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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

直腸がんの治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2017-04-27
    翻訳更新日 : 2017-06-19

Rectal Cancer (PDQ®): Treatment PDQ Adult Treatment Editorial Board

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、直腸がんの治療について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

直腸がん

直腸がんに関する一般情報

発生率および死亡率

疫学的研究ではしばしば結腸と直腸のがんを合わせて(すなわち、大腸がん)検討するため、直腸がんの疫学的考慮事項と結腸がんのそれを分けることは困難である。

大腸がんは世界で3番目によくみられる型のがんである。2012年では、大腸がんの新規症例が136万例、死亡数が694,000例と推定されている。 [1]

米国において、2017年に推定される直腸がんの新規症例数および死亡数: [2]


  • 直腸がんの新規症例数:39,910。

  • 結腸がんの新規症例数:95,520。

  • 死亡数:50,260(結腸と直腸がんを合わせて)。

大腸がんは男性と女性がほぼ均等に罹患する。米国におけるすべての人種集団において、アフリカ系米国人は散発性大腸がんの発生率と死亡率が最も高い。 [3] [4]

解剖学

下部消化器系の解剖図。

直腸は骨盤に位置し、肛門歯状線の移行粘膜から腹膜反転部のS状結腸まで伸びている;硬性S状結腸鏡検査で、直腸は肛門縁から測定して10cm~15cmである。 [5] 直腸腫瘍の位置は通常、肛門縁、歯状線、または肛門直腸輪と腫瘍下縁間の距離により示され、測定法は硬性または軟性内視鏡あるいは指診の使用によって異なる。 [6]

肛門括約筋系から腫瘍までの距離は、括約筋温存術の実施可能性のために意味を有する。骨盤の骨による束縛は直腸への外科的アクセスを制限し、それにより広範な切除断端陰性達成の可能性が低くなり、局所再発のリスクが高まる。 [5]

危険因子

加齢はほとんどのがんの最も重要な危険因子である。他の大腸がんの危険因子には以下のものがある:


  • 第一度近親者における大腸がんの家族歴。 [7]

  • 大腸腺腫、大腸がんまたは卵巣がんの個人歴。 [8] [9] [10]

  • 家族性大腸腺腫症(FAP)およびリンチ症候群(遺伝性非ポリポーシス大腸がん[HNPCC])を含む遺伝性疾患。 [11]

  • 長期にわたる慢性潰瘍性大腸炎またはクローン結腸炎の個人歴。 [12]

  • 過度のアルコール摂取。 [13]

  • 喫煙。 [14]

  • 人種/民族性:アフリカ系米国人。 [15] [16]

  • 肥満。 [17]

スクリーニング

50歳以上の全成人、特に大腸がんの第一度近親者がいる成人に対する定期診察の一部として、直腸がんスクリーニングを施行することを支持する証拠が存在し、その理由は以下の通りである。


  • 50歳以上の疾患の発生頻度が高いこと。

  • 高リスク群の同定が可能なこと。

  • 原発巣の増殖が緩徐であること。

  • 早期患者の生存が良好であること。

  • スクリーニング検査が比較的簡便で高精度であること。

(詳しい情報については、大腸がんのスクリーニングに関するPDQ要約を参照のこと。)

臨床的特徴

結腸がんと同様に直腸がんの症状には以下が挙げられる: [18]


  • 直腸出血。

  • 排便習慣の変化。

  • 腹痛。

  • 腸閉塞。

  • 食欲の変化。

  • 体重減少。

  • 衰弱。

閉塞症状を除いて、これらの症状は疾患の病期と必ずしも相関せず、特定の診断を表しているわけでもない。 [19]

診断的評価

初回臨床評価には以下の方法がある:


  • 身体診察および病歴聴取。

  • 直腸指診。

  • 大腸内視鏡検査。

  • 生検。

  • がん胎児性抗原(CEA)測定。

  • 逆転写ポリメラーゼ連鎖反応検査。

  • 免疫組織化学検査。

身体診察により、直腸内での触知可能な腫瘤および鮮やかな出血が明らかになることがある。転移性病変では、リンパ節腫脹、肝腫大、または肺の徴候を認めることがある。 [6] 検査室の検査により、鉄欠乏性貧血および電解質と肝機能の異常が明らかになることがある。

予後因子

直腸がん患者の予後はいくつかの因子と関係しており、以下のようなものがある: [6] [20] [21] [22] [23] [24] [25] [26] [27] [28]


  • 隣接臓器への腫瘍の癒着または浸潤。 [20]

  • 腫瘍のリンパ節転移の有無および陽性リンパ節の数。 [6] [21] [22] [23] [24]

  • 遠隔転移の有無。 [6] [20]

  • 腸穿孔または腸閉塞。 [6] [28]

  • 次のような高リスクの病理的特徴の有無。 [26] [27] [29]
      外科的切除断端陽性。
      リンパ血管性浸潤。
      神経周囲への浸潤。
      低分化の組織像。

  • 周囲切除断端(CRM)または腫瘍の腸壁への浸透の深さ。 [6] [25] [30] CRMはmm単位で測定され、腫瘍の最深浸透部に最も近い後腹膜または腹膜の外膜軟部組織の断端として定義される。

多施設プロスペクティブ研究で予後因子としての妥当性が確認されているのは、疾患の病期(腫瘍[T]、リンパ節の状態[N]、および遠隔転移[M]で指定される)だけである。 [20] [21] [22] [23] [24] [25] 直腸がんに対し補助療法を受けた患者における生存および再燃へのT期およびN期と治療の影響を評価した大規模なプール解析が発表されており、これらの知見が確認されている。 [31]

膨大な数の研究によって、さまざまな他の臨床的、病理的、および分子的パラメータが評価されている。 [32] [33] [34] [35] [36] [37] [38] 今までのところでは、多施設プロスペクティブ試験で妥当性が確認されているものはない。例えば、リンチ症候群関連直腸がんとも関連する高頻度マイクロサテライト不安定性は、診断時年齢が50歳以下の大腸がん患者607人の集団ベースのシリーズにおいて、腫瘍の病期に関係なく生存率の改善と関連していることが明らかにされた。 [39] さらに、遺伝子発現プロファイリングは、術前化学放射線療法に対する直腸腺がんの反応の予測および5-フルオロウラシルをベースにした術前化学放射線療法後のII期およびIII期直腸がんの予後の決定に有用であることが報告されている。 [40] [41]

直腸がんに対する補助療法後の全生存(OS)における人種および民族による差が観察されており、白人と比較して黒人ではOSがより短い。この相違に寄与する因子には、腫瘍の位置、外科的手技の種類、共存する多様な状況などがある。 [42]

治療後の経過観察

直腸がんに対する術後監視プログラムの主な目標は以下の通りである: [43]

  1. 一次治療の効力を評価すること。
  2. 新たなまたは異時性の悪性腫瘍を発見すること。
  3. 治癒が見込める再発または転移がんを発見すること。

直腸がんの治療後に施行されるルーチンの定期検査は、再発疾患のより早期の同定と管理につながる可能性がある。 [43] [44] [45] [46] [47] 2件の臨床試験のより集中的な経過観察プロトコルに対して統計的に有意な生存利益が実証されている。これら2試験と他の4試験を合わせた1件のメタアナリシスは、集中的に追跡された患者が生存における統計的に有意な改善を示すことを報告した。 [43] [48] [49]

大腸がんに対する治癒目的の一次治療後の監視のガイドラインは米国およびヨーロッパの主な腫瘍学会間で異なっており、至適な監視戦略はまだ確定されていない。 [50] [51] 経過観察の評価について証拠に基づくコンセンサスを確立するには、デザインの優れた、大規模な多施設プロスペクティブ・ランダム化研究が必要である。

がん胎児性抗原(CEA)

血清糖蛋白の1つであるCEAの測定は、直腸がん患者の管理および経過観察に頻繁に用いられている。直腸がんに対するこの腫瘍マーカーの使用のレビューから以下のことが示唆されている: [43]


  • 血清CEA検査は感度および特異度が低いため、直腸がんに対するスクリーニングツールとしては価値が低い。

  • 術後CEA検査は一般的に、さらなる介入の潜在的な候補となる以下のような患者に制限される:
      II期またはIII期直腸がん患者(診断後少なくとも2年間、2~3ヵ月ごと)。
      肝転移に対する切除の候補となる直腸がん患者。

直腸間膜全摘除術による直腸がん治療に関するオランダの1件のレトロスペクティブ研究で、大部分の直腸がん患者の術前血清CEA濃度は正常であったが、再発患者では血清CEA濃度が少なくとも50%上昇したことが明らかになった。著者らは、直腸がん患者の術前血清CEA濃度が正常であっても、それにより連続的な術後CEA検査を放棄することはできないと結論付けた。 [52] [53]

関連する要約

直腸がんに関する情報を含む他のPDQ要約には以下のものがある:



参考文献
  1. Ferlay J, Soerjomataram I, Ervik M, et al.: GLOBOCAN 2012 v1.0, Cancer Incidence and Mortality Worldwide. Lyon, France: International Agency for Research on Cancer, 2013. IARC CancerBase No. 11. Available online. Last accessed April 26, 2017.[PUBMED Abstract]

  2. American Cancer Society: Cancer Facts and Figures 2017. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2017. Available online. Last accessed January 13, 2017.[PUBMED Abstract]

  3. Albano JD, Ward E, Jemal A, et al.: Cancer mortality in the United States by education level and race. J Natl Cancer Inst 99 (18): 1384-94, 2007.[PUBMED Abstract]

  4. Kauh J, Brawley OW, Berger M: Racial disparities in colorectal cancer. Curr Probl Cancer 31 (3): 123-33, 2007 May-Jun.[PUBMED Abstract]

  5. Wolpin BM, Meyerhardt JA, Mamon HJ, et al.: Adjuvant treatment of colorectal cancer. CA Cancer J Clin 57 (3): 168-85, 2007 May-Jun.[PUBMED Abstract]

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  13. Fedirko V, Tramacere I, Bagnardi V, et al.: Alcohol drinking and colorectal cancer risk: an overall and dose-response meta-analysis of published studies. Ann Oncol 22 (9): 1958-72, 2011.[PUBMED Abstract]

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  35. Roth JA: p53 prognostication: paradigm or paradox? Clin Cancer Res 5 (11): 3345, 1999.[PUBMED Abstract]

  36. Nishio H, Hamady ZZ, Malik HZ, et al.: Outcome following repeat liver resection for colorectal liver metastases. Eur J Surg Oncol 33 (6): 729-34, 2007.[PUBMED Abstract]

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  39. Gryfe R, Kim H, Hsieh ET, et al.: Tumor microsatellite instability and clinical outcome in young patients with colorectal cancer. N Engl J Med 342 (2): 69-77, 2000.[PUBMED Abstract]

  40. Liersch T, Langer C, Ghadimi BM, et al.: Lymph node status and TS gene expression are prognostic markers in stage II/III rectal cancer after neoadjuvant fluorouracil-based chemoradiotherapy. J Clin Oncol 24 (25): 4062-8, 2006.[PUBMED Abstract]

  41. Ghadimi BM, Grade M, Difilippantonio MJ, et al.: Effectiveness of gene expression profiling for response prediction of rectal adenocarcinomas to preoperative chemoradiotherapy. J Clin Oncol 23 (9): 1826-38, 2005.[PUBMED Abstract]

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  43. Abir F, Alva S, Longo WE, et al.: The postoperative surveillance of patients with colon cancer and rectal cancer. Am J Surg 192 (1): 100-8, 2006.[PUBMED Abstract]

  44. Martin EW Jr, Minton JP, Carey LC: CEA-directed second-look surgery in the asymptomatic patient after primary resection of colorectal carcinoma. Ann Surg 202 (3): 310-7, 1985.[PUBMED Abstract]

  45. Bruinvels DJ, Stiggelbout AM, Kievit J, et al.: Follow-up of patients with colorectal cancer. A meta-analysis. Ann Surg 219 (2): 174-82, 1994.[PUBMED Abstract]

  46. Lautenbach E, Forde KA, Neugut AI: Benefits of colonoscopic surveillance after curative resection of colorectal cancer. Ann Surg 220 (2): 206-11, 1994.[PUBMED Abstract]

  47. Khoury DA, Opelka FG, Beck DE, et al.: Colon surveillance after colorectal cancer surgery. Dis Colon Rectum 39 (3): 252-6, 1996.[PUBMED Abstract]

  48. Pietra N, Sarli L, Costi R, et al.: Role of follow-up in management of local recurrences of colorectal cancer: a prospective, randomized study. Dis Colon Rectum 41 (9): 1127-33, 1998.[PUBMED Abstract]

  49. Secco GB, Fardelli R, Gianquinto D, et al.: Efficacy and cost of risk-adapted follow-up in patients after colorectal cancer surgery: a prospective, randomized and controlled trial. Eur J Surg Oncol 28 (4): 418-23, 2002.[PUBMED Abstract]

  50. Pfister DG, Benson AB 3rd, Somerfield MR: Clinical practice. Surveillance strategies after curative treatment of colorectal cancer. N Engl J Med 350 (23): 2375-82, 2004.[PUBMED Abstract]

  51. Li Destri G, Di Cataldo A, Puleo S: Colorectal cancer follow-up: useful or useless? Surg Oncol 15 (1): 1-12, 2006.[PUBMED Abstract]

  52. Kapiteijn E, Kranenbarg EK, Steup WH, et al.: Total mesorectal excision (TME) with or without preoperative radiotherapy in the treatment of primary rectal cancer. Prospective randomised trial with standard operative and histopathological techniques. Dutch ColoRectal Cancer Group. Eur J Surg 165 (5): 410-20, 1999.[PUBMED Abstract]

  53. Grossmann I, de Bock GH, Meershoek-Klein Kranenbarg WM, et al.: Carcinoembryonic antigen (CEA) measurement during follow-up for rectal carcinoma is useful even if normal levels exist before surgery. A retrospective study of CEA values in the TME trial. Eur J Surg Oncol 33 (2): 183-7, 2007.[PUBMED Abstract]

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直腸がんの細胞分類および病理学

腺がんは米国における直腸腫瘍の大多数を占める。他の組織型は大腸腫瘍の2~5%を占めている。 [1]

結腸および直腸の腫瘍に対する世界保健機関分類には以下が挙げられる: [2]

上皮性腫瘍

腺腫
  • 管状。

  • 絨毛。

  • 腺管絨毛。

  • 鋸歯状。

がん腫
  • 腺がん。

  • 粘液性腺がん。

  • 印環細胞がん。

  • 小細胞がん。

  • 腺扁平上皮がん。

  • 髄様がん。

  • 未分化がん。

カルチノイド(高分化型の神経内分泌新生物)
  • 腸クロム親和性細胞、セロトニン産生腫瘍。

  • L細胞、グルカゴン様ペプチドおよび膵ポリペプチド/ペプチドYY産生腫瘍。

  • その他。

慢性炎症性疾患と関連する上皮内腫瘍(異形成)
  • 低悪性度腺性上皮内腫瘍。

  • 高悪性度腺性上皮内腫瘍。

混合型がん-腺がん
  • その他。

非上皮性腫瘍


  • 脂肪腫。

  • 平滑筋腫。

  • 消化管間質腫瘍。(詳しい情報については、消化管間質腫瘍の治療に関するPDQ要約を参照のこと。)

  • 平滑筋肉腫。

  • 血管肉腫。

  • カポジ肉腫。(詳しい情報については、カポジ肉腫の治療に関するPDQ要約を参照のこと。)

  • 黒色腫。(詳しい情報については、黒色腫の治療に関するPDQ要約を参照のこと。)

  • その他。

悪性リンパ腫
  • 粘膜関連リンパ組織型辺縁帯B細胞リンパ腫。

  • マントル細胞リンパ腫。

  • びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫。

  • バーキットリンパ腫。

  • バーキット様/非定型バーキットリンパ腫。

(詳しい情報については、成人非ホジキンリンパ腫の治療に関するPDQ要約を参照のこと。)


参考文献
  1. Kang H, O'Connell JB, Leonardi MJ, et al.: Rare tumors of the colon and rectum: a national review. Int J Colorectal Dis 22 (2): 183-9, 2007.[PUBMED Abstract]

  2. Hamilton SR, Aaltonen LA: Pathology and Genetics of Tumours of the Digestive System. Lyon, France: International Agency for Research on Cancer, 2000.[PUBMED Abstract]

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直腸がんの病期情報

正確な病期分類によって、直腸内の原発腫瘍の位置および大きさ、そして転移が存在する場合はその大きさ、数、および位置に関する非常に重要な情報が提供される。最初の正確な病期分類は、外科的介入の種類、および腫瘍が認められない切除断端での切除の可能性を最大にするためのネオアジュバント療法の選択を決定する助けとなることで、治療法に影響しうる。原発性直腸がんでは、骨盤画像法が以下の判定に役立つ: [1] [2] [3] [4] [5] [6] [7]


  • 腫瘍浸潤の深さ。

  • 括約筋複合体からの距離。

  • 周囲(垂直方向)切除断端陰性を達成する可能性。

  • 局所領域リンパ節または隣接臓器への浸潤。

病期評価

臨床評価および病期分類の手順には以下がある:


  • 直腸指診(DRE):

    DREおよび/または直腸膣診、および括約筋温存術が可能かどうかを判断するための硬性直腸鏡検査。 [1] [2] [5]

  • 大腸内視鏡検査:

    腸の他の部位のがんを除外するための完全な大腸内視鏡検査。 [5]

  • コンピュータ断層撮影(CT):

    転移性病変を除外するための全身のCTスキャン。 [5]

  • 磁気共鳴画像法(MRI):

    浸透の深さを測定し、周囲(垂直方向)切除断端陰性を達成する可能性を判断するほか、局所領域リンパ節転移および遠隔転移疾患を同定するための腹部および骨盤のMRI。MRIは、局所再発における仙骨浸潤を判定する場合に特に有用なことがある。 [1]

  • 直腸内超音波法:

    浸透の深さを判断し、局所領域リンパ節転移を同定するための、硬性プローブまたは狭窄病変に対しては軟性鏡を用いる直腸内超音波法。 [2] [4]

  • ポジトロン放射断層撮影(PET):

    遠隔転移疾患を画像化するためのPET。 [1]

  • 血清がん胎児性抗原(CEA):

    予後を評価し、治療に対する反応を判断するための血清CEA濃度の測定。 [6] [7]

直腸がんの腫瘍(T)の病期分類において、数件の研究が、直腸内超音波法の正確度はCTの65~75%およびMRIの75~85%と比較して80~95%に及ぶと示している。直腸内超音波法によりリンパ節転移を判断する場合の正確度はCTの55~65%およびMRIの60~70%と比較して約70~75%である。 [2] 84件の研究のメタアナリシスにおいて、直腸内超音波法、CT、およびMRIの3つの画像診断法のいずれも、リンパ節(N)の状態を病期分類する場合に他の2つの診断法よりも有意に優れていることは明らかにされなかった。 [8] 硬性プローブを用いる直腸内超音波法は、軟性鏡を用いる直腸内超音波法と比較して、TおよびNの病期分類において同様に正確であると思われる;しかしながら、技術的に難しい直腸内超音波法はT期とN期の両方に対して結論に到達しない、または不正確な結果を示す可能性がある。この場合、MRIまたは軟性直腸内超音波法によるさらなる評価が検討されるであろう。 [4] [9]

直腸がん患者において、周囲切除断端は重要な病理学的病期分類パラメータである。CRMはmm単位で測定され、腫瘍の最深浸透部に最も近い後腹膜または腹膜の外膜軟部組織の断端として定義される。 [10]

TNM分類

AJCC病期分類およびTNMの定義

米国がん合同委員会(AJCC)は、直腸がんを定義するために、腫瘍、リンパ節、転移(TNM)分類による病期判定を指定している。 [11] 臨床的病期分類および病理学的病期分類の両方に同じ分類が用いられる。 [11] 治療法の決定は、旧デュークス分類または修正アストラーカラー分類ではなく、TNM分類に準拠して行われる。

直腸がんのAJCC病期分類は、次の組織型には適用されない:


リンパ節の状態

AJCCおよび米国国立がん研究所後援による委員会は、ネオアジュバント療法を受けていない患者の結腸および直腸の根治的切除術において、少なくとも10~14個のリンパ節を検査することを提唱した。症状緩和目的で腫瘍切除が施行される場合、または術前放射線療法を受けた患者が対象の場合は、切除または検査するリンパ節がより少数でもかまわない。 [10] [11] [12] これには、検査されるリンパ節の数は外科的切除術時のリンパ血管性の腸間膜郭清の侵襲性および生検標本におけるリンパ節の病理的同定の双方の反映であるということが考慮されている。

Intergroup trial INT-0089(EST-2288)など、複数のレトロスペクティブ研究により、結腸および直腸の外科手術において検査されるリンパ節の数は患者の治療成績と関連しうるということが実証されている。 [13] [14] [15] [16]

リンパ節転移陽性直腸がんに対する新たな腫瘍-転移病期分類戦略が提案されている。 [17]

表1.TNM 0期の定義

病期 TNM デュークス分類 MAC分類 記述
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移。
AJCCから許諾を得て転載:Colon and rectum.In: Edge SB, Byrd DR, Compton CC, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.7th ed. New York, NY: Springer, 2010, pp 143-164.
上付き文字a~gの説明は表5の下部に示している。
0 Tis、N0、M0 Tis = 上皮内(in situ)がん:上皮内または粘膜固有層に浸潤。e
N0 = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表2.TNM I期の定義

病期 TNM デュークス分類 MAC分類 記述
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移。
AJCCから許諾を得て転載:Colon and rectum.In: Edge SB, Byrd DR, Compton CC, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.7th ed. New York, NY: Springer, 2010, pp 143-164.
上付き文字a~gの説明は表5の下部に示している。
I T1、N0、M0 A A T1 = 腫瘍が粘膜下層に浸潤している。
N0 = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T2、N0、M0 A B1 T2 = 腫瘍が固有筋層に浸潤している。
N0 = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表3.TNM II期の定義

病期 TNM デュークス分類 MAC分類 記述
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移。
AJCCから許諾を得て転載:Colon and rectum.In: Edge SB, Byrd DR, Compton CC, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.7th ed. New York, NY: Springer, 2010, pp 143-164.
上付き文字a~gの説明は表5の下部に示している。
IIA T3、N0、M0 B B2 T3 = 腫瘍が固有筋層を越えて大腸周囲組織に浸潤している。
N0 = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。
IIB T4a、N0、M0 B B2 T4a = 腫瘍が臓側腹膜の表面に貫通している。f
N0 = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。
IIC T4b、N0、M0 B B3 T4b = 腫瘍が他の臓器または組織に直接浸潤または癒着している。f,g
N0 = 所属リンパ節に転移を認めない。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表4.TNM III期の定義

病期 TNM デュークス分類 MAC分類 記述
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移。
AJCCから許諾を得て転載:Colon and rectum.In: Edge SB, Byrd DR, Compton CC, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.7th ed. New York, NY: Springer, 2010, pp 143-164.
上付き文字a~gの説明は表5の下部に示している。
IIIA T1-T2、N1/N1c、M0 C C1 T1 = 腫瘍が粘膜下層に浸潤している。
T2 = 腫瘍が固有筋層に浸潤している。
N1 = 1~3個の所属リンパ節転移。
N1c = 所属リンパ節への転移を認めずに漿膜下層、腸間膜、または腹膜に覆われていない結腸周囲または直腸周囲組織内におけるがん小胞巣。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T1、N2a、M0 C C1 T1 = 腫瘍が粘膜下層に浸潤している。
N2a = 4~6個の所属リンパ節転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。
IIIB T3-T4a、N1/N1c、M0 C C2 T3 = 腫瘍が固有筋層を越えて大腸周囲組織に浸潤している。
T4a = 腫瘍が臓側腹膜の表面に貫通している。f
N1 = 1~3個の所属リンパ節転移。
N1c = 所属リンパ節への転移を認めずに漿膜下層、腸間膜、または腹膜に覆われていない結腸周囲または直腸周囲組織内におけるがん小胞巣。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T2-T3、N2a、M0 C C1/C2 T2 = 腫瘍が固有筋層に浸潤している。
T3 = 腫瘍が固有筋層を越えて大腸周囲組織に浸潤している。
N2a = 4~6個の所属リンパ節転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T1-T2、N2b、M0 C C1 T1 = 腫瘍が粘膜下層に浸潤している。
T2 = 腫瘍が固有筋層に浸潤している。
N2b = 7個以上の所属リンパ節転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。
IIIC T4a、N2a、M0 C C2 T4a = 腫瘍が臓側腹膜の表面に貫通している。f
N2a = 4~6個の所属リンパ節転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T3-T4a、N2b、M0 C C2 T3 = 腫瘍が固有筋層を越えて大腸周囲組織に浸潤している。
T4a = 腫瘍が臓側腹膜の表面に貫通している。f
N2b = 7個以上の所属リンパ節転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。
T4b、N1-N2、M0 C C3 T4b = 腫瘍が他の臓器または組織に直接浸潤または癒着している。f,g
N1 = 1~3個の所属リンパ節転移。
N2b = 4個以上の所属リンパ節転移。
M0 = 遠隔転移を認めない。


表5.TNM IV期の定義

病期 TNM デュークス分類 MAC分類 記述
T = 原発腫瘍;N = 所属リンパ節;M = 遠隔転移。
AJCCから許諾を得て転載:Colon and rectum.In: Edge SB, Byrd DR, Compton CC, et al., eds.: AJCC Cancer Staging Manual.7th ed. New York, NY: Springer, 2010, pp 143-164.
acTNMは臨床的分類であり、pTNMは病理学的分類である。接頭辞yは、術前治療の後に分類されるがんに用いられる(例、ypTNM)。病理的完全奏効が得られた患者(ypT0、N0、cM0)は0期またはI期のグループに類似している。接頭辞rは、無病期間の後に再発したがんに用いるべきである(rTNM)。
b小結節における残存リンパ節の組織学的証拠を認めない原発がんで、大腸周囲の脂肪組織における腫瘍近くの衛星結節は、非連続の拡がり、血管外への拡がりを伴う血管浸潤(V1/2)、または完全にがんに置き換わったリンパ節(N1/2)である可能性がある。がんに置き換わったリンパ節はN分類では陽性リンパ節として別個にカウントすべきであるが、非連続の拡がりまたは血管浸潤は部位特異的因子であるがん小胞巣に分類してカウントすべきである。
cデュークスBは、デュークスC(すべてのT、N1、M0およびすべてのT、N2、M0)と同様に、予後がより良好(T3、N0、M0)およびより不良(T4、N0、M0)なグループの混合である。
dMACは修正アストラーカラー分類である。
eTisには、がん細胞が腺基底膜内(上皮内)、または粘膜固有層(粘膜内)に限局し、粘膜筋板を貫通して粘膜下層には至っていないものが含まれる。
fT4における直接浸潤には、顕微鏡検査で確認される漿膜を貫通する直接進展の結果、他の臓器や大腸の他の部位に及ぶ浸潤(例、盲腸がんのS状結腸への浸潤)、または後腹膜または腹膜下のがんについては、固有筋層を越えた進展による他の臓器や組織への直接浸潤(すなわち、それぞれ、左腎または外側腹壁に浸潤した下行結腸後壁の腫瘍;または前立腺、精嚢、子宮頸部、または膣への浸潤を伴う中部または遠位直腸がん)が含まれる。
g肉眼的に他の臓器または組織に癒着する腫瘍は、cT4bと分類される。しかしながら、癒着部に顕微鏡的に腫瘍が認められない場合は、分類は壁浸潤の解剖学的深度に応じてpT1-4aとすべきである。VおよびL分類は、血管浸潤またはリンパ管浸潤の有無を同定するために使用すべきである一方、PN部位特異的因子は神経周囲への浸潤に用いるべきである。
IVA すべてのT、すべてのN、M1a TX = 原発腫瘍の評価が不可能。
T0 = 原発腫瘍を認めない。
Tis = 上皮内(in situ)がん:上皮内または粘膜固有層に浸潤。e
T1 = 腫瘍が粘膜下層に浸潤している。
T2 = 腫瘍が固有筋層に浸潤している。
T3 = 腫瘍が固有筋層を越えて大腸周囲組織に浸潤している。
T4a = 腫瘍が臓側腹膜の表面に貫通している。f
T4b = 腫瘍が他の臓器または組織に直接浸潤または癒着している。f,g
NX = 所属リンパ節の評価が不可能。
N0 = 所属リンパ節に転移を認めない。
N1 = 1~3個の所属リンパ節転移。
N1a = 1個の所属リンパ節転移。
N1b = 2~3個の所属リンパ節転移。
N1c = 所属リンパ節への転移を認めずに漿膜下層、腸間膜、または腹膜に覆われていない結腸周囲または直腸周囲組織内におけるがん小胞巣。
N2b = 4個以上の所属リンパ節転移。
N2a = 4~6個の所属リンパ節転移。
N2b = 7個以上の所属リンパ節転移。
M1a = 1つの臓器または部位に限局する転移(例、肝、肺、卵巣、所属リンパ節以外のリンパ節)。
IVB すべてのT、すべてのN、M1b TX = 原発腫瘍の評価が不可能。
T0 = 原発腫瘍を認めない。
Tis = 上皮内(in situ)がん:上皮内または粘膜固有層に浸潤。e
T1 = 腫瘍が粘膜下層に浸潤している。
T2 = 腫瘍が固有筋層に浸潤している。
T3 = 腫瘍が固有筋層を越えて大腸周囲組織に浸潤している。
T4a = 腫瘍が臓側腹膜の表面に貫通している。f
T4b = 腫瘍が他の臓器または組織に直接浸潤または癒着している。f,g
NX = 所属リンパ節の評価が不可能。
N0 = 所属リンパ節に転移を認めない。
N1 = 1~3個の所属リンパ節転移。
N1a = 1個の所属リンパ節転移。
N1b = 2~3個の所属リンパ節転移。
N1c = 所属リンパ節への転移を認めずに漿膜下層、腸間膜、または腹膜に覆われていない結腸周囲または直腸周囲組織内におけるがん小胞巣。
N2b = 4個以上の所属リンパ節転移。
N2a = 4~6個の所属リンパ節転移。
N2b = 7個以上の所属リンパ節転移。
M1b = 2つ以上の臓器/部位または腹膜への転移。



参考文献
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直腸がんに対する治療法選択肢の概要

局所再発リスクが高く、全体的な予後がより不良であるため、直腸がんの管理は結腸がんの管理とはいくぶん異なる。相違としては、外科技術、放射線療法の使用、および化学療法薬の投与方法が挙げられる。直腸がん手術の意図(すなわち、治癒か症状緩和か)の決定に加えて、正常な肛門括約筋、尿生殖器機能、および性機能の維持または修復に関係する治療の問題を考慮することが重要である。 [1] [2]

直腸がん管理のアプローチは多様式であり、胃腸病学、内科腫瘍学、外科腫瘍学、放射線腫瘍学、および放射線学における専門知識を有するがん専門医による集学的チームに関係する。





一次治療としての外科療法

直腸がん患者に対する一次治療は、原発腫瘍の外科的切除である。治療のための外科的アプローチは、以下の状況により異なる:


  • 腫瘍の位置。

  • 病期。

  • 高リスクの特徴の有無(切除断端陽性、リンパ血管性浸潤、神経周囲への浸潤、および低分化組織学など)。

外科的切除には以下の種類がある: [1] [2] [3]


  • 選択されたT1がんに対するポリープ切除術。

  • 臨床病期がT1/T2 N0の選択された直腸がんに対する経肛門的局所切除および経肛門的内視鏡的顕微鏡手術。

  • 低位前方切除術による自律神経温存技術を用いた直腸間膜全切除術。

  • 括約筋温存術の候補とならない患者に対する腹会陰式直腸切断術による直腸間膜全切除術(患者には永久的一孔性人工肛門形成術[permanent end-colostomy]を実施)。

浸潤がんを伴うポリープが、腫瘍が認められない切除断端で完全に切除可能で予後良好な組織学的特徴を有する特定の例(T1)では、ポリープ切除術単独が用いられることがある。 [4] [5]

臨床T1腫瘍の局所切除は適切に選択された患者には容認できる手術手技である。他のすべての腫瘍に対しては直腸間膜切除が選択すべき治療法である。T2腫瘍のきわめて限られた患者が局所切除の候補になりうる。適切な直腸間膜切除(中下部直腸腫瘍では直腸間膜全切除術、上部直腸腫瘍では腫瘍より少なくとも5cm下で直腸間膜を切除)による直腸切除後の局所制御の失敗率は4~8%であると報告されている。 [6] [7] [8] [9] [10]

中部~上部直腸の進行がんを認める患者には、低位前方切除術に続く大腸吻合手術が選択すべき治療法であろう。しかしながら、根治的切除が適応となる局所進行直腸がんには、低位前方切除術による自律神経温存技術を用いた直腸間膜全切除術が腹会陰式直腸切除術よりも好まれる。 [1] [2]

直腸間膜切除が慎重に施行されれば、その後の局所再燃率が低いことから、研究者によっては補助放射線療法のルーチンの使用を疑問視する向きもある。初回の失敗は局所領域のみに多いので周術期の放射線療法の影響は直腸がんの方が結腸がんよりも大きい。 [11]

化学放射線療法

術前化学放射線療法

術前化学放射線療法を使用する直腸がんのネオアジュバント療法は、II期およびIII期の患者に好ましい治療法選択肢である。しかし、II期またはIII期直腸がん患者に対する術後化学放射線療法も、依然として許容可能な選択肢である。 [12] [証拠レベル:1iA]

数件の研究の結果に基づいて、術前化学放射線療法は臨床病期T3-T4またはリンパ節転移陽性疾患(II/III期)を有する患者に対する標準治療となっている:


  • ドイツのRectal Cancer Study Group試験。 [13]

  • National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project(NSABP)R-03試験、NSABP R-03。 [14] [証拠レベル:1iiA](詳しい情報については、本要約のII期およびIII期直腸がんに関するセクションを参照のこと。)

複数の第II相および第III相研究で、以下の術前化学放射線療法の有益性が調査された: [12]


  • 腫瘍退縮および腫瘍の病期の低下。

  • 腫瘍の切除可能性の向上。

  • 局所制御率の増加。

  • 化学放射線療法の毒性プロファイルの改善。

  • 括約筋温存率の増加。

術前化学放射線療法により10~25%の病理的完全奏効率が達成可能である。 [15] [16] [17] [18] [19] [20] [21] [22] しかしながら、術前放射線療法は手術単独と比較して合併症が多い;局所再発リスクがより低いがんを有する一部の患者は、手術と補助化学療法で十分に治療できる。 [23] [24] [25] [26]

(これらの研究に関する詳しい情報については、本要約のII期およびIII期直腸がんのセクションの術前化学放射線療法のセクションを参照のこと。)

術後化学放射線療法

術前化学放射線療法は現在、II期およびIII期直腸がんの標準治療である。しかし1990年以前に、以下の研究で、術後の集学的治療法が無病生存(DFS)および全生存(OS)の両方を増大させることが明らかになった。

  1. Gastrointestinal Tumor Study Group試験(GITSG-7175)。
  2. Mayo/North Central Cancer Treatment Group試験(NCCTG-794751)。
  3. National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project試験(NSABP-R-01)。

これに引き続いて、放射線感受性を改善し、至適化学療法薬および薬物送達系を同定することで生存利益を増大する研究が試みられている。

フルオロウラシル(5-FU

):以下の数件の研究で、補助5-FUを至適送達する方法が検討された:

  1. Intergroupプロトコル86-47-51試験(MAYO-864751)。 [27] [証拠レベル:1iiA]
  2. Intergroup 0114試験(INT-0114[CLB-9081])。 [25] [証拠レベル:1iiA]
  3. Intergroup 0144。 [28]

(これらの研究結果に関する詳しい情報については、本要約のII期およびIII期直腸がんのセクションを参照のこと。)

臨床試験に登録しないII期またはIII期直腸がん患者に対して容認できる術後化学放射線療法は、放射線45~55Gyを骨盤照射する期間中に5-FUを持続注入し、続いてロイコボリン(LV)による調節を併用するまたは併用しない5-FUをボーラス投与する補助維持化学療法を4サイクル施行するものである。

NSABP-R-01試験で得られた知見は、手術単独と手術および術後化学療法または放射線療法の併用とを比較した。 [29] 後続のNSABP-R-02研究は、化学療法に術後放射線療法を追加することでR-01で報告された生存の優位性が高まるかどうかを検討した。 [30] [証拠レベル:1iiA]

NSABP-R-02研究では、放射線療法の追加により5年局所再発率が有意に減少した(化学療法と放射線療法の併用で8% vs 化学療法単独で13%、P = 0.02)が、生存に関して有意な有益性は実証されなかった。60歳未満の患者および腹会陰式直腸切除術を施行した患者では、放射線療法によって生存率が改善したようであった。

この試験によって腫瘍学会では術後放射線療法の果たすべき役割に関する議論が始まったが、局所領域再発の合併症は重篤であるため、放射線療法を省くことは時期尚早と思われる。

化学療法レジメン

表8に、直腸がんの治療に用いられる化学療法レジメンを示す。

表8.直腸がん治療に用いられる薬物の組合せ

レジメン名 薬物の組合せ 用量
5-FU = フルオロウラシル;AIO = Arbeitsgemeinschaft Internistische Onkologie;bid = 1日2回;IFL = イリノテカン、5-FU、およびロイコボリン;IV = 静脈内;LV = ロイコボリン
AIOつまりドイツAIO 葉酸、5-FU、およびイリノテカン 1日目にイリノテカン(100mg/m2)およびLV(500mg/m2)を2時間点滴静注、その後5-FU(2,000mg/m2)IVボーラス、携帯型ポンプを用いて24時間かけて週1回×4回を1年(52週)投与。
CAPOX カペシタビンおよびオキサリプラチン 1~14日目にカペシタビン(1,000mg/m2)を1日2回 + 3週間ごとの1日目と8日目にオキサリプラチン(70mg/m2)を投与。
Douillard 葉酸、5-FU、およびイリノテカン 1日目にイリノテカン(180mg/m2)を2時間点滴静注し、1日目および2日目にLV(200mg/m2)を2時間点滴静注し、その後負荷用量の5-FU(400mg/m2)IVボーラス、続いて2週間ごとの1日目と2日目に5-FU(600mg/m2)を携帯型ポンプを用いて22時間かけて投与。
FOLFIRI LV、5-FU、およびイリノテカン 1日目にイリノテカン(180mg/m2)およびLV(400mg/m2)を2時間点滴静注、その後1日目に負荷用量の5-FU(400mg/m2)IVボーラス投与、続いて2週間ごとに5-FU(2,400~3,000mg/m2)を携帯型ポンプを用いて46時間かけて投与。
FOLFOX4 オキサリプラチン、LV、および5-FU 1日目にオキサリプラチン(85mg/m2)を2時間点滴静注し、1日目および2日目にLV(200mg/m2)を2時間点滴静注し、その後負荷用量の5-FU(400mg/m2)IVボーラス、続いて2週間ごとの1日目と2日目に5-FU(600mg/m2)を携帯型ポンプを用いて22時間かけて投与。
FOLFOX6 オキサリプラチン、LV、および5-FU 1日目にオキサリプラチン(85~100mg/m2)およびLV(400mg/m2)を2時間点滴静注、その後1日目に負荷用量の5-FU(400mg/m2)IVボーラス投与、続いて2週間ごとに5-FU(2,400~3,000mg/m2)を携帯型ポンプを用いて46時間かけて投与。
FOLFOXIRI イリノテカンオキサリプラチン、LV、5-FU イリノテカン(165mg/m2)を60分間点滴静注し、続いてオキサリプラチン(85mg/m2)およびLV(200mg/m2)を同時に120分間点滴静注した後、5-FU(3,200mg/m2)を48時間持続注入。
FUFOX 5-FU、LV、およびオキサリプラチン 36日ごとの1日目、8日目、22日目、および29日目に、オキサリプラチン(50mg/m2) + LV(500mg/m2) + 5-FU(2,000mg/m2)を22時間持続注入。
FUOX 5-FU + オキサリプラチン 6週間ごとの1日目、8日目、15日目、22日目、29日目、および36日目に5-FU(2,250mg/m2)を48時間持続注入 + 6週間ごとの1日目、15日目、および29日目にオキサリプラチン(85mg/m2)を投与。
IFL(またはSaltz) イリノテカン、5-FU、およびLV 6週間のうちの4週間にイリノテカン(125mg/m2) + 5-FU(500mg/m2)IVボーラス、およびLV(20mg/m2)IVボーラスを週1回投与。
XELOX カペシタビン + オキサリプラチン 経口カペシタビン(1,000mg/m2)を14日間1日2回 + 3週間ごとの1日目にオキサリプラチン(130mg/m2)を投与。


治療毒性

直腸がんに対する骨盤の放射線療法の急性副作用は主に消化管毒性の結果であり、自己限定性で、通常は治療完了の4~6週間以内に回復する。

より気がかりなのは、直腸がん治療後の晩期合併症の可能性である。直腸がんに対して侵襲的な外科的手技を受ける患者は、特に肛門括約筋の障害が認められる場合に慢性症状を有する可能性がある。 [31] 放射線療法で治療された患者では、外科的切除のみを受けた患者よりも慢性腸管機能不全、肛門直腸括約筋機能障害(括約筋が外科的に温存された場合)、および性機能障害が増加するようである。 [24] [32] [33] [34] [35] [36] [37]

術後に化学療法および放射線療法で治療した患者の解析から、こうした患者は外科切除のみを施行した患者よりも慢性腸管機能不全を来すことが多いと示唆されている。 [38] コクランレビューでは、外科的合併症のほか、放射線療法と関連する晩期の直腸機能および性機能障害のリスク増加が強調されている。 [31]

放射線療法計画ならびに手技の改善により、これらの急性および晩期治療関連合併症が最小限にとどめられるであろう。これらの技法には以下のものがある: [39] [40] [41] [42] [43]


  • 高エネルギー放射線照射装置の使用。

  • 多門骨盤照射野の採用。

  • 腹臥位での照射。

  • 小腸を照射野から可能な限り排除し、治療中に患者を固定するための患者に合わせた金型(腹板)。

  • 小腸を照射野から可能な限り排除するための放射線療法中の膀胱拡張。

  • 可能な場合には小腸を放射線照射野から排除できるよう、治療計画中の経口造影剤による小腸の映像化。

  • 三次元または他の高度な放射線療法計画技術の使用。

米国における長期コースの化学放射線アプローチよりも、ヨーロッパでは、術前放射線療法を単独で1週間実施し(5Gy×5回の連日治療)、1週間後に手術を施行することが一般的である。この相違の理由の1つは、米国において1分割当たりに高線量の放射線を用いた場合の晩期障害の増加に対する懸念である。

ポーランドの研究では、長期コース術前化学放射線療法(50.4Gyを28分割で1日1回照射し、5-FUおよびLVを併用)と短期コース術前放射線療法(25Gyを5分割)に、316人の患者をランダムに割り付けた。 [37] 主要エンドポイントは括約筋温存であったが、2つの治療アプローチ間で晩期毒性に統計的有意差は認められなかった(長期コース7% vs 短期コース10%)。注目すべきこととして、肛門括約筋および性機能に関するデータは報告されず、毒性は患者の報告ではなく、医師が決定していた。

術前と術後の補助化学放射線療法を比較する現在実施中の臨床試験によって、DFSおよびOSというきわめて従来型のエンドポイントに加えて、両アプローチが腸機能をはじめとする生活の質に関わる重要な問題(例、括約筋温存)に与える影響がさらに明らかになるはずである。


参考文献
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0期直腸がん

0期直腸がんの標準治療法の選択肢

0期直腸がんまたは上皮内(in situ)がんは直腸の全病変の中で最も表在性のものであり、粘膜に限局しており、粘膜固有層への浸潤を認めない。

0期結腸がんの標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. ポリープ切除術または手術

ポリープ切除術または手術

0期直腸がん腫瘍には、局所切除術または単純ポリペクトミーが適応となることがある。 [1] 診察時の限局性の性質から、0期直腸がんの治癒率は高い。局所切除を施行できない大きな病変には、経肛門的または経仙骨的全層直腸壁切除を施行できることがある。

最新の臨床試験

0期直腸がん患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


参考文献
  1. Bailey HR, Huval WV, Max E, et al.: Local excision of carcinoma of the rectum for cure. Surgery 111 (5): 555-61, 1992.[PUBMED Abstract]

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I期直腸がん

I期直腸がんの標準治療法の選択肢

I期腫瘍は粘膜から下の粘膜下(T1)または腸筋肉壁(T2)(ただし、越えてはいない)にまで拡がる。診察時の限局性の性質から、I期直腸がんの治癒率は高い。

I期結腸がんの標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 手術単独または手術と化学放射線療法との併用

手術単独または手術と化学放射線療法との併用

I期直腸がんの外科切除には、以下の3種類の選択肢がある:


  • 局所切除術。

    局所切除は直腸壁に限局し、直腸超音波または磁気共鳴画像法で直腸全層に及んでいない(すなわち、T3腫瘍ではない)腫瘍に限定すべきである。局所切除の理想的な候補は、腸壁周囲の1/3未満しか占有していない高分化~中分化型のT1腫瘍である。局所切除は局所再発および全身再発のリスクがより高く、T2腫瘍のきわめて限られた患者にのみ適用される。周術期の外照射療法(EBRT) + フルオロウラシル(5-FU)投与を伴うまたは伴わない、局所経肛門的切除などの切除が適応となることがある [1] [2] 。

  • 低位前方切除術。

    低位前方切除術を適切に施行でき、従来型の吻合術または結腸肛門吻合を施行するのに十分な遠位直腸を温存することができる場合は、広範囲外科切除および吻合術が選択肢となる。

  • 腹会陰式直腸切除術。

    病巣がきわめて遠位に存在し低位前方切除術を施行できない場合は、腹会陰式直腸切除術による広範囲外科切除を施行する。

病理学的にT1であると判定される腫瘍の患者には、術後療法は不要であると思われる。T2以上の腫瘍を有する患者は、その時点で約20%のリンパ節転移が認められる。放射線療法および化学療法または直腸の外科切除などの追加療法を検討すべきである。 [3] 組織学的所見が低分化である患者または局所切除後の切除断端が陽性の患者には、低位前方切除術または腹会陰式直腸切除術と最大外科病期に対する術後治療を検討できる。

T1およびT2腫瘍を認める患者には、術後化学放射線療法を併用するまたは併用しない局所切除と広範囲外科切除(低位前方切除術と腹会陰式直腸切除術)とを比較するランダム化試験は実施されていない。

証拠(手術):

  1. Cancer and Leukemia Group Bの研究者は、歯状線から10cm以内に位置し、直径4cm以下で、直腸周囲の40%以下にしか及んでいないT1およびT2直腸腺がんを有する患者を、プロスペクティブ・プロトコル、CLB-8984に登録した。T1腫瘍の患者は手術後、追加の治療は受けなかった一方で、T2腫瘍の患者はEBRT(30回分割で54Gy、5日/週)および5-FU(放射線療法の1~2日目および29~31日目に500mg/m2)で治療された。 [4]
    • 中央値で48ヵ月追跡したところ、T1腫瘍の患者に対する6年無失敗生存率は83%、OS率は87%であった。

    • T2腫瘍の患者に対する6年無失敗生存率は71%、OS率は85%であった。

最新の臨床試験

I期直腸がん患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


参考文献
  1. Bailey HR, Huval WV, Max E, et al.: Local excision of carcinoma of the rectum for cure. Surgery 111 (5): 555-61, 1992.[PUBMED Abstract]

  2. Benson R, Wong CS, Cummings BJ, et al.: Local excision and postoperative radiotherapy for distal rectal cancer. Int J Radiat Oncol Biol Phys 50 (5): 1309-16, 2001.[PUBMED Abstract]

  3. Sitzler PJ, Seow-Choen F, Ho YH, et al.: Lymph node involvement and tumor depth in rectal cancers: an analysis of 805 patients. Dis Colon Rectum 40 (12): 1472-6, 1997.[PUBMED Abstract]

  4. Steele GD Jr, Herndon JE, Bleday R, et al.: Sphincter-sparing treatment for distal rectal adenocarcinoma. Ann Surg Oncol 6 (5): 433-41, 1999 Jul-Aug.[PUBMED Abstract]

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II期およびIII期直腸がん

II期およびIII期直腸がんの標準治療法の選択肢

II期およびIII期結腸がんの標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 手術
  2. 術前化学放射線療法
  3. 短期コース術前放射線療法とその後の手術と化学療法
  4. 術後化学放射線療法
  5. 臨床的完全奏効者に対する一次化学放射線療法とその後の強化サーベイランス

手術

低位前方切除術または腹会陰式直腸切除術のいずれかを用いる直腸間膜全切除術は通常、II期またはIII期直腸がんに対して化学放射線療法の前または後に施行される。

複数のレトロスペクティブ研究により、病理学的にT3、N0の疾患と判定され、手術を受けたが追加療法を受けなかった一部の患者では、局所および全身再発リスクがきわめて低いことが明らかにされた。 [1]

術前化学放射線療法

数件の研究の結果に基づいて、術前化学放射線療法は臨床病期T3またはT4あるいはリンパ節転移陽性疾患を有する患者に対する標準治療となっている。

証拠(術前化学放射線療法):

  1. ドイツのRectal Cancer Study Group(CAO/ARO/AIO-94 [Working Group of Surgical Oncology/Working Group of Radiation Oncology/Working Group of Medical Oncology of the Germany Cancer Society])では、超音波による病期判定でT3またはT4あるいはリンパ節転移陽性の直腸がん患者823人を対象に、術前化学放射線療法または術後化学放射線療法(腫瘍および骨盤リンパ節に対して50.4Gyを28分割で1日1回照射するとともに、放射線療法の第1週と第5週の各5日間に持続点滴でフルオロウラシル[5-FU] 1,000mg/m2を投与)のいずれかにランダムに割り付けた。 [2] [証拠レベル:1iA]患者全員が直腸間膜全切除術を受け、5-FUをベースにした化学療法を追加で4サイクル受けた。
    • 5年全生存(OS)率は術前化学放射線療法で76%、術後化学放射線療法で74%であった(P = 0.80)。局所再燃の5年累積発生率は、術前化学放射線療法群に割り付けられた患者で6%、術後化学放射線療法群で13%であった(P = 0.006)。

    • グレード3または4の急性毒性作用は、術前治療群患者の27%および術後治療群患者の40%に発生した(P = 0.001);長期毒性作用の割合は、それぞれ14%および24%であった(P = 0.01)。

    • 各治療群で腹会陰式直腸切除術を受けた患者の数に差は認められなかった。しかしながら、ランダム化前に外科医により腹会陰式直腸切除術が必要と判断された腫瘍を認めた患者194人のうち、術前化学放射線療法を受けた患者では肛門括約筋温存の統計的に有意な増加が得られた(P = 0.004)。これらの結果は現在、追跡期間中央値11年時点で更新されている。 [3]

    • 10年OS率は両治療群で同等であった(術前治療群59.6% vs 術後治療群59.9%、P = 0.85)。しかしながら、局所制御の有益性については、術前化学放射線で治療された患者において術後化学放射線よりも継続して認められる(10年累積局所再燃率:術前治療群7.1% vs 術後治療群10.1%;P = 0.048)。10年累積遠隔転移率または10年累積無病生存(DFS)率に対する有意差は検出されなかった。 [3]

    • 術後化学放射線療法群に割り付けられた患者のうち、実際には18%の患者の病期が病理学的にI期であると判断され、直腸内超音波によりT3もしくはT4またはN1であると過剰評価された。術前治療群における同程度の数の患者が過剰治療された可能性がある。

  2. NSABP R-03試験でも、臨床病期がT3またはT4あるいはリンパ節転移陽性の直腸がん患者を対象に、術前 vs 術後化学放射線療法が同様に比較された。化学療法では5-FU/ロイコボリン(LV)が投与され、45Gyの25分割と5.4Gyのブースト照射が併用された。予定のサンプルサイズは患者900人であったが、登録者数が伸びなかったため、267人の患者で研究は早期に中止された。 [4] [証拠レベル:1iiA]
    • 追跡期間中央値8.4年時点で、術前化学放射線療法は5年DFSを有意に改善することが明らかにされた(64.7% vs 術後化学放射線療法の患者で53.4%;P = 0.011)。

    • ドイツのRectal Cancer Studyと同様に、治療群間でOSに有意差はみられなかった(術前化学放射線療法74.5% vs 術後化学放射線療法65.6%;P = 0.065).

短期コース術前放射線療法とその後の手術と化学療法

短期コース術前放射線療法の使用は、欧州の一部およびオーストラリアで標準アプローチとなっている。

証拠(短期コース術前放射線療法):

  1. Swedish Rectal Cancer Trial(NCT00337545)におけるランダム化研究では、短期コース放射線療法の使用が評価された。 [5] [証拠レベル:1iiA]この試験では、80歳未満のI期からIII期の切除可能な直腸腺がん患者1,168人が、術前放射線療法(25Gyを5分割で照射)群または即時手術施行群にランダムに割り付けられた。患者に対して補助化学療法は実施しなかった。
    • 5年OS率は、放射線療法群で58%、手術群で48%であった(P = 0.005)。

    • 局所制御率は、放射線療法群で11%、手術群で27%であった(P < 0.001)。


    その後、Polish Rectal TrialおよびTrans-Tasman Radiation Oncology Group(TROG)で、5-FUを投与する標準の長期コース化学放射線療法と、短期コース術前放射線療法が比較された。

  2. Polish Rectal Trialでは、臨床病期がT3またはT4の直腸がん患者312人を対象に、術前放射線療法(25Gyを5分割で照射)を施行した後、7日以内に直腸間膜全切除術を施行し、補助5-FU/LVを6ヵ月実施する群、または術前化学放射線療法(50.4Gyを28分割で照射し、同時に5-FU/LVをボーラス投与)を実施した後、放射線療法完了から4~6週間で直腸間膜全切除術を施行し、補助5-FU/LVを4ヵ月施行する群にランダムに割り付けた。 [6] 本研究の主要エンドポイントは、80%の検出力で肛門括約筋温存率における15%以上の差を検出することであった。
    • 肛門括約筋温存率は、短期コース群で61.2%、化学放射線療法群で58%であった(P = 0.570)。

    • 生命表法による4年生存率は、短期コース群で67.2%、化学放射線療法群で66.2%であった(ハザード比 [HR]、1.01;95%信頼区間[CI]、0.69-1.48;P = 0.960)。

    • 化学放射線療法群と比較した場合の短期コース群における局所再発のHRは、0.65(95%CI、0.32-1.28;P = 0.210)であった。

    • 短期コース群と化学放射線療法群の間で晩期毒性に差はみられなかった。

  3. TROG試験(TROG 01.04)では、超音波または磁気共鳴画像法(MRI)による病期判定で肛門縁から測定して12cm以内にあるT3、N0~N2、M0の直腸腺がん患者326人を対象に、短期コース放射線療法(25Gyを5分割で照射)から3~7日後に手術を施行する群、または長期コース化学放射線療法(50.4Gyを28分割で照射すると同時に5-FUを持続点滴)から4~6週間後に手術を施行する群にランダムに割り付けた。手術後のすべての患者に対して、補助化学療法(5-FU/LV)を実施した。本試験は、検出力を80%として、有意レベル5%の両側検定で3年後の局所再発における10%の差を検出するようデザインされた。 [7]
    • 局所再発の3年累積発生率は、短期コース群で7.5%、長期コース群で4.4%であった(P = 0.24)。

    • 5年OSは、短期コース群で74%、長期コース群で70%であった(HR、1.12;95%CI、0.76-1.67;P = 0.62)。

  4. 英国医学研究審議会およびカナダ国立がん研究所(NCIカナダ)は短期コースの経験を積み、ランダム化研究(MRC CR07およびNCIC-CTG C016[NCT00003422])を実施し、短期コース術前放射線療法と選択的な術後化学放射線療法を比較した。 [8] 本試験では、肛門縁から測定して15cm以内にある切除可能な直腸腺がん患者1,350人を80の施設から登録し、ランダムに割り付けた。注意すべき点として、骨盤MRIまたは超音波は必須ではなかった。短期コース放射線療法にランダムに割り付けた患者では、25Gyを5分割で照射した後に直腸間膜全切除術を施行し、続いてリンパ節および切除断端状態に関する地域センターのポリシーに従って補助化学療法を実施した。選択的な術後化学放射線療法にランダムに割り付けた患者では、直ちに手術を施行した後、周囲切除断端が1mm以下であれば、術後化学放射線療法(45Gyを25分割で照射すると同時に5-FUを投与)を実施した。選択的な化学放射線療法を受ける群に対する補助化学療法も、リンパ節および切除断端状態に関する地域の標準を基に実施した。 [8]
    • 3年後の局所再発リスクは、術前短期コース群で4.4%、選択性化学放射線療法群で10.6%であった(HR、0.39;95%CI、0.27-0.58;P < 0.0001)。

    • 両群間でOSに差はみられなかった。

以上を合わせると、これらの研究により、II期またはIII期の直腸腺がん患者では、短期コース術前放射線療法と長期コース術前化学放射線療法はいずれも妥当な治療戦略であることが実証される。

術後化学放射線療法

術後療法レジメンの開発における進歩は、全身化学療法と放射線療法を併用して、両治療方法の手技を再検討することに関係している。II期およびIII期直腸がんに対する術後放射線療法および5-FUをベースにした化学療法の効力は、以下の研究による一連のプロスペクティブ・ランダム化臨床試験によって確立された。 [9] [10] [11] [証拠レベル:1iiA]


  • Gastrointestinal Tumor Study Group(GITSG-7175)。

  • Mayo/North Central Cancer Treatment Group(NCCTG-794751)。

  • National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project(NSABP-R-01)。

こうした研究により、外科的切除後に放射線療法と化学療法とを併用すれば、DFS期間およびOSとも増大することが実証された。これらの試験結果が1990年に発表された後、米国国立がん研究所後援のConsensus Development Conference(コンセンサス開発会議)で、専門家はII期およびIII期の直腸がん患者に対して術後の集学的治療法による治療を推奨した。 [12] それ以降、術前化学放射線療法が標準治療となっているものの、術後化学放射線療法も依然として容認できる選択肢である。(詳しい情報については、本要約の術前化学放射線療法に関するセクションを参照のこと。)

追加の証拠(術後化学放射線療法):

  1. Intergroupプロトコル86-47-51(MAYO-864751)では、5-FU持続注入(放射線療法施行中の全期間にわたって225mg/m2/日)と5-FUボーラス投与(放射線療法の第1週および第5週に3日連続で500mg/m2/日)が比較された。 [13] [証拠レベル:1iiA]
    • 5-FU持続注入の使用について、OSにおける10%の改善が実証された。

  2. 3群のランダム化試験により、補助化学療法で標準的な6サイクルのコース全体にわたって5-FUを持続注入する方が、骨盤放射線療法中にのみ5-FUを持続注入するより有効かどうかを検討した。追跡期間中央値は5.7年であった。 [14]
    1. 治療群1は放射線療法の前(500mg/m2/日)と後(450mg/m2/日)に2サイクルの5日間5-FUボーラス投与を受け、放射線療法中は5-FUを長時間静脈注入(225mg/m2/日)された。
    2. 治療群2は放射線療法の前(300mg/m2/日、42日間)と後(300mg/m2/日、56日間)、および放射線療法中(225mg/m2/日)に5-FU持続注入を受けた。
    3. 治療群3は放射線療法の前(5-FU、425mg/m2/日;LV、20mg/m2/日)と後(5-FU、380mg/m2/日;LV、20mg/m2/日)に2サイクルの5日間5-FU/LVボーラス投与を受け、放射線療法中は5-FU/LV(5-FU、400mg/m2/日;LV、20mg/m2/日;28日ごとの1~4日目)をボーラス投与された。放射線療法前後の14日ごとに3日間サイクルでレバミゾール(150mg/日)が投与された。
      • DFS、OS、または局所領域再発における差は検出されなかった(全治療群で:3年DFS、67~69%;3年OS、81~83%;局所領域再発率、4.6~8%)。

      • 致死毒性は1%未満であり、グレード3~4の血液毒性が治療群1の患者の55%、および治療群3の患者の49%に認められたのに対し、持続注入群の患者では4%に認められた。[証拠レベル:1iiA]

  3. Intergroup trial 0114(INT-0114)の最終研究結果では、II期およびIII期直腸がんの患者に対して術後に5-FUを投与し、これにLVまたはレバミゾールあるいはその両者を追加して中央値で7.4年追跡したが、生存または局所制御に対する便益は示されなかった。 [15] [証拠レベル:1iiA]
  4. 臨床試験に登録した3,791人の患者を対象としたプール解析により、T3、N0の疾患の患者について、手術 + 化学療法による5年OS率(84%)は、手術 + 放射線およびボーラス化学療法(OS、76%)または手術 + 放射線療法および長時間持続注入化学療法(OS、80%)で治療された患者の生存率と比較して良好であったことが実証された。 [16]

化学療法レジメン

多くの学術腫瘍医が、直腸がんにおける補助化学療法にLV/5-FU/オキサリプラチン(FOLFOX)を標準療法として検討するよう示唆している。しかしながら、直腸がんにおいてこの検討を支持するデータは存在しない。FOLFOXは、直腸がんにおける補助化学療法を評価する最新のIntergroup研究において標準治療群となっている。Eastern Cooperative Oncology Group試験(ECOG-E5202 [NCT00217737])では、術前または術後化学放射線療法を受けたII期またはIII期の直腸がん患者を、FOLFOXの6ヵ月の治療でベバシズマブを併用する群または併用しない群にランダムに割り付けたが、登録者数が増えなかったため中止され、有効性データは利用できない。

術前のオキサリプラチンと化学放射線療法の併用

オキサリプラチンは、前臨床モデルで放射線増感作用を有することも示されている。 [17] オキサリプラチンとフルオロピリミジンをベースにした化学放射線療法とを併用した第II相研究では、14~30%の病理学的完全奏効率が報告されている。 [18] [19] [20] [21] [22] 複数の研究から得られたデータにより、無遠隔転移生存、DFS、OSなどのエンドポイントと病理学的完全奏効との相関が実証されている。 [23] [24] [25]

現在のところ、直腸がん患者の治療においてオキサリプラチンと放射線療法を試験以外の状況で同時に使用する意味はない。

証拠(術前のオキサリプラチンと化学放射線療法の併用):

  1. ACCORD 12/0405-Prodige 2(NCT00227747)試験では、臨床病期T2もしくはT3または切除可能なT4で、直腸指診で触知可能な直腸がん患者598人を対象に、術前放射線療法(45Gyを5週間で25分割)にカペシタビン(800mg/m2の1日2回投与を7日ごとに5回)を併用する群またはより高い線量の放射線(50Gyを5週間で25分割)と同用量のカペシタビンおよびオキサリプラチン(50mg/m2の週1回投与)を併用する群にランダムに割り付けた。直腸間膜全切除術が、化学放射線療法の完了後、中央値で6週間経過時に両群の98%に実施された。 [26]
    • 主要エンドポイントは病理学的完全奏効であった(ただし、OSの真の代替として妥当性が確認されているわけではない)。病理学的完全奏効を達成した患者の比率はオキサリプラチン治療群の方が高かった(19.2% vs 13.9%)が、その差は統計的に有意ではなかった(P = 0.09)。

    • オキサリプラチン治療群ではグレード3または4の毒性作用の割合が有意に高く(25% vs 11%、P < 0.001)、括約筋温存術における差はみられなかった(75% vs 78%)。

  2. STAR-01試験でも同様に、局所進行直腸がんに対して5-FU化学放射線療法と併用するオキサリプラチンの役割が調査された。 [27] [証拠レベル:1iiA]このイタリアの研究では、中部~下部直腸の臨床病期T3またはT4および/または臨床N1~N2の切除可能な局所進行腺がんを有する患者747人が、5-FU持続注入と放射線療法の併用を受ける群または同じレジメンにオキサリプラチン(60mg/m2)を併用する群にランダムに割り付けられた。主要エンドポイントはOSであったが、プロトコルで予定されていた術前補助療法への反応の解析が予備的に報告されている。
    • 病理学的完全奏効率は両治療群で16%と同等であった(オッズ比、0.98;95%CI、0.66-1.44;P = 0.904)。

    • 病理学的リンパ節転移陽性の割合、固有筋層を越える腫瘍浸潤、周囲切除断端陽性率における差は認められなかった。

    • オキサリプラチンの追加によってグレード3~4の治療関連急性毒性が増加したことが示された(24% vs 8%;P < 0.001)。OSを含めた長期の治療成績はまだ報告されていない。

  3. NSABP-R-04(NCT00058474)試験では、肛門縁から12cm以内にある臨床病期T3もしくはT4または臨床的リンパ節転移陽性腺がんの患者1,608人を対象に、2×2要因デザインを用いて以下の4つの治療群の1つにランダムに割り付けた:
    1. 放射線療法と併用する5-FUの静脈内持続注入。
    2. 放射線療法と併用するカペシタビン
    3. 放射線療法と併用する5-FUの静脈内持続注入 + 毎週のオキサリプラチン
    4. 放射線療法と併用するカペシタビン + 毎週のオキサリプラチン

    この研究の主目的は局所領域の疾患制御である。 [28] [証拠レベル:1iiD]2011年の米国臨床腫瘍学会の年次総会において、以下の内容を示す予備的結果が要約形式で報告された:


    • 5-FUとカペシタビンレジメン間あるいはオキサリプラチンを併用するおよび併用しないレジメン間で病理学的完全奏効、括約筋温存術、または手術時のダウンステージの割合における有意差は認められなかった。

    • オキサリプラチンで治療された患者では、グレード3および4の急性毒性の割合が有意に高かった(15.4% vs 6.6%;P < 0.001)。

  4. ドイツのCAO/ARO/AIO-04試験では、肛門縁から12cm以内にある臨床病期T3またはT4あるいは臨床的リンパ節転移陽性腺がんの患者1,236人が、5-FU(1週目と5週目)と同時使用する化学放射線療法を受ける群、または5-FU連日(250mg/m2)およびオキサリプラチン(50mg/m2)と同時使用する化学放射線療法を受ける群にランダムに割り付けられた。 [29] [証拠レベル:1iiD]
    • 以前の研究とは対照的に、オキサリプラチンを投与された患者において有意に高い病理学的完全奏効率が達成された(17% vs 13%、P = 0.038)。

    • グレード3および4の全般的な毒性作用発生率における有意差は認められなかった;しかし、オキサリプラチンで治療された患者では下痢および吐き気と嘔吐がより一般的に見られた。

    • この研究における5-FUの投与スケジュールは2つの治療群間で異なっており、このことが治療成績における差の一因になった可能性がある。この研究の主要エンドポイントであるDFSへの影響を明らかにするには、さらに長期の追跡が必要である。

術後オキサリプラチンを含むレジメン

数件の研究の結果によると、放射線増感剤としてのオキサリプラチンは原発腫瘍の反応に関して有益性を付加しないばかりか、治療関連の急性毒性の増加と関連している。II期およびIII期直腸がんの術後管理に使用する補助5-FU/LVにオキサリプラチンを追加するかどうかについては、現在も議論が続けられている。現在、直腸がんの補助療法におけるオキサリプラチンの使用を支持するランダム化第III相研究は存在しない。しかし、結腸がんの補助療法に使用する5-FU/LVへのオキサリプラチンの追加は、現在、標準療法と考えられている。

証拠(術後オキサリプラチン):

  1. 結腸がん補助療法におけるオキサリプラチン/5-フルオロウラシル/LVの国際多施設ランダム化研究(MOSAIC:Multicenter International Study of Oxaliplatin/5-Fluorouracil/Leucovorin in the Adjuvant Treatment of Colon Cancer)において、FOLFOX4(LV 200mg/m2を2時間持続注入後、5-FU 400mg/m2をボーラス投与、続いて14日ごとに2日連続で5-FU 600mg/m2の22時間持続注入を12サイクル実施 + 1日目にLVと同時にオキサリプラチン85mg/m2を2時間持続注入)の毒性作用と効力が、オキサリプラチンを併用せず、6ヵ月間投与する同じ5-FU/LVレジメンと比較された。試験の各治療群の患者数は1,123人であった。 [30]
    1. 37ヵ月追跡した研究の予備的結果から、FOLFOX4を支持する3年DFSの有意な改善が実証された(77.8% vs 72.9%;P = 0.01)。最初の報告時にOSにおける差は認められなかった。 [31] [証拠レベル:1iiDii]
    2. 6年経過時の追加の追跡で、研究に登録したすべての患者(II期およびIII期の両者)でOSに有意差は認められないことが示された(OS、FOLFOX4群で78.5% vs 5-FU/LV群で76.0%;HR、0.84;95%CI、0.71-1.00)。
      • サブセット解析において、III期結腸がん患者における6年OSは、FOLFOX4を投与された患者で72.9%、5-FU/LVを投与された患者で68.9%(HR、0.80;95%CI、0.65-0.97;P = 0.023)であった。[証拠レベル:1iiA]

      • FOLFOX4で治療された患者はより頻繁に毒性作用を経験したが、毒性作用は主に好中球減少(41% > グレード3)および可逆性の末梢性知覚神経障害(12.4% > グレード3)であった。

  2. 終了済みのNSABP-C-07研究の結果は、MOSAIC試験の結果を確認し、拡大する。 [32] NSABP C-07では、II期またはIII期結腸または直腸がん患者2,492人が、FLOX(各8週間の治療サイクルの1日目、15日目、および29日目にオキサリプラチン85mg/m2を2時間静脈内注入に続いて、1日目、8日目、15日目、22日目、29日目、および36日目にLV500mg/m2の2時間静脈内注入 + LV注入開始から1時間後に5-FU 500mg/m2をボーラス投与の後、2週間休薬するサイクルを計3サイクル[24週間])またはオキサリプラチンを併用しない同じ化学療法(Roswell Parkレジメン)のいずれかを受けるようにランダムに割り付けられた。
    • 3年および4年DFS率はそれぞれ、Roswell Parkレジメンで71.8%および67%、FLOXで76.1%および73.2%であった。

    • HRは0.80(95%CI、0.69-0.93)で、FLOXを支持する20%のリスク低下であった(P < 0.004)。

これらの結腸がん試験の結果を直腸がん患者の管理に適用できるかどうかは不明である。現在、直腸がん患者の補助療法としてFOLFOXをルーチン投与する治療法を支持するランダム化第III相研究は存在しない。

臨床的完全奏効者に対する一次化学放射線療法とその後の強化サーベイランス

直腸がんで術前化学放射線療法が登場して以来、標準アプローチは、腹会陰式直腸切断術または腹腔鏡下手術のいずれかによる根治的な外科的切除を推奨することとされている。ほとんどのシリーズで、長期コースの化学放射線療法後、画像検査、直腸診、またはS状結腸鏡による直視検査によって、がん残存の徴候が認められない臨床的完全奏効に10~20%の患者が達する。個人的または医学的理由で手術を受けなかったほとんどの患者が局所および/または全身再発を経験すると長い間考えられていた。しかしながら、術前化学放射線療法とその後の根治手術で病理学的完全奏効が得られた患者は、病理学的完全奏効が得られなかった患者よりDFSが良好であることが明らかになった。 [33]

いくつかの単一施設研究で、臨床的完全奏効が得られたほとんどの患者は手術なしで直腸がんが治癒すること、および局所再発を経験するほとんどの患者は、再発の時点で外科的切除(腹会陰式直腸切断術または腹腔鏡下手術)により治療可能であることを実証することによって、この標準治療が検討されている。 [34] [35] [36] [37] これらの施設内シリーズは、少ない症例数および固有の選択バイアスがネックになっている。

証拠(臨床的完全奏効者に対する一次化学放射線療法とその後の強化サーベイランス):

  1. 英国の研究者は、Oncological Outcomes after Clinical Complete Response in Patients with Rectal Cancer(OnCoRe)試験を実施した。 [38] これは、傾向スコアをマッチさせたコホート解析であった。マンチェスターの三次医療センターで、術前化学放射線療法で臨床的完全奏効になった後に2011年から2013年まで注意深い経過観察を選択した患者228人とともに、3つの隣接医療センターのレジストリーから2005年に開始した化学放射線療法後に注意深い経過観察を選択した患者98人が併合された。臨床的完全奏効は、同時化学放射線療法完了から8週間以上後に実施した直腸指診および内視鏡検査で直腸内に潰瘍、狭窄、または腫瘤が残存しない状態とみなされた。臨床検査または内視鏡検査で臨床的完全奏効と一致する唯一の陽性所見は、粘膜の白化および末梢血管拡張であった。臨床的完全奏効の分類には、直腸間膜および骨盤部の正常な放射線学的画像が必要であった。臨床的完全奏効者(n = 129)と同様な治療で完全切除手術を受けた患者コホート(n = 228)が比較された。手術を受けたすべての患者と比較して、観察と待機を選択した患者は、T期およびN期が初期で、低分化である可能性が低い腫瘍を有していた。
    • 追跡期間中央値33ヵ月後、注意深い経過観察を選択した患者129人中44人(34%で局所再発がみられ、36人の患者が救助のための切除を受けた。

    • 対応のあるコホート解析で、全患者の3年非再増殖DFSは83%(95%CI、76–88)であり、観察と待機群で88%(95%CI、75–94)、外科的切除群で78%(95%CI、63–87)であった(log-rank検定、P = 0.022)。

    • 3年OSは、観察と待機群で96%(95%CI、88–98) vs 外科的切除群で87%(95%CI、77–93)であった(log-rank検定、P = 0.015)。

    • 人工肛門を造設してない3年生存率は、観察と待機群で74%(95%CI、64–82)、手術群で47%(95%CI、37–57)であった(log-rank検定、P < 0.0001)。


    観察と待機により管理した患者は、外来での直腸指診;MRI(最初の2年間で4~6ヵ月ごと);麻酔下での検査または内視鏡検査;胸部、腹部、および骨盤部のコンピュータ断層撮影スキャン;ならびに最初の2年間で2回以上のがん胎児性抗原の測定からなるより強力なフォローアッププロトコルを受けた。至適なフォローアップは決定されていない。


    治療で臨床的完全奏効が得られた患者では、即時外科的切除の代わりに強化サーベイランスによる観察と待機アプローチを考慮することが理にかなっている。

最新の臨床試験

II期直腸がんおよびIII期直腸がん患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


参考文献
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  32. de Gramont A, Boni C, Navarro M, et al.: Oxaliplatin/5FU/LV in the adjuvant treatment of stage II and stage III colon cancer: efficacy results with a median follow-up of 4 years. [Abstract] J Clin Oncol 23 (Suppl 16): A-3501, 246s, 2005.[PUBMED Abstract]

  33. Maas M, Nelemans PJ, Valentini V, et al.: Long-term outcome in patients with a pathological complete response after chemoradiation for rectal cancer: a pooled analysis of individual patient data. Lancet Oncol 11 (9): 835-44, 2010.[PUBMED Abstract]

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  36. Smith JD, Ruby JA, Goodman KA, et al.: Nonoperative management of rectal cancer with complete clinical response after neoadjuvant therapy. Ann Surg 256 (6): 965-72, 2012.[PUBMED Abstract]

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IV期および再発直腸がん

進行または再発直腸がん患者の治療はがんの位置に左右される。

転移性および再発直腸がん

IV期および再発直腸がんの標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 手術単独または手術と化学療法もしくは放射線療法との併用
  2. 第一選択の化学療法および標的療法
  3. 第二選択の化学療法
  4. 緩和療法

手術単独または手術と化学療法もしくは放射線療法との併用

局所再発、肝のみへの転移病変、または肺のみへの転移病変を認める患者に対しては、実行可能であれば外科的切除が唯一治癒の可能性がある治療である。 [1] 限局的な肺転移を認める患者、および肺と肝の両方に転移が認められる患者も外科的切除を考慮でき、十分選択された患者では5年生存も期待できる。 [2] [3] [4] [5] 再発と関連する水腎症が認められる場合には、根治目的の外科手術は禁忌であると思われる。 [6]

局所に再発をみた直腸がんは切除可能であり、特に前回の手術が不十分な場合には切除可能である。治癒を目的とする初回切除を施行した後に局所再発のみを認めた患者に対しては、再び低位前方切除術および結腸肛門吻合術、腹会陰式直腸切断術のほか、後方骨盤内臓器摘除術または骨盤内臓器全摘除術による積極的な局所療法を施行することによって、長期無病生存(DFS)を得ることができる。 [7] [8]

局所進行性の骨盤再発(骨盤側壁、仙骨、および/または隣接臓器への浸潤)を認める患者のうち、これまでに放射線照射を施行していない患者には、導入化学放射線療法を行えば切除の可能性が増して肛門括約筋温存につながる。 [9] [10] 以前に外照射療法を受けた患者への術中放射線療法は、許容できる合併症の範囲内で局所再発病変を有する患者の局所制御を改善するであろう。 [11]

第一選択の化学療法および標的療法

現在、転移性大腸がんに活性を有し、それらの患者に対して単独で使用または他の薬剤と併用される、米国食品医薬品局(FDA)承認済みの薬物には以下の13種類がある:


5-FU

5-FUが唯一の活性のある化学療法薬であった時代に実施された、局所的進行、切除不能、または転移病変を有する患者を対象とした試験により、化学療法を受けた患者では、最適な支持療法と比較して、部分奏効率が高く、無増悪期間(TTP)が延長するほか [12] [13] 、生存率および生活の質が改善されることが実証された。 [14] [15] [16] 数件の試験では、異なる投与量と投与スケジュールを用いて種々の5-FU/ロイコボリン(LV)レジメンの活性と毒性作用が解析され、生存期間中央値について約12ヵ月の範囲と本質的に同等な結果が明らかにされている。 [17]

イリノテカンおよびオキサリプラチン

転移性大腸がん患者を対象とした3件のランダム化研究により、イリノテカンまたはオキサリプラチンを5-FU/LVと併用した際に、奏効率、無増悪生存(PFS)、および全生存(OS)の改善が実証された。 [18] [19] [20]

証拠(イリノテカン vs オキサリプラチン):

  1. グループ間共同研究(NCCTG-N9741[NCT00003594])では、転移性大腸がん患者に対する第一選択治療についてイリノテカン/5-FU/LV(IFL)とオキサリプラチン/LV/5-FU(FOLFOX4)が比較された。 [21] [証拠レベル:1iiA]
    • FOLFOX4に割り付けられた患者は、IFLにランダムに割り付けられた患者と比較して、PFSの改善(中央値、8.7ヵ月 vs 6.9ヵ月;P = 0.014;ハザード比[HR]、0.74;95%信頼区間[CI]、0.61-0.89)およびOS(19.5ヵ月 vs 15.0ヵ月;P = 0.001;HR、0.66;95%CI、0.54-0.82)の改善を経験した。

  2. その後、2件の研究でFOLFOXとLV/5-FU/イリノテカン(FOLFIRI)が比較され、患者はそれぞれの第一選択治療で増悪した場合にはもう一方のレジメンへのクロスオーバーが許可された。 [22] [23] [証拠レベル:1iiDiii]
    • PFSおよびOSはどちらの研究の治療群間でも同じであった。

  3. Bolus, Infusional, or Capecitabine with Camptosar-Celecoxib(BICC-C[NCT00094965])試験では、未治療の転移性大腸がん患者においてイリノテカンをベースにしたいくつかの異なるレジメンが評価された:FOLFIRI、イリノテカン + ボーラス5-FU/LV(mIFL)、およびカペシタビン/イリノテカン(CAPIRI)。 [24] この研究では430人の患者をランダムに割り付けたが、登録者数が伸びず早期に中止された。
    • FOLFIRIを受けた患者は、mIFL(7.6ヵ月 vs 5.9ヵ月;P = 0.004)またはCAPIRI(7.6ヵ月 vs 5.8ヵ月;P = 0.015)のいずれかの投与を受けた患者よりもPFSが良好であった。

    • CAPIRIを受けた患者では、(グレード3以上の)吐き気、嘔吐、下痢、脱水、および手足症候群の発現率が最も高かった。

これらの研究の発表以来、FOLFOXまたはFOLFIRIのいずれかの使用は、転移性大腸がん患者に対する第一選択治療として許容可能と考えられている。しかし、転移性大腸がんの第一選択治療としてイリノテカンをベースにしたレジメンを用いる場合には、FOLFIRIが好ましい。 [24] [証拠レベル:1iiDiii]

カペシタビン

多剤化学療法の出現前の2件のランダム化研究では、カペシタビンが5-FU/LVのMayo Clinicレジメンと比較して同等の効力をもたらしたことが実証された。 [25] [26] [証拠レベル:1iiA]

複数の第III相ランダム化試験で、5-FU持続注入に取って代わるカペシタビンの同等性が扱われている。2件の第III相研究で、カペシタビン/オキサリプラチン(CAPOX) vs 5-FU/オキサリプラチンレジメン(FUOXまたはFUFOX)が評価された。 [27] [28]

証拠(オキサリプラチン vs カペシタビン):

  1. Arbeitsgemeinschaft Internische Onkologie(AIO)Colorectal Study Groupでは、474人の患者をCAPOXまたはFUFOXのいずれかにランダムに割り付けた。
    • PFS中央値はCAPOX群で7.1ヵ月、FUFOX群で8.0ヵ月(HR、1.17;95%CI、0.96-1.43;P = 0.117)であり、HRは事前に規定された同等性の範囲内であった。 [28]

  2. スペインのCooperative Groupでは348人の患者をCAPOXまたはFUOXにランダムに割り付けた。 [27] [証拠レベル:1iiDiii]
    • TTPは、CAPOXで8.9ヵ月 vs FUOXで9.5ヵ月(P = 0.153)で、事前に規定された非劣性の範囲に合致した。

転移性大腸がんの第一選択治療としてオキサリプラチンをベースにしたレジメンを用いる場合には、CAPOXレジメンは5-FU/オキサリプラチンレジメンに対して劣っていない。

ベバシズマブ

ベバシズマブは転移性大腸がんの第一選択治療を受ける患者に対し、FOLFIRIまたはFOLFOXの両方に無理なく追加できる。現在のところ、第一選択のベバシズマブレジメンで増悪した後、第二または第三選択治療においてベバシズマブを継続して使用することで生存期間が延長するかどうかを評価したランダム化比較研究で、完了しているものはない。

証拠(ベバシズマブ):

  1. ベバシズマブの承認後、BICC-C試験が修正され、追加で117人の患者がFOLFIRI/ベバシズマブまたはmIFL/ベバシズマブを受ける群にランダムに割り付けられた。 [24]
    • 主要エンドポイントであるPFSにおける有意差は認められなかったが、FOLFIRI/ベバシズマブの投与を受けた患者はOSが有意に優れていた(28.0ヵ月 vs 19.2ヵ月;P = 0.037;死亡のHR、1.79;95%CI、1.12-2.88)。

  2. Hurwitz研究で、未治療の転移性大腸がん患者がIFLまたはIFL/ベバシズマブのいずれかにランダムに割り付けられた。 [29]
    • IFL/ベバシズマブにランダムに割り付けられた患者では、有意に良好なPFS(IFL/ベバシズマブ群の10.6ヵ月に対し、IFL/プラセボ群では6.2ヵ月;疾患増悪のHR、0.54;P < 0.001)およびOS(IFL/ベバシズマブ群の20.3ヵ月に対し、IFL/プラセボ群では15.6ヵ月;HR死亡、0.66;P < 0.001)が認められた。 [29]

  3. 直接のデータは不足しているものの、標準の実践ではNCCTG-N9741の結果を受けて、標準の第一選択レジメンとしてFOLFOXにベバシズマブが追加された。 [21] その後、1件の第III相ランダム化研究において、未治療のIV期大腸がん患者1,401人が2X2要因デザインを用いてCAPOX vs FOLFOX4、続いてベバシズマブ vs プラセボにランダムに割り付けられた。PFSが主要エンドポイントであった。 [30] [証拠レベル:1iiDiii]
    • PFS期間中央値は、ベバシズマブを投与された患者で9.4ヵ月、プラセボを投与された患者で8.0ヵ月であった(HR、0.83;97.5%CI、0.72-0.95;P = 0.0023)。

    • OS期間中央値は、ベバシズマブを投与された患者で21.3ヵ月、プラセボを投与された患者で19.9ヵ月であった(HR、0.89;97.5%CI、0.76-1.03;P = 0.077)。

    • PFS期間中央値(intention-to-treat解析)は、併合されたCAPOXを含む群で8.0ヵ月 vs FOLFOX4を含む群で8.5ヵ月(HR、1.04;97.5%CI、0.93-1.16)であり、97.5CIの上限値は予め定義された非劣性限界値1.23を下回った。 [30] [31]

    • OSに対するベバシズマブの効果は、最初のHurwitz研究で示されたものほど大きくはないと考えられる。

  4. Eastern Cooperative Oncology Groupの研究者らは、5-FU/LVとイリノテカンの併用で増悪した患者をFOLFOXまたはFOLFOXとベバシズマブの併用のいずれかにランダムに割り付けた。
    • FOLFOX/ベバシズマブにランダムに割り付けられた患者は、FOLFOX単独に割り付けられた患者との比較で、PFS(7.43ヵ月 vs 4.7ヵ月;HR、0.61;P < 0.0001)およびOS(12.9ヵ月 vs 10.8ヵ月;HR、0.75;P = 0.0011)の統計的に有意な改善を経験した。 [32] [証拠レベル:1iiA]

FOLFOXIRI

証拠(FOLFOXIRI):

  1. 未治療の転移性大腸がん患者508人の第III相ランダム化研究で、FOLFOXIRIとベバシズマブの併用が、FOLFIRIとベバシズマブの併用と比較された。 [33]
    • PFS中央値は、FOLFOXIRI群で12.1ヵ月であったのに対し、FOLFIRI群では9.7ヵ月であった(増悪のHR、0.75;95%CI、0.62-0.90;P = 0.003)。治療群間でOSにおける有意差は認められなかった(31.0 vs 25.8ヵ月;死亡のHR、0.79;95%CI、0.63-1.00;P = 0.054)。 [33] [証拠レベル:1iiDiii]

    • FOLFOXIRIを投与された患者では、好中球減少症、口内炎、末梢神経障害などのグレード3および4の毒性作用が有意に多かった。

セツキシマブ

セツキシマブは、上皮成長因子受容体(EGFR)に対する、部分的にヒト化されたモノクローナル抗体である。重要なことに、KRAS変異腫瘍を有する患者では、ベバシズマブを含む多剤化学療法レジメンにセツキシマブを追加すると、治療成績がより不良となる場合がある。

証拠(セツキシマブ):

  1. イリノテカンを含むレジメンで増悪した患者に対して、セツキシマブまたはイリノテカン/セツキシマブを使用した1件の第II相ランダム化研究が実施された。 [34] [証拠レベル:3iiiDiv]
  2. Crystal Study(EMR 62202-013 [NCT00154102])では、IV期大腸がん患者1,198人がセツキシマブを併用するまたは併用しないFOLFIRIにランダムに割り付けられた。 [35] [証拠レベル:1iiDii]
    • セツキシマブの追加はPFSの改善と関連した(HR、0.85;95%CI、0.72-0.99;層別ログランク検定でP = 0.048)が、OSの改善とは関連しなかった。

    • 転移性大腸がん患者を対象とした複数のレトロスペクティブ研究で、抗EGFR抗体療法に対する反応は、KRAS野生型(すなわち、KRAS遺伝子のコドン12または13に活性化変異が認められない)の腫瘍を有する患者に限定されることが示唆されている。

    • Crystal Studyに登録された患者では、KRAS状態に関して効力を評価するサブセット解析が実施された。KRAS変異状態と治療に対する腫瘍の反応には有意な相互作用(P = 0.03)が認められたが、PFSについては認められなかった(P = 0.07)。腫瘍がKRAS野生型の患者において、HRはFOLFIRI/セツキシマブ群が支持された(HR、0.68;95%CI、0.50-0.94)。

  3. 1件のランダム化試験において、転移性大腸がん患者がセツキシマブを併用するまたは併用しないカペシタビン/オキサリプラチン/ベバシズマブを受けた。 [36] [証拠レベル:1iiDiii]
    • PFS中央値は、セツキシマブを投与された群で9.4ヵ月およびセツキシマブを投与されなかった群で10.7ヵ月であった(P = 0.01)。

    • 1件のサブセット解析において、変異したKRAS遺伝子を有する腫瘍で、セツキシマブによる治療を受けた患者は、KRAS野生型腫瘍で、セツキシマブによる治療を受けた患者と比較してPFSが有意に短かった(8.1ヵ月 vs 10.5ヵ月;P = 0.04)。

    • セツキシマブで治療されたKRAS変異腫瘍患者は、セツキシマブを投与されなかったKRAS変異腫瘍患者と比較してPFS(8.1ヵ月 vs 12.5ヵ月;P = 0.003)のほか、OS(17.2ヵ月 vs 24.9ヵ月;P = 0.03)が有意に短かった。

  4. 英国医学研究審議会(MRC)のUKM-MRC-COIN-CR10([NCT00182715]またはCOIN)試験ではKRAS野生型腫瘍の患者に対する第一選択治療において、フルオロピリミジンとオキサリプラチンの併用化学療法へのセツキシマブの追加は有益であるかどうかという疑問に対する解答が探求された。 [37] [38] さらに、MRCでは、化学療法の間欠的注入 vs 持続注入の効果を評価するよう試みられた。1,630人の患者が以下の3つの治療群にランダムに割り付けられた:

    治療群AとBおよび治療群AとC間の比較が解析され、別々に発表された。 [37] [38]

    1. KRAS野生型腫瘍の患者(治療群A、n = 367;治療群B、n = 362)では、治療群間でOSに差はみられなかった(生存期間中央値、対照群の17.9ヵ月[四分位範囲(IQR)、10.3-29.2] vs セツキシマブ群の17.0ヵ月[IQR、9.4-30.1];HR、1.04;95%CI、0.87-1.23;P = 0.67)。同様に、PFSへの効果も認められなかった(対照群の8.6ヵ月[IQR、5.0-12.5] vs セツキシマブ群の8.6ヵ月[IQR、5.1-13.8];HR、0.96;95%CI、0.82-1.12、P = 0.60)。 [37] [38] [証拠レベル:1iiA]
    2. セツキシマブを追加しても利益が得られない理由は不明である。サブセット分析では、カペシタビンの使用が不良な治療成績と関連していたことが示唆されており、セツキシマブで治療された患者に対して第二選択治療でカペシタビンが使用されることは少なかった。
    3. 持続注入で治療された患者(治療群A)と間欠的注入で治療された患者(治療群C)とで差は認められなかった。
      • intent-to-treat解析集団(両群でn = 815)における生存期間中央値は、治療群Aで15.8ヵ月(IQR、9.4-26.1)および治療群Cで14.4ヵ月(IQR、8.0-24.7)(HR、1.084;80%CI、1.008-1.165)であった。

      • プロトコルに従った集団(12週間経過時に無増悪状態の患者のみが含まれ、治療を継続する群または化学療法を休薬する群にランダムに割り付けられた;治療群A、n = 467;治療群C、n = 511)における生存期間中央値は、治療群Aで19.6ヵ月(IQR、13.0-28.1)および治療群Cで18.0ヵ月(IQR、12.1-29.3)(HR、1.087、95%CI、0.986-1.198)であった。

    4. 両解析のHRに対する信頼区間の上限値は予め定義された非劣性境界を超えていた。化学療法の間欠的注入は非劣性とは考えられなかった一方で、患者の治療成績における臨床的に有意でない差が存在すると考えられた。

アフリベルセプト

アフリベルセプトは新たな抗VEGF分子で、転移性大腸がん患者における第二選択療法の一構成要素として評価されている。

証拠(アフリベルセプト):

  1. 1件の試験において、1,226人の患者がFOLFIRIと併用する2週間ごとのアフリベルセプト(4mg/kg IV)投与またはプラセボ投与にランダムに割り付けられた。 [39] [証拠レベル:1A]
    • アフリベルセプト + FOLFIRIを投与された患者は、プラセボ + FOLFIRIを投与された患者(生存期間中央値は12.06ヵ月であった)と比較してOS率が有意に改善し、生存期間中央値は13.50ヵ月であった(HR、0.817;95.34%CI、0.713-0.937;P = 0.0032)。

    • アフリベルセプト + FOLFIRIを投与された患者はまた、プラセボ + FOLFIRIを投与された患者(PFS期間中央値は4.67ヵ月であった)と比較してPFS率が有意に改善し、PFS期間中央値は6.90ヵ月であった(HR、0.758;95%CI、0.661-0.869;P < 0.0001)。

    • こうした結果に基づき、FOLFIRI + アフリベルセプトの使用は、FOLFOXベースの化学療法で以前に治療された患者に対する許容可能な第二選択レジメンとなる。第二選択療法においてベバシズマブを継続すべきか、アフリベルセプトを開始すべきかについて臨床試験ではまだ扱われておらず、利用可能なデータは存在しない。

ラムシルマブ

ラムシルマブは、血管内皮増殖因子受容体-2(VEGFR-2)に結合する完全ヒト化モノクローナル抗体である。

証拠(ラムシルマブ):

  1. ランダム化非盲検第III相RAISE(NCT01183780)研究では、IV期大腸がんで第一選択化学療法中に進行した患者1,072人が、ラムシルマブ(8mg/kg)を併用するまたは併用しないFOLFIRIにランダムに割り付けられた。 [40] [証拠レベル:1iiA]
    • FOLFIRI + ラムシルマブに割り付けられた患者はOS期間中央値(13.3ヵ月 vs 11.7ヵ月;HR、0.84;P = 0.0219)およびPFS期間中央値(5.7ヵ月 vs 4.5ヵ月;HR、0.793;P = 0.0005)が有意に改善した。

    • ラムシルマブ群ではグレード3の好中球減少を含めてグレード3の有害事象がよくみられた。

    • このデータに基づいて、FOLFIRI + ラムシルマブは、FOLFOX-ベバシズマブで以前に治療された患者において許容可能な第二選択レジメンとなる。第二選択化学療法においてベバシズマブを継続すべきか、ラムシルマブを使用すべきかについて臨床試験ではまだ扱われていない。

パニツムマブ

パニツムマブはEGFRに対する、完全にヒト化されたモノクローナル抗体である。FDAは化学療法抵抗性の転移性大腸がん患者におけるパニツムマブの使用を承認した。 [41] 複数の臨床試験で、パニツムマブは単剤または併用療法における効力を実証しており、PFSおよびOSに対する効果はセツキシマブと一致していた。一貫したクラス効果があるように思われる。

証拠(パニツムマブ):

  1. 第III相試験において、化学療法抵抗性大腸がん患者がパニツムマブまたは最適な支持療法のいずれかにランダムに割り付けられた。 [41] [証拠レベル:1iiDiii]
    • パニツムマブの投与を受けた患者のPFSが改善した(8週 vs 7.3週;HR、0.54;95%CI、0.44-0.66;P < 0.0001)。

    • OSに差はなかったが、これは、最適な支持療法群の患者の76%がパニツムマブにクロスオーバーした結果であると考えられる。

  2. Panitumumab Randomized Trial in Combination With Chemotherapy for Metastatic Colorectal Cancer to Determine Efficacy(PRIME[NCT00364013])研究では、1,183人の患者を対象に、転移性大腸がんに対する第一選択治療として、FOLFOX4にパニツムマブを併用する群または併用しない群にランダムに割り付けた。この研究は、KRAS野生型腫瘍の患者とKRAS変異腫瘍の患者を別々に扱うため、サンプルサイズを拡大するよう修正された。 [42] [証拠レベル:1iiDiii]
    1. KRAS野生型腫瘍の患者について、パニツムマブ/FOLFOX4を投与された群では、FOLFOX4単独投与の群と比べてPFSにおける統計的に有意な改善が観察された(HR、0.80;95%CI、0.66-0.97;層別ログランク検定でP = 0.02)。
    2. PFS期間中央値は、パニツムマブ-FOLFOX4を投与された患者で9.6ヵ月(95%CI、9.2-11.1ヵ月)およびFOLFOX4単独を投与された患者で8.0ヵ月(95%CI、7.5-9.3ヵ月)であった。治療群間でOSにおける有意差は認められなかった(HR、0.83;95%CI、0.67-1.02;P = 0.072)。
    3. KRAS変異腫瘍の患者では、パニツムマブの追加によりPFSが悪化した(HR、1.29;95%CI、1.04-1.62;層別ログランク検定でP = 0.02)。
      • PFS期間中央値は、パニツムマブ-FOLFOX4で7.3ヵ月(95%CI、6.3ヵ月-8.0ヵ月)およびFOLFOX4単独で8.8ヵ月(95%CI、7.7ヵ月-9.4ヵ月)であった。

    4. その後のレトロスペクティブ解析では、他のKRASおよびBRAFの変異に対して、野生型KRASのエクソン2野生型状態の患者が評価された。 [43] [証拠レベル:3iiiA]
      • 当初はKRASのエクソン2に変異がないことが確認された患者620人のうち、108人(17%)の患者が別のRAS変異を有しており、53人(8%)の患者がBRAF変異を有していることが明らかになった。レトロスペクティブ解析で、RASまたはBRAFのいずれにも変異がみられない患者では、FOLFOX4/パニツムマブ群に割り付けた場合の方が、FOLFOX4群に割り付けた場合よりもPFS期間(10.8ヵ月 vs 9.2ヵ月、P = 0.002)およびOS期間(28.3ヵ月 vs 20.9ヵ月、P = 0.02)が長かった。

  3. 同様に、KRAS変異について非選択の転移性直腸がん患者では、FOLFOX/ベバシズマブレジメンにパニツムマブを追加すると、FOLFOX/ベバシズマブのみのレジメンと比較して、PFS(11.4ヵ月 vs 10.0ヵ月;HR、1.27;95%CI、1.06-1.52)および毒性が悪化した。 [44] [証拠レベル:1iiDiii]
  4. 別の研究(NCT00339183)では、既にフルオロピリミジンレジメンを受けていた転移性大腸がん患者が、FOLFIRIまたはFOLFIRI/パニツムマブのいずれかにランダムに割り付けられた。 [45] [証拠レベル:1iiDiii]
    1. 事後解析では、KRAS野生型腫瘍の患者がPFSの統計的に有意な優位性を経験した(HR、0.73;95%CI、0.59-0.90;層別ログランク検定でP = 0.004)。
      • PFS期間中央値は、FOLFIRI/パニツムマブで5.9ヵ月(95%CI、5.5ヵ月-6.7ヵ月)およびFOLFIRI単独で3.9ヵ月(95%CI、3.7ヵ月-5.3ヵ月)であった。

    2. OSにおける有意差は認められなかった。OS期間中央値は、FOLFIRI/パニツムマブ群で14.5ヵ月vs FOLFIRI単独群で12.5ヵ月であった。
    3. KRAS変異腫瘍の患者では、パニツムマブの追加による利益を受けられなかった。

第一選択化学療法と併用する抗EGFR抗体 vs 抗VEGF抗体

IV期大腸がん患者の管理において、KRAS野生型のがんを有する患者が抗EGFR抗体と化学療法または抗VEGF抗体と化学療法を受けるべきかどうかは不明である。2件の研究でこの問題の解明が試みられた。 [46] [47]

証拠(第一選択化学療法と併用する抗EGFR抗体 vs 抗VEGF抗体):

  1. FIRE-3[NCT00433927]研究では、KRASのエクソン2が野生型の腫瘍を有する未治療患者592人がFOLFIRI + セツキシマブ(297人の患者)またはFOLFIRI + ベバシズマブ(295人の患者)のいずれかにランダムに割り付けられた。この研究の主要エンドポイントは客観的奏効率であった。 [46] [証拠レベル:1iiA]
    • 客観的奏効率は治療群間で有意差が認められなかった(客観的奏効率、62.0%;95%CI、56.2-67.5 vs 客観的奏効率、58.0%;95%CI、52.1-63.7;OR、1.18;95%CI、0.85-1.64;P = 0.18)。

    • PFS期間中央値は、セツキシマブ群で10.0ヵ月(95%CI、8.8-10.8)で、ベバシズマブ群で10.3ヵ月(95%CI、9.8-11.3)であった(HR、1.06;95%CI、0.88-1.26;P = 0.55)。

    • OS期間中央値は、セツキシマブ群で28.7ヵ月(95%CI、24.0-36.6)であったのに対し、ベバシズマブ群では25.0ヵ月(22.7-27.6)であった(HR、0.77;95%CI、0.62-0.96;P = 0.017)。

    • 拡張されたRAS野生型腫瘍の患者の事後解析(エクソン、2コドン12と13;エクソン3、コドン59と61;およびエクソン4、コドン117と146を含むKRASおよびNRAS遺伝子内の変異ホットスポットについて配列決定)で、OS中央値は、セツキシマブ群が33.1ヵ月(95%CI、24.5–39.4)に対して、ベバシズマブ群が25.0ヵ月(95%CI、23.0–28.1)であった(HR、0.70;95%CI、0.54–0.90;P = 0.0059)。 [48]

    • 注目すべきこととして、ベバシズマブ群に割り付けられた患者でその後にセツキシマブまたはパニツムマブを投与されたのは52%のみであった。 [49]

  2. 2014年に米国臨床腫瘍学会の会合でIntergroup study 80405(NCT00265850)が発表された。この研究ではKRAS野生型のがんを有する未治療患者2,334人が化学療法(FOLFOXまたはFOLFIRI) + ベバシズマブまたは化学療法 + セツキシマブのいずれかにランダムに割り付けられた。OSが主要エンドポイントであった。 [47] [証拠レベル:1iiDiii]

これら2件の研究に基づくと、KRAS野生型転移性大腸がん患者における化学療法/ベバシズマブまたは化学療法/セツキシマブの開始に関して、明らかな有意差は認められない。しかしながら、KRAS野生型がん患者では、管理期間中のいずれかの時点で抗EGFR抗体を投与することにより、OSが改善する。

レゴラフェニブ

レゴラフェニブは、VEGFを含む複数のチロシンキナーゼ経路の阻害剤である。2012年9月に、FDAは、先行治療で進行した患者におけるレゴラフェニブの使用を承認した

証拠(レゴラフェニブ):

  1. レゴラフェニブの安全性および有効性は、治療歴のある転移性大腸がん患者760人を対象にした単一の臨床研究で評価された。患者は最適な支持療法に加えて、レゴラフェニブまたはプラセボを投与する群に2:1の比率でランダムに割り付けられた。 [50] [51]
    • レゴラフェニブによる治療を受けた患者では、OSが統計的に有意な改善を示した(レゴラフェニブ群で6.4ヵ月 vs プラセボ群で5.0ヵ月;HR、0.77;95%CI、0.64-0.94;片側検定でP = 0.0052)。

TAS-102

TAS-102(Lonsurf)はチミジンベースの核酸アナログであるトリフルリジンとチミジンホスホリラーゼ阻害剤の塩酸チピラシルとを併用する経口投与剤である。トリフルリジンは三リン酸塩の形態で、チミジル酸合成酵素を阻害する;したがって、トリフルリジンは、この形態で抗腫瘍効果を有する。塩酸チピラシルは、トリフルリジンを活発に分解するチミジンホスホリラーゼの強力な阻害剤である。トリフルリジンとチピラシルとを併用することにより、トリフルリジンの血漿濃度を十分に高くすることができる。

証拠(TAS-102):

  1. 1件の第III相二重盲検研究(RECOURSE[NCT01607957])では、以前に受けた2つの治療法に抵抗性であったIV期大腸がん患者800人がランダムに割り付けられた。患者は、5-FU、オキサリプラチンイリノテカンベバシズマブ、およびKRAS野生型がんを有する患者ではセツキシマブまたはパニツムマブを投与されている必要があった。患者は2:1の比率で、最適な支持療法 + TAS-102(n = 534)またはプラセボ(n = 266)を受ける群にランダムに割り付けられた。患者の年齢中央値は63歳で、大部分の患者(60-63%)が以前に4つ以上の治療を受けていた。すべての患者が以前にフルオロピリミジン、イリノテカンオキサリプラチン、およびベバシズマブを受けており、52%の患者がEGFR阻害剤を受けていた。患者の約20%がレゴラフェニブによる治療を以前に受けていた。 [52] [証拠レベル:1iiA]
    • TAS-102は35mg/m2を1日2回食事とともに5日間投与され、残りの2日間は休薬する週を2週間にわたって実施後、14日間休薬された。

    • この研究の主要エンドポイントはOSであった。転移性大腸がんでTAS-102を投与された患者のOS期間中央値が7.1ヵ月であったのに対し、プラセボを投与された患者では5.3ヵ月であった(HR、0.68;P < 0.0001)。

    • TAS-102群におけるPFS期間中央値は2ヵ月であったのに対して、プラセボ群では1.7ヵ月であった(HR、0.48;P < 0.0001)。

    • 副次エンドポイントでは、PFS、全奏効率、および疾患制御率に注目された。

    • TAS-102群の全奏効率は1.6%で、1人の患者で完全奏効および他の患者で部分奏効が得られた。プラセボ群の全奏効率は0.4%であった(P = 0.29)。

TAS-102は、RECOURSE試験の結果を受けて、転移性大腸がん患者を治療するためにFDAにより承認された。

第二選択の化学療法

第一選択治療として5-FU/LVで治療された患者において、イリノテカンを用いる第二選択の化学療法は、5-FU点滴静注または支持療法のいずれかと比較してOSの改善が実証された。 [53] [54] [55] [56]

同様に、ある第III相試験では、イリノテカンと5-FU/LVの併用で増悪した患者を、ボーラスと持続注入による5-FU/LV、オキサリプラチン単独、またはFOLFOX4のいずれかにランダムに割り付けた。TTP期間中央値は、FOLFOX4の4.6ヵ月 vs 5-FU/LVの2.7ヵ月(両側、層別ログランク検定、P < 0.001)であった。 [57] [証拠レベル:1iiDiii]

緩和療法

症状緩和目的の放射線療法 [11] [56] 、化学療法 [13] [58] [59] [60] [61] [62] [63] 、および化学放射線療法 [64] [65] が適応となることがある。閉塞を軽減するために、緩和的内視鏡的ステント挿入術が使用されることがある。 [66]

肝転移の治療

大腸がん患者の約15~25%が診断時に肝転移を呈し、別の25~50%が原発腫瘍切除後に異時性肝転移を発現する。 [67] [68] [69] 肝転移を有する患者のうち外科的切除の候補となるのはごく一部であるが、腫瘍アブレーション技術の進歩と化学療法薬の局所および全身投与法の進歩により、多くの治療法選択肢が提供されている。これらには以下のものがある:

  1. 手術
  2. 術前補助化学療法
  3. 局所アブレーション
  4. 補助化学療法
  5. 肝切除後の肝動注化学療法

手術

以下の因子に基づいて、肝転移は切除可能と判断される: [55] [70] [71] [72] [73] [74] [75] [76] [77] [78] [79] [80] [81] [82]


  • 限られた病変の数。

  • 病変の肝内での位置。

  • 大血管への浸潤が認められないこと。

  • 肝外病変が認められないか限局していること。

  • 肝機能予備力が十分であること。

切除可能と判断された肝転移患者では、切除断端が陰性の場合、ほとんどの非ランダム化研究(例、North Central Cancer Treatment Group試験、NCCTG-934653)において25~40%の5年生存率がもたらされている。 [83] [84] [85] [86] [87] [証拠レベル:3iiiDiv]外科技術と術前画像法の進歩により、切除対象となる患者の選択が向上している。さらに、多剤化学療法を用いた複数の研究によって、歴史的に切除不能と考えられていた肝に孤立した転移病変を認める患者は、術前補助化学療法の実施後に切除可能となる場合があることが実証されている。 [88]

術前補助化学療法

切除不能と考えられる肝転移を有する患者は、化学療法への反応が良好な場合にはときに切除の候補となる。これらの患者の5年生存率は、最初に切除可能疾患が認められた患者とほぼ同じである。 [88]

局所アブレーション

長期の腫瘍制御をもたらしうる安全な技術(重篤な合併症の発生率2%、死亡率1%未満)としてラジオ波焼灼術が登場している。 [89] [90] [91] [92] [93] [94] [95] ラジオ波焼灼術と凍結切除術(cryosurgical ablation)は依然として、切除不能の腫瘍を有する患者および肝切除の候補ではない患者に対する治療選択肢となっている。

補助化学療法

肝転移巣に対する治癒的切除後の補助化学療法の役割は明らかにされていない。

証拠(補助化学療法):

  1. フロクスウリジン肝動注およびデキサメタゾン + 5-FU/LV全身投与と5-FU/LV全身投与単独を比較したある試験では、併用群患者について2年PFS率(57% vs 42%;P = 0.07)および2年OS率(86% vs 72%;P = 0.03)に改善が示されたが、5-FU/LV全身投与単独と比較して生存期間中央値における統計的有意差は示されなかった。 [96] [証拠レベル:1iiA]
    • 併用療法群における生存期間中央値は72.2ヵ月であったのに対して、単独療法群では59.3ヵ月(P = 0.21)であった。

  2. 第2の試験では、切除可能と考えられた大腸がんの肝転移が1~3個みられた患者が、術後治療無しの群とフロクスウリジン肝動注 + 5-FU全身投与による術後治療の群に手術施行前にランダムに割り付けられた。 [97] ランダムに割り付けられた患者のうち、27%が手術時に適格でないとみなされ、再発と生存を評価できる75人だけが残った。
    • 肝再発は減少したが、生存期間中央値または4年生存率では、治療群間で有意差はみられなかった。

この治療アプローチを評価し、より効果的な全身多剤併用化学療法単独により、肝動注療法 + 全身治療の併用と同等の結果が得られるのかどうかを判定するには、さらに研究が必要となる。

肝切除後の肝動注化学療法

肝転移に対するフロクスウリジン肝動注化学療法は、全身化学療法と比較して全奏効率は高いが、生存率では一定した改善が得られていない。 [78] [98] [99] [100] [101] [102] 局所化学療法の効力に関する議論をきっかけにして、肝動注療法 vs 全身性化学療法を検討する大規模な第III相多施設試験(Leuk-9481)(NCT00002716)が開始されている。肝動注化学療法と、特に、転移病変の局所放射線療法を用いた肝の放射線療法との併用は評価段階にある。 [103]

肝動注療法において、肝機能障害および致死的な硬化性胆管炎をはじめとする局所的毒性作用の増大が示されている。

最新の臨床試験

IV期直腸がんおよび再発直腸がん患者を現在受け入れているNCI支援のがん臨床試験のリストを参照のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。臨床試験のリストは、場所、薬物、介入、他の基準によりさらに絞り込むことができる。

臨床試験に関する一般情報は、NCIウェブサイトからも入手することができる。


参考文献
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本要約の変更点(04/27/2017)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

直腸がんに対する治療法選択肢の概要

II期およびIII期直腸がんに対する新たな治療法選択肢として、臨床的完全奏効者に対する一次化学放射線療法とその後の強化サーベイランスが追加された。

II期およびIII期直腸がん

II期およびIII期直腸がんに対する新たな治療法選択肢として、臨床的完全奏効者に対する一次化学放射線療法とその後の強化サーベイランスが追加された。

新規のサブセクションとして、臨床的完全奏効者に対する一次化学放射線療法とその後の強化サーベイランスが追加された。

IV期および再発直腸がん

本文に以下の記述が追加された;拡張されたRAS野生型腫瘍の患者の事後解析で、全生存期間中央値は、セツキシマブ群が33.1ヵ月に対して、ベバシズマブ群が25.0ヵ月であった(引用、参考文献48としてStintzing et al.)。

本要約はPDQ Adult Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、直腸がんの治療について包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Adult Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

直腸がんの治療に対する主要な査読者は以下の通りである:


    本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

    証拠レベル

    本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Adult Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

    本要約の使用許可

    PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

    本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

    PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Rectal Cancer Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/colorectal/hp/rectal-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389402]

    本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

    免責条項

    入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

    お問い合わせ

    Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。

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