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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

喉頭がんの治療(成人)(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2019-05-17
    翻訳更新日 : 2019-07-25


医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、喉頭がんの治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

喉頭がんに関する一般情報

発生率および死亡率

米国において、2019年に推定される喉頭がんの新規症例数および死亡数: [1]


  • 新規症例数:12,410。

  • 死亡数:3,760。

解剖学

喉頭は、以下の3つの解剖学的領域に分けられる:


  • 声門上部は喉頭蓋、仮声帯、喉頭室、披裂喉頭蓋ヒダおよび披裂からなる。

  • 声門部は声帯、前連合および後連合からなる。

  • 声門下部は、声帯下約1cmから始まり輪状軟骨の下縁または第一気管輪までである。

声門上部はリンパ流に富む。リンパ流は、喉頭蓋前間隙および甲状舌骨膜を貫いたのち、まず頸静脈二腹筋リンパ節および中内頸静脈リンパ節に注ぐ。患者の25~50%にリンパ節転移がみられる。正確な比率はT(腫瘍)分類に左右される。声帯にはリンパ管が少ない。このため、声帯がんは声帯に限局し、リンパ節に転移することはまれである。しかしながら、声帯の上方または下方に進展した場合は、リンパ節に転移しうる。原発性声門下がんはきわめてまれで、輪状甲状膜および輪状気管膜を経て、気管前リンパ節、気管傍リンパ節および下内頸静脈リンパ節に浸潤し、ときに縦隔リンパ節に浸潤する。 [2]

危険因子

喫煙や過度の飲酒は、上部気道消化管の扁平上皮がん発症と明らかに関連性がある。 [3] 喫煙者は、禁煙後に喉頭がんの発生リスクが減少し始めるが、非喫煙者のリスクに比べると数年間は高い状態が続く。 [4] 単発のがん患者が喫煙および飲酒を続ければ、どのような治療法を用いても初期がんの治癒率は低下し、二次がんのリスクが増大する。この母集団では、喫煙および飲酒に関連する臨床的問題のため、多数の患者が原発がんではなく併発疾患により死亡している。

臨床的特徴

声門上がんには通常、咽頭痛、嚥下痛、放散性耳痛、声質の変化または頸部リンパ節腫脹が発現する。早期声帯がんは通常、嗄声によって発見される。声門下部に発生したがんは、発見されるまでに声帯に浸潤していることが多く、このように症状は通常、隣接部位への拡がりと関係がある。

予後因子

喉頭がんの有害な予後因子の中でも最も重要なものは、T分類およびN(所属リンパ節)分類の病期が進むことである。その他の予後因子には、性別、年齢、パフォーマンスステータスのほか、浸潤の度合いおよび深度をはじめとする腫瘍のさまざまな病理学的特徴がある。 [5]

リンパ節に転移していない小さな喉頭がんの予後はきわめて良好で、治癒率は部位、腫瘍体積 [6] 、および深達度に左右されるが、75~95%である。最も早期の病変は、放射線療法または手術により治癒できるが、手術は救助のために残しておき、発声機能を温存するために放射線療法の実施が妥当であろう。放射線療法前のヘモグロビン値が13g/dLを超える患者では、局所制御率および生存率が貧血患者よりも高い。 [7]

局所進行病変は、手術を併用する、または併用しない、放射線療法および化学療法を用いる集学的治療で治療されるが、その目的は適切に選択した候補者における喉頭の温存である。 [8] 原発腫瘍がコントロールされていても、遠隔転移することが多い。

中度の病変は予後も中度で、部位、T分類、N分類およびパフォーマンスステータスに左右される。これらの病変のある患者に対する治療法は、解剖学的、臨床的、社会的な種々の複合因子に基づいて推奨されており、これは、治療法を定める前に個別化し、多くの専門分野(外科、放射線治療部、歯科外科、口腔外科)との協議において検討しなければならない。

追跡と生存

二次原発がんは、気道消化管にしばしば発生し、初期病変がコントロールされている患者の25%ほどに報告されている。ある研究では、これらの患者に中用量のイソトレチノイン(すなわち、13-cis-レチノイン酸)を1年間連日投与すると、二次がんの発生率を有意に低下させることが可能であると示した。 [9] 1つには原発悪性疾患の再発および死亡のため、生存優位性は示されていない。

喉頭がんを治療中の患者では、再発のリスクは最初の2~3年間が最も高い。5年以降の再発はまれで、通常発生するのは新たな原発悪性疾患である。救助の可能性を増やすため、密な定期追跡調査はきわめて重要である。追跡調査には、治療に関連するいかなる副作用または合併症にも注目し、慎重な臨床検査および異常な病期の検討を繰り返すことが含まれる。


参考文献
  1. American Cancer Society: Cancer Facts and Figures 2019. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2019. Available online. Last accessed January 23, 2019.[PUBMED Abstract]

  2. Spaulding CA, Hahn SS, Constable WC: The effectiveness of treatment of lymph nodes in cancers of the pyriform sinus and supraglottis. Int J Radiat Oncol Biol Phys 13 (7): 963-8, 1987.[PUBMED Abstract]

  3. Spitz MR: Epidemiology and risk factors for head and neck cancer. Semin Oncol 21 (3): 281-8, 1994.[PUBMED Abstract]

  4. Bosetti C, Garavello W, Gallus S, et al.: Effects of smoking cessation on the risk of laryngeal cancer: an overview of published studies. Oral Oncol 42 (9): 866-72, 2006.[PUBMED Abstract]

  5. Yilmaz T, Hoşal S, Gedikoglu G, et al.: Prognostic significance of depth of invasion in cancer of the larynx. Laryngoscope 108 (5): 764-8, 1998.[PUBMED Abstract]

  6. Reddy SP, Mohideen N, Marra S, et al.: Effect of tumor bulk on local control and survival of patients with T1 glottic cancer. Radiother Oncol 47 (2): 161-6, 1998.[PUBMED Abstract]

  7. Fein DA, Lee WR, Hanlon AL, et al.: Pretreatment hemoglobin level influences local control and survival of T1-T2 squamous cell carcinomas of the glottic larynx. J Clin Oncol 13 (8): 2077-83, 1995.[PUBMED Abstract]

  8. Forastiere AA, Zhang Q, Weber RS, et al.: Long-term results of RTOG 91-11: a comparison of three nonsurgical treatment strategies to preserve the larynx in patients with locally advanced larynx cancer. J Clin Oncol 31 (7): 845-52, 2013.[PUBMED Abstract]

  9. Hong WK, Lippman SM, Itri LM, et al.: Prevention of second primary tumors with isotretinoin in squamous-cell carcinoma of the head and neck. N Engl J Med 323 (12): 795-801, 1990.[PUBMED Abstract]

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喉頭がんの細胞分類

喉頭がんの明らかな過半数は、扁平上皮細胞組織のがんである。扁平上皮がんのサブタイプには、角化性および非角化性のほか、高分化型から低分化型までがある。さまざまな非扁平上皮性喉頭がんも発生する。 [1] これらのがんは、米国がん合同委員会の病期システムを用いての病期が決定されておらず、その管理はここでは考察されていないが、扁平上皮喉頭がんの管理とは異なることもある。喉頭の扁平上皮内がんは通常、粘膜剥離または表層レーザー切除などの保存的外科的処置により管理される。放射線療法は、声門上皮内がんの選択された患者にも適切な治療法であろう。


参考文献
  1. Mendenhall WM, Werning JW, Pfister DG: Treatment of head and neck cancer. In: DeVita VT Jr, Lawrence TS, Rosenberg SA: Cancer: Principles and Practice of Oncology. 9th ed. Philadelphia, Pa: Lippincott Williams & Wilkins, 2011, pp 729-80.[PUBMED Abstract]

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喉頭がんの病期情報

喉頭がんに対する病期システムは、治療前の疾患範囲を可能な限り適切に評価することに基づく臨床的病期分類である。原発腫瘍の評価は精査に基づき、可能であれば触診を行い、光ファイバー喉頭鏡検査を行う。麻酔下でのパンエンドスコピーにより、局所病変の臨床的範囲を測定するための注意深い臨床検査が確実に行える。腫瘍は組織学的に確定する必要があり、生検で得たあらゆる病理学的データも含める。視診および触診の補助として、治療前に頭頸部の磁気共鳴画像法、コンピュータ断層撮影、またはポジトロン放射断層撮影-コンピュータ断層撮影を実施すべきである。 [1] さらにX線検査を実施することもある。慎重に触診して頸部における適切なリンパ流領域を検査すべきである。

TNMの定義

米国がん合同委員会(AJCC)は喉頭がんを定義するためにTNM(腫瘍、リンパ節、転移)分類による病期判定を指定している。 [2]

表1.喉頭がんの声門上部、声門部、および声門下部原発腫瘍(T)の定義a,b

T分類 T基準
aAJCCから許諾を得て転載:Larynx.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.
TX 原発腫瘍の評価が不可能。
Tis 上皮内がん。

声門上部

T1 声門上部の1亜部位に限局する腫瘍で、声帯運動は正常。
T2 喉頭の固定がなく、声門上部の隣接する2つ以上の亜部位、あるいは声門部または声門上部の外側域(例えば、舌根粘膜、喉頭蓋谷、梨状陥凹の内側壁)の粘膜に浸潤する腫瘍。
T3 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または次のいずれかに浸潤する腫瘍:輪状後部、喉頭蓋前間隙、声門周囲腔、および/または甲状軟骨の内側皮質。
T4 中度に進行した、またはかなり進行した病変。
-T4a 中度に進行した局所病変。甲状軟骨の外側皮質を通過して浸潤する腫瘍および/または喉頭を越えて組織(例えば、気管、舌深層/外舌筋を含む頸部軟部組織、前頸筋、甲状腺、または食道)に浸潤する腫瘍。
-T4b かなり進行した局所病変。椎前隙に浸潤するか、頸動脈を包むか、または縦隔構造に浸潤する腫瘍。
声門部
T1 声帯に限局する腫瘍(前連合または後連合を含む)で、声帯運動は正常。
-T1a 一側声帯に限局する腫瘍。
-T1b 両側声帯に浸潤する腫瘍。
T2 声門上部および/または声門下部に進展する、および/または声帯運動の制限を伴う腫瘍。
T3 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または声門周囲腔および/または甲状軟骨の内側皮質に浸潤する腫瘍。
T4 中度に進行した、またはかなり進行した病変。
-T4a 中度に進行した局所病変。甲状軟骨の外側皮質を通過して浸潤する腫瘍および/または喉頭を越えて組織(例えば、気管、輪状軟骨、舌深層/外舌筋を含む頸部軟部組織、前頸筋、甲状腺、または食道)に浸潤する腫瘍。
-T4b かなり進行した局所病変。椎前隙に浸潤するか、頸動脈を包むか、または縦隔構造に浸潤する腫瘍。
声門下部
T1 声門下部に限局する腫瘍。
T2 声帯に進展する腫瘍で、声帯運動は正常または制限されている。
T3 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または声門周囲腔および/または甲状軟骨の内側皮質に浸潤する腫瘍。
T4 中度に進行した、またはかなり進行した病変。
-T4a 中度に進行した局所病変。輪状軟骨または甲状軟骨に浸潤する腫瘍および/または喉頭を越えて組織(例えば、気管、舌深層/外舌筋を含む頸部軟部組織、前頸筋、甲状腺、または食道)に浸潤する腫瘍。
-T4b かなり進行した局所病変。椎前隙に浸潤するか、頸動脈を包むか、または縦隔構造に浸潤する腫瘍。


表2.喉頭がんに対する臨床的(cN)所属リンパ節(N)の定義a,b

N分類 N基準
ENE = 節外進展。
aAJCCから許諾を得て転載:Larynx.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.
b「U」または「L」の指定は、すべてのN分類に使用されることがあり、輪状軟骨下縁上方の転移(U)または輪状軟骨下縁下方の転移(L)を指す。同様に、臨床的および病理学的ENEは、ENE(-)またはENE(+)として記録すべきである。
NX 所属リンパ節の評価が不可能。
N0 所属リンパ節に転移を認めない。
N1 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cm以下かつENE(-)。
N2 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3cmを超えるが6cm以下かつENE(-);または同側の多発性リンパ節転移で最大径が6cm以下かつENE(-);または両側あるいは対側のリンパ節転移で最大径が6cm以下かつENE(-)。
-N2a 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cmを超えるが6cm以下かつENE(-)。
-N2b 同側の多発性リンパ節転移で、最大径が6cm以下かつENE(-)。
-N2c 両側または対側リンパ節転移で、最大径が6cm以下かつENE(-)。
N3 1つのリンパ節転移で、最大径が6cmを超え、かつENE(-);または数を問わないリンパ節転移で、臨床的に明らかなENE(+)。
-N3a 1つのリンパ節転移で、最大径が6cmを超え、かつENE(-)
-N3b 数を問わないリンパ節転移で、臨床的に明らかなENE(+)。


表3.喉頭がんに対する病理学的(pN)所属リンパ節(N)の定義a,b

N分類 N基準
ENE = 節外進展。
aAJCCから許諾を得て転載:Larynx.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.
b「U」または「L」の指定は、すべてのN分類に使用されることがあり、輪状軟骨下縁上方の転移(U)または輪状軟骨下縁下方の転移(L)を指す。同様に、臨床的および病理学的ENEは、ENE(-)またはENE(+)として記録すべきである。
NX 所属リンパ節の評価が不可能。
N0 所属リンパ節に転移を認めない。
N1 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cm以下かつENE(-)。
N2 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cm以下かつENE(+);または同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cmを超えるが6cm以下かつENE(-);または同側の多発性リンパ節転移で、最大径が6cm以下かつENE(-);または両側あるいは対側のリンパ節転移で、最大径が6cm以下かつENE(-)。
-N2a 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cm以下かつENE(+);または同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cmを超えるが6cm以下かつENE
-N2b 同側の多発性リンパ節転移で、最大径が6cm以下かつENE(-)。
-N2c 両側または対側リンパ節転移で、最大径が6cm以下かつENE(-)。
N3 1つのリンパ節転移で、最大径が6cmを超え、かつENE(-);または同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cmを超え、かつENE(+);または同側、対側、あるいは両側の多発性リンパ節転移で、最大径を問わずENE(+);または対側の単発性リンパ節転移で、最大径を問わずENE(+)。
-N3a 1つのリンパ節転移で、最大径が6cmを超え、かつENE(-)。
-N3b 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cmを超え、かつENE(+);または同側、対側、あるいは両側の多発性リンパ節転移で、最大径を問わずENE(+);または対側の単発性リンパ節転移で、最大径を問わずENE(+)。


表4.喉頭がんに対する遠隔転移(M)の定義a

aAJCCから許諾を得て転載:Larynx.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.
M0 遠隔転移を認めない。
M1 遠隔転移を認める。


AJCC予後的病期グループ

表5.TNM分類における0期の定義a

病期 TNM 説明
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移。
aAJCCから許諾を得て転載:Larynx.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.
0 Tis、N0、M0 Tis = 上皮内がん。
N0(cNおよびpN) = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表6.TNM分類におけるI期の定義a

病期 TNM 説明
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移;cN = 臨床的N;pN = 病理学的N。
aAJCCから許諾を得て転載:Larynx.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.
I T1、N0、M0

声門上部

T1 = 声門上部の1亜部位に限局する腫瘍で、声帯運動は正常。

声門部

T1 = 声帯に限局する腫瘍(前連合または後連合を含む)で、声帯運動は正常。
-T1a = 一側声帯に限局する腫瘍。
-T1b = 両側声帯に浸潤する腫瘍。

声門下部

T1 = 声門下部に限局する腫瘍。
N0(cNおよびpN) = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表7.TNM分類におけるII期の定義a

病期 TNM 説明
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移;cN = 臨床的N;pN = 病理学的N。
aAJCCから許諾を得て転載:Larynx.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.
II T2、N0、M0

声門上部

T2 = 喉頭の固定がなく、声門上部の隣接する2つ以上の亜部位、あるいは声門部または声門上部の外側域(例、舌根粘膜、喉頭蓋谷、梨状陥凹の内側壁)の粘膜に浸潤する腫瘍。

声門部

T2 = 声門上部および/または声門下部に進展する、および/または声帯運動の制限を伴う腫瘍。

声門下部

T2 = 声帯に進展する腫瘍で、運動は正常または制限されている。
N0(cNおよびpN) = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表8.TNM分類におけるIII期の定義a

病期 TNM 説明
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移;cN = 臨床的N;ENE = 節外進展;pN = 病理学的N。
aAJCCから許諾を得て転載:Larynx.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.
III T3、N0、M0

声門上部

T3 = 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または次のいずれかに浸潤する腫瘍:輪状後部、喉頭蓋前間隙、声門周囲腔、および/または甲状軟骨の内側皮質。

声門部

T3 = 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または声門周囲腔および/または甲状軟骨の内側皮質に浸潤する腫瘍。

声門下部

T3 = 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または声門周囲腔および/または甲状軟骨の内側皮質に浸潤する腫瘍。
N0(cNおよびpN) = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T1、T2、T3、N1、M0

声門上部

T1 = 声門上部の1亜部位に限局する腫瘍で、声帯運動は正常。
T2 = 喉頭の固定がなく、声門上部の隣接する2つ以上の亜部位、あるいは声門部または声門上部の外側域(例、舌根粘膜、喉頭蓋谷、梨状陥凹の内側壁)の粘膜に浸潤する腫瘍。
T3 = 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または次のいずれかに浸潤する腫瘍:輪状後部、喉頭蓋前間隙、声門周囲腔、および/または甲状軟骨の内側皮質。

声門部

T1 = 声帯に限局する腫瘍(前連合または後連合を含む)で、声帯運動は正常。
T1a = 一側声帯に限局する腫瘍。
T1b = 両側声帯に浸潤する腫瘍。
T2 = 声門上部および/または声門下部に進展する、および/または声帯運動の制限を伴う腫瘍。
T3 = 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または声門周囲腔および/または甲状軟骨の内側皮質に浸潤する腫瘍。

声門下部

T1 = 声門下部に限局する腫瘍。
T2 = 声帯に進展する腫瘍で、運動は正常または制限されている。
T3 = 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または声門周囲腔および/または甲状軟骨の内側皮質に浸潤する腫瘍。
N1(cNまたはpN) = 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cm以下、かつENE(-)。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表9.TNM分類におけるIVA期、IVB期、およびIVC期の定義a

病期 TNM 説明
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移;cN = 臨床的N;ENE = 節外進展;pN = 病理学的N。
aAJCCから許諾を得て転載:Larynx.In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.
IVA T4a、N0、N1、M0

声門上部

-T4a = 中度に進行した局所病変。甲状軟骨の外側皮質を通過して浸潤する腫瘍および/または喉頭を越えて組織(例えば、気管、舌深層/外舌筋を含む頸部軟部組織、前頸筋、甲状腺、または食道)に浸潤する腫瘍。

声門部

-T4a = 中度に進行した局所病変。甲状軟骨の外側皮質を通過して浸潤する腫瘍および/または喉頭を越えて組織(例えば、気管、輪状軟骨、舌深層/外舌筋を含む頸部軟部組織、前頸筋、甲状腺、または食道)に浸潤する腫瘍。

声門下部

-T4a = 中度に進行した局所病変。輪状軟骨または甲状軟骨に浸潤する腫瘍および/または喉頭を越えて組織(例えば、気管、舌深層/外舌筋を含む頸部軟部組織、前頸筋、甲状腺、または食道)に浸潤する腫瘍。
N0(cNおよびpN) = 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cm以下、かつENE(-)。
N1(cNおよびpN) = 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cm以下、かつENE(-)。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T1、T2、T3、T4a、N2、M0

声門上部

T1 = 声門上部の1亜部位に限局する腫瘍で、声帯運動は正常。
T2 = 喉頭の固定がなく、声門上部の隣接する2つ以上の亜部位、あるいは声門部または声門上部の外側域(例、舌根粘膜、喉頭蓋谷、梨状陥凹の内側壁)の粘膜に浸潤する腫瘍。
T3 = 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または次のいずれかに浸潤する腫瘍:輪状後部、喉頭蓋前間隙、声門周囲腔、および/または甲状軟骨の内側皮質。
-T4a = 中度に進行した局所病変。甲状軟骨の外側皮質を通過して浸潤する腫瘍および/または喉頭を越えて組織(例えば、気管、舌深層/外舌筋を含む頸部軟部組織、前頸筋、甲状腺、または食道)に浸潤する腫瘍。
声門部
T1 = 声帯に限局する腫瘍(前連合または後連合を含む)で、声帯運動は正常。
-T1a = 一側声帯に限局する腫瘍。
-T1b = 両側声帯に浸潤する腫瘍。
T2 = 声門上部および/または声門下部に進展する、および/または声帯運動の制限を伴う腫瘍。
T3 = 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または声門周囲腔および/または甲状軟骨の内側皮質に浸潤する腫瘍。
-T4a = 中度に進行した局所病変。甲状軟骨の外側皮質を通過して浸潤する腫瘍および/または喉頭を越えて組織(例えば、気管、輪状軟骨、舌深層/外舌筋を含む頸部軟部組織、前頸筋、甲状腺、または食道)に浸潤する腫瘍。

声門下部

T1 = 声門下部に限局する腫瘍。
T2 = 声帯に進展する腫瘍で、運動は正常または制限されている。
T3 = 声帯が固定し喉頭に限局する腫瘍および/または声門周囲腔および/または甲状軟骨の内側皮質に浸潤する腫瘍。
-T4a = 中度に進行した局所病変。甲状軟骨の外側皮質を通過して浸潤する腫瘍および/または喉頭を越えて組織(例えば、気管、輪状軟骨、舌深層/外舌筋を含む頸部軟部組織、前頸筋、甲状腺、または食道)に浸潤する腫瘍。
cN2 = 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cmを超えるが6cm以下、かつENE(-);または同側の多発性リンパ節転移で、最大径が6cm以下、かつENE(-);または両側あるいは対側のリンパ節転移で、最大径が6cm以下、かつENE(-)。
-cN2a = 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3cmを超えるが6cm以下、かつENE(-)。
-cN2b = 同側の多発性リンパ節転移で最大径が6cm以下、かつENE(-)。
-cN2c = 両側あるいは対側リンパ節転移で最大径が6cm以下、かつENE(-)。
pN2 = 同側の単発性リンパ節転移で最大径が3cm以下、かつENE(+);または同側の単発性リンパ節転移で最大径が3cmを超えるが6cm以下、かつENE(-);または同側の多発性リンパ節転移で最大径が6cm以下、かつENE(-);または両側あるいは対側のリンパ節転移で最大径が6cm以下、かつENE(-)。
-pN2 = 同側または対側の単発性リンパ節転移で最大径が3cm以下、かつENE(+);または同側の単発性リンパ節転移で最大径が3cmを超えるが6cm以下、かつENE(-)。
-pN2b = 同側の多発性リンパ節転移で最大径が6cm以下、かつENE(-)。
-pN2c = 両側あるいは対側リンパ節転移で最大径が6cm以下、かつENE(-)。
M0 = 遠隔転移を認めない。
IVB すべての T、N3、M0 すべてのT = 表1を参照のこと。
cN3 = 1つのリンパ節転移で、最大径が6cmを超え、かつENE(-);または数を問わないリンパ節転移で、臨床的に明らかなENE(+)。
-cN3a = 1つのリンパ節転移で、最大径が6cmを超え、かつENE(-)。
-cN3b = 数を問わないリンパ節転移で、臨床的に明らかなENE(+)。
pN3 = 1つのリンパ節転移で、最大径が6cmを超え、かつENE(-);または同側の単発性リンパ節転移で最大径が3cmを超え、かつENE(+);または同側、対側、あるいは両側の多発性リンパ節転移で、最大径を問わずENE(+)。
-pN3a = 1つのリンパ節転移で、最大径が6cmを超え、かつENE(-)。
-pN3b = 同側の単発性リンパ節転移で、最大径が3cmを超え、かつENE(+);または同側、対側、あるいは両側の多発性リンパ節転移で、最大径を問わずENE(+)。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T4b、すべてのN、M0 声門上部
-T4b = かなり進行した局所病変。椎前隙に浸潤するか、頸動脈を包むか、または縦隔構造に浸潤する腫瘍。
声門部
-T4b = かなり進行した局所病変。椎前隙に浸潤するか、頸動脈を包むか、または縦隔構造に浸潤する腫瘍。
声門下部
-T4b = かなり進行した局所病変。椎前隙に浸潤するか、頸動脈を包むか、または縦隔構造に浸潤する腫瘍。
すべてのN = 表2および表3を参照のこと。
M0 = 遠隔転移を認めない。
IVC すべてのT、すべてのN、M1 すべてのT = 表1を参照のこと。
すべてのN = 表2および表3を参照のこと。
M1 = 遠隔転移あり。



参考文献
  1. Thabet HM, Sessions DG, Gado MH, et al.: Comparison of clinical evaluation and computed tomographic diagnostic accuracy for tumors of the larynx and hypopharynx. Laryngoscope 106 (5 Pt 1): 589-94, 1996.[PUBMED Abstract]

  2. Larynx. In: Amin MB, Edge SB, Greene FL, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual. 8th ed. New York, NY: Springer, 2017, pp 149-61.[PUBMED Abstract]

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喉頭がんに対する治療法選択肢の概要

手術および/または放射線療法

手術および放射線療法は喉頭がんの治療に対する標準となっている;しかしながら、ランダム化試験からの治療成績のデータは限られている。諸研究では、手術または放射線療法のいずれを使用すべきかという問題を扱う試みがなされているが、検出力の高い研究は実施されていない。 [1] 最初に手術 vs 放射線療法をベースにした治療を実施する選択は、疾患の病期、併存症、発声や嚥下の治療成績および肺容量を含めた機能状態を考慮した集学的な設定で決定されるべきである。

喉頭の固定およびリンパ節転移のない小さな表在がんは、放射線療法またはレーザー切除術を含む手術単独によって、十分に治療できる。発声機能を温存するために放射線療法が選択され、手術は治療不成功を救助するために残しておく。照射野および線量は、原発腫瘍の部位および大きさによって決定する。喉頭がんにはさまざまな根治的術式も推奨されており、そのなかには発声機能を温存できるものもある。解剖学的問題、パフォーマンスステータスおよび治療チームの臨床技術を考慮して、個々の患者に応じた適切な外科的処置を検討すべきである。進行喉頭がんは、しばしば喉頭を温存するために放射線と同時に実施する化学療法と巨大なT4病変に対して、または救助のための喉頭全摘術手術とを併用して治療する。 [2] [3] [4]

治療成績の評価は、2~5年時点の局所領域制御率、無病生存率、死因限定生存率(determinate survival)、および全生存率(OS)など、さまざまな方法により報告できる。発声機能の温存が、評価する上で重要なパラメータとなる。治療成績は、初回手術、初回放射線療法、計画的併用療法または放射線療法失敗後の救助手術の終了後に報告すべきである。主要な基礎資料を参考にして、これらの差異を見直すべきである。

頭頸部がんにおける根治的放射線療法の公表された臨床結果のレビューは、放射線療法が長期にわたれば重大な局所制御不能に陥ることを示唆している;したがって、標準治療計画を長引かせるのは可能な限り回避すべきである。 [5] [6]

早期喉頭がん患者に対する放射線療法 vs 喉頭内手術(レーザーを併用する、または併用しない)の結果の直接比較は行われていない。治療選択肢間で局所制御またはOSの結果における明確な差を示すには、証拠が不十分である。レトロスペクティブ試験のデータによると、放射線療法は手術よりも、患者の認識における有意差は認められないものの、声質の乱れが少ない可能性があることが示唆されている。 [7]

同時化学放射線療法

同時化学放射線療法は、局所進行(III期およびIV期)喉頭がんに対する標準治療法の選択肢である。

証拠(同時化学放射線療法):

  1. 1965年から2000年に発表された頭頸部がんに関する93件のランダム化プロスペクティブ試験のメタアナリシスにより、以下が示された: [8] [証拠レベル:2A]
    • 化学療法と放射線療法を受けた患者のサブセットにおいて4.5%の絶対生存優位性が得られた。

    • 同時化学療法を受けた患者では、術前補助化学療法を受けた患者より生存の有益性が大きかった。

  2. 局所進行頭頸部がん患者を対象にした1件のランダム化試験において、治癒目的の放射線療法単独(213人の患者)が放射線療法 + 週1回のセツキシマブ(211人の患者)と比較された。 [9] セツキシマブの初回用量は放射線療法開始1週間前に体表面積1m2当たり400mgで、その後、放射線療法期間中は1m2当たり週1回250mgであった。この研究では、分割方法変更レジメンが両群で使用できた。 [9] [10] [証拠レベル:1iiA]
    • 追跡期間中央値54ヵ月時点で、セツキシマブおよび放射線療法で治療された患者は、有意に高い無増悪生存(PFS)を示した(疾患増悪または死亡のハザード比[HR]、0.70;P = 0.006)。

    • セツキシマブ群の患者はざ瘡様の発疹および輸注反応を経験する割合が高かったが、粘膜炎などの他のグレード3以上の毒性作用の発生率について2群間で有意差は認められなかった。

(口腔毒性に関する詳しい情報については、化学療法と頭頸部放射線療法の口腔合併症に関するPDQ要約を参照のこと。)

術前補助化学療法とその後の同時化学放射線療法

5件のランダム化試験のメタアナリシスにおいて、局所進行頭頸部扁平上皮がんを有する計1,022人の患者が、TPF(ドセタキセルシスプラチン、およびフルオロウラシル)による術前補助化学療法とその後の同時化学放射線療法または同時化学放射線療法単独のいずれかを受ける群にランダムに割り付けられた。このメタアナリシスでは、同時化学放射線療法単独を上回るTPFレジメンを用いた術前補助化学療法でのOS(HR、1.01;95%信頼限界[CL]、0.84、1.21;P = 0.92)またはPFS(HR、0.91;95%CL、0.75、1.1;P = 0.32)の優位性を示すことができなかった。 [11] [証拠レベル:1iA]

証拠(術前補助化学療法とその後の同時化学放射線療法):

  1. Department of Veterans Affairs(VA)Laryngeal Cancer Study Groupの試験で、化学療法とその後の放射線療法 vs 初期治療の手術が直接比較され、332人の患者が3サイクルの化学療法(シスプラチンおよびフルオロウラシル)および放射線療法または手術および放射線療法のいずれかにランダムに割り付けられた。 [12]
    • 2サイクルの化学療法後、患者の31%に腫瘍の臨床的完全奏効が得られ、患者の54%に部分奏効が得られた。生存率は両群でほぼ同じであった;しかしながら、化学療法とその後の放射線療法群では、患者の64%で喉頭を温存できた。

  2. VA研究はランダム化研究、RTOG 9111(NCT00002496)で追跡され、VA研究の喉頭温存群は同時化学放射線療法群および放射線療法単独群と比較され、主要エンドポイントは喉頭摘出術を施行しない生存率とされた。 [4] RTOG 9111研究では、局所進行喉頭がんで1992年8月から2000年5月までに登録された患者547人が評価され、生存している患者に対して中央値で10.8年(範囲、0.07~17年)の追跡が実施された。術前補助化学療法 + 放射線療法、同時化学放射線療法、および放射線療法単独の3つのレジメンが比較された。
    • 化学療法が用いられた両レジメンでは放射線療法単独と比較して喉頭摘出術を施行しない生存率が改善された(術前補助化学療法 vs 放射線療法単独、HR、0.75;95%信頼区間[CI]、0.59-0.95;P = 0.02;同時化学放射線療法 vs 放射線療法単独、HR、0.78;95%CI、0.78-0.98;P = 0.03)。

    • 放射線療法 + シスプラチンの同時施行では、10年経過時に喉頭が正常な患者の比率が統計的に有意に高いという結果が得られた(術前補助化学療法を受けた患者で67.5%;同時化学放射線療法を受けた患者で81.7%;および放射線療法単独を受けた患者で63.8%);喉頭摘出術の80%が最初の2年間に実施された(1年目の喉頭摘出術が84例、2年目の喉頭摘出術が35例)。

    • 放射線療法とシスプラチンの同時施行からは、放射線療法単独に比べ、局所領域再発リスクの41%の低下(HR、0.59;95%CI、0.43-0.82;P = 0.0015)および術前補助化学療法に比べ、局所領域再発リスクの34%の低下(HR、0.66;95%CI、0.48-0.92;P = 0.004)という結果が得られた。化学療法が用いられた両レジメンでは遠隔転移率が低かったが、放射線療法単独に比べて統計的有意差は得られなかった。

    • 晩期毒性(グレード3~5)の10年累積発生率は、術前補助化学療法で30.6%、同時化学放射線療法で33.3%、および放射線療法単独で38%であったが、治療群間で有意差は認められなかった。

    • 治療群間でOSに有意差は認められなかったが、術前補助化学療法群に比べて同時化学放射線療法群では治療成績が不良であった可能性がある(HR、1.25;95%CI、0.98-1.61;P = 0.08)。OS率は、術前補助化学療法で58%(5年)および39%(10年)、同時化学放射線療法で55%(5年)および28%(10年)、および放射線療法単独で54%(5年)および32%(10年)であった。

    • 同時化学放射線療法では喉頭がんまたは治療以外の原因による死亡数が高く(30.8% vs 術前補助化学療法の20.8%および放射線療法単独の16.9%)、それは約4.5年後に生存曲線が分かれ始め、術前補助化学療法が優位になったためであるが、その差は統計的に有意ではなかった。

分割方法の変更 vs 標準分割照射法

化学療法の候補でない局所進行喉頭がん患者に対しては、分割方法を変更した放射線療法単独を使用できる。III期およびIV期頭頸部がん患者に対しては、分割方法を変更した放射線療法により、標準分割照射法と比較して高い局所領域制御率を得ることができる。

証拠(分割方法の変更 vs 標準分割照射法):

  1. ランダム化試験、RTOG-9003(NCT00771641)には、以下の4つの放射線療法照射群が含まれた: [13] [14] [証拠レベル:1iiA]
    • 標準分割照射法(SFX)、7週間にわたって1日1回35回分割で70Gy。

    • 多分割照射法(HFX)、7週間にわたって1日2回68回分割で81.6Gy。

    • 加速分割照射-休止法(AFX-S)、6週間にわたって42回分割で67.2Gy、38.4Gy照射後に2週間の休止。

    • 加速同時追加分割照射法(AFX-C)、6週間にわたって42回分割で72Gy。


    長期の分析で、3つの実験群がSFXと比較された。


    • SFX群よりも5年経過時の局所領域制御および生存率が優れていたのはHFX群のみであった(HR、0.79;95%CI、0.62-1.00;P = 0.05)。

    • AFX-CではSFXと比較して晩期毒性が増加した。

  2. III期およびIV期中咽頭がん患者に対するHFXまたはAFX-Sを評価するため、計6,515人の患者を対象に中央値で6年間追跡した15件のランダム化試験のメタアナリシスにおいて、以下の結果が示された: [15] [証拠レベル:1iiA]
    • 分割方法を変更した放射線療法で有意な生存の有益性が認められ、5年経過時の絶対的有益性は3.4%であった(HR、0.92;95%CI、0.86-0.97;P = 0.003)。

    • 分割方法を変更した放射線療法により局所領域制御が改善され、その有益性は比較的若年の患者で大きくなる。

    • HFXの生存の有益性(5年経過時に8%)はAFX-S(5年経過時に総線量の縮小を伴わない加速分割で2%、総線量の縮小を伴う場合1.7%、P = 0.02)よりも大きいことが実証された。

放射線療法による追加的な晩期合併症(晩期障害)は甲状腺機能低下症であり、甲状腺全体に外照射療法を受けた患者の30~40%に発生する。治療開始前および治療後追跡の一環として、患者の甲状腺機能検査が検討される。 [16] [17]

2件のランダム化比較試験のプロスペクティブ・データにより、甲状腺機能低下症の発生率が報告された。 [18]


  • 追跡期間中央値41ヵ月時点で、患者の55.1%が甲状腺機能低下症を発症した(39.3%が無症候性、15.7%が生化学的)。

  • 強度変調放射線療法(IMRT)を受けた患者は無症候性甲状腺機能低下症が多く(51.1% vs 27.3%;P = 0.021)、放射線療法後約1年でピークに達した。

  • 比較的年齢が低いこと、下咽頭/喉頭原発、リンパ節陽性、比較的高い線量/分割(IMRT群)、およびD100が、甲状腺機能低下症発症に対する統計的に有意な因子であった。 [18] [証拠レベル:1iiC]

口蓋または舌根部への進展が限定的で、被膜外浸潤が認められない同側リンパ節転移が限定的な扁桃のT1またはT2原発腫瘍など、明らかに一側性の中咽頭がん患者について、同側リンパ節への選択的治療により対側頸部への転移のリスクがごくわずかになる。 [19] 正中線上または正中線近くのT3およびT4腫瘍に対しては、両側リンパ節の治療が検討される。頸部リンパ節鎖に加えて、咽頭後リンパ節もまた選択的リンパ節治療に包含される場合がある。

局所進行疾患を有する患者に対する手術とその後の化学療法を併用する、または併用しない術後放射線療法(PORT)

切除および再建の新しい手術法が到達手段とともに機能温存をもたらしたことで、III期またはIV期喉頭がん患者に対する手術選択肢の範囲が拡がっている。さまざまな外科的アプローチがあり、頸部郭清術変法の役割に関する意見には開きがあり、同じ結果に至る多数の再建法があるため、特定の手術法およびその変法は、ここでは記載していない。このグループの患者は、応用可能な多数の方法に熟達し、積極的かつ頻繁にこうした患者のケアに関わる頭頸部外科医が管理すべきである。

初回手術後の病理所見に応じて、以下に示す組織学的所見に対する補助療法の設定で化学療法を併用する、または併用しないPORTが用いられる:


  • T4病変。

  • 神経周囲への浸潤。

  • リンパ血管性浸潤。

  • 切除断端陽性または切除断端が5mm未満。

  • リンパ節の被膜外進展。

  • 2ヵ所以上のリンパ節転移。

EORTC-22931[NCT00002555]およびRTOG-9501[NCT00002670]研究のプール解析に基づき、高リスクの病理学的危険因子、リンパ節の被膜外進展や切除断端陽性が認められる喉頭扁平上皮がん患者では、PORTへの化学療法の追加は、放射線療法単独と比較して局所領域制御およびOSの有益性をもたらすことを示している。 [20] [21] [22] [23] [証拠レベル:1iiA]

病理学的危険因子が中等度の患者について、PORTと同時に実施するシスプラチン化学療法の追加については、不明である。中等度の病理学的危険因子には以下が含まれる:


  • T3およびT4の病変(またはIII期およびIV期疾患)。

  • 神経周囲への浸潤。

  • 血管塞栓。

  • 口腔または中咽頭に発生した腫瘍に続発するレベルIVまたはレベルVリンパ節の臨床的腫脹。

  • 被膜外進展を伴わない2つ以上の病理組織学的なリンパ節転移。

  • 5mm未満の接近した切除断端。

1件のランダム化試験(RTOG-0920[NCT00956007])で、これらの中等度の病理学的危険因子について術後の設定で放射線療法へのセツキシマブの追加が検証されている。

I期の声門がんの患者ではリンパ節転移のリスクは0~2%で、II期などのさらに進行した声門がんで、発生率は10%、およびIII期の声門がんで発生率は15%である。このため、I期のがんおよびII期の小さながんを有する患者は、頸部リンパ節を予防的に治療する必要はない。T3またはT4の声門腫瘍あるいはT1~T4の声門上腫瘍には、待機的頸部照射が検討される。 [24]

声門下がんを有する患者には、きわめて小さな病変(すなわち、I期またはII期)には一般に集学的治療が好ましい;しかしながら、放射線療法単独を用いてもよい。

放射線療法中に喫煙する患者は、喫煙しない患者よりも奏効率が低く、生存期間が短いようである [25] ;このため、患者は、放射線療法の開始前に禁煙するように忠告されるべきである。


参考文献
  1. Iyer NG, Tan DS, Tan VK, et al.: Randomized trial comparing surgery and adjuvant radiotherapy versus concurrent chemoradiotherapy in patients with advanced, nonmetastatic squamous cell carcinoma of the head and neck: 10-year update and subset analysis. Cancer 121 (10): 1599-607, 2015.[PUBMED Abstract]

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  3. Mendenhall WM, Werning JW, Pfister DG: Treatment of head and neck cancer. In: DeVita VT Jr, Lawrence TS, Rosenberg SA: Cancer: Principles and Practice of Oncology. 9th ed. Philadelphia, Pa: Lippincott Williams & Wilkins, 2011, pp 729-80.[PUBMED Abstract]

  4. Forastiere AA, Zhang Q, Weber RS, et al.: Long-term results of RTOG 91-11: a comparison of three nonsurgical treatment strategies to preserve the larynx in patients with locally advanced larynx cancer. J Clin Oncol 31 (7): 845-52, 2013.[PUBMED Abstract]

  5. Fowler JF, Lindstrom MJ: Loss of local control with prolongation in radiotherapy. Int J Radiat Oncol Biol Phys 23 (2): 457-67, 1992.[PUBMED Abstract]

  6. Hansen O, Overgaard J, Hansen HS, et al.: Importance of overall treatment time for the outcome of radiotherapy of advanced head and neck carcinoma: dependency on tumor differentiation. Radiother Oncol 43 (1): 47-51, 1997.[PUBMED Abstract]

  7. Yoo J, Lacchetti C, Hammond JA, et al.: Role of endolaryngeal surgery (with or without laser) compared with radiotherapy in the management of early (T1) glottic cancer: a clinical practice guideline. Curr Oncol 20 (2): e132-5, 2013.[PUBMED Abstract]

  8. Pignon JP, le Maître A, Maillard E, et al.: Meta-analysis of chemotherapy in head and neck cancer (MACH-NC): an update on 93 randomised trials and 17,346 patients. Radiother Oncol 92 (1): 4-14, 2009.[PUBMED Abstract]

  9. Bonner JA, Harari PM, Giralt J, et al.: Radiotherapy plus cetuximab for squamous-cell carcinoma of the head and neck. N Engl J Med 354 (6): 567-78, 2006.[PUBMED Abstract]

  10. Curran D, Giralt J, Harari PM, et al.: Quality of life in head and neck cancer patients after treatment with high-dose radiotherapy alone or in combination with cetuximab. J Clin Oncol 25 (16): 2191-7, 2007.[PUBMED Abstract]

  11. Budach W, Bölke E, Kammers K, et al.: Induction chemotherapy followed by concurrent radio-chemotherapy versus concurrent radio-chemotherapy alone as treatment of locally advanced squamous cell carcinoma of the head and neck (HNSCC): A meta-analysis of randomized trials. Radiother Oncol 118 (2): 238-43, 2016.[PUBMED Abstract]

  12. Induction chemotherapy plus radiation compared with surgery plus radiation in patients with advanced laryngeal cancer. The Department of Veterans Affairs Laryngeal Cancer Study Group. N Engl J Med 324 (24): 1685-90, 1991.[PUBMED Abstract]

  13. Fu KK, Pajak TF, Trotti A, et al.: A Radiation Therapy Oncology Group (RTOG) phase III randomized study to compare hyperfractionation and two variants of accelerated fractionation to standard fractionation radiotherapy for head and neck squamous cell carcinomas: first report of RTOG 9003. Int J Radiat Oncol Biol Phys 48 (1): 7-16, 2000.[PUBMED Abstract]

  14. Beitler JJ, Zhang Q, Fu KK, et al.: Final results of local-regional control and late toxicity of RTOG 9003: a randomized trial of altered fractionation radiation for locally advanced head and neck cancer. Int J Radiat Oncol Biol Phys 89 (1): 13-20, 2014.[PUBMED Abstract]

  15. Baujat B, Bourhis J, Blanchard P, et al.: Hyperfractionated or accelerated radiotherapy for head and neck cancer. Cochrane Database Syst Rev (12): CD002026, 2010.[PUBMED Abstract]

  16. Turner SL, Tiver KW, Boyages SC: Thyroid dysfunction following radiotherapy for head and neck cancer. Int J Radiat Oncol Biol Phys 31 (2): 279-83, 1995.[PUBMED Abstract]

  17. Constine LS: What else don't we know about the late effects of radiation in patients treated for head and neck cancer? Int J Radiat Oncol Biol Phys 31 (2): 427-9, 1995.[PUBMED Abstract]

  18. Murthy V, Narang K, Ghosh-Laskar S, et al.: Hypothyroidism after 3-dimensional conformal radiotherapy and intensity-modulated radiotherapy for head and neck cancers: prospective data from 2 randomized controlled trials. Head Neck 36 (11): 1573-80, 2014.[PUBMED Abstract]

  19. O'Sullivan B, Warde P, Grice B, et al.: The benefits and pitfalls of ipsilateral radiotherapy in carcinoma of the tonsillar region. Int J Radiat Oncol Biol Phys 51 (2): 332-43, 2001.[PUBMED Abstract]

  20. Cooper JS, Pajak TF, Forastiere AA, et al.: Postoperative concurrent radiotherapy and chemotherapy for high-risk squamous-cell carcinoma of the head and neck. N Engl J Med 350 (19): 1937-44, 2004.[PUBMED Abstract]

  21. Bernier J, Domenge C, Ozsahin M, et al.: Postoperative irradiation with or without concomitant chemotherapy for locally advanced head and neck cancer. N Engl J Med 350 (19): 1945-52, 2004.[PUBMED Abstract]

  22. Bernier J, Cooper JS, Pajak TF, et al.: Defining risk levels in locally advanced head and neck cancers: a comparative analysis of concurrent postoperative radiation plus chemotherapy trials of the EORTC (#22931) and RTOG (# 9501). Head Neck 27 (10): 843-50, 2005.[PUBMED Abstract]

  23. Cooper JS, Zhang Q, Pajak TF, et al.: Long-term follow-up of the RTOG 9501/intergroup phase III trial: postoperative concurrent radiation therapy and chemotherapy in high-risk squamous cell carcinoma of the head and neck. Int J Radiat Oncol Biol Phys 84 (5): 1198-205, 2012.[PUBMED Abstract]

  24. Spaulding CA, Hahn SS, Constable WC: The effectiveness of treatment of lymph nodes in cancers of the pyriform sinus and supraglottis. Int J Radiat Oncol Biol Phys 13 (7): 963-8, 1987.[PUBMED Abstract]

  25. Browman GP, Wong G, Hodson I, et al.: Influence of cigarette smoking on the efficacy of radiation therapy in head and neck cancer. N Engl J Med 328 (3): 159-63, 1993.[PUBMED Abstract]

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I期の喉頭がんの治療

声門上部

標準治療法の選択肢:

  1. 外照射療法(EBRT)単独。
  2. 声門上喉頭摘出術。喉頭全摘術は、手術によって発症する可能性のある呼吸器の合併症または声門上喉頭摘出術に耐えることができない患者に対して残しておく。

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

声門部

標準治療法の選択肢:

  1. 放射線療法。 [1] [2] [3] [4]
  2. 内視鏡下CO2レーザー切除。 [5]
  3. きわめて慎重に選択したT1の限局性表面型病変の患者には、声帯切除術を施行する。 [6] [7]
  4. 解剖学的検討に応じて、喉頭部分切除術、喉頭半側切除術または喉頭全摘術を選択する。

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

声門下部

標準治療法の選択肢:

  1. 放射線療法単独により、正常な発声機能を温存しつつ病変は十分に治療できる。
  2. 手術は、放射線療法が失敗した場合または放射線療法を容易に評価できない患者のために残しておく。

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

治療の選択には、治療後の発声機能および音声の質の評価を含めるべきである。内視鏡下CO2レーザー切除もまた、放射線療法と比較して局所制御および機能 [8] の点で同様の結果が得られる可能性があるが、ランダム化研究は実施されていない。 [9]

腫瘍学的制御について調査した連続した22件のケースシリーズのメタアナリシスにより、経口的CO2レーザー切除と外照射療法(EBRT)とでは、局所制御の点で明確な差は実証されなかった(オッズ比[OR]、0.81;95%信頼区間[CI]、0.51-1.3および喉頭摘出術を施行しない生存[OR、0.84、95%CI、0.42-1.66])。


  • 放射線療法では、治療後の音声の質が良好な傾向が認められた。経口的CO2レーザー切除手術は、費用効用の観点から放射線療法より優位に立っている。 [5] [証拠レベル:2C]

早期喉頭がん患者に対する放射線量の分割について、従来のレジメンおよび低分割レジメンが研究されている。早期喉頭がん患者を対象にしたランダム化研究において、患者が1日2Gyの標準分割と1日2.25Gyの低分割レジメンにランダムに割り付けられた;82人の患者が従来の分割(CONV)群(T1に対して66Gy/33分割、T2に対して70Gy/35分割)に割り付けられ、74人の患者が低分割(HYPO)群(T1に対して63Gy/28分割、T2に対して67.5Gy/30分割)に割り付けられた。 [10] この研究は、登録者数が少なかったため検出力が低く早期に中止され、局所無増悪生存率(PFS)について治療群間で統計的有意差は認められなかった。


  • 追跡期間中央値67ヵ月(範囲、2~122ヵ月)で、5年局所PFS率はCONV群で77.8%およびHYPO群で88.5%(ハザード比[HR]、1.55;P = 0.213)であった。

  • 2群間で毒性プロファイルにおける有意差は観察されなかった。

  • T1a病変に対するサブグループの探索的解析によると、5年局所PFS率はHYPO群で良好な傾向がみられた(76.7% vs 93.0%;HR、3.65;P = 0.056)。 [10] [証拠レベル:1iiDiii]

初期の単一施設の報告では、早期のT1およびT2喉頭がんに対して1分割当たり2.25Gyを用いる低分割レジメンは局所制御率が高く支持されている。 [11] [証拠レベル:3iiDiv]

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


参考文献
  1. Mittal B, Rao DV, Marks JE, et al.: Role of radiation in the management of early vocal cord carcinoma. Int J Radiat Oncol Biol Phys 9 (7): 997-1002, 1983.[PUBMED Abstract]

  2. Wang CC: Factors influencing the success of radiation therapy for T2 and T3 glottic carcinomas. Importance of cord mobility and sex. Am J Clin Oncol 9 (6): 517-20, 1986.[PUBMED Abstract]

  3. Mendenhall WM, Amdur RJ, Morris CG, et al.: T1-T2N0 squamous cell carcinoma of the glottic larynx treated with radiation therapy. J Clin Oncol 19 (20): 4029-36, 2001.[PUBMED Abstract]

  4. Foote RL, Olsen KD, Kunselman SJ, et al.: Early-stage squamous cell carcinoma of the glottic larynx managed with radiation therapy. Mayo Clin Proc 67 (7): 629-36, 1992.[PUBMED Abstract]

  5. Higgins KM: What treatment for early-stage glottic carcinoma among adult patients: CO2 endolaryngeal laser excision versus standard fractionated external beam radiation is superior in terms of cost utility? Laryngoscope 121 (1): 116-34, 2011.[PUBMED Abstract]

  6. Steiner W: Results of curative laser microsurgery of laryngeal carcinomas. Am J Otolaryngol 14 (2): 116-21, 1993 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]

  7. Olsen KD, Thomas JV, DeSanto LW, et al.: Indications and results of cordectomy for early glottic carcinoma. Otolaryngol Head Neck Surg 108 (3): 277-82, 1993.[PUBMED Abstract]

  8. Agrawal A, Moon J, Davis RK, et al.: Transoral carbon dioxide laser supraglottic laryngectomy and irradiation in stage I, II, and III squamous cell carcinoma of the supraglottic larynx: report of Southwest Oncology Group Phase 2 Trial S9709. Arch Otolaryngol Head Neck Surg 133 (10): 1044-50, 2007.[PUBMED Abstract]

  9. Dey P, Arnold D, Wight R, et al.: Radiotherapy versus open surgery versus endolaryngeal surgery (with or without laser) for early laryngeal squamous cell cancer. Cochrane Database Syst Rev (2): CD002027, 2002.[PUBMED Abstract]

  10. Fein DA, Mendenhall WM, Parsons JT, et al.: T1-T2 squamous cell carcinoma of the glottic larynx treated with radiotherapy: a multivariate analysis of variables potentially influencing local control. Int J Radiat Oncol Biol Phys 25 (4): 605-11, 1993.[PUBMED Abstract]

  11. Moon SH, Cho KH, Chung EJ, et al.: A prospective randomized trial comparing hypofractionation with conventional fractionation radiotherapy for T1-2 glottic squamous cell carcinomas: results of a Korean Radiation Oncology Group (KROG-0201) study. Radiother Oncol 110 (1): 98-103, 2014.[PUBMED Abstract]

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II期の喉頭がんの治療

声門上部

標準治療法の選択肢:

  1. 原発病変と領域の選択的リンパ節(regional elective node)を取り囲む小さな病変には、外照射療法単独。 [1]
  2. 病変の部位、患者の臨床状態、および治療チームの専門技術に応じて、両側頸部郭清術を伴う声門上喉頭摘出術。十分な肺機能および嚥下機能を術後に確保するために、慎重に選択する必要がある。
  3. 切除断端が陽性または近接の場合、あるいは他の有害な病理学的危険因子が存在する場合は、術後放射線療法(PORT)が適応とされる。

成績が良好で、発声機能が温存できるほか、局所再発した患者に救助手術の可能性があることから、放射線療法が好ましい。(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

声門部

標準治療法の選択肢:

  1. 放射線療法。 [1] [2] [3] [4]
  2. 内視鏡下CO2レーザー切除。 [5]
  3. 解剖学的検討に応じて、喉頭部分切除術、喉頭半側切除術または喉頭全摘術を選択する。ある一定の状況下では、レーザー顕微鏡手術が適切であろう。 [6]

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

声門下部

標準治療法の選択肢:

  1. 放射線療法単独により、正常な発声機能を温存しつつ病変は十分に治療できる。 [1]
  2. 手術は、放射線療法が失敗した場合または追跡が困難であると考えられる患者のために残しておく。

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


参考文献
  1. Mendenhall WM, Werning JW, Pfister DG: Treatment of head and neck cancer. In: DeVita VT Jr, Lawrence TS, Rosenberg SA: Cancer: Principles and Practice of Oncology. 9th ed. Philadelphia, Pa: Lippincott Williams & Wilkins, 2011, pp 729-80.[PUBMED Abstract]

  2. Mittal B, Marks JE, Ogura JH: Transglottic carcinoma. Cancer 53 (1): 151-61, 1984.[PUBMED Abstract]

  3. Medini E, Medini I, Lee CK, et al.: Curative radiotherapy for stage II-III squamous cell carcinoma of the glottic larynx. Am J Clin Oncol 21 (3): 302-5, 1998.[PUBMED Abstract]

  4. Mendenhall WM, Amdur RJ, Morris CG, et al.: T1-T2N0 squamous cell carcinoma of the glottic larynx treated with radiation therapy. J Clin Oncol 19 (20): 4029-36, 2001.[PUBMED Abstract]

  5. Higgins KM: What treatment for early-stage glottic carcinoma among adult patients: CO2 endolaryngeal laser excision versus standard fractionated external beam radiation is superior in terms of cost utility? Laryngoscope 121 (1): 116-34, 2011.[PUBMED Abstract]

  6. Steiner W: Results of curative laser microsurgery of laryngeal carcinomas. Am J Otolaryngol 14 (2): 116-21, 1993 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]

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III期の喉頭がんの治療

声門上部

標準治療法の選択肢:

  1. 疾患をコントロールするために喉頭全摘術が必要な患者には、同時化学放射線療法が検討される。 [1]
  2. 術前補助化学療法とその後の同時化学放射線療法。喉頭摘出術は、化学療法の奏効率が50%未満の患者または放射線療法後の遺残病変のある患者のために残しておく。 [1] [2] [3] [4] [5] [6] [証拠レベル:1iiC]
  3. 放射線療法が失敗した場合の救助療法として化学療法および手術(喉頭全摘術)の同時施行の候補とならない患者における分割方法を変更した根治的放射線療法単独。 [7]
  4. 術後放射線療法(PORT)を併用する、または併用しない手術。 [8]

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

声門部

標準治療法の選択肢:

  1. 疾患をコントロールするために喉頭全摘術が必要な患者には、同時化学放射線療法が検討される。 [1]
  2. 術前補助化学療法とその後の同時化学放射線療法。喉頭摘出術は、化学療法の奏効率が50%未満の患者または放射線療法後の遺残病変のある患者のために残しておく。 [1] [2] [3] [4] [5] [6]
  3. 放射線療法が失敗した場合の救助療法として化学療法および手術(喉頭全摘術)の同時施行の候補とならない患者における分割方法を変更した根治的放射線療法単独。 [7]
  4. PORTを併用する、または併用しない手術。 [8]

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

臨床評価段階にある治療法の選択肢:


  • 新たな標的療法、免疫療法、新たな化学療法、放射線増感剤、または粒子線治療を検討する臨床試験。 [9]

声門下部

標準治療法の選択肢:

  1. 喉頭摘出術 + 単一の甲状腺切除術および気管食道リンパ節郭清術を施行後に通常、PORTを実施する。 [10]
  2. 手術適応とならない患者には、放射線療法単独による治療が適応とされる。患者を厳密に追跡し、局所または頸部に再発を認めた場合は、救助手術を計画すべきである。
  3. 放射線療法が失敗した場合の救助療法として化学療法および手術(喉頭全摘術)の同時施行の候補とならない患者における分割方法を変更した根治的放射線療法単独。 [6] [7]
  4. 導入化学療法とその後の同時化学療法および放射線療法。喉頭摘出術は、化学療法の奏効率が50%未満の患者または放射線療法後の遺残病変のある患者のために残しておく。 [6]

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

臨床評価段階にある治療法の選択肢:


  • 新たな標的療法、免疫療法、新たな化学療法、放射線増感剤、または粒子線治療を検討する臨床試験。 [9]

放射線療法後の設定における頸部郭清術の役割

1件のプロスペクティブ・ランダム化試験において、N2またはN3病変を有する頭頸部がん患者564人が計画された頸部郭清術 vs ポジトロン放射断層撮影/コンピュータ断層撮影(PET/CT)を用いたサーベイランスにランダムに割り付けられた。追跡期間中央値36ヵ月で、PET/CTは頸部郭清術が手術群よりも少なく(54 vs 221)、2年生存率はそれぞれ、84.9% vs 81.5%であった。ハザード比(HR)死亡はわずかにPET/CTを用いたサーベイランスを支持し、非劣性を示した(上限境界、HRに対する95%信頼区間、< 1.50;P = 0.004)。 [11] [証拠レベル:1iiA]

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


参考文献
  1. Forastiere AA, Zhang Q, Weber RS, et al.: Long-term results of RTOG 91-11: a comparison of three nonsurgical treatment strategies to preserve the larynx in patients with locally advanced larynx cancer. J Clin Oncol 31 (7): 845-52, 2013.[PUBMED Abstract]

  2. Spaulding MB, Fischer SG, Wolf GT: Tumor response, toxicity, and survival after neoadjuvant organ-preserving chemotherapy for advanced laryngeal carcinoma. The Department of Veterans Affairs Cooperative Laryngeal Cancer Study Group. J Clin Oncol 12 (8): 1592-9, 1994.[PUBMED Abstract]

  3. Adelstein DJ, Saxton JP, Lavertu P, et al.: A phase III randomized trial comparing concurrent chemotherapy and radiotherapy with radiotherapy alone in resectable stage III and IV squamous cell head and neck cancer: preliminary results. Head Neck 19 (7): 567-75, 1997.[PUBMED Abstract]

  4. Jeremic B, Shibamoto Y, Milicic B, et al.: Hyperfractionated radiation therapy with or without concurrent low-dose daily cisplatin in locally advanced squamous cell carcinoma of the head and neck: a prospective randomized trial. J Clin Oncol 18 (7): 1458-64, 2000.[PUBMED Abstract]

  5. Bernier J, Domenge C, Ozsahin M, et al.: Postoperative irradiation with or without concomitant chemotherapy for locally advanced head and neck cancer. N Engl J Med 350 (19): 1945-52, 2004.[PUBMED Abstract]

  6. Lefebvre JL, Pointreau Y, Rolland F, et al.: Induction chemotherapy followed by either chemoradiotherapy or bioradiotherapy for larynx preservation: the TREMPLIN randomized phase II study. J Clin Oncol 31 (7): 853-9, 2013.[PUBMED Abstract]

  7. MacKenzie RG, Franssen E, Balogh JM, et al.: Comparing treatment outcomes of radiotherapy and surgery in locally advanced carcinoma of the larynx: a comparison limited to patients eligible for surgery. Int J Radiat Oncol Biol Phys 47 (1): 65-71, 2000.[PUBMED Abstract]

  8. Induction chemotherapy plus radiation compared with surgery plus radiation in patients with advanced laryngeal cancer. The Department of Veterans Affairs Laryngeal Cancer Study Group. N Engl J Med 324 (24): 1685-90, 1991.[PUBMED Abstract]

  9. Adelstein DJ, Lavertu P, Saxton JP, et al.: Mature results of a phase III randomized trial comparing concurrent chemoradiotherapy with radiation therapy alone in patients with stage III and IV squamous cell carcinoma of the head and neck. Cancer 88 (4): 876-83, 2000.[PUBMED Abstract]

  10. Mendenhall WM, Werning JW, Pfister DG: Treatment of head and neck cancer. In: DeVita VT Jr, Lawrence TS, Rosenberg SA: Cancer: Principles and Practice of Oncology. 9th ed. Philadelphia, Pa: Lippincott Williams & Wilkins, 2011, pp 729-80.[PUBMED Abstract]

  11. Mehanna H, Wong WL, McConkey CC, et al.: PET-CT Surveillance versus Neck Dissection in Advanced Head and Neck Cancer. N Engl J Med 374 (15): 1444-54, 2016.[PUBMED Abstract]

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IV期の喉頭がんの治療

声門上部

標準治療法の選択肢:

  1. 巨大でないT4a病変を有する患者など、疾患をコントロールするために喉頭全摘術が必要な患者には、同時化学放射線療法が検討される。 [1]
  2. 術前補助化学療法とその後の同時化学放射線療法。喉頭摘出術は、化学療法の奏効率が50%未満の患者または放射線療法後の遺残病変のある患者のために残しておく。 [1] [2] [3] [4] [5] [6]
  3. 放射線療法が失敗した場合の救助療法として化学療法および手術(喉頭全摘術)の同時施行の候補とならない患者における根治的放射線療法単独。 [7]
  4. 巨大なT4病変を有する患者には、大容積のT4病変の病理学的危険因子に基づいて手術とその後の同時化学療法を併用する、または併用しない術後放射線療法(PORT)。 [8]

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

臨床評価段階にある治療法の選択肢:


  • 新たな標的療法、免疫療法、新たな化学療法、放射線増感剤、または粒子線治療を検討する臨床試験。 [9]

声門部

標準治療法の選択肢:

  1. 巨大でないT4a病変を有する患者など、疾患をコントロールするために喉頭全摘術が必要な患者には、同時化学放射線療法が検討される。 [1]
  2. 術前補助化学療法とその後の同時化学放射線療法。喉頭摘出術は、化学療法の奏効率が50%未満の患者または放射線療法後の遺残病変のある患者のために残しておく。 [1] [2] [3] [4] [5] [6]
  3. 放射線療法が失敗した場合の救助療法として化学療法および手術(喉頭全摘術)の同時施行の候補とならない患者における根治的放射線療法単独。 [7]
  4. 巨大なT4病変を有する患者には、大容積のT4病変の病理学的危険因子に基づいて手術(喉頭全摘術)とその後の同時化学療法を併用する、または併用しないPORT。 [8]

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

臨床評価段階にある治療法の選択肢:


  • 新たな標的療法、免疫療法、新たな化学療法、放射線増感剤、または粒子線治療を検討する臨床試験。 [9]

声門下部

標準治療法の選択肢:

  1. 喉頭摘出術 + 甲状腺全摘術および両側気管食道リンパ節郭清術を施行後に通常、病理学的危険因子に基づいて同時化学療法を併用する、または併用しないPORT。 [10]
  2. 巨大でないT4a病変を有する患者など、疾患をコントロールするために喉頭全摘術が必要な患者には、同時化学放射線療法が検討される。 [1]

臨床評価段階にある治療法の選択肢:


  • 新たな標的療法、免疫療法、新たな化学療法、放射線増感剤、または粒子線治療を検討する臨床試験。

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


参考文献
  1. Forastiere AA, Zhang Q, Weber RS, et al.: Long-term results of RTOG 91-11: a comparison of three nonsurgical treatment strategies to preserve the larynx in patients with locally advanced larynx cancer. J Clin Oncol 31 (7): 845-52, 2013.[PUBMED Abstract]

  2. Spaulding MB, Fischer SG, Wolf GT: Tumor response, toxicity, and survival after neoadjuvant organ-preserving chemotherapy for advanced laryngeal carcinoma. The Department of Veterans Affairs Cooperative Laryngeal Cancer Study Group. J Clin Oncol 12 (8): 1592-9, 1994.[PUBMED Abstract]

  3. Adelstein DJ, Saxton JP, Lavertu P, et al.: A phase III randomized trial comparing concurrent chemotherapy and radiotherapy with radiotherapy alone in resectable stage III and IV squamous cell head and neck cancer: preliminary results. Head Neck 19 (7): 567-75, 1997.[PUBMED Abstract]

  4. Jeremic B, Shibamoto Y, Milicic B, et al.: Hyperfractionated radiation therapy with or without concurrent low-dose daily cisplatin in locally advanced squamous cell carcinoma of the head and neck: a prospective randomized trial. J Clin Oncol 18 (7): 1458-64, 2000.[PUBMED Abstract]

  5. Bernier J, Domenge C, Ozsahin M, et al.: Postoperative irradiation with or without concomitant chemotherapy for locally advanced head and neck cancer. N Engl J Med 350 (19): 1945-52, 2004.[PUBMED Abstract]

  6. Lefebvre JL, Pointreau Y, Rolland F, et al.: Induction chemotherapy followed by either chemoradiotherapy or bioradiotherapy for larynx preservation: the TREMPLIN randomized phase II study. J Clin Oncol 31 (7): 853-9, 2013.[PUBMED Abstract]

  7. MacKenzie RG, Franssen E, Balogh JM, et al.: Comparing treatment outcomes of radiotherapy and surgery in locally advanced carcinoma of the larynx: a comparison limited to patients eligible for surgery. Int J Radiat Oncol Biol Phys 47 (1): 65-71, 2000.[PUBMED Abstract]

  8. Bernier J, Cooper JS: Chemoradiation after surgery for high-risk head and neck cancer patients: how strong is the evidence? Oncologist 10 (3): 215-24, 2005.[PUBMED Abstract]

  9. Adelstein DJ, Lavertu P, Saxton JP, et al.: Mature results of a phase III randomized trial comparing concurrent chemoradiotherapy with radiation therapy alone in patients with stage III and IV squamous cell carcinoma of the head and neck. Cancer 88 (4): 876-83, 2000.[PUBMED Abstract]

  10. Mendenhall WM, Werning JW, Pfister DG: Treatment of head and neck cancer. In: DeVita VT Jr, Lawrence TS, Rosenberg SA: Cancer: Principles and Practice of Oncology. 9th ed. Philadelphia, Pa: Lippincott Williams & Wilkins, 2011, pp 729-80.[PUBMED Abstract]

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再発および転移性喉頭がん

再発および転移性声門上がん、声門がん、および声門下がんの治療には、再手術または臨床試験がある。 [1] [2] [3]

標準治療法の選択肢:

  1. 手術 [4] および/または放射線療法。手術単独または放射線療法単独が失敗した場合には救助が可能で、上に示したように、再手術 [4] および/または放射線療法を試みるべきである。高線量放射線療法が失敗した場合、選択された患者には喉頭部分切除術が適応とされるであろう。 [5]
  2. 放射線療法。放射線療法失敗後に喉頭の救助のために再照射したところ、少数の患者が長期間生存し、放射線療法後に小さながんを再発した患者のうち、特に喉頭摘出術を拒絶する患者またはその適応とならない患者にはこの再照射が検討される。 [6]
  3. 化学療法。全身化学療法によって得られる効果の持続期間は、さまざまであろう。 [7]
  4. 免疫療法。局所再発または転移がんの設定では、プラチナ製剤をベースにした化学療法の失敗後に免疫療法(プログラム死リガンド1[PD-L1]経路の阻害剤)が使用できる。 [8] [9]

(詳しい情報については、本要約の喉頭がんに対する治療法選択肢の概要のセクションを参照のこと。)

化学療法

頭頸部の再発または転移性扁平上皮がん(SCC)を有する患者に対する第一選択治療として、プラチナ製剤をベースにした化学療法がしばしば用いられる。

証拠(化学療法):

  1. 頭頸部の未治療の再発または転移性SCCを有する患者442人を対象にした1件の第III相ランダム化試験において、プラチナ製剤 + フルオロウラシルへのセツキシマブの追加は、プラチナ製剤 + フルオロウラシル単独と比較して、全生存(OS)を改善し、生存期間中央値は10.1ヵ月 vs 7.4ヵ月(死亡に対するハザード比[HR][HR死亡]、0.80;95%信頼区間[CI]、0.64-0.99;P = 0.04)であった。 [10]
    • このプラチナ製剤をベースにしたレジメンへのセツキシマブの追加による生活の質(QOL)への悪影響は認められなかった。 [11]


    腫瘍のEGFR遺伝子コピー数は、頭頸部の再発または転移性SCCを有する患者に対する第一選択治療としてセツキシマブ + プラチナ製剤およびフルオロウラシルの効力を判断する予測バイオマーカーであることは示されなかった。 [12] [証拠レベル:1iiA]

  2. 1件のオープンラベル第III相ランダム化試験により、メトトレキサートを投与された患者と比較して、アファチニブを投与された患者における無増悪生存(PFS)の改善が実証された。 [13]
    1. 追跡期間中央値6.7ヵ月後、PFS期間中央値はアファチニブ群で2.6ヵ月(95%CI、2.0-2.7)およびメトトレキサート群で1.7ヵ月(95%CI、1.5-2.4)(HR、0.80;95%CI、0.65-0.98;P = 0.030)であった。
    2. アファチニブまたはメトトレキサートで治療された患者に対する最も頻度の高いグレード3またはグレード4の薬物関連の有害事象には以下のものがあった:
    3. 全体での重篤な有害事象は、アファチニブで治療された患者の14%およびメトトレキサートで治療された患者の11%に発生した。

免疫療法

ペムブロリズマブ

ペムブロリズマブはモノクローナル抗体であり、プログラム死(PD-1)経路の阻害剤である。

証拠(ペムブロリズマブ):

  1. 1件のランダム化第III相試験では、3~6ヵ月以内にプラチナ製剤をベースにした化学療法を受けた治癒不能な再発または転移性頭頸部SCC患者が適格とされた。 [8] 患者はペムブロリズマブ群(3週間ごとに200mg[247人の患者])または研究者の選択による標準治療群(メトトレキサートドセタキセル、またはセツキシマブ[248人の患者])にランダムに割り付けられた。患者は進行するか毒性が発現するまで治療を受けた。ペムブロリズマブの最長投与期間は24ヵ月であった。主要エンドポイントはintention-to-treat集団での全生存期間(OS)であった。
    • OS期間中央値はペムブロリズマブ群の8.4ヵ月に対し、標準治療群では6.9ヵ月であった(HR、0.80[0.65-0.98];名目上のP = 0.0161)。 [8] [証拠レベル:1iiA]

    • ペムブロリズマブ群ではグレード3以上の有害事象が少なかった(ペムブロリズマブ群、13% vs 標準治療群、36%)。最も一般的な治療関連有害事象はペムブロリズマブ群では甲状腺機能低下症(13%)であり、標準治療群では疲労(18%)であった。

    • ペムブロリズマブの投与を受けた患者では、大腸穿孔、Stevens-Johnson症候群、および特定されていない悪性進行により4人の治療関連死が生じた;標準治療群では悪性進行および肺炎により2人の治療関連死が生じた。

    • PD-L1複合陽性スコアが1以上であったのはペムブロリズマブ群の患者では79%、標準治療群の患者では77%であった。

    • 1以上のPD-L1複合陽性スコア(HR、0.74;95%CI、0.58-0.93;名目上のP = 0.0049)または50%以上のPD-L1免疫染色による腫瘍細胞の陽性率(HR、0.53;95%CI、0.35-0.81;名目上のP = 0.0014)により示される腫瘍または腫瘍微小環境内のPD-1発現を有し、ペムブロリズマブによる治療を受けた患者では、標準治療による治療を受けた患者との比較でHR死亡が低かった。

ニボルマブ

ニボルマブは完全ヒト化免疫グロブリンG4(IgG4)抗PD-1モノクローナル抗体である。

証拠(ニボルマブ):

  1. 1件のオープンラベル第III相試験では、再発頭頸部SCCでプラチナ製剤をベースにした化学療法後6ヵ月以内に進行した患者361人が、ニボルマブ(3mg/kg体重の用量)を2週間ごとの投与、または標準の単剤全身療法(メトトレキサートドセタキセル、またはセツキシマブ)の投与に2:1の比率でランダム化され、主要エンドポイントはOS期間とされた。 [9]
    • OS期間中央値は、ニボルマブ群では7.5ヵ月(95%CI、5.5-9.1)であったのに対し、標準治療群では5.1ヵ月(95%CI、4.0-6.0)であった。OS期間はニボルマブ群の方が標準治療群よりも有意に長く(HR死亡、0.70;97.73%CI、0.51-0.96;P = 0.01)、1年生存率の推定値はニボルマブ群(36.0%)の方が標準治療群(16.6%)よりも約19%高かった。 [9] [証拠レベル:1iiA]

    • 両治療群間にPFS率の中央値の差は認められなかった。6ヵ月PFS率はニボルマブ群の19.7%に対し、標準治療群では9.9%であった。

    • 奏効率はニボルマブ群の13.3%に対し、標準治療群では5.8%であった。

    • グレード3または4の治療関連有害事象はニボルマブ群では患者の13.1%に生じたのに対し、標準治療群では35.1%に生じた。

    • European Organisation for Research and Treatment of Cancer Quality of Life Questionnaire(QLQ)のCore Module(QLQ-C30)およびHead and Neck Module(QLQ-H&N35)(評価項目には身体、役割、社会生活機能、疼痛、感覚、社会的コンタクトの問題が含まれる)を用いて評価したQOLは、ニボルマブ群では安定していたが、標準治療群では悪化した。

    • PD-L1発現レベルが1%以上の患者のサブグループでは、ニボルマブ群と標準治療群を比較した場合のHR死亡が0.55(95%CI、0.36-0.83)であったのに対し、PD-L1発現レベルが1%未満の患者のサブグループでは、HRは0.89(95%CI、0.54-1.45;交互作用でP = 0.17)であった。

喉頭全摘術と放射線療法とを併用した後の救助の成績は不良である。

臨床評価段階にある治療法の選択肢:


  • 放射線療法と手術とを併用しても反応しない疾患の患者には、臨床試験を考慮すべきである。

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


参考文献
  1. Million RR, Cassisi NJ, eds.: Management of Head and Neck Cancer: A Multidisciplinary Approach. Philadelphia, Pa: Lippincott, 1994.[PUBMED Abstract]

  2. Vikram B, Strong EW, Shah JP, et al.: Intraoperative radiotherapy in patients with recurrent head and neck cancer. Am J Surg 150 (4): 485-7, 1985.[PUBMED Abstract]

  3. Jacobs C, Lyman G, Velez-García E, et al.: A phase III randomized study comparing cisplatin and fluorouracil as single agents and in combination for advanced squamous cell carcinoma of the head and neck. J Clin Oncol 10 (2): 257-63, 1992.[PUBMED Abstract]

  4. Wong LY, Wei WI, Lam LK, et al.: Salvage of recurrent head and neck squamous cell carcinoma after primary curative surgery. Head Neck 25 (11): 953-9, 2003.[PUBMED Abstract]

  5. Paleri V, Thomas L, Basavaiah N, et al.: Oncologic outcomes of open conservation laryngectomy for radiorecurrent laryngeal carcinoma: a systematic review and meta-analysis of English-language literature. Cancer 117 (12): 2668-76, 2011.[PUBMED Abstract]

  6. Wang CC, McIntyre J: Re-irradiation of laryngeal carcinoma--techniques and results. Int J Radiat Oncol Biol Phys 26 (5): 783-5, 1993.[PUBMED Abstract]

  7. Al-Sarraf M: Head and neck cancer: chemotherapy concepts. Semin Oncol 15 (1): 70-85, 1988.[PUBMED Abstract]

  8. Cohen EEW, Soulières D, Le Tourneau C, et al.: Pembrolizumab versus methotrexate, docetaxel, or cetuximab for recurrent or metastatic head-and-neck squamous cell carcinoma (KEYNOTE-040): a randomised, open-label, phase 3 study. Lancet 393 (10167): 156-167, 2019.[PUBMED Abstract]

  9. Ferris RL, Blumenschein G Jr, Fayette J, et al.: Nivolumab for Recurrent Squamous-Cell Carcinoma of the Head and Neck. N Engl J Med 375 (19): 1856-1867, 2016.[PUBMED Abstract]

  10. Vermorken JB, Mesia R, Rivera F, et al.: Platinum-based chemotherapy plus cetuximab in head and neck cancer. N Engl J Med 359 (11): 1116-27, 2008.[PUBMED Abstract]

  11. Mesía R, Rivera F, Kawecki A, et al.: Quality of life of patients receiving platinum-based chemotherapy plus cetuximab first line for recurrent and/or metastatic squamous cell carcinoma of the head and neck. Ann Oncol 21 (10): 1967-73, 2010.[PUBMED Abstract]

  12. Licitra L, Mesia R, Rivera F, et al.: Evaluation of EGFR gene copy number as a predictive biomarker for the efficacy of cetuximab in combination with chemotherapy in the first-line treatment of recurrent and/or metastatic squamous cell carcinoma of the head and neck: EXTREME study. Ann Oncol 22 (5): 1078-87, 2011.[PUBMED Abstract]

  13. Machiels JP, Haddad RI, Fayette J, et al.: Afatinib versus methotrexate as second-line treatment in patients with recurrent or metastatic squamous-cell carcinoma of the head and neck progressing on or after platinum-based therapy (LUX-Head & Neck 1): an open-label, randomised phase 3 trial. Lancet Oncol 16 (5): 583-94, 2015.[PUBMED Abstract]

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本要約の変更点(05/17/2019)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

喉頭がんに対する治療法選択肢の概要

本文に、TPF(ドセタキセルシスプラチン、およびフルオロウラシル)による術前補助化学療法とその後の同時化学放射線療法または同時化学放射線療法単独のいずれかを受ける群にランダムに割り付けられた局所進行頭頸部扁平上皮がんを有する1,022人の患者を対象にした5件のランダム化試験のメタアナリシスに関する記述が追加された。このメタアナリシスでは、同時化学放射線療法単独を上回るTPFレジメンを用いた術前補助化学療法での全生存または無増悪生存の優位性を示すことができなかった(引用、参考文献11としてBudach et al.および証拠レベル:1iA)。

再発および転移性喉頭がん

本セクションは再発喉頭がんから改名された。

新規のサブセクションとして化学療法が追加された。

本要約はPDQ Adult Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、喉頭がんの治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

喉頭がんの治療(成人)に対する主要な査読者は以下の通りである:


    本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

    証拠レベル

    本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Adult Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

    本要約の使用許可

    PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約として特定することはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

    本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

    PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Laryngeal Cancer Treatment (Adult).Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/head-and-neck/hp/adult/laryngeal-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389189]

    本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

    免責条項

    入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

    お問い合わせ

    Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。

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