ご利用について
このPDQがん情報要約では、成人膵がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。
PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。
CONTENTS
- 膵がんについての一般的な情報
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膵がんは、膵臓の組織の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。
膵臓は全長約15cm(約6インチ)の腺で、細長い洋ナシを横にしたような形をしています。幅の広い方の端は膵頭部、中央部は膵体部、幅の狭い方の端は膵尾部と呼ばれます。膵臓は胃と脊椎の間に位置しています。
膵臓は主に次の2つの役割を果たしています:
消化液は膵臓外分泌細胞によって作られ、ホルモンは膵臓内分泌細胞によって作られます。膵がんの約95%は外分泌細胞から発生したものです。
本要約は、外分泌細胞由来の膵がんについて書かれたものです。内分泌細胞由来の膵がんに関する情報については、PDQの膵神経内分泌腫瘍(膵島細胞腫瘍)の治療に関する要約をご覧ください。
小児の膵がんに関する情報については、PDQの小児膵がんの治療に関する要約をご覧ください。
膵がんのリスクに影響を及ぼしうる因子に喫煙と既往歴があります。
疾患が発生する危険性を増大させるものは全てリスク因子と呼ばれます。リスク因子を持っていれば必ずがんになるというわけではありませんし、リスク因子を持っていなければがんにならないというわけでもありません。リスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。
膵がんのリスク因子には以下のものがあります:
膵がんの徴候と症状には、黄疸、痛み、体重減少などがあります。
膵がんでは、早期の徴候や症状がみられないことがあります。徴候や症状が現れたとしても、膵がんが原因の場合もあれば、別の病態が原因である可能性もあります。以下の問題がみられる場合は担当の医師にご相談ください:
膵がんを診断し病期を分類するために、膵臓を調べる検査が行われます。
膵がんの診断には、膵臓とその周囲の画像を撮影する検査法が用いられるのが通常です。がん細胞の膵臓内での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。膵がんでは、発見、診断および病期分類のための検査や手技を一度に実施するのが通常です。治療計画を立てるためには、膵がんの病期と手術での切除の可能性を把握しておくことが重要です。
以下のような検査法や手技が用いられます:
- 身体診察と病歴聴取:しこりなどの通常みられない疾患の徴候に注意しながら、総体的に身体を調べる診察法。患者さんの健康習慣、過去の病歴、治療歴なども調べます。
- 血液生化学検査:採取した血液を調べて、体内の臓器や組織から血液中に放出される特定の物質(ビリルビンなど)の濃度を測定する検査法。ある物質で異常な値(正常値よりも高い値や低い値)が出るということは、疾患の徴候である可能性があります。
- 腫瘍マーカー試験:採取した血液や尿、組織を調べて、臓器や組織、腫瘍細胞で作られた特定の物質(CA19-9やがん胎児性抗原[CEA]など)の量を測定する検査法。特定の物質の血中濃度が上昇している場合には、その物質と関連性のある特定の種類のがんの存在が疑われます。このような物質は腫瘍マーカーと呼ばれます。
- MRI(磁気共鳴画像法):磁気、電波、コンピュータを用いて、体内領域の精細な連続画像を作成する検査法。この検査法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれます。
- CTスキャン(CATスキャン):体内の領域を様々な角度から撮影して、精細な連続画像を作成する検査法。この画像はX線装置に接続されたコンピュータによって作成されます。臓器や組織をより鮮明に映し出すために、造影剤を静脈内に注射したり、患者さんに造影剤を飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影法(CT)やコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれます。スパイラルCTスキャン(ヘリカルCTスキャン)では、らせん状の軌道に沿って動きながら体の内部を調べていくX線機器により、非常に精細な体内領域の連続画像が作成されます。
- PETスキャン(陽電子放射断層撮影):体内の悪性腫瘍細胞を検出するための検査法。まず少量の放射性ブドウ糖を溶かした液体を静脈内に注射します。その後、周囲を回転しながら体の内部を調べていくPETスキャナという装置を用いて、ブドウ糖が消費されている体内の領域を示す画像を作成していきます。悪性腫瘍細胞は、正常な細胞よりも活発でブドウ糖をより多く取り込む性質があるため、画像ではより明るく映し出されます。PETスキャンとCTスキャンは同時に行われることがあります。この実施方法はPET-CTと呼ばれています。
- 腹部超音波検査:腹部内の画像を撮影するために実施される超音波検査。超音波振動子を腹部の皮膚に押し当て、腹部内に高エネルギーの音波(超音波)を放出します。この音波は内部の組織や臓器に反響し、エコーを作り出します。超音波振動子はそのエコーを受信してコンピュータに送信し、そのコンピュータでエコーを基にソノグラムと呼ばれる画像が作成されます。この画像は後で見られるように印刷することもできます。
- 内視鏡超音波検査(EUS):内視鏡を通常は口または直腸から体内に挿入して行われる検査法。内視鏡とは、観察用のライトとレンズを備えた細いチューブ状の器具のことです。内視鏡の末端部にはプローブが付いていて、これを用いて高エネルギーの音波(超音波)を体内の組織や臓器に反響させ、エコーを作り出します。このエコーを基にソノグラムと呼ばれる身体組織の画像が描出されます。この検査法は内視鏡下超音波検査とも呼ばれます。
- 内視鏡的逆行性膵胆管造影(ERCP):胆汁が肝臓から胆嚢へ流れる際に通る管と、胆嚢から小腸へ流れる際に通る管をX線撮影する検査法。膵がんでは、ときにこれらの管が狭くなることによって胆汁の流れが遮られ、その結果として黄疸が発生することがあります。まず内視鏡(ライトの付いた細い管)を口から挿入し、食道と胃を経由させて小腸の最初の部分まで到達させます。次に内視鏡の中にカテーテル(内視鏡より細い管)を通して膵管まで到達させます。その後このカテーテルを通して膵管内に造影剤を注入し、X線撮影を行います。膵管が腫瘍によって塞がれている場合には、細い管を挿入して開通させることもあります。この細い管(ステント)は、その開通を維持しておくために留置される場合もあります。さらに組織のサンプルを採取することもあります。
- 経皮経肝胆道造影(PTC):肝臓と胆管をX線撮影する検査法。まず肋骨の下の皮膚から肝臓内へ細い針を挿入します。その後、肝臓または胆管内に造影剤を注入し、X線撮影を行います。ここで塞がっている部分が発見された場合には、胆汁を体外の収集バッグか小腸内まで排出させるために、ステントと呼ばれる柔軟性に富んだ細い管を肝臓内に留置することがあります。この検査はERCPが行えない場合にのみ実施されます。
- 腹腔鏡検査:腹腔内の臓器を観察して疾患の徴候がないかを調べる外科的な検査法。まず腹壁の数ヵ所を小さく切開し、その切開口の1つから腹腔鏡(ライトの付いた細い管)を挿入します。腹腔鏡の末端部に超音波プローブが付いている場合は、この装置から高エネルギーの音波を発して膵臓などの体内の臓器に反響させることができます。こうして行う検査は、超音波腹腔鏡検査と呼ばれます。さらに別の器具を同じ切開口か別の切開口から挿入し、膵臓の組織サンプルや腹部の体液のサンプルを取得して、がんの有無を調べる検査に用いる場合もあります。
- 生検:細胞や組織を採取する手技のことで、採取されたサンプルは病理医によって顕微鏡で観察され、がんの徴候がないか調べられます。膵がんの場合、生検にはいくつかの方法があります。X線検査または超音波検査の際に、細針(穿刺吸引生検)またはコア針(コア針生検)を膵臓に挿入して細胞を採取する場合があります。腹腔鏡検査または腫瘍を切除する手術の際に組織を切除する場合もあります。
- 膵がんの病期
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膵がんでは、病期分類のための検査や手技を診断時に行うのが通常です。
がんの膵臓内での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この過程で集められた情報を基にして病期が判定されます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。膵がんでは、診断の際に用いられた検査結果の一部が病期分類の際にも用いられることがしばしばあります。詳細については、一般的な情報のセクションを参照してください。
体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。
がんは発生した場所から体内の他の部位に拡がることがあります。
がんが体内の他の部位に拡がることを転移と呼びます。がん細胞は発生した場所(原発腫瘍)から分離し、リンパ系や血液を介して移動します。
転移性腫瘍は、原発腫瘍と同じ種類の腫瘍です。例えば、膵がんが肝臓に転移した場合、肝臓にできたがん細胞は、実際は膵がんの細胞です。この疾患は転移性膵がんであり、肝がんではありません。
膵がんでは以下のような病期が用いられます:
- 治療選択肢の概要
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膵がんの患者さんには様々な治療法が存在します。
膵がんの患者さんは様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。
標準治療として以下の5種類が用いられています:
手術
がんが拡がっていて切除できない場合は、以下のような緩和手術によって症状の軽減と生活の質の改善を図ることがあります:
- 胆道バイパス術:がんにより胆管が塞がっていて胆汁が胆嚢内に溜まっている場合には、胆道バイパス術が実施されることがあります。この手術では、塞がっている部分の手前で胆嚢や胆管を切断して小腸に縫合し、問題の領域を迂回する新たな経路を造ります。
- 内視鏡的ステント留置術:腫瘍によって胆管が塞がっている場合には、溜まった胆汁を排出するために、内視鏡を用いて胆管内にステント(細い管)を留置することがあります。ステントを留置しカテーテルを介して胆汁を体外の袋に排出する場合と、塞がっている部分を迂回するようにステントを留置して胆汁を小腸内に排出する場合があります。
- 胃バイパス術:腫瘍によって胃の消化物の排出が遮られている場合は、通常食の摂取を可能にするために、胃と小腸を直接縫合することがあります。
化学療法
化学療法は、薬を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによって、がんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。併用化学療法は複数の抗がん剤を使用する治療法です。
詳しい情報については、膵がんに対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。
標的療法
標的療法とは、特定のがん細胞を認識し攻撃する性質をもった薬物やその他の物質を用いる治療法です。標的療法では一般に、化学療法や放射線療法に比べて、正常な細胞に及ぼす害が少なくなります。チロシンキナーゼ阻害薬(TKI):これらの標的療法薬は、腫瘍の増殖に必要となる信号を遮断します。エルロチニブは膵がんの治療に用いられるTKIです。
詳しい情報については、膵がんに対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。
膵がんによって生じる痛みにはいくつかの治療法があります。
腫瘍によって膵臓付近の神経や他の臓器が圧迫されると、痛みが生じてきます。鎮痛剤による治療では不十分な場合には、腹部の神経に働きかけて痛みを緩和する治療法が用いられます。圧迫されている神経の周辺に薬剤を注入する方法や、そのような神経を切断して痛みの感覚を遮断する方法などがあります。放射線療法の単独実施や化学療法と放射線療法の併用でも、腫瘍を小さくすることによって痛みを緩和できる可能性があります。詳細については、PDQのがんの疼痛に関する要約をご覧ください。
膵がんの患者さんには栄養面に特別な注意が必要です。
手術で膵臓を切除すると、食物の消化を助ける膵酵素の生産に悪影響を及ぼすことがあります。その結果として、食物の消化や栄養素の吸収に問題が生じてくることがあります。このため栄養失調の予防を目的として、膵酵素の代わりとなる薬が処方される場合があります。
この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。
本項では、臨床試験で研究されている治療について説明しています。現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。
患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。
患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。
今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。
患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。
患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。
ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。
臨床試験は米国各地で行われています。NCIが支援する臨床試験に関する情報は、NCIの臨床試験検索ウェブページで探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。他の組織によって支援されている臨床試験は、ClinicalTrials.govウェブサイトで探すことができます。
- 切除可能または切除不能境界膵がんの治療
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以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。
切除可能または切除不能境界膵がんの治療法には以下のようなものがあります:
ウィップル法、膵全摘術、膵体尾部切除術などの腫瘍を切除する手術。
がんの病期にかかわらず、緩和療法が開始されることがあります。膵がんの患者さんの生活の質を改善するための治療や症状の緩和を目的とした治療については、緩和療法のセクションをご覧ください。
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- 局所進行膵がんの治療
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以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。
がんの病期にかかわらず、緩和療法が開始されることがあります。膵がんの患者さんの生活の質を改善するための治療や症状の緩和を目的とした治療については、緩和療法のセクションをご覧ください。
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- 転移性または再発膵がんの治療
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以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。
転移または再発した膵がんの治療法には以下のようなものがあります:
がんの病期にかかわらず、緩和療法が開始されることがあります。膵がんの患者さんの生活の質を改善するための治療や症状の緩和を目的とした治療については、緩和療法のセクションをご覧ください。
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- 緩和療法
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以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。
緩和療法は膵がんの症状と合併症を管理することにより、患者さんの生活の質を改善することができます。
膵がんに対する緩和療法には以下のようなものがあります:
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- 膵がんについてさらに学ぶために
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米国国立がん研究所が提供している膵がんに関する詳しい情報については、以下をご覧ください:
米国国立がん研究所が提供している一般的ながん情報とその他の資源については、以下をご覧ください:
- 本PDQ要約について
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PDQについて
PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。
PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。
本要約の目的
このPDQがん情報要約では、成人膵がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。
査読者および更新情報
PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。
患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。
臨床試験に関する情報
臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。
NCIのウェブサイトで臨床試験を検索することができます。より詳細な情報については、NCIのコンタクトセンターであるCancer Information Service(CIS)(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。
本要約の使用許可について
PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。
本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:
PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Pancreatic Cancer Treatment (Adult).Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/pancreatic/patient/pancreatic-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389396]
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免責事項
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Cancer.govウェブサイトを通じてのお問い合わせやサポートの依頼に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載しています。ウェブサイトのE-mail Usから、Cancer.govに対して質問を送信することもできます。