ご利用について
このPDQがん情報要約では、小児ユーイング肉腫の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。
PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。
CONTENTS
- ユーイング肉腫についての一般的な情報
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ユーイング肉腫は、骨または軟部組織の特定の種類の細胞から発生する腫瘍の一種です。
ユーイング肉腫は、脚、腕、足、手、胸部、骨盤、脊椎、頭蓋骨などの骨によく発生します。それより頻度は少ないものの、体幹、腕、脚、頭頸部、後腹膜(腹壁の内側と腹部臓器の大半を覆っている組織[腹膜]の後方にある領域)などの軟部組織に認められることもあります。
ユーイング肉腫は青年と若年成人(10代から20代中盤)に最も多く発生します。
ユーイング肉腫は末梢性原始神経外胚葉性腫瘍、アスキン腫瘍(胸壁のユーイング肉腫)、骨外性ユーイング肉腫(骨以外の組織のユーイング肉腫)、ユーイング肉腫ファミリー腫瘍と呼ばれることもあります。
未分化小円形細胞肉腫が骨や軟部組織内にできることもあります。
未分化円形細胞肉腫は通常、骨や骨に付着して体の動きに関与する筋肉に発生します。5種類の未分化小円形細胞肉腫があり、いずれにもユーイング肉腫と同様の治療が施されます:
遺伝的な状態によって、ユーイング肉腫やその他の肉腫が発生するリスクが高くなることがあります。
疾患が発生する可能性を増大させるものは全てリスク因子と呼ばれます。このようなリスク因子がある小児全員がユーイング肉腫を発症するわけではなく、また、リスク因子が認められない小児にユーイング肉腫が発生することもあります。ファンコニー貧血の小児ではユーイング肉腫の発生リスクが高くなることがあります。お子さんにリスクがあるかもしれないと思われる場合は、担当の医師に相談してください。
ユーイング肉腫の徴候と症状には、腫瘍付近の腫れや痛みなどがあります。
これらのような徴候や症状は、ユーイング肉腫が原因のこともありますが、別の病態が原因である可能性もあります。以下の症状が1つでもみられる場合は、医師の診察を受けてください:
ユーイング肉腫の診断と病期分類には、骨と軟部組織を調べる検査法が用いられます。
ユーイング肉腫を診断し、がんの拡がりの程度を調べるには、骨と軟部組織、および周辺領域の画像を作成する検査法が有用です。がん細胞の骨や軟部組織の内部・周囲での拡がりや他の部位への転移の有無を調べるためのプロセスは、病期診断と呼ばれます。
治療計画を立てるには、がんが他の部位に転移しているかどうかを把握することが重要です。ユーイング肉腫の発見、診断、病期分類に用いられる検査と手技は、多くの場合、同時に行われます。
医師はユーイング肉腫の診断や病期診断を目的として、病歴および家族歴の聴取と身体診察に加えて、以下の検査や手技を行うことがあります:
ユーイング肉腫の診断を下すために生検が行われます。
生検で組織サンプルを採取した後、病理医がそれを顕微鏡で観察して、がんの徴候がないか調べます。生検については、治療を行う施設と同じ施設で実施することが推奨されます。ユーイング肉腫の診断には以下の種類の生検が用いられます:
- 切除生検:切除生検では、皮膚を切開して、そこから組織のサンプルを採取します。
- 針生検:針生検では、針を使って組織を採取します。
通常は、患者さんの治療を担当している専門医(病理医、放射線腫瘍医、外科医)が協力して、針を留置する位置や生検の切開場所を決定します。生検部位の選択は重要です。生検部位が適切に選択されないと、後でより広範な腫瘍摘出手術や放射線療法が必要になる場合があります。
がんが近くのリンパ節に拡がっている可能性がある場合は、1カ所以上のリンパ節を採取してがんの徴候かないか調べることがあります。
切除された組織には以下のような検査が実施されます:
- 染色体検査:組織のサンプルに含まれる細胞の染色体を観察して、その数を計測するとともに、染色体に破損、欠失、再構成、過剰などの変化がないか調べる臨床検査です。特定の染色体に認められる変化は、がんの徴候である可能性があります。染色体検査は、がんの診断、治療計画、治療効果の判定に用いられます。
- 免疫組織化学検査:抗体を利用して、患者さんから採取した組織のサンプルに特定の抗原(マーカー)が含まれていないか調べる臨床検査です。使用される抗体には通常、酵素や蛍光色素が連結されています。抗体が組織のサンプルに含まれる特定の抗原に結合すると、酵素や色素が活性化して、顕微鏡で抗原を観察できるようになります。この種の検査は、がんの診断やがんの種類の判別を進める一助として用いられます。
- フローサイトメトリー:サンプル中の細胞の数、サンプル中の生きている細胞の割合、細胞の特徴(大きさ、形状、細胞表面の腫瘍マーカーやその他のマーカーの有無など)を測定する臨床検査です。患者さんの血液、骨髄、または他の組織のサンプルから得られた細胞を蛍光色素で染色し、液体に入れて流し、細胞を1つずつライトの前に通過させます。検査結果は、蛍光色素で染色された細胞が光線にどう反応するかに基づいて判定されます。
- 分子生物学的検査:組織、血液、その他の体液のサンプルに特定の遺伝子、蛋白、その他の分子が含まれていないか調べる臨床検査です。分子生物学的検査は、一部のがんの診断を目的として、生検など他の検査とともに行われることもあります。分子生物学的検査では、一部のユーイング肉腫で生じる特定の遺伝子や染色体の変化がないか調べます。
- 逆転写-ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)検査:特定の遺伝子から作られるmRNAという遺伝物質の量を測定する臨床検査です。逆転写酵素を使用して特定のRNA断片を対応するDNA断片に変換して、DNAポリメラーゼという別の酵素による増幅(大量複製)を可能にします。増幅されたDNAコピーを解析することで、ある遺伝子から特定のmRNAが作られているかどうかを知ることができます。RT-PCR検査により、がん細胞の存在を示唆している可能性がある特定の遺伝子の活性化について調べることができます。この検査は遺伝子や染色体に特定の変化が生じているかどうかを調べる目的でも行われ、がんの診断に役立つことがあります。
特定の要因が予後(回復の見込み)に影響を及ぼします。
予後に影響を及ぼす要因は、治療の前と後で異なります。
予後に影響する治療前の要因には以下のものがあります:
予後に影響する治療後の要因には以下のものがあります:
初回治療後にがんが再発した場合、予後は以下の要因に左右されます:
- 最初の治療から2年以上経過した後でがんが再発したかどうか。
- がんが最初に発生した部位と他の部位で再発したかどうか、または1カ所でのみ再発したかどうか。
- ユーイング肉腫の病期診断
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ユーイング肉腫の診断がついた後には、がん細胞の他の部位への転移の有無を明らかにするために、さらに検査が行われます。
がんが他の部位に拡がっているかどうかを調べるためのプロセスは、病期診断と呼ばれます。ユーイング肉腫には、標準的な病期分類システムがありません。ユーイング肉腫の診断と病期診断のために行われた検査と手技の結果は、治療に関する決定を下すための検討材料になります。治療法はがんが限局性か転移性か、または再発したものかに基づいて決められます。
ユーイング肉腫は限局性、転移性、再発性のいずれかとして表されます。
再発ユーイング肉腫
これは治療後に再発した場合のことです。再発はがんが最初に発生した骨や軟部組織で起こることもあれば、それ以外の部位で起こることもあります。
体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。
- 治療選択肢の概要
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小児のユーイング肉腫に対する治療法には様々なものがあります。
ユーイング肉腫の患者さんは、様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。新しい治療法が標準治療よりも優れていることが複数の臨床試験で示された場合、その新しい治療法が標準治療になる可能性があります。
小児や青年のがんはまれな疾患であるため、臨床試験への参加を検討するべきです。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。
小児のユーイング肉腫の患者さんには、小児のがん治療に精通した医療従事者で構成されるチームが治療計画を策定するべきです。
治療は小児腫瘍医(小児がんの治療を専門とする医師)が監督します。小児腫瘍医は、小児ユーイング肉腫の治療に精通しつつ、同時に特定の医療分野を専門とする他の医療従事者と協力しながら治療に取り組んでいきます。具体的には以下のような専門医や専門家です:
以下の4種類の治療法が用いられます:
化学療法
化学療法は、薬を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによって、がんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入り、全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。多剤併用化学療法は複数の抗がん剤を使用する治療法です。
ユーイング腫瘍の治療では、全ての患者さんに全身に対する多剤併用化学療法が行われます。最初の治療として行われることが多く、その場合はおよそ6~12カ月にわたって続けられます。化学療法は、手術や放射線療法の前に腫瘍を縮小させ、体の他の部位に転移した腫瘍細胞を殺傷する目的でしばしば行われます。
詳しい情報については、軟部肉腫に対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。
放射線療法
放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用して、がん細胞の死滅や増殖阻止を図るがん治療です。外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんのある領域に放射線を照射する方法です。
放射線療法は、腫瘍が手術で切除できない場合や、腫瘍の切除手術では重要な身体機能や外見に影響が及ぶ場合に用いられます。腫瘍を小さくして手術で切除する組織の量を減らす目的でも用いられることがあります。また、手術後に残存した腫瘍や他の部位に転移した腫瘍を治療する目的で用いられることもあります。
放射線療法はさらに、骨の腫瘍による症状を和らげるための緩和療法として用いられることもあります。
手術
手術は通常、化学療法または放射線療法の実施後に残ったがんを取り除く目的で行われます。可能であれば、手術で腫瘍全体を切除します。組織や骨を切除した部分は、体の他の部位から採った組織や骨またはドナーから提供を受けた組織や骨などの移植片で埋め合わせることもできます。ときには、人工骨などのインプラントを使用することもあります。
手術時に視認できるがんを全て切除した場合も、残っているがん細胞を全て死滅させることを目的として、化学療法や放射線療法が実施される場合があります。このようにがんの再発リスクを減らすために手術の後に行われる治療は、術後補助療法と呼ばれます。
造血幹細胞移植を伴う大量化学療法
まず、がん細胞死滅させる目的で大量化学療法を行います。すると、このがん治療によって、造血幹細胞(未熟な血液細胞)を含めた正常な細胞も破壊されてしまいます。そこで造血幹細胞移植を行って、造血幹細胞を新しいものに置き換えます。患者さんから採取した血液または骨髄から造血幹細胞(未成熟の血液細胞)を取り出し、それを凍結保存しておきます。化学療法の終了後に、保存していた造血幹細胞を解凍し、それを点滴で患者さんの体内に戻します。体内に戻された造血幹細胞が成長することで、血液の機能が回復します。造血幹細胞移植を伴う化学療法は限局性または再発ユーイング肉腫の治療に用いられます。
この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。
本項では、臨床試験で研究されている治療について説明しています。現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。
免疫療法
免疫療法は、体の免疫系ががんに対抗するのを助ける治療法です。免疫療法には以下の種類があります:
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CAR T細胞療法:この治療法では、患者さんのT細胞(免疫細胞の一種)を改変して、がん細胞の表面にある特定の蛋白を攻撃する性質をもたせます。患者さんからT細胞を採取し、製造ラボでその表面に特殊な受容体を付加します。こうして改変した細胞は、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞と呼ばれます。製造ラボでCAR T細胞を増やしてから、点滴で患者さんに投与します。投与されたCAR T細胞は、患者さんの血液中で増加し、がん細胞を攻撃します。CAR T細胞療法は、再発したユーイング肉腫に対する治療法として研究されています。
CAR T細胞療法。製造ラボで患者さんのT細胞(免疫細胞の一種)を改変し、それらをがん細胞に結合させて殺傷する治療法です。患者さんの腕の静脈から血液をチューブを介してアフェレーシス装置(図には示されていません)に通し、T細胞などの白血球を採取して、残った血液は患者さんの体に戻します。その後、製造ラボでキメラ抗原受容体(CAR)と呼ばれる特別な受容体の遺伝子をT細胞に導入します。製造ラボでCAR T細胞を数百万個まで培養して、それらを患者さんに投与します。CAR T細胞は、がん細胞の抗原に結合して、それらの細胞を殺傷することができます。
ユーイング肉腫の治療は副作用を引き起こすことがあります。
がんの治療中に発生する副作用の詳細については、副作用(英語)のページをご覧ください。
がん治療による副作用のうち、治療後に始まって月単位または年単位で続くものは、晩期合併症(晩期障害)と呼ばれます。がん治療の晩期合併症(晩期障害)には以下のようなものがあります:
晩期合併症(晩期障害)には治療やコントロールが可能なものもあります。がんの治療によってお子さんに生じうる影響について担当医とよく相談することが重要です。詳しい情報については、小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)をご覧ください。
患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。
患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。
がんに対する今日の標準治療の多くは、過去に行われた臨床試験の結果を根拠としています。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、まだ人に用いられたことがない新しい治療法を受けることになる場合もあります。
患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがん治療を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が新しい効果的な治療法の発見につながらなくても、しばしば重要な問題に対する答えが得られ、研究を前進させる助けになります。
患者さんはがん治療の開始前だけでなく、開始後でも臨床試験に参加することができます。
ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。
臨床試験は米国各地で行われています。NCIが支援する臨床試験に関する情報は、NCIの臨床試験検索ウェブページで探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。他の組織によって支援されている臨床試験は、ClinicalTrials.govウェブサイトで探すことができます。
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CAR T細胞療法:この治療法では、患者さんのT細胞(免疫細胞の一種)を改変して、がん細胞の表面にある特定の蛋白を攻撃する性質をもたせます。患者さんからT細胞を採取し、製造ラボでその表面に特殊な受容体を付加します。こうして改変した細胞は、キメラ抗原受容体(CAR)T細胞と呼ばれます。製造ラボでCAR T細胞を増やしてから、点滴で患者さんに投与します。投与されたCAR T細胞は、患者さんの血液中で増加し、がん細胞を攻撃します。CAR T細胞療法は、再発したユーイング肉腫に対する治療法として研究されています。
- 限局性ユーイング肉腫の治療
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以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。
新たに診断された限局性ユーイング肉腫の標準治療には以下のようなものがあります:
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施されている場所に基づいて、臨床試験を検索することができます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- 転移性ユーイング肉腫の治療
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以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。
新たに診断された転移性ユーイング肉腫の標準治療には以下のようなものがあります:
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施されている場所に基づいて、臨床試験を検索することができます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- 再発ユーイング肉腫の治療
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以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。
再発ユーイング肉腫には標準治療が存在しませんが、以下のような治療選択肢があります:
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施されている場所に基づいて、臨床試験を検索することができます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- ユーイング肉腫についてさらに学ぶために
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米国国立がん研究所が提供しているユーイング肉腫に関する詳しい情報については、以下をご覧ください:
小児がんに関するさらなる情報とがん全般に関するその他の資料については、以下をご覧ください:
- 本PDQ要約について
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PDQについて
PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。
PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。
本要約の目的
このPDQがん情報要約では、小児ユーイング肉腫の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。
査読者および更新情報
PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。
患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。
臨床試験に関する情報
臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。
NCIのウェブサイトで臨床試験を検索することができます。より詳細な情報については、NCIのコンタクトセンターであるCancer Information Service(CIS)(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。
本要約の使用許可について
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本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:
PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Ewing Sarcoma Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/bone/patient/ewing-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389350]
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