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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

上皮性卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんの治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2017-07-28
    翻訳更新日 : 2017-09-20

Ovarian Epithelial, Fallopian Tube, and Primary Peritoneal Cancer (PDQ®): Treatment PDQ Adult Treatment Editorial Board

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、上皮性卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんの治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

卵管がん 上皮性卵巣がん primary peritoneal cavity cancer(原発性腹膜がん)

上皮性卵巣がん、卵管がん(FTC)、原発性腹膜がん(PPC)に関する一般情報

本PDQ要約では、上皮性卵巣がん、卵管がん(FTC)、原発性腹膜がん(PPC)の病期分類と治療を対象とする。

発生部位に関係なく、これらのがんの特徴は早期の腹膜転移への進展である。FTCおよびPPCを上皮性卵巣がんの範疇に含めることは、共通のミュラー管上皮由来であり、これら3種の腫瘍の管理が類似していることを示す多くのエビデンスを基に一般に受け入れられている。高悪性度の漿液性卵巣がん(最もよくみられる組織学的亜型)の多くが卵管采を起源とする前駆病変から生じるという仮説は、BRCA1またはBRCA2の突然変異を有する健康な女性におけるリスク低減手術から得られた知見により支持されている。 [1] さらに、原発性腹膜がんとして診断される組織学的に類似するがんとの間で、腫瘍抑制遺伝子p53およびBRCA1またはBRCA2蛋白の欠失または不活性化などの分子的所見が共通している。 [2] したがって、卵管および腹腔内の他の部位から発生する高悪性度の漿液性腺がんは、ほとんどの上皮性卵巣がんとともに「ミュラー管上皮由来の子宮外腺がん(extrauterine adenocarcinomas of Müllerian epithelial origin)」とされ、卵巣がんと同様の病期判定および治療が行われる。2000年以降、FTCおよびPPCは通常、卵巣がんの臨床試験に含められている。 [3]

子宮内膜症に関連する卵巣明細胞がんおよび卵巣類内膜がんは、異なる遺伝子発現シグネチャーを有し、これは粘液性の亜型と同様である。 [2]

間質細胞腫瘍および胚細胞腫瘍は比較的少なく、全体の10%に満たない。(詳しい情報については、卵巣胚細胞腫瘍の治療および卵巣低悪性度腫瘍の治療に関するPDQ要約を参照のこと。)

発生率および死亡率

上皮性卵巣がんは、最もよくみられる婦人科悪性腫瘍の1つで、全症例の50%は65歳を超える女性にみられる。このがんは、女性のがんによる死亡原因の第5位を占めている。 [4]

米国において、2017年に推定される卵巣がんの新規症例数および死亡数: [5]


  • 新規症例数:22,440。

  • 死亡数:14,080。

解剖学

卵管采は、卵巣付属器の近くの腹膜腔にあり、腹膜層の下に位置する子宮体(子宮の本体)と向かい合っている。

正常な女性生殖系の解剖図。

危険因子

家族歴および遺伝子変異

卵巣がんの最も重要な危険因子は、第一度近親者(母親、娘、または姉妹)の卵巣がん既往歴である。卵巣がんの約20%が家族性であり、これらのほとんどはBRCA1またはBRCA2のいずれかの遺伝子における突然変異に関連があるが、他にも数種の遺伝子が関与している。 [6] [7] このリスクは、卵巣がんの第一度近親者が2人以上いる女性で最も高い。 [8] また、卵巣がんの第一度近親者が1人で、かつ第二度近親者(祖母または叔母)が1人の女性ではやや低い。

乳がん卵巣がん症候群または卵巣に特異的に発生するがんの家系のほとんどに、染色体17q21にあるBRCA1遺伝子座に遺伝的連鎖が同定されている。 [9] [10] [11] 遺伝性卵巣がんおよび遺伝性乳がんの一部の例でも原因となっているBRCA2が遺伝的連鎖解析により13q12にマップされている。 [12]

BRCA1に生殖細胞変異を認める患者が卵巣がんを発症する生涯リスクは、実質的に一般集団の値を超えている。 [13] [14] また、BRCA1に生殖細胞変異を認める患者に関する2件のレトロスペクティブ研究によると、これらの研究で対象となった女性は、BRCA1に変異を認めない女性に比べ、生存期間が長いことが示唆される。 [15] [16] [証拠レベル:3iiiA]BRCA1変異を認める女性のほとんどには、卵巣がんおよび/または乳がんの病歴のある家系員がいると考えられる;このため、これらの研究で対象となった女性は比較的用心しており、早期発見につながるがん検診を受ける傾向を示している。

リスクの高い女性は、出産を終えていれば35歳以上で予防的卵巣摘除術を検討するのもよい。BRCA1またはBRCA2の突然変異を有する女性551人を対象とした家系ベースの研究において、予防的両側卵巣摘出術を受けた女性259人のうち、2人(0.8%)がその後に乳頭状漿液性腹膜がんを発症し、6人(2.8%)が手術時にI期の卵巣がんであった。対応対照群292人のうち、予防的手術を受けなかった20%が卵巣がんを発症した。予防的手術は、平均追跡期間9年で90%を超える卵巣がんリスクの低下と関連していた(相対リスク、0.04;95%信頼区間、0.01-0.16) [17] ;しかしながら、家系ベースの研究は、症例選択によるバイアスおよび有益性の推定値に影響するその他の因子と関連している可能性がある。 [18] 予防的卵巣摘除術後、わずかな割合の女性が卵巣がんに類似した外観の原発性腹膜がんを発症することがある。 [19] (詳しい情報については、卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんの予防に関するPDQ要約の証拠の記述のセクションを参照のこと。)

(詳しい情報については、乳がんおよび婦人科がんの遺伝学に関するPDQ要約のBRCA病原性多様体キャリアの臨床管理のセクションを参照のこと。)

臨床像

卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんでは、初期の徴候または症状がみられないことがある。徴候または症状が実際に現れた場合、がんが進行していることが多い。徴候および症状には以下のものがある:


  • 腹部また骨盤における疼痛、腫脹、または圧迫感。

  • 特に閉経後の重度または不定期な膣出血。

  • 血液を伴う透明、白色、または着色の膣分泌物。

  • 骨盤領域の腫瘤。

  • ガス、鼓脹、または便秘といった消化管の問題。

これらの症状はしばしば認識されなくなり、診断が遅れる原因となる。医師および患者によるこうした非特異的症状の発生の認識を高める努力がなされている。 [20] [21] [22] [23] [24]

卵巣がんに特異的な危険因子を有さない女性では、婦人科的評価、経膣超音波検査、およびがん抗原125(CA 125)測定などのスクリーニング検査による卵巣がん検出の適中率は低い。 [25] [26] こうした交絡因子の結果、卵巣がんの年間死亡率は発生率の約65%である。

卵巣がん患者のほとんどは、発症時に広範囲に及ぶ病変を有する。最も一般的な亜型である高悪性度の漿液性がんの早期の腹膜進展は、卵管采または腹膜を起源とする重篤ながんに関係することがあり、このことから、そのようながんが進行した病期で検出される理由が容易に説明できる。逆に、高悪性度の漿液性がんは、I期の卵巣がんの中で想定より少ない。その他の種類の卵巣がんは、実際にI期またはII期で検出されるがんの中で想定より多い。この種の卵巣がんは通常、腹腔に局所的に散布して拡がったのち腹膜に播種するか、腸管および膀胱の局所浸潤を経て拡がっていく。初回手術でリンパ節転移している割合は、I期の患者で24%、II期で50%、III期で74%、IV期で73%であることが報告されている。骨盤リンパ節および傍大動脈リンパ節への転移の頻度は同じであった。 [27] また、腫瘍細胞は横隔膜リンパ管を詰まらせることがある。これにより腹膜のリンパ流に生じる滞留は、卵巣がんの腹水貯留に関与していると考えられている。経横隔膜から胸膜に進展することがよくある。

診断的評価および病期評価

上皮性卵巣がん、卵管がん、または原発性腹膜がんの診断および病期分類では、以下の検査および処置を使用することがある:


  • 身体診察および病歴聴取。

  • 内診。

  • CA-125測定。

  • 超音波検査(骨盤または経膣)。

  • コンピュータ断層撮影(CT)。

  • ポジトロン放射断層撮影(PET)。

  • 磁気共鳴画像法(MRI)。

  • 胸部X線。

  • 生検。

CA-125値は、他の悪性腫瘍および良性の子宮内膜症などの婦人科の問題で上昇することがある。CA-125値および組織像を用いて上皮性卵巣がんを診断する。 [28] [29]

予後因子

卵巣がん患者の予後は、多くの因子により影響を受ける。多変量解析では、最も重要な良好な予後因子として以下が挙げられることが示唆される: [30] [31] [32] [33] [34]


  • 若年者。

  • 良好なパフォーマンスステータス。

  • 粘液性または明細胞型以外の細胞型。

  • 高分化腫瘍。

  • 早期の病期。

  • 腹水を認めない。

  • 腫瘍減量術前の病変容積が小さい。

  • 初回腫瘍減量術後の残存腫瘍が小さい。

  • BRCA1またはBRCA2の突然変異キャリア。

I期の患者で再燃に関連する最も重要な予後因子は悪性度で、次に強固な癒着および大量の腹水が重要である。 [35] I期の腫瘍は、低悪性度の漿液性がんの割合が高い。このようながんの由来は、通常III期およびIV期にみられる高悪性度の漿液性がんと明らかに異なる。多くの高悪性度の漿液性がんは、卵管のほか、子宮外のミュラー管上皮に由来する領域を起源とする。

腫瘍が悪性度III、固着性、またはIC期であれば、卵巣がんが再燃し、それにより死亡する可能性は30%である。 [35] [36] [37] [38]

I期およびIIA期の患者から採取した腫瘍のDNAフローサイトメトリー分析を実施することにより、高リスクの患者の一群が同定できる。 [39] 組織型が明細胞型の患者は、予後不良と考えられる。 [40] 移行上皮がんの成分を明らかに有する患者は、予後良好と考えられる。 [41]

複数のケースコントロール研究によると、BRCA1およびBRCA2の突然変異キャリアは、散発性上皮性卵巣がんの患者と比較して化学療法への反応が良好であることが示唆される。これは、これらの腫瘍において相同性のDNA修復メカニズムが欠損しており、それにより化学療法薬への感受性が増している結果である可能性がある。 [42] [43]

フォローアップ

CA-125測定の特異度および感度が低いため、再発に対する治療を受けている患者では、連続CA-125モニタリングが有用な場合がある。しかしながら、それにより正味の利益が得られるかどうかは未だ確立していない。初回の寛解導入療法後の患者に対するフォローアップ方法を示すガイダンスはほとんどなく、画像検査またはCA-125上昇により早期発見しても転帰は変わらないことが示されている。 [44] (詳しい情報については、本要約の再発または持続性の上皮性卵巣がん、FTC、PPCの治療のセクションを参照のこと。)

関連する要約

上皮性卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんに関する情報を含む他のPDQ要約には以下のものがある:



参考文献
  1. Levanon K, Crum C, Drapkin R: New insights into the pathogenesis of serous ovarian cancer and its clinical impact. J Clin Oncol 26 (32): 5284-93, 2008.[PUBMED Abstract]

  2. Birrer MJ: The origin of ovarian cancer—is it getting clearer? N Engl J Med 363 (16): 1574-5, 2010.[PUBMED Abstract]

  3. Dubeau L, Drapkin R: Coming into focus: the nonovarian origins of ovarian cancer. Ann Oncol 24 (Suppl 8): viii28-viii35, 2013.[PUBMED Abstract]

  4. Yancik R: Ovarian cancer. Age contrasts in incidence, histology, disease stage at diagnosis, and mortality. Cancer 71 (2 Suppl): 517-23, 1993.[PUBMED Abstract]

  5. American Cancer Society: Cancer Facts and Figures 2017. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2017. Available online. Last accessed July 13, 2017.[PUBMED Abstract]

  6. Lynch HT, Watson P, Lynch JF, et al.: Hereditary ovarian cancer. Heterogeneity in age at onset. Cancer 71 (2 Suppl): 573-81, 1993.[PUBMED Abstract]

  7. Pennington KP, Swisher EM: Hereditary ovarian cancer: beyond the usual suspects. Gynecol Oncol 124 (2): 347-53, 2012.[PUBMED Abstract]

  8. Piver MS, Goldberg JM, Tsukada Y, et al.: Characteristics of familial ovarian cancer: a report of the first 1,000 families in the Gilda Radner Familial Ovarian Cancer Registry. Eur J Gynaecol Oncol 17 (3): 169-76, 1996.[PUBMED Abstract]

  9. Miki Y, Swensen J, Shattuck-Eidens D, et al.: A strong candidate for the breast and ovarian cancer susceptibility gene BRCA1. Science 266 (5182): 66-71, 1994.[PUBMED Abstract]

  10. Easton DF, Bishop DT, Ford D, et al.: Genetic linkage analysis in familial breast and ovarian cancer: results from 214 families. The Breast Cancer Linkage Consortium. Am J Hum Genet 52 (4): 678-701, 1993.[PUBMED Abstract]

  11. Steichen-Gersdorf E, Gallion HH, Ford D, et al.: Familial site-specific ovarian cancer is linked to BRCA1 on 17q12-21. Am J Hum Genet 55 (5): 870-5, 1994.[PUBMED Abstract]

  12. Wooster R, Neuhausen SL, Mangion J, et al.: Localization of a breast cancer susceptibility gene, BRCA2, to chromosome 13q12-13. Science 265 (5181): 2088-90, 1994.[PUBMED Abstract]

  13. Easton DF, Ford D, Bishop DT: Breast and ovarian cancer incidence in BRCA1-mutation carriers. Breast Cancer Linkage Consortium. Am J Hum Genet 56 (1): 265-71, 1995.[PUBMED Abstract]

  14. Struewing JP, Hartge P, Wacholder S, et al.: The risk of cancer associated with specific mutations of BRCA1 and BRCA2 among Ashkenazi Jews. N Engl J Med 336 (20): 1401-8, 1997.[PUBMED Abstract]

  15. Rubin SC, Benjamin I, Behbakht K, et al.: Clinical and pathological features of ovarian cancer in women with germ-line mutations of BRCA1. N Engl J Med 335 (19): 1413-6, 1996.[PUBMED Abstract]

  16. Aida H, Takakuwa K, Nagata H, et al.: Clinical features of ovarian cancer in Japanese women with germ-line mutations of BRCA1. Clin Cancer Res 4 (1): 235-40, 1998.[PUBMED Abstract]

  17. Rebbeck TR, Lynch HT, Neuhausen SL, et al.: Prophylactic oophorectomy in carriers of BRCA1 or BRCA2 mutations. N Engl J Med 346 (21): 1616-22, 2002.[PUBMED Abstract]

  18. Klaren HM, van't Veer LJ, van Leeuwen FE, et al.: Potential for bias in studies on efficacy of prophylactic surgery for BRCA1 and BRCA2 mutation. J Natl Cancer Inst 95 (13): 941-7, 2003.[PUBMED Abstract]

  19. Piver MS, Jishi MF, Tsukada Y, et al.: Primary peritoneal carcinoma after prophylactic oophorectomy in women with a family history of ovarian cancer. A report of the Gilda Radner Familial Ovarian Cancer Registry. Cancer 71 (9): 2751-5, 1993.[PUBMED Abstract]

  20. Goff BA, Mandel L, Muntz HG, et al.: Ovarian carcinoma diagnosis. Cancer 89 (10): 2068-75, 2000.[PUBMED Abstract]

  21. Friedman GD, Skilling JS, Udaltsova NV, et al.: Early symptoms of ovarian cancer: a case-control study without recall bias. Fam Pract 22 (5): 548-53, 2005.[PUBMED Abstract]

  22. Smith LH, Morris CR, Yasmeen S, et al.: Ovarian cancer: can we make the clinical diagnosis earlier? Cancer 104 (7): 1398-407, 2005.[PUBMED Abstract]

  23. Goff BA, Mandel LS, Melancon CH, et al.: Frequency of symptoms of ovarian cancer in women presenting to primary care clinics. JAMA 291 (22): 2705-12, 2004.[PUBMED Abstract]

  24. Goff BA, Mandel LS, Drescher CW, et al.: Development of an ovarian cancer symptom index: possibilities for earlier detection. Cancer 109 (2): 221-7, 2007.[PUBMED Abstract]

  25. Partridge E, Kreimer AR, Greenlee RT, et al.: Results from four rounds of ovarian cancer screening in a randomized trial. Obstet Gynecol 113 (4): 775-82, 2009.[PUBMED Abstract]

  26. van Nagell JR Jr, Miller RW, DeSimone CP, et al.: Long-term survival of women with epithelial ovarian cancer detected by ultrasonographic screening. Obstet Gynecol 118 (6): 1212-21, 2011.[PUBMED Abstract]

  27. Burghardt E, Girardi F, Lahousen M, et al.: Patterns of pelvic and paraaortic lymph node involvement in ovarian cancer. Gynecol Oncol 40 (2): 103-6, 1991.[PUBMED Abstract]

  28. Berek JS, Knapp RC, Malkasian GD, et al.: CA 125 serum levels correlated with second-look operations among ovarian cancer patients. Obstet Gynecol 67 (5): 685-9, 1986.[PUBMED Abstract]

  29. Atack DB, Nisker JA, Allen HH, et al.: CA 125 surveillance and second-look laparotomy in ovarian carcinoma. Am J Obstet Gynecol 154 (2): 287-9, 1986.[PUBMED Abstract]

  30. Omura GA, Brady MF, Homesley HD, et al.: Long-term follow-up and prognostic factor analysis in advanced ovarian carcinoma: the Gynecologic Oncology Group experience. J Clin Oncol 9 (7): 1138-50, 1991.[PUBMED Abstract]

  31. van Houwelingen JC, ten Bokkel Huinink WW, van der Burg ME, et al.: Predictability of the survival of patients with advanced ovarian cancer. J Clin Oncol 7 (6): 769-73, 1989.[PUBMED Abstract]

  32. Neijt JP, ten Bokkel Huinink WW, van der Burg ME, et al.: Long-term survival in ovarian cancer. Mature data from The Netherlands Joint Study Group for Ovarian Cancer. Eur J Cancer 27 (11): 1367-72, 1991.[PUBMED Abstract]

  33. Hoskins WJ, Bundy BN, Thigpen JT, et al.: The influence of cytoreductive surgery on recurrence-free interval and survival in small-volume stage III epithelial ovarian cancer: a Gynecologic Oncology Group study. Gynecol Oncol 47 (2): 159-66, 1992.[PUBMED Abstract]

  34. Thigpen T, Brady MF, Omura GA, et al.: Age as a prognostic factor in ovarian carcinoma. The Gynecologic Oncology Group experience. Cancer 71 (2 Suppl): 606-14, 1993.[PUBMED Abstract]

  35. Dembo AJ, Davy M, Stenwig AE, et al.: Prognostic factors in patients with stage I epithelial ovarian cancer. Obstet Gynecol 75 (2): 263-73, 1990.[PUBMED Abstract]

  36. Ahmed FY, Wiltshaw E, A'Hern RP, et al.: Natural history and prognosis of untreated stage I epithelial ovarian carcinoma. J Clin Oncol 14 (11): 2968-75, 1996.[PUBMED Abstract]

  37. Monga M, Carmichael JA, Shelley WE, et al.: Surgery without adjuvant chemotherapy for early epithelial ovarian carcinoma after comprehensive surgical staging. Gynecol Oncol 43 (3): 195-7, 1991.[PUBMED Abstract]

  38. Kolomainen DF, A'Hern R, Coxon FY, et al.: Can patients with relapsed, previously untreated, stage I epithelial ovarian cancer be successfully treated with salvage therapy? J Clin Oncol 21 (16): 3113-8, 2003.[PUBMED Abstract]

  39. Schueler JA, Cornelisse CJ, Hermans J, et al.: Prognostic factors in well-differentiated early-stage epithelial ovarian cancer. Cancer 71 (3): 787-95, 1993.[PUBMED Abstract]

  40. Young RC, Walton LA, Ellenberg SS, et al.: Adjuvant therapy in stage I and stage II epithelial ovarian cancer. Results of two prospective randomized trials. N Engl J Med 322 (15): 1021-7, 1990.[PUBMED Abstract]

  41. Gershenson DM, Silva EG, Mitchell MF, et al.: Transitional cell carcinoma of the ovary: a matched control study of advanced-stage patients treated with cisplatin-based chemotherapy. Am J Obstet Gynecol 168 (4): 1178-85; discussion 1185-7, 1993.[PUBMED Abstract]

  42. Vencken PM, Kriege M, Hoogwerf D, et al.: Chemosensitivity and outcome of BRCA1- and BRCA2-associated ovarian cancer patients after first-line chemotherapy compared with sporadic ovarian cancer patients. Ann Oncol 22 (6): 1346-52, 2011.[PUBMED Abstract]

  43. Safra T, Borgato L, Nicoletto MO, et al.: BRCA mutation status and determinant of outcome in women with recurrent epithelial ovarian cancer treated with pegylated liposomal doxorubicin. Mol Cancer Ther 10 (10): 2000-7, 2011.[PUBMED Abstract]

  44. Rustin GJ, van der Burg ME, Griffin CL, et al.: Early versus delayed treatment of relapsed ovarian cancer (MRC OV05/EORTC 55955): a randomised trial. Lancet 376 (9747): 1155-63, 2010.[PUBMED Abstract]

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上皮性卵巣がん、FTC、およびPPCの細胞分類

表1に上皮性卵巣がん、卵管がん(FTC)、原発性腹膜がん(PPC)の組織学的分類を示す。

表1.上皮性卵巣がん、FTC、PPCの組織学的分類

組織学的分類 組織学的亜型
FTC = 卵管がん;PPC = 原発性腹膜がん。
漿液性嚢腫 良性漿液性嚢胞腺腫。
漿液性嚢胞腺腫のうち上皮細胞の増殖および核異常を伴うが、浸潤性破壊性成長を伴わないもの(詳しい情報については、卵巣低悪性度腫瘍の治療に関するPDQ要約を参照のこと)。
漿液性嚢胞腺がん。
粘液性嚢腫 良性粘液性嚢胞腺腫。
粘液性嚢胞腺腫のうち上皮細胞の増殖および核異常を伴うが、浸潤性破壊性成長を伴わないもの(低悪性度または境界悪性)。
粘液性嚢胞腺がん。
類内膜腫瘍(子宮内膜腺がんに類似) 良性類内膜嚢胞。
類内膜腫瘍のうち上皮細胞の増殖および核異常を伴うが、浸潤性破壊性成長を伴わないもの(低悪性度または境界悪性)。
類内膜腺がん。
明細胞(類中腎)腫瘍 良性明細胞腫瘍。
明細胞腫瘍のうち上皮細胞の増殖および核異常を伴うが、浸潤性破壊性成長を伴わないもの(低悪性度または境界悪性)。
明細胞嚢胞腺がん。
上のいずれにも当てはまらない分類不能腫瘍  
組織型不明(細胞学的診断のみ)  
この他の悪性腫瘍(よくみられる上皮型以外の悪性腫瘍は上のリストに記載されていない)  


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上皮性卵巣がん、FTC、およびPPCの病期情報

腹腔外に転移性病変がない場合は、卵巣がんの病期確定に手術が必要である。IV期卵巣がんおよび腹腔外に病変がある患者における手術の役割は、未だ確立されていない。病変が卵巣または骨盤内に限局しているようであれば、開腹時に腹腔洗浄液を採取し、以下の触診および生検または細胞ブラッシング法による採取の実施が不可欠である:


  • 横隔膜。

  • 左右の傍結腸溝。

  • 骨盤腹膜。

  • 傍大動脈リンパ節および骨盤リンパ節。

  • 結腸大の大網。 [1]

国際産婦人科連合(FIGO = Féderation Internationale de Gynécologie et d'Obstétrique)病期分類

FIGOおよび米国がん合同委員会(AJCC)は、上皮性卵巣がんを定義するための病期判定を指定している。FIGOが認定した上皮性卵巣がん、卵管がん(FTC)、原発性腹膜がん(PPC)に関する新しい病期分類システムは、最も多く用いられているものの1つである。 [2] [3]

表2.FIGO病期でI期の定義a

病期 定義 イラスト
a出典:国際産婦人科連合(Féderation Internationale de Gynécologie et d'Obstétrique)。 [2]
I 卵巣または卵管(両側の場合もある)に限局した腫瘍。
IA 片側の卵巣(被膜は無傷)または卵管に限局した腫瘍;卵巣または卵管表面に腫瘍を認めない;腹水中または腹腔洗浄液中に悪性細胞を認めない。  
IB 両側の卵巣(被膜は無傷)または卵管に限局した腫瘍;卵巣または卵管表面に腫瘍を認めない;腹水中または腹腔洗浄液中に悪性細胞を認めない。  
IC 片側もしくは両側の卵巣、または卵管に限局した腫瘍で、以下のいずれかに該当する:  
IC1:術中に外科的な漏出を来す。  
IC2:術前に被膜の破綻を認めるか、卵巣または卵管表面に腫瘍が存在する。  
IC3:腹水中または腹腔洗浄液中に悪性細胞が存在する。  


表3.FIGO 病期でII期の定義a

病期 定義 イラスト
a出典:国際産婦人科連合(Féderation Internationale de Gynécologie et d'Obstétrique)。 [2]
II 片側または両側の卵巣または卵管に腫瘍があり、骨盤内(分界線より下方)への進展を認めるか、腹膜がんがみられる(Tp)。
IIA がんの進展および/または転移が子宮、卵管、または卵巣の1つ以上に及んでいる。  
IIB 他の骨盤腹腔内組織への進展を認める。  


表4.FIGO 病期でIII期の定義a

病期 定義 イラスト
a出典:国際産婦人科連合(Féderation Internationale de Gynécologie et d'Obstétrique)。 [2]
b肝臓および脾臓の被膜に腫瘍が進展しているが、いずれの臓器も実質に浸潤していない場合を含む。
III 片側または両側の卵巣または卵管に腫瘍があるか原発性腹膜がんがみられ、細胞学的または組織学的に骨盤外の腹膜への転移および/または後腹膜リンパ節転移を認める。  
IIIA 後腹膜リンパ節への転移を認め、場合によっては顕微鏡下で骨盤外の腹膜播種を認める。
IIIA(i) 後腹膜リンパ節転移陽性のみ(細胞学的または組織学的に証明)。  
IIIA(ii) 転移病変の最大径が10mmを超える。  
IIIA2 顕微鏡下で骨盤外(分界線より上方)の腹膜播種を認め、場合によっては後腹膜リンパ節転移陽性である。  
IIIB 分界線を越える位置に肉眼で最大径2cm以下の腹膜転移を認め、場合によっては後腹膜リンパ節に転移している。
IIIC 分界線を越える位置に肉眼で最大径2cm超の腹膜転移を認め、場合によっては後腹膜リンパ節に転移している。b


表5.FIGO 病期でIV期の定義a

病期 定義 イラスト
a出典:国際産婦人科連合(Féderation Internationale de Gynécologie et d'Obstétrique)。 [2]
b実質への転移は、IVB期である。
IV 腹膜転移以外の遠隔転移を認める。
IVA 細胞診陽性の胸水を認める。  
IVB 腹腔外臓器(鼠径部リンパ節および腹腔外リンパ節を含む)に転移している。b  



参考文献
  1. Hoskins WJ: Surgical staging and cytoreductive surgery of epithelial ovarian cancer. Cancer 71 (4 Suppl): 1534-40, 1993.[PUBMED Abstract]

  2. Mutch DG, Prat J: 2014 FIGO staging for ovarian, fallopian tube and peritoneal cancer. Gynecol Oncol 133 (3): 401-4, 2014.[PUBMED Abstract]

  3. Ovary and primary peritoneal carcinoma. In: Edge SB, Byrd DR, Compton CC, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual. 7th ed. New York, NY: Springer, 2010, pp 419-28.[PUBMED Abstract]

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治療法選択肢の概要

上皮性卵巣がん、卵管がん(FTC)、原発性腹膜がん(PPC)の患者に対する治療法の選択肢は、すべての病期で、手術とその後の白金製剤ベースの化学療法から構成されている。

初期の病期はI期およびII期である。しかしながら、初期の病期を対象とした試験では、II期の患者で再発率が高いため、2009年以降の婦人科腫瘍学グループの試験では、より進行した病期のがん患者とともにII期のがん患者が対象に含められている。将来、治療法を検討する上でI期は別個のカテゴリーのままであるが、高悪性度のII期漿液性がんは、より進行した病期とともに対象に含められる可能性が高い。

既存の治療法を改良し、術後の薬剤および放射線療法に対する異なるアプローチの価値を検証するため、多くの臨床試験が現在進められている。卵巣がんの患者は病期にかかわらず臨床試験への参加を検討するとよい。 [1] [2] 現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。

上皮性卵巣がん、FTC、およびPPCに対する治療法の選択肢を表6に示す。

表6.上皮性卵巣がん、FTC、およびPPCに対する治療法の選択肢

病期 治療法の選択肢
OS = 全生存;PARP = ポリ(ADP)リボース-ポリメラーゼ。
初期の病期 化学療法の併用または非併用の手術
進行した病期 手術とその後の全身化学療法
手術とその後の腹腔内(IP)化学療法
手術とその後の化学療法およびベバシズマブ
手術とその後の化学療法およびPARP阻害剤
化学療法とその後の手術
手術が不可能な患者に対する化学療法(ただし、OSに対する効果は証明されていない)
再発 白金製剤感受性の再発に対する治療
白金製剤不応性または白金製剤抵抗性の再発に対する治療



参考文献
  1. Ozols RF, Young RC: Ovarian cancer. Curr Probl Cancer 11 (2): 57-122, 1987 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]

  2. Cannistra SA: Cancer of the ovary. N Engl J Med 329 (21): 1550-9, 1993.[PUBMED Abstract]

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初期の病期の上皮性卵巣がん、FTC、およびPPCの治療

初期の病期はI期およびII期である。しかしながら、初期の病期を対象とした試験では、II期の患者で再発率が高いため、2009年以降の婦人科腫瘍学グループ(GOG)の試験では、より進行した病期のがん患者とともにII期のがん患者が対象に含められている。将来、治療法を検討する上でI期は別個のカテゴリーのままであるが、高悪性度のII期漿液性がんは、より進行した病期とともに対象に含められる可能性が高い。

初期の病期の上皮性卵巣がん、FTC、およびPPCに対する標準治療法の選択肢

初期の病期の上皮性卵巣がん、卵管がん(FTC)、原発性腹膜がん(PPC)に対する標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 化学療法の併用または非併用の手術

化学療法の併用または非併用の手術

IA期またはIB期の患者で腫瘍が高分化型または中分化型であれば、手術単独で十分な治療となる可能性がある。手術には、子宮摘出、両側卵管卵巣摘出術、および大網切除術がある。横隔膜の下面が見えるようにして生検を行う。骨盤および腹部の腹膜に加え、骨盤および傍大動脈リンパ節の生検も実施する。通常、腹腔洗浄液を採取する。 [1] [2] 妊娠を希望する患者で腫瘍の悪性度がIの場合は、片側卵管卵巣摘除術に伴う再発リスクが低い可能性がある。 [3]

米国では、患者のうち最も予後良好なサブセット(IA期の高分化型の患者)を除いて、全死亡をエンドポイントとした二重盲検ランダム化比較試験に基づいたエビデンスにより、シスプラチンカルボプラチン、およびパクリタキセルからなる補助療法が支持されている。

証拠(化学療法の併用または非併用の手術)

  1. ヨーロッパの2件の大規模試験であるEuropean Organization for Research and Treatment of Cancer-Adjuvant ChemoTherapy in Ovarian Neoplasm(EORTC-ACTION)試験およびInternational Collaborative Ovarian Neoplasm(MRC-ICON1[NCT00002477])試験において、IA期(悪性度II)およびIB期(悪性度III)、すべてのIC期およびII期の上皮性卵巣がん、ならびにすべてのI期およびIIA期の明細胞がんの患者が補助化学療法群または観察群にランダムに割り付けられた。 [4] [5] [6]
    1. EORTC-ACTION試験では、治療に少なくとも4サイクルのカルボプラチンまたはシスプラチンをベースにした化学療法が必要とされた。外科的病期分類基準がモニタリングの対象となったが、病期分類が不十分でも除外基準とされなかった。 [4]
      • 無再発生存(RFS)が補助化学療法群で改善された(ハザード比[HR]、0.63;P = 0.02)が、全生存(OS)は影響されなかった(HR、0.69;95%信頼区間[CI]、0.44-1.08;P = 0.10)。

      • OSは外科的病期分類が不十分な患者のサブセットにおいて、化学療法群で改善された。

    2. MRC-ICON1試験では、6サイクルのカルボプラチン単独またはシスプラチン単独または白金製剤をベースにした化学療法群(通常、シクロホスファミドドキソルビシン、およびシスプラチン) vs 観察群に患者がランダムに割り付けられ、登録基準はEORTC-ACTION試験とほぼ同じであった;しかしながら、MRC-ICON1試験では、十分な外科的病期分類が実施されたかどうかはモニタリングの対象とされなかった。 [5] これらの試験の結果を併合すると、OSの差が統計的有意性に達した。
      • RFSおよびOSはいずれも有意に改善された;5年生存率は補助化学療法の79%に対し、補助化学療法なしでは70%であった。

    3. 両試験の併合データの解析により、以下が実証された: [6] [証拠レベル:1iA]
      • 化学療法によるRFS(HR、0.64;95%CI、0.50-0.82;P = 0.001)およびOS(HR、0.67;95%CI、0.50-0.90;P = 0.008)の有意な改善が認められた。これらのデータにより、5年OS率が化学療法群で82%、観察群で74%、この差の95%CIが2~12%であることが示された。[証拠レベル:1iA]

      • 付随論説では、今後の試験で初期の卵巣がんサブセットのうち追加の治療を必要としない患者を識別することに焦点を当てなければならないと強調された。最適な病期分類は、これらの患者をより正確に同定するための1つの方法である。

  2. GOG-0157試験では、初期の高リスク上皮性卵巣がん患者に対する初回手術後の化学療法で、6サイクルの方が3サイクルより優れているかどうかが評価された。適格な患者は、IA期の悪性度3または組織型が明細胞型、IB期の悪性度3または組織型が明細胞型、すべてのIC期、およびすべてのII期であった。パクリタキセル(175mg/m2を3時間かけて投与)およびカルボプラチン(30分かけて投与;曲線下面積、7.5)を21日ごとに投与する併用療法を3サイクル施行または6サイクル施行のいずれかに患者がランダムに割り付けられた。主要エンドポイントはRFSで、この研究は、5年再発率における50%の低下を識別する検出力を有していた。計427人の患者が適格となった。 [8] [証拠レベル:1iiDi]
    • 累積再発率を3サイクル(25.4%)と6サイクル(20.1%)で比較した場合(HR、0.76;95%CI、0.5-1.13)、またはOSを3サイクル(81%)と6サイクル(83%)で比較した場合(HR、1.02;P = 0.94)、有意差は認められなかった。 [8] [証拠レベル:1iiDi]

    • 予想されたように、6サイクルの化学療法ではグレード3または4の神経毒性作用およびグレード4の血液学的毒性作用が増加した。

    • 研究への登録には外科的病期分類が必要であったが、患者の29%で手術記録が不完全または記録されていなかったことが監査により明らかになった。

    • 完全な外科的病期判定を受けた患者の事後解析では、追加の3サイクルの化学療法によって低下した再発リスクはわずか3%であった。5年以内の累積再発率は、I期の女性で18%、II期の女性で33%であった。


    II期の女性における再発リスクが高いため、また初期の試験と組み合わせて、Ovarian Committee of the GOGでは、II期の患者を進行期卵巣がんの試験に含めるように決定した。この研究の解釈は、サブセット解析に関する所見も含めて、議論の的になっている。

  3. II期卵巣がんの患者が日本の婦人科悪性腫瘍研究機構の研究(JGOG-3016 [NCT00226915])に登録され、卵巣がんの第一選択治療として週1回の投与スケジュールまたは従来の3週間ごとの投与スケジュールで治療を受けた。 [9] [10] [11]

以下のような治療アプローチを評価する臨床試験が実施されている:


  • リン32の腹腔内投与または放射線療法。 [1] [12] [13]

  • 白金製剤ベースの全身化学療法の単独施行またはアルキル化剤との併用。 [1] [12] [14] [15] [16]

  • 白金製剤ベースの全身化学療法とパクリタキセルの併用。

最新の臨床試験

I期の上皮性卵巣がん卵管がん、およびprimary peritoneal cavity cancer(原発性腹膜がん)の患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


参考文献
  1. Young RC, Decker DG, Wharton JT, et al.: Staging laparotomy in early ovarian cancer. JAMA 250 (22): 3072-6, 1983.[PUBMED Abstract]

  2. Fader AN, Java J, Ueda S, et al.: Survival in women with grade 1 serous ovarian carcinoma. Obstet Gynecol 122 (2 Pt 1): 225-32, 2013.[PUBMED Abstract]

  3. Zanetta G, Chiari S, Rota S, et al.: Conservative surgery for stage I ovarian carcinoma in women of childbearing age. Br J Obstet Gynaecol 104 (9): 1030-5, 1997.[PUBMED Abstract]

  4. Trimbos JB, Vergote I, Bolis G, et al.: Impact of adjuvant chemotherapy and surgical staging in early-stage ovarian carcinoma: European Organisation for Research and Treatment of Cancer-Adjuvant ChemoTherapy in Ovarian Neoplasm trial. J Natl Cancer Inst 95 (2): 113-25, 2003.[PUBMED Abstract]

  5. Colombo N, Guthrie D, Chiari S, et al.: International Collaborative Ovarian Neoplasm trial 1: a randomized trial of adjuvant chemotherapy in women with early-stage ovarian cancer. J Natl Cancer Inst 95 (2): 125-32, 2003.[PUBMED Abstract]

  6. Trimbos JB, Parmar M, Vergote I, et al.: International Collaborative Ovarian Neoplasm trial 1 and Adjuvant ChemoTherapy In Ovarian Neoplasm trial: two parallel randomized phase III trials of adjuvant chemotherapy in patients with early-stage ovarian carcinoma. J Natl Cancer Inst 95 (2): 105-12, 2003.[PUBMED Abstract]

  7. Young RC: Early-stage ovarian cancer: to treat or not to treat. J Natl Cancer Inst 95 (2): 94-5, 2003.[PUBMED Abstract]

  8. Bell J, Brady MF, Young RC, et al.: Randomized phase III trial of three versus six cycles of adjuvant carboplatin and paclitaxel in early stage epithelial ovarian carcinoma: a Gynecologic Oncology Group study. Gynecol Oncol 102 (3): 432-9, 2006.[PUBMED Abstract]

  9. Katsumata N, Yasuda M, Takahashi F, et al.: Dose-dense paclitaxel once a week in combination with carboplatin every 3 weeks for advanced ovarian cancer: a phase 3, open-label, randomised controlled trial. Lancet 374 (9698): 1331-8, 2009.[PUBMED Abstract]

  10. Katsumata N, Yasuda M, Isonishi S, et al.: Long-term results of dose-dense paclitaxel and carboplatin versus conventional paclitaxel and carboplatin for treatment of advanced epithelial ovarian, fallopian tube, or primary peritoneal cancer (JGOG 3016): a randomised, controlled, open-label trial. Lancet Oncol 14 (10): 1020-6, 2013.[PUBMED Abstract]

  11. Scambia G, Salutari V, Amadio G: Controversy in treatment of advanced ovarian cancer. Lancet Oncol 14 (10): 920-1, 2013.[PUBMED Abstract]

  12. Vergote IB, Vergote-De Vos LN, Abeler VM, et al.: Randomized trial comparing cisplatin with radioactive phosphorus or whole-abdomen irradiation as adjuvant treatment of ovarian cancer. Cancer 69 (3): 741-9, 1992.[PUBMED Abstract]

  13. Piver MS, Lele SB, Bakshi S, et al.: Five and ten year estimated survival and disease-free rates after intraperitoneal chromic phosphate; stage I ovarian adenocarcinoma. Am J Clin Oncol 11 (5): 515-9, 1988.[PUBMED Abstract]

  14. Bolis G, Colombo N, Pecorelli S, et al.: Adjuvant treatment for early epithelial ovarian cancer: results of two randomised clinical trials comparing cisplatin to no further treatment or chromic phosphate (32P). G.I.C.O.G.: Gruppo Interregionale Collaborativo in Ginecologia Oncologica. Ann Oncol 6 (9): 887-93, 1995.[PUBMED Abstract]

  15. Piver MS, Malfetano J, Baker TR, et al.: Five-year survival for stage IC or stage I grade 3 epithelial ovarian cancer treated with cisplatin-based chemotherapy. Gynecol Oncol 46 (3): 357-60, 1992.[PUBMED Abstract]

  16. McGuire WP: Early ovarian cancer: treat now, later or never? Ann Oncol 6 (9): 865-6, 1995.[PUBMED Abstract]

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進行した病期の上皮性卵巣がん、FTC、PPCの治療

上皮性卵巣がん、卵管がん(FTC)、原発性腹膜がん(PPC)の患者に対する治療法の選択肢は、すべての病期で、手術とその後の白金製剤ベースの化学療法から構成されている。初期の病期を対象とした試験では、II期の患者で再発率が高いため、2009年以降の婦人科腫瘍学グループ(GOG)の試験では、より進行した病期のがん患者とともにII期のがん患者が対象に含められている。将来、治療法を検討する上でI期は別個のカテゴリーのままであるが、高悪性度のII期漿液性がんは、より進行した病期とともに対象に含められる可能性が高い。

進行した病期の上皮性卵巣がん、FTC、PPCに対する標準治療法の選択肢

進行した病期の上皮性卵巣がん、FTC、PPCに対する標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 手術とその後の全身化学療法
  2. 手術とその後の腹腔内(IP)化学療法
  3. 手術とその後の化学療法およびベバシズマブ
  4. 手術とその後の化学療法およびポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(PARP)阻害剤。
  5. 化学療法とその後の手術
  6. 手術が不可能な患者に対する化学療法(ただし、OSに対する効果は証明されていない)。

初回治療後の地固めおよび/または維持療法では、生存が改善されないことが示されている。(詳しい情報については、本要約の地固め療法および/または維持療法のセクションを参照のこと。)

進行した病期で診断された患者は、手術および化学療法で治療される;しかしながら、IV期の患者では、転帰が一般的に好ましくない。IV期の患者における手術の役割は明らかではないが、ほとんどの事例で腹腔内に大きな腫瘍塊が認められ、III期の患者の管理で用いられるものと同様の外科的手技が適用される。IV期の患者でIPレジメンの選択肢が適用される可能性は、実施上(着手時のIPカテーテル挿入に関する限り)も、理論上(腹膜腔内の顕微鏡的病変の破壊が目的)も低い。

本疾患の適切な病期判定のため、また治療法の1つとして手術が用いられる。手術には、腹式子宮全摘および両側卵管卵巣摘除術とともに、大網切除術および安全に施行できる最大限の肉眼的腫瘍を除去する減量手術を含める。

初回腫瘍減量手術を実施してもこの腫瘍の生物学的特性は変わらないが、この手術でとりきれなかったがんの量が患者の生存率と相関があることを十分な証拠が示している。 [1] [2] [3] [4] 文献調査によると、腫瘍細胞縮小が最適であった患者では生存期間中央値が39ヵ月であったのに対して、切除が不十分で病変が残存した患者では17ヵ月に過ぎないことが明らかになった。 [1] [証拠レベル:3iA]

術後残存病変が1cm以下であった患者349人を対象としたレトロスペクティブ解析の結果により、減量手術後の残存病変の大きさが同じであっても、元の病変の量が多い症例では少ない症例に比べ、転帰が芳しくないことが示唆された。 [2] 残存腫瘍が小さいほど生存率がわずかながら高くなると考えられる。この関係が原因とは言えないが、白金製剤ベースの化学療法を受けた患者のメタアナリシスを含むレトロスペクティブ解析により、腫瘍細胞縮小が生存に関して独立した予後因子であることも明らかになっている。 [3] [4] GOG-0182(NCT00011986)に登録された患者2,655人を解析したところ、リンパ節が見える(node-visible)疾患に対してR0(すなわち、外科的完全切除)の減量手術のみが生存に独立して影響したことが明らかにされた。 [5]

この30年間でGOGは、腫瘍細胞減量が最適(残存病変1cm以下と定義)であった女性および腫瘍細胞減量が不十分(残存病変が1cmを超える)であった女性に対して個別の試験を実施している。初回手術後の残存病変の程度は、ほとんどのシリーズにおいて転帰の決定因子であり [1] [2] [3] [4] 、特にGOGによる臨床試験のデザインに用いられている。

これらの研究結果を基に、腫瘍細胞減量が最適であったIII期の患者と腫瘍細胞減量が不十分であったIII期およびIV期の患者に対して、異なる標準治療アプローチが用いられることがある。腹腔内(IP)治療を検討しているほとんどの研究では、腫瘍細胞減量の程度に基づいて割り付けを行う必要があった。(詳しい情報については、本要約の手術とその後の腹腔内(IP)化学療法のセクションを参照のこと。)

腫瘍細胞減量が不十分であったIII期およびIV期の患者の長期追跡により、タキサン系製剤を含む現世代の試験以前の白金製剤ベースの併用療法では5年生存率が10%に満たないことが示された。 [6] これに対して、GOG試験で腫瘍細胞減量が最適であったIII期の患者がタキサン系薬剤の静脈内投与および白金製剤 + タキサン系薬剤の腹腔内投与の併用療法を受けた場合の生存期間中央値は66ヵ月に達した。 [7] [証拠レベル:1iiA]

手術とその後の全身化学療法

手術後に1cmを超える残存病変が認められる患者に対しては、全身化学療法が標準である。単独または他の薬物と併用して投与するシスプラチンまたはその第二世代アナログであるカルボプラチンなどの白金製剤は、化学療法に使用するレジメンの基盤である。さまざまな共同研究グループによる試験(1999年~2010年)では、シスプラチンおよびカルボプラチン [11] の両方で最適な用量強度 [8] [9] [10] 、スケジュール [12] 、ならびに通常はシクロホスファミドと併用して、これらのいずれかの白金製剤を使用して得られる同程度の結果といった問題が検討された。 [13]

タキサン系薬剤のパクリタキセルの導入により、2件の試験で従来のシスプラチン + シクロホスファミドの標準治療と比較したところ、パクリタキセルと併用したシスプラチンの優越性が確認された。 [14] [15] しかしながら、パクリタキセル単剤をシスプラチンまたはカルボプラチンのいずれかと比較した2件の試験(ICON2およびGOG-132)で、そのような優越性は、すべての転帰パラメータ(すなわち、奏効、無増悪期間、および生存)で確認されなかった(これらの研究の一覧は表7を参照のこと)。

このエビデンスに基づいて、卵巣がん患者に対する初回の標準治療は、シスプラチンまたはカルボプラチンパクリタキセルの併用である(導入化学療法と定義)。

証拠(シスプラチンまたはカルボプラチンパクリタキセルの併用)

  1. GOG-132によりシスプラチンおよびパクリタキセルによる順次投与療法はシスプラチンまたはカルボプラチン + パクリタキセルの併用とほぼ同等であることが示されたと広くみなされている;しかしながら、多くの患者が疾患増悪前にクロスオーバーした。さらに、シスプラチン単独群では100mg/m2の用量が用いられたため、他より毒性が強かった。 [16]
  2. Medical Research Council(MRC-ICON3)研究では早期のクロスオーバーがほとんどなかったが、順次投与療法の生存への影響に関して同様の解釈が可能であった。 [17]

白金製剤 + タキサン系薬剤による標準併用療法がほぼ全世界で採用されて以降の臨床試験で、以下のことが実証されている:

  1. カルボプラチン + パクリタキセル vs シスプラチン + パクリタキセルの非劣性。 [14] [15] [18]
  2. カルボプラチン + パクリタキセル vs カルボプラチン + ドセタキセルの非劣性。 [19]
  3. カルボプラチン + パクリタキセルの2剤併用療法にエピルビシンを追加しても、利点がないばかりか、毒性作用も増大する。 [20]
  4. 以下に示すようにカルボプラチン + パクリタキセル vs ゲムシタビンまたはトポテカンのいずれかとカルボプラチンを含む2剤の順次併用投与;あるいは基準の2剤にゲムシタビンまたはペグ化リポソーマルドキソルビシンを加えた3剤併用の非劣性: [21] [22]
    1. 2001年2月から2004年9月に実施されたGOG-0182試験に参加したIII期またはIV期の上皮性卵巣がん、FTC、またはPPCの女性4,312人が4種類の異なる実験群またはカルボプラチン(曲線下面積[AUC]、6)およびパクリタキセル(175mg/m2)を3週間ごとに8サイクル投与する基準治療群にランダムに割り付けられた。 [21] 層別化因子は、残存病変の状態、およびインターバル減量手術を実施する意図の有無であった。
      • 実験群のレジメンで劣っていたものはなかった。

      • 治療に起因する致死イベントが発生したのは患者の1%未満で、いずれか1つのレジメンに偏ってはいなかった。

      • 追跡期間中央値3.7年で、死亡の調整後相対リスクは0.952~1.114の範囲で、対照群では無増悪生存(PFS)期間が16.0ヵ月、全生存(OS)期間中央値が44.1ヵ月に達した。


      この大規模な研究では、2群に国際産婦人科連合病期でIII期の患者(一方の群で84%、他方の群で87%)が含まれており、予想されたように、腫瘍細胞減量の程度はOSの重要な予後因子であった。


      • 残存病変が1cmより大きい患者のPFSは13ヵ月、OSは33ヵ月であった。

      • 残存病変が1cm以下では、PFSが16ヵ月、OSが40ヵ月であった。

      • 顕微鏡的残存病変では、PFSが29ヵ月、OSが68ヵ月であった。

婦人科がんのうち、乳がんとは対照的に、2004年以前の第III相試験でパクリタキセルの週1回投与は検討されていなかった。日本の婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)の3016研究(後述)からの肯定的な結果は、広く採用されており、また新たな分割投与のパクリタキセル研究につながっている。

証拠(投与間隔を狭めた[dose-dense][週1回]治療スケジュール):

  1. JGOGの試験(JGOG-3601[NCT00226915])では、患者637人を登録し、パクリタキセル(80mg/m2)の週1回投与を6~9サイクル施行する群(dose-dense群)、またはパクリタキセルを180mg/m2で21日ごとに投与する標準スケジュール群にランダムに割り付けた。いずれのレジメンでも、3週間ごとのサイクルでカルボプラチン(AUC、6)が投与された。PFSを主要エンドポイントとして、週1回のパクリタキセルをベースとしたレジメンによりPFSに16~21ヵ月の延長が見出された。 [23] [24] 週1回のパクリタキセルレジメンは毒性は強かったが、間欠投与スケジュールと比較した場合にQOLに悪影響を及ぼさなかった。 [25] [証拠レベル:1iiDiii]

    民族性以外に、この試験集団は他の研究と以下の点で異なっていた:


    • 年齢中央値が低い(57歳)。

    • 20%の患者がII期であった。

    • 11%の患者が術前補助療法の設定で治療を受けた。

    • 33%の患者が高悪性度の漿液性または類内膜がん以外の組織型であった。


    研究結果では以下が実証された:


    • 治療終了後1.5年の追跡で、週1回のレジメンではPFS中央値が28.0ヵ月(95%信頼区間[CI]、22.3-35.4ヵ月)であったのに対し、間欠投与群ではPFS中央値は17.2ヵ月(15.7-21.1;ハザード比[HR]、0.71)であり、週1回のレジメンが優れていた(P = 0.0015)。

    • 2013年に更新された結果では、週1回のレジメンで生存期間中央値の増加(OS期間中央値、8.3年 vs 5.1年;P = 0.040)が明らかになった;この間欠投与レジメンの結果も週1回の投与スケジュールを採用した他の臨床試験と比較して注目に値する。

  2. 1件の第III相試験(MITO-7[NCT00660842])では、週1回のパクリタキセル(60mg/m2)と週1回のカルボプラチン(AUC、2)との併用群に割り付けられた患者406人の転帰がパクリタキセルおよびカルボプラチンの従来の3週間ごとの投与レジメンを受ける患者404人と比較された。 [26] [証拠レベル:1iiA]
    • その結果では、この特定の週1回の投与スケジュールの優越性が確認されなかった(PFSが週1回投与群で18.3ヵ月 vs 標準群で17.3ヵ月[HR、0.96;95%CI、0.80-1.16])。

    • この治療法で、毒性作用に違いはなかった。週1回投与群で生活の質(Functional Assessment of Cancer Therapy Ovarian Trial Outcome Index質問票により評価)の低下は3週間ごとの投与群と比較してみられなかった。

  3. GOG-0262(NCT01167712)は、パクリタキセルの週1回(80mg/m2)から3週間ごとの投与(175mg/m2)の両者を、従来の3週間ごとのカルボプラチン(AUC 6)レジメンと比較した第III相研究である。 [27] [証拠レベル:1iiDiii]GOG-0218と同様に、両治療群には、2サイクル目に開始して6サイクル目まで継続する3週間ごとのベバシズマブ投与とその後の1年間ベバシズマブ単独を投与する選択肢が含められた。この選択肢は、すべての患者のうち約84%で適用された。
    • 全体として、週1回のパクリタキセルレジメンは、3週間ごとのレジメンと比較してPFSを延長できず(14.7ヵ月 vs 14.0ヵ月)、増悪または死亡に対するHRは0.89(95%CI、0.74-1.06)であった。

    • しかしながら、ベバシズマブを投与されなかった患者では、週1回のパクリタキセル投与群ではPFSが有意に延長し(14.2ヵ月 vs 10.3ヵ月)、HRは0.62(95%CI、0.40-0.95;P = 0.03)であった。

    • 週1回のパクリタキセルレジメンでは、グレード3または4の貧血(36% vs 16%)およびグレード2~4の知覚神経障害(26% vs 18%)の割合が高かった。

表7.初回手術後に進行した卵巣がんに対する術後静脈内療法で選択した第III相研究

試験 治療レジメン 患者数 無増悪生存(月数) 全生存(月数)
AUC = 曲線下面積;EORTC = European Organization for Research and Treatment of Cancer;Est = 推定;GOG = Gynecologic Oncology Group;ICON = International Collaboration on Ovarian Neoplasms;JGOG = Japanese Gynecologic Oncology Group;MITO = Multicentre Italian Trials in Ovarian cancer;MRC = Medical Research Council;No. = 数;NR = 報告なし。
a対照群は太字で示されている。
b統計解析結果が劣性(P < 0.001 - < 0.05)。
c最適に減量術が施された患者のみ。
d指定がなければ、3週間ごとに6サイクル実施。
eJGOG-3016には、II期の患者が含まれていた。
GOG-111(1990-1992)a [26] パクリタキセル(135mg/m2、24時間)およびシスプラチン(75mg/m2 184 18 38
シクロホスファミド(750mg/m2)およびシスプラチン(75mg/m2 202 13b 24b
EORTC-55931 パクリタキセル(175mg/m2、3時間)およびシスプラチン(75mg/m2 162 15.5 35.6
シクロホスファミド(750mg/m2)およびシスプラチン(75mg/m2 161 11.5b 25.8b
GOG-132(1992-1994) パクリタキセル(135mg/m2、24時間)およびシスプラチン(75mg/m2 201 14.2 26.6
シスプラチン(100mg/m2 200 16.4 30.2
パクリタキセル(200mg/m2、24時間) 213 11.2b 26
MRC-ICON3 [17] パクリタキセル(175mg/m2、3時間)およびカルボプラチン(AUC、6) 478 17.3 36.1
カルボプラチン(AUC、6) 943 16.1 35.4
パクリタキセル(175mg/m2、3時間)およびカルボプラチン(AUC、6) 232 17 40
シクロホスファミド(500mg/m2)およびドキソルビシン(50mg/m2)およびシスプラチン(50mg/m2 421 17 40

GOG-158(1995-1998)c

パクリタキセル(135mg/m2、24時間)およびシスプラチン(75mg/m2

d

425

14.5

48

パクリタキセル(175mg/m2、3時間)およびカルボプラチン(AUC、6)

415

15.5

52

JGOG-3016(2002-2004)e

パクリタキセル(180mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、6)d

319

17.5

62.2

パクリタキセル(80mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、6)

312

28.5

100.5

MITO-7

[26] [29]

パクリタキセル(175mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、6)d

404

17.3

NR

パクリタキセル(60mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、6)

406

18.3

NR

GOG-0262

[27]
パクリタキセル(80mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、6) + 任意で2~6サイクル目に増悪するまで3週間ごとにベバシズマブ 346 14.7 Est 42
パクリタキセル(175mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、6)(× 6サイクル) + 任意で2~6サイクル目に増悪するまで3週間ごとにベバシズマブ 346 14.0 Est 42

GOG-218

パクリタキセル(175mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、6)(×6サイクル)および2~22サイクル目にプラセボ

625

10.3

39.3

パクリタキセル(175mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、6)(×6サイクル)および2~6サイクル目にベバシズマブ、および7~22サイクル目にプラセボ

625

11.2

38.7

パクリタキセル(175mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、6)(×6サイクル)および2~22サイクル目にベバシズマブ

623

14.1

29.7

ICON7

[30]

パクリタキセル(175mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、5または6)およびベバシズマブ7.5mg/kg×6サイクルおよび7~18サイクル目にベバシズマブ単独

764

19.0

45.5

パクリタキセル(175mg/m2)およびカルボプラチン(AUC、5または6)× 6サイクル

764

17.3

44.6



手術とその後の腹腔内(IP)化学療法

IP経路による抗がん剤送達の薬理学的基盤は、1970年代後半から1980年代初期に確立された。主として患者が初回化学療法を受けた後、再評価時の微小残存病変の設定で、いくつかの薬物が研究され、シスプラチンの単独および併用が最も注目された。シスプラチンIP投与による良好な転帰は、腫瘍が白金製剤治療へ反応を示しており、腫瘍容積が小さい(通常1cm未満の腫瘍と定義)場合に、最も多くみられた。 [31]

1990年代には、ランダム化試験が実施され、IP経路が静脈内(IV)経路よりも優れていると証明されるかどうかが評価された。IPシスプラチンは、これらのランダム化試験の共通項であった。

腹腔内温熱化学療法(HIPEC)は、別の薬理学ベースの治療法で、腹膜面に薬物を直接送達することで抗腫瘍効果を高める。最初に消化管由来の粘液性腫瘍に対して検証された。 [32] HIPECは卵巣がんに次第に多く適用されるようになっているが、患者選択、投与薬物、および目標温度での時間(42°Cで30分間が最も多い)にはかなりの違いがある。卵巣がん再発の設定で探索的試験が進行中であるが、このような治療法は、初回治療後のシスプラチン腹腔内投与をベースとしたレジメンの代替として使用すべきではない。 [33] 高悪性度の漿液性卵巣がん患者の治療におけるHIPECの役割は依然として実験的である。

証拠(手術とその後のIP化学療法):

  1. III期の卵巣がんで腫瘍細胞減量が最適であった患者に対して、IPシスプラチンを最初のアプローチの一部として使用することは、主に3件のランダム化臨床試験(SWOG-8501、GOG-0114、およびGOG-0172[NCT00003322])の結果から支持される。 [7] [34] [35] これらの試験では、標準IVレジメンに対するIP薬物(3試験すべてでIPシスプラチン、最後の試験でIPパクリタキセル)の役割が検討された。
    • これらの3件の試験で、IP群を支持する優れたPFSおよびOSが立証された。


    特につい最近の研究のGOG-0172では、以下が実証された: [7] [証拠レベル:1iiA]


    • シスプラチンおよびパクリタキセルのIP投与群の患者で生存期間中央値が66ヵ月であったのに対し、IV投与を受けた患者では50ヵ月であった(P = 0.03)。 [7] [証拠レベル:1iiA]

    • 毒性作用は、シスプラチンのサイクル当たりの用量(100mg/m2)のためにIP群の方が大きかった;IP化学療法の追加およびパクリタキセルの全身投与により知覚神経障害が認められた。

    • 6サイクルの治療の完了割合も毒性作用およびカテーテル関連の問題のためにIP群の方が低かった(42% vs 83%)。 [7] [証拠レベル:1iiA]


    GOG-0114およびGOG-0172の更新された併合解析には876人の患者が含まれ、追跡期間中央値は10.7年で以下の結果が報告された: [36]


    • 生存期間中央値はIP療法群で61.8ヵ月(95%CI、55.5-69.5)であったのに対し、IV療法群で51.4ヵ月(95%CI、46.0-58.2)であった。

    • IP療法群では死亡リスクが23%低下した(調整後ハザード比[AHR]、0.77;95%CI、0.65-0.90;P = 0.002)。

    • IP療法により、肉眼的残存病変(1cm以下)を認める患者の生存が改善した(AHR、0.75;95%CI、0.62-0.92;P = 0.006)。

    • IP化学療法を1サイクル完了するごとに死亡リスクは12%低下した(AHR、0.88;95%CI、0.83-0.94;P < 0.001)。

    • より不良な生存に関連する因子としては、漿液性よりも明細胞および粘液性の組織型(AHR、2.79;95%CI、1.83-4.24;P < 0.001)、可視病変なしよりも肉眼的残存病変(AHR、1.89;95%CI、1.48-2.43;P < 0.001)、および比較的多いサイクルのIP化学療法よりも少ないサイクル(AHR、0.88;95%CI、0.83-0.94;P < 0.001)が挙げられた。

    • 年齢が低い患者の方がIPレジメンを完了できる可能性が高く、1歳年齢が高くなると完了できる確率が5%低下する(オッズ比、0.95;95%CI、0.93-0.96;P < 0.001)。


    したがって、GOG-0172で使用されたIPレジメンでは、忍容性を改善するためのいくつかの修正(例、3時間で投与するシスプラチンの総用量を25%以上減量;実用性に劣るパクリタキセルの24時間IV投与を3時間IV投与へ変更)を検証する取り組みがGOGにより進められている。

  2. IP vs IVのすべてのランダム化試験を対象としたコクラン後援のメタアナリシスによると、HRは無病生存で0.79、OSで0.79であり、IP群が優れていることが示された。 [37]
  3. Cancer Care of Ontarioが実施したIP vs 全身化学療法を評価する7件のランダム化試験を対象とした別のメタアナリシスによると、IP投与経路で、5年での疾患増悪の相対比(RR)は、このエンドポイントを報告した3件の試験に基づき0.91(95%CI、0.85-0.98)で、5年での死亡のRRは、このエンドポイントを報告した6件の試験に基づき0.88(95%CI、0.81-0.95)であった。 [38]

手術とその後の化学療法およびベバシズマブ

2件の第III相試験(GOG-0218[NCT00262847]およびICON 7[NCT00483782])で、卵巣がん、FTC、およびPPCに対する外科的腫瘍細胞減量後の第一選択治療におけるベバシズマブの役割が評価されている。 [39] [40] 両試験により、ベバシズマブが初回化学療法に追加され、維持療法期として3週間ごとに追加で、16サイクルおよび12サイクル継続された場合にPFSのわずかな改善が示された。

証拠(手術とその後の化学療法およびベバシズマブ):

  1. GOG-0218は、III期またはIV期の女性1,873人が含まれ、全員が化学療法-カルボプラチン(AUC 6)およびパクリタキセル(175mg/m2を6サイクル)を受けた二重盲検ランダム化比較試験であった。40%の女性が切除不十分のIII期で、26%がIV期であった。本研究の主要エンドポイントはPFSであった。 [39] [証拠レベル:1iDiii]参加者は以下の投与群にランダムに割り付けられた:

    本試験の結果により以下が実証された:


    • 対照群と開始時ベバシズマブ群との間でPFSに差は認められなかった。

    • 全期ベバシズマブ群では、対照群と比較してPFSに統計的に有意な増加が認められ(14.1ヵ月 vs 10.3ヵ月)、全期ベバシズマブ群で疾患増悪または死亡のHRは0.717(95%CI、0.625-0.824;P < 0.001)であった。

    • OS期間中央値は対照群で39.3ヵ月、開始時ベバシズマブ群で38.7ヵ月、全期ベバシズマブ群で39.7ヵ月であった。

    • 3群間でQOLに差はなかった。ベバシズマブ群では、グレード2以上の高血圧がプラセボ群より多くみられた。

    • 治療関連死は、全期ベバシズマブ群(607人中10人、2.3%)の方が対照群(601人中6人、1.0%)よりも多かった。

  2. ICON7では、初回手術後の女性1,528人がカルボプラチン(AUC 5または6) + パクリタキセル(175mg/m2を6サイクル)の化学療法群または化学療法 + ベバシズマブ(7.5mg/kgを6サイクル)とその後さらに12サイクルのベバシズマブ単独群にランダムに割り付けられた。患者の9%が初期の病期の高悪性度腫瘍;70%がIIIC期またはIV期、26%が化学療法開始前の残存腫瘍が1cmより大きかった。PFSが主要な転帰測定値であった。 [40] [証拠レベル:1iiDiii]
    1. PFS期間中央値は、対照群で17.3ヵ月およびベバシズマブ群で19ヵ月であった。ベバシズマブ群における疾患増悪または死亡のHRは0.81(95%CI、0.70-0.94;P = 0.004)であった。
    2. ベバシズマブ群では、グレード3以上の有害事象がより多くみられ、出血、高血圧(グレード2以上)、血栓塞栓性事象(グレード3以上)、および消化管穿孔が多かった。
    3. 2群間で生活の質に差はなかった。
    4. 2015年にICON7の著者らは最新の生存解析を報告した。 [30]
      • 標準化学療法を受けた患者で44.6 ヵ月(95%CI、43.2-45.9)、これに対しベバシズマブと化学療法の導入療法を受け、その後に1年間のベバシズマブによる維持療法を受けた患者で45.5ヵ月(44.2-46.7)と有意な差は認められなかった(log-rank検定でP = 0.85)。

要約すると、このエビデンスは、PFSの増加に伴い毒性作用も増加し、OSまたは生活の質の改善がみられなかったことから、第一選択治療としてのベバシズマブの使用を支持していない。

手術とその後の化学療法およびPARP阻害剤

PARPは、DNA一本鎖切断の塩基除去修復に関与する酵素群である。BRCA1またはBRCA2の生殖細胞変異(gBRCA)を認める患者を含めて、相同組換え欠損(HRD)を有する患者あるいは生殖細胞系列以外のHRD陽性腫瘍を有する患者でPARPを阻害すると、DNA二本鎖切断が生じる。ヒトのDNA修復メカニズムは主に遺伝子の完全な1つのコピーに依存している;DNA二本鎖切断を来した細胞は通常、細胞死の標的とされる。BRCA欠損またはBRCA変異を認める細胞でPARP阻害に対するこうした感受性により [41] [42] 、このクラスの薬物の臨床開発に拍車がかかっている。白金化合物に対する感受性はHRDの特性の1つであり、白金製剤感受性の患者集団はHRDが多く認められ、PARP阻害から利益が得られる可能性が最も高いと期待される。

  1. オラパリブによる維持療法に関するランダム化二重盲検プラセボ対照第II相試験で適格患者は、白金製剤感受性の高悪性度の漿液性卵巣がんであった。患者はオラパリブ(400mg、1日2回)またはプラセボを投与される群にランダムに割り付けられた。gBRCA1またはgBRCA2変異の存在は、適格性に必要なかった;しかしながら、実験群の23%の患者およびプラセボ群の22%の患者でBRCA1またはBRCA2変異が確認された。主要エンドポイントはPFSであった。 [43] [証拠レベル:1iiDiii]
    • PFSは、オラパリブ群の方が長かった;中央値8.4ヵ月 vs 4.8ヵ月(HR、0.35;95%CI、0.25-0.49;P < 0.001)。 [43] [証拠レベル:1iiDiii]

    • 更新された報告で注目されたように、2群間でOSに差は認められなかった。 [44]

    • オラパリブ群でより多くみられた有害事象は、吐き気、疲労、嘔吐、および貧血であった。

  2. 1件の二重盲検プラセボ対照第III相試験では、白金製剤感受性の主に高悪性度の漿液性卵巣がん患者533人が2:1の比率で、経口niraparibによる維持療法またはプラセボにランダムに割り付けられ、主要エンドポイントをPFSとして追跡された。 [45] 患者は腫瘍および血液サンプルからのBRCA解析検査(Myriad Genetics)に基づいて、gBRCAまたはBRCA以外のHRD陽性卵巣がんあるいはBRCA以外のHRD陰性卵巣がんの有無によってカテゴリー別に分類された。
    1. niraparib投与群の患者では、プラセボ群と比較してPFS期間中央値が有意に長かった。 [45] [証拠レベル:1iiDiii]カテゴリー間の比較は、gBRCAがんについてHR、0.27(21.0ヵ月 vs 5.5ヵ月)、BRCA以外のHRD陽性のがんについてHR、0.38(12.9ヵ月 vs 3.8ヵ月)、およびBRCA以外のHRD陰性のがんについてHR、0.45(9.3ヵ月 vs 3.9ヵ月)の範囲に及んだ。
    2. OSのデータはこの報告時点で十分に得られていなかったが、研究期間中の死亡はniraparib群の患者の16.1%およびプラセボ群の患者の19.3%に発生した。
    3. 患者の3分の1から半分近くが以前に3つ以上の治療を受けており、こうした治療には以下のようなことが含まれた:
      • 患者にniraparibを投与中、用量の修正で管理されたグレード3または4の有害事象としては、血小板減少症(患者の33.8%)、貧血(25.3%)、および好中球減少症(19.6%)が認められた。

      • 患者にniraparibを投与中、300mg、1日1回の開始用量で発生した他の過剰な重度の毒性作用としては、疲労(30人の患者 vs プラセボ群では1人)、高血圧(30人の患者 vs プラセボ群では4人)、吐き気(11人の患者 vs プラセボ群では2人)、および嘔吐(7人の患者 vs プラセボ群では1人)が含まれた。

    4. HRD陽性の進行卵巣がんで第一選択の白金製剤ベースの化学療法に反応後の患者におけるniraparib維持療法に関する1件の第III相ランダム化二重盲検プラセボ対照研究(NCT01847274)が登録は締め切られ、結果はまだ得られていない。
    5. 他のPARP阻害剤では、白金製剤抵抗性がんにおける役割と他の薬物との併用における役割が探究されている。
  3. オラパリブは、多施設共同第II相試験でBRCA1またはBRCA2の生殖細胞変異が確認された患者に対する単剤としても評価された。 [46] [証拠レベル:3iiiDiv]この試験は、白金製剤抵抗性の卵巣がん患者、3種類以上のレジメンによる治療歴のある乳がん患者、ゲムシタビン投与歴のある膵がん患者、またはホルモン療法と1回の全身療法による治療歴のある前立腺がん患者を対象としていた。オラパリブは400mg、1日2回の用量で投与された。主要エンドポイントは奏効率であった。計298人の患者が登録された。
    • 全奏効率は26.2%であった;卵巣がん患者における奏効率は31.1%であった。 [46] [証拠レベル:3iiiDiv]


    この試験からのデータは、BRCA1またはBRCA2変異が確認されており、以前の3つのレジメンが無効となった卵巣がん患者に対するオラパリブの米国食品医薬品局による承認に用いられた。

  4. 他の数件の試験では、細胞毒性化学療法または他の生物学的療法とオラパリブが併用されている。 [47] [48] 表8を参照のこと。
    • PFSの延長が認められているが、OSの延長は示されていない。

白金製剤ベースの治療に反応後の維持療法としてのPARP阻害剤の試験

表8.オラパリブの併用

試験 適格性 治療群 患者数 PFS(月数) OS
AUC = 曲線下面積;BID = 1日2回;N = 数;NR = 報告なし;PFS = 無増悪生存;OS = 全生存。
NCT01116648 (2014) [47] 白金製剤抵抗性卵巣がんで、高悪性度の漿液性がんまたはBRCA生殖細胞変異 オラパリブ 200mg 1日2回 + セジラニブ1日30mg 44 17.7 NR
オラパリブ 400mg 1日2回 46 9.0 NR
NCT01081951 (2015) [48] 白金製剤抵抗性の高悪性度の漿液性卵巣がん オラパリブ 200mg 1日2回 + パクリタキセル175mg/m2 + カルボプラチン AUC 4 81 12.2 NR
パクリタキセル175mg/m2 + カルボプラチンAUC 6 81 9.6 NR


化学療法とその後の手術

2件の第III相研究で、標準的な初回腫瘍減量手術(PCS)の転帰と術前補助化学療法(NACT)に続くインターバル減量手術の転帰が比較された;両研究(以下に記述する)で、PFSおよびOSについてPCS使用の非劣性が実証された。 [49] [50]

証拠(化学療法とその後の手術):

  1. 1998年から2006年に、European Organization for the Research and Treatment of Cancer(EORTC)のGynecological Cancer GroupがNational Cancer Institute of Canada Clinical Trials Groupと共同で実施した研究(EORTC-55971[NCT00003636])では、IIIC期およびIV期の上皮性卵巣がん、FTC、およびPPCの女性670人が含まれていた。 [49] [証拠レベル:1iiA]これらの女性が初回減量手術の後に白金製剤ベースの化学療法を6コース以上実施する群、または白金製剤ベースの術前補助化学療法を3コース実施した後にインターバル減量手術と合わせて、白金製剤ベースの化学療法を3コース以上実施する群にランダムに割り付けられた。

    方法としては、診断の正確さを確保する取り組み(例、消化管由来の腹膜がん腫症を除外)および術前の腫瘍(卵巣を除く)の最大サイズ(5cm以下、5cm超~10cm、10cm超~20cm、または20cm超)による層別化が含まれていた。他の層別化因子には、施設、生検の手法(すなわち、画像ガイド下、腹腔鏡検査、開腹術、または穿刺吸引法)、および腫瘍病期(すなわち、IIIC期またはIV期)が含まれた。この研究の主要エンドポイントはOSで、初回減量手術が標準とみなされた。 [49] [証拠レベル:1iiA]


    • 初回減量手術のOS期間中央値は29ヵ月であったのに対して、術前補助化学療法に割り付けられた患者では30ヵ月であった。

    • 術前補助化学療法後のインターバル減量手術に割り付けられた群におけるHR死亡は、初回減量手術後の化学療法に割り付けられた群と比較して、0.98(90%CI、0.84-1.13;非劣性ではP = 0.01)であった。 [49] [証拠レベル:1iiA]

    • 周術期および術後の罹病率および死亡率は、初回減量手術群の方が高かった(重度の出血が7.4%および死亡が2.5%に対して、術前補助療法群では重度の出血が4.1%および死亡が0.7%)。

    • 生存延長を最も強く予測する独立予測因子は、手術後に残存腫瘍が認められないことであった。

    • 初回減量手術の後、または術前補助化学療法に続くインターバル減量手術の後のいずれかで、最適な腫瘍細胞縮小(残存病変が1cm以下)を達成した患者のサブセットで、OS期間中央値が最も良好であった。

  2. 2004年から2010年に、英国およびニュージーランドの87の病院にIII期またはIV期上皮性卵巣がんの女性550人が登録され、PCSとその後6サイクルの化学療法、または3サイクルの初期(術前補助)化学療法とその後の手術に追加で3サイクルの化学療法を受ける群にランダムに割り付けられた。EORTC研究とは対照的に、化学療法は従来のカルボプラチン(AUC、5またはAUC、6)およびパクリタキセル(175mg/m2、76%の患者)、またはカルボプラチン単独(23%の患者)、またはパクリタキセルを含まない化学療法(1%の患者)で構成された。 [50] [証拠レベル:1iiA]
    • 患者を1:1の比率でランダムに割り付けるために最小化法が用いられた。参加者は、ランダム化施設、放射線検査で最も大きな腫瘍、および事前に規定された化学療法レジメンで層別化された。主要エンドポイントは非劣性の確立であり、HR死亡に対する90%片側信頼区間の上限は1.18未満とされた。2014年5月時点で、451例が死亡し、HR死亡はNACTが支持され、90%片側信頼区間の上限は0.98(95%CI、0.72-1.05)であった。

    • 最も一般的なグレード3~4の術後の有害事象は両群で出血であり、PCS群ではこの問題が8人(3%)の女性にみられたのに対し、NACT群では14人(6%)にみられた。化学療法によるグレード3~4の毒性イベントはPCSにランダムに割り付けられた女性225人中110人(49%)、およびNACTを受けた女性253人中102人(40%)に発生し、初期化学療法群の1人で致死性イベント、好中球減少性敗血症が発生した。

これらの研究や別の観察研究および一部発表された第III相研究により、Society of Gynecologic Oncologyおよび米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology)の代わりに臨床診療ガイドラインの発表につながった。 [51]

地固め療法および/または維持療法

再発卵巣がんの治療に寄与している薬物を用いた地固め療法および/または維持療法の試験が実施されている。初回の白金製剤およびパクリタキセル導入後に実施される治療では生存が改善されないことが示されている。このような治療には以下のものがある:


  • IPシスプラチン(4サイクル)。 [52]

  • イットリウム標識放射性免疫抱合 + IP化学療法。 [53]

  • IVトポテカン(4サイクル)。 [54]

  • oregovomabワクチン接種。 [55]

  • 造血補助を併用する高用量化学療法。 [56]

  • 月1回のパクリタキセル(12サイクル)。 [57] [58]

  • エルロチニブ。 [59]

証拠(地固め療法または維持療法):

  1. 277人の患者を対象としたGOG研究(GOG-178)では、白金製剤/パクリタキセル導入療法の完了時に臨床的に定義される完全奏効に続いて4週間ごとに投与するパクリタキセルの3サイクル vs 12サイクルが比較された。しかしながら、この研究は、PFS(12サイクルで28ヵ月 vs 3サイクルで21ヵ月)に顕著な有意差が認められたため早期に中止された。 [57] [証拠レベル:1iiDiii]このデータのその後の更新で、CA-125値の低い患者のサブセットが生存利益を示す可能性が示唆されている。 [60] タキサン類による維持療法 vs 観察の価値を確認するための試験が、GOGにより実施されている。
  2. より小規模なイタリアの研究では、200人の患者が7年間にわたる同様な12コースのパクリタキセル月1回投与群または観察群にランダムに割り付けられた。導入療法後のランダム化時に患者は臨床的完全奏効(n = 95)または病理学的完全奏効(n = 105)状態にあった。 [58]
    • 知覚神経障害が最も顕著な毒性で、21.3%の患者がグレード2、6.7%の患者がグレード3であった。

    • PFS期間中央値は、パクリタキセル維持療法群で34ヵ月(95%CI、20-43ヵ月)、観察群で30ヵ月(95%CI、17-53ヵ月)であった。

    • PFSまたはOSのいずれの差も有意ではなかった。 [58]

付随論説では、両研究の弱点が指摘されている。 [61] いずれも早期に中止されたため、生存エンドポイントの情報は得られなかった。また、両研究では月1回投与するパクリタキセル維持療法の問題について取り組まれているが、患者集団は異なっていた。このことは、イタリアの研究の両治療群におけるかなり良好な転帰に反映された。以上のことから、パクリタキセルによる維持療法の価値は証明されていない。

臨床評価段階にある治療法の選択肢


  • 追加のIP放射性免疫抱合、ワクチン、および標的薬物は、主として地固め療法として臨床評価段階にある。

現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。

最新の臨床試験

II期の上皮性卵巣がんIII期の上皮性卵巣がんIV期の上皮性卵巣がん卵管がん、およびprimary peritoneal cavity cancer(原発性腹膜がん)の患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


参考文献
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再発または持続性の上皮性卵巣がん、FTC、およびPPCの治療

全般的に、上皮性卵巣がん、卵管がん(FTC)、原発性腹膜がん(PPC)と診断された患者の約80%は、第一選択の白金製剤ベースの化学療法およびタキサン系薬剤ベースの化学療法後に再燃するが、その後の治療法で利益が得られる可能性がある。第一選択治療完了後のセカンドルック開腹術による持続性病変の早期検出はもはや行われていない。このような手技を実施していた施設(施設の50%)における転帰と使用していない施設の転帰を非公式に比較すると、セカンドルック開腹術への不支持が増大した。このことはGOG-0158試験で確認された。 [1]

一方で、治療を完了した患者について1~3ヵ月間隔でCA-125値を測定する綿密なフォローアップの実施は、ほぼ例外なく採用された。臨床的完全寛解にある患者における初期治療からのCA-125値の増加は、最終的には臨床的に再燃する疾患を発見するための最も一般的な方法である。

疾患の症状または画像所見がない状態でCA-125の異常増加を基にした治療が臨床試験で検討されている。

証拠(治療早期開始 vs 治療延期):

  1. Medical Research Council(MRC)およびEORTCによる試験(MRC-OV05)では、CA-125値の上昇に対する早期治療開始 vs 臨床症状が現れるまで治療延期の転帰が検討された。 [2] 白金製剤ベースの化学療法後に臨床的完全寛解に達した患者が登録され、CA125値および臨床訪問のみで追跡された。CA125の正常範囲の2倍を超える上昇が検出された時点で、結果の開示と再発に対する早期治療群 vs 盲検維持と臨床的な再燃を示す徴候および症状の発現時点での治療群に患者がランダムに割り付けられた。ランダムに割り付ける患者数が500人を超えると、2年で早期治療開始群に優れた生存転帰が得られる予定であった;このためには1,400人の登録が必要で、1996年5月から2005年8月まで集積が行われた。
    • 1,442人の患者のうち、29%が依然として再燃の所見を示さなかった;しかしながら、19%の患者では、臨床的再燃時にCA-125値で判明しなかったか、臨床的再発と同時に2倍の上昇を示した。

    • 症例の67%がIII期またはIV期の患者であった;しかしながら、これらの病期は、その後にランダムに割り付けられ、CA-125値が2倍以上に増加した患者の80%を占めていた。

    • 登録された全患者の生存期間中央値は70.8ヵ月であった。

    • 早期治療にランダムに割り付けられた患者(n = 265)の生存期間中央値は25.7ヵ月であったのに対して、治療延期群の患者(n = 264)では27.1ヵ月であった(ハザード比[HR]、0.98;95%信頼区間[CI]、0.8-1.2)。

    • 第二選択の化学療法開始の遅延中央値は4.8ヵ月、第三選択の化学療法開始の遅延中央値は4.6ヵ月であった。第二選択化学療法による治療(主に白金製剤およびタキサン系製剤ベースの治療)は2群間でほぼ同じであったが、第三選択治療が治療延期群に対して適用されることは少なかった。

    • この研究では、CA-125により初期病変の存在を検出する有益性が認められないと結論された。この結果は、持続性病変の早期検出後にセカンドルック手術で転帰の改善が得られなかったことと一致している。

経過観察におけるCA -125値のモニタリングは、再度の腫瘍細胞減量が適切な候補者を識別するのに一定の役割を果たす可能性があるが、それでも、この戦略はランダム化試験による確認を必要としている。

再発または持続性の卵巣がん、FTC、PPCの患者に対する治療法の選択肢

再発病変を認める患者に対する治療法の選択肢は以下のように細分される:

  1. 白金製剤感受性の再発:導入療法終了後6ヵ月を超えてから再発する患者に対しては、白金製剤単剤または白金製剤を含むカルボプラチンなどとの併用療法による再治療を検討すべきである(表9を参照のこと)。
  2. 白金製剤不応性または白金製剤抵抗性の再発:導入療法終了前に増悪する患者(白金製剤不応性)または導入療法終了後6ヵ月以内に増悪する患者(白金製剤抵抗性)に対して、白金製剤による治療は一般的に治療計画の一部として有用ではない。臨床試験への参加を考慮すべきである。

第II相試験で活性が示されている他の薬物が表10に一覧で示されており、単独または他の薬物との併用で使用される場合もあるが、こうした治療はプロスペクティブ試験で実施するのが最良である。

腫瘍細胞減量術を使用してもよい [3] ;また、この介入はランダム化臨床試験の設定で検討されている(GOG-0213)。

再発卵巣がん患者における放射線療法の役割は明らかにされていない。

白金製剤感受性の再発

白金製剤を含む化学療法レジメン

表9に、卵巣がんの白金製剤感受性の再発の治療で、初回再燃に用いられる化学療法レジメンを示す。

表9.初回再燃で用いられる化学療法レジメン

適格性(初回治療終了後の月数) レジメン 患者数 対照薬 転帰(月数)に関するコメント
No. = 数;OS = 全生存;PFS = 無増悪生存。
aトラベクテジンは、欧州およびカナダで再発卵巣がんの治療における使用に対して承認されている。
b本稿が公開される時点で、OSデータは確定していなかった。
c P < 0.0001。

最も一般的に使用されるレジメン

白金製剤感受性(> 6ヵ月) シスプラチンまたはカルボプラチン + パクリタキセル 802 タキサン系製剤単剤 + 白金製剤 PFS 11 vs 9ヵ月;OS 24 vs 19ヵ月
白金製剤感受性(> 6ヵ月) カルボプラチン + ゲムシタビン 356 カルボプラチン PFS 8.6 vs 5.8ヵ月;OS 18 vs 17ヵ月
白金製剤感受性(> 6ヵ月) カルボプラチン + ペグ化リポソーマルドキソルビシン 976 カルボプラチン + パクリタキセル PFS 11.3 vs 9.4ヵ月;OS 30.7 vs 33.0ヵ月

他のレジメン

白金製剤感受性(> 6ヵ月) カルボプラチン + エピルビシン 190 カルボプラチン 反応差の検出力あり;OS 17 vs 15ヵ月
白金製剤感受性(12ヵ月以上) シスプラチン + ドキソルビシン + シクロホスファミド 97 パクリタキセル PFS 15.7 vs 9ヵ月;OS 34.7 vs 25.8ヵ月
白金製剤に対して感受性 + 抵抗性 ペグ化リポソーマルドキソルビシン + トラベクテジンa 672 ペグ化リポソーマルドキソルビシン PFS 7.3 vs 5.8ヵ月;OS 20.5 vs 19.4ヵ月b
白金製剤感受性 パクリタキセル-カルボプラチン 674 パクリタキセル-カルボプラチン + ベバシズマブ PFS 10.4 vs 13.8ヵ月c;OS 37.4 vs 42.2ヵ月


カルボプラチンは、エトポシドまたは5-フルオロウラシルと併用して生存が改善されたことに基づいて、シスプラチンによる治療後に再発した卵巣がん患者の治療法として1987年に承認された。 [11] 現在利用されている第二選択の薬物であるパクリタキセルに関する1件の第II相ランダム化試験において、シスプラチン + ドキソルビシン + シクロホスファミド(CAP)のシスプラチンを含む併用療法により、優れた生存転帰がもたらされた。 [9] この研究およびその後の研究(表9を参照)により、白金製剤感受性の再発を来した患者に対する治療の中核としてカルボプラチンの使用が強化されている。シスプラチンは骨髄抑制がより低いために、特に他の薬物との併用においてたまに使用されるが、このカルボプラチンを上回る利点は、不耐性が大きいことにより相殺される。

オキサリプラチンは、当初白金製剤抵抗性を克服することが期待されて導入され、主として白金製剤感受性患者に活性を示しているが [12] 、カルボプラチン単独または併用とは比較されていない。

すべての白金製剤で、転帰は一般的に最初の白金製剤を含むレジメンから無再発の期間が長いほど良好である。 [13] そのため、1年以内に再燃した白金製剤感受性再発を来した患者が非白金製剤の試験にときに含められている。こうした1件の試験で、ペグ化リポソーマルドキソルビシントポテカンが比較され、白金製剤感受性であった患者のサブセットでは、いずれの薬剤(特にペグ化リポソーマルドキソルビシン)でも白金製剤抵抗性のコホートと比較して転帰が良好であった。 [14]

数件のランダム化試験で、白金製剤と他の化学療法薬との併用が単独薬よりも優れているかどうかが扱われている(表9を参照のこと)。

証拠(他の化学療法薬剤と併用した白金製剤):

  1. MRC/Arbeitsgemeinschaft Gynaekologische Onkologie(MRC/AGO)およびInternational Collaborative Ovarian Neoplasm(ICON)の研究者らが実施した3件の試験の結果を合同で検討したデータ解析(ICON4)で、以下の結果が観察された: [5] [8] [証拠レベル:1iiA]
    • 白金製剤 + パクリタキセルの併用療法では、単剤としてのカルボプラチンまたは対照としての他の白金製剤を含む併用療法と比較して優れた奏効率、無増悪生存(PFS)、および全生存(OS)が得られた。

    • 白金製剤 + パクリタキセルは、いくつかの対照レジメンと比較されたが、対照としては、単剤では71%の研究でカルボプラチンが使用され、併用では80%の研究でカルボプラチン + パクリタキセルが使用された。白金製剤 + パクリタキセル投与群では、PFSの延長(HR、0.76;95%CI、0.66-0.89;P = 0.004)およびOS(HR、0.82;95%CI、0.69-0.97;P = 0.023)が改善された。 [8] ; [5] [証拠レベル:1iiA]

    • AGOでは以前に、エピルビシン + カルボプラチンの併用とカルボプラチン単独とが比較されたが、転帰に有意差は認められなかった。

    • 独立した患者データの4件のレビューを含む5件の試験(その3件は表9に記載)を対象としたメタアナリシスでは、卵巣がんの白金製剤感受性の再発患者に対してカルボプラチン単独よりも他の活性を示す薬物と併用した白金製剤の使用が支持された。 [15]

  2. ヨーロッパとカナダのグループによる別の試験では、ゲムシタビン + カルボプラチンカルボプラチンが比較された。
    • 併用群による8.6ヵ月のPFSは、カルボプラチン単独群の5.8ヵ月よりも有意に優れていた(HR、0.72;95%CI、0.58-0.90;P = 0.003)。 [6] [証拠レベル:1iiDiii]

    • この研究は、OSにおける有意差を判定する検出力を有しておらず、両群の生存期間中央値は18ヵ月であった(HR、0.96;CI、0.75-1.23;P = 0.73)。

  3. 第III相試験で、白金製剤感受性の再発(6ヵ月を超えて再発)患者を対象にカルボプラチン + ペグ化リポソーマルドキソルビシンカルボプラチン + パクリタキセルと比較された。主要エンドポイントはPFSであった。

    カルボプラチン + ペグ化リポソーマルドキソルビシンは、毒性プロファイルおよび標準レジメンに対する非劣性を考慮すると、白金製剤感受性の再発患者に対する重要な選択肢となる。

神経性毒性作用が残存していない場合は、カルボプラチン + パクリタキセルが白金製剤感受性の再発に対する標準レジメンと考えられている。GOG-0213試験では、このレジメンがベバシズマブカルボプラチン + パクリタキセルに追加する実験的治療群と比較されている。

化学療法とベバシズマブの併用

証拠(

ベバシズマブとゲムシタビン-カルボプラチン

化学療法の併用):

  1. Ovarian Cancer Study Comparing Efficacy and Safety of Chemotherapy and Anti-Angiogenic Therapy in Platinum-Sensitive Recurrent Diseases(OCEANS[NCT00434642])では、白金製剤感受性の再発の治療におけるベバシズマブの役割が評価された(この設定における他の試験については表9を参照のこと)。この上皮性卵巣がん、FTC、またはPPCの再発に対するベバシズマブの併用または非併用の化学療法(ゲムシタビン + カルボプラチン)の二重盲検プラセボ対照第III相試験では、242人の患者が各治療群にランダムに割り付けられた。第一選択治療の研究とは対照的に、奏効が得られている患者には6サイクルを超えて10サイクルまでの治療継続が可能であったが、維持療法は設けられていなかった。 [17]
    • その後の解析は、生存に関する追加のデータが十分に得られた時点で実施される予定である;しかしながら、公表の時点ではOS期間中央値における差が明らかになっておらず、31%の患者はプラセボからベバシズマブへクロスオーバーしている。

    • PFS期間中央値は、ベバシズマブ群の患者で12.4ヵ月であったのに対し、プラセボ投与群の患者では8.4ヵ月であった。

    • プラセボ投与群と比較したベバシズマブ群の患者における疾患増悪に対するベバシズマブの効果のHRは0.484(95%CI、0.388-0.605;P < 0.0001)であった。

    • ベバシズマブと併用した場合に、化学療法への客観的奏効率が増加した(78.5% vs 57.4%;P < 0.0001)。

    • 高血圧および蛋白尿などのベバシズマブ関連毒性は、第一選択治療の試験よりも顕著であったが、本研究中に消化管穿孔のような懸念される安全性の問題は発生しなかった。

    • 有害事象による治療中止は、ベバシズマブ群で多くみられた(n = 55 vs プラセボ群でn = 12)が、疾患増悪により治療を中止した患者は少なかった(ベバシズマブ群でn = 104 vs プラセボ群でn = 160)。

証拠(

ベバシズマブとパクリタキセル-カルボプラチン

化学療法の併用):

  1. NRG/Gynecologic Oncology GroupのGOG-0213(NCT00565851)により、白金製剤感受性卵巣がんの再発女性における減量手術とベバシズマブ導入療法および維持療法追加の両方の役割が評価された。 [10] GOG-0213の手術以外の群では、0.75の真のハザード比(HR)に対する検出力は81%であった;2007年12月から2011年8月までに674人の女性が登録し、追跡期間中央値が4年を超えた後に解析が発表された。
    • OSに有意差は認められなかった:37.3ヵ月(95%CI、32.6-39.7) vs 42.2ヵ月(95%CI、37.7-46.2)。 [10] [証拠レベル:1iiA]

    • 副次エンドポイントのPFS期間中央値は、ベバシズマブの追加が有意に良好であった:化学療法単独で10.4ヵ月(95%CI、9.7-11) vs 13.8ヵ月(95%CI、13.0-14.7)。

    • 化学療法と併用するベバシズマブ(3週間ごとに15mg/kg)と維持療法での使用は、グレード3~4の過剰な有害事象(化学療法単独で8% vs 30%)、出血(12% vs 42%)、および高血圧(3% vs 41%)につながった。

白金製剤不応性または白金製剤抵抗性の再発

化学療法、ベバシズマブ、またはその併用

白金製剤を含むレジメン完了から6ヵ月以内に起こる臨床的再発は白金製剤不応性または白金製剤抵抗性の再発と考えられる。アントラサイクリン系薬物(特にペグ化リポソーマルドキソルビシンとして処方される場合)、タキサン系薬物、トポテカン、およびゲムシタビンは、有効性および表10に掲載した薬物と比較して良好な治療指数に基づいて、これらの再発に対する単剤として使用される。長い一覧は、これらの薬物の有益性があるとしてもごくわずかなことを強調している。白金製剤抵抗性の患者では、臨床試験への参加を考慮すべきである。

白金製剤不応性または白金製剤抵抗性の再発の治療に用いられる薬物には以下のものがある:


  • パクリタキセル。


    パクリタキセルによる治療は、歴史的に白金製剤不応性または白金製剤抵抗性の再発患者において一貫した活性を有する最初の薬物を提供した。 [18] [19] [20] [21] [22] 患者は一般に第一選択の導入レジメンでパクリタキセルを受けた。パクリタキセルによる特に週1回投与のスケジュールでの再治療は、他の薬物と有効性が同程度である。再発時に神経障害が残存している場合は、治療の選択を他の薬物に変更してもよい。


  • トポテカン。


    複数のランダム化研究により、トポテカンの使用によって、パクリタキセルで達成されるものと同程度の結果が達成されることが示されている。 [23]


    証拠(トポテカン):

    1. 474人の患者を対象とした1件のランダム化試験でトポテカンがペグ化リポソーマルドキソルビシンと比較され、初回報告時点で同様な奏効率、PFS、およびOSが実証された。奏効は主に白金製剤不応性のサブセットで認められた。 [24]
    2. 21日間を1コースとし、1~5日目にトポテカンを静注した第II相試験では、客観的奏効率が13~16.3%で、他の転帰はパクリタキセルと同等かそれ以上であった。 [25] [26] [27]
      • 白金製剤不応性の患者で客観的奏効が報告された。

      • 投与後に重度の骨髄抑制がみられた。他の毒性作用として、吐き気、嘔吐、脱毛症、および無力症がある。毒性を抑えるため、多くの投与スケジュールおよび経口剤形が評価中である。

    3. 1件の第III相研究では、白金製剤ベースのレジメンによる初回治療に反応しなかったが、パクリタキセルまたはトポテカンの投与歴のない患者235人がトポテカンの1日30分の注入を5日間実施しこれを21日ごとに繰り返す群またはパクリタキセルの3時間注入を21日ごとに繰り返す群のいずれかにランダムに割り付けられた。 [23] [証拠レベル:1iiDiii]
      • 客観的全奏効率は、トポテカンによる治療にランダムに割り付けられた患者で20.5%、パクリタキセルによる治療にランダムに割り付けられた患者で13.2%であった(P = 0.138)。

      • 両群とも、骨髄抑制および消化器(GI)毒性作用が認められた。吐き気、嘔吐、疲労、および感染症は、トポテカンによる治療後に多く観察されたが、脱毛症、関節痛、筋肉痛、および神経障害は、パクリタキセルによる治療後に多く観察された。

    4. トポテカン週1回投与とベバシズマブ隔週1回投与の併用療法が第II相研究で評価された。
      • その結果によると、白金製剤抵抗性の患者集団において客観的奏効率(いずれも部分奏効)が25%であったことが示された。

      • 特に多くみられたグレード3およびグレード4の毒性は、高血圧、好中球減少症、およびGI毒性であったが、腸穿孔はみられなかった。


  • ペグ化リポソーマルドキソルビシン


    証拠(ペグ化リポソーマルドキソルビシン):

    1. 第II相研究で、封入ドキソルビシンが21~28日ごとに1日静脈内(IV)投与された。 [29]
      • その結果によると、白金製剤不応性またはパクリタキセル不応性の患者35人のうち、1人に完全奏効、8人に部分奏効が認められたことが実証された(奏効率、25.7%)。

      • 一般に、リポソーマルドキソルビシンでは、過敏症以外に急性の副作用はほとんどみられない。最も頻度の高い毒性作用(口内炎および手足症候群)は、通常初回サイクル後に観察され、投与割合が週当たり10mg/m2を超えた場合により顕著であった。好中球減少症および吐き気は軽微であり、脱毛の発生はまれであった。

    2. ペグ化リポソーマルドキソルビシントポテカンは、卵巣がんの再発患者474人を対象としたランダム化試験で比較されている。 [24] [証拠レベル:1iiA]
      • ペグ化リポソーマルドキソルビシン群とトポテカン群との間には、奏効率(19.7% vs 17.0%、P = 0.390)、PFS(16.1週 vs 17.0週;P = 0.095)、およびOS(60週 vs 56.7週、P = 0.341)の有意な差はなかった。[証拠レベル:1iiA]

      • 白金製剤感受性でペグ化リポソーマルドキソルビシンが投与された患者で生存期間が長かった。


  • ドセタキセル。


    ドセタキセルパクリタキセルで以前に治療された患者に活性を示しており、再発した場合に、週1回のパクリタキセルに対する合理的な代替である。 [30]


  • ゲムシタビン。


    証拠(ゲムシタビン):

    1. ゲムシタビン単剤を28日サイクルで1、8、および15日目にIV投与する第II相試験がいくつか報告されている。 [31] [32] [33]
      • 奏効率は、評価可能な患者の13~19%である。

      • 白金製剤不応性および/またはパクリタキセル不応性のがん患者のほか、病変の大きい患者にも反応が観察されている。

      • 白血球減少症、貧血、および血小板減少症が最も多くみられる毒性作用であった。投薬後、一過性のインフルエンザ様症状および発疹が多くの患者で報告された。他の毒性作用として吐き気があり、通常は軽度である。

    2. ゲムシタビン vs ペグ化リポソーマルドキソルビシンのランダム化試験では、非劣性であり、一方の薬物が他方を上回る治療指数の優越性はみられないことが示された。 [34]

  • ベバシズマブの併用または非併用の化学療法。


    米国食品医薬品局は、OCEANSおよびAURELIA試験の結果を受けて、ペグ化リポソーマルドキソルビシンパクリタキセル、またはトポテカンと併用するベバシズマブの使用を承認している。


    OCEANS(NCT00434642)では、白金製剤感受性の再発の治療におけるベバシズマブの役割が評価された。(詳しい情報については、本要約の白金製剤感受性の再発におけるベバシズマブと化学療法の併用のセクションを参照のこと。)


    証拠(ベバシズマブと化学療法の併用):

    1. Avastin Use in Platinum-Resistant Epithelial Ovarian Cancer(AURELIA[NCT00976911])試験は、卵巣がんの白金製剤抵抗性の再発患者を対象に標準化学療法にベバシズマブを追加した場合の効果を評価するようデザインされたオープンラベルのランダム化試験であった。 [35] 適格患者は、白金製剤抵抗性疾患(白金製剤を含むレジメンの終了から6ヵ月以内の増悪)で、治療歴が2レジメン以下の患者であった。白金製剤不応性の患者(白金製剤を含むレジメンの実施中に増悪した患者)および腸転移の臨床的または放射線学的徴候を示す患者は不適格とされた。患者には医師の選択に基づいて、以下の3つの化学療法レジメンのいずれかが処方された:
      1. ペグ化リポソーマルドキソルビシン40mg/m2を4週間ごとの1日目にIV投与。
      2. パクリタキセル80mg/m2を4週間ごとの1、8、15、および22日目にIV投与。
      3. トポテカン4mg/m2を4週間ごとの1、8、および15日目にIV投与;または1.25mg/m2を3週間ごとの1~5日目にIV投与。

      患者は続いて、化学療法単独群または化学療法とベバシズマブ(2週間ごとに10mg/kg、または3週間の投与スケジュールであれば3週間ごとに15mg/kg)の併用群のいずれかにランダムに割り付けられた。化学療法単独群の患者は増悪時にベバシズマブを含むレジメンへのクロスオーバーが可能であった。PFSが主要アウトカムであり、副次エンドポイントとして奏効率、OS、安全性、およびQOLが用いられた。361人の患者が登録され、追跡期間中央値は化学療法単独群が13.9ヵ月、化学療法 + ベバシズマブ併用群が13.0ヵ月であった。


      • ベバシズマブ群の患者におけるPFSが長いことが示された(HR、0.48;95%CI、0.38-0.60);PFS期間中央値は、化学療法単独群が3.4ヵ月であったのに対し、化学療法 + ベバシズマブ併用群が6.7ヵ月であった。

      • 客観的奏効率は化学療法単独群で12.6%であったのに対し、化学療法 + ベバシズマブ併用群で30.9%であった。

      • OSについてはレジメン間で統計的有意差は認められなかった(化学療法単独群が13.3ヵ月 vs 化学療法 + ベバシズマブ併用群が16.6ヵ月)。

      • 化学療法 + ベバシズマブ併用群の患者では、化学療法単独群の患者と比較して、高血圧および蛋白尿の発生率が高かった。

      • 消化管穿孔は、化学療法 + ベバシズマブを受けた患者の2%にみられ、これは研究の厳格な除外基準を反映している。

      • この研究の生活の質部分での主要エンドポイントは、化学療法 + ベバシズマブ併用群の患者についてプロトコルの8~9週目での評価モジュールの腹部症状および消化管症状部分において15%以上の絶対的改善であった。[証拠レベル:1iC]本研究では、ベースライン時および疾患増悪まで8~9週間ごとのEuropean Organization for Research and Treatment of Cancer(EORTC)Ovarian Cancer Module 28およびFunctional Assessment of Cancer Therapy-Ovarian Cancer症状指数からの患者報告アウトカムが用いられた。


      研究デザインにいくつかの限界があったが、化学療法 + ベバシズマブ併用群の患者の多くで、ベースラインと比較した場合の消化管スコアに15%以上の改善がみられた。化学療法 + ベバシズマブ併用群では患者115人中34人(29.6%)が改善を示したのに対し、化学療法単独群で改善を示した患者は118人中15人(12.7%)であった(差、16.9%;95%CI、6.1%-27.6%;P = 0.002)。


      これらの研究により、卵巣がんに対する化学療法にベバシズマブを追加した場合にPFS改善効果があることが確認されている。OCEANS試験における増悪のHRは、第一選択治療の試験よりはるかに顕著であり、ベバシズマブと化学療法の併用を増悪まで6サイクルを超えて延長した場合に有意な効果がみられた。


      要約すると、白金製剤感受性および白金製剤抵抗性の再発でベバシズマブにより達成される相対リスクおよびPFSの改善は、化学療法単独で達成される改善より一貫して大きくなっている;しかしながら、ベバシズマブ関連の毒性作用を考慮しなければならない。


  • ベバシズマブ単独。


    3件の第II相研究で、血管内皮増殖因子(VEGF)に対するこの抗体の活性が示されている。

    1. 最初の研究(GOG-0170D)では、治療歴が1つまたは2つのみの患者63人を含んでいた。このうち最後の患者は、第一選択レジメン後から最初の治療までの間隔が12ヵ月以上あるために白金製剤ベースのレジメンを追加で1回受けており、さらにパフォーマンスステータスが0または1である必要もあった。 [38] 患者には21日ごとに15mg/kgの用量が投与された。
      • 2人に完全奏効および11人に部分奏効が認められ、PFS中央値は4.7ヵ月、およびOSは17ヵ月であった。この活性は白金製剤感受性と白金製剤抵抗性の両方のサブセットに確認された。

    2. 2番目の研究には白金製剤抵抗性の患者のみが含められ、同じ投与スケジュールが用いられた。
      • この研究は、44人中5人の患者に腸穿孔が認められ、そのうち1人が死亡したため中止された;7人に部分奏効が観察されている。腸穿孔のこのリスク増加は3回以上の以前の治療と関連した。 [証拠レベル:3iiiDii]

    3. 3番目の研究(CCC-PHII-45)では、ベバシズマブ(2週間ごとに10mg/kg)に加えてシクロホスファミド50mgを1日1回経口投与する患者70人が含められた。
      • 17人の患者に部分奏効が観察され、4人の患者に腸穿孔が認められた。



  • ペメトレキセド。


    証拠(ペメトレキセド):

    1. 102人の患者を対象にしたヨーロッパの第II相ランダム化二重盲検試験で、次の2用量でペメトレキセドが評価された:標準用量(500mg/m2) vs 高用量(900mg/m2)の3週間ごとのIV投与。 [44]
      • 奏効率は、標準用量で9.3%および高用量で10.4%であった。

      • 毒性プロファイルは標準用量の方が良好であり、最も多くみられた重度の毒性は、疲労、吐き気、および嘔吐であった。

    2. 婦人科腫瘍学グループによる第II相研究では、白金製剤抵抗性再発卵巣がんの患者51人に対して3週間ごとのペメトレキセド(900mg/m2)静注が用いられた。 [45]
      • 患者の39%が5つ以上のレジメンによる治療を受けたことがある治療歴の多い集団で、奏効率が21%であった。

      • 骨髄抑制および疲労が最もよくみられた重度の毒性作用であった。


白金製剤不応性または白金製剤抵抗性の再発の治療に用いられる他の薬物(有効性が十分に確定しているとはいえない)

表10に示す薬物は、白金製剤抵抗性の設定における有効性が十分に確認されているわけではなく、望ましい治療指数も低度で、証拠レベルは3iiiDivより低い。

表10:再発卵巣がんの設定で使用されている他の薬物(白金製剤を含むレジメンの失敗後の効力は十分に明らかにされていない)

薬物 薬効群 主な毒性 コメント
エトポシド トポイソメラーゼII阻害薬 骨髄抑制;脱毛 経口投与;まれな白血病により関心が弱められる
シクロホスファミドおよび他のいくつかのビスクロロエチルアミン(bischloroethylamines) アルキル化剤 骨髄抑制;脱毛(oxazaphosphorinesのみ) 白血病および膀胱炎;白金製剤後の有効性が不確定
ヘキサメチルメラミン(アルトレタミン) 不明であるがおそらくアルキル化プロドラッグ(alkylating prodrugs) 催吐および神経毒性作用 経口投与;白金製剤後の有効性が不確定
イリノテカン トポイソメラーゼI阻害薬 下痢および他の消化管症状 トポテカンに対する交差耐性
オキサリプラチン 白金製剤 神経障害、催吐、骨髄抑制 通常の白金製剤に対して交差耐性を示すが、それほど強くない
ビノレルビン 分裂抑制剤 骨髄抑制 不規則な活性
フルオロウラシルおよびカペシタビン フルオロピリミジン代謝拮抗薬 消化管症状および骨髄抑制 カペシタビンは経口投与;粘液性腫瘍において有用な場合がある
タモキシフェン エストロゲン 血栓塞栓症 経口投与;有効性がごくわずかで、サブセットによってはより大きな可能性がある


最新の臨床試験

再発上皮性卵巣がん卵管がん、およびprimary peritoneal cavity cancer(原発性腹膜がん)の患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

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  32. Lund B, Hansen OP, Theilade K, et al.: Phase II study of gemcitabine (2',2'-difluorodeoxycytidine) in previously treated ovarian cancer patients. J Natl Cancer Inst 86 (20): 1530-3, 1994.[PUBMED Abstract]

  33. Shapiro JD, Millward MJ, Rischin D, et al.: Activity of gemcitabine in patients with advanced ovarian cancer: responses seen following platinum and paclitaxel. Gynecol Oncol 63 (1): 89-93, 1996.[PUBMED Abstract]

  34. Mutch DG, Orlando M, Goss T, et al.: Randomized phase III trial of gemcitabine compared with pegylated liposomal doxorubicin in patients with platinum-resistant ovarian cancer. J Clin Oncol 25 (19): 2811-8, 2007.[PUBMED Abstract]

  35. Pujade-Lauraine E, Hilpert F, Weber B, et al.: Bevacizumab combined with chemotherapy for platinum-resistant recurrent ovarian cancer: The AURELIA open-label randomized phase III trial. J Clin Oncol 32 (13): 1302-8, 2014.[PUBMED Abstract]

  36. Stockler MR, Hilpert F, Friedlander M, et al.: Patient-reported outcome results from the open-label phase III AURELIA trial evaluating bevacizumab-containing therapy for platinum-resistant ovarian cancer. J Clin Oncol 32 (13): 1309-16, 2014.[PUBMED Abstract]

  37. Liu JF, Cannistra SA: Emerging role for bevacizumab in combination with chemotherapy for patients with platinum-resistant ovarian cancer. J Clin Oncol 32 (13): 1287-9, 2014.[PUBMED Abstract]

  38. Burger RA, Sill MW, Monk BJ, et al.: Phase II trial of bevacizumab in persistent or recurrent epithelial ovarian cancer or primary peritoneal cancer: a Gynecologic Oncology Group Study. J Clin Oncol 25 (33): 5165-71, 2007.[PUBMED Abstract]

  39. Cannistra SA, Matulonis UA, Penson RT, et al.: Phase II study of bevacizumab in patients with platinum-resistant ovarian cancer or peritoneal serous cancer. J Clin Oncol 25 (33): 5180-6, 2007.[PUBMED Abstract]

  40. Vasey PA, McMahon L, Paul J, et al.: A phase II trial of capecitabine (Xeloda) in recurrent ovarian cancer. Br J Cancer 89 (10): 1843-8, 2003.[PUBMED Abstract]

  41. Monk BJ, Han E, Josephs-Cowan CA, et al.: Salvage bevacizumab (rhuMAB VEGF)-based therapy after multiple prior cytotoxic regimens in advanced refractory epithelial ovarian cancer. Gynecol Oncol 102 (2): 140-4, 2006.[PUBMED Abstract]

  42. Kaye SB: Bevacizumab for the treatment of epithelial ovarian cancer: will this be its finest hour? J Clin Oncol 25 (33): 5150-2, 2007.[PUBMED Abstract]

  43. Garcia AA, Hirte H, Fleming G, et al.: Phase II clinical trial of bevacizumab and low-dose metronomic oral cyclophosphamide in recurrent ovarian cancer: a trial of the California, Chicago, and Princess Margaret Hospital phase II consortia. J Clin Oncol 26 (1): 76-82, 2008.[PUBMED Abstract]

  44. Vergote I, Calvert H, Kania M, et al.: A randomised, double-blind, phase II study of two doses of pemetrexed in the treatment of platinum-resistant, epithelial ovarian or primary peritoneal cancer. Eur J Cancer 45 (8): 1415-23, 2009.[PUBMED Abstract]

  45. Miller DS, Blessing JA, Krasner CN, et al.: Phase II evaluation of pemetrexed in the treatment of recurrent or persistent platinum-resistant ovarian or primary peritoneal carcinoma: a study of the Gynecologic Oncology Group. J Clin Oncol 27 (16): 2686-91, 2009.[PUBMED Abstract]

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本要約の変更点(07/28/2017)

進行した病期の上皮性卵巣がん、FTC、PPCの治療

本文で以下の記述が改訂された;日本の婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)の3016研究からの肯定的な結果は、広く採用されており、また新たな分割投与のパクリタキセル研究につながっている。

本文に、パクリタキセルの週1回から3週間ごとの投与の両者を、従来の3週間ごとのカルボプラチン(AUC 6)レジメンと比較し、2サイクル目に開始して6サイクル目まで継続する3週間ごとのベバシズマブを投与する選択肢が含められた第III相研究、GOG-0262に関する記述が追加された(引用、参考文献28としてChan et al.および証拠レベル:1iiDiii)。また本文に以下の記述が追加された;全体として、週1回のパクリタキセルレジメンは、3週間ごとのレジメンと比較して無増悪生存(PFS)を延長できなかった;しかしながら、ベバシズマブを投与されなかった患者では、週1回のパクリタキセル投与群ではPFSが有意に延長した。

表7が拡張され、追加の試験としてGOG-0262が含められた。

再発または持続性の上皮性卵巣がん、FTC、およびPPCの治療

表9が改訂され、追加のレジメンとしてパクリタキセル-カルボプラチンが含められた(引用、参考文献10としてColeman et al.)。

本文で以下の記述が改訂された;化学療法とベバシズマブの併用に対する証拠として、ベバシズマブゲムシタビン-カルボプラチン化学療法の併用。

ベバシズマブパクリタキセル-カルボプラチン化学療法の併用に対する別の証拠が追加された。

本要約はPDQ Adult Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、上皮性卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんの治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は、編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

上皮性卵巣がん、卵管がん、原発性腹膜がんの治療に対する主要な査読者は以下の通りである:


    本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

    証拠レベル

    本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Adult Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

    本要約の使用許可

    PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

    本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

    PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Ovarian Epithelial, Fallopian Tube, and Primary Peritoneal Cancer Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/ovarian/hp/ovarian-epithelial-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389443]

    本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

    免責条項

    入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

    お問い合わせ

    Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。

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