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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

神経芽腫のスクリーニング(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2014-08-28
    翻訳更新日 : 2017-02-17

スクリーニングとは

スクリーニングとは、症状が現れてくる前にがんを発見しようとする試みのことです。実際にがんの早発見に役立つ場合もあります。異常 組織やがんも、早期に発見されれば治療が容易になる場合があります。症状が現れる頃には、がんが増殖し拡がり始めていることもあります。

ある種類のがんにかかりやすいのはどのような人々なのか、こうした疑問をより深く解明しようとする努力が科学者たちによって続けられています。さらに、がんの原因となりうる生活習慣や環境についても研究が重ねられています。こうして得られた情報は、がんのスクリーニング対象者の条件やスクリーニング検査の種類、それにその検査を受ける頻度について、医師が患者さんに助言をしていく際に役立てられています。

担当の医師からスクリーニング検査を勧められたとしても、必ずしもがんの存在を疑ってそうしているわけではないということを覚えておくことが重要です。スクリーニング検査はがんの症状が現れる前に実施されるものなのです。

スクリーニング検査の結果が異常であれば、がんの存在を確認するために、さらなる検査が必要になる場合もあります。こうした検査は診断検査と呼ばれます。

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神経芽腫についての一般的な情報

神経芽腫は、神経組織の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。

神経芽腫は多くの場合、副腎神経 組織から発生します。副腎は体内に2つあり、上腹部の背中側に位置する左右の腎臓の上に1つずつ存在しています。副腎では、心拍数や血圧血糖、それにストレスに対する反応などの調節に重要となるホルモンが作られています。神経芽腫はこの他にも、腹部、胸部、脊髄、頸部の脊椎付近の神経組織などから発生することもあります。



図は神経芽腫が発見される傍脊椎神経組織および副腎などの体内の部位を示している。他に、脊椎と左右の腎臓も示している。



神経芽腫は、副腎や首から骨盤にかけての傍脊椎神経組織に認められます。



神経芽腫の多くは幼児期に発生し、5歳になるまでに発症するのが通常です。

神経芽腫に関する詳しい情報については、PDQ神経芽腫の治療に関する要約をご覧ください。

神経芽腫は大半が生後1ヵ月までに診断されます。

神経芽腫は、乳児に発生するがんの中では最も多くみられるものです。新たに神経芽腫と診断される症例は1歳未満の乳児が最も多くなっています。そして年齢が上がっていくほど、新たに診断される症例数は減少していきます。神経芽腫は若干、女性よりも男性に多くみられます。

神経芽腫はときに出生前から発生している場合もありますが、その場合も、出生後に腫瘍が増殖を開始し、症状が現れ始めてから発見されるのが通常です。しかし、まれに、出生前に行われる胎児 超音波検査で神経芽腫が発見されることもあります。

神経芽腫のリスク因子については、よく分かっていません。
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神経芽腫のスクリーニング

様々な種類のがんを発見するために複数の検査法が用いられます。

スクリーニング検査のなかには、がんの早期発見に有効で、なおかつそのがんによる死亡の可能性を低減できるということが明らかとなっているために、実施されているものもあります。一方で、一部の人々の間でがんを発見できたことから実施されている検査法もありますが、こうした検査法にがんによる死亡リスクを低下させる効果があるのかどうかについては、臨床試験での証明が得られていません。

最もリスクが少なく最も有益な方法を発見すべく、現在もスクリーニング検査の研究が科学者たちによって行われています。また、がんスクリーニングの臨床試験を行う目的には、早期発見(症状が現れる前にがんを発見すること)によってがんによる死亡リスクが低減できるかどうかを明らかにすることも含まれています。一部の種類のがんでは、早のうちに発見し治療することで、回復の見込みが高まる場合があります。

がんのスクリーニング方法を研究するための臨床試験が米国各地で行われています。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のウェブサイトから入手することができます。

神経芽腫のスクリーニング検査には、標準的なものや決まって行われるものはありません。

神経芽腫を発見するためのスクリーニング検査には、標準的なものや決まって行われるものはありません。神経芽腫の有無を調べるための尿検査がときに行われますが、これは通常、生後6ヵ月の時点で実施されます。この検査では、24時間分の尿を溜めておいて、その中に含まれる特定の物質の量を測定します。ある物質で異常な値(正常値よりも高い値や低い値)が出るということは、その物質を作り出している臓器組織における疾患の徴候である可能性があります。ホモバニリン酸(HMA)とバニリルマンデル酸(VMA)という物質の測定値が正常値よりも高くなることは、神経芽腫の徴候である可能性があります。

神経芽腫のスクリーニングは、患者さんの生存期間の延長につながらない可能性もあります。

神経芽腫のスクリーニングはこの疾患による死亡の可能性を減らすことにはつながらない、という研究結果が示されています。これは、生後6ヵ月時点でのスクリーニングによって発見される神経芽腫のほとんどが、予後が良好な(回復の可能性が高い)種類の神経芽腫であるためです。

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神経芽腫のスクリーニングのリスク

スクリーニング検査にはリスクが伴います。

スクリーニング検査に関する判断は難しくなる場合があります。全てのスクリーニング検査が役に立つわけではなく、ほとんどはリスクを伴います。スクリーニング検査を受けようとする場合は、その前に検査について担当の医師とよく話し合っておくのがよいでしょう。検査に伴うリスクを把握し、さらにがん死亡のリスク低減という効果が実際に証明されているのかを知っておくことが重要です。

神経芽腫のスクリーニングのリスクとしては以下のものがあります:
神経芽腫が過剰診断される場合があります。

スクリーニング検査の結果、症状を引き起こすことも命を脅かすこともなかったであろう疾患が診断され、その治療が行われることになった場合、これを過剰診断と呼びます。例えば、尿検査によってホモバニリン酸(HMA)やバニリルマンデル酸(VMA)の測定値が異常高値となる場合には、おそらく神経芽腫に対する検査と治療が行われますが、これらの検査や治療は不必要である可能性もあります。現時点では、スクリーニング検査で発見された神経芽腫が何らかの症状を引き起こすものかそうでないかを判別する術はありません。そして、診断検査生検など)とがん治療(手術放射線療法化学療法など)には、身体面と感情面の両方について深刻なリスクを伴う場合があります。

偽陰性の検査結果が出る可能性もあります。

実際には神経芽腫が存在しているのにもかかわらず、スクリーニング検査の結果が正常と出る場合もあります。偽陰性の検査結果(実際にはがんが存在しているのに存在しないと判定された検査結果)を受けた人では、たとえ症状が現れていても、医師の診察を受けるのが遅くなる場合があります。

偽陽性の検査結果が出る可能性もあります。

実際にはがんが存在していないにもかかわらず、スクリーニング検査の結果が異常となる場合もあります。偽陽性の検査結果(実際にはがんは存在しないのに存在すると判定された検査結果)は不安の原因となることもあり、さらに、その後も検査が引き続き実施されていくのが通常で、そうした検査によるリスクも生じてきます。

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本要約の変更点(08/28/2014)

PDQ がん情報要約は定期的に見直され、新しい情報が利用可能になり次第更新されます。本セクションでは、上記の日付における本要約の最新変更点を記述しています。

本要約には画像が追加されました。

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本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、神経芽腫のスクリーニングに関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Screening and Prevention Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

PDQには臨床試験のリストが掲載されており、NCIのウェブサイトから臨床試験を検索することができます。また、PDQには、臨床試験に参加している多数のがん専門医のリストも掲載されています。より詳細な情報については、Cancer Information Service(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

National Cancer Institute: PDQ® Neuroblastoma Screening. Bethesda, MD: National Cancer Institute. Date last modified <MM/DD/YYYY>. Available at: http://www.cancer.gov/types/neuroblastoma/patient/neuroblastoma-screening-pdq. Accessed <MM/DD/YYYY>.

本要約内の画像は、著者やイラストレーター、出版社より、PDQ要約内での使用に限定して、使用許可を得ています。PDQ要約から、その要約全体を使用せず画像のみを使用したい場合には、画像の所有者から許可を得なければなりません。その許可はNCIより与えることはできません。本要約内の画像の使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともに、Visuals Onlineで入手可能です。Visuals Onlineには、2,000以上の科学関連の画像が収載されています。

免責事項

PDQ要約の情報は、保険払い戻しに関する決定を行うために使用されるべきではありません。保険の適用範囲についての詳細な情報は、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手可能です。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトを通じてのお問い合わせやサポートの依頼に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載しています。ウェブサイトのE-mail Usから、Cancer.govに対して質問を送信することもできます。

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本要約に関するご質問やご意見

本要約に関するご質問やご意見は、ウェブサイトのE-mail UsよりCancer.govにお送りください。ご質問等は英語でお書きください。英語以外ではお答えできません。

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