ページの先頭へ

最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

有毛細胞白血病の治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2016-03-18
    翻訳更新日 : 2016-05-25

PDQ Adult Treatment Editorial Board

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、有毛細胞白血病の治療について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

有毛細胞白血病

有毛細胞白血病に関する一般情報

予後因子

有毛細胞白血病は緩慢な経過を示す低悪性度のB細胞リンパ腫で、通常は以下の特徴を有する:


  • 循環血液中で細胞質突起(“毛髪状”の外見)を有するB細胞。

  • 脾腫。

  • リンパ節腫大はみられない。

  • 汎血球減少症。

  • 単球減少症。

診断

細胞にはB細胞抗原CD19、CD20、およびCD22に加えて、CD11c、CD25、およびCD103の同時発現がみられる。BRAF-V600E変異は有毛細胞白血病を特徴付ける遺伝子病変で、診断に用いることができる。 [1] [2] 治療法は、症状のある細胞減少症、巨脾またはその他の合併症の有無に基づいて決定する。全患者の約10%が全く治療を必要としないと思われる。


参考文献
  1. Tiacci E, Schiavoni G, Forconi F, et al.: Simple genetic diagnosis of hairy cell leukemia by sensitive detection of the BRAF-V600E mutation. Blood 119 (1): 192-5, 2012.[PUBMED Abstract]

  2. Naik RR, Saven A: My treatment approach to hairy cell leukemia. Mayo Clin Proc 87 (1): 67-76, 2012.[PUBMED Abstract]

 | 

有毛細胞白血病に関する病期情報

予後および治療法の両方に有用な、一般に認められている病期分類システムはない。

治療法の決定という目的のためには、この疾患を以下の2つのカテゴリーに大別して考えるのが最も望ましい。


未治療の有毛細胞白血病

未治療の有毛細胞白血病は、脾腫、さまざまな程度の白血球減少症(ときに白血球増加症)および/または汎血球減少症および著明な細胞質突起を有する異形細胞(すなわち、有毛細胞)による骨髄浸潤を特徴とする。骨髄は通常線維化しており、容易に吸引できない。このため、診断および有毛細胞の浸潤度の評価には骨髄生検が必要である。

進行性有毛細胞白血病

脾摘後(または何らかの全身療法後)の進行性有毛細胞白血病は、骨髄が進行的に有毛細胞により置換されることを特徴とし、治療に不応性の汎血球減少症を伴う。クラドリビン(2-クロロデオキシアデノシン、2-CdA)、ペントスタチンないしインターフェロンアルファで治療した進行性有毛細胞白血病患者は、このような治療のいずれかを開始してからの5年生存率は85%を超えると思われる。 [1] [2]


参考文献
  1. Frassoldati A, Lamparelli T, Federico M, et al.: Hairy cell leukemia: a clinical review based on 725 cases of the Italian Cooperative Group (ICGHCL). Italian Cooperative Group for Hairy Cell Leukemia. Leuk Lymphoma 13 (3-4): 307-16, 1994.[PUBMED Abstract]

  2. Kurzrock R, Strom SS, Estey E, et al.: Second cancer risk in hairy cell leukemia: analysis of 350 patients. J Clin Oncol 15 (5): 1803-10, 1997.[PUBMED Abstract]

 | 

有毛細胞白血病に対する治療法選択肢の概要

初期治療の選択肢は、クラドリビン(2-クロロデオキシアデノシン、2-CdA)またはペントスタチンである。 [1] [2] いずれの薬物も奏効率はほぼ同じであるが、第III相試験での比較は未だ行われていない。クラドリビンは持続点滴を1回または皮下注射を数回に分けて投与されるが、発熱性好中球減少症が高率にみられる。 [3] [4] [5] [6] 良好な効果を得るために、2クール以上の治療を必要とすることはまれである。末梢血球数が正常化し、完全寛解または安定した部分寛解が得られれば、その時点で治療を中止すべきである。残存病変があれば再燃が予測されるが、生存率に影響を及ぼすことはないと思われる。 [5] [7]

プリンアナログを用いた治療実施後に、強化療法または維持療法が、この疾患の再燃または進行の予防に果たす役割は評価されておらず、未だ明らかにされていない。ペントスタチンは長期にわたって間欠的に投与されるが、発熱を伴う合併症の発生率は低い。 [8] [9] 大部分の患者はこのようなプリンアナログによる治療後10年間にわたって無病状態を維持しているが、治癒を評価するのに十分な期間追跡された患者はいない。 [10] [11] 両ヌクレオシドアナログは、CD4の数を大幅に抑制(これは1年間持続しうる)し、二次悪性のリスクの潜在的増加が報告されている。 [5] [12]

SEERデータベースからの有毛細胞白血病生存者3,104人を対象にした研究により、特にホジキンおよび非ホジキンリンパ腫に対する二次がんのリスク増加(標準化発生比、1.24;95%信頼区間、1.11-1.37)が示された。 [13] 二次がんのリスク増加は、プリンヌクレオチドの導入前の20年間でもみられていた。 [13] 有毛細胞白血病患者でのクラドリビンの使用には、二次性悪性腫瘍のリスク増大の可能性がある(いくつかの研究で認められた6年後の観察値/予想値の比率は約1.8であった)。 [5] [12] ペントスタチンを用いたいくつかの研究では、二次性悪性腫瘍のリスク増大の報告はなかった。 [8] [10] [14] 重度の血小板減少症などを合併する少数の患者については、脾摘を考慮してもよい。 [15] 脾摘後、50%の患者が追加治療を必要とせず、長期生存者が多くみられる。特に感染症を併発した場合には、インターフェロンアルファによる治療がもう1つの治療選択肢となる。 [9] [16]

有毛細胞白血病の変異型は、特徴的な表現型をもち、一般的に白血球減少ではなく白血球増加を来す。 [17] [18] この変異型を有する患者は初期のクラドリビンに対する反応が乏しく、奏効期間も短く、一般的に、再燃すると再びプリンアナログに反応することはない。リツキシマブとプリンアナログの併用は評価段階にあり、至適治療を定義するには、さらなる研究が必要とされる。 [19]


参考文献
  1. Gidron A, Tallman MS: 2-CdA in the treatment of hairy cell leukemia: a review of long-term follow-up. Leuk Lymphoma 47 (11): 2301-7, 2006.[PUBMED Abstract]

  2. Grever MR, Lozanski G: Modern strategies for hairy cell leukemia. J Clin Oncol 29 (5): 583-90, 2011.[PUBMED Abstract]

  3. Hoffman MA, Janson D, Rose E, et al.: Treatment of hairy-cell leukemia with cladribine: response, toxicity, and long-term follow-up. J Clin Oncol 15 (3): 1138-42, 1997.[PUBMED Abstract]

  4. Cheson BD, Sorensen JM, Vena DA, et al.: Treatment of hairy cell leukemia with 2-chlorodeoxyadenosine via the Group C protocol mechanism of the National Cancer Institute: a report of 979 patients. J Clin Oncol 16 (9): 3007-15, 1998.[PUBMED Abstract]

  5. Goodman GR, Burian C, Koziol JA, et al.: Extended follow-up of patients with hairy cell leukemia after treatment with cladribine. J Clin Oncol 21 (5): 891-6, 2003.[PUBMED Abstract]

  6. Jehn U, Bartl R, Dietzfelbinger H, et al.: An update: 12-year follow-up of patients with hairy cell leukemia following treatment with 2-chlorodeoxyadenosine. Leukemia 18 (9): 1476-81, 2004.[PUBMED Abstract]

  7. Fayad L, Kurzrock R, Keating M, et al.: Treatment of hairy-cell leukemia (HCL) with 2-CdA: long term follow-up at M.D. Anderson Cancer Center. [Abstract] Blood 90 (suppl 1): A-2363, 1997.[PUBMED Abstract]

  8. Ribeiro P, Bouaffia F, Peaud PY, et al.: Long term outcome of patients with hairy cell leukemia treated with pentostatin. Cancer 85 (1): 65-71, 1999.[PUBMED Abstract]

  9. Grever M, Kopecky K, Foucar MK, et al.: Randomized comparison of pentostatin versus interferon alfa-2a in previously untreated patients with hairy cell leukemia: an intergroup study. J Clin Oncol 13 (4): 974-82, 1995.[PUBMED Abstract]

  10. Flinn IW, Kopecky KJ, Foucar MK, et al.: Long-term follow-up of remission duration, mortality, and second malignancies in hairy cell leukemia patients treated with pentostatin. Blood 96 (9): 2981-6, 2000.[PUBMED Abstract]

  11. Chadha P, Rademaker AW, Mendiratta P, et al.: Treatment of hairy cell leukemia with 2-chlorodeoxyadenosine (2-CdA): long-term follow-up of the Northwestern University experience. Blood 106 (1): 241-6, 2005.[PUBMED Abstract]

  12. Au WY, Klasa RJ, Gallagher R, et al.: Second malignancies in patients with hairy cell leukemia in british columbia: a 20-year experience. Blood 92 (4): 1160-4, 1998.[PUBMED Abstract]

  13. Hisada M, Chen BE, Jaffe ES, et al.: Second cancer incidence and cause-specific mortality among 3104 patients with hairy cell leukemia: a population-based study. J Natl Cancer Inst 99 (3): 215-22, 2007.[PUBMED Abstract]

  14. Kurzrock R, Strom SS, Estey E, et al.: Second cancer risk in hairy cell leukemia: analysis of 350 patients. J Clin Oncol 15 (5): 1803-10, 1997.[PUBMED Abstract]

  15. Golomb HM, Vardiman JW: Response to splenectomy in 65 patients with hairy cell leukemia: an evaluation of spleen weight and bone marrow involvement. Blood 61 (2): 349-52, 1983.[PUBMED Abstract]

  16. Capnist G, Federico M, Chisesi T, et al.: Long term results of interferon treatment in hairy cell leukemia. Italian Cooperative Group of Hairy Cell Leukemia (ICGHCL). Leuk Lymphoma 14 (5-6): 457-64, 1994.[PUBMED Abstract]

  17. Matutes E, Wotherspoon A, Catovsky D: The variant form of hairy-cell leukaemia. Best Pract Res Clin Haematol 16 (1): 41-56, 2003.[PUBMED Abstract]

  18. Arons E, Suntum T, Stetler-Stevenson M, et al.: VH4-34+ hairy cell leukemia, a new variant with poor prognosis despite standard therapy. Blood 114 (21): 4687-95, 2009.[PUBMED Abstract]

  19. Else M, Osuji N, Forconi F, et al.: The role of rituximab in combination with pentostatin or cladribine for the treatment of recurrent/refractory hairy cell leukemia. Cancer 110 (10): 2240-7, 2007.[PUBMED Abstract]

 | 

有毛細胞白血病の治療

未治療の有毛細胞白血病

有毛細胞白血病は高い確率で治療可能な疾患である。容易にコントロールできるため、多くの患者が薬剤を順次使用することにより長期にわたる生存期間を得ている。治療法は細胞減少症(特に症状のある場合)、脾腫の増大、疾患が進行している徴候またはこれ以外に通常みられる感染性合併症の有無に基づいて決定される。患者に症状がなく血球数が許容範囲内に維持されている場合は、治療を実施しないことが合理的である。

進行性有毛細胞白血病

標準治療法の選択肢:

  1. クラドリビン(2-クロロデオキシアデノシン、2-CdA)を5~7日間、持続点滴により静脈内投与するか、連日皮下注射を行うか、または連日2時間の点滴を行うことにより、完全奏効率50~80%および全奏効率85~95%という結果が得られる。 [1] [2] [3] [証拠レベル:3iiiDiv]米国国立がん研究所のCグループ機構により治療された患者979人の奏効率は、これより低かった(すなわち、完全寛解率50%、部分寛解率37%)。このような短期間の治療により得られた効果は長期間持続し、再燃例もクラドリビンを用いて再治療すれば奏効することが多い。 [4] [5] [6]

    40歳以下の患者83人を対象にした1件のレトロスペクティブ・レビューにより、全奏効者に対する初回再燃までの期間中央値は54ヵ月で、全生存期間中央値は診断から21年であったことが報告された。 [7] この薬物は発熱および免疫抑制を引き起こすことがある;治療した患者の33%に感染が実証された。クラドリビンにより発熱性好中球減少症を発症した患者のレトロスペクティブ研究では、フィルグラスチム(G-CSF)を投与しても、発熱した患者の割合、発熱日数および抗生物質投与の頻度に減少はみられなかった。 [8] (発熱に関する詳しい情報については、ほてりおよび寝汗に関するPDQ要約を参照のこと。)この薬物により二次性腫瘍発症のリスクが高まる可能性については、未だ見解の一致をみていない。

  2. ペントスタチンを3~6ヵ月にわたり隔週で静脈内投与することにより、完全奏効率50~76%および全奏効率80~87%という結果が得られている。 [9] [10] 完全寛解は長期にわたり持続している。追跡期間中央値が9年の2件の試験では、無再燃生存率が56~67%であった。 [11] [12] 副作用としては、発熱、免疫抑制、細胞減少症および腎機能低下が挙げられる。(発熱に関する詳しい情報については、ほてりおよび寝汗に関するPDQ要約を参照のこと。)ペントスタチンインターフェロンアルファとをランダムに比較したところ、ペントスタチンの方が有効率が高く持続期間も長かった。 [9]
  3. インターフェロンアルファを1年間にわたり週3回皮下投与することにより、完全奏効率10%および全奏効率80%という結果が得られている。この薬物を用いると、治療期間の初期にインフルエンザ様症候群が生じることが多い。後期の副作用として、うつ状態および嗜眠が挙げられる。(嗜眠に関する詳しい情報については、うつ病に関するPDQ要約および疲労関するPDQ要約を参照のこと。)奏効したが再燃した患者には通常インターフェロンアルファを用いた再治療が肯定的な反応をもたらす。 [13] 低用量の維持療法レジメンにより寛解期間を延長することができる。 [14] ペントスタチンインターフェロンアルファとをランダムに比較したところ、ペントスタチンの方が有意に有効率が高く持続期間も長かった。 [9]
  4. 有毛細胞白血病患者の大多数が、脾摘により部分的または完全に末梢血が正常化する。 [15] 脾摘後には通常、骨髄にほとんどまたは全く変化は起こらず、ほぼ全例が12~18ヵ月以内に進行性となっている。このため、脾摘に代わってより有効性の高いいくつかの治療法が用いられるようになっており、脾摘がこの疾患の治療に果たす役割は低下している。

クラドリビン + モノクローナル抗体であるリツキシマブの併用について検討する複数の試験が現在進行中である。

最新の臨床試験

未治療の有毛細胞白血病および初期治療の進行性有毛細胞白血病患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


参考文献
  1. Robak T, Błasińska-Morawiec M, Krykowski E, et al.: 2-chlorodeoxyadenosine (2-CdA) in 2-hour versus 24-hour intravenous infusion in the treatment of patients with hairy cell leukemia. Leuk Lymphoma 22 (1-2): 107-11, 1996.[PUBMED Abstract]

  2. Robak T, Jamroziak K, Gora-Tybor J, et al.: Cladribine in a weekly versus daily schedule for untreated active hairy cell leukemia: final report from the Polish Adult Leukemia Group (PALG) of a prospective, randomized, multicenter trial. Blood 109 (9): 3672-5, 2007.[PUBMED Abstract]

  3. Zenhäusern R, Schmitz SF, Solenthaler M, et al.: Randomized trial of daily versus weekly administration of 2-chlorodeoxyadenosine in patients with hairy cell leukemia: a multicenter phase III trial (SAKK 32/98). Leuk Lymphoma 50 (9): 1501-11, 2009.[PUBMED Abstract]

  4. Jehn U, Bartl R, Dietzfelbinger H, et al.: An update: 12-year follow-up of patients with hairy cell leukemia following treatment with 2-chlorodeoxyadenosine. Leukemia 18 (9): 1476-81, 2004.[PUBMED Abstract]

  5. Chadha P, Rademaker AW, Mendiratta P, et al.: Treatment of hairy cell leukemia with 2-chlorodeoxyadenosine (2-CdA): long-term follow-up of the Northwestern University experience. Blood 106 (1): 241-6, 2005.[PUBMED Abstract]

  6. Else M, Dearden CE, Matutes E, et al.: Long-term follow-up of 233 patients with hairy cell leukaemia, treated initially with pentostatin or cladribine, at a median of 16 years from diagnosis. Br J Haematol 145 (6): 733-40, 2009.[PUBMED Abstract]

  7. Rosenberg JD, Burian C, Waalen J, et al.: Clinical characteristics and long-term outcome of young hairy cell leukemia patients treated with cladribine: a single-institution series. Blood 123 (2): 177-83, 2014.[PUBMED Abstract]

  8. Saven A, Burian C, Adusumalli J, et al.: Filgrastim for cladribine-induced neutropenic fever in patients with hairy cell leukemia. Blood 93 (8): 2471-7, 1999.[PUBMED Abstract]

  9. Grever M, Kopecky K, Foucar MK, et al.: Randomized comparison of pentostatin versus interferon alfa-2a in previously untreated patients with hairy cell leukemia: an intergroup study. J Clin Oncol 13 (4): 974-82, 1995.[PUBMED Abstract]

  10. Ribeiro P, Bouaffia F, Peaud PY, et al.: Long term outcome of patients with hairy cell leukemia treated with pentostatin. Cancer 85 (1): 65-71, 1999.[PUBMED Abstract]

  11. Johnston JB, Eisenhauer E, Wainman N, et al.: Long-term outcome following treatment of hairy cell leukemia with pentostatin (Nipent): a National Cancer Institute of Canada study. Semin Oncol 27 (2 Suppl 5): 32-6, 2000.[PUBMED Abstract]

  12. Flinn IW, Kopecky KJ, Foucar MK, et al.: Long-term follow-up of remission duration, mortality, and second malignancies in hairy cell leukemia patients treated with pentostatin. Blood 96 (9): 2981-6, 2000.[PUBMED Abstract]

  13. Golomb HM, Ratain MJ, Fefer A, et al.: Randomized study of the duration of treatment with interferon alfa-2B in patients with hairy cell leukemia. J Natl Cancer Inst 80 (5): 369-73, 1988.[PUBMED Abstract]

  14. Capnist G, Federico M, Chisesi T, et al.: Long term results of interferon treatment in hairy cell leukemia. Italian Cooperative Group of Hairy Cell Leukemia (ICGHCL). Leuk Lymphoma 14 (5-6): 457-64, 1994.[PUBMED Abstract]

  15. Golomb HM, Vardiman JW: Response to splenectomy in 65 patients with hairy cell leukemia: an evaluation of spleen weight and bone marrow involvement. Blood 61 (2): 349-52, 1983.[PUBMED Abstract]

 | 

再燃または難治性の有毛細胞白血病

クラドリビンまたはペントスタチンの初回コース後の再燃患者は、同じ薬物または別のプリンアナログを用いた再治療がしばしば奏効する。 [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7] プリンアナログ療法後またはインターフェロン投与後に疾患が多発性に再燃するか、この治療に抵抗性の患者において、リツキシマブは持続的完全寛解を誘導でき、毒性作用はほとんどみられない。 [8] [9] [10] [11] [証拠レベル:3iiiDiv]リツキシマブによるその後の免疫抑制がみられないことから、この治療は臨床試験のない再燃患者における一般的な選択肢となっている。 [10] リツキシマブクラドリビンまたはペントスタチンとの併用は完全寛解の達成において効果が認められ、臨床評価段階にある。 [6] [12] [13]

臨床評価段階にある抗CD25と抗CD22の両方の遺伝子組換え型免疫毒素を用いれば、疾患がプリンアナログまたはリツキシマブによる再治療に抵抗性の患者に完全寛解をもたらしうる。 [14] [15] [16] インターフェロンアルファと脾摘は他の選択肢を使い尽くした場合に検討できる治療法の選択肢である。 [12] [13]

BRAF-V600E変異はほぼ100%の古典的有毛細胞白血病患者に生じており、他のB細胞リンパ腫および白血病(有毛細胞白血病の変異型を含む)にはほとんどみられない。 [17] 米国およびイタリアにおける2件の第II相多施設研究では、BRAF阻害剤、vemurafenibの4ヵ月間の経口投与が評価された。追跡期間中央値で23ヵ月後、患者50人の全奏効率は98%、完全奏効率は38%、2件の研究の無治療生存期間の中央値は25ヵ月と18ヵ月であった。 [18] [証拠レベル:3iiiDiv]

臨床試験(進行中のCAT-8015-1001[NCT00462189]と終了済みのNCI-04-C-0014を含む)において、この患者集団に対する新たな治療法が評価されている、または評価された。

一部の症例には、積極的な大量化学療法が有効であるが、この治療による合併症発生率および死亡率は高い。このため、より効果の頻度が高い他の治療法を使い尽した場合を除いて、この治療法は考慮すべきではない。

最新の臨床試験

難治性有毛細胞白血病患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


参考文献
  1. Hoffman MA, Janson D, Rose E, et al.: Treatment of hairy-cell leukemia with cladribine: response, toxicity, and long-term follow-up. J Clin Oncol 15 (3): 1138-42, 1997.[PUBMED Abstract]

  2. Goodman GR, Burian C, Koziol JA, et al.: Extended follow-up of patients with hairy cell leukemia after treatment with cladribine. J Clin Oncol 21 (5): 891-6, 2003.[PUBMED Abstract]

  3. Ribeiro P, Bouaffia F, Peaud PY, et al.: Long term outcome of patients with hairy cell leukemia treated with pentostatin. Cancer 85 (1): 65-71, 1999.[PUBMED Abstract]

  4. Zinzani PL, Magagnoli M, Bendandi M, et al.: Long-term follow-up of hairy cell leukemia patients treated with 2-chlorodeoxyadenosine. Haematologica 85 (9): 922-5, 2000.[PUBMED Abstract]

  5. Gidron A, Tallman MS: 2-CdA in the treatment of hairy cell leukemia: a review of long-term follow-up. Leuk Lymphoma 47 (11): 2301-7, 2006.[PUBMED Abstract]

  6. Else M, Dearden CE, Matutes E, et al.: Long-term follow-up of 233 patients with hairy cell leukaemia, treated initially with pentostatin or cladribine, at a median of 16 years from diagnosis. Br J Haematol 145 (6): 733-40, 2009.[PUBMED Abstract]

  7. Gerrie AS, Zypchen LN, Connors JM: Fludarabine and rituximab for relapsed or refractory hairy cell leukemia. Blood 119 (9): 1988-91, 2012.[PUBMED Abstract]

  8. Hagberg H, Lundholm L: Rituximab, a chimaeric anti-CD20 monoclonal antibody, in the treatment of hairy cell leukaemia. Br J Haematol 115 (3): 609-11, 2001.[PUBMED Abstract]

  9. Lauria F, Lenoci M, Annino L, et al.: Efficacy of anti-CD20 monoclonal antibodies (Mabthera) in patients with progressed hairy cell leukemia. Haematologica 86 (10): 1046-50, 2001.[PUBMED Abstract]

  10. Thomas DA, O'Brien S, Bueso-Ramos C, et al.: Rituximab in relapsed or refractory hairy cell leukemia. Blood 102 (12): 3906-11, 2003.[PUBMED Abstract]

  11. Angelopoulou MK, Pangalis GA, Sachanas S, et al.: Outcome and toxicity in relapsed hairy cell leukemia patients treated with rituximab. Leuk Lymphoma 49 (9): 1817-20, 2008.[PUBMED Abstract]

  12. Ravandi F, O'Brien S, Jorgensen J, et al.: Phase 2 study of cladribine followed by rituximab in patients with hairy cell leukemia. Blood 118 (14): 3818-23, 2011.[PUBMED Abstract]

  13. Else M, Dearden CE, Matutes E, et al.: Rituximab with pentostatin or cladribine: an effective combination treatment for hairy cell leukemia after disease recurrence. Leuk Lymphoma 52 (Suppl 2): 75-8, 2011.[PUBMED Abstract]

  14. Kreitman RJ, Wilson WH, White JD, et al.: Phase I trial of recombinant immunotoxin anti-Tac(Fv)-PE38 (LMB-2) in patients with hematologic malignancies. J Clin Oncol 18 (8): 1622-36, 2000.[PUBMED Abstract]

  15. Kreitman RJ, Stetler-Stevenson M, Margulies I, et al.: Phase II trial of recombinant immunotoxin RFB4(dsFv)-PE38 (BL22) in patients with hairy cell leukemia. J Clin Oncol 27 (18): 2983-90, 2009.[PUBMED Abstract]

  16. Kreitman RJ, Tallman MS, Robak T, et al.: Phase I trial of anti-CD22 recombinant immunotoxin moxetumomab pasudotox (CAT-8015 or HA22) in patients with hairy cell leukemia. J Clin Oncol 30 (15): 1822-8, 2012.[PUBMED Abstract]

  17. Pettirossi V, Santi A, Imperi E, et al.: BRAF inhibitors reverse the unique molecular signature and phenotype of hairy cell leukemia and exert potent antileukemic activity. Blood 125 (8): 1207-16, 2015.[PUBMED Abstract]

  18. Tiacci E, Park JH, De Carolis L, et al.: Targeting Mutant BRAF in Relapsed or Refractory Hairy-Cell Leukemia. N Engl J Med 373 (18): 1733-47, 2015.[PUBMED Abstract]

 | 

本要約の変更点(03/18/2016)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

進行性有毛細胞白血病

証拠レベル:3iiiDivが第一選択の治療法であるクラドリビンに関する多施設試験からのデータに追加された。

本文に以下の記述が追加された;40歳以下の患者83人を対象にした1件のレトロスペクティブ・レビューにより、全奏効者に対する初回再燃までの期間中央値は54ヵ月で、全生存期間中央値は診断から21年であったことが報告された(引用、参考文献7としてRosenberg et al.)。

再燃または難治性の有毛細胞白血病

参考文献16としてKreitman et al.が追加された。本文に以下の記述が追加された;インターフェロンアルファと脾摘は他の選択肢を使い尽くした場合に検討できる治療法の選択肢である。

本文に以下の記述が追加された;BRAF-V600E変異はほぼ100%の古典的有毛細胞白血病患者に生じており、他のB細胞リンパ腫および白血病(有毛細胞白血病の変異型を含む)にはほとんどみられない(引用、参考文献17としてPettirossi et al.)。また以下の記述が追加された;米国およびイタリアにおける2件の第II相多施設研究では、BRAF阻害剤、vemurafenibの4ヵ月間の経口投与が評価された;追跡期間中央値で23ヵ月後、患者50人の全奏効率は98%、完全奏効率は38%、2件の研究の無治療生存期間の中央値は25ヵ月と18ヵ月であった(引用、参考文献18としてTiacci et al.および証拠レベル:3iiiDiv)。

本要約はPDQ Adult Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

 | 

本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、有毛細胞白血病の治療について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

有毛細胞白血病の治療に対する主要な査読者は以下の通りである:


    本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

    証拠レベル

    本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Adult Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

    本要約の使用許可

    PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

    本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

    National Cancer Institute: PDQ® Hairy Cell Leukemia Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Date last modified <MM/DD/YYYY>.Available at: http://www.cancer.gov/types/leukemia/hp/hairy-cell-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.

    本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

    免責条項

    入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

    お問い合わせ

    Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。

     |