患者さん向け 副鼻腔がんおよび鼻腔がんの治療(成人)(PDQ®)

ご利用について

このPDQがん情報要約では、成人副鼻腔がんおよび鼻腔がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

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副鼻腔がんと鼻腔がんについての一般的な情報

副鼻腔がんと鼻腔がんは、副鼻腔または鼻腔の組織の中にがん(悪性)細胞ができる疾患です。

副鼻腔

「副鼻」とは「鼻の近くにある」という意味です。副鼻腔とは、鼻の周囲に存在する空気で満たされたいくつかの小さな空洞のことです。副鼻腔の内部は粘液(呼吸による鼻の内部の乾燥を防いでいる液体)を分泌する細胞によって覆われています。

副鼻腔の解剖図:前頭洞、篩骨洞、上顎洞、蝶形骨洞の正面図と側面図を示す。鼻腔と咽頭(喉)も示されている。

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副鼻腔(鼻の周囲の骨の間に存在する空洞)の解剖図。

副鼻腔は複数存在し、それぞれ周辺にある骨に応じた名前が付けられています:

鼻腔

鼻の孔は鼻腔に通じていて、そこは2つの鼻道に分かれています。呼吸時にはこれらの通路を通って空気が移動します。鼻腔は口腔の天井部分を構成する骨の上方に位置しており、その後方部は下に曲がって咽頭(喉)へとつながっています。鼻の孔から少し中に入った所は鼻前庭と呼ばれています。それぞれの鼻道の天井部分には特殊な細胞で構成される小さな領域があり、そこから脳へと信号が送られ、それがにおいの感覚として感じとられます。

副鼻腔と鼻腔はともに、空気をろ過して暖め、さらにに送られる前にその空気に湿気を加えるという働きを担っています。また、副鼻腔の内部と呼吸器系の他の部分における空気の動きが人の発声に関与しています。

副鼻腔がんと鼻腔がんは、頭頸部がんの一種です。

副鼻腔と鼻腔に存在する様々な種類の細胞が悪性細胞に変化する可能性があります。

副鼻腔がんと鼻腔がんのうち最も多くみられるのは、扁平上皮がんと呼ばれる種類のものです。この種類のがんは、副鼻腔と鼻腔の表面を覆っている薄くて扁平な形をした細胞から発生します。

その他の種類の副鼻腔がんと鼻腔がんとしては以下のものがあります:

副鼻腔がんと鼻腔がんのリスクを高める要因には、職場における特定の化学物質または粉塵への曝露があります。

疾患が発生する可能性を増大させるものは全てリスク因子と呼ばれます。リスク因子を持っていれば必ずがんになるというわけではありませんし、リスク因子を持っていなければがんにならないというわけでもありません。リスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。副鼻腔がんと鼻腔がんのリスク因子には以下のものがあります:

副鼻腔がんと鼻腔がんの徴候や症状には、副鼻腔の異常と鼻出血があります。

これらの徴候症状などは、副鼻腔がんと鼻腔がんや他の病態によって引き起こされます。早には、全く徴候や症状が現れない場合もあります。腫瘍が大きくなるにつれて、徴候や症状が現れてくることがあります。以下の問題がみられる場合は担当の医師にご相談ください:

副鼻腔がんと鼻腔がんの診断には、副鼻腔と鼻腔を調べる検査法が用いられます。

以下のような検査法や手技が用いられます:

特定の要因が予後(回復の見込み)や治療法の選択肢に影響を及ぼします。

予後と治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:

副鼻腔がんと鼻腔がんでは、診断された時点ですでに大きく拡がっていて治癒が困難となっていることがしばしばあります。また、治療が終わった後も、頭部または頸部において別の種類のがんが発生するリスクが高いことから、入念な経過観察を生涯にわたって頻繁に行っていくことが重要です。

副鼻腔がんと鼻腔がんの病期

副鼻腔がんや鼻腔がんの診断がついた後には、がん細胞の副鼻腔または鼻腔内での拡がりや他の部位への転移の有無を明らかにするために、さらに検査が行われます。

がん副鼻腔または鼻腔内での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この過程で集められた情報を基にして病期が判定されます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。病期分類の過程では、以下のような検査法や手技が用いられます:

体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。

がんは組織リンパ系血液を介して拡がります:

がんは発生した場所から体内の他の部位に拡がることがあります。

がんが体内の他の部位に拡がることを転移と呼びます。がん細胞は発生した場所(原発腫瘍)から分離し、リンパ系や血液を介して移動します。

転移性腫瘍は、原発腫瘍と同じ種類のがんです。例えば、鼻腔がんがに転移した場合、肺にできたがん細胞は、実際は鼻腔がんの細胞です。この疾患は転移性鼻腔がんであり、肺がんではありません。

蝶形骨洞と前頭洞のがんには、標準的な病期分類システムはありません。

上顎洞篩骨洞、鼻腔に関する以下の病期分類は、がんの徴候を調べるための頸部リンパ節の切除と検査を受けていない患者さん専用です。

図は、様々な腫瘍の大きさをセンチメートル(cm)で表した円形と豆(1cm)、ピーナッツ(2cm)、ブドウ(3cm)、クルミ(4cm)、ライム(5cm)、卵(6cm)、桃(7cm)、グレープフルーツ(10cm)とを比較している。10cmと4インチのそれぞれを表す目盛りも示されている。

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腫瘍の大きさはセンチメートル(cm)やインチで表されることがよくあります。次のような身近な食べ物と比較して、腫瘍の大きさをcm単位で表すことができます:豆(1cm)、ピーナッツ(2cm)、ブドウ(3cm)、クルミ(4cm)、ライム(5cmまたは2インチ)、卵(6cm)、桃(7cm)、グレープフルーツ(10cmまたは4インチ)。

上顎洞がんでは、以下のような病期が用いられます:

0期(上皮内がん)

0期では、上顎洞の内側を覆う粘膜異常な細胞が認められます。こうした異常細胞は、がん化して周辺の正常組織に拡がっていく可能性があります。0期は上皮内がんとも呼ばれます。

I期

I期では、上顎洞粘膜にすでにがんが形成されています。

II期

II期では、がんが口腔の天井部分や鼻を含む上顎洞周囲の骨に拡がっていますが、上顎洞後方の骨や上顎後方に位置する蝶形骨の一部には達していません。

III期

III期では、がんが以下のいずれかの領域に拡がっています:

または、

がんが上顎洞に認められ、さらに以下のいずれかに拡がっていることがあります:

さらに、がんは腫瘍と同じ側の頸部リンパ節の1つに転移し、そのリンパ節の大きさは3cm以下です。

IV期

IV期は、IVA期、IVB期、IVC期に分けられます。

IVA期

IVA期では、がんが以下のいずれかの領域に拡がっています:

がんは腫瘍と同じ側の頸部リンパ節の1つにも転移していることがあり、そのリンパ節の大きさは3cm以下です。

または、

がんが上顎洞に認められ、さらに以下のいずれかに拡がっていることがあります:

さらに、以下のいずれかの領域にがんが拡がっています:

IVB期

IVB期では、がんが以下のいずれか1つ以上に拡がっています:

がんは1個以上の頸部リンパ節(大きさと頸部内での位置は問わない)に転移していることもあります。

または、

がんは上顎洞の内部や周辺に認められることがあります。がんはリンパ節に転移し、そのリンパ節の大きさが6cmを超えているか、またはリンパ節の被膜から周辺の結合組織へと拡がっています。

IVC期

IVC期では、がんは上顎洞の内部や周辺に認められることや複数のリンパ節に転移していることがあり、さらになどの上顎洞から遠く離れた臓器に転移しています。

鼻腔がんと篩骨洞がんでは、以下の病期が用いられます:

0期(上皮内がん)

0期では、鼻腔または篩骨洞の内側を覆う粘膜異常な細胞が認められます。こうした異常細胞は、がん化して周辺の正常組織に拡がっていく可能性があります。0期は上皮内がんとも呼ばれます。

I期

I期では、がん鼻腔または篩骨洞のいずれか1つの領域のみに認められ、骨に転移していることもあります。

II期

II期では、がん鼻腔または篩骨洞において互いに近接する2つの領域に認められるか、または副鼻腔に隣接する領域に拡がっています。さらに、がんが骨に転移している場合もあります。

III期

III期では、がんが以下のいずれかの領域に拡がっています:

または、

がんが鼻腔または篩骨洞に認められ、さらに以下のいずれかに拡がっていることがあります:

さらに、がんは腫瘍と同じ側の頸部リンパ節の1つに転移し、そのリンパ節の大きさは3cm以下です。

IV期

IV期は、IVA期、IVB期、IVC期に分けられます。

IVA期

IVA期では、がんが以下のいずれかの領域に拡がっています:

がんは腫瘍と同じ側の頸部リンパ節の1つにも転移していることがあり、そのリンパ節の大きさは3cm以下です。

または、

がんが鼻腔または篩骨洞に認められ、さらに以下のいずれかに拡がっていることがあります:

さらに、以下のいずれかの領域にがんが拡がっています:

IVB期

IVB期では、がんが以下のいずれかの領域に拡がっています:

がんは1個以上の頸部リンパ節(大きさと頸部内での位置は問わない)に転移していることもあります。

または、

がんは鼻腔や篩骨洞の内部や周辺に認められることがあります。がんはリンパ節に転移し、そのリンパ節の大きさが6cmを超えているか、またはリンパ節の被膜から周辺の結合組織へと拡がっています。

IVC期

IVC期では、がんは鼻腔や篩骨洞の内部や周辺に認められることや複数のリンパ節に転移していることがあり、さらになどの鼻腔や篩骨洞から遠く離れた臓器に転移しています。

手術後にがんの病期が変更され、より多くの治療が必要となることがあります。

手術でがんが切除された場合は、病理医が顕微鏡でそのがん組織のサンプルを検査します。病理医による検査の結果を踏まえてがんの病期が変更され、手術後にさらに治療が必要になることがあります。

再発副鼻腔がんと再発鼻腔がん

再発副鼻腔がんと鼻腔がんとは、治療後に再発した(再び現れた)がんのことをいいます。再発は、副鼻腔鼻腔に生じることもあれば、これら以外の場所に発生することもあります。

治療選択肢の概要

副鼻腔がんと鼻腔がんの患者さんには様々な治療法が存在します。

副鼻腔がんと鼻腔がんの患者さんは、様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

副鼻腔がんと鼻腔がんの治療では、頭頸部がんの治療に精通した医師で構成されるチームによって治療計画が作成されるべきです。

この疾患の治療は腫瘍内科医(がんの治療を専門とする医師)が指揮することになります。腫瘍内科医は、頭頸部がんの治療に精通した他の医師や特定の医療分野やリハビリテーションを専門とする医師と協力しながら治療に取り組んでいきます。副鼻腔がんや鼻腔がんの患者さんには、がんの副作用やがん治療の副作用に適応していくために特別な支援が必要となってくる場合があります。副鼻腔鼻腔の周囲の組織や骨を大量に切除した場合には、その領域を修復ないし再建するために形成手術が行われることがあります。治療チームには以下のような専門家が参加します:

標準治療として以下の3種類が用いられています:

手術

副鼻腔がんと鼻腔がんでは、全ての病期を通じて手術(外科的な手法でがんを取り除く治療法)が一般的な治療法です。手術法としては、がん組織とその周辺の正常組織と骨の一部を切除する方法があります。がんがリンパ節に転移している場合には、頸部からそのリンパ節とその他の組織を切除する手術が実施されることもあります。

手術の際に確認できる全てのがんを切除した後に、患者さんによっては、残っているがん細胞を全て死滅させることを目的として、術後に化学療法放射線療法が実施される場合があります。このようにがんの再発リスクを低減させるために手術の後に行われる治療は、術後補助療法と呼ばれます。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用して、がん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。放射線療法には2種類のものがあります:

放射線療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類と病期に応じて異なります。副鼻腔がんおよび鼻腔がんの治療には外照射療法と内照射療法が用いられます。

甲状腺または下垂体に対して外照射療法を行った場合は、甲状腺の機能に変化が生じることがあります。治療の開始前と終了後に血液中の甲状腺ホルモンの値が検査されることがあります。

化学療法

化学療法は、を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによって、がんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脳脊髄液内や臓器内、あるいは腹部などの体腔内に薬剤を直接注入する化学療法では、その領域にあるがん細胞に薬が集中的に作用します(局所化学療法)。併用化学療法は複数の抗がん剤を使用する治療法です。

化学療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類と病期に応じて異なります。

詳しい情報については、頭頸部がんに対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。(副鼻腔がんと鼻腔がんは、頭頸部がんの一種です。)

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

副鼻腔がんと鼻腔がんの治療は副作用を引き起こすことがあります。

がんの治療によって引き起こされる副作用に関する詳しい情報については、副作用(英語)のページをご覧ください。

患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。

患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。

今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。

患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。

患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。

ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。

臨床試験は米国各地で行われています。NCIが支援する臨床試験に関する情報は、NCIの臨床試験検索ウェブページで探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。他の組織によって支援されている臨床試験は、ClinicalTrials.govウェブサイトで探すことができます。

フォローアップ検査が必要となることもあります。

がんの診断病期判定のために実施される検査の中には、繰り返し行われるものがあります。治療の奏効の程度を確かめるために繰り返し行われる検査もあります。治療の継続、変更、中止などの決定はこうした検査の結果に基づいて判断されます。

治療が終わってからも度々受けることになる検査もあります。こうした検査の結果から、患者さんの状態の変化やがんの再発(再び現れること)の有無を知ることができます。こうした検査はフォローアップ検査または定期検査と呼ばれることがあります。

I期の副鼻腔がんと鼻腔がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

I副鼻腔がんと鼻腔がんに対する治療法は、副鼻腔鼻腔のなかでがんが存在する位置に応じて、以下のように異なります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

II期の副鼻腔がんと鼻腔がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

II副鼻腔がんと鼻腔がんに対する治療法は、副鼻腔鼻腔のなかでがんが存在する位置に応じて、以下のように異なります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

III期の副鼻腔がんと鼻腔がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

III副鼻腔がんと鼻腔がんに対する治療法は、副鼻腔鼻腔のなかでがんが存在する位置に応じて異なります。

がんが上顎洞にある場合には以下のような治療法があります:

がんが篩骨洞にある場合には以下のような治療法があります:

がんが蝶形骨洞にある場合は、通常、上咽頭がんに対する治療法と同じで、放射線療法と場合により化学療法。(詳しい情報については、PDQ上咽頭がんの治療(成人)に関する要約をご覧ください。)

がんが鼻腔にある場合には以下のような治療法があります:

内反性乳頭腫に対する治療法は、通常、場合によっては放射線療法を伴う手術となります。

黒色腫肉腫の治療法には以下のようなものがあります:

正中線肉芽腫に対する治療法は、通常、放射線療法となります。

がんが鼻前庭にある場合には以下のような治療法があります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

IV期の副鼻腔がんと鼻腔がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

IV副鼻腔がんと鼻腔がんに対する治療法は、副鼻腔鼻腔のなかでがんが存在する位置に応じて異なります。

がんが上顎洞にある場合には以下のような治療法があります:

がんが篩骨洞にある場合には以下のような治療法があります:

がんが蝶形骨洞にある場合の治療法は、通常、上咽頭がんに対する治療法と同じで、場合によっては化学療法を伴う放射線療法となります。(詳しい情報については、PDQ上咽頭がんの治療(成人)に関する要約をご覧ください。)

がんが鼻腔にある場合には以下のような治療法があります:

内反性乳頭腫に対する治療法は、通常、場合によっては放射線療法を伴う手術となります。

黒色腫肉腫の治療法には以下のようなものがあります:

正中線肉芽腫に対する治療法は、通常、放射線療法となります。

がんが鼻前庭にある場合には以下のような治療法があります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

再発副鼻腔がんと再発鼻腔がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

再発した副鼻腔がんと鼻腔がんに対する治療法は、副鼻腔鼻腔のなかでがんが存在する位置に応じて異なります。

がんが上顎洞にある場合には以下のような治療法があります:

がんが篩骨洞にある場合には以下のような治療法があります:

がんが蝶形骨洞にある場合の治療法は、上咽頭がんに対する治療法と同じで、場合によっては化学療法を伴う放射線療法などが考えられます。(詳しい情報については、PDQ上咽頭がんの治療(成人)に関する要約をご覧ください。)

がんが鼻腔にある場合には以下のような治療法があります:

内反性乳頭腫に対する治療法は、通常、場合によっては放射線療法を伴う手術となります。

黒色腫肉腫の治療法には以下のようなものがあります:

正中線肉芽腫に対する治療法は、通常、放射線療法となります。

がんが鼻前庭にある場合には以下のような治療法があります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

副鼻腔がんおよび鼻腔がんについてさらに学ぶために

米国国立がん研究所が提供している副鼻腔がんおよび鼻腔がんに関する詳しい情報については、以下をご覧ください:

米国国立がん研究所が提供している一般的ながん情報とその他の資源については、以下をご覧ください:

本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、成人副鼻腔がんおよび鼻腔がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

NCIのウェブサイトで臨床試験を検索することができます。より詳細な情報については、NCIのコンタクトセンターであるCancer Information Service(CIS)(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

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PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Paranasal Sinus and Nasal Cavity Cancer Treatment (Adult).Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/head-and-neck/patient/adult/paranasal-sinus-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389439]

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