患者さん向け 食道がんの治療(成人)(PDQ®)

ご利用について

このPDQがん情報要約では、成人食道がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

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食道がんについての一般的な情報

食道がんは、食道の組織の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。

食道は筋肉でできた中空の管で、食べ物や飲み物をからまで送り込むという役割を担っています。食道の壁は、粘膜層、筋肉層、結合組織層などの何層かの組織から構成されています。食道がんは食道の内腔を覆う組織から発生して、増殖するにつれて他の層を越えて外側へと拡がっていきます。

消化器系の解剖図:図は食道、肝臓、胃、小腸、大腸を示す。

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食道と胃は上部消化器系の一部です。

最も一般的な2種類の食道がんには、悪性がん)化する細胞の種類に応じて以下のような名称が付けられています:

食道がんの発生リスクに影響を及ぼす要因に喫煙、過度の飲酒、バレット食道があります。

疾患が発生する危険性を増大させるものは全てリスク因子と呼ばれます。リスク因子を持っていれば必ずがんになるというわけではありませんし、リスク因子を持っていなければがんにならないというわけでもありません。リスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。リスク因子には以下のものがあります:

詳細については、PDQ食道がんの予防に関する要約をご覧ください。

食道がんの徴候や症状は、体重減少と嚥下時の痛みまたは嚥下困難です。

これらに加え、別の徴候症状が食道がんにより引き起こされることがありますが、その他の病態によって生じることもあります。以下の症状が1つでも認められた場合は、医師の診察を受けてください:

食道がんの診断には、食道を調べる検査法が用いられます。

以下のような検査法や手技が用いられます:

特定の要因が予後(回復の見込み)や治療法の選択肢に影響を及ぼします。

予後と治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:

食道がんでは、非常に早い段階で発見されれば回復の見込みが高くなります。しかし、食道がんは、診断された時点ですでに進行している場合も多くあります。末期の食道がんの場合は、治療を行うことは可能ですが、治癒はほとんど望めません。治療法の改善を目的に実施されている臨床試験への参加も検討すべきです。現在進行中の臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

食道がんの病期

食道がんの診断がついた後には、食道内でのがん細胞の拡がりや他の部位への転移の有無を明らかにするために、さらに検査が行われます。

がん細胞食道内部での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この過程で集められた情報を基にして病期が判定されます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。病期分類の過程では以下のような検査法や手技が用いられます:

体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。

がんは組織リンパ系血液を介して拡がります:

がんは発生した場所から体内の他の部位に拡がることがあります。

がんが体内の他の部位に拡がることを転移と呼びます。がん細胞は発生した場所(原発腫瘍)から分離し、リンパ系や血液を介して移動します。

転移性腫瘍は、原発腫瘍と同じ種類のがんです。例えば、食道がんが肺に転移した場合、肺にできたがん細胞は、実際は食道がんの細胞です。この疾患は転移性食道がんであり、肺がんではありません。

腫瘍の悪性度も、がんを記述し治療法を計画するために用いられます。

腫瘍の悪性度は、がん細胞を顕微鏡で観察したときの異常の度合いと、腫瘍の増殖や拡がりの速さを表します。食道がんは以下のように悪性度1~3で表されます:

食道扁平上皮がんでは以下のような病期が用いられます:

0期(高度異形成)

0期では、がん食道壁の最も内側を覆う組織に発生しています。0期は高度異形成とも呼ばれます。

0期の食道扁平上皮がん:図は食道と胃を示している。拡大図は、食道壁の内側を覆う組織に存在するがん細胞を示している。さらに食道壁の粘膜層、薄い筋層、粘膜下層、厚い筋層、結合組織層も示している。さらにリンパ節も示している。

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0期の食道扁平上皮がん。がんは食道壁の内側を覆う組織に発生しています。

I期の食道扁平上皮がん

I期は、がんが拡がっている箇所に応じて、さらにIA期とIB期に分けられます。

II期の食道扁平上皮がん

II期は、がんが拡がっている部位に応じて、さらにIIA期とIIB期に分けられます。

III期の食道扁平上皮がん

III期は、がんが拡がっている部位に応じて、さらにIIIA期とIIIB期に分けられます。

IV期の食道扁平上皮がん

IV期は、がんが拡がっている箇所に応じて、さらにIVA期とIVB期に分けられます。

食道腺がんでは以下のような病期が用いられます:

0期(高度異形成)

0期では、がん食道壁の最も内側を覆う組織に発生しています。0期は高度異形成とも呼ばれます。

0期の食道腺がん:図は食道と胃を示している。拡大図は、食道壁の内側を覆う組織に存在するがん細胞を示している。さらに食道壁の粘膜層、薄い筋層、粘膜下層、厚い筋層、結合組織層も示している。さらにリンパ節も示している。

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0期の食道腺がん。がんは食道壁の内側を覆う組織に発生しています。

I期の食道腺がん

I期は、がんが存在する部位に応じて、さらにIA期、IB期、IC期に分けられます。

II期の食道腺がん

II期は、がんが拡がっている部位に応じて、さらにIIA期とIIB期に分けられます。

III期の食道腺がん

III期は、がんが拡がっている部位に応じて、さらにIIIA期とIIIB期に分けられます。

IV期の食道腺がん

IV期は、がんが拡がっている箇所に応じて、さらにIVA期とIVB期に分けられます。

食道がんは治療後に再発する(再び現れる)ことがあります。

再発は食道に起こることもあれば、他の部位に起こることもあります。

治療選択肢の概要

食道がんの患者さんには様々な治療法が存在します。

食道がんの患者さんは様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

食道がんに対する治療の実施中には、特別な栄養摂取法が必要となります。

食道がんの患者さんの多くは、嚥下障害のために食事をとることが困難な状態にあります。腫瘍や治療の副作用によって食道が狭くなることがあるためです。患者さんによっては、静脈から栄養を直接摂取する場合もあります。自分で食事ができるようになるまで、栄養チューブ(鼻や口からに挿入される柔軟性のあるプラスチック製のチューブ)が必要になる場合もあります。

標準治療として以下の7種類が用いられています:

手術

手術は食道がんに対して最もよく用いられている治療法です。食道切除術と呼ばれる手術によって食道の一部が切除されることがあります。

食道がん手術を示した3つの図:左の図には食道のがんのある領域が、中央図にはがんと周辺組織が切除された様子が、そして右の図には引き上げられた胃と残った食道が接合された様子が示されている。

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食道切除術。食道の一部を切除し、胃を引き上げて残った食道につなげます。
残された食道の正常部分が胃に接合されるため、患者さんは手術後も食べ物や飲み物を飲み込むことができます。プラスチック製のチューブや小腸の一部を利用して接合する場合もあります。また、食道周辺のリンパ節を摘出して、顕微鏡での観察によってがん細胞の有無を調べることもあります。食道が腫瘍によって部分的に塞がれている場合は、食道の開通を維持するために、拡張式の金属製ステント(管)が食道の中に留置されます。
食道ステント。食道を塞いでいるがんを示す。右の2つの図には、がん患部の拡大図と食道を広げておくために食道内に留置されたステントが示されている。

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食道ステント。食道を広げておくための装置(ステント)を食道内に留置して、食べ物や飲み物が胃に送られるようにします。

食道にできた小型の早期がん高度異形成は、内視鏡切除術で除去する場合があります。皮膚に小さな切開を施す(切れ目を入れる)か、口などの体の開口部から、内視鏡(観察用のライトとレンズを備えた細いチューブ状の器具)を挿入します。内視鏡に取り付けた器具で組織を切除します。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用して、がん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。放射線療法には2種類のものがあります:

放射線療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類と病期に応じて異なります。外照射療法と内照射療法は食道がんの治療に用いられます。

放射線療法の実施中に食道を広げておくためにプラスチック製のチューブが挿入される場合もあります。これは食道挿管拡張術と呼ばれます。

化学療法

化学療法は、を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによって、がんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脳脊髄液内や臓器内、もしくは腔などの体内に薬剤を直接注入する化学療法では、薬はその領域にあるがん細胞に集中的に作用します(局所化学療法)。化学療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類と病期に応じて異なります。

詳しい情報については、食道がんに対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。

化学放射線療法

化学放射線療法は、化学療法と放射線療法を組み合わせて、両者の効果を増大させる治療法です。

レーザー治療

レーザー治療は、レーザー光線(照射幅の狭い強力な光線)を利用して、がん細胞を破壊する治療法です。

電気凝固療法

電気凝固療法は、電流を用いてがん細胞を破壊する治療法です。

免疫療法

免疫療法は、患者さんの免疫系を利用して、がんと戦う治療法です。体内で生産された物質や製造ラボで合成された物質を用いることによって、体が本来もっているがんに対する抵抗力を高めたり、誘導したり、回復させたりします。このようながんの治療法は生物学的療法の一種です。

免疫チェックポイント阻害薬 療法は、 手術で切除できない進行した食道がんおよび再発食道がんの患者さんに対する治療法として研究されている免疫療法の一種です。 T細胞などの免疫細胞や一部のがん細胞では、その表面にチェックポイント蛋白と呼ばれる免疫反応を抑止する蛋白が存在しています。これらの蛋白を大量に持つがん細胞は、T細胞による攻撃を受けず殺傷されません。免疫チェックポイント阻害薬はこれらの蛋白を阻害し、T細胞ががん細胞を殺傷する働きを促します。

免疫チェックポイント阻害薬療法には2種類のものがあります:

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

本項では、臨床試験で研究されている治療について説明しています。現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

標的療法

標的療法とは、特定のがん細胞を認識し攻撃する性質をもった薬物やその他の物質を用いる治療法です。標的療法では一般に、化学療法や放射線療法に比べて、正常な細胞に及ぼす害が少なくなります。モノクローナル抗体療法とは、食道がん治療の分野で使用されている標的療法の一種です。

モノクローナル抗体は製造ラボで作られ、がんなどの様々な疾患に対する治療に用いられる免疫系蛋白です。がん治療薬として、これらの抗体は、がん細胞や他の細胞上に存在してがん細胞の増殖に関与する特定の標的に結合する性質をもちます。これにより、抗体はがん細胞の死滅、増殖の阻止、転移の抑止などの効果を発揮できるようになります。モノクローナル抗体は点滴によって投与されます。単独で使用されることもありますが、薬や毒素、放射性物質などをがん細胞に直接送り届けるという用途でも用いられます。トラスツズマブは、食道がんに関して研究されているモノクローナル抗体です。食道がん細胞に増殖の指令を送る成長因子蛋白であるHER2の作用を阻害するために、投与されることがあります。

食道がんの治療は副作用を引き起こすことがあります。

がんの治療によって引き起こされる副作用に関する詳しい情報については、副作用(英語)のページをご覧ください。

患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。

患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。

今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。

患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。

患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。

ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。

臨床試験は米国各地で行われています。NCIが支援する臨床試験に関する情報は、NCIの臨床試験検索ウェブページで探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。他の組織によって支援されている臨床試験は、ClinicalTrials.govウェブサイトで探すことができます。

フォローアップ検査が必要となることもあります。

がんの診断病期判定のために実施される検査の中には、繰り返し行われるものがあります。治療の奏効の程度を確かめるために繰り返し行われる検査もあります。治療の継続、変更、中止などの決定はこうした検査の結果に基づいて判断されます。

治療が終わってからも度々受けることになる検査もあります。こうした検査の結果から、患者さんの状態の変化やがんの再発(再び現れること)の有無を知ることができます。こうした検査はフォローアップ検査または定期検査と呼ばれることがあります。

0期(高度異形成)の治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

0期食道上皮内がんの治療法には以下のようなものがあります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

I期食道がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

I期食道扁平上皮がんまたはI期食道腺がんの治療法には以下のようなものがあります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

II期食道がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

II期食道扁平上皮がんまたはII期食道腺がんの治療法には以下のようなものがあります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

III期食道がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

III期食道扁平上皮がんまたはIII期食道腺がんの治療法には以下のようなものがあります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

IV期食道がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

IV期食道扁平上皮がんまたはIV期食道腺がんの治療法には以下のようなものがあります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

再発食道がんの治療

以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。

再発食道がんの治療法には以下のようなものがあります:

NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。

食道がんについてさらに学ぶために

米国国立がん研究所が提供している食道がんに関する詳しい情報については、以下をご覧ください:

米国国立がん研究所が提供している一般的ながん情報とその他の資源については、以下をご覧ください:

本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、成人食道がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

NCIのウェブサイトで臨床試験を検索することができます。より詳細な情報については、NCIのコンタクトセンターであるCancer Information Service(CIS)(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

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本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Esophageal Cancer Treatment (Adult).Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/esophageal/patient/esophageal-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389463]

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