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外陰がん: 治療

外陰がんについての一般的な情報

外陰がんは、外陰部組織の中に悪性(がん)細胞ができるまれな疾患です。

外陰がんは女性の外性器に発生します。外陰部には、小陰唇(いんしん)と大陰唇、陰核(陰唇の間にある感覚組織)、口とその付近のなどが含まれます。

外陰がんの大多数は大陰唇に発生します。ただし頻度は低くなるものの、小陰唇や陰核にもがんは発生します。

外陰がんは増殖が遅く、発症までに数年かかるのが通常です。まず異常細胞が外陰部の皮膚の表面で長い時間をかけて増殖していきます。これは前がん性の状態で、外陰上皮内腫瘍(VIN)または異形成と呼ばれます。VINまたは異形成は外陰がんへと発展する可能性があるため、この状態を治療しておくことが非常に重要となります。

ヒトパピローマウイルス感染と高齢は外陰がんの発生リスクに影響を及ぼします。

危険因子には以下のようなものがあります:


外陰がんの徴候として考えられるものに、出血とかゆみがあります。

外陰がんでは、初期症状が現れないことがしばしばあります。また症状が現れたとしても、外陰がんによるものである場合もあれば、別の病態が原因となっている場合もあります。以下のような症状がある場合は医師の診察を受けてください:


外陰がんの発見と診断には、外陰部を調べる検査法が用いられます。

以下のような検査法や手技が用いられます:


特定の因子によって予後(回復の見込み)や治療法の選択肢が変わってきます。

予後(回復の見込み)や治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:



外陰がんの病期

外陰がんの診断がついた後には、がん細胞の外陰部内での拡がりや他の部位への転移の有無を明らかにするために、さらに検査が行われます。

がん外陰部内での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この病期分類の過程で集められた情報を基に病期が判定されます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要になります。病期分類の過程では以下のような検査法や手技が用いられます:


外陰がんでは、以下の病期分類が用いられます:
0期(上皮内がん)

0では、がん外陰部の皮膚の表面上のみに認められます。0期は上皮内がんとも呼ばれます。

I期

Iでは、がん外陰部のみ、または外陰部および会陰部(直腸の間の領域)に認められます。腫瘍の大きさは2cm以下で、皮膚の下の組織に拡がっています。I期の外陰がんはIA期とIB期に分けられます。


II期

IIでは、がん外陰部内のみ、または外陰部および会陰部(直腸の間の領域)に認められ、腫瘍の大きさが2cmを超えます。

III期

III外陰がんでは、腫瘍の大きさに関係なく、以下の条件が満たされます:


IV期

IVは、がんが拡がっている部位に応じてIVA期とIVB期に分けられます。



再発外陰がん

再発外陰がんとは、治療後に再び悪化(再発)したがんのことをいいます。再発は、外陰部に起こることもあれば、体の別の部位に起こることもあります。


治療選択肢の概要

外陰がんの患者さんには様々な治療法があります。

外陰がんの患者さんは、様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験で検証中のものもあります。治療を開始する前に、まず臨床試験への参加を検討してみるのもよいでしょう。治療法の臨床試験とは、現在用いられている治療法の改善や、がんの新しい治療法に関する情報収集を目的とした調査研究のことです。新しい治療法が標準治療よりも優れているということが複数の臨床試験から示されると、その新しい治療法が標準治療となります。

臨床試験は米国各地で行われています。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。がん治療の選択では、患者さんとご家族に医療チームが加わって最適な治療法を決定していくのが理想的な形となります。

標準治療として以下の4種類が用いられています:
レーザー治療。

レーザー治療は、レーザー光線(細く強い光線)を使ってがん細胞を殺傷するがんの治療法です。

手術

手術外陰部のがんで最も多く用いられている治療法です。手術の目標は、女性としての性機能を一切失わずに全てのがんを取り去ることです。以下の手術のいずれかが実施されます:


たとえ医師が手術の際に確認できる全てのがんを切除したとしても、患者さんによっては、残っているがん細胞を全て死滅させるために、術後に化学療法放射線療法を実施する場合があります。治癒の可能性を高めるために手術の後に行われる治療は、術後補助療法と呼ばれます。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用してがん細胞を死滅させる、がんの治療法です。放射線療法には2種類のものがあります。外照射療法は、体外に置いた機械を用いてがんに放射線を照射する方法です。内照射療法は、針やシード、ワイヤー、カテーテルなどの中に放射性物質を封入し、がんの内部または近くに直接留置する方法です。放射線療法の実施方法は、治療中のがんの種類と病期によって異なってきます。

化学療法

化学療法は、を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによりがんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脊柱内や臓器内、もしくは腔などの体腔内に薬を直接注入する化学療法では、薬はその領域のがん細胞に集中的に作用します(局所化学療法)。化学療法の実施方法は、治療中のがんの種類と病期によって異なってきます。

外陰がんに対する外用の化学療法は、クリームやローションを皮膚に塗る形式で行われます。

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


病期ごとの治療選択肢


0期の外陰がん(上皮内がん)

0外陰がんの治療法には以下のようなものがあります:



I期の外陰がん

I外陰がんの治療法には以下のようなものがあります:



II期の外陰がん

II外陰がんの治療法には以下のようなものがあります:



III期の外陰がん

III外陰がんの治療法には以下のようなものがあります:


現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


IV期の外陰がん

IV外陰がんの治療法には以下のようなものがあります:


現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


再発外陰がんの治療選択肢

外陰がん再発していないかを確認するために、定期的な経過観察を受けることが重要となります。再発した外陰がんの治療法には以下のようなものがあります:


現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


2007-06-27