The U.S. National Cancer Institute does not currently endorse any foreign translations of PDQ® and no such endorsement should be inferred for the following translation.

子宮頸がん: 治療

子宮頸がんについての一般的な情報

子宮頸がんは、子宮頸部の組織の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。

子宮頸部とは、子宮胎児の成長の場となる、洋ナシの形をした中空の臓器)の下の方の狭くなった部分のことをいいます。子宮頸部は子宮から(産道)への移行部にあたります。

子宮頸がんは通常ゆっくりと進行します。子宮頸部にがんが出現する前には、子宮頸部の組織中に異常な細胞が出現し始める、異形成と呼ばれる変化が起きます。その後、がん細胞が増殖を開始し、子宮頸部のより深い部分や周辺部へと拡がっていきます。

子宮頸がんは小児ではまれな疾患です。(さらに詳しい情報については、PDQ小児にはまれながんに関する要約をご覧ください。)

ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染は子宮頸がん発生の主要な危険因子です。

子宮頸部へのヒトパピローマウイルス(HPV)の感染は、子宮頸がんの原因として最も多くみられるものです。しかしながら、HPVに感染している女性の全員が子宮頸がんを発症するわけではありません。子宮頸部内のHPVや異常細胞を検出できるパパニコロウ塗抹検査を定期的に受けていない女性では、子宮頸がんのリスクが高くなります。

危険因子として考えられるものには、この他にも以下のようなものがあります:


早期の子宮頸がんでは通常目立った徴候はみられませんが、年1回の検診による早期発見が可能となっています。

早期の子宮頸がんでは、目立った徴候や症状はあまり生じてきません。女性は、パパニコロウ塗抹検査が組み込まれた検診を年1回のペースで受け、子宮頸部の異常細胞の有無を検査してもらっておくべきです。がんを早期に発見できれば、予後(回復の見込み)は良好になります。

子宮頸がんの徴候として考えられるものに、膣出血と骨盤痛があります。

子宮頸がんでは、こうした症状が引き起こされることがあります。ただし別の病態が原因で同様の症状が生じてくる場合もあります。以下のような症状がある場合は医師の診察を受けてください:


子宮頸がんの発見と診断には、子宮頸部を調べる検査法が用いられます

以下のような検査法が用いられます:


特定の因子によって予後(回復の見込み)や治療法の選択肢が変わってきます。

予後(回復の見込み)を左右する因子には以下のものがあります:


治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:


妊娠中の子宮頸がんの治療法は、がんの病期と妊娠時期によって異なってきます。子宮頸がんが早期に発見された場合や妊娠後期にがんが発見された場合には、出産後まで治療が延期される場合があります。


子宮頸がんの病期

子宮頸がんの診断がついた後には、がん細胞の子宮頸部内での拡がりや他の部位への転移の有無を明らかにするために、さらに検査が行われます。

がん子宮頸部内での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この病期分類の過程で集められた情報を基に病期が判定されます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要になります。病期分類の過程では以下のような検査法や手技が用いられます:


これらの検査の結果は、原発腫瘍生検の結果と併せて、子宮頸がんの病期判定の際の判断材料となります。

子宮頸がんでは、以下の病期分類が用いられます:
0期(上皮内がん)

0期では、子宮頸部の内面を覆う細胞の表層のみにがんが認められ、子宮頸部の深部組織へのがんの侵入は認められません。0期は上皮内がんとも呼ばれます。

I期

I期では、がん子宮頸部のみに認められます。I期は、認められるがんの量に応じてIA期とIB期に分けられます。


II期

II期では、がん子宮頸部を越えて拡がっていますが、骨盤壁(両股関節部の間の領域の内側を覆う組織)との下方1/3の領域には達していません。II期は、がんの拡がりの程度に応じてIIA期とIIB期に分けられます。


III期

III期では、がんの下方1/3の領域まで拡がっていて、骨盤壁まで拡がっていることや腎臓の機能が停止していることもあります(両方に該当する場合もあります)。III期は、がんの拡がりの程度に応じてIIIA期とIIIB期に分けられます。


IV期

IV期では、がん膀胱直腸、または体の他の部位に拡がっています。IV期は、がんが認められる位置に応じてIVA期とIVB期に分けられます。



再発子宮頸がん

再発子宮がんとは、治療後に再び悪化(再発)したがんのことをいいます。再発は、子宮頸部に起こることもあれば、体の別の部位に起こることもあります。


治療選択肢の概要

子宮頸がんの患者さんには様々な治療法があります。

子宮頸がんの患者さんは、様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験で検証中のものもあります。治療を開始する前に、まず臨床試験への参加を検討してみるのもよいでしょう。治療法の臨床試験とは、現在用いられている治療法の改善や、がんの新しい治療法に関する情報収集を目的とした調査研究のことです。新しい治療法が標準治療よりも優れているということが複数の臨床試験から示されると、その新しい治療法が標準治療となります。

臨床試験は米国各地で行われています。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。がん治療の選択では、患者さんとご家族に医療チームが加わって最適な治療法を決定していくのが理想的な形となります。

標準治療として以下の3種類が用いられています:
手術

子宮頸がんの治療では、ときに手術(がんを取り去る治療法)が行われることがあります。以下のような手術法が用いられます:


放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用してがん細胞を死滅させる、がんの治療法です。放射線療法には2種類のものがあります。外照射療法は、体外に置いた機械を用いてがんに放射線を照射する方法です。内照射療法は、針やシード、ワイヤー、カテーテルなどに放射性物質を密封し、がんの内部または近くに直接留置する方法です。放射線療法の実施方法は、治療中のがんの種類と病期によって異なってきます。

化学療法

化学療法は、を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによりがんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与、あるいは静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、その薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脊柱内や臓器内、もしくは腹腔などの体腔内に薬を直接注入する化学療法では、薬はその領域にあるがん細胞に集中的に作用します(局所化学療法)。化学療法の実施方法は、治療中のがんの種類と病期によって異なってきます。

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


病期ごとの治療選択肢


0期の子宮頸がん(上皮内がん)

0期子宮頸がんの治療法には、以下のようなものがあります:



IA期の子宮頸がん

IA期子宮頸がんの治療法には、以下のようなものがあります:



IB期の子宮頸がん

IB期子宮頸がんの治療法には、以下のようなものがあります:


本稿では、臨床試験で研究中の個々の治療法が記載されていますが、現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


IIA期の子宮頸がん

IIA期子宮頸がんの治療法には、以下のようなものがあります:


本稿では、臨床試験で研究中の個々の治療法が記載されていますが、現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


IIB期の子宮頸がん

IIB期子宮頸がんの治療法には、化学療法を併用した内照射療法および外照射療法があります。


III期の子宮頸がん

III期子宮頸がんの治療法には、化学療法を併用した内照射療法および外照射療法があります。


IVA期の子宮頸がん

IVA期子宮頸がんの治療法には、化学療法を併用した内照射療法および外照射療法があります。


IVB期の子宮頸がん

IVB期子宮頸がんの治療法には、以下のようなものがあります:


本稿では、臨床試験で研究中の個々の治療法が記載されていますが、現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


再発子宮頸がんの治療選択肢

再発子宮がんの治療法には、以下のようなものがあります:


本稿では、臨床試験で研究中の個々の治療法が記載されていますが、現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


2007-06-27