ページの先頭へ

最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

小児脳幹グリオーマの治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2016-05-18
    翻訳更新日 : 2017-02-17

PDQ Pediatric Treatment Editorial Board

 このPDQがん情報要約では、小児脳幹グリオーマの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

 PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

小児脳幹グリオーマ 小児脳腫瘍

小児脳幹グリオーマについての一般的な情報

小児脳幹グリオーマは、脳幹の組織の中に良性細胞(がんではない腫瘍細胞)や悪性細胞(がん細胞)ができる疾患です。

グリオーマは、グリア細胞から発生する腫瘍です。脳内のグリア細胞は、神経細胞を所定の位置に保持するとともに、栄養や酸素を神経細胞に届けており、さらに感染などの疾患から神経細胞を保護する役割を果たしています。

脳幹とは、脳のうちの脊髄とつながっている部分を指します。脳の一番下の部分で、頸部の背面のすぐ上にあります。脳幹は脳の一部で、呼吸や心拍数の調整を行っているほか、人間の基本的な動作(見る、聞く、歩く、話す、食べるなど)に必要となる神経や筋肉の制御を行っている部分です。小児脳幹グリオーマのほとんどは、脳橋グリオーマで、脳幹の一部である脳橋と呼ばれる場所に発生します。



脳の解剖図:右図はテント上領域(脳の上部)と後頭蓋窩/テント下領域(脳の下部後方)を示している。テント上領域には、大脳、側脳室、第3脳室、脈絡叢、視床下部、松果体、下垂体、視神経が含まれる。後頭蓋窩/テント下領域には、小脳、視蓋、第4脳室、脳幹(脳橋と髄質)が含まれる。テントと脊髄も示されている。左図は、大脳、脳室(液体で満たされた空間)、髄膜、頭蓋、小脳、脳幹(脳橋と髄質)、脊髄を示している。



脳の解剖図。テント上領域(脳の上部)には、大脳、側脳室、第3脳室(青色は脳脊髄液)、脈絡叢、視床下部、松果体、下垂体、視神経が含まれます。後頭蓋窩/テント下領域(脳の下部後方)には、小脳、視蓋、第4脳室、脳幹(脳橋と髄質)が含まれます。テントにより、テント上とテント下が区切られています(右図)。頭蓋と髄膜は脳と脊髄を保護しています(左図)。



脳腫瘍は、小児がんの中で3番目に多いがんです。

本要約では、原発性脳腫瘍(最初から脳に発生した腫瘍)の治療法について記載されています。転移性脳腫瘍(他の部位から発生したがん細胞が脳に転移してできた腫瘍)の治療法については、本要約では扱われていません。

脳腫瘍は小児にも成人にも発生しますが、成人と小児では治療法が異なってくる場合があります。詳しい情報については以下のPDQ要約をご覧ください:


脳腫瘍は、良性の(がんではない)場合もあれば、悪性の(がんである)場合もあります。

良性の脳腫瘍でも増殖すると、周辺の脳を圧迫します。まれですが、他の組織の中まで拡がることもあります。悪性の脳腫瘍は、急速に増殖して、他の脳組織の中まで拡がる傾向がみられます。腫瘍が脳内で増殖したり、脳を圧迫したりすると、その部分の脳が果たすべき機能が阻害される場合があります。脳腫瘍は良性でも悪性でも、徴候症状を引き起こして治療が必要になることがあります。

小児の脳幹グリオーマには2種類があります。

小児脳幹グリオーマは、びまん性内在性橋グリオーマ(DIPG)または限局性グリオーマのいずれかです。


  • DIPGは高悪性度腫瘍で、急速に増殖して、脳幹全体に拡がります。治療が難しく、予後回復の見込み)が不良です。3歳未満でDIPGと診断された幼児は、3歳以降に診断された小児に比べ、予後が良好であるようです。

  • 限局性グリオーマは増殖が遅く、脳幹の1つの領域に限局しています。治療はDIPGよりも容易で、予後も良好です。

小児の脳腫瘍はそのほとんどが原因不明です。

病気になるリスクを増大させるものは、全てリスク因子と呼ばれます。リスク因子を持っていれば必ずがんになるというわけではありませんし、リスク因子を持っていなければがんにならないというわけでもありません。お子さんのリスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。脳幹グリオーマで考えられるリスク因子には、以下のものがあります:


脳幹グリオーマの徴候や症状は、全てのお子さんで同じとは限りません。

徴候や症状は、以下の因子に左右されます:


  • 脳内の腫瘍発生部位。

  • 腫瘍の大きさと脳幹全体に拡がっているかどうか。

  • 腫瘍が増殖する速度。

  • お子さんの年齢と発育状況

腫瘍によっては、徴候や症状が現れないことがあります。徴候や症状が小児脳幹グリオーマにより引き起こされることがありますが、その他の病態によって生じることもあります。お子さんに以下の症状が1つでも認められた場合は、医師の診察を受けてください:


  • 顔や体の片側を動かすことができない。

  • 平衡感覚の喪失と歩行困難。

  • 視覚と聴覚の異常。

  • 朝方に起こる頭痛や嘔吐すると治まる頭痛。

  • 吐き気と嘔吐。

  • 異常な眠気。

  • 活力がいつもより高いまたは低い。

  • 行動の変化。

  • 学校での学習障害。

小児脳幹グリオーマの発見には脳を調べる検査法が用いられます。

以下のような検査法や手技が用いられることがあります:


  • 身体診察と病歴聴取:しこりなどの通常みられない疾患の徴候に注意しながら、総体的に身体を調べる診察法。患者さんの健康習慣、過去の病歴、治療歴なども調べます。

  • 神経学的検査 :脳や脊髄、神経の機能を調べる目的で行われる一連の問診と検査のこと。この検査のチェック項目には、患者さんの精神状態、協調運動、歩行能力、それに筋肉や感覚、反射がどの程度機能しているかなどが含まれます。この検査は、神経検査や神経学的診察と呼ばれることもあります。

  • ガドリニウムを使用するMRI(磁気共鳴画像法):磁気、電波、コンピュータを用いて、脳内領域の精細な連続画像を作成する検査法。まずガドリニウムと呼ばれる物質を患者さんの静脈内に注射します。ガドリニウムにはがん細胞の周辺に集まる性質があるため、撮影された画像ではがん細胞が明るく映し出されます。この検査法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれます。

特定の種類の脳幹グリオーマを診断するために、生検を行うことがあります。

MRI検査で腫瘍がDIPGであると確認された場合、通常は生検を実施せずに、腫瘍は除去しません。

MRI検査で限局性の脳幹グリオーマであると確認された場合は、生検を実施することがあります。頭蓋の一部を切除し、針を用いて脳組織のサンプルを採取します。コンピュータによる誘導の下で針が挿入される場合もあります。切除された組織は、病理医顕微鏡で観察して、がん細胞の有無を調べます。ここでがん細胞が発見された場合には、そのまま手術が継続され、安全を確保できる範囲内で可能な限りの腫瘍の摘出が行われます。



開頭術の図:頭皮の一部を切り取り、頭蓋骨片を切除し、脳を覆う硬膜を切開して脳を露出させている。頭皮の下の筋層も示されている。



開頭術:頭蓋骨に開口部を設け、頭蓋骨片を切除して脳の一部を露出させる手技。



摘出された組織に対して、以下の検査を行う場合があります:


  • 免疫組織化学検査 抗体を利用して、組織のサンプルに含まれる特定の抗原を調べる臨床検査。この抗体には通常、放射性物質または色素が結合されており、その作用によって顕微鏡で観察したときに組織が明るく見えます。この種の検査法は、脳幹グリオーマと他の脳腫瘍を判別するのに用いられることがあります。

特定の要因が予後(回復の見込み)や治療法の選択肢に影響を及ぼします。

予後と治療選択肢は、以下により左右されます:


  • 脳幹グリオーマの種類。

  • 脳幹グリオーマが存在している位置と脳幹内での拡がりの有無。

  • 診断された時点でのお子さんの年齢。

  • お子さんが神経線維腫症1型という疾患であるかどうか。

  • 新たに診断された腫瘍か、再発した(再び現れた)腫瘍か。

 | 

小児脳幹グリオーマの病期

がんの治療計画は、腫瘍が脳の1つの領域に限局しているのか、脳全体に拡がっているのかによって異なります。

病期分類とは、どれほど大きながんなのか、またはがんが転移しているかどうかを調べるために行うプロセスのことです。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。

小児脳幹グリオーマには、標準的な病期分類システムがありません。治療法は、以下に基づいて決定されます:


 | 

再発小児脳幹グリオーマ

限局性 脳幹グリオーマは、初期治療後何年も経過してから再発することがあります。腫瘍が脳に再発することもあれば、中枢神経系の他の部位に再発することもあります。がんの治療を開始する前に、画像検査生検、または手術を行って、がんの存在を確認し、存在するがんの量を明らかにする場合があります。

 | 

治療選択肢の概要

脳幹グリオーマの患者さんには様々な治療法が存在します。

脳幹グリオーマの患者さんは、様々な治療を受けることができます。そのなかには標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。

小児がんはまれな疾患ですので、臨床試験への参加を検討すべきです。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

小児脳幹グリオーマの治療では、小児脳腫瘍の治療に精通した医療提供者で構成されるチームによって治療計画が作成されるべきです。

この疾患の治療は、小児腫瘍医(小児がんの治療を専門とする医師)が統括します。小児腫瘍医は、小児脳腫瘍の治療に精通し、特定の医療分野を専門とした他の小児 医療提供者と協力しながら治療に取り組んでいきます。具体的には以下のような専門医や専門家が挙げられます:


小児脳幹グリオーマでは、がんと診断される前に徴候や症状が現れ、それが数ヵ月~数年にわたって続くことがあります。

小児脳幹グリオーマによる徴候症状は、数ヵ月または数年間も続くことがあります。腫瘍により引き起こされる徴候や症状は、診断の前にみられることもあります。治療中または治療直後には、治療に起因する徴候や症状が現れることもあります。

がんの治療のなかには、治療が終わってから何ヵ月または何年もたって副作用が現れるものがあります。

これらは晩期障害と呼ばれます。晩期障害には以下のようなものがあります:


  • 身体的問題。

  • 気分、感情、思考、学習、記憶における変化。

  • 二次がん(新しい種類のがん)。

晩期障害には治療や制御することが可能なものもあります。がんの治療によってお子さんに生じうる影響について担当医とよく相談することが重要です。(詳しい情報については、PDQ小児がん治療の晩期障害に関する要約をご覧ください)。

標準治療としては、以下の6種類が用いられています:
手術

本要約の一般的な情報のセクションで前述されているように、小児脳幹グリオーマの診断や治療を目的として、手術が行われる場合があります。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用してがん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。放射線療法には2種類のものがあります:


放射線療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類に応じて異なります。DIPGの治療には、外照射療法が使用されます。限局性脳幹グリオーマの治療には、外照射療法や内照射療法が用いられます。

脳への放射線療法実施の数ヵ月後に、画像検査で脳組織に変化がみられる場合があります。これらの変化は、放射線療法に起因している場合もあれば、腫瘍の増殖を意味している場合もあります。そのため、腫瘍が増殖していることを確認してから、さらなる治療を加えることが重要です。

化学療法

化学療法は、を用いてがん細胞を殺傷したり、その細胞分裂を妨害したりすることによって、がん細胞の増殖を阻止するがん治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脳脊髄液内や臓器内、あるいは腹部などの体内に薬剤を直接注入する化学療法では、その領域にあるがん細胞に薬が集中的に作用します(局所化学療法)。化学療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類に応じて異なります。

脳に対する放射線療法は幼児の成長や発達に悪影響を及ぼす危険性があることから、放射線療法の開始を遅らせたりその照射量を減らしたりすることを目的とした化学療法の利用方法が、現在臨床試験で検証されています。

脳脊髄液短絡術

脳脊髄液転換とは、脳に過剰に溜まった液体排出する際に用いられる方法です。シャント(長細い管)を脳室(脳内部の液体で満たされた空洞)から体の他の部位(通常は腹腔)まで皮膚の下を通して留置します。このシャントにより過剰に溜まった脳脊髄液が脳の外に排出され、体の他の部位で吸収されるようになります。

脳脊髄液(CSF)転換:図は、余分なCSFをチューブ(シャント)で脳室から腹部に排出する様子を示している。シャントは脳室から頸部と胸部の皮膚の下を通って腹部に達している。CSFの流れを調節する弁も示されている。



脳脊髄液(CSF)転換。余分なCSFはシャント(チューブ)を通して脳室から排出され、腹部に流れます。弁によりCSFの流れが調節されます。



経過観察

経過観察とは、徴候や症状の出現や変化がみられるまで、治療を一切行わずに患者さんの状態を注意深く監視していくことです。

標的療法

標的療法は、正常な細胞には害を及ぼすことなく特定のがん細胞だけを認識し攻撃する性質をもった薬物やその他の物質を用いる治療法です。

限局性脳幹グリオーマで、手術による切除が不可能な場合は、BRAFキナーゼ阻害薬による治療が考えられます。BRAFキナーゼ阻害薬は、BRAFという蛋白を阻害します。BRAF蛋白は、細胞の成長制御に関与しており、一部の種類の脳幹グリオーマで突然変異を起こしている(変化している)場合があります。突然変異を起こしているBRAFキナーゼ蛋白の阻害は、がん細胞の成長を妨げることに役立つ可能性があります。

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。

患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。

今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。

患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。

患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。

ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。

臨床試験は米国各地で行われています。詳しくは、治療選択肢のセクションにある現在進行中の治療臨床試験へのリンクを参照してください。そこで検索された情報はNCIの臨床試験一覧のものです。

フォローアップ検査が必要となることもあります。

がんの診断病期判定のために実施される検査のなかには、繰り返し行われるものがあります。治療の奏効の程度を確かめるために繰り返し行われる検査もあります。治療の継続、変更、中止などの決定はこうした検査の結果に基づいて判断されます。

治療が終わってからも度々受けることになる検査もあります。こうした検査の結果から、お子さんの状態の変化やがんの再発の有無を知ることができます。こうした検査はフォローアップ検査または定期検査と呼ばれることがあります。

治療後に実施した画像検査の結果から脳内に腫瘤が認められる場合は、生検を実施して、それが死んだ腫瘍細胞で構成されているのか、または新しいがん細胞が増殖しているのかを調べることがあります。長期生存が予想される小児では、MRIを定期的に行って、がんの再発の有無を調べることもあります。

 | 

小児脳幹グリオーマの治療選択肢

新たに診断された小児脳幹グリオーマ

新たに診断された小児脳幹グリオーマとは、その時点でまだ何の治療も行われていない腫瘍のことです。このような小児は、薬物の投与または治療を受けることで、腫瘍が原因で生じる徴候症状が緩和する場合があります。

びまん性内在性橋グリオーマ(DIPG)に対する標準治療には、以下のようなものがあります:


限局性 グリオーマの標準治療としては、以下のようなものがあります:


神経線維腫症1型の小児における脳幹グリオーマの治療は、経過観察となる場合があります。このような場合は腫瘍の増殖が遅いため、長期間にわたって特別な治療を行う必要がない場合もあります。

NCI支援のがん臨床試験リストから、未治療の小児脳幹グリオーマの患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。お子さんに適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

再発小児脳幹グリオーマ

再発 びまん性内在性橋グリオーマに対する標準治療はありません。この疾患の小児患者さんは、新しい治療法の臨床試験に参加して治療を受けることが可能です。

再発限局性小児脳幹グリオーマの治療法には、以下のようなものがあります:


NCI支援のがん臨床試験リストから、再発小児脳幹グリオーマの患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。お子さんに適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

 | 

本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、小児脳幹グリオーマの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

PDQには臨床試験のリストが掲載されており、NCIのウェブサイトから臨床試験を検索することができます。また、PDQには、臨床試験に参加している多数のがん専門医のリストも掲載されています。より詳細な情報については、Cancer Information Service(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board. PDQ Childhood Brain Stem Glioma Treatment. Bethesda, MD: National Cancer Institute. Updated <MM/DD/YYYY>. Available at: http://www.cancer.gov/types/brain/patient/child-glioma-treatment-pdq. Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389295]

本要約内の画像は、著者やイラストレーター、出版社より、PDQ要約内での使用に限定して、使用許可を得ています。PDQ要約から、その要約全体を使用せず画像のみを使用したい場合には、画像の所有者から許可を得なければなりません。その許可はNCIより与えることはできません。本要約内の画像の使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともに、Visuals Onlineで入手可能です。Visuals Onlineには、2,000以上の科学関連の画像が収載されています。

免責事項

PDQ要約の情報は、保険払い戻しに関する決定を行うために使用されるべきではありません。保険の適用範囲についての詳細な情報は、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手可能です。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトを通じてのお問い合わせやサポートの依頼に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載しています。ウェブサイトのE-mail Usから、Cancer.govに対して質問を送信することもできます。

 |