年成人(AYA)における乳がんの治療

乳がんは、15~39歳のAYA女性に診断されるがんで最も頻度が高く、AYA女性のすべてのがん診断の約14%を占める。[ 16 ]この年齢群の乳がんは、これより年齢の高い女性よりも侵攻性の経過をたどり、治療成績が不良である。AYA集団の乳がんにエストロゲン、プロゲステロン、ヒト上皮成長因子受容体2(HER2)に対するホルモン受容体が発現していることも、より年齢が高い女性とは異なっており、予後不良と相関する。[ 11 ][ 17 ]National Cancer Databaseから得たデータのレビューによると、AYA(15~39歳)の患者では、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)またはHER2陽性(HER2+)がんが成人患者より多かった(TNBC:それぞれ21.2% vs 13.8%;HER2+:それぞれ26.0% vs 18.6%;いずれもP < 0.001)。さらに、15~29歳のAYA患者では、進行期疾患およびTNBCまたはHER2+疾患が30~39歳のAYA患者より多かった。[ 18 ][証拠レベル:3iA]

AYA集団の治療は、より年齢が高い女性における治療とほぼ同じである。ただし、管理上の独特な側面として、遺伝的意味合い(すなわち、家族性乳がん症候群)および妊孕性に留意する必要がある。[ 19 ][ 20 ]

(詳しい情報については、乳がんの治療[成人]または、乳がんおよび婦人科がんの遺伝学に関するPDQ要約を参照のこと。) 

AYA乳がんに対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である:

参考文献
  1. Serour F, Gilad A, Kopolovic J, et al.: Secretory breast cancer in childhood and adolescence: report of a case and review of the literature. Med Pediatr Oncol 20 (4): 341-4, 1992.[PUBMED Abstract]
  2. Drukker BH: Breast disease: a primer on diagnosis and management. Int J Fertil Womens Med 42 (5): 278-87, 1997 Sep-Oct.[PUBMED Abstract]
  3. Rogers DA, Lobe TE, Rao BN, et al.: Breast malignancy in children. J Pediatr Surg 29 (1): 48-51, 1994.[PUBMED Abstract]
  4. Rivera-Hueto F, Hevia-Vázquez A, Utrilla-Alcolea JC, et al.: Long-term prognosis of teenagers with breast cancer. Int J Surg Pathol 10 (4): 273-9, 2002.[PUBMED Abstract]
  5. Kaste SC, Hudson MM, Jones DJ, et al.: Breast masses in women treated for childhood cancer: incidence and screening guidelines. Cancer 82 (4): 784-92, 1998.[PUBMED Abstract]
  6. Costa NM, Rodrigues H, Pereira H, et al.: Secretory breast carcinoma--case report and review of the medical literature. Breast 13 (4): 353-5, 2004.[PUBMED Abstract]
  7. Flaherty DC, Bawa R, Burton C, et al.: Breast Cancer in Male Adolescents and Young Adults. Ann Surg Oncol 24 (1): 84-90, 2017.[PUBMED Abstract]
  8. Gutierrez JC, Housri N, Koniaris LG, et al.: Malignant breast cancer in children: a review of 75 patients. J Surg Res 147 (2): 182-8, 2008.[PUBMED Abstract]
  9. Richards MK, Goldin AB, Beierle EA, et al.: Breast Malignancies in Children: Presentation, Management, and Survival. Ann Surg Oncol 24 (6): 1482-1491, 2017.[PUBMED Abstract]
  10. Murthy V, Pawar S, Chamberlain RS: Disease Severity, Presentation, and Clinical Outcomes Among Adolescents With Malignant Breast Neoplasms: A 20-Year Population-Based Outcomes Study From the SEER Database (1973-2009). Clin Breast Cancer 17 (5): 392-398, 2017.[PUBMED Abstract]
  11. Sadler C, Goldfarb M: Comparison of primary and secondary breast cancers in adolescents and young adults. Cancer 121 (8): 1295-302, 2015.[PUBMED Abstract]
  12. Metayer C, Lynch CF, Clarke EA, et al.: Second cancers among long-term survivors of Hodgkin's disease diagnosed in childhood and adolescence. J Clin Oncol 18 (12): 2435-43, 2000.[PUBMED Abstract]
  13. Swerdlow AJ, Barber JA, Hudson GV, et al.: Risk of second malignancy after Hodgkin's disease in a collaborative British cohort: the relation to age at treatment. J Clin Oncol 18 (3): 498-509, 2000.[PUBMED Abstract]
  14. van Leeuwen FE, Klokman WJ, Veer MB, et al.: Long-term risk of second malignancy in survivors of Hodgkin's disease treated during adolescence or young adulthood. J Clin Oncol 18 (3): 487-97, 2000.[PUBMED Abstract]
  15. Henderson TO, Amsterdam A, Bhatia S, et al.: Systematic review: surveillance for breast cancer in women treated with chest radiation for childhood, adolescent, or young adult cancer. Ann Intern Med 152 (7): 444-55; W144-54, 2010.[PUBMED Abstract]
  16. Keegan TH, DeRouen MC, Press DJ, et al.: Occurrence of breast cancer subtypes in adolescent and young adult women. Breast Cancer Res 14 (2): R55, 2012.[PUBMED Abstract]
  17. Anders CK, Hsu DS, Broadwater G, et al.: Young age at diagnosis correlates with worse prognosis and defines a subset of breast cancers with shared patterns of gene expression. J Clin Oncol 26 (20): 3324-30, 2008.[PUBMED Abstract]
  18. Murphy BL, Day CN, Hoskin TL, et al.: Adolescents and Young Adults with Breast Cancer have More Aggressive Disease and Treatment Than Patients in Their Forties. Ann Surg Oncol 26 (12): 3920-3930, 2019.[PUBMED Abstract]
  19. Gabriel CA, Domchek SM: Breast cancer in young women. Breast Cancer Res 12 (5): 212, 2010.[PUBMED Abstract]
  20. Tichy JR, Lim E, Anders CK: Breast cancer in adolescents and young adults: a review with a focus on biology. J Natl Compr Canc Netw 11 (9): 1060-9, 2013.[PUBMED Abstract]
小児がん治療に関する特別な考慮事項

小児および青年におけるがんはまれであるが、小児がんの全発生率は1975年以降徐々に増加している。[ 1 ]小児および青年のがん患者については、小児期および青年期に発生するがんの治療経験を有するがん専門家から構成される集学的チームのある医療機関への紹介を検討すべきである。この集学的チームのアプローチとは、至適生存期間および至適QOLを得られるような治療、支持療法、およびリハビリテーションを小児が必ず受けられるようにするため、以下に示す医療専門家の技術を集結したものである:

(小児および青年のがんの支持療法に関する具体的な情報については、PDQの支持療法および緩和ケアの要約を参照のこと。)

米国小児科学会によって、小児がん施設とそれらが小児がん患者の治療において担う役割に関するガイドラインが概説されている。[ 2 ]このような小児がん施設では、小児および青年に発症するほとんどの種類のがんに関する臨床試験が行われており、大半の患者およびその家族に参加する機会が与えられている。小児および青年のがんに関する臨床試験は一般に、現在標準とされている治療法と、それより効果的であると思われる治療法とを比較するようデザインされる。小児がんの治癒を目指した治療法の進歩の大部分は、このような臨床試験によって達成されたものである。現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。

小児および青年のがん患者の生存において、劇的な改善が達成されている。1975年から2010年の間に、小児がんの死亡率は50%以上低下した。[ 3 ]小児および青年のがん生存者では、治療から数ヵ月または数年経過後もがん療法の副作用が持続または発現することがあるため、綿密なモニタリングが必要である。(小児および青年のがん生存者における晩期合併症(晩期障害)の発生率、種類、およびモニタリングに関する具体的な情報については、小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)に関するPDQ要約を参照のこと。)

小児がんはまれな疾患であり、米国において20歳未満で診断される症例は年間約15,000例である。[ 4 ]米国の2002年希少疾患対策法(Rare Diseases Act of 2002)では、希少疾患を罹患者が20万人未満の疾患と定めている。そのため、小児がんはすべて希少疾患とみなされる。

まれな腫瘍の指定は小児および成人のグループ間で統一されていない。成人のまれながんは、年間発生率が10万人当たり6例未満のがんとして定義され、欧州連合で診断されるすべてのがんの最大24%および米国で診断されるすべてのがんの約20%を占めていると推定される。[ 5 ][ 6 ]また、小児のまれな腫瘍の指定は、以下に示すように国際的グループ間で統一されていない:

このようなまれながんは、個々の診断を受ける患者の発生率が低いこと、青年集団にまれながんが多いこと、およびまれながんの青年についての臨床試験が行われていないことから、研究がきわめて困難である。

これらの腫瘍に関する情報は、乳がんの治療(成人)に関するPDQ要約など、成人のがんに関連する情報源でも記載されている場合がある。

参考文献
  1. Smith MA, Seibel NL, Altekruse SF, et al.: Outcomes for children and adolescents with cancer: challenges for the twenty-first century. J Clin Oncol 28 (15): 2625-34, 2010.[PUBMED Abstract]
  2. Corrigan JJ, Feig SA; American Academy of Pediatrics: Guidelines for pediatric cancer centers. Pediatrics 113 (6): 1833-5, 2004.[PUBMED Abstract]
  3. Smith MA, Altekruse SF, Adamson PC, et al.: Declining childhood and adolescent cancer mortality. Cancer 120 (16): 2497-506, 2014.[PUBMED Abstract]
  4. Ward E, DeSantis C, Robbins A, et al.: Childhood and adolescent cancer statistics, 2014. CA Cancer J Clin 64 (2): 83-103, 2014 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]
  5. Gatta G, Capocaccia R, Botta L, et al.: Burden and centralised treatment in Europe of rare tumours: results of RARECAREnet-a population-based study. Lancet Oncol 18 (8): 1022-1039, 2017.[PUBMED Abstract]
  6. DeSantis CE, Kramer JL, Jemal A: The burden of rare cancers in the United States. CA Cancer J Clin 67 (4): 261-272, 2017.[PUBMED Abstract]
  7. Ferrari A, Bisogno G, De Salvo GL, et al.: The challenge of very rare tumours in childhood: the Italian TREP project. Eur J Cancer 43 (4): 654-9, 2007.[PUBMED Abstract]
  8. Pappo AS, Krailo M, Chen Z, et al.: Infrequent tumor initiative of the Children's Oncology Group: initial lessons learned and their impact on future plans. J Clin Oncol 28 (33): 5011-6, 2010.[PUBMED Abstract]
  9. Howlader N, Noone AM, Krapcho M, et al., eds.: SEER Cancer Statistics Review, 1975-2012. Bethesda, Md: National Cancer Institute, 2015. Also available online. Last accessed February 20, 2020.[PUBMED Abstract]
本要約の変更点(06/08/2020)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

小児乳がん

本文に以下の記述が追加された;National Cancer Databaseから得たデータのレビューによると、青年および若年成人(AYA)の患者では、トリプルネガティブ乳がん(TNBC)またはHER2陽性(HER2+)がんが成人患者より多かった。さらに、15~29歳のAYA患者では、進行期疾患およびTNBCまたはHER2+疾患が30~39歳のAYA患者より多かった(引用、参考文献18としてMurphy et al.および証拠レベル:3iA)。

本要約はPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児乳がんの治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Childhood Breast Cancer Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/breast/hp/child-breast-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.

本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

免責条項

入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。