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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

小細胞肺がんの治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2016-07-07
    翻訳更新日 : 2017-02-17

PDQ Adult Treatment Editorial Board

 このPDQがん情報要約では、小細胞肺がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

 PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

小細胞肺がん

小細胞肺がんについての一般的な情報

小細胞肺がんは、肺の組織の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。

は、胸部に位置する円錐形をした左右一対の呼吸器官です。肺の主な役割は、息を吸い込んだときに酸素を体内に取り込み、息を吐き出すときに二酸化炭素を体外に排出することです。左右の肺はそれぞれいくつかの部分に分かれていて、それらのことを肺と呼びます。左側の肺は2つの肺葉で構成されています。右側の肺には3つの肺葉があり、全体としては左側の肺よりも若干大きくなっています。肺の周りは胸膜と呼ばれる薄いで覆われています。また、肺には気管支と呼ばれる管が1本ずつ入り込んでいますが、これらは気管から伸びています。肺がんはときにこの気管支も侵します。肺の内部は、細気管支と呼ばれる小さな管と、肺胞と呼ばれる空気の入った微小な袋から構成されています。

呼吸器系の解剖図:右肺の上葉、中葉、下葉;左肺の上葉と下葉;気管、気管支、リンパ節、横隔膜を示す。拡大図には細気管支、肺胞、動脈、静脈が示されている。



呼吸器系の解剖図:気管、左右の肺とそれぞれの肺葉、気道を示しています。リンパ節と横隔膜も示されています。肺に吸い込まれた酸素は、肺胞の薄い膜を通過して血液中に取り込まれます(拡大図を参照)。



肺がん小細胞肺がん非小細胞肺がんの2種類に分けられます。

本要約は、小細胞肺がんとその治療について書かれたものです。肺がんに関する詳しい情報については、以下のPDQの要約をご覧ください:


小細胞肺がんには2種類のものがあります。

この2種類のがんには様々な細胞が関与しています。その種類ごとに、がん細胞の増殖の仕方や拡がり方が異なります。それぞれの種類の小細胞肺がんには、そのがん組織の中に認められる細胞の種類とその細胞を顕微鏡で観察したときの外観に応じて、以下のような名前が付けられています:


  • 小細胞がん(燕麦細胞がん)。

  • 混合型小細胞がん。

喫煙は小細胞肺がんの主要なリスク因子です。

疾患が発生する可能性を増大させるものは全てリスク因子と呼ばれます。リスク因子を持っていれば必ずがんになるというわけではありませんし、リスク因子を持っていなければがんにならないというわけでもありません。肺がんのリスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。

肺がんのリスク因子には以下のものがあります:


高齢であることは、ほとんどのがんで主要なリスク因子です。歳をとればとるほど、がんになる確率は高まります。

喫煙だけでなくそれ以外のリスク因子が同時に存在する場合は、肺がんのリスクはさらに高くなります。

小細胞肺がんの徴候や症状には、咳、息切れ、胸痛などがあります。

これらの徴候症状などは、小細胞肺がんや他の病態によって引き起こされます。以下の問題がみられる場合は担当の医師にご相談ください:


  • ‎‎胸部の不快感または痛み。

  • 時間が経っても治まらない咳や、悪化していく咳。

  • 呼吸障害。

  • 喘鳴(ぜんめい)。

  • (咳によって肺から排出される粘液に血が混じること)。

  • 嗄声(させい:声のしわがれ)。

  • 嚥下障害。

  • 食欲の減退。

  • 原因不明の体重減少。

  • ひどい疲労感。

  • 顔面や頸部の静脈の腫れ。

小細胞肺がんの発見、診断、病期判定には、肺を調べる検査法や手技が用いられます。

以下のような検査法や手技が用いられます:


  • 身体診察と病歴聴取:しこりなどの通常みられない疾患の徴候に注意しながら、総体的に身体を調べる診察法。患者さんの健康習慣(特に喫煙)や過去の職歴、病歴、治療歴なども調べます。

  • 臨床検査 組織や血液、尿などの身体から得られる検査材料を調べる内科的な検査法。こうした検査は疾患の診断、治療計画、治療効果の確認、長期的な病状のモニタリングなどに有用です。

  • 胸部X線 検査:胸部の臓器と骨のX線検査。X線は放射線の一種で、これを人の体を通してフィルム上に照射すると、そのフィルム上に体内領域の画像が映し出されます。

    胸部X線検査:図は患者さんがX線装置に背中を向けて立っている様子を示す。この検査では、X線を利用して胸部の臓器と骨の画像を撮影します。X線は患者さんの体内を通過してからフィルム上に到達します。
    
    


    胸部X線検査。この検査では、X線を利用して胸部の臓器と骨の画像を撮影します。X線は患者さんの体内を通過してからフィルム上に到達します。




  • 脳、胸部、腹部 CTスキャン (CATスキャン):体内の領域を様々な角度から撮影して、精細な連続画像を作成する検査法。この画像はX線装置に接続されたコンピュータによって作成されます。臓器や組織をより鮮明に映し出すために、造影剤を静脈内に注射したり、患者さんに造影剤を飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影法(CT)やコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれます。

  • 喀痰細胞診 :顕微鏡を用いて喀痰(咳によって肺から排出される粘液)中のがん細胞の有無を調べる検査法。

  • 生検 :細胞や組織を採取する手技のことで、採取されたサンプルは病理医によって顕微鏡で観察され、がんの徴候がないか調べられます。生検は以下のように様々な方法で実施されます:
    • 肺の穿刺吸引生検(FNA生検):細い針を用いて肺から組織や体液を採取する手技。肺の中で異常組織や体液が存在する場所を特定するために、CTスキャンや超音波診断法などの各種の画像検査法が用いられます。通常は皮膚上を小さく切開して、そこから生検用の針を異常組織や体液のある場所まで挿入します。続いてその針を用いてサンプルを採取し、それを検査室へと送ります。そして採取されたサンプルを病理医が顕微鏡で観察して、がん細胞の有無を調べます。なおこの手技の実施後には、肺から胸腔内に空気が漏れ出していないことを確認するために、胸部のX線撮影が行われます。

      肺の穿刺吸引生検:図には、CT(コンピュータ断層撮影)装置の中を水平に移動する台の上に横になった患者さんと肺の断面のX線画像を映したモニターが示されている。この図にはまた、X線画像を参考にして(胸壁から肺の異常組織のある領域へと)生検用の針を挿入する位置を決定している医師の姿も描かれている。右側の小さな図には、生検針が異常組織のある領域に挿入された状態の胸腔および肺の側面像が示されている。
      
      


      肺の穿刺吸引生検。患者さんにはCT(コンピュータ断層撮影)装置の中を水平に移動する台の上に横になってもらい、この装置によって体の内部のX線写真を撮影します。このX線画像は、肺のどこに異常組織が存在するのかを特定するのに役立ちます。続いて生検針を胸壁から肺の異常組織のある領域まで挿入します。この針を通して少量の組織を採取し、これを顕微鏡で観察して、がんの徴候がないかを調べます。




    • 気管支鏡検査 :気管の内部と肺の中の大気道の内部を観察して、異常な部分がないかを調べる検査法。気管支鏡が鼻または口を通して気管および肺の内部まで挿入されます。気管支鏡とは、観察用のライトとレンズを備えた細いチューブ状の器具のことです。組織のサンプルを採取するための器具が付いているものもあり、それで切除された組織は、顕微鏡での観察によってがんの徴候がないか調べられます。

      気管支鏡検査:口、気管、気管支を通して肺の内部まで挿入されている気管支鏡;気管と気管支に沿って存在するリンパ節;ならびに片方の肺に発生したがんを示す。左上の図には、台の上に横たわって気管支鏡検査を受けている患者さんの様子が示されている。
      
      


      気管支鏡検査。気管支鏡を口から気管および気管支を通して肺の内部まで挿入して、異常な部分がないかを調べます。気管支鏡とは、観察用のライトとレンズを備えた細いチューブ状の器具のことです。組織を切除するための器具を備えているものもあります。これにより組織のサンプルが採取されることもあり、顕微鏡で疾患の徴候を調べる検査が行われます。




    • 胸腔鏡検査 :胸腔内の臓器を観察して異常な部分がないかを調べる外科的手技。まず隣り合う2本の肋骨の間に切開を施し、ここから胸腔の内部へと胸腔鏡を挿入します。胸腔鏡とは、観察用のライトとレンズを備えた細いチューブ状の器具のことです。リンパ節などの組織のサンプルを採取するための器具が付いているものもあり、それで切除された組織は、顕微鏡での観察によってがんの徴候がないか調べられます。患者さんによっては、食道や肺の一部を切除するのにこの手技が用いられることもあります。目的の組織、臓器、リンパ節などに到達できない場合は、開胸術が実施されることもあります。この手技では、胸部を開くために肋骨の間に大きな切開が施されます。

    • 胸腔穿刺 :胸腔と肺の表面を覆っている膜の間に溜まった液体を針を用いて体外に排出させる手技。採取された液体は病理医が顕微鏡で観察して、がん細胞が含まれていないかを調べます。

    • 縦隔鏡検査 :両肺の間にある臓器、組織、リンパ節などを観察し、異常な部分がないかどうかを調べる外科的処置。まず胸骨の最上部を切開し、そこから縦隔鏡を胸部に挿入します。縦隔鏡とは、観察用のライトとレンズを備えた細いチューブ状の器具のことです。リンパ節などの組織のサンプルを採取するための器具が付いているものもあり、それで切除された組織は、顕微鏡での観察によってがんの徴候がないか調べられます。


  • 光学・電子顕微鏡検査:組織サンプル中の細胞を通常の顕微鏡と高性能の顕微鏡の両方で観察して、細胞に特定の変化がみられないかを調べる臨床検査。

  • 免疫組織化学検査 抗体を利用して、組織のサンプルに含まれる特定の抗原を調べる検査。この抗体には通常、放射性物質または色素が結合されており、その作用によって顕微鏡で観察したときに組織が明るく見えます。この種の検査法は、様々な種類のがんを判別するのに用いられます。

特定の要因が予後(回復の見込み)や治療法の選択肢に影響を及ぼします。

予後回復の見込み)と治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:


  • がんの病期(がんに侵されているのは胸内のみか、あるいは他の部位にも転移しているのか)。

  • 患者さんの年齢、性別、健康状態。

一部の患者さんでは、化学療法放射線療法の両方を受けたかどうかが、予後に影響を及ぼします。

小細胞肺がんでは、現在の治療法で完治する患者さんはごく一部に限られています。

治療法の改善を目的として数多くの臨床試験が実施されていますので、肺がんと診断された場合には、そうした臨床試験への参加を検討すべきです。どの病期の小細胞肺がんについても、米国のほとんどの地域で臨床試験が実施されています。現在進行中の臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

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小細胞肺がんの病期

小細胞肺がんの診断がついた後には、がん細胞の胸腔内での拡がりや他の部位への転移の有無を明らかにするために、さらに検査が行われます。

がんの胸腔内での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この過程で集められた情報を基にして病期が判定されます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。小細胞肺がん診断に用いられる検査法の一部は、病期判定の際にも用いられます。(一般的な情報のセクションをご覧ください。)

病期分類の過程で用いられるその他の検査法や手技には、以下のものがあります:


  • 脳のMRI(磁気共鳴画像法):磁気、電波、コンピュータを用いて、体内領域の精細な連続画像を作成する検査法。この検査法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれます。

  • CTスキャン(CATスキャン):脳や胸部、上腹部などの体内領域を様々な角度から撮影して、精細な連続画像を作成する検査法。この画像はX線装置に接続されたコンピュータによって作成されます。臓器組織をより鮮明に映し出すために、造影剤静脈内に注射したり、患者さんに造影剤を飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影法(CT)やコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれます。

  • PETスキャン(陽電子放射断層撮影):体内の悪性 腫瘍 細胞を検出するための検査法。まず放射性のあるブドウ糖の溶液を少量だけ静脈内に注射します。その後、周囲を回転しながら体の内部を調べていくPETスキャナという装置を用いて、ブドウ糖が消費されている体内の領域を示す画像を作成していきます。悪性腫瘍細胞は、正常な細胞よりも活発でブドウ糖をより多く取り込む性質があるため、画像ではより明るく映し出されます。PETスキャンとCTスキャンは同時に行われることがあります。この実施方法はPET-CTと呼ばれています。

  • 骨スキャン :骨の内部に活発に分裂している細胞(がん細胞など)が存在していないかを調べる検査法。まずごく少量の放射性物質を静脈内に注入し、血流に乗せて全身に巡らせます。この放射性物質には骨に集まっていく性質があるため、これを特殊な装置(スキャナ)を用いて検出します。

体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。

がんは組織リンパ系血液を介して拡がります:


  • 組織。がんは発生した場所から隣接する領域に拡がります。

  • リンパ系。がんは発生した場所からリンパ系に侵入して拡がります。がんはリンパ管を介して体内の他の部位へ移動します。

  • 血液。がんは発生した場所から血液に侵入して拡がります。がんは血管を介して体内の他の部位へ移動します。

がんは発生した場所から体内の他の部位に拡がることがあります。

がんが体内の他の部位に拡がることを転移と呼びます。がん細胞は発生した場所(原発腫瘍)から分離し、リンパ系や血液を介して移動します。


  • リンパ系。がんがリンパ系に侵入し、リンパ管を通って体内の他の部位へ移動して、そこで腫瘍転移性腫瘍)を形成します。

  • 血液。がんが血液中に侵入し、血管を通って体内の他の部位へ移動して、そこで腫瘍(転移性腫瘍)を形成します。

転移性腫瘍は、原発腫瘍と同じ種類の腫瘍です。例えば、小細胞肺がんが脳に転移した場合、脳にできたがん細胞は、実際は肺がんの細胞です。この病巣は転移性小細胞肺がんであり、脳腫瘍ではありません。

小細胞肺がんでは以下のような病期が用いられます:
限局期の小細胞肺がん

限局期では、がん内で最初に発生した部位に認められ、さらに両肺の間の領域または鎖骨の上方に位置するリンパ節に転移している場合があります。

進展期の小細胞肺がん

進展期では、がんの外部に拡がっているか、両肺の間の領域または鎖骨の上方に位置するリンパ節を越えて体の他の部位に転移しています。

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再発小細胞肺がん

再発 小細胞肺がんとは、治療後に再発した(再び現れた)がんのことをいいます。再発は、胸部に起こることもあれば、中枢神経系などの他の部位に起こることもあります。

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治療選択肢の概要

小細胞肺がんの患者さんには様々な治療法が存在します。

小細胞肺がんの患者さんは様々な治療を受けることができます。そのなかには標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

標準治療として以下の5種類が用いられています:
手術

がんが発見されるのが片方のとその付近のリンパ節だけに限られる場合は、手術が行われることもあります。しかし、この種類の肺がんでは、両方の肺で腫瘍が発見されるのが通常であるため、手術という方法が単独で用いられることはあまり多くありません。手術の際には、リンパ節にがんが存在するかどうかを調べるためにリンパ節の切除も行われます。ときには、肺がんの種類を特定するために、手術で肺組織のサンプルを採取することもあります。

たとえ医師が手術の際に確認できる全てのがんを切除したとしても、患者さんによっては、残っているがん細胞を全て死滅させることを目的として、術後に化学療法放射線療法を実施する場合があります。このようにがんの再発リスクを低減させるために手術の後に行われる治療は、術後補助療法と呼ばれます。

化学療法

化学療法は、を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによって、がんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脳脊髄液内や臓器内、もしくは腔などの体内に薬剤を直接注入する化学療法では、薬はその領域にあるがん細胞に集中的に作用します(局所化学療法)。化学療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類と病期に応じて異なります。

詳しい情報については、小細胞肺がんに対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用してがん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。放射線療法には2種類のものがあります。外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんに放射線を照射する方法です。内照射療法は、放射性物質を針やシード、ワイヤー、カテーテルなどの中に封入し、それをがん組織の内部または周辺に直接留置する方法です。予防的頭蓋照射(脳転移のリスクを低減させる目的で行われる脳への放射線療法)が行われる場合もあります。放射線療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類と病期に応じて異なります。

レーザー治療

レーザー治療は、レーザー光線(照射幅の狭い強力な光線)を利用してがん細胞を破壊する治療法です。

内視鏡的ステント留置術

内視鏡とは、体内の組織を観察するための細いチューブ状の器具のことです。内視鏡には観察用のライトとレンズが備わっており、ステントを体の組織に配置して、その組織を広げておくために使用することができます。内視鏡的ステント留置術は、異常な組織によって塞がれている気道を拡張するために用いられます。

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。

患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。

今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。

患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。

患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。

ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。

臨床試験は米国各地で行われています。詳しくは、治療選択肢のセクションにある現在進行中の治療臨床試験へのリンクを参照してください。そこで検索された情報はNCIの臨床試験一覧のものです。

フォローアップ検査が必要となることもあります。

がんの診断病期判定のために実施される検査のなかには、繰り返し行われるものがあります。治療の奏効の程度を確かめるために繰り返し行われる検査もあります。治療の継続、変更、中止などの決定はこうした検査の結果に基づいて判断されます。

治療が終わってからも度々受けることになる検査もあります。こうした検査の結果から、患者さんの状態の変化やがんの再発(再び現れること)の有無を知ることができます。こうした検査はフォローアップ検査または定期検査と呼ばれることがあります。

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病期ごとの治療選択肢

限局期の小細胞肺がん

限局期の小細胞肺がんの治療法には以下のようなものがあります:


  • 場合によっては胸部への放射線療法を伴う併用化学療法完全奏効を示す患者さんには、後で脳への放射線療法。

  • 放射線療法を受けることができない患者さんには、併用化学療法のみ。

  • 手術と、その後の化学療法

  • 手術と、その後の化学療法および放射線療法。

  • 完全奏効を示す患者さんには、がんの脳転移を予防するために、場合により脳への放射線療法。

  • 新しい化学療法、手術、放射線療法の臨床試験への参加。

NCI支援のがん臨床試験リストから、限局期小細胞肺がんの患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

進展期の小細胞肺がん

進展期の小細胞肺がんの治療法には以下のようなものがあります:


NCI支援のがん臨床試験リストから、進展期小細胞肺がんの患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

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再発小細胞肺がんの治療選択肢

再発 小細胞肺がんの治療法には以下のようなものがあります:


NCIのがん臨床試験リストから、再発小細胞肺がんの患者さんを現在受け入れている米国内の臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

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本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、小細胞肺がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

PDQには臨床試験のリストが掲載されており、NCIのウェブサイトから臨床試験を検索することができます。また、PDQには、臨床試験に参加している多数のがん専門医のリストも掲載されています。より詳細な情報については、Cancer Information Service(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Adult Treatment Editorial Board. PDQ Small Cell Lung Cancer Treatment. Bethesda, MD: National Cancer Institute. Updated <MM/DD/YYYY>. Available at: http://www.cancer.gov/types/lung/patient/small-cell-lung-treatment-pdq. Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389478]

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