医療専門家向け 皮膚がんの予防(PDQ®)

ご利用について

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、皮膚がんの予防について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

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リスクのある個人

注:皮膚がんのスクリーニング皮膚がんの治療皮膚がんの遺伝学、およびがんのスクリーニング(検診)と予防の研究に関する証拠レベルについては、別のPDQ要約を参照できるようにしてある。

日光曝露後に、染みができる、日焼けしにくい、あるいは炎症を起こしやすいといった皮膚の人は、特に皮膚がんを発症しやすい。[ 1 ]観察的および解析的な疫学研究により、日光曝露の累積的増加は非黒色腫皮膚がんの危険因子であることが一貫して示されている。[ 1 ][ 2 ]免疫抑制剤を投与されている臓器移植レシピエントは、皮膚がんのリスクが高く、特に扁平上皮がん(SCC)のリスクが高い。ヒ素曝露も皮膚SCCのリスクを高める。[ 3 ][ 4 ]黒色腫の場合は、間欠的だがサンバーンの原因となる急激な日光曝露の方が、日光曝露の蓄積より重要と考えられる[ 5 ];そのような曝露は、小児期または青年期で特に重要となる場合がある。[ 6 ]多数の良性色素細胞性母斑および異形成母班などの修正不能な宿主因子も、皮膚の悪性黒色腫を発症するリスクを高める可能性がある。[ 6 ]

参考文献
  1. Preston DS, Stern RS: Nonmelanoma cancers of the skin. N Engl J Med 327 (23): 1649-62, 1992.[PUBMED Abstract]
  2. English DR, Armstrong BK, Kricker A, et al.: Case-control study of sun exposure and squamous cell carcinoma of the skin. Int J Cancer 77 (3): 347-53, 1998.[PUBMED Abstract]
  3. Thomas VD, Aasi SZ, Wilson LD, et al.: Cancer of the skin. In: DeVita VT Jr, Hellman S, Rosenberg SA, eds.: Cancer: Principles and Practice of Oncology. Vols. 1 & 2. 8th ed. Philadelphia, Pa: Lippincott Williams & Wilkins, 2008, pp 1863-87.[PUBMED Abstract]
  4. Le Mire L, Hollowood K, Gray D, et al.: Melanomas in renal transplant recipients. Br J Dermatol 154 (3): 472-7, 2006.[PUBMED Abstract]
  5. Gandini S, Sera F, Cattaruzza MS, et al.: Meta-analysis of risk factors for cutaneous melanoma: II. Sun exposure. Eur J Cancer 41 (1): 45-60, 2005.[PUBMED Abstract]
  6. Koh HK: Cutaneous melanoma. N Engl J Med 325 (3): 171-82, 1991.[PUBMED Abstract]
概要

非黒色腫皮膚がんのリスク増加に関連する因子

日光および紫外線(UV)照射への曝露

固い証拠によると、日光および紫外線照射への曝露には、扁平上皮がん(SCC)および基底細胞がん(BCC)のリスク増加との関連が認められる。

影響の大きさ:曝露量にもよるが相当大きい。

黒色腫のリスク増加に関連する因子

日光および紫外線照射への曝露

中等度の証拠によると、間欠的だがサンバーンの原因となる急激な日光曝露には、黒色腫のリスク増加との関連が認められる。

影響の大きさ:不明。

非黒色腫皮膚がんのリスクが低下するかどうかの証拠が不十分な介入

サンスクリーンの使用および紫外線照射の回避:便益

サンスクリーンの使用、肌を露出しない衣服、または日光曝露時間の制限によって紫外線照射への曝露を抑えるようデザインされた介入で、非黒色腫皮膚がんの発生が減少するという証拠は不十分である。SCCの発生が減少する可能性を示唆するランダム化研究があるが、研究デザインと解析に問題があり、その結果の解釈を困難にしている。[ 1 ][ 2 ]

有益性の大きさ:該当せず(不十分な証拠)。

サンスクリーンの使用および紫外線照射の回避:有害性

サンスクリーン使用の有害性は、ほとんど定量化されていないが、スキンクリームに対するアレルギー反応、および日光曝露の抑制による皮膚のビタミンD産生低下を含め、わずかにあるようである。

サンスクリーンの使用者は、日焼けは避けられるが、有害な紫外線照射は避けられないため、過剰な日光曝露を経験する可能性がある。

化学予防薬:便益

化学予防薬の使用で皮膚のSCCまたはBCCの発生が抑えられるかどうかを判定するには、証拠が不十分である。

影響の大きさ:該当せず(不十分な証拠)。

化学予防薬:有害性

複数のRCTにおいて、ベータカロチンの使用には、喫煙者における肺がんの発生および死亡のリスク増加との関連が認められている。イソトレチノインには用量依存性の皮膚毒性がある。大腸がんの予防を対象とした複数のRCTにおいて、セレコキシブなどのCOX-2阻害薬には、心毒性との関連が認められている。

黒色腫のリスクが低下するかどうかの証拠が不十分な介入

サンスクリーンの使用および紫外線照射の回避:便益

サンバーンの回避またはサンスクリーンの使用により皮膚の悪性黒色腫の発生が抑えられるかどうかを判定するには、証拠が不十分である。

有益性の大きさ:不明。

サンスクリーンの使用および紫外線照射の回避:有害性

サンスクリーン使用の有害性は、ほとんど定量化されていないが、スキンクリームに対するアレルギー反応、および日光曝露の抑制による皮膚のビタミンD産生低下を含め、わずかにあるようである。

参考文献
  1. Green A, Williams G, Neale R, et al.: Daily sunscreen application and betacarotene supplementation in prevention of basal-cell and squamous-cell carcinomas of the skin: a randomised controlled trial. Lancet 354 (9180): 723-9, 1999.[PUBMED Abstract]
  2. van der Pols JC, Williams GM, Pandeya N, et al.: Prolonged prevention of squamous cell carcinoma of the skin by regular sunscreen use. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev 15 (12): 2546-8, 2006.[PUBMED Abstract]
  3. Thomas VD, Aasi SZ, Wilson LD, et al.: Cancer of the skin. In: DeVita VT Jr, Hellman S, Rosenberg SA, eds.: Cancer: Principles and Practice of Oncology. Vols. 1 & 2. 8th ed. Philadelphia, Pa: Lippincott Williams & Wilkins, 2008, pp 1863-87.[PUBMED Abstract]
証拠の記述

発生率および死亡率

皮膚がんには、主に以下の3種類がある:

BCCおよびSCCは皮膚がんのなかでは最も多くみられるが、これらより頻度が少なく、一般により侵攻性である黒色腫より、予後はかなり良好である。

NMSCは米国で最もよく発生するがんである。その発生率は、米国の一部の地域[ 1 ]では増加しつつあるようだが、すべての地域[ 2 ]というわけではない。米国全体での発生率は、長年にわたって増加してきているようである。[ 3 ]この増加の少なくとも一部は、皮膚がんに対する認識の高まりと、それによる皮膚病変の検査および生検の増加によるものと考えられる。NMSCの総数と発生率は、がん登録への報告が義務化されていないため、正確には推定できない。それでも、米国人口に対するメディケアの請求書データの外挿に基づくと、2012年にNMSCで治療を受けた人の数は、約300万人と推定されている。[ 4 ][ 5 ]その数は、その年に米国がん協会によって推定されたすべての他のがん症例の約160万人を超えている。[ 6 ]

黒色腫は米国のがん登録で報告されるがんであるため、NMSCの場合より信頼できる発生推定値が得られる。米国では、2020年に約100,350人が黒色腫と診断され、約6,850人が黒色腫により死亡すると推定されている。[ 5 ]

黒色腫の発生は少なくとも30年間では増加してきている。[ 5 ]

危険因子

疫学的証拠から、紫外線照射への曝露、および紫外線照射に対する個人の皮膚の感受性が皮膚がんの危険因子であることが示唆されるが、それでも主な3種類の皮膚がんの間では、曝露の種類(強烈な短期間の曝露 vs 慢性的な曝露)、および曝露パターン(連続的 vs 間欠的)が異なる場合がある。[ 7 ][ 8 ][ 9 ]さらに、皮膚がんの発生機序において、免疫系が一定の役割を果たしている可能性がある。免疫抑制剤が投与されている臓器移植レシピエントは、皮膚がんのリスクが高く、特にSCCのリスクが高い。ヒ素曝露も皮膚SCCのリスクを高める。[ 10 ][ 11 ]

皮膚がんに対する感受性(肌の種類および前がん病変)、および日光誘発性の皮膚障害(サンバーンおよび日光性角化症)のような目に見える証拠、ならびに日光曝露を調節する個人の能力から、皮膚がんの一次予防プログラムの実施に向けた基礎が得られる。

非黒色腫皮膚がんのリスク増加に関連する因子

紫外線照射への曝露

紫外線照射への曝露および皮膚がん予防に関する証拠の大半は、観察的および解析的な疫学研究から得られたものである。このような研究から、累積的な日光曝露の増加がNMSCの危険因子であることが一貫して示されている。[ 8 ][ 9 ]日光曝露後、サンタンを起こさずにサンバーンを起こしやすい人は特に影響を受けやすい。[ 8 ]

黒色腫のリスク増加に関連する因子

紫外線照射への曝露

紫外線照射への曝露と皮膚の悪性黒色腫との関連性は、UV曝露とNMSCとの関連性ほど明確ではない。黒色腫の場合は、間欠的だがサンバーンの原因となる急激な日光曝露の方が、日光曝露の蓄積より重要と考えられる[ 12 ];そのような曝露は、小児期または青年期で特に重要となる場合がある。[ 7 ]

非黒色腫皮膚がんのリスクが低下するかどうかの証拠が不十分な介入

サンスクリーンの使用および紫外線照射の回避

サンスクリーンの使用および/または肌を露出しない衣服により、あるいは日光曝露時間の制限により、紫外線照射への曝露を抑えるようデザインされた介入で、ヒトにおけるNMSCの発生が減少するかどうかは不明である。研究によっては、研究のエンドポイントとして浸潤性皮膚がんより、むしろ日光性角化症を採用しているものがある。一般的には、SCCの半数以上が日光性角化症から発生すると考えられている。それでも、SCCの半数近くは臨床的に正常な皮膚に発生する。[ 13 ]日光性角化症からSCCへの進行率は、1年当たり約0.075~0.096%で、年間で1,000人当たり1人に満たないことを示している縦断的研究がある。[ 13 ]さらに、集団ベースの縦断的研究では、スクリーニング検査を行った1年間で、日光性角化症の自然退縮率は約26%であった。[ 14 ]したがって、SCC予防試験における代理エンドポイントとしては、日光性角化症は劣っている可能性が高い。

サンスクリーン(日焼け防止指数[SPF]29)に関する1件の非常に小規模なランダム化プラセボ対照研究が、日光性角化症またはNMSCのいずれかの臨床的証拠を有する53人の健康志願者を対象に実施された。[ 15 ]参加者のうち、予定された2年後の追跡調査に訪れたのは37人のみであった(脱落率30%)。サンスクリーン群では、2年後の新たな日光性角化症の発生率がプラセボ(基剤)群より低かった(年率で推定36%減少、P = 0.001)。サンスクリーンの常用は、日光角化症の発生を低下させ、既存病変の寛解を促進させるのにも有用なことが別の研究で示されている。[ 16 ]オーストラリアでは、無料皮膚がん検診外来に訪れ、1~30ヵ所に日光性角化症が認められた40歳以上の588人を対象に、ランダム化比較試験(RCT)に登録し、サンスクリーン(SPF 17)を常用した場合の日光角化症に対する効果を評価した;431人が試験を完了した。サンスクリーン群に割り付けられた人の方が、基剤のプラセボ群に割り付けられた人より新たな病変の発生が少なく、既存病変の寛解が多くみられた。基剤群における日光角化症発生数の平均値は、1.0の増加であったのに対して、サンスクリーン群では0.6の減少であった(差、1.53;95%信頼区間[CI]、0.81-2.25)。新規病変発生の率比は0.62(95%CI、0.54-0.71)であった。さらに、サンスクリーン群では、新規病変の発生および既存病変の寛解には、サンスクリーンの使用量との関連が認められた。このような関連性は基剤群ではみられなかった。

しかしながら、別のオーストラリアのランダム化研究(Nambour Skin Cancer Prevention Trial)では、SPF 16のサンスクリーン常用により、4.5年の追跡調査後のBCCまたはSCCの発生率に統計的な有意差は認められなかった。この研究ではサンスクリーンのプラセボは含まれていなかった。全体の腫瘍数を対象とした副次サブセット解析では、日常的なサンスクリーン塗布部分におけるSCC発生頻度に低下が認められたが、広範な多重統計検定の影響が考えられるため、この結果の妥当性は疑わしい。[ 17 ]試験後の8年間にわたる観察的な追跡調査によると、サンスクリーン常用群ではSCCの発生頻度および全発生率のいずれにおいても統計的に有意な低下が明らかになったが、SCCが対照試験環境の外で発生したものであることを考えると、これらの結果の信頼性は不確かである。[ 18 ]

化学予防薬

ベータカロチン

Physicians' Health Studyでは、 BCCまたはSCCの既往がない21,884人の男性医師を対象に、ベータカロチンとアスピリンの2x2要因試験でベータカロチンの1日50mg服用群 vs プラセボ群にランダムに割り付けた。[ 19 ]この試験の副次エンドポイントはNMSCの発生率であった。ベータカロチンまたはプラセボの12年間の投与後、BCCまたはSCCのいずれにも発生率の差は認められなかった。過去にNMSCに対する治療を受けたことがある人を対象にベータカロチンによる長期治療を行ったRCTでも、新たなNMSCの発生を予防する効果は認められないことが示された。[ 17 ][ 20 ]

イソトレチノイン

高用量イソトレチノインは、色素性乾皮症を来した人の新たな皮膚がんを予防することが分かった。[ 21 ]しかしながら、過去にBCCに対する治療を受けたことがある人を対象にイソトレチノインによる長期治療を行ったRCTによると、この薬では新たなBCCの発生が予防できないばかりか、イソトレチノイン治療に特徴的な副作用が生じることが明らかになった。[ 22 ][ 23 ]

セレン

BCCまたはSCCの既往がある患者1,312人を対象に平均で6.4年の追跡調査を行った多施設二重盲検ランダム化プラセボ対照試験によると、セレン200 μg(ビール酵母錠含有量)ではBCC発生率とした主要エンドポイントで統計的に有意な効果は認められず、SCCおよびすべてのNMSCのリスクが高まる可能性もあることが明らかになった。[ 24 ][ 25 ]NMSCの累積発生率は、セレン群とプラセボ群で、追跡調査期間の人年当たりそれぞれ0.20 vs 0.16(未調整相対リスク、1.27;95%CI、1.11-1.45)であった。

セレコキシブ

光線角化症に対する化学予防薬としてのセコキシブの使用が、二重盲検ランダム化プラセボ対照試験で評価された。高リスクの男女(それぞれ、光線角化症が10~40ヵ所に認められ、過去に皮膚がんの既往を有する)240人を対象に、セレコキシブ200mgまたはプラセボを1日2回、9ヵ月間投与した後、2ヵ月間の追跡調査を行った。光線角化症の発生率に差は認められなかったが、事後解析で患者当たりのNMSC数の平均値に統計的有意差(率比、0.43;95%CI、0.24-0.75;絶対差、患者当たり0.2病変)が認められることが明らかになった。NMSC予防におけるセレコキシブの最終的な有用性については、この解析の探索的性質、病変の割合で有益性を解釈しようとする試み、および非ステロイド系抗炎症薬の長期使用に伴う重篤な心血管の有害作用を考えると依然として明らかではない。しかしながら、セレコキシブでは光線角化症に効果がみられないが、SCCおよびBCCの発生には明らかな効果が認められるという予想外の結果は、SCCおよびBCCに対する中間エンドポイントとして光線角化症を用いること、さらにNMSCの自然経過について現在理解していることに関して問題を提起する。[ 26 ]

アルファ-ジフルオロメチルオルニチン

アルファ-ジフルオロメチルオルニチン(DFMO)は、アフリカ・トリパノソーマ症の治療に静注用剤として、また女性の多毛症の治療に局所用剤として使用されているオルニチン脱炭酸酵素阻害剤で、NMSCの既往がある患者を対象とした化学予防薬として検討された。[ 27 ]4週間のプラセボ導入期間後に、プラセボを80%以上服用した健康志願者291人を対象に、DFMO(500mg/m2/日) vs プラセボを最長で5年間(平均、4年間)経口投与する群にランダムに割り付けた。ベースライン時点では、プラセボ群の方が、DFMO群より事前のNMSC数の平均値が多く(4.9 vs 4.2;P = 0.1)、NMSCの既往歴が長かった(P = 0.002)ことから、DFMO群の方が良好と考えられた。この研究の主要エンドポイントは、新たなNMSCイベントの数であり、その発生率は、年当たりの新たながん発生件数でDFMO群が0.44に対して、プラセボ群が0.61であった(P = 0.07)。サブセット解析によると、BCCイベントではDFMO群に有利な統計的有意差(年当たり0.28 vs 0.40;P = 0.03)が認められたが、SCC発生率では差はみられなかった。DFMOには耳毒性があることが知られており、オーディオグラムによる聴力低下の平均値はDFMO群の方が大きく、約4 dB vs 2 dB(P = 0.003)であった。DFMO群では15 dBを超える聴力低下のため、10.8%が研究薬を中止したのに対して、プラセボ群で中止したのは4.5%であった(P = 0.06)。DFMOによる聴力低下は、通常可逆性である。要約すると、皮膚がん予防に対するDFMOの効果は明らかではなく、この適応については依然として研究段階にある。

ニコチンアミド(ビタミンB3)

ニコチンアミド(ビタミンB3)は、紫外線が免疫抑制[ 28 ]およびDNA損傷[ 29 ]に及ぼす発がん性の影響に対抗することでNMSCを予防すると仮定されている。免疫状態およびDNA修復に対するニコチンアミドのがん予防作用について提唱されている主要な機序は、ニコチンアミドが(紫外線によって引き起こされる)細胞エネルギーの喪失[ 30 ]を回避し、細胞機構が強固な免疫反応およびDNA修復反応を維持できるようにするというものである。

ニコチンアミドが光線角化症の再発を予防する上で臨床的に有用であるという仮説に対する支持が、新たな光線角化症の数の減少を主要なアウトカムとした2件の4ヵ月間の臨床試験により提供された。試験のデータにより、ニコチンアミドは、ベースライン時に光線角化症病変が4つ以下の患者における新たな病変の平均数の有意な低下に関連したことが示された。[ 31 ]Oral Nicotinamide to Reduce Actinic Cancer(ONTRAC)試験はオーストラリアのシドニーで実施された第III相試験であった。この試験では、12ヵ月にわたって1日2回経口投与する500mgの用量のニコチンアミドにより、過去5年以内に診断されNMSC病変を少なくとも2つ以上有していた患者において新たなNMSCのリスクが低下するかどうかが検証された。[ 32 ]計386人の患者が、ニコチンアミドまたはプラセボのいずれかを受ける群にランダムに割り付けられた;ランダム化は研究施設、性別、およびNMSC病変数(過去5年以内に7個以上 vs 6個以下)で層別化された。12ヵ月にわたる介入終了時の新たなNMSCの割合は、ニコチンアミド群の方がプラセボ群よりも23%低かった(P = 0.02);結果はNMSCと、BCCおよびSCCとの両方の主要な組織型でほぼ同じであった。12ヵ月にわたる介入終了時に観察された光線角化症の数は、ニコチンアミド群の方がプラセボ群よりも13%低かった(P = 0.001)。しかしながら、アウトカムとして病変の数を用いた結果は発表されているが、再発NMSCを有する患者の数がプラセボ群と比較してニコチンアミド群で減少したかどうかを示すデータは発表されなかったため、ONTRAC試験の結果について真の臨床的意義を確認することは困難である。観察されたNMSC病変減少の大部分は、有意に多数の患者に便益をもたらしていたというよりもむしろ少数サブセットの患者に便益をもたらしていた可能性がある。臨床で最も重要な問題は、「担当の患者に便益があるか」である。ONTRAC試験に関する別の警告は、介入から6ヵ月経過後の追跡時(この時期は化学予防薬の有益性の継続が期待される)にニコチンアミド群で観察されたNMSCの発生率が比較的高かったことである。NMSCが発症するまでに多くの年月を要する過程の最終点であることを考慮すると、ニコチンアミドによる介入中の発生率低下の迅速性とその後、介入直後に発生率が上昇することは困惑させるものである。要約すると、現在の証拠はニコチンアミドが化学予防薬として有望であることを示しているが、関連するデータの質および量における問題から現在の証拠の信用度は「不十分である」ということになる。

黒色腫のリスクが低下するかどうかの証拠が不十分な介入

サンスクリーン

1件のヨーロッパで実施された多施設共同ケースコントロール研究および1件の動物研究により得られた結果では、サンバーンを予防するサンスクリーンでも、紫外線照射に関連した皮膚の悪性黒色腫は予防できない場合があることが示唆されている。[ 33 ][ 34 ]易炎症性、多数の良性色素細胞性母斑、および異形成母班などの修正不能な宿主因子も、皮膚の悪性黒色腫の発症するリスクを高める可能性がある。[ 7 ]

Nambour Skin Cancer Prevention Trial(前述)の事後解析では、追跡調査期間の中央値14.2人年における黒色腫の発生率が検討された。この試験では、1992年から1996年にサンスクリーンを毎日使用する群または任意に使用する群に参加者をランダムに割り付けた。2006年まで、新たな皮膚がんとそれに関連する日光下での活動について被験者が質問票に記入して定期的に提出する積極的参加、または皮膚がん診断について被験者の医療記録を調査する消極的参加のいずれかを通して、追跡調査が継続された;2006年時点では試験参加者の52%が積極的参加であった。毎日のサンスクリーン使用群では、黒色腫が11人に診断されたのに対して、任意使用群では22人(ハザード比[HR] 、0.5;95%CI、0.24-1.02)に診断され、そのうち浸潤性はそれぞれ3人 vs 11人(HR、0.27;95%CI、0.08-0.97)であった。処方したサンスクリーンを塗布した箇所における黒色腫の発生率では、2群間に差はみられなかった。この研究には次のように重要な限界がいくつかある:黒色腫は最初の試験で計画されたアウトカムではなかったこと;アウトカム推定値のCIの範囲が非常に広く、効果の大きさにかなり大きな不確実性があることを示していること;および、研究の追跡期間中に消極的参加者の選択肢で広範に使用されたことによる交絡導入の可能性があること。[ 35 ]

黒色腫のリスクと過去のサンスクリーン使用との関連を調査した18件の研究を対象としたメタアナリシスでは、研究の質が大幅に異なることが明らかにされ、関連性はわずかか、あるいは全くないことが示唆されている。[ 36 ]小児におけるサンスクリーン使用と色素細胞性母斑との関連性に関する系統的レビューでは、決定的な評価の妨げになる研究の質および不均一性について同様な問題が報告された;しかしながら、選択基準を満たす15件の研究のうち、12件で発生率の増加または関連性なしのいずれかが明らかされた。[ 37 ]このように、一般集団で実践されたサンスクリーン塗布は色素細胞性母斑または黒色腫のリスク低下との明確な関連性は認められていないという現時点の証拠が示されている。

日光防御習慣を変える行動介入

前述したように、サンスクリーンまたはUV光への曝露からの防御などの介入により、皮膚がんのリスクが低下するという直接的な証拠はわずかである。しかしながら、UV光への曝露とその結果生じる皮膚がんのリスクとの関係に配慮して、日光防御行動の促進を目的としたカウンセリング介入が検討されている。U.S. Preventive Services Task Force(USPSTF)は、この証拠に関する体系的レビューを委託した。USPSTFのレビューでは、皮膚がん抑制に対するカウンセリング戦略に直接結びつくランダム化試験は確認できなかったが、質的ランクでは普通と判定された試験で、日光防御行動に対する介入の効果を検証した試験が11件あることが明らかになった。[ 38 ]成人を対象とした行動介入のいくつかの試験では、ときには喫煙および栄養摂取などの多数の健康関連行動に対処する介入の一部として、自己報告の日光防御行動が短期的に増加することが示された。しかしながら、効果の大きさは、低度ないし中度で、その差が臨床的に意味があるという明確な証拠を伴っていなかった。[ 39 ][ 40 ][ 41 ][ 42 ][ 43 ]同様に、若い女性を対象とした容姿ベースの行動介入は、自己報告の室内での日焼け行動に好ましい影響を与えたが、長期的な追跡調査または健康上のアウトカムは報告されていない。[ 44 ][ 45 ][ 46 ]青年を対象にランダム化されたプライマリケア診療所ベースのカウンセリング介入では、最長で24ヵ月の介入群で自己報告の真昼の日光回避およびサンスクリーン使用に増加がみられた。[ 47 ]販売会社ベースの幼児向け日焼け止め剤の親に対する販売促進カウンセリングプログラムのランダム化試験では、日光防御行動にわずかな増加がみられたが、研究者らによれば臨床上の重要性に疑問があった。[ 48 ]

それでも、紫外線照射への曝露を抑える介入戦略の研究によれば、その最も良いアプローチは、日光曝露およびサンバーンに関連するリスクについての教育、ならびに日光防御戦略についての教育であることが示唆される。[ 49 ][ 50 ]ある研究によれば、皮膚がんに対する治療開始時点、つまり皮膚がんに対する自身の感受性についての各人の認識が最も高まっていると考えられる時点における教育的介入が最も効果が高いようであった。[ 49 ]しかしながら、このような高リスク群でも、日光防御行動を維持することが困難な人は多かった。地域の皮膚がんスクリーニングの研究では、サンスクリーンの常用は、皮膚がんの個人歴または家族歴とは無関係であったが、黒色腫を発症するリスクが中程度ないし高いと自覚した人では多く行われていることを研究者らは明らかにした。[ 50 ]

太陽光を浴びないようにする方法としては、強度の曝露を受ける時間帯の日光曝露を避け、肌を露出しない服を着用することが挙げられる。黒色腫と関連する皮膚色素の特徴(例えば、色素斑の状態)がないか自己検査することは、黒色腫の発症リスクが高い個人を特定する有用な方法となる可能性がある。[ 51 ]疫学的研究では、肌の種類(日光曝露後の易炎症性および日焼け力)は、日光感受性の指標として単独で使用されたり、毛髪の色などの他の身体的特徴と合わせて使用されたりしている。[ 52 ]

要約すると、多くのランダム化試験およびその他の研究により、カウンセリングまたは健康情報提供は、日光またはUV防御行動に対して有効な可能性があることが示唆されている。しかしながら、これらの研究のほとんどは、健康上のアウトカムに関する情報が欠けていること、および追跡期間が比較的短いことに加えて、自己報告が不正確な可能性があること、研究の脱落率が高いこと、および介入の持続可能性に関する情報が欠けていることを含めて、重要な方法論上の問題に苦慮している。

参考文献
  1. Athas WF, Hunt WC, Key CR: Changes in nonmelanoma skin cancer incidence between 1977-1978 and 1998-1999 in Northcentral New Mexico. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev 12 (10): 1105-8, 2003.[PUBMED Abstract]
  2. Harris RB, Griffith K, Moon TE: Trends in the incidence of nonmelanoma skin cancers in southeastern Arizona, 1985-1996. J Am Acad Dermatol 45 (4): 528-36, 2001.[PUBMED Abstract]
  3. Rogers HW, Weinstock MA, Harris AR, et al.: Incidence estimate of nonmelanoma skin cancer in the United States, 2006. Arch Dermatol 146 (3): 283-7, 2010.[PUBMED Abstract]
  4. Rogers HW, Weinstock MA, Feldman SR, et al.: Incidence Estimate of Nonmelanoma Skin Cancer (Keratinocyte Carcinomas) in the U.S. Population, 2012. JAMA Dermatol 151 (10): 1081-6, 2015.[PUBMED Abstract]
  5. American Cancer Society: Cancer Facts and Figures 2020. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2020. Available online. Last accessed May 12, 2020.[PUBMED Abstract]
  6. American Cancer Society: Cancer Facts and Figures 2012. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2012. Available online. Last accessed March 11, 2020.[PUBMED Abstract]
  7. Koh HK: Cutaneous melanoma. N Engl J Med 325 (3): 171-82, 1991.[PUBMED Abstract]
  8. Preston DS, Stern RS: Nonmelanoma cancers of the skin. N Engl J Med 327 (23): 1649-62, 1992.[PUBMED Abstract]
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本要約の変更点(03/11/2020)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

証拠の記述

参考文献5としてAmerican Cancer Societyを追加。

新規症例数および死亡数の推定値に関する統計が2020年度用に更新された。

本要約はPDQ Screening and Prevention Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。 PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、皮膚がんの予防について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Screening and Prevention Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

PDQ® Screening and Prevention Editorial Board.PDQ Skin Cancer Prevention.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/skin/hp/skin-prevention-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389494]

本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

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