ご利用について
このPDQがん情報要約では、皮膚がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。
PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。
CONTENTS
- 皮膚がんについての一般的な情報
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皮膚がんは、皮膚の組織の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。
皮膚は体のなかで最も大きな臓器です。その機能の1つは、熱や日光、外傷、感染などから体を保護することです。皮膚はまた体温の調節にも関わっていて、さらに水分や脂肪、ビタミンDなどの保持という役割も果たしています。皮膚はいくつかの層から構成されていますが、大きく分けると表皮(外側の層)と真皮(内側の層)の2つの層があります。皮膚がんはこのうちの表皮から発生してきますが、この表皮は以下の3種類の細胞から構成されています:
皮膚がんは全身のどの部分にも発生しますが、最も発生しやすいのは顔面や頸部、手などの日光によく曝される部分です。
様々ながんが皮膚から発生します。
皮膚がんは基底細胞や扁平上皮細胞から発生することがあります。よくみられる種類の皮膚がんに、基底細胞がんと扁平上皮がんがあります。これらのがんは非黒色腫皮膚がんとも呼ばれています。また、日光角化症という皮膚の病態は、扁平上皮がんになることがあります。
黒色腫は基底細胞がんまたは扁平上皮がんほど一般的ながんではありません。このがんでは、周辺組織に拡がる可能性や皮膚以外の場所に転移する可能性がより高くなります。
本要約は基底細胞がん、皮膚の扁平上皮がん、日光角化症について書かれたものです。
色白であることと日光への曝露は、基底細胞がんと皮膚の扁平上皮がんのリスク因子です。
疾患が発生する可能性を増大させるものは全てリスク因子と呼ばれます。これらのリスク因子の1つ以上を持つ人がみな皮膚がんになるわけではありませんし、既知のリスク因子を持たない人が皮膚がんになることもあります。リスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。
基底細胞がんと皮膚の扁平上皮がんのリスク因子には以下のものがあります:
高齢であることは、ほとんどのがんで主要なリスク因子です。歳をとればとるほど、がんになる確率は高まります。
基底細胞がん、皮膚の扁平上皮がん、日光角化症はしばしば皮膚の変化として現れます。
皮膚に生じる全ての変化が、基底細胞がん、皮膚の扁平上皮がん、日光角化症の徴候であるとは限りません。皮膚の変化に気づいた場合は、医師の診察を受けてください。
基底細胞がんと皮膚の扁平上皮がんの徴候には以下のものがあります:
- 治らない皮膚の潰瘍。
- 以下のような皮膚の変化:
- 表面が滑らかで光沢のある真珠状の隆起。
- 硬くて傷跡のように見え、表面が白色や黄色であるか、または光沢がみられる状態。
- 赤色または赤褐色の隆起。
- うろこ状で出血を伴い、かさぶたのようになったもの。
基底細胞がんと皮膚の扁平上皮がんは、鼻や耳、下唇、手の甲などの日光によく曝されている部分の皮膚によくみられます。
日光角化症の徴候には以下のものがあります:
- 皮膚上の一部が粗くなり、平坦かまたは隆起した赤やピンク、褐色のうろこ状の斑点になる。
- リップクリームやワセリンを塗っても治らない下唇のひび割れや皮むけが生じる。
日光角化症は顔面や手の甲によくみられます。
- 皮膚がんの病期
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皮膚の扁平上皮がんの診断がついた後には、がん細胞の皮膚内での拡がりや他の部位への転移の有無を明らかにするために、さらに検査が行われます。
がんの皮膚内での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この過程で集められた情報を基にして病期が判定されます。皮膚の扁平上皮がんの治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。
皮膚の基底細胞がんが他の部位に転移することはめったにありません。皮膚の基底細胞がんが転移しているかどうかを調べる病期分類検査は、通常は不要です。
皮膚の扁平上皮がんの病期分類には以下のような検査法や手技が用いられます:
- CTスキャン(CATスキャン):頭部、頸部、胸部などの体内領域を様々な角度から撮影して、精細な連続画像を作成する検査法。この画像はX線装置に接続されたコンピュータによって作成されます。臓器や組織をより鮮明に映し出すために、造影剤を静脈内に注射したり、患者さんに造影剤を飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影法(CT)やコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれます。
- 胸部X線検査:胸部の臓器と骨のX線検査。X線は放射線の一種で、これを人の体を通してフィルム上に照射すると、そのフィルム上に体内領域の画像が映し出されます。
- PETスキャン(陽電子放射断層撮影):体内の悪性腫瘍細胞を検出するための検査法。まず、放射性のあるブドウ糖の溶液を少量だけ静脈内に注射します。その後、周囲を回転しながら体の内部を調べていくPETスキャナという装置を用いて、ブドウ糖が消費されている体内の領域を示す画像を作成していきます。悪性腫瘍細胞は、正常な細胞よりも活発でブドウ糖をより多く取り込む性質があるため、画像ではより明るく映し出されます。PETスキャンとCTスキャンが同時に行われることもあります。
- 超音波検査:高エネルギーの音波(超音波)をリンパ節などの体内の組織や臓器に反射させ、それによって生じたエコーを利用する検査法。このエコーを基にソノグラムと呼ばれる身体組織の画像が描出されます。この画像は後で見られるように印刷することもできます。基底細胞がんと皮膚の扁平上皮がんでは、所属リンパ節の超音波検査が行われることがあります。
- 瞳孔拡張検査:水晶体と瞳孔の奥にある網膜や視神経を観察しやすくするために点眼薬によって瞳孔を拡張させてから行う眼の検査法。ライトを用いて眼球の内部(網膜や視神経など)を調べます。
- リンパ節生検:リンパ節の全体または一部を切除する手技。切除されたリンパ節の組織は病理医が顕微鏡で観察して、がん細胞の有無を調べます。皮膚の扁平上皮がんでは、リンパ節生検が行われることがあります。
体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。
がんは発生した場所から体内の他の部位に拡がることがあります。
がんが体内の他の部位に拡がることを転移と呼びます。がん細胞は発生した場所(原発腫瘍)から分離し、リンパ系や血液を介して移動します。
転移性腫瘍は、原発腫瘍と同じ種類のがんです。例えば、皮膚がんが肺に転移した場合、肺にできたがん細胞は、実際は皮膚がんの細胞です。このような疾患は、転移性皮膚がんであって、肺がんではありません。
基底細胞がんと皮膚の扁平上皮がんの病期分類はがんが発生した場所によって異なります。
眼瞼の基底細胞がんと扁平上皮がんの病期分類は、頭頸部の他の部分に認められる基底細胞がんと扁平上皮がんの病期分類と異なります。頭頸部以外に発生した基底細胞がんまたは扁平上皮がんには、病期分類システムがありません。
手術で原発腫瘍と異常なリンパ節を切除し、得られた組織サンプルを病理医が顕微鏡で調べることがあります。この過程は病理学的病期分類と呼ばれ、その結果は下記の病期分類に利用されます。腫瘍を切除する手術の前に行われる病期分類は、臨床病期分類と呼ばれます。臨床病期と病理学的病期は一致しない場合があります。
以下の病期分類は頭頸部の基底細胞がんと皮膚扁平上皮がんについてのものであり、眼瞼上に発生したそれらのがんの病期分類ではありません:
0期(上皮内がん)
0期では、表皮の扁平上皮細胞または基底細胞に異常な細胞が認められます。こうした異常細胞は、がん化して周囲の正常組織へと拡がっていく可能性があります。0期は上皮内がんとも呼ばれます。
IV期
または、
または、
IV期では、以下の条件のいずれかに該当します:
-
腫瘍の大きさを問わず、がんが骨に転移している場合があり、その骨に軽度の損傷が認められる、または真皮の下の神経を覆う組織に拡がっている、または皮下組織より下部に拡がっている。がんは以下のようにリンパ節に転移している:
- 腫瘍と同じ側にある1つのリンパ節に転移しており、そのリンパ節の大きさは3cm以下であり、リンパ節の外側を覆う被膜を越えてがんが拡がっている、または
- 腫瘍と同じ側にある1つのリンパ節に転移しており、そのリンパ節は3cmより大きく6cm以下であり、リンパ節の外側を覆う被膜を越えてがんが拡がっていない、または
- 腫瘍と同じ側にある複数のリンパ節に転移しており、それらのリンパ節の大きさは6cm以下であり、リンパ節の外側を覆う被膜を越えてがんが拡がっていない、または
- 腫瘍と反対側もしくは体の両側にある1つ以上のリンパ節に転移しており、それらのリンパ節の大きさは6cm以下であり、リンパ節の外側を覆う被膜を越えてがんが拡がっていない。
- 腫瘍の大きさを問わず、がんが真皮の下の神経を覆う組織や皮下組織の下部に拡がっているか、または骨髄や頭蓋底などの骨に転移している。さらに:
- がんは1つのリンパ節に転移しており、そのリンパ節は6cmより大きく、リンパ節の外側を覆う被膜を越えてがんが拡がっていない、または
- がんは腫瘍と同じ側にある1つのリンパ節に転移しており、そのリンパ節は3cmより大きく、そのリンパ節の外側を覆う被膜を越えてがんが拡がっている、または
- がんは腫瘍と反対側にある1つのリンパ節に転移しており、そのリンパ節の大きさは問わず、そのリンパ節の外側を覆う被膜を越えてがんが拡がっている、または
- がんは体の片側または両側にある複数のリンパ節に転移しており、それらのリンパ節の外側を覆う被膜を越えてがんが拡がっている。
- 腫瘍の大きさを問わず、骨髄または頭蓋底などの骨にがんが転移しており、その骨に損傷が認められる。がんがリンパ節に転移していることもある。または
- がんは肺など、体の他の部位に転移している。
眼瞼上の基底細胞がんと皮膚の扁平上皮がんでは、以下の病期分類が使用されます。
III期
III期は、さらにIIIA期とIIIB期に分けられます。
- IIIA期:腫瘍の大きさを問わず、睫毛の生えている眼瞼辺縁部や眼瞼の結合組織、または眼瞼の全層に拡がっているか、眼、眼窩、副鼻腔、涙管、脳、または眼を支持する組織に拡がっていることがある。がんは腫瘍と同じ側にあるリンパ節の1つに転移し、そのリンパ節の大きさは3cm以下である。
- IIIB期:腫瘍の大きさを問わず、睫毛の生えている眼瞼辺縁部や眼瞼の結合組織、または眼瞼の全層に拡がっているか、眼、眼窩、副鼻腔、涙管、脳、または眼を支持する組織に拡がっていることがある。がんは以下のようにリンパ節に転移している:
- 腫瘍と同じ側にあるリンパ節の1つに転移し、そのリンパ節の大きさは3cmを超える。または
- 腫瘍と反対側または体の両側にある複数のリンパ節に転移している。
治療法は、診断された皮膚がんの種類や他の皮膚の病態に基づいて決定されます:
基底細胞がん
基底細胞がんは、皮膚がんのなかで最も多くみられるものです。皮膚のうち日光に曝されている部分に発生するのが通常で、なかでも鼻での発生が最も多くなっています。このがんは、多くの場合、表面が滑らかで光沢のある隆起したできもののように見えます。またそれよりは少ないものの、傷跡のように見え、平らで硬く、皮膚の色または黄色であったり光沢があったりする種類のがんもあります。基底細胞がんは腫瘍周辺の組織には拡がることがありますが、体の離れた場所に転移することは通常ありません。
- 治療選択肢の概要
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基底細胞がん、皮膚の扁平上皮がん、日光角化症の患者さんには様々な治療法が存在します。
基底細胞がん、皮膚の扁平上皮がん、日光角化症の患者さんは、様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。
以下のような治療法が用いられます:
手術
基底細胞がん、皮膚の扁平上皮がん、日光角化症の治療には以下のような外科的手技が用いられます:
- 単純切除:周囲の正常組織とともに腫瘍を切除する手術法。
- モース顕微鏡手術:腫瘍を皮膚から薄い層状に切り取っていく手術法。腫瘍の端の部分と切り取られた腫瘍の層を一枚ずつ顕微鏡で観察して、がん細胞の有無をチェックしながら手術を進めていきます。がん細胞が全く認められなくなるまでこの層状の切除を続けていきます。この種の手術では、正常な組織の切除が最小限に抑えられます。顔面、指、生殖器の皮膚がんや境界が明確でない皮膚がんの切除によく用いられます。
- 削り切除:小さな刃を用いて異常な部分を削り取る手術法。
- 掻爬と電気乾固術:キューレット(スプーン状の鋭い器具)を用いて皮膚から腫瘍を切り取る手術法。腫瘍切除後に、針状の電極を用いて切除領域に電流を流すことによって、出血を止めるとともに、創傷の切断端周辺に残存するがん細胞を破壊します。このプロセスを、腫瘍を完全に切除しきるまで1回から3回繰り返します。この種の治療は電気手術とも呼ばれます。
- 凍結手術:専用の装置を用いて上皮内がんなどの異常組織を凍結させ破壊する治療法。この種の治療は凍結療法とも呼ばれます。
- レーザー手術:レーザー光線(細くて強力な光)をメスのように用いて、出血を起こさずに組織を切ったり、体表面にできた腫瘍などの病巣を切除したりする手術法。
- 皮膚剥削術:皮膚細胞をこすり取るための回転ホイールや研磨剤を用いて皮膚の最上層を削り取る手術法。
単純切除、モース顕微鏡手術、電気乾固術および掻爬術、凍結手術は、基底細胞がんと皮膚の扁平上皮がんの治療に用いられることがあります。基底細胞がんの治療でレーザー手術が使用されることはほとんどありません。日光角化症の治療では、単純切除、削り切除、掻爬と乾燥、皮膚剥削術、レーザー手術が用いられます。
放射線療法
放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用して、がん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんのある領域に放射線を照射する方法です。
基底細胞がんと皮膚の扁平上皮がんの治療では、外照射療法が使用されます。
化学療法
化学療法は、薬を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによって、がんの増殖を阻止する治療法です。
基底細胞がん、皮膚の扁平上皮がん、日光角化症に対する化学療法には、外用剤(皮膚に塗るクリームやローション)が用いられるのが通常です。基底細胞がんの治療には外用フルオロウラシル(5-FU)が使用されます。
詳しい情報については、基底細胞がんに対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。
光線力学療法
光線力学療法(PDT)は、薬と特定の波長の光線を用いてがん細胞を死滅させる治療法です。まず、光が当たることで活性化する薬を静脈内に注射するか皮膚に塗ります。この薬は正常細胞よりもがん細胞により多く集まります。皮膚がんに対する治療の場合は、レーザー光線を皮膚に照射してこの薬を活性化させることによって、がん細胞を殺傷していきます。光線力学療法では、健常組織への損傷がごくわずかで済みます。
光線力学療法は日光角化症の治療に用いられることがあります。
免疫療法
免疫療法は、患者さんの免疫系を利用して、がんと戦う治療法です。体内で生産された物質や製造ラボで合成された物質を用いることによって、体が本来もっているがんに対する抵抗力を高めたり、誘導したり、回復させたりします。
皮膚がんの治療に用いられる免疫療法にはいくつかの種類があります:
詳しい情報については、基底細胞がんに対する使用が承認されている薬剤(英語)をご覧ください。
この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。
臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。
患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。
患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。
今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。
患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。
患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。
ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。
臨床試験は米国各地で行われています。NCIが支援する臨床試験に関する情報は、NCIの臨床試験検索ウェブページで探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。他の組織によって支援されている臨床試験は、ClinicalTrials.govウェブサイトで探すことができます。
フォローアップ検査が必要となることもあります。
がんの診断や病期判定のために実施される検査の中には、繰り返し行われるものがあります。治療の奏効の程度を確かめるために繰り返し行われる検査もあります。治療の継続、変更、中止などの決定はこうした検査の結果に基づいて判断されます。
治療が終わってからも度々受けることになる検査もあります。こうした検査の結果から、患者さんの状態の変化やがんの再発(再び現れること)の有無を知ることができます。こうした検査はフォローアップ検査または定期検査と呼ばれることがあります。
基底細胞がんと扁平上皮がんは再発する(再び現れる)ことがあり、その場合は通常、初回治療から5年以内に起こります。がんの徴候を調べるために皮膚の検査を受ける頻度について、担当の医師と話し合ってください。
- 基底細胞がんの治療
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以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。
限局性の基底細胞がんの治療法には以下のようなものがあります:
転移性の基底細胞がん、または局所療法では治療できない基底細胞がんの治療法には、以下のようなものがあります:
転移が認められない再発基底細胞がんの治療法には以下のようなものがあります:
- 単純切除。
- モース顕微鏡手術。
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- 皮膚扁平上皮がんの治療
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限局性の扁平上皮がんの治療法には以下のようなものがあります:
転移性の扁平上皮がん、または局所療法では治療できない扁平上皮がんの治療法には以下のようなものがあります:
- セミプリマブまたはペムブロリズマブによる免疫療法。
- 免疫チェックポイント阻害薬療法の臨床試験への参加。
転移が認められない再発扁平上皮がんの治療法には以下のようなものがあります:
- 単純切除。
- モース顕微鏡手術。
- 放射線療法。
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- 日光角化症の治療
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以下の治療法に関する情報については、治療選択肢の概要のセクションをご覧ください。
日光角化症はがんではないのですが、がんに発展する恐れがあることから何らかの治療が行われます。日光角化症の治療法には以下のようなものがあります:
NCIの臨床試験検索から、現在患者さんを受け入れているNCI支援のがん臨床試験を探すことができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。)。がんの種類、患者さんの年齢、試験が実施される場所から、臨床試験を検索できます。臨床試験についての一般的な情報もご覧いただけます。
- 皮膚がんについてさらに学ぶために
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米国国立がん研究所が提供している皮膚がんに関する詳しい情報については、以下をご覧ください:
米国国立がん研究所が提供している一般的ながん情報とその他の資源については、以下をご覧ください:
- 本PDQ要約について
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PDQについて
PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。
PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。
本要約の目的
このPDQがん情報要約では、皮膚がんの治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。
査読者および更新情報
PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("原文更新日")は、直近の更新日を表しています。
患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。
臨床試験に関する情報
臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。
NCIのウェブサイトで臨床試験を検索することができます。より詳細な情報については、NCIのコンタクトセンターであるCancer Information Service(CIS)(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。
本要約の使用許可について
PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。
本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:
PDQ® Adult Treatment Editorial Board.PDQ Skin Cancer Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute. Updated <MM/DD/YYYY>. Available at: https://www.cancer.gov/types/skin/patient/skin-treatment-pdq. Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389265]
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