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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

硫酸ヒドラジン(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2015-12-11
    翻訳更新日 : 2017-02-17

PDQ Integrative, Alternative, and Complementary Therapies Editorial Board

 このPDQがん情報要約では、がん患者さんに対する治療での硫酸ヒドラジンの使用に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

 PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Integrative, Alternative, and Complementary Therapies Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

硫酸ヒドラジン

概要

注:この要約の情報は現在更新されておらず、参照用としてのみご利用いただけます。


  • 硫酸ヒドラジンは、がんおよびがんによる特定の副作用に対する治療薬として研究されてきた化合物です(詳しくは質問1を参照してください)。

  • 硫酸ヒドラジンには、腫瘍によるグルコース(腫瘍細胞の増殖に必要となる糖類の一種)の取り込みを阻害する働きのある可能性があります(詳しくは質問3を参照してください)。

  • ランダム化臨床試験調査研究の一種)では、硫酸ヒドラジンに腫瘍を縮小または消失させる効果は確認されませんでした。しかしながら、一部のランダム化試験において、がんによって引き起こされた食欲不振および悪液質の治療に硫酸ヒドラジンが役に立ったという報告がなされています(詳しくは質問6を参照してください)。

  • 米国では、硫酸ヒドラジンは栄養補助食品として販売されています。米国食品医薬品局は、臨床試験における使用を除き、硫酸ヒドラジンをがんに対する治療薬として使用することを承認していません(詳しくは質問8を参照してください)。

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硫酸ヒドラジンに関する質問と回答

1.

硫酸ヒドラジンとは何ですか。

 

  硫酸ヒドラジンは、がんならびにがんに伴う食欲不振食欲の喪失)および悪液質(筋肉と体重が減少する病態)に対する治療薬として研究されている化合物です。

2.

がんに対する補完代替治療としての硫酸ヒドラジンの発見および使用には、どのような経緯があったのですか。

 

 ヒドラジン化合物には動物やヒトに対する毒性があるということが1900年代の始めごろから知られていました。これまでに400種類以上のヒドラジン系化合物について、がん細胞を殺傷する能力があるかを確かめるための検証が行われてきました。そのうちの1つであるプロカルバジンは、1960年代からホジキン病黒色腫、および肺がんの治療に使用されています。

 このプロカルバジンの抗がん作用が注目され、1970年代になると、がん治療における硫酸ヒドラジン(プロカルバジンに類似した化合物)の有効性を調べる研究が開始されました。さらに、がんに伴う悪液質に対する治療薬としての硫酸ヒドラジンの研究もこの頃から行われるようになりました。

 ヒドラジン化合物はまた、ロケット燃料や除草剤(植物を駆除するための化学物質)として、また、ボイラーや冷却塔システムに用いる化学薬品としても使用されています。多くの科学者は、硫酸ヒドラジンや他の類似物質を発がん性物質と考えており、これらの化合物を使用することの安全性について懸念を抱いています。

3.

がん治療に硫酸ヒドラジンが有用であるという主張の背景にはどのような理論があるのですか。

 

 がんおよび悪液質に対する硫酸ヒドラジンの作用については以下の2つの仮説が示唆されてきました:


  • 硫酸ヒドラジンは、がん細胞の増殖に必要となる体内での糖質の合成を抑えることができる。悪液質の発生については、がん細胞が糖質を過剰に消費することで正常な細胞が生存に必要なだけの糖質を確保できなくなることが原因であるという説が示唆されています。このことにより組織が死に、筋肉がやせ細り、体重の減少に至るというわけです。

  • 硫酸ヒドラジンは腫瘍壊死因子-α(TNF-α)の働きを阻害する。TNF-αは、感染や組織の損傷に対抗するために体内の白血球によって作り出される物質の1つです。がんの患者さんではこのTNF-αの量が増加することが報告されています。このようにTNF-αの量が増加すると、食欲の喪失、疲労、筋肉組織の分解などが引き起こされることがあります。筋肉が分解すると、それによって糖質が作られ、これを利用することでがん細胞は増殖を続けます。したがって、TNF-αの作用を阻害することで腫瘍の増殖を阻止し、悪液質を予防できる可能性があります。

4.

硫酸ヒドラジンはどのようにして投与されますか。

 

 硫酸ヒドラジンは錠剤またはカプセル剤として経口で投与されます。標準の用量や治療期間は存在しません。

5.

これまでに硫酸ヒドラジンを使用した前臨床研究(基礎研究や動物での研究)は実施されていますか。

 

 研究室での研究や動物を使った試験は、ある薬物、処置、治療法などがヒトにおいて安全かつ役に立つ可能性があるかどうかを明らかにするために行われます。こうした前臨床研究は、ヒトを対象とした試験が開始される前に実施されます。硫酸ヒドラジンの前臨床研究からは以下のようなことが明らかにされています:


  • ラット、マウス、およびハムスターを用いた研究では、そのほとんどにおいて、硫酸ヒドラジンの投与によって がんがん、およびがんの発生が増加したという結果が得られました。

  • 特定の種類のがん(黒色腫白血病膀胱がん、乳がん、前立腺がんなど)に対して硫酸ヒドラジンを単独で使用した動物での研究では、腫瘍の増殖を遅らせる効果が認められた研究もありましたが、何の効果も示されなかった研究もありました。しかし、腫瘍の増殖を遅らせる効果が最も大幅に認められた事例では、実験動物の体重に大幅な減少がみられました。したがって、この知見は、がんによる悪液質の治療に硫酸ヒドラジンを使用することを支持するものではありません。

  • 硫酸ヒドラジンを抗がん剤と組み合わせて使用した実験では、ラットおよびマウスにおいて抗がん剤の作用が向上されているようでした。しかしながら、細胞内での糖質の利用に影響を及ぼす抗がん剤と硫酸ヒドラジンを組み合わせた実験では、効果がみられた研究もあれば、効果がみられなかった研究もありました。

  • 米国国立がん研究所(NCI)による前臨床研究では、ラットのある種のがんに対する場合を除いて、硫酸ヒドラジンに抗がん活性は認められませんでした。これによりNCIは、がんの治療薬としてのこの化合物の研究をそれ以上継続しないことを決定しました。一方、がんに伴う食欲不振と悪液質に対する治療薬としての硫酸ヒドラジンの研究はその後も継続されました。

 以上の前臨床研究に関する詳しい情報については、PDQ硫酸ヒドラジンに関する医療専門家向けの要約をご覧ください。

6.

これまでに硫酸ヒドラジンを使用した臨床試験(ヒトを対象とした研究)は実施されていますか。

 

  臨床試験は、新しい薬やその他の治療法がヒトに対してどのような効果を示すかを検証するための調査研究の一種です。硫酸ヒドラジンの臨床試験としては、進行がんの患者さんを対象とした研究が数多く実施されてきました。これらの研究では以下の項目が検討されました:


  • 様々ながんの患者さんにおける腫瘍の反応生存率

  • 体重の変化。

  • 生活の質

  • 栄養状態および代謝(生命の維持に必要なエネルギーを作り出すために細胞内で起きている化学変化のこと)の変化。

 硫酸ヒドラジンの臨床試験からは以下のような報告がなされています:


  • 1970年代の中頃、製薬会社によって実施された複数の臨床試験において、進行がんに対して硫酸ヒドラジンによる治療を受けていた少数の患者さんから食欲の改善、体重減少の軽減、健康感の向上、痛みの軽減などが報告されました。一部の患者さんでは、腫瘍の縮小や増殖の停止が認められたり、がんに伴う症状が改善されたりもしました。しかしながら、研究の設計に問題があったことから、これらの臨床試験の結果から進行がんに対する硫酸ヒドラジンの有効性を証明することはできませんでした。これらの研究では、対照群(硫酸ヒドラジンによる治療を受けない被験者のグループ)が設定されていなかった上に、必要な情報が得られなかった、治療期間が短すぎた、硫酸ヒドラジンの投与と同時に別の治療も行われていたなどの理由から、試験に参加した患者さんの半数が結果の集計に組み込まれませんでした。

  • 1970年代から1990年代の中頃にかけてロシアで実施された硫酸ヒドラジンの研究では、様々な結果が得られました。これらの研究では、参加した患者さんに関する情報、患者さんが受けた治療の内容、研究の設計や実施方法などについて情報がほとんど公表されませんでした。これらの研究ではさらに、参加した患者さんの全員が標準治療手術化学療法放射線療法、またはこれらの併用治療)を受けていました。そのため、得られた結果が硫酸ヒドラジン、標準治療、その両方のいずれによるものだったのかを判断することができませんでした。

  • 1970年代にNCIの資金提供下で実施された複数の臨床研究では、硫酸ヒドラジンに腫瘍を縮小または消失させる効果は認められませんでした。一部の患者さんからは食欲、痛み、体重について若干の改善が報告されましたが、そうした効果は長くは続きませんでした。また、これらの研究では対照群が設定されませんでした。

  • 1990年代に4件のランダム化 対照試験が実施されました。ランダム化試験とは、患者さんをいくつかのグループにランダムに振り分けて複数の治療法を比較する研究のことで、患者さんがどのグループに入るかは研究者側にも患者さん側にも選べないことになっています。これらの臨床試験では、硫酸ヒドラジンとプラセボ(検証する治療薬と外観を似せた何の作用もない物質)の比較が行われました。結果は、硫酸ヒドラジンはがんの治療に有効ではなかったというものでした。また、一部の患者さんでは有害であったことも示されました。
    • 上述の臨床試験のうちの3件では、肺がんの患者さんに対して、抗がん剤とともに硫酸ヒドラジンとプラセボのどちらか一方が投与されました。このうち硫酸ヒドラジンを投与されたグループの生存期間と腫瘍の縮小率は、プラセボの投与を受けたグループと同程度のものでした。このうちの1件の研究では、体重の差は小幅だったものの、硫酸ヒドラジンを投与されたグループではプラセボの投与を受けたグループと比べて栄養状態が良好だったという結果が得られました。一方、もう1件の別の研究では、硫酸ヒドラジンを投与されたグループでは同一の抗がん剤とプラセボを投与されたグループと比べて生活の質が低下していたという結果が得られました。 [1]

    • 4件目の臨床試験では、硫酸ヒドラジンのみを投与された大腸がんの患者さんのグループでは、プラセボのみを投与された患者さんのグループと比べて生存期間が短かったという結果が得られました。


  • 上記の試験とは別の4件のランダム化対照試験では、栄養状態と代謝に対する硫酸ヒドラジンの効果について検証が行われました。これらの研究では硫酸ヒドラジンの投与によっていくらかの良い結果が得られました。
    • このうちの2件の研究 [2] では、硫酸ヒドラジンを投与されたグループでは代謝と食欲の改善がみられ、体重は増加または維持されたという結果が得られました。

    • 残りの2件の臨床試験 [3] からは、硫酸ヒドラジンを投与された肺がんの患者さんと結腸がんの患者さんでは、がんに伴う筋消耗の程度が軽かったという結果が得られました。


7.

硫酸ヒドラジンについて副作用や何らかの危険性は報告されていますか。

 

 一般に、これまでに報告されてきた硫酸ヒドラジンによる治療の副作用は、軽度から中等度のものでした。こうした副作用のほとんどが硫酸ヒドラジンによる治療を中止するのと同時に消失すると報告されています。しかしながら、一部の動物での研究の結果から、アルコールまたはバルビツレート鎮静および催眠作用を有する薬)と併用した場合には硫酸ヒドラジンは強い毒性(有害な作用)を示すという可能性が示唆されています。

 硫酸ヒドラジンによる副作用として報告されてきたものは、そのほとんどが神経系消化管に関係するものです。そうした副作用としては以下のものがあります:


  • 吐き気嘔吐

  • めまい。

  • 腕および脚に生じる異常な感覚(ヒリヒリする、チクチクするなど)。

  • 神経炎症

  • 細かい運動機能障害(字を書くのが困難になるなど)。

  • 皮膚の乾燥やかゆみ。

  • 睡眠の障害。

  • 血糖値の異常な低下。

 これまでに致死的な不全と腎不全を起こした症例と脳に重度の損傷が生じた症例が1例ずつ報告されており、硫酸ヒドラジンの使用との関係性が指摘されています。

8.

硫酸ヒドラジンは、米国においてがんの治療薬として使用することに関して米国食品医薬品局(FDA)の承認を受けていますか。

 

  FDAは米国において硫酸ヒドラジンをがんの治療薬として使用することを承認していません。

 FDAは臨床試験において硫酸ヒドラジンの研究を行うことを承認しています。現在進行中の臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

 栄養補助食品は食事に追加されることを想定した製品です。これらは薬物ではなく、病気の治療や予防、または治癒を目的としたものではありません。製造者は、製品が安全であること、および正確かつ誤解を招かないラベル表示を記載することに責任を負います。FDAは栄養補助食品の安全性と有効性に関する販売前承認を行いません。


参考文献
  1. Loprinzi CL, Goldberg RM, Su JQ, et al.: Placebo-controlled trial of hydrazine sulfate in patients with newly diagnosed non-small-cell lung cancer. J Clin Oncol 12 (6): 1126-9, 1994.[PUBMED Abstract]

  2. Chlebowski RT, Bulcavage L, Grosvenor M, et al.: Hydrazine sulfate in cancer patients with weight loss. A placebo-controlled clinical experience. Cancer 59 (3): 406-10, 1987.[PUBMED Abstract]

  3. Tayek JA, Heber D, Chlebowski RT: Effect of hydrazine sulphate on whole-body protein breakdown measured by 14C-lysine metabolism in lung cancer patients. Lancet 2 (8553): 241-4, 1987.[PUBMED Abstract]

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本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、がん患者さんに対する治療での硫酸ヒドラジンの使用に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Integrative, Alternative, and Complementary Therapies Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

PDQには臨床試験のリストが掲載されており、NCIのウェブサイトから臨床試験を検索することができます。また、PDQには、臨床試験に参加している多数のがん専門医のリストも掲載されています。より詳細な情報については、Cancer Information Service(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Integrative, Alternative, and Complementary Therapies Editorial Board. PDQ Hydrazine Sulfate. Bethesda, MD: National Cancer Institute. Updated <MM/DD/YYYY>. Available at: http://www.cancer.gov/about-cancer/treatment/cam/patient/hydrazine-sulfate-pdq. Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389475]

本要約内の画像は、著者やイラストレーター、出版社より、PDQ要約内での使用に限定して、使用許可を得ています。PDQ要約から、その要約全体を使用せず画像のみを使用したい場合には、画像の所有者から許可を得なければなりません。その許可はNCIより与えることはできません。本要約内の画像の使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともに、Visuals Onlineで入手可能です。Visuals Onlineには、2,000以上の科学関連の画像が収載されています。

免責事項

PDQ要約の情報は、保険払い戻しに関する決定を行うために使用されるべきではありません。保険の適用範囲についての詳細な情報は、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手可能です。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトを通じてのお問い合わせやサポートの依頼に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載しています。ウェブサイトのE-mail Usから、Cancer.govに対して質問を送信することもできます。

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補完代替医療(CAM)についての一般的な情報

補完代替医療(CAM)は、統合的医療とも呼ばれ、ヒーリングに関する原理やアプローチ、治療法などを幅広く意味します。従来の治療に加えて実施する場合は補完療法と呼ばれ、また、従来の治療の代わりに実施する場合は、よく代替療法と呼ばれます(従来の治療とは医学界で広く受け入れられ、かつ主流となっている治療を意味します)。どのように用いられるかによって、補完療法とみなされる場合と、代替療法とみなされる場合があります。補完代替療法は、病気の予防やストレスの軽減、副作用や症状の予防と軽減、そして疾患の管理や治癒を目的として用いられます。

がんの従来の治療とは異なり、補完代替療法は保険が適用されないことが多くあります。患者さんは加入保険会社に、補完代替医療が保険の適用対象となっているかどうかを確認することをお奨めします。

補完代替医療の中には、標準治療を妨げたり、従来の治療と併用した場合に有害となりうるものがあるため、補完代替療法を検討されているがん患者さんはどんな治療法でも必ず、担当医や看護師、薬剤師と相談して意思決定を行ってください。

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補完代替医療(CAM)のアプローチの評価

補完代替医療の治療についても、従来の治療の評価と同様、厳格な科学的評価を行うことが重要です。米国国立がん研究所および米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)は医療施設において、がんに対するCAM療法の評価を行うための臨床試験(調査研究)を数多く主催しています。

一般的に、がんの治療における従来のアプローチは、多数の患者さんを対象とした臨床試験の実施など、厳格な科学的プロセスを経て、安全性や有効性が検討されています。それに比べ、補完代替医療の安全性や有効性についてはあまり知られていません。厳格な評価を経たCAM療法はごくわずかです。はじめは純粋に代替アプローチとみなされていた少数のCAM療法が、治癒を求めるものではなく、患者さんをより楽にし回復を早める手助けとなる補完医療として、がんの治療で用いられつつあります。1つの例が鍼療法です。1997年11月に開催された米国国立衛生研究所(NIH)の専門家委員会の会合によると、鍼療法は化学療法に関連した吐き気や嘔吐、そして手術に関連した疼痛の管理に有効であることがわかりました。対照的に、レートリルの使用などのいくつかのアプローチは、検討の結果、無効であるか、または有害となりうることがわかりました。

1991年に始まったNCIのBest Case Series Programは、臨床で用いられているCAMアプローチの評価を行うプログラムの1つです。このプログラムはNCIのがん補完代替医療オフィス(OCCAM)の監視下で進められています。がん代替医療を行う医療専門家は、患者さんのカルテや関連資料をOCCAMに提出します。OCCAMではそれらの資料を厳密に精査し、NCI主導の研究を正当化するであろう治療アプローチについては、フォローアップ研究の戦略を立てています。

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補完代替医療(CAM)について医療提供者に質問すべきこと

補完代替療法を受けることを考えている場合、患者さんは主治医などの医療提供者に次の質問を行ってください。


  • どのような副作用が予想されますか。

  • この治療に伴うリスクは何ですか。

  • 既知の有益性はそれらのリスクに勝っていますか。

  • この治療からどのようなメリットが期待できますか。

  • この治療は従来の治療の妨げになりますか。

  • この治療は臨床試験の一部として実施されますか。

  • もしそうなら、誰がその試験を主催しますか。

  • この治療には健康保険が適用されますか。

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補完代替医療(CAM)についてさらに知るには

米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)

米国国立衛生研究所(NIH)の国立補完統合衛生センター(NCCIH)は、補完代替医療の研究および評価を促進し、医療専門家や一般の方を対象に様々なアプローチについての情報を提供しています。


    NCCIH Clearinghouse
    Post Office Box 7923 Gaithersburg, MD 20898–7923
    電話:+1-888-644-6226 (フリーダイヤル)
    テレタイプライター付の電話(耳が聞こえないか聴覚に障害のある方用):+1-866-464-3615
    E-mai:info@nccih.nih.gov
    ウェブサイト:https://nccih.nih.gov

CAM on PubMed

NCCIHおよびNIH国立医学図書館(NLM)は共同でCAM on PubMedを開発し、CAMに関連するジャーナルの記載内容を無料かつ簡単に検索できる機能を提供しています。NLMの図書目録データベースのサブセットとして、CAM on PubMedには様々な科学ジャーナルのCAMに関連する論文から、230,000を超える文献や抄録が登録されています。このデータベースはさらに、1,800を超えるジャーナルにリンクしており、ユーザーが論文全文を参照できるようになっています(論文全文を参照するには、購読料などの費用が発生する場合があります)。

がん補完代替医療オフィス

NCIのがん補完代替医療オフィス(OCCAM)は、補完代替医療(CAM)の分野におけるNCIの活動をコーディネートしています。OCCAMはCAMのがん研究をサポートし、がんに関連するCAMについての情報を、NCIのウェブサイトを通して医療提供者や一般の方に提供しています。

米国国立がん研究所(NCI)のがん情報サービス

米国にお住まいの方は、NCIがん情報サービスフリーダイヤル+1-800-4-CANCER(+1-800-422-6237)に電話をすることができます(月曜日から金曜日の午前8時から午後8時まで)。訓練を受けたがん情報スペシャリストが質問にお答えします。

食品医薬品局

食品医薬品局(FDA)は、薬物や医療機器を規制し、それらの安全性と有効性を確保しています。


    食品医薬品局
    10903 New Hampshire Avenue
    Silver Spring, MD 20993
    電話:+1-888-463-6332 (フリーダイヤル)
    ウェブサイト:http://www.fda.gov

連邦取引委員会

連邦取引委員会(FTC)は消費者保護法を施行しています。FTCから入手可能な出版物は以下の通りです:


  • Who Cares: Sources of Information About Health Care Products and Services

  • Fraudulent Health Claims: Don't Be Fooled


    消費者センター
    連邦取引委員会
    600 Pennsylvania Avenue, NW
    Washington, DC 20580
    電話:+1-877-FTC-HELP(+1-877-382-4357)(フリーダイヤル)
    テレタイプライター付の電話(耳が聞こえないか聴覚に障害のある方用):202-326-2502
    ウェブサイト:http://www.ftc.gov
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