患者さん向け 小児甲状腺がん(PDQ®)

ご利用について

このPDQがん情報要約では、小児甲状腺がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

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小児甲状腺がんとは

甲状腺がんは、甲状腺という喉の下の気管付近に位置する蝶のような形をした腺に発生する、小児ではまれながんです。甲状腺は右と左葉に分かれていて、これらが峡部と呼ばれる薄い組織で連結されています。甲状腺がんはどの年齢の小児にも発生する可能性がありますが、青年と女児により多くみられます。また、黒人より白人に多くみられます。

小児に甲状腺結節ができることもあります。甲状腺結節とは、甲状腺の細胞が異常に増殖したものです。結節は充実性(中身が詰まっているということ)の場合と、内部が液体で満たされている場合があります。甲状腺結節は、嚥下や呼吸が困難になるほど大きくならない限り、通常は症状を引き起こさず、治療を必要としません。甲状腺結節はがん化することがありますが、それは全体の2割だけです。

甲状腺と副甲状腺の解剖図:この図は喉の最下部の気管付近に位置する甲状腺を示している。拡大図は甲状腺の正面と背面を示している。正面図は甲状腺が蝶のような形状であること、右葉と左葉が峡部という細い組織で連結されている様子を示している。背面図は4つの豆粒大の副甲状腺を示している。喉頭も示されている。

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甲状腺と副甲状腺の解剖図。甲状腺は、咽頭の最下部の気管付近に位置しています。蝶のような形をしていて、右葉と左葉が峡部という細い組織で連結されています。副甲状腺は4つの豆粒大の臓器で、頸部の甲状腺付近に位置しています。甲状腺と副甲状腺はホルモンを分泌します。

甲状腺はヨウ素(一部の食品やヨウ素添加塩に含まれるミネラル)を利用して、数種類のホルモンを作っています。甲状腺ホルモンは:

小児甲状腺がんの種類

甲状腺がんには4つの種類があります:

甲状腺乳頭がんと甲状腺濾胞がんは、ときに甲状腺分化がんと呼ばれます。甲状腺髄様がんと甲状腺未分化がんは、分化度の低いがんに分類されます。

腺腫は、非常に大きく成長することがあり、ときにホルモンを分泌する甲状腺結節の一種です。腺腫はがんではありませんが、まれにがんになって、頸部のリンパ節や肺に転移することがあります。

小児甲状腺がんの原因とリスク因子

小児の甲状腺がんは、甲状腺の細胞の挙動、特に成長して新しい細胞に分裂する過程での挙動が変化することによって発生します。そうした細胞の変化が生じる正確な原因は多くの場合、不明です。がんの発生の詳細については、がんとは何か(英語)をご覧ください。

リスク因子とは、疾患が発生する可能性を増大させるあらゆる要因のことです。リスク因子をもっている全ての小児が甲状腺がんを発症するわけではありません。また、リスク因子が認められない小児が発症することもあります。

小児甲状腺がんのリスク因子には以下のものがあります:

お子さんに甲状腺がんのリスクがあるかもしれないと思われる場合は、担当の医師に相談してください。

甲状腺がんの小児に対する遺伝カウンセリング

ある病態が遺伝するかどうかは、家族歴だけでは明確にならない場合があります。遺伝カウンセリングでは、お子さんのがんが子孫に遺伝する可能性と遺伝子検査が必要かどうかを評価することができます。遺伝子検査は、ある小児がまれながんや通常は成人にみられるがんを発症した理由を説明するのに役立つ可能性があります。遺伝カウンセラーを始めとする特別な訓練を受けた医療専門職がお子さんの診断と家族歴について話し合うことで、以下のことを明らかにする手がかりを得ることができます:

遺伝カウンセラーはまた、結果についてご家族と話し合う方法を含めて、あなたがお子さんの遺伝子検査の結果に対処する手助けをすることもできます。他のご家族も遺伝子検査を受けるべきかどうかについて助言することもできます。

お子さんにRET遺伝子の変異があることが判明した場合は、甲状腺髄様がんのリスクが高いかどうかを確認するための検査をご家族にも受けてもらう場合があります。遺伝子の変異が認められたご家族には、幼い小児の場合も含めて、甲状腺摘除術(甲状腺を切除する手術)を受けてもらう場合があります。これにより、甲状腺髄様がんが発生する可能性を減らすことができます。

遺伝子検査の詳細については、遺伝性のがんリスクに対する遺伝子検査(英語)をご覧ください。

小児甲状腺がんの症状

甲状腺がんは、別の健康上の問題を理由に身体診察や画像検査が行われた際に発見されることが多いです。ときにがんが症状を引き起こすこともあります。以下の症状がみられる場合は、お子さんの担当医に相談するべきです:

RET遺伝子の変異がある小児では、多発性内分泌腫瘍2A型または2B型症候群の早期診断につながる症状がみられることがあります。以下の症状がみられる場合は、お子さんの担当医に相談するべきです:

これらの症状は、甲状腺がん以外の病態によって引き起こされることもあります。状況を把握する唯一の方法は、担当医の話を聞くことです。

小児甲状腺がんの診断に用いられる検査

小児に甲状腺がんを示唆する症状がみられる場合、それらの原因ががんなのか、それとも別の問題なのかを医師が確認する必要があります。医師は症状がいつから始まり、どのくらいの頻度で起きているかを質問します。医師はまた、保護者に小児の病歴家族歴をたずね、身体診察を行います。それらの結果に応じて、ほかの検査を勧めることもあります。それらの検査の結果は、甲状腺がんと診断された場合に保護者と担当医で治療計画を立てるのに役立ちます。

このほかに甲状腺がんの診断に用いられることがある検査として、以下のものがあります:

甲状腺機能検査

甲状腺機能検査では、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の血中濃度に異常がないかを調べます。TSHは脳の下垂体から分泌されます。甲状腺ホルモンの分泌を刺激する作用と、甲状腺濾胞細胞の増殖の速さを調節する作用があります。カルシトニン(甲状腺から分泌され、血液中のカルシウムの量を減らすホルモン)の血中濃度を調べる場合もあります。

サイログロブリン検査

サイログロブリン検査は、血液中のサイログロブリン(甲状腺で作られる蛋白)の量を調べる検査法です。サイログロブリンの検査値は、甲状腺が正常に機能していれば低いかゼロになりますが、甲状腺がんなどの病態があると高い値になることがあります。

RET、DICER1、またはAPC遺伝子検査

RETDICER1、およびAPC遺伝子検査は、血液、唾液、または組織のサンプルを用いて、それぞれRETDICER1、またはAPC遺伝子に特定の変異がないかを調べる検査法です。

超音波検査

超音波検査は、周波数の高い音波(超音波)を頸部の組織や臓器に反射させ、それによって生じたエコーを利用する検査法です。このエコーを基にソノグラムと呼ばれる身体組織の画像が描出されます。この検査により、しこりの大きさと、それが充実性(中身が詰まっているということ)のものか内部が液体で満たされた嚢胞かを知ることができます。超音波検査は穿刺吸引細胞診で針を誘導する手段としても用いられます。手術の前に頸部全体の超音波検査が行われます。

甲状腺シンチグラフィ

甲状腺シンチグラフィでは、少量の放射性物質を飲み込んでもらうか注射します。その放射性物質は甲状腺細胞に取り込まれます。コンピュータに接続した特殊なカメラを用いて、放出されている放射線を検出し、甲状腺の外観と機能、甲状腺外へのがんの拡がりの有無を示す画像を撮影します。TSHの血中濃度が低い場合は、手術に先立って、甲状腺の画像検査が行われることがあります。

CTスキャン

CTスキャンは、X線装置に接続したコンピュータを用いて頸部、胸部、腹部、脳などの体内領域の精細な連続画像を作成する検査法です。様々な角度から画像が撮影され、それらを用いて組織と臓器の3次元画像が作成されます。臓器や組織をより鮮明に映し出すために、造影剤を静脈内に注射したり、患者さんに飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影とも呼ばれます。詳細については、CTスキャンとがん(英語)をご覧ください。

頭頸部のCT(コンピュータ断層撮影)スキャン:この図は、患者さんが横たわった台がCT装置内を水平に移動している間に頭頸部の精細なX線写真が連続して撮影されている様子を示している。

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頭頸部のCT(コンピュータ断層撮影)スキャン。患者さんが台の上に横たわり、その台がCT装置の中を水平に移動する間に、頭頸部の精細なX線画像が連続で撮影されます。

ガドリニウムを使用するMRI(磁気共鳴画像)検査

MRI(磁気共鳴画像)検査は、磁気、電波、コンピュータを用いて頭頸部などの精細な連続画像を作成する検査法です。まずガドリニウムと呼ばれる物質を静脈内に注射します。ガドリニウムにはがん細胞の周辺に集まる性質があるため、撮影された画像ではがん細胞が明るく映し出されます。この検査法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれます。

胸部X線検査

X線は放射線の一種で、これを人の体を通して写真を撮影します。胸部X線検査は、胸部の臓器と骨の写真を撮影する検査法です。

生検

生検とは、腫瘍から組織のサンプルを採取する手技のことで、採取されたサンプルは病理医が顕微鏡で観察して、がんの徴候がないか調べます。

甲状腺シンチグラフィ

甲状腺シンチグラフィでは、少量の放射性物質を注射するか、患者さんに飲んでもらいます。この放射性物質は甲状腺の組織や手術後に残存しているがん細胞に集まります。甲状腺細胞だけがヨウ素を取り込む性質をもつことから、放射性ヨウ素(放射性ヨード)が使用されます。甲状腺組織とがん細胞から放出される放射線を特殊なカメラで検出します。この検査は放射性ヨウ素シンチグラフィやRAIスキャンとも呼ばれます。

セカンドオピニオンを受ける

小児のがんの診断を確定して治療計画を立てるにあたって、保護者はセカンドオピニオンを求めることができます。セカンドオピニオンを求めるときは、最初の担当医に医学的検査の結果と報告書を提供してもらい、それらを別の医師に見せる必要があります。2人目の医師は、遺伝子検査の報告書、病理報告書、スライド、検査画像を確認します。そして、最初の医師の見解に同意するか、治療計画の変更を提案したり、患者さんのがんについて新たな情報を提供したりします。

医師を選んでセカンドオピニオンを受けるプロセスの詳細については、がん治療の医療機関を探す(英語)をご覧ください。セカンドオピニオンを提供できる医師や病院の情報については、NCIのCancer Information Serviceまで、チャット、電子メール、電話(英語とスペイン語に対応)でお問い合わせください。受診時に聞いておくとよい質問については、がんについて主治医に尋ねるべき質問(英語)をご覧ください。

甲状腺がんの小児の治療を担う医療従事者

小児甲状腺がんの治療は、小児がんの治療を専門とする小児腫瘍医が監督します。小児腫瘍医は、小児がんの治療に精通しつつ、同時に特定の医療分野を専門とする他の医療従事者と協力しながら治療に取り組んでいきます。その他の専門職としては以下のものがあります:

小児甲状腺がんの治療法

小児と青年の甲状腺がんに対する治療法には様々なものがあります。保護者と担当のがん治療チームが協力して、治療法を決定します。小児の全体的な健康状態や、腫瘍が新たに診断されたものかそれとも再発したものかなど、数多くの要因が検討されます。

小児の治療計画では、がんについての情報、治療の目標、治療選択肢、起こりうる副作用などが検討対象に含まれます。これは、治療に先立って担当のがん治療チームと今後の見通しを話し合う上で役に立ちます。実際の進め方については、NCIのがんの小児:ご両親のための手引き(英語)をご覧ください。

甲状腺がんの治療法としては以下のようなものがあります:

手術

手術は、甲状腺がんに対して最もよく用いられる治療法です。以下の手技のいずれかが用いられます:

小児では、通常は甲状腺全摘術が行われます。

詳細については、手術によるがん治療(英語)をご覧ください。

放射性ヨード内用療法

甲状腺濾胞がんと甲状腺乳頭がんの治療には、ときに放射性ヨード内用療法が用いられます。放射性ヨード内用療法は、手術を受けた小児に対して手術後に残存している甲状腺がん細胞を全て殺傷するために行われるほか、腫瘍を手術で切除することができない小児にも行われることがあります。患者さんが放射性ヨードを服用すると、放射性ヨードは残存している甲状腺組織や他の部位に転移した甲状腺がん細胞に集まります。ヨード(ヨウ素)を取り込む性質があるのは甲状腺組織だけですので、放射性ヨードは他の組織に害を及ぼすことなく、甲状腺組織と甲状腺がん細胞だけを破壊します。放射性ヨードの決められた用量を全て投与する前に、少量だけを投与して、腫瘍がヨードを取り込むかどうかを確認します。

分子標的療法

分子標的療法は、薬剤またはその他の物質を使用して、がん細胞の増殖や進展に関わる特定の酵素、蛋白、その他の分子の作用を阻害する治療法です。甲状腺がんの治療に用いられる分子標的療法としては以下のものがあります:

分子標的療法は、再発した小児甲状腺がんの治療法として研究されています。

詳細については、分子標的療法によるがん治療(英語)をご覧ください。

臨床試験

臨床試験に参加することが選択肢の1つになる場合もあります。小児がんを対象とする臨床試験にはいくつかの種類があります。例えば、治療の臨床試験では、新しい治療法や既存の治療法の新しい利用方法を検証します。支持療法や緩和ケアの臨床試験では、生活の質を改善する方法が検討され、特にがんの影響やその治療による副作用がみられる人が対象になります。

臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。この検索では、がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施されている場所に基づいて試験を絞り込むことができます。

詳細については、患者さんと介護者のための臨床試験情報(英語)をご覧ください。

新たに診断された小児甲状腺乳頭がんと小児甲状腺濾胞がんの治療

小児の甲状腺乳頭がんと甲状腺濾胞がんの治療法には以下のようなものがあります:

新たに診断された小児甲状腺髄様がんの治療

小児の甲状腺髄様がんの治療法には以下のようなものがあります:

進行性または再発小児甲状腺がんの治療

小児の進行性または再発甲状腺乳頭がんおよび濾胞がんの治療法には以下のようなものがあります:

小児の進行性または再発甲状腺髄様がんの治療法には以下のようなものがあります:

小児甲状腺がんの予後と予後因子

子どもが甲状腺がんと診断されると、多くの保護者は、そのがんの深刻度や生存の可能性を知りたくなるでしょう。がんがどのような経過をたどるかの見通しを予後といいます。

予後は以下の要因に左右されます:

甲状腺乳頭がんと甲状腺濾胞がんの大半の小児の予後は非常に良好です。

治療に対する反応には個人差があり、大きな差がみられます。保護者が子どもの予後について知りたい場合は、担当のがん治療チームと話をするのが最善です。

治療の副作用と晩期障害

がん治療は副作用を引き起こす可能性があります。起こりうる副作用は、受けている治療の種類、用量、体の反応によって異なります。注意すべき副作用とその対処法について、担当の治療チームとよく話をしてください。

がんの治療中に発生する副作用の詳細については、副作用(英語)のページをご覧ください。

がん治療による問題のうち、治療後6カ月以降に始まって月単位または年単位で続くものは、晩期合併症(晩期障害)と呼ばれます。小児甲状腺がんに対するがん治療の晩期合併症(晩期障害)には以下のようなものがあります:

晩期合併症(晩期障害)には治療やコントロールが可能なものもあります。がん治療によってお子さんに生じうる影響について担当医とよく相談することが重要です。詳細については、小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)をご覧ください。

フォローアップケア

甲状腺がんは再発することがよくあり、特に10歳未満の場合とリンパ節にがんが転移していた場合、その可能性が高くなります。がんが再発したかどうかを確認するために、超音波検査、全身の画像検査、サイログロブリン検査が行われることがあります。ホルモン補充療法の量が適切であることを確認するために、生涯にわたって甲状腺ホルモンの血中濃度をモニタリングしていく必要があります。それらの検査をどのくらいの頻度で受ける必要があるかは、担当医の説明を聞いてください。

子どものがんへの対処

小児ががんを発症すると、そのご家族全員に対してサポートが必要になります。この困難な時期には、保護者が自分自身のことに気を配ることも重要になります。担当の治療チームやご家族や地域の人々に助けを求めましょう。詳細については、小児がん患者さんのご家族のためにという記事と、がんの小児:ご両親のための手引き(英語)という冊子をご覧ください。

関連資料

小児がんに関するさらなる情報とがん全般に関するその他の資料については、以下をご覧ください:

本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、小児甲状腺がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

NCIのウェブサイトで臨床試験を検索することができます。詳しい情報については、NCIのコンタクトセンターであるCancer Information Service(CIS)(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

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本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board. PDQ Childhood Thyroid Cancer. Bethesda, MD: National Cancer Institute. Updated <MM/DD/YYYY>. Available at: https://www.cancer.gov/types/thyroid/patient/child-thyroid-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.

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