がん患者さんが自分らしく生きる社会を作っていくためのビジョンと、その実現に必要となるアクションを提示する書籍をご紹介します。

2021/05/06

2021/05/06

書籍「『がん患者本位のエンゲージメント』を目指して」のご紹介
~自分らしく生きることができる社会実現を目指して~

がん情報サイトのサポーターであるアフラック生命保険株式会社(以下、アフラック)より、がん患者さんが社会で自分らしく生きるためのアクションを提示する書籍が日経BP社から発行されたと、お知らせいただきました。

患者さんにとっては、現在のがん医療をとりまく状況や医療従事者の考えを知ることができ、また医療に従事する方にとっては、日頃抱えている問題が整理され課題解決に向けた参考書になるのではと思います。

医療従事者、患者さん、ご家族、そしてがんの政策立案にかかわる方にもぜひ読んでいただきたい、そう思いご紹介いたします。

なお、本書の著者印税分は、全額「公益財団法人がん研究会」に寄付され、未来に向けたがん研究の推進と治療環境の充実、がん患者本位のエンゲージメントの確立・普及に向けた各活動に役立てられるとのことです。


本書は、がん患者本位のエンゲージメントを考える会が、がん患者とそのご家族が抱えるさまざまな悩みや問題(ペインポイント)について、2018年5月の発足から約2年にわたり議論してきた内容を提言としてまとめた報告書です。参画したメンバーは、座長の武藤徹一郎氏(東京大学名誉教授・がん研究会有明病院名誉委員長)をはじめ、がん患者団体の代表者、がん診療に携わる医師・看護師・社会学者など、がんと関わりのあるさまざまな立場の有識者です。

本書は、がん患者を取り巻く社会的課題を解決するにあたって、「がん患者本位のエンゲージメント」すなわち「がん患者が主体的に自分らしい人生を生きることができるよう、各ステークホルダーがそれぞれの立場から支援を提供し、がん患者はその支援を受けながら、双方向に関わり合いつながりを強めていくこと」の確立・普及が重要であるとの認識に立っています。

そのうえで、がん患者が社会で自分らしく生きるための3つのビジョンと、それを実現するために必要な10の具体的なアクションを提示しています。

■本書で提言されている「3つのビジョンと10のアクション」

ビジョン1
社会全体でがん患者を生涯にわたって支える
ビジョン2
一人ひとりが安心して納得できる医療/ケアを受けられる
ビジョン3
がん患者が主役となって自分らしく生きるための素養とスキルを身に付ける
1. さまざまな関係者による相談機会や情報の積極的な提供

2. がん患者の状況や悩みに応じた「開かれた相談の場」の提供

3. がん患者への就労支援と経済的支援制度の周知
4. さまざまな医療者によるがん患者本位のコミュニケーションの実現

5. 病院内におけるチーム医療の普及と定着

6. 地域における終末期を含めた総合的なケアの提供

7. 一人ひとりに合わせたがん医療の普及と周知
8. 医療/ケアを受ける時の基本的な素養の習得

9. 正しい医学情報を提供する仕組みと場の整備

10. がん教育の普及と充実


アフラックは、本研究会の取り組みに共感し、本研究会の事務局を務めました。同社では、本書で提言されている3つのビジョンと10のアクションの実現・実行に向けて、新型コロナウイルス感染症問題によってさらに複雑化・深刻化しているがん患者を取り巻く社会的課題を包括的かつ総合的に解決するために、患者とそのご家族を中心として、医療者、職場や学校、行政、民間団体、企業などさまざまなステークホルダーが連携・協業するためのプラットフォームである「キャンサーエコシステム」の構築に努めています。

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https://www.nikkeibp.co.jp/atclpubmkt/
book/21/281580/

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ttps://www.aflac.co.jp/news_pdf/
20210112.pdf

▶プレスリリース

 

【本件に関するお問い合わせ先】

■アフラック生命保険株式会社 
 広報部広報課
 Tel:03-5908-6410

■(公財)神戸医療産業都市推進機構 
 医療イノベーション推進センター 
 広報担当:武内、天辰
 Email:cancer-info@tri-kobe.org Tel:078-303-9095 
 URL:https://www.tri-kobe.org/