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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

成人原発性肝がんの治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2016-07-06
    翻訳更新日 : 2017-02-17

PDQ Adult Treatment Editorial Board

 このPDQがん情報要約では、成人原発性肝がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

 PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

成人原発性肝がん

成人原発性肝がんについての一般的な情報

成人原発性肝がんは、肝臓の組織の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。

肝臓は体内で最も大きな臓器の1つです。4つのから構成され、胸郭の内部に位置し、右上腹部の空間の大部分を占めています。肝臓は数多くの重要な機能を果たしていますが、そのうちの3つを以下に示します:


  • 血液をろ過して有害物質を取り除き、それを便尿として体外に排泄できるようにする。

  • 食物に含まれる脂肪の消化を助ける胆汁を作っている。

  • 身体がエネルギーを消費するのに必要となるグリコーゲン(糖質)を貯蔵する。



肝臓の解剖図:図は、肝臓前面の右葉と左葉、胆管、胆嚢、胃、脾臓、膵臓、結腸、小腸を示す。肝臓の後面にある2つの葉は示されていない。



肝臓の解剖図。肝臓は、上腹部の胃、腸、胆嚢、膵臓の近くに位置しています。肝臓には4つの葉が存在します。肝臓の前面に2つの葉があり、後面に2つの小さな葉(示されていない)があります。



成人原発性肝がんには2種類が存在します。

成人原発性肝がんには、以下の2種類があります:


最もよくみられる成人原発性肝がんは肝細胞がんです。この種の肝がんは、世界的にみて、がん関連の死亡を3番目に多く引き起こしている疾患です。

本要約は、原発性肝がん(肝臓で最初に発生したがん)の治療について書かれたものです。他の部位で発生し、肝臓に転移したがんの治療法は、本要約で扱いません。

原発性肝がんは成人にも小児にも発生します。しかし、小児に対する治療法は成人の場合と異なります。(詳しい情報については、PDQの小児肝がんの治療に関する要約をご覧ください。)

成人原発性肝がんのリスクに影響を及ぼす要因に、肝炎と肝硬変があります。

疾患が発生する可能性を増大させるものは全てリスク因子と呼ばれます。リスク因子を持っていれば必ずがんになるというわけではありませんし、リスク因子を持っていなければがんにならないというわけでもありません。リスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。

以下は、成人原発性肝がんのリスク因子として考えられます:


  • B型肝炎またはC型肝炎にかかっていること。B型肝炎とC型肝炎の両方にかかっていると、リスクがさらに高くなります。

  • 次の原因で肝硬変にかかっていること:
    • 肝炎(特にC型肝炎)、または

    • 長年にわたる大量のアルコール摂取またはアルコール依存症。


  • メタボリックシンドローム、すなわち腹部周囲の余分な脂肪、高血糖、高血圧、トリグリセリドの高血中濃度、高密度リポ蛋白の低血中濃度などが同時に生じる一連の病態がみられること。

  • 肝硬変につながるものをはじめ、持続性の肝損傷を負っていること。

  • 必要以上のが体内に取り入れられ、蓄積されている病態であるヘモクロマトーシスを起こしていること。肝臓、心臓、膵臓に過剰な鉄が蓄積しています。

  • アフラトキシン(毒素の一種で、保存状態の悪い穀類やナッツ類などに繁殖する真菌によって作られる)を含有する食物を摂取していること。

成人原発性肝がんの徴候および症状に、右腹部に生じるしこりや痛みがあります。

こうした徴候症状は成人原発性肝がんが原因で起こることもあれば、他の病態が原因で起こることもあります。以下の症状が1つでもあれば、医師の診察を受けてください:


  • 体の右側の肋骨のすぐ下にできた硬いしこり。

  • 体の右側の上腹部の不快感。

  • 腹部の腫れ。

  • 右側の肩甲骨周辺や背中の痛み。

  • 黄疸(皮膚や白眼が黄色くなる症状)。

  • あざや出血が生じやすい。

  • 異常な疲労感または筋力低下。

  • 吐き気嘔吐

  • 食欲減退または少量の食事後の満腹感。

  • 原因不明の体重減少。

  • 色が薄くもろい便の排便と濃い色の尿。

  • 発熱

成人原発性肝がんの発見と診断には、肝臓と血液を調べる検査法が用いられます。

以下のような検査法や手技が用いられます:


  • 身体診察と病歴 聴取:しこりなどの通常みられない疾患の徴候に注意しながら、総体的に身体を調べる診察法。患者さんの健康習慣、過去の病歴、治療歴なども調べます。

  • 血清腫瘍マーカー試験 :採取した血液を調べて、臓器や組織腫瘍 細胞などから血液中に放出された特定の物質の量を測定する検査法。特定の物質の血中濃度が上昇している場合には、その物質と関連性のある特定の種類のがんの存在が疑われます。このような物質は腫瘍マーカーと呼ばれます。α-フェトプロテイン(AFP)の血中濃度の上昇は、肝がんの徴候である場合があります。ただし、他の種類のがんやがん以外の一部の病態(肝硬変や肝炎など)によっても、AFPの値が上昇してくる場合があります。時折、肝がんであるにもかかわらず、AFPの値が正常な場合もあります。

  • 肝機能検査 :採取した血液を調べて、肝臓から血液中に放出される特定の物質の濃度を測定する検査法。ここで、ある物質の値が正常値よりも高く出るということは、肝がんの徴候である可能性があります。

  • CTスキャン(CATスキャン):腹部など、体内の領域を様々な角度から撮影して、精細な連続画像を作成する検査法。この画像はX線装置に接続されたコンピュータによって作成されます。臓器や組織をより鮮明に映し出すために、造影剤静脈内に注射したり、患者さんに造影剤を飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影法(CT)やコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれます。造影剤を注射した後、肝臓内の異常な領域が鮮明に写るよう、3回に分けて画像を撮影します。この撮影法は3相CTと呼ばれます。スパイラルCTスキャンまたはヘリカルCT スキャンでは、らせん軌道を描きながら体の内部を撮影していくX線装置によって、体内領域の精細な連続画像が作成されます。

  • MRI(磁気共鳴画像法):磁気、電波、コンピュータを用いて、肝臓などの体内領域の精細な連続画像を作成する検査法。この検査法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれます。さらに、静脈内に造影剤を注入し、肝臓内部や周辺の血管の高精度の画像撮影も行います。この検査法はMRA(磁気共鳴血管造影法)と呼ばれます。造影剤を注射した後、肝臓内の異常な領域が鮮明に写るよう、3回に分けて画像を撮影します。この撮影法は3相MRIと呼ばれます。

  • 超音波検査:高エネルギーの音波(超音波)を内部の組織や臓器に反射させ、それによって生じたエコーを利用する検査法。このエコーを基にソノグラムと呼ばれる身体組織の画像が描出されます。この画像は後で見られるように印刷することもできます。

  • 生検 :細胞や組織を採取する手技のことで、採取されたサンプルは病理医によって顕微鏡で観察され、がんの徴候がないか調べられます。細胞や組織のサンプルを採取する手技には、以下のものがあります:
    • 穿刺吸引生検 :細い針を用いて、細胞、組織、体液を採取する検査法。

    • コア針生検 :わずかに幅広の針を使用して、細胞または組織を採取する検査法。

    • 腹腔鏡検査 :腹腔内の臓器を観察して疾患の徴候がないかを調べる外科的な検査法。まず腹壁の数ヵ所を小さく切開し、その切開口の1つから腹腔鏡(ライトの付いた細い管)を挿入します。同じ切開口または別の切開口から別の器具を挿入し、組織のサンプルを採取します。

     生検は、成人原発性肝がんの診断に必須であるわけではありません。


特定の要因が予後(回復の見込み)や治療法の選択肢に影響を及ぼします。

予後回復の見込み)と治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:


  • がんの病期腫瘍の大きさ、がんに侵されているのは肝臓の一部か全体か、もしくは体の他の部位にも転移しているか)。

  • 肝臓の機能の状態。

  • 患者さんの健康状態(肝硬変の有無を含む)。

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成人原発性肝がんの病期

成人原発性肝がんの診断がついた後には、がん細胞の肝臓内での拡がりや他の部位への転移の有無を明らかにするために、さらに検査が行われます。

がん肝臓内での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この過程で集められた情報を基にして病期が判定されます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。病期分類の過程では、以下のような検査法や手技が用いられます:


  • CTスキャン(CATスキャン):胸部や腹部骨盤などの領域を様々な角度から撮影して、精細な連続画像を作成する検査法。この画像はX線装置に接続されたコンピュータによって作成されます。臓器組織をより鮮明に映し出すために、造影剤静脈内に注射したり、患者さんに造影剤を飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影法(CT)やコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれます。

  • MRI(磁気共鳴画像法):磁気、電波、コンピュータを用いて、体内領域の精細な連続画像を作成する検査法。この検査法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれます。

  • PETスキャン(陽電子放射断層撮影):体内の悪性 腫瘍 細胞を検出するための検査法。まず放射性のあるブドウ糖の溶液を少量だけ静脈内に注射します。その後、周囲を回転しながら体の内部を調べていくPETスキャナという装置を用いて、ブドウ糖が消費されている体内の領域を示す画像を作成します。悪性腫瘍細胞は、正常な細胞よりも活発でブドウ糖をより多く取り込む性質があるため、画像ではより明るく映し出されます。

体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。

がんは組織リンパ系血液を介して拡がります:


  • 組織。がんは発生した場所から隣接する領域に拡がります。

  • リンパ系。がんは発生した場所からリンパ系に侵入して拡がります。がんはリンパ管を介して体内の他の部位へ移動します。

  • 血液。がんは発生した場所から血液に侵入して拡がります。がんは血管を介して体内の他の部位へ移動します。

がんは発生した場所から体内の他の部位に拡がることがあります。

がんが体内の他の部位に拡がることを転移と呼びます。がん細胞は発生した場所(原発腫瘍)から分離し、リンパ系や血液を介して移動します。


  • リンパ系。がんがリンパ系に侵入し、リンパ管を通って体内の他の部位へ移動して、そこで腫瘍転移性腫瘍)を形成します。

  • 血液。がんが血液中に侵入し、血管を通って体内の他の部位へ移動して、そこで腫瘍(転移性腫瘍)を形成します。

転移性腫瘍は、原発腫瘍と同じ種類の腫瘍です。例えば、原発性肝がんに転移した場合、肺にできたがん細胞は、実際は肝がん細胞です。この疾患は転移性肝がんであり、肺がんではありません。

成人原発性肝がんの病期分類には、バルセロナクリニック肝がん病期分類システム(Barcelona Clinic Liver Cancer Staging System)が用いられます。

数種類の肝がんの病期分類システムが存在します。ここでは、幅広く用いられているバルセロナクリニック肝がん(BCLC)病期分類システムについて説明します。このシステムは、以下の状態に基づいて、患者さんが回復する可能性について予測し、治療計画を立てるために用いられます。


  • がんの肝臓内での拡がり、または体の他の部位への転移の有無。

  • 肝臓の機能の状態。

  • 患者さんの健康状態と快適さ。

  • がんにより生じている症状

BCLC病期分類システムは5段階に分かれています:


  • 0期:最初期

  • A期:早期

  • B期:中間期

  • C期:進行期

  • D期:終末期

以下のような分類が治療計画に用いられます。
BCLC 0期、A期、B期

BCLC 0期、A期、B期では、がんを治癒させる治療が行われます。

BCLC C期およびD期

BCLC C期およびD期では、肝がんの症状を緩和し、患者さんの生活の質を改善するための治療が行われます。治療によってがんが治癒する可能性は低いと考えられます。

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再発成人原発性肝がん

再発成人原発性 肝がんは、治療が完了した後に再発した(再び現れた)がんです。がんは肝臓内に再発することもあれば、体の他の部位に再発することもあります。

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治療選択肢の概要

成人原発性肝がんの患者さんには様々な治療法が存在します。

成人原発性 肝がんの患者さんは様々な治療を受けることができます。そのなかには標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

肝がんの患者さんは、肝がん治療の専門家のチームによる治療を受けます。

この疾患の治療は腫瘍内科医(がんの治療を専門とする医師)が統括します。腫瘍内科医は、肝がん治療に特化した訓練を積んだ別の医療提供者に、患者さんを紹介することもあります。以下のような専門家への紹介が行われます:


標準治療として以下の7種類が用いられています:
サーベイランス(監視)

スクリーニングで見つかった1cm以下の病変に対するサーベイランス。3ヵ月ごとのフォローアップが一般的です。

手術

肝部分切除術肝臓のがんに侵されている部分を切除する手術)が実施されることがあります。組織楔状切除、肝全体の切除、肝臓の大部分とがん周囲の正常組織の切除などが行われます。手術後も、残った肝臓組織によって肝臓の機能は維持され、組織が再生することもあります。

肝移植

移植では、肝臓全体を切除して、ドナーから提供された健康な肝臓を移植します。肝移植は、がんの存在範囲が肝臓のみに限られ、なおかつ肝臓のドナーがみつかった場合に行われます。肝臓の提供を待たなければならない場合は、必要に応じて他の治療が実施されます。

焼灼(アブレーション)療法

焼灼(アブレーション)療法は組織を除去または破壊します。肝がんに対し、様々な種類の焼灼療法が用いられます:


  • ラジオ波焼灼術:皮膚から直接、または腹部の切開口から特殊な針を挿入し、腫瘍に到達させる手技。高エネルギーのラジオ波で針と腫瘍を熱し、がん細胞を殺傷します。

  • マイクロ波療法:マイクロ波で腫瘍を高温に加熱する治療の一種。これにより、がん細胞に損傷を与えて殺傷したり、放射線や特定の抗がんに反応しやすくすることができます。

  • 経皮的エタノール注入:小さな針を用いて腫瘍の内部に直接エタノール(純粋アルコール)を注入することにより、がん細胞を死滅させる治療法。いくつかの処置が必要になることがあります。通常は局所麻酔が用いられますが、肝臓内に腫瘍が数多く存在する場合は全身麻酔が施行されます。

  • 冷凍アブレーション:専用の装置を用いて、がん細胞を凍結させ破壊する治療法。この種の治療は凍結療法または凍結手術とも呼ばれます。超音波診断装置によるガイド下で実施されることもあります。

  • 電気穿孔療法:腫瘍内部に配置した電極から電気パルスを送出して、がん細胞を死滅させる治療法。電気穿孔療法は、臨床試験で研究されています。

塞栓療法

塞栓療法は、物質を使用して、肝動脈から腫瘍への流を遮断する、または減少させる療法です。腫瘍に酸素栄養分が供給されなくなると、増殖が止まります。塞栓療法は腫瘍を切除する手術や焼灼療法が受けられない患者さん、または腫瘍が肝臓外に拡がっていない患者さんに使用されます。

肝臓には肝門脈と肝動脈から血液が流入します。肝門脈から肝臓に運ばれる血液は、通常、正常な肝臓組織に行き渡ります。肝動脈から流入してくる血液は、通常、腫瘍に到達します。塞栓療法で肝動脈を遮断しても、健康な肝臓組織には引き続き、肝門脈からの血液が流入します。

塞栓療法には主に2種類があります:


  • 経動脈塞栓(TAE):大腿の内側に小さな切開を施し、そこからカテーテル(細くて柔軟性のある管)を挿入して、肝動脈内まで進めていきます。カテーテルを留置した後、肝動脈を詰まらせ、腫瘍への血流を遮断する物質を注入します。

  • 経動脈化学塞栓(TACE):この手技はTAEに似ていますが、抗がんを投与する点が異なります。この塞栓法は、小型のビーズに抗がん剤を付着させて肝動脈に注入するか、カテーテルを介して肝動脈に抗がん剤を注入し、その後、肝動脈を塞ぐ物質を注入する方法で行われます。その結果、抗がん剤の大半が腫瘍の近くにとどまり、体内の他の部位に送られる抗がん剤の量が少なくなります。この種の治療は化学塞栓とも呼ばれます。

標的療法

標的療法とは、正常な細胞には害を及ぼすことなく特定のがん細胞だけを認識し攻撃する性質をもった薬物やその他の物質を用いる治療法です。成人の肝がんは、細胞の分裂を阻止し、腫瘍の増殖に必要な新たな血管の成長を阻害する作用を持つ標的療法薬で治療する場合があります。

詳しい情報については、肝がんに対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用してがん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。放射線療法には2種類のものがあります:


  • 外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんに放射線を照射する方法です。特定の方法で放射線療法を実施すると、周辺の健康な組織の損傷を防ぐことができます。そうした種類の外照射療法には以下のようなものがあります:
    • 三次元原体照射療法:外照射療法の一種で、コンピュータを用いて腫瘍の三次元(3D)画像を作成するもので、腫瘍の形状に合わせて放射線ビームを調整します。これにより、周辺の正常組織の損傷を抑えながら、高い線量の放射線を腫瘍に照射することができます。

    • 定位放射線療法定位放射線療法は、外照射療法の一種です。毎回の治療で放射線を同じ位置に照射できるよう、専用の装置を用いて患者さんの姿勢を固定します。数日にわたり、1日1回、放射線照射装置で腫瘍に対して直接、通常より高い線量の放射線を照射します。毎回、患者さんに同じ姿勢をとってもらうことで、周辺の正常な組織に対する損傷を抑えます。この手法は、定位体外照射療法や定位放射線治療とも呼ばれます。

    • 陽子線治療:高エネルギー外照射療法の一種です。放射線治療装置で、陽子(正の電荷を帯びた小さな粒子)の流れをがん細胞にあて、殺傷します。この種の療法により、正常な組織の損傷が抑えられます。


  • 内照射療法は、放射性物質を針やシード、ワイヤー、カテーテルなどの中に封入し、それをがん組織の内部または周辺に直接留置する方法です。

放射線療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類と病期に応じて異なります。成人原発性肝がんの治療には外照射療法が用いられます。

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。

患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。

今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。

患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。

患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。

ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。

臨床試験は米国各地で行われています。詳しくは、治療選択肢のセクションにある現在進行中の治療臨床試験へのリンクを参照してください。そこで検索された情報はNCIの臨床試験一覧のものです。

フォローアップ検査が必要となることもあります。

がんの診断病期判定のために実施される検査のなかには、繰り返し行われるものがあります。治療の奏効の程度を確かめるために繰り返し行われる検査もあります。治療の継続、変更、中止などの決定はこうした検査の結果に基づいて判断されます。

治療が終わってからも度々受けることになる検査もあります。こうした検査の結果から、患者さんの状態の変化やがんの再発(再び現れること)の有無を知ることができます。こうした検査はフォローアップ検査または定期検査と呼ばれることがあります。

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成人原発性肝がんの治療選択肢

0期、A期、B期の成人原発性肝がん

0、A期、B期の成人原発性 肝がんの治療法には、以下のようなものがあります:


NCI支援のがん臨床試験リストから、0期成人原発性肝がん(BCLC)A期成人原発性肝がん(BCLC)B期成人原発性肝がん(BCLC)の患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

C期およびD期の成人原発性肝がんの病期

CおよびD期の成人原発性 肝がんの治療法には、以下のようなものがあります:


NCI支援のがん臨床試験リストから、C期成人原発性肝がん(BCLC)D期成人原発性肝がん(BCLC)の患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

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再発成人原発性肝がんの治療

再発成人原発性 肝がんの治療法には、以下のようなものがあります:


NCI支援のがん臨床試験リストから、再発成人原発性肝がんの患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

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本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、成人原発性肝がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

PDQには臨床試験のリストが掲載されており、NCIのウェブサイトから臨床試験を検索することができます。また、PDQには、臨床試験に参加している多数のがん専門医のリストも掲載されています。より詳細な情報については、Cancer Information Service(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Adult Treatment Editorial Board. PDQ Adult Primary Liver Cancer Treatment. Bethesda, MD: National Cancer Institute. Updated <MM/DD/YYYY>. Available at: http://www.cancer.gov/types/liver/patient/adult-liver-treatment-pdq. Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389251]

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