医療専門家向け 小児脈管腫瘍の治療(PDQ®)

ご利用について

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児脈管腫瘍の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

CONTENTS 全て開く全て閉じる

脈管奇形に関する注釈

脈管奇形に関する情報は、本要約の始めに記述されているが、本要約のその後の記述は、奇形ではなく新生物に焦点を当てている。

多くの脈管奇形は、新生物とみなされていないが、標的可能な体細胞変異に起因している;この発見は、これらの病変の管理への関与が小児腫瘍医に求められることを意味している。したがって、腫瘍医にとって、一般的な脈管奇形の生物学的特徴および臨床管理について、ある程度理解しておくことが重要である。

脈管奇形は、細胞回転が低度で、侵襲性がみられないことから脈管腫瘍と区別される。[ 1 ]小児の年齢に比例して増殖する傾向を示し、成人期では一般に安定している。それにもかかわらず、脈管奇形から単離された内皮細胞は、in vitroで、増殖、遊走、およびアポトーシス抵抗性などの腫瘍に似た挙動を示すことが明らかにされている。[ 2 ]

International Society for the Study of Vascular Anomalies(ISSVA)分類で、脈管奇形は脈管の種類に従って細分される。[ 3 ]high-flow病変である動静脈奇形が最も侵攻性の病型であるが、比較的まれである。low-flow病変は、静脈性、リンパ性、または混合性の場合がある。low-flow奇形の患者における症状は、疼痛を引き起こす大型病変、偶発的血栓症、または出血に関係することが最も多い。大型病変を有する患者では、肺塞栓症のリスクがある。毛細血管奇形には、ポートワイン母斑および多くの希少病変がある。high-flowおよびlow-flowの両奇形を有する患者に対する通常の治療は、手術、血管内介入、この2つを含むいくつかの併用療法である;理想的には、患者の治療に脈管異常の集学的チームが関与する。低レベルの証拠のみであるが、これらの選択肢間での治療選択が支持され、大型病変で再発率が比較的高い。[ 4 ]

low-flow奇形を有する患者では、腫瘍学的治療が行われる可能性が最も高い;これは通常、従来の治療法が失敗した後に行われる。静脈奇形の約3分の1から半数がTEK(またはTIE2)遺伝子における体細胞変異またはまれに生殖細胞変異に起因する。[ 5 ]別の3分の1の静脈奇形およびほぼすべてのリンパ管奇形は、PIK3CAの体細胞変異により引き起こされる。[ 6 ]ほとんどの症例で、PIK3CAの変異は、標準的ながんの変異と同じである。PIK3CAの変異を認める病変は、クリッペル-トレノーネイ症候群の患者にみられるように、高頻度で近隣組織の過剰増殖と関連している。[ 7 ]low-flow奇形では、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)経路を標的としたシロリムスが使用されており、多くの患者で症状改善につながっている。通常は病変の大きさにかなり大きな変動がみられ、一般に病変が大きくなってから治療か開始されるため、治療により病変の大きさが縮小するかどうかは不明である。静脈およびリンパ管奇形におけるシロリムスの使用は、レベル3の証拠(ケースシリーズまたは他の観察研究デザイン)により支持される。[ 8 ][ 9 ]PIK3CAおよびTEKの変異を認める病変は、いずれもシロリムスによる治療に等しく反応を示すとみられる。第III相臨床試験が実施中である(例、NCT02638389およびNCT03987152)。2018年の研究では、病変にPIK3CA変異を認める患者の治療に対するPI3K阻害薬のBYL719の使用で有望なレベル3の証拠が報告された。[ 10 ]

現時点で、動静脈奇形の患者における標的療法の使用を支持する証拠はない。これらの奇形のほとんどは、限定されたin vitroデータとともに、MAP2K1KRAS、およびBRAFの機能性変異の増加などのマイトジェン活性化プロテイン(MAP)キナーゼ経路における体細胞変異により引き起こされるという知見[ 11 ]から、これらの侵攻性、高度に症候性、かつときに致死性の病変を有する患者の治療において、間もなくMEK経路の阻害が役割を果たすようになることが示唆される。

参考文献
  1. Mulliken JB, Glowacki J: Hemangiomas and vascular malformations in infants and children: a classification based on endothelial characteristics. Plast Reconstr Surg 69 (3): 412-22, 1982.[PUBMED Abstract]
  2. Lokmic Z, Mitchell GM, Koh Wee Chong N, et al.: Isolation of human lymphatic malformation endothelial cells, their in vitro characterization and in vivo survival in a mouse xenograft model. Angiogenesis 17 (1): 1-15, 2014.[PUBMED Abstract]
  3. Wassef M, Blei F, Adams D, et al.: Vascular Anomalies Classification: Recommendations From the International Society for the Study of Vascular Anomalies. Pediatrics 136 (1): e203-14, 2015.[PUBMED Abstract]
  4. van der Vleuten CJ, Kater A, Wijnen MH, et al.: Effectiveness of sclerotherapy, surgery, and laser therapy in patients with venous malformations: a systematic review. Cardiovasc Intervent Radiol 37 (4): 977-89, 2014.[PUBMED Abstract]
  5. Soblet J, Limaye N, Uebelhoer M, et al.: Variable Somatic TIE2 Mutations in Half of Sporadic Venous Malformations. Mol Syndromol 4 (4): 179-83, 2013.[PUBMED Abstract]
  6. Luks VL, Kamitaki N, Vivero MP, et al.: Lymphatic and other vascular malformative/overgrowth disorders are caused by somatic mutations in PIK3CA. J Pediatr 166 (4): 1048-54.e1-5, 2015.[PUBMED Abstract]
  7. Keppler-Noreuil KM, Rios JJ, Parker VE, et al.: PIK3CA-related overgrowth spectrum (PROS): diagnostic and testing eligibility criteria, differential diagnosis, and evaluation. Am J Med Genet A 167A (2): 287-95, 2015.[PUBMED Abstract]
  8. Adams DM, Trenor CC, Hammill AM, et al.: Efficacy and Safety of Sirolimus in the Treatment of Complicated Vascular Anomalies. Pediatrics 137 (2): e20153257, 2016.[PUBMED Abstract]
  9. Hammer J, Seront E, Duez S, et al.: Sirolimus is efficacious in treatment for extensive and/or complex slow-flow vascular malformations: a monocentric prospective phase II study. Orphanet J Rare Dis 13 (1): 191, 2018.[PUBMED Abstract]
  10. Venot Q, Blanc T, Rabia SH, et al.: Targeted therapy in patients with PIK3CA-related overgrowth syndrome. Nature 558 (7711): 540-546, 2018.[PUBMED Abstract]
  11. Couto JA, Huang AY, Konczyk DJ, et al.: Somatic MAP2K1 Mutations Are Associated with Extracranial Arteriovenous Malformation. Am J Hum Genet 100 (3): 546-554, 2017.[PUBMED Abstract]
小児脈管腫瘍に関する一般情報

脈管異常は脈管腫瘍または脈管奇形として分類される一連のまれな疾患群である。更新された分類システムがInternational Society for the Study of Vascular Anomalies総会(ISSVA、2014年4月)で採択され、2018年にさらなる追加が加えられた(ISSVA、2018年5月)。[ 1 ][ 2 ]一般に、脈管腫瘍が増殖性であるのに対し、脈管奇形は基礎的な増殖を伴わずに発達上の異常の膨張を通じて拡大する。

脈管異常の増殖および/または拡大により、外観損傷、慢性疼痛、反復性の感染症、凝固障害(血栓性および出血性)、臓器機能不全、および死亡が生じうる。患者はしばしば生活の質の悪化を伴う進行性の臨床症状を来す。

これまで、利用できる治療法の選択肢が限られており、プロスペクティブ臨床試験で有効性は立証されていなかった。歴史的に、治療は介入および外科的処置からなり、症状緩和のために使用された。複合的な病態が認められる患者の治療には、プロプラノロールおよびシロリムスなどの新薬が現在利用可能であり、追加の標的療法が開発中である。乳児血管腫に対してプロプラノロールを使用した最初のプロスペクティブ臨床試験が発表されているほか、合併症を伴う脈管奇形に対してシロリムスの有効性を検討した最初のプロスペクティブ臨床試験もある。[ 3 ][ 4 ]

乳児血管腫の有病率は4~5%で、乳児期に最もよくみられる良性腫瘍である。他の脈管腫瘍はまれである。このような腫瘍の分類は困難であり、特に小児集団ではその傾向があるが、それは腫瘍の希少性、異常な形態学的外観、多様な臨床挙動、および小児腫瘍についての独自の層別化が行われていないことによる。2013年に、世界保健機関(WHO)は軟部組織脈管腫瘍の分類を更新した。小児腫瘍は独自に層別化されず、用語は大体において変更されなかったが、腫瘍の中間的区分が局所侵攻性および転移がまれなものに分割された。ISSVA腫瘍分類はWHO分類(表1および表2を参照のこと)に基づいているが、ISSVA分類はISSVAの会員が合意したより正確な用語および表現型を用いている。

表1.2013年世界保健機関の脈管腫瘍分類
カテゴリー 脈管腫瘍の種類
a出典:Fletcher et al.[ 5 ]
良性 血管腫
類上皮血管腫
血管腫症
リンパ管腫
中間群(局所侵攻性) カポジ型血管内皮腫
中間群(転移はまれ) 網様血管内皮腫
乳頭状リンパ管内血管内皮腫
複合型血管内皮腫
カポジ肉腫
悪性 類上皮血管内皮腫
軟部組織の血管肉腫
表2.2018年International Society for the Study of Vascular Anomalies(ISSVA)脈管腫瘍分類a
カテゴリー 脈管腫瘍の種類(原因遺伝子)
a出典:ISSVA Classification of Vascular Anomalies.©2018 International Society for the Study of Vascular Anomalies.Available at "issva.org/classification."アクセス日:2018年6月。[ 1 ]
b 良性脈管腫瘍タイプ2についてはISSVA分類2018年版を参照のこと。[ 1 ]
c 房状血管腫とカポジ型血管内皮腫は一連の同じ疾患単位であり、一緒に考察する。
良性(タイプ1b) 乳児血管腫
先天性血管腫 (GNAQ/GNA11
- 急速退縮性(RICH)
- 非退縮性(NICH)
— 部分退縮性(PICH)
房状血管腫c
紡錘細胞血管腫(IDH1/IDH2
類上皮血管腫(FOS
化膿性肉芽腫(小葉状毛細血管腫としても知られる)(BRAF/RAS/GNA14
その他
局所侵攻性または境界性 カポジ型血管内皮腫 (KHE)(GNA14
網様血管内皮腫
乳頭状リンパ管内血管内皮腫(PILA)、ダブスカ腫瘍
複合型血管内皮腫
偽筋原性血管内皮腫(FOSB
多型性血管内皮腫
他に特定されない血管内皮腫
カポジ肉腫
その他
悪性 血管肉腫(MYC:放射線療法後)
類上皮血管内皮腫 (EHE)(CAMTA1/TFE3
その他

小児脈管腫瘍に関する証拠の質は、レトロスペクティブなデータ収集、症例数の少なさ、コホート選択および参加バイアス、および疾患の不均一性により低下する。

参考文献
  1. International Society for the Study of Vascular Anomalies: ISSVA Classification of Vascular Anomalies. Milwaukee, Wi: International Society for the Study of Vascular Anomalies, 2018. Available online. Last accessed June 17, 2020.[PUBMED Abstract]
  2. Wassef M, Blei F, Adams D, et al.: Vascular Anomalies Classification: Recommendations From the International Society for the Study of Vascular Anomalies. Pediatrics 136 (1): e203-14, 2015.[PUBMED Abstract]
  3. Léauté-Labrèze C, Hoeger P, Mazereeuw-Hautier J, et al.: A randomized, controlled trial of oral propranolol in infantile hemangioma. N Engl J Med 372 (8): 735-46, 2015.[PUBMED Abstract]
  4. Adams DM, Trenor CC, Hammill AM, et al.: Efficacy and Safety of Sirolimus in the Treatment of Complicated Vascular Anomalies. Pediatrics 137 (2): e20153257, 2016.[PUBMED Abstract]
  5. Fletcher CDM, Bridge JA, Hogendoorn P, et al., eds.: WHO Classification of Tumours of Soft Tissue and Bone. 4th ed. Lyon, France: IARC Press, 2013.[PUBMED Abstract]
良性腫瘍

良性脈管腫瘍には以下のものがある:

乳児血管腫

発生率および疫学

乳児血管腫(IH)は乳児期に最もよくみられる良性脈管腫瘍であり、乳児の4~5%に生じる。真の発生率は不明である。[ 1 ]これは通常出生時に存在せず、生後3~6週間で診断されることが最も多い。[ 2 ][ 3 ][ 4 ][ 5 ]病変は平均5ヵ月間増殖して安定し、その後数年かけて退縮する。

乳児血管腫は女児、非ヒスパニック系白人患児、および未熟児に多い。多発性血管腫は多胎妊娠の乳児に多い。[ 5 ]乳児血管腫は、母体年齢の高さ、前置胎盤、子癇前症、および他の胎盤異常と関連している。

生物学

ほとんどの乳児血管腫は散発的に発生する。しかし、まれに5番染色体の異常により引き起こされることがあり、常染色体優性形式で生じる。[ 6 ]乳児血管腫の遺伝パターンを評価した研究では、34%の患者が、最も一般的には第一度近親者における乳児血管腫の家族歴を有した。[ 6 ][ 7 ]

最初の血管増殖とその後の血管腫の脈管成分の退縮および線維組織の置換を引き起こす正確な機序は不明である。

血管腫からいくつかの細胞型が単離されている:前駆細胞/幹細胞(HemSC)、内皮細胞(HemEC)、および周皮細胞(HemPericytes)。[ 8 ]HemSCは、増殖中の血管腫細胞に占める割合が小さく、自己複製および多系統分化の能力を有している。これらの細胞は、内皮細胞、脂肪細胞、および周皮細胞へ分化する。HemSCを免疫不全マウスに移植すると、乳児血管腫と同様に、血管腫に似た病変が形成され、その後自然消退する。[ 9 ]これから、乳児血管腫の増殖は、血管新生(既存の血管からの新たな血管の形成)中ではなく、脈管形成(血管芽細胞からの新たな血管の形成)中に生じることが示唆される。[ 9 ]

増殖期のHemECは、丸々として代謝的に活性で、胎児内皮細胞に似ている。乳児血管腫の内皮細胞の評価から、本質的にクローン性であることが示唆される。[ 9 ][ 10 ][ 11 ]

HemPericyteは、脈管構造を取り囲み、増殖期に豊富にみられ、神経グリア抗原2(NG2)、血小板由来増殖因子受容体β(PDGFR-β)、カルポニン、α平滑筋アクチン(SMA)、およびNOTCH3などの周皮細胞および平滑筋細胞のマーカーを発現している。これらの細胞は、血管内皮増殖因子A(VEGF-A)の発現量が多く、アンジオポエチン-1(ANGPT1)の発現量が少なく、増殖率が高く、in vivoでの脈管形成能が高く、増殖抑制能が低いことから、血管新生促進性である。[ 12 ]

主に早期退縮期に肥満細胞が認められる。少数であるが、増殖期にも退縮期終了時にも認められる。これらの役割は不明であるが、基底細胞がん、扁平上皮がん、および黒色腫などの他の皮膚腫瘍で役割を果たしていることが示されている。[ 13 ]

増殖中、VEGF、線維芽細胞増殖因子(FGF)、CD34、CD31、CD133、リンパ管内皮ヒアルロン酸受容体1(LYVE1)、およびインスリン様成長因子2(IGF-2)などの脈管形成促進因子が発現する。[ 14 ][ 15 ][ 16 ][ 17 ]退縮中、乳児血管腫はアポトーシス増加を示す。[ 17 ]この時期には、肥満細胞およびメタロプロテナーゼ濃度の増加、ならびにインターフェロンのアップレギュレーションおよび塩基性FGF(bFGF)の減少も生じる。[ 17 ][ 18 ][ 19 ]増殖期および退縮期全体を通して、乳児血管腫の内皮細胞は、GLUT1および胎盤関連抗原(Fc-γ受容体II、メロシン、Lewis Y抗原)に対して染色陽性を示す特有な表現型を発現する。これらのマーカーは、正常な毛細血管にも、先天性血管腫などの他の脈管腫瘍および脈管奇形にも認められない。胎盤絨毛膜絨毛は、これらの同じマーカーを共有している;しかしながら、血管腫と胎盤絨毛膜絨毛の間に関連性は認められていない。[ 14 ]

血管腫の発生機序では、低酸素が臨床的役割を果たしているとみられる。血管腫と胎盤低酸素の関連性が認められ、胎盤低酸素は、未熟児、多胎妊娠、および胎盤異常で増加する。[ 2 ][ 5 ]増殖性血管腫において低酸素の複数の標的が実証されており[ 20 ][ 21 ]、これにはVEGF-A、GLUT1、およびIGF-2が含まれる。[ 14 ][ 16 ][ 22 ]この仮説から、増殖性血管腫は子宮内で発生した低酸素組織を正常化させるための反応であることが示唆される。

臨床像

ほとんどの乳児血管腫は出生時に存在しないが、毛細血管拡張または皮膚のかすかな変色または色素脱失などの前駆病変がしばしば認められる。この病変は、分娩外傷による挫傷または毛細血管奇形(ポートワイン母斑)と誤解される可能性がある(図1を参照)。[ 23 ][ 24 ]

乳児血管腫を予告する斑点の写真;左の写真は前駆病変(光輪を伴った不鮮明な色合い)を示す。右の写真は増殖後の血管腫(中心がより明るい色合いを帯びてわずかに隆起している)を示す。

画像を拡大する

図1.左の写真は前駆病変(光輪を伴った不鮮明な色合い)を示す。右の写真は増殖後の血管腫(中心がより明るい色合いを帯びてわずかに隆起している)を示す。Credit: Israel Fernandez-Pineda, M.D.

乳児血管腫は真皮に表在する場合、皮下組織に深在する場合、複合する場合、または内臓にみられる場合がある。複合型病変がよく認められる。頭頸部に最も好発するが、身体のあらゆる部位に生じうる。

乳児血管腫は、以下の特徴を示すことがある:

乳児血管腫の皮膚の外観は通常赤-深紅色で、硬く、増殖期では温かい。その後、病変は中心部の色が薄くなり、温かみが減り、柔らかくなる;その後平坦化し、色が消失する。退縮の過程は数年間かかる場合があり、いったん退縮が起こると、再増殖はまれである。成長ホルモンで治療された2人の患者において、退縮後の再増殖が示された。[ 29 ]その後の研究で、成長ホルモン受容体が乳児血管腫細胞で発見された。予備的であるが、この発見により血管腫増殖の病因に対する研究が前進する可能性がある。

毛細血管拡張症、皮膚萎縮症、余剰皮膚、持続的な表層の構成要素など、永続的後遺症が血管腫の退縮後に発生することがある(図2を参照のこと)。184例の血管腫に関するレトロスペクティブ・コホート研究において、重大な後遺症の全発生率は54.9%であった。後遺症は、複合型血管腫、境界が段になっているか、はっきりしている血管腫、表面が丸石状の血管腫では、より一般的である。また、この研究では、血管腫が退縮する平均年齢は3.5歳であることが明らかにされた。[ 30 ]

血管腫における後遺症の種類と進行前と進行後を写真に示す。

画像を拡大する

図2.後遺症の種類の例。A、後遺症なしに退縮した深部血管腫;B、毛細血管拡張のみを残した表在性血管腫;C、皮内を残した混合型血管腫;D、余剰な皮膚を残した混合血管腫; E、線維組織を残した混合血管腫。Reproduced with permission from JAMA Dermatology.2016. 152 (11): 1239–1243. Copyright © (2016) American Medical Association.All rights reserved.

診断的評価および病期評価

乳児血管腫は通常病歴および臨床的外観により診断される。生検が必要となることはまれであり、非定型的外観および/または非定型的病歴および症状が認められる場合にのみ施行される。画像検査は通常不要であるが、比較的深部の病変で皮膚成分を伴わない場合は、典型的なドプラ波特性を示す境界明瞭な低エコー域のhigh flow病変が明らかとなることから、超音波検査が診断に有用である。[ 31 ]さらに、皮膚血管腫が5つ以上ある乳児では、肝血管腫の画像を得るために、肝臓の超音波検査を実施すべきである。[ 32 ]

ほとんど増殖しない、または増殖停止中の乳児血管腫

ほとんど増殖しない、または増殖停止中の乳児血管腫(IH-MAG)は、特徴がほとんど見られないために毛細血管奇形と混同されることがある血管腫の多様体の1つである。これらの血管腫は出生時にほとんどが完全に形成されており、皮膚の色の明るい部分と暗い部分を伴う毛細血管拡張および細静脈を特徴とする(図3を参照のこと)。これらは自然に治まり、病理学的にはGLUT1陽性である。[ 33 ]これらは主に下半身に位置するが、頭頸部領域に存在することもある;これらが分節性である場合は、PHACE症候群と関連している可能性がある。[ 34 ]関連する軟部組織の肥大が小児期を通して持続することがある。[ 35 ]

写真は、患者4における(A)発症時および(B)消退時の乳児血管腫(上段左右の写真)、および患者5における(C)発症時および(D)消退時の乳児血管腫(下段左右の写真)を示す。

画像を拡大する

図3.(A)発症時および(B)消退時の患者4。(C)発症時および(D)消退時の患者5。Ma, E. H., Robertson, S. J., Chow, C. W., and Bekhor, P. S. (2017), Infantile Hemangioma with Minimal or Arrested Growth: Further Observations on Clinical and Histopathologic Findings of this Unique but Underrecognized Entity.Pediatr Dermatol, 34: 64-71. doi:10.1111/pde.13022.許可を得て使用。

気道乳児血管腫

気道乳児血管腫は、通常、あごひげ状の分布の分節性血管腫に関連し、耳介前部の皮膚、下顎、下唇、頤、前頸部のすべてまたは一部を含むことがある。耳鼻咽喉科医は、吸気性喘鳴の徴候が生じる前に、この分布の病変を積極的に評価することが重要である。気道乳児血管腫の発生率は、あごひげ部の病変の面積が増えるに従って増加する。[ 36 ]気道乳児血管腫は皮膚病変を伴わずに発生することもある。Children's Hospital of PittsburghでのVascular Anomaly Databaseのレトロスペクティブ研究により、乳児血管腫761例が解析された。13人の患者(1.7%)が声門下血管腫を有した;これら13人の患者のうち、4人の患者(30%)があごひげ状の分布を有し、2人の患者(15%)が皮膚血管腫を有し、7人の患者(55%)は皮膚病変を有さなかった。[ 37 ](気道乳児血管腫の治療に関する情報については、本要約のプロプラノロール療法のセクションを参照のこと。)

血管腫の眼科的病変

眼窩周囲血管腫は視覚障害を引き起こしうる。[ 38 ]眼窩周囲血管腫は通常、上眼瞼中央部の血管腫とともに発生するが、眼周囲の十分に大きな血管腫はいずれも角膜をゆがめたり、視線を遮ったりする可能性がある。こうした病変は眼窩に進展し、ごく限られた皮膚症状で眼球突出や眼球偏位を引き起こすことがあるため、臨床医は皮下の眼周囲血管腫に留意すべきである。こうした病変に伴う問題には、増殖する血管腫の直接圧迫による乱視、下垂、眼球突出、および斜視が挙げられる。小児における回避可能な失明の主因の1つは、血管腫による閉塞で生じた刺激遮断弱視である。すべての眼窩周囲血管腫または潜在的な視力障害の可能性がある血管腫は、眼科的評価を受けるべきである。

乳児血管腫は結膜に発生することがある(図4を参照)。これらの血管腫は、他の眼科的異常を伴うことがあり、経口または外用β遮断薬により治療される。[ 39 ]

結膜に及ぶ異なる種類の乳児血管腫を示す写真。

画像を拡大する

図4.結膜に及ぶ乳児血管腫で提案されている分類Theiler M, Baselga E, Gerth-Kahlert C, et al.Infantile hemangiomas with conjunctival involvement: An underreported occurrence.Pediatr Dermatol. 2017;34:681-685. https://doi.org/10.1111/pde.13305 Copyright © 2017 John Wiley & Sons, Inc.

乳児血管腫と関連する症候群

乳児血管腫に関連する症候群には以下のものがある:

多発性血管腫

5つを超える乳児血管腫を認める乳児については内臓血管腫の有無を評価する必要がある。最も多い病変部位は肝臓であり、複数またはびまん性の病変が認められることがある。[ 65 ][ 66 ]これらの病変はしばしば無症候性であるが、少数の症例で、血管腫細胞によるヨードチロニンデヨージナーゼの発現のために、大型血管の短絡に続発する心不全、コンパートメント症候群、または著明な甲状腺機能低下症などの症状が生じることがある。[ 67 ]複数またはびまん性の肝血管腫が皮膚病変を伴わずに生じることがある。(詳しい情報については、本要約の肝臓の良性脈管腫瘍のセクションを参照のこと。)内臓血管腫で生じうる他のまれな合併症として、特定の罹患臓器により、腫瘤による影響を原因とする消化管出血、閉塞性黄疸、およびCNSの後遺症がある。

乳児血管腫の治療

血管腫患者の治療決定は、病変の大きさ、血管腫の種類、部位、合併症の存在またはリスク、瘢痕または外観損傷の可能性、患者の年齢、および血管腫の増殖段階などのいくつかの因子に基づく。治療決定は患者ごとに個別化し、治療のリスクとベネフィットの注意深い検討が重要である。

米国小児科学会が臨床診療ガイドラインを公表している。複雑な乳児血管腫では、医学的合併症および永続的な外観損傷を防止するため、早期の治療介入が不可欠であることが指摘された。介入の実施時期は、生後1~3ヵ月が最適であると指摘された。低リスク vs 高リスクの乳児血管腫のトリアージのために写真が用いられており[ 68 ]、血管腫専門医への早期照会をプライマリケア医に促すためにスコアリングシステムが使用されている。[ 69 ]本ガイドラインでは、血管腫の管理およびケアの経験が豊富で、リスク層別化および治療法選択肢の知識を有する医師として血管腫専門医が規定された。これらの医療提供チームは、皮膚科、血液科/腫瘍科、小児科、形成外科、一般外科、耳鼻咽喉科、および眼科の領域における専門医から構成される。[ 70 ]

乳児血管腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. プロプラノロール療法
  2. 選択的β遮断薬療法
  3. コルチコステロイド療法
  4. パルス色素レーザー療法。通常は潰瘍形成がみられる乳児血管腫および増殖期後の毛細血管拡張などの残遺病変に対して確保されている。[ 71 ]パルス色素レーザー療法は、潰瘍を形成した乳児血管腫による疼痛に有用である。乳児血管腫に対するパルス色素レーザー療法の初期治療としての使用には賛否両論がある。
  5. 切除術。新しい内科的治療法の登場により、手術の使用は潰瘍形成した病変、残遺病変、視覚を妨げる大きな眼周囲病変、および内科的治療に反応せず外見に影響する顔面の病変にのみ用いられる。[ 72 ]
  6. 外用β遮断薬療法
  7. 複雑な血管腫に対する併用療法

プロプラノロール療法

非選択的β遮断薬であるプロプラノロールは、乳児血管腫に対する第一選択治療である。潜在的な作用機序には血管収縮および/またはVEGFとbFGFの発現低下によるアポトーシスの発生がある。[ 73 ][ 74 ]具体的な作用機序については現在研究中である。2件の研究から、血管腫に対するプロプラノロールの効果は、β遮断に後続するものではなく、SOX18の阻害またはANGPT2のような他の遺伝子のダウンレギュレーションを通して、内皮細胞のマーカーを阻害するプロプラノロールのR+鏡像異性体の能力に関連している可能性が示唆された。[ 75 ][ 76 ]

プロプラノロールの使用は欧州において心臓の問題について治療を受けた2人の乳児で初めて報告された。血管腫の色の変化、軟化、および縮小が示された。その後、1件のランダム化比較試験の結果が報告されている。[ 77 ]2014年に米国食品医薬品局(FDA)は、増殖性乳児血管腫の治療に対する薬剤として塩酸プロプラノロールを承認した。

プロプラノロールの効力および安全性について、他にも多くの報告が発表されている。[ 78 ][ 79 ][ 80 ][ 81 ][ 82 ]治療に対する無反応はまれである。プロプラノロール療法は通常、増殖期に用いられるが、生後12ヵ月以上の乳児血管腫患者に有効性が示されている。[ 83 ]

証拠(プロプラノロール療法):

  1. 1件の大規模企業主導型ランダム化試験において、1.5cm以上の増殖性乳児血管腫を生じた生後5週~5ヵ月の乳児456人がプラセボまたはプロプラノロール(1mg/kg/日または3mg/kg/日)のいずれかの投与を3ヵ月または6ヵ月間受けた。24週間の試験治療を完了した最初の188人の患児の中間解析後、3mg/kg/日で6ヵ月間のレジメンが最終効力解析用に選択された。[ 77 ][証拠レベル:1iDiv]
  2. 乳児血管腫の患児635人において、2mg/kg/日投与後の全奏効率は91%であり、大半の患児が退縮を示し、副作用が認められたのはわずか2%であり、いずれも重度ではなかった。[ 82 ][証拠レベル:3iiiDiv]
  3. 61件の研究から5,130人の患者を評価した1件のメタアナリシスにより、プロプラノロールは乳児血管腫に対する他の治療よりも有効かつ安全であると結論付けられた。[ 84 ]
  4. 気道乳児血管腫の病変はまれである;したがって、プロスペクティブ研究は限られている。61人の患者を対象にしたメタアナリシスでは、これらの患者において比較的高用量(3mg/kg/日)のプロプラノロールを用いる用量増加戦略により治療失敗の減少傾向が示された。この解析ではまた、分節性気道血管腫患者におけるステロイドとプロプラノロールの同時併用では効力が低下する可能性が示唆されたが、ステロイドによる以前の治療では有害な影響は認められなかった。[ 85 ]これらの所見を確認するには、追加のプロスペクティブ研究が必要である。

乳児血管腫患者を対象とした経口プロプラノロールのランダム化比較試験がFDA承認に結び付いた後、数人の専門医によるコンセンサス委員会の推奨に、FDAおよび欧州医薬品庁による推奨を含めることが報告されている。[ 86 ][ 87 ][ 88 ]

1つの論文では、プロプラノロールを外来で投与した場合の安全性について評価し、モニタリングの必要性について評価した。この研究では、診療所へ1,148回来院した患者783人が評価された。症状を伴う徐脈または高血圧は認められなかった。血圧の評価は信頼できなかった。以上の結果から、標準リスクの乳児血管腫患者に外来評価は必要ない可能性が示唆された。[ 89 ]

コンセンサス委員会の推奨には、以下のものがある:[ 86 ][ 88 ][ 90 ]

選択的β遮断薬療法

プロプラノロールの非選択的性質および脂溶性の性質に加えて血液脳関門を通過できる能力により、乳児血管腫の治療には他のβ遮断薬も使用されている。2件の小規模比較研究では、プロプラノロールおよびアテノロールの間に効力の違いは認められなかった。[ 99 ][ 100 ]ナドロールを使用した1件のレトロスペクティブ研究でも同様の結果が認められた。[ 101 ]アテノロールで治療された乳児76人のプロスペクティブ研究で、プロプラノロールと同様の効力および安全性が示された。[ 102 ][証拠レベル:3iiDiv]これらの薬物の毒性とプロプラノロールの毒性との差を評価するには、追加の研究が必要である。

選択的β遮断薬が多くなるほど副作用が減ることが一部で示唆されている。[ 103 ]ある研究で、抗βアドレナリン作動性のL(-)鏡像異性体より、むしろ医薬品合成に適用されるプロプラノロールのR(+)鏡像異性体が乳児血管腫に対する治療効果をもたらす可能性が示唆されている。[ 75 ][ 76 ]

コルチコステロイド療法

プロプラノロールの前には、コルチコステロイドが乳児血管腫に対する第一選択治療であった。コルチコステロイドは1950年代末期に最初に使用されたが、米国FDAには承認されなかった。コルチコステロイド療法はステロイドの急性および長期的副作用(消化管過敏、免疫抑制、副腎皮質機能抑制、クッシング徴候、および成長阻害)のために、あまり使用されなくなった。

コルチコステロイド(プレドニゾンまたはメチルプレドニゾロン)は、β遮断薬療法が禁忌である場合またはβ遮断薬療法を開始している間の初期治療として用いられる。[ 104 ]

外用β遮断薬療法

外用β遮断薬は主として、観察の代替として小さい、限局性、表在性血管腫の治療に用いられる。これらはまた、合併症を伴う血管腫において全身療法と併用で、または全身療法を次第に減らしていく際に血管腫のリバウンドを回避するために用いられている。[ 105 ][ 106 ][ 107 ]外用β遮断薬に関しても、プロプラノロールで前述したものと同じ注意事項(併存症および家族歴の評価)に従うべきである。チモロールの体内吸収(血漿および尿)はさまざまであり、最近の病歴および身体診察に加えて、心臓、肺、および内分泌に問題がないか、事前スクリーニングが不可欠である。潰瘍性および深部血管腫に対しては、チモロールの血漿濃度がより高くなる場合があることから、慎重投与が必要である。[ 108 ][ 109 ]

使用される外用チモロールは0.5%ゲル形成性溶液の点眼薬である。安定した効果が得られるまで、血管腫に対して一滴を1日2回適用する。

この治療では副作用が限定されるが、月経後年齢が44週未満で、治療開始時の体重が2,500g未満の乳児では、徐脈、低血圧、無呼吸、低体温などの有害事象のリスクが生じる場合がある。[ 109 ][ 110 ]乳児血管腫の早産低出生体重児では、外用チモロールによる治療開始時および治療中における体温、血圧、および心拍数の緊密なモニタリングが必要である。

証拠(外用β遮断薬療法):

  1. 1件の多施設レトロスペクティブ・コホート研究において、主に表在性血管腫が見られる小児731人が0.5%の外用チモロール、1日2回で治療された。92%の患者が色味の有意な改善を示し、77%の患者が大きさ、範囲、容積における改善を示した。外用チモロールは、忍容性がおおむね良好である。しかしながら、安全性に関するデータは限られている。[ 107 ]

合併症を伴う血管腫に対する併用療法

機能障害または臓器障害が認められるような合併症を伴う病変では治療開始時に併用療法が検討されるか、血管腫のリバウンドという再増殖を防止するために全身療法終了時に併用療法が用いられる。これらのレジメンの効力および安全性について、さらなる研究が必要である。

証拠(合併症を伴う血管腫に対する併用療法):

  1. プロプラノロールおよび2週間のステロイド療法とプロプラノロール単独とを比較した1件のプロスペクティブ・ランダム化研究では、2、4、8週目に血管腫の大きさは減少したが、6ヵ月ではサイズに統計的有意差は認められなかった。[ 111 ]
  2. チモロールおよびプロプラノロールの併用とプロプラノロール単独を比較した1件のプロスペクティブ・ランダム化研究では、チモロール群において乳児血管腫の色味の低下が報告されたが、2つの治療群間で乳児血管腫の全般的な大きさに差は認められなかった。[ 112 ]
  3. 経口プロプラノロールと組み合わせたチモロールの局所療法が使用されている。[ 113 ][ 114 ][証拠レベル:3iiDiv]

乳児血管腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も、入手することができる。

先天性血管腫

先天性血管腫は子宮内で増殖する良性脈管腫瘍である。この病変の発達は出生時には完結している。組織学的には、乳児血管腫とは異なり、これらの病変はGLUT1陰性である。通常は皮膚に生じるが、内臓で見つかることもある。合併症には出血、一過性の心不全、および一過性の凝固障害がある。[ 115 ]

これらの病変に精通していない臨床医にとって、先天性血管腫は診断が困難な場合がある。診断基準としては、出生時に十分に形成されている紫斑状の病変が挙げられ、病変周囲に頻繁に光輪を伴い、超音波画像検査ではhigh flowが示される。診断には、経時的な大きさの低下または安定の観察が必須である。これらの病変は、腫瘍内に出血しない限り、拡大することはない。

GNAQおよびGNA11の活性化体細胞変異が、先天性血管腫に関連していることが明らかにされている。[ 116 ]診断および病態生理学の助けとなる可能性があるため、これらの所見の意義を評価するための追加の研究が必要である。

先天性血管腫は以下の3つのタイプに分けられる:

肝臓の良性脈管腫瘍

文献では、肝血管腫は通常、肝血管内皮腫に分類されるが、これは広い分類であり、現在では使用されていない。これらの腫瘍はその臨床的特徴および放射線学的評価に従って分類される。

病変は通常以下の3つのカテゴリーに分けられる:[ 66 ]

MRIで、肝血管腫はT2画像で高信号およびT1画像で低信号であり、造影後画像では早期の末梢造影および最終的なびまん性造影が示される。[ 66 ]

限局性脈管病変(先天性血管腫)

肝臓の限局性病変は通常、先天性血管腫(RICHまたはNICH)である(図7を参照のこと)。RICHは、心不全および軽度から中等度の凝固障害の症状を伴って発現することがあるが、典型的に出産前の超音波検査により、または新生児期の無症候性腫瘤として検出される。

限局性脈管病変に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 支持療法による管理。ほとんどの病変は無症候性で、超音波検査を用いて退縮中のモニタリングが可能である。
  2. うっ血性心不全に対する治療に反応を示さない重度の症候性シャントに対しては、塞栓術を考慮する。これらの手技は、脈管奇形について専門知識を有するIVR専門医が施行する必要がある。[ 125 ]
  3. 手術。支持療法による管理または放射線学的介入に反応しない症候性の大きな先天性肝限局性血管腫患者は、外科的切除の候補となりうる。これはまれな状況であり、脈管奇形の集学的チームによる評価が必要である。[ 126 ]

これらの病変に対して有効な治療法と証明された薬物はなく、乳児は退縮が始まるまでのこの最初の期間中、支持療法を受ける必要がある。[ 66 ]これらの病変は出生前に診断されることがある。まれな状況で、ステロイドなどの薬物による母体の治療が有効なようであったが、自然退縮によるものであった可能性が高い。[ 127 ]

単一の肝病変(肝内先天性血管腫)のMRI画像。

画像を拡大する

図7.単一の肝病変(肝内先天性血管腫)。先天性血管腫のMRI画像。肝内先天性血管腫に典型的な中心部の増強に注目すること。Credit: Denise Adams, M.D.

多発性肝病変(乳児血管腫)

多病巣性肝病変は乳児血管腫である。多病巣性病変は、患児に症状がなく、典型的に皮膚血管腫と同じ増殖および退縮の経過を辿る場合は、治療の必要がない場合がある。[ 66 ]これらの病変は綿密にモニタリングされ、増殖が認められれば、プロプラノロール療法を検討すべきである。プロプラノロールが必要な場合、最大2mg/kg/日の用量が有効である。

びまん性肝病変(乳児血管腫)

びまん性肝病変はきわめて重篤である(図8を参照のこと)。合併症には、ヨードチロニンデヨージナーゼの発現により引き起こされる甲状腺機能低下症、高拍出性またはうっ血性心不全、および腹部コンパートメント症候群がある。[ 65 ][ 66 ][ 128 ][ 129 ]

びまん性肝病変のCT画像。

画像を拡大する

図8.CTで古典的像を示すびまん性肝病変。造影初期の辺縁部の増強に注目すること。Credit: Denise Adams, M.D.

びまん性肝病変に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. プロプラノロール:β遮断薬は肝臓のびまん性および一部の多病巣性乳児血管腫の治療法として最も一般的なものである。2~3mg/kg/日の治療用量が適応とされる。[ 77 ]
  2. 甲状腺ホルモン補充療法:甲状腺機能低下症と診断されたら、甲状腺ホルモン補充療法を積極的に実施しなければならない;腫瘍によりホルモンが積極的に消費されることで、欠乏症が引き起こされるため、高用量のホルモンを用いた治療が必要になる場合がある。[ 67 ]
  3. 化学療法:ステロイド、シクロホスファミド、およびビンクリスチンがびまん性乳児肝血管腫の治療に使用されている。[ 66 ][ 130 ][ 131 ]
  4. 移植:患者が内科的管理に反応しない場合は、移植が適応となることがある。[ 132 ]多臓器不全で重度のびまん性の病変が認められる患者で、有効な薬理学的療法の時間が不十分な場合に対してのみ移植が考慮される。

びまん性乳児肝血管腫の患児における悪性腫瘍について散発的な報告がある。[ 133 ]全症例が良性病変から悪性の表現型への転換であったかどうかは不明である;しかしながら、病変が標準治療に反応しない場合は、生検を考慮すべきである。このような患児に肝臓の超音波検査により長期的なモニタリングが必要かどうかを判断するには、さらなる評価およびコンセンサスが必要である。(詳しい情報については、本要約の軟部組織の血管肉腫のセクションを参照のこと。)

肝血管病変の鑑別診断には常に肝悪性腫瘍が含まれる;したがって、最初の臨床検査にはα-フェトプロテイン(AFP)を含めるべきである。すべての新生児でAFPは非常に高いが、数ヵ月で急速に低下して正常値に達する。AFP値は急速に低下するはずであるが、そうならない場合またはAFPが増加傾向を示す場合は、肝芽腫の懸念を抱くべきである。血管腫でAFP上昇について検討したプロスペクティブ研究はない。[ 134 ][ 135 ]うっ血性心不全の新生児における血管過多の肝芽腫は、乳児血管腫と間違われることがある。鑑別診断における他の腫瘍としては、血管肉腫、転移性神経芽腫、および間葉性過誤腫が挙げられる。診断についての疑問が生じた場合は、生検が推奨されるが、手技により出血するリスクがある。[ 136 ]

紡錘細胞血管腫

臨床像

最初は紡錘細胞血管内皮腫と呼ばれていた紡錘細胞血管腫は、しばしば小児および成人の四肢遠位部に生じる表在性(皮膚および皮下組織)の疼痛を伴う病変として生じる。[ 137 ][ 138 ]この腫瘍は赤褐色または青みがかった病変として生じ、単一の結節として始まり、数年かけて多病巣性の疼痛を伴う病変に成長することがある。この病変は、Maffucci症候群(軟骨性腫瘍である内軟骨腫を伴う皮膚の紡錘細胞血管腫)およびKlippel-Trénaunay症候群(毛細血管/リンパ管/静脈奇形)、全身性リンパ管奇形、リンパ浮腫、ならびに器質性血栓症で認められることがある。[ 139 ][ 140 ]Maffucci症候群で、紡錘細胞血管腫はIDH1またはIDH2の変異と関連している。[ 141 ]

このような腫瘍は境界明瞭で、ときに静脈結石を含み、海綿状血管腔と結節性紡錘細胞増殖領域の交互の繰り返しからなる。紡錘細胞血管腫のかなりの割合は完全に血管内である。腫瘍を含む血管は異常であり、腫瘍塊から離れた血管も同様である。[ 139 ][ 140 ]

紡錘細胞血管腫の治療

紡錘細胞血管腫については、臨床試験での研究が行われていないことから、標準治療法は存在しない。外科的切除により通常治癒が得られるが、再発リスクが存在する。[ 139 ][ 140 ]

類上皮血管腫

臨床像

類上皮血管腫(EH)は通常、皮膚および皮下組織に生じる良性病変であるが、限局性および多病巣性病変を伴って骨などの他の領域に生じることもある。[ 139 ][ 142 ]類上皮血管腫は、局所外傷に関連していたり、妊娠中に生じたりすることから、反応性のプロセスである場合がある。患者は通常局所腫脹および患部の疼痛を呈する。骨では、長管骨の骨幹端および骨幹を冒す境界明瞭な溶解性病変として生じる。[ 139 ][ 143 ]この腫瘍は溶解性および硬化性の骨破壊の混合パターンを示すことがある。

病理学的評価では、好酸球性、空胞化細胞質および大きな楕円形、溝のある、および分葉状の核を伴う小内径の毛細血管を有する。内皮細胞は丸々として、成熟した十分に形成された血管で、豊富な細胞質内の複数の類上皮内皮細胞に囲まれている。内皮細胞は細胞異型および細胞分裂能を示さない。[ 139 ][ 142 ][ 143 ][ 144 ]類上皮血管腫の58症例のうち29%で、皮膚、軟部組織、および頭頸部と比較して、類上皮血管腫細胞および骨内病変に多くみられるFOS遺伝子再構成が認められることが明らかになった。この遺伝子異常は、類上皮血管腫と他の悪性類上皮血管腫瘍の鑑別に有用な可能性がある。[ 144 ]

単一施設の報告で、1999年から2017年に診断された類上皮血管腫患者11人(年齢中央値、14.4歳)がレビューされた。病変の発生部位は、下肢(5人の患者)、頭蓋(3人の患者)、骨盤(2人の患者)、および脊椎(1人の患者)であった。5人の患者が多発性病変を有した。患者は限局した疼痛および脳神経損傷などの神経学的症状を呈した。明らかな細胞学的異型は認められず、内皮細胞はCD31およびERGについて陽性で、サイトケラチンおよびCAMPTA1について陰性であった。追跡期間中央値は1.5年であった。手術、血管内塞栓術、凍結アブレーション、内科的管理など、さまざまな治療法が用いられた。1人の患者がシロリムスを投与され、別の患者はインターフェロンを投与された;両患者の病変は追跡の最初の1年以内に退縮した。2歳半の最も若い患者は頭蓋に多発性病変を有していたが、治療なしに1年後までに部分的に退縮した。[ 145 ]

類上皮血管腫の治療

類上皮血管腫については、臨床試験での研究が行われていないことから、標準治療法は存在しない。治療は掻爬、硬化療法、および切除、またはまれに放射線療法からなる。[ 139 ][ 143 ]

化膿性肉芽腫(小葉状毛細血管腫)

臨床像

化膿性肉芽腫(PG)は、小葉状毛細血管腫として知られ、乳児期を含むあらゆる年齢で生じる良性の反応性病変であるが、より年齢の高い小児および若年成人に最も一般的にみられる。化膿性肉芽腫は、単発性または多発性病変として生じる。[ 146 ][ 147 ][ 148 ][ 149 ]これらの病変は、外傷部位、または毛細血管奇形および動静脈奇形内に自然発症的に生じることがある。化膿性肉芽腫は経口避妊薬およびレチノイドなどの薬物とも関連付けられている。大半は孤立性増殖として生じるが、多発性(集合性)またはまれに播種性病変が報告されている。[ 150 ]このような病変は小さいまたは大きな、平滑なまたは分葉状の血管結節として生じ、急速に、ときには数週間から数ヵ月で成長することがあり、過度に出血する傾向がある。これらの病変は通常皮膚にみられるが、深在性/皮下化膿性肉芽腫が報告されており、他の血管病変に似ている。[ 151 ]

化膿性肉芽腫は、毛細血管奇形と関連している可能性がある。毛細血管奇形と関連する化膿性肉芽腫および散発性の化膿性肉芽腫の発生機序は不明である。毛細血管奇形から生じた化膿性肉芽腫の患者10人について検討した研究で、BRAF c.1799T>A変異が8人、NRAS c.182A>G変異が1人、GNAQ c.548G>A変異が1人に認められた。このGNAQ変異は、基礎にある毛細血管奇形でも認められた。毛細血管奇形がみられない化膿性肉芽腫の患者25人では、BRAF c.1799T>A変異が3人、KRAS c.37G>C変異が1人であった。以上の遺伝子所見は、この良性の脈管腫瘍に対する将来の治療法に役立つ。[ 152 ]

組織学的には、これらの病変は線維粘液性間質により小葉に分割された丸々とした内皮細胞を持つ毛細血管および細静脈からなる。一部の未治療の病変は最終的に萎縮して線維腫性となり、徐々に退縮する。

化膿性肉芽腫の治療

再発率が最も低い(約3%)治療法は、全層切除であるが[ 153 ]、掻爬術、レーザー光凝固術、または凍結療法も使用できる。[ 154 ]角結膜の後天性化膿性肉芽腫患者4人を対象にした小規模ケースシリーズでは、患者が0.5%の外用チモロール、1日2回、21日間で治療された。全症例で、再発なしの完全解消が少なくとも3ヵ月間得られた。これらの所見を確認するには、さらなる研究が必要である。[ 155 ]化膿性肉芽腫で、閉鎖とともに外用1%プロプラノロール軟膏による治療を受けた患者22人を対象とした研究で、患者の59%が完全奏効(平均、66日)に達し、患者の18%が安定し、患者の22%で治療効果がみられなかったことが明らかにされた。[ 156 ]この研究では、皮膚毒性のみが評価された。著者らは、プロプラノロール製剤の浸透度に関してコメントせず、低血糖症などの副作用および心拍数または血圧への影響の安全性評価も含めなかった。

血管線維腫

臨床像

血管線維腫は小児集団におけるまれな良性新生物である。典型的には、結節性硬化症と関連する皮膚病変であり、顔面に赤色の丘疹として生じる。

血管線維腫の治療

腫瘍の切除、レーザー治療、およびシロリムスなどの外用治療が用いられている。[ 157 ][ 158 ][ 159 ]

シロリムス・ゲルのプロスペクティブ・ランダム化プラセボ対照試験で、シロリムス投与群に割り付けられた患者の60%で有意な改善が示された。[ 160 ]2つ目のプロスペクティブ多施設共同ランダム化二重盲検溶媒対照研究は、月1回の診療所へ来院を6回行うもので、結節性硬化症複合体に関連する顔面の血管線維腫患者179人を登録した。[ 161 ]この研究でも、30g当たり0.3g(1%)のラパマイシンを含む局所製剤による治療を受けた患者で統計的かつ臨床的に有意な改善が示された。

若年性鼻咽腔血管線維腫

臨床像

若年性鼻咽腔血管線維腫(JNA)は、すべての頭頸部腫瘍の0.5%を占める。[ 162 ]若年性鼻咽腔血管線維腫は古典的に脈管腫瘍に含まれていなかったが、これらの腫瘍は組織学的に脈管腫瘍であるとみられ、血管内皮マーカーのCD31に加えて、VEGFAおよびVEGFR1が細胞に発現している。若年性鼻咽腔血管線維腫は、良性とみられる組織型であるにもかかわらず、局所破壊的となり、鼻腔から鼻咽腔、副鼻腔、眼窩頭蓋底に浸潤し、頭蓋内進展を来すことがある。一部の文献で、若年性鼻咽腔血管線維腫に対するホルモンの影響が、関わる分子的機序に重点を置いて、示唆されている。[ 163 ][ 164 ]

若年性鼻咽腔血管線維腫の治療

外科的切除が選択すべき治療法だが、病変の範囲により困難となる場合がある。若年性鼻咽腔血管線維腫についての単一施設でのレトロスペクティブ・レビューで、外側進展を来した患者37人が同定された。[ 165 ]翼口蓋窩への前外側進展が36人(97%)で生じており、さらに20人(54%)で側頭下窩まで進展していた。16人(43%)では、後外側進展が認められている(翼状突起の後方および/またはその内外側板間)。再発率は29.7%(37人中11人)であった。前および/または後外側進展を生じた患者における再発率は、前外側進展のみを生じた患者より有意に高かった。

若年性鼻咽腔血管線維腫は放射線療法、化学療法、インターフェロンアルファ療法、シロリムスにより治療されることもある。[ 166 ][ 167 ][ 168 ][ 169 ][ 170 ]

参考文献
  1. Kilcline C, Frieden IJ: Infantile hemangiomas: how common are they? A systematic review of the medical literature. Pediatr Dermatol 25 (2): 168-73, 2008 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]
  2. Munden A, Butschek R, Tom WL, et al.: Prospective study of infantile haemangiomas: incidence, clinical characteristics and association with placental anomalies. Br J Dermatol 170 (4): 907-13, 2014.[PUBMED Abstract]
  3. Darrow DH, Greene AK, Mancini AJ, et al.: Diagnosis and Management of Infantile Hemangioma. Pediatrics 136 (4): e1060-104, 2015.[PUBMED Abstract]
  4. Darrow DH, Greene AK, Mancini AJ, et al.: Diagnosis and Management of Infantile Hemangioma: Executive Summary. Pediatrics 136 (4): 786-91, 2015.[PUBMED Abstract]
  5. Haggstrom AN, Drolet BA, Baselga E, et al.: Prospective study of infantile hemangiomas: demographic, prenatal, and perinatal characteristics. J Pediatr 150 (3): 291-4, 2007.[PUBMED Abstract]
  6. Blei F, Walter J, Orlow SJ, et al.: Familial segregation of hemangiomas and vascular malformations as an autosomal dominant trait. Arch Dermatol 134 (6): 718-22, 1998.[PUBMED Abstract]
  7. Castrén E, Salminen P, Vikkula M, et al.: Inheritance Patterns of Infantile Hemangioma. Pediatrics 138 (5): , 2016.[PUBMED Abstract]
  8. Greenberger S, Bischoff J: Pathogenesis of infantile haemangioma. Br J Dermatol 169 (1): 12-9, 2013.[PUBMED Abstract]
  9. Khan ZA, Boscolo E, Picard A, et al.: Multipotential stem cells recapitulate human infantile hemangioma in immunodeficient mice. J Clin Invest 118 (7): 2592-9, 2008.[PUBMED Abstract]
  10. Boye E, Yu Y, Paranya G, et al.: Clonality and altered behavior of endothelial cells from hemangiomas. J Clin Invest 107 (6): 745-52, 2001.[PUBMED Abstract]
  11. Yu Y, Flint AF, Mulliken JB, et al.: Endothelial progenitor cells in infantile hemangioma. Blood 103 (4): 1373-5, 2004.[PUBMED Abstract]
  12. Boscolo E, Mulliken JB, Bischoff J: Pericytes from infantile hemangioma display proangiogenic properties and dysregulated angiopoietin-1. Arterioscler Thromb Vasc Biol 33 (3): 501-9, 2013.[PUBMED Abstract]
  13. Biswas A, Richards JE, Massaro J, et al.: Mast cells in cutaneous tumors: innocent bystander or maestro conductor? Int J Dermatol 53 (7): 806-11, 2014.[PUBMED Abstract]
  14. Barnés CM, Huang S, Kaipainen A, et al.: Evidence by molecular profiling for a placental origin of infantile hemangioma. Proc Natl Acad Sci U S A 102 (52): 19097-102, 2005.[PUBMED Abstract]
  15. Walter JW, North PE, Waner M, et al.: Somatic mutation of vascular endothelial growth factor receptors in juvenile hemangioma. Genes Chromosomes Cancer 33 (3): 295-303, 2002.[PUBMED Abstract]
  16. Ritter MR, Dorrell MI, Edmonds J, et al.: Insulin-like growth factor 2 and potential regulators of hemangioma growth and involution identified by large-scale expression analysis. Proc Natl Acad Sci U S A 99 (11): 7455-60, 2002.[PUBMED Abstract]
  17. Takahashi K, Mulliken JB, Kozakewich HP, et al.: Cellular markers that distinguish the phases of hemangioma during infancy and childhood. J Clin Invest 93 (6): 2357-64, 1994.[PUBMED Abstract]
  18. Ritter MR, Reinisch J, Friedlander SF, et al.: Myeloid cells in infantile hemangioma. Am J Pathol 168 (2): 621-8, 2006.[PUBMED Abstract]
  19. Bielenberg DR, Bucana CD, Sanchez R, et al.: Progressive growth of infantile cutaneous hemangiomas is directly correlated with hyperplasia and angiogenesis of adjacent epidermis and inversely correlated with expression of the endogenous angiogenesis inhibitor, IFN-beta. Int J Oncol 14 (3): 401-8, 1999.[PUBMED Abstract]
  20. Colonna V, Resta L, Napoli A, et al.: Placental hypoxia and neonatal haemangioma: clinical and histological observations. Br J Dermatol 162 (1): 208-9, 2010.[PUBMED Abstract]
  21. de Jong S, Itinteang T, Withers AH, et al.: Does hypoxia play a role in infantile hemangioma? Arch Dermatol Res 308 (4): 219-27, 2016.[PUBMED Abstract]
  22. North PE, Waner M, Mizeracki A, et al.: A unique microvascular phenotype shared by juvenile hemangiomas and human placenta. Arch Dermatol 137 (5): 559-70, 2001.[PUBMED Abstract]
  23. Chang LC, Haggstrom AN, Drolet BA, et al.: Growth characteristics of infantile hemangiomas: implications for management. Pediatrics 122 (2): 360-7, 2008.[PUBMED Abstract]
  24. Tollefson MM, Frieden IJ: Early growth of infantile hemangiomas: what parents' photographs tell us. Pediatrics 130 (2): e314-20, 2012.[PUBMED Abstract]
  25. Haggstrom AN, Lammer EJ, Schneider RA, et al.: Patterns of infantile hemangiomas: new clues to hemangioma pathogenesis and embryonic facial development. Pediatrics 117 (3): 698-703, 2006.[PUBMED Abstract]
  26. Waner M, North PE, Scherer KA, et al.: The nonrandom distribution of facial hemangiomas. Arch Dermatol 139 (7): 869-75, 2003.[PUBMED Abstract]
  27. Chiller KG, Passaro D, Frieden IJ: Hemangiomas of infancy: clinical characteristics, morphologic subtypes, and their relationship to race, ethnicity, and sex. Arch Dermatol 138 (12): 1567-76, 2002.[PUBMED Abstract]
  28. Metry DW, Garzon MC, Drolet BA, et al.: PHACE syndrome: current knowledge, future directions. Pediatr Dermatol 26 (4): 381-98, 2009 Jul-Aug.[PUBMED Abstract]
  29. Munabi NC, Tan QK, Garzon MC, et al.: Growth Hormone Induces Recurrence of Infantile Hemangiomas After Apparent Involution: Evidence of Growth Hormone Receptors in Infantile Hemangioma. Pediatr Dermatol 32 (4): 539-43, 2015 Jul-Aug.[PUBMED Abstract]
  30. Baselga E, Roe E, Coulie J, et al.: Risk Factors for Degree and Type of Sequelae After Involution of Untreated Hemangiomas of Infancy. JAMA Dermatol 152 (11): 1239-1243, 2016.[PUBMED Abstract]
  31. Dubois J, Patriquin HB, Garel L, et al.: Soft-tissue hemangiomas in infants and children: diagnosis using Doppler sonography. AJR Am J Roentgenol 171 (1): 247-52, 1998.[PUBMED Abstract]
  32. Horii KA, Drolet BA, Frieden IJ, et al.: Prospective study of the frequency of hepatic hemangiomas in infants with multiple cutaneous infantile hemangiomas. Pediatr Dermatol 28 (3): 245-53, 2011 May-Jun.[PUBMED Abstract]
  33. Ma EH, Robertson SJ, Chow CW, et al.: Infantile Hemangioma with Minimal or Arrested Growth: Further Observations on Clinical and Histopathologic Findings of this Unique but Underrecognized Entity. Pediatr Dermatol 34 (1): 64-71, 2017.[PUBMED Abstract]
  34. Valdivielso-Ramos M, Torrelo A, Martin-Santiago A, et al.: Infantile hemangioma with minimal or arrested growth as the skin manifestation of PHACE syndrome. Pediatr Dermatol 35 (5): 622-627, 2018.[PUBMED Abstract]
  35. Planas-Ciudad S, Roé Crespo E, Sánchez-Carpintero I, et al.: Infantile hemangiomas with minimal or arrested growth associated with soft tissue hypertrophy: a case series of 10 patients. J Eur Acad Dermatol Venereol 31 (11): 1924-1929, 2017.[PUBMED Abstract]
  36. Elluru RG, Friess MR, Richter GT, et al.: Multicenter Evaluation of the Effectiveness of Systemic Propranolol in the Treatment of Airway Hemangiomas. Otolaryngol Head Neck Surg 153 (3): 452-60, 2015.[PUBMED Abstract]
  37. McCormick AA, Tarchichi T, Azbell C, et al.: Subglottic hemangioma: Understanding the association with facial segmental hemangioma in a beard distribution. Int J Pediatr Otorhinolaryngol 113: 34-37, 2018.[PUBMED Abstract]
  38. Xue L, Sun C, Xu DP, et al.: Clinical Outcomes of Infants With Periorbital Hemangiomas Treated With Oral Propranolol. J Oral Maxillofac Surg 74 (11): 2193-2199, 2016.[PUBMED Abstract]
  39. Theiler M, Baselga E, Gerth-Kahlert C, et al.: Infantile hemangiomas with conjunctival involvement: An underreported occurrence. Pediatr Dermatol 34 (6): 681-685, 2017.[PUBMED Abstract]
  40. Garzon MC, Epstein LG, Heyer GL, et al.: PHACE Syndrome: Consensus-Derived Diagnosis and Care Recommendations. J Pediatr 178: 24-33.e2, 2016.[PUBMED Abstract]
  41. Frieden IJ, Reese V, Cohen D: PHACE syndrome. The association of posterior fossa brain malformations, hemangiomas, arterial anomalies, coarctation of the aorta and cardiac defects, and eye abnormalities. Arch Dermatol 132 (3): 307-11, 1996.[PUBMED Abstract]
  42. Metry D, Heyer G, Hess C, et al.: Consensus Statement on Diagnostic Criteria for PHACE Syndrome. Pediatrics 124 (5): 1447-56, 2009.[PUBMED Abstract]
  43. Metry DW, Haggstrom AN, Drolet BA, et al.: A prospective study of PHACE syndrome in infantile hemangiomas: demographic features, clinical findings, and complications. Am J Med Genet A 140 (9): 975-86, 2006.[PUBMED Abstract]
  44. Drolet BA, Dohil M, Golomb MR, et al.: Early stroke and cerebral vasculopathy in children with facial hemangiomas and PHACE association. Pediatrics 117 (3): 959-64, 2006.[PUBMED Abstract]
  45. Heyer GL, Dowling MM, Licht DJ, et al.: The cerebral vasculopathy of PHACES syndrome. Stroke 39 (2): 308-16, 2008.[PUBMED Abstract]
  46. Haggstrom AN, Garzon MC, Baselga E, et al.: Risk for PHACE syndrome in infants with large facial hemangiomas. Pediatrics 126 (2): e418-26, 2010.[PUBMED Abstract]
  47. Poindexter G, Metry DW, Barkovich AJ, et al.: PHACE syndrome with intracerebral hemangiomas, heterotopia, and endocrine dysfunction. Pediatr Neurol 36 (6): 402-6, 2007.[PUBMED Abstract]
  48. Brandon K, Burrows P, Hess C, et al.: Arteriovenous malformation: a rare manifestation of PHACE syndrome. Pediatr Dermatol 28 (2): 180-4, 2011 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]
  49. Chan YC, Eichenfield LF, Malchiodi J, et al.: Small facial haemangioma and supraumbilical raphe--a forme fruste of PHACES syndrome? Br J Dermatol 153 (5): 1053-7, 2005.[PUBMED Abstract]
  50. Nabatian AS, Milgraum SS, Hess CP, et al.: PHACE without face? Infantile hemangiomas of the upper body region with minimal or absent facial hemangiomas and associated structural malformations. Pediatr Dermatol 28 (3): 235-41, 2011 May-Jun.[PUBMED Abstract]
  51. Antonov NK, Spence-Shishido A, Marathe KS, et al.: Orbital Hemangioma with Intracranial Vascular Anomalies and Hemangiomas: A New Presentation of PHACE Syndrome? Pediatr Dermatol 32 (6): e267-72, 2015 Nov-Dec.[PUBMED Abstract]
  52. Burrows PE, Robertson RL, Mulliken JB, et al.: Cerebral vasculopathy and neurologic sequelae in infants with cervicofacial hemangioma: report of eight patients. Radiology 207 (3): 601-7, 1998.[PUBMED Abstract]
  53. Hess CP, Fullerton HJ, Metry DW, et al.: Cervical and intracranial arterial anomalies in 70 patients with PHACE syndrome. AJNR Am J Neuroradiol 31 (10): 1980-6, 2010.[PUBMED Abstract]
  54. Yu J, Siegel DH, Drolet BA, et al.: Prevalence and Clinical Characteristics of Headaches in PHACE Syndrome. J Child Neurol 31 (4): 468-73, 2016.[PUBMED Abstract]
  55. Samuelov L, Kinori M, Mancini AJ, et al.: Ocular Complications in PHACE Syndrome: A True Association or a Coincidence? J Pediatr 204: 214-218.e2, 2019.[PUBMED Abstract]
  56. Martin KL, Arvedson JC, Bayer ML, et al.: Risk of dysphagia and speech and language delay in PHACE syndrome. Pediatr Dermatol 32 (1): 64-9, 2015 Jan-Feb.[PUBMED Abstract]
  57. Chiu YE, Siegel DH, Drolet BA, et al.: Tooth enamel hypoplasia in PHACE syndrome. Pediatr Dermatol 31 (4): 455-8, 2014 Jul-Aug.[PUBMED Abstract]
  58. Duffy KJ, Runge-Samuelson C, Bayer ML, et al.: Association of hearing loss with PHACE syndrome. Arch Dermatol 146 (12): 1391-6, 2010.[PUBMED Abstract]
  59. Iacobas I, Burrows PE, Frieden IJ, et al.: LUMBAR: association between cutaneous infantile hemangiomas of the lower body and regional congenital anomalies. J Pediatr 157 (5): 795-801.e1-7, 2010.[PUBMED Abstract]
  60. Girard C, Bigorre M, Guillot B, et al.: PELVIS Syndrome. Arch Dermatol 142 (7): 884-8, 2006.[PUBMED Abstract]
  61. Stockman A, Boralevi F, Taïeb A, et al.: SACRAL syndrome: spinal dysraphism, anogenital, cutaneous, renal and urologic anomalies, associated with an angioma of lumbosacral localization. Dermatology 214 (1): 40-5, 2007.[PUBMED Abstract]
  62. Anwar T, Malm-Buatsi E: Propranolol as an effective therapy for infantile haemangioma of the urinary bladder. BMJ Case Rep 12 (2): , 2019.[PUBMED Abstract]
  63. Drolet BA, Chamlin SL, Garzon MC, et al.: Prospective study of spinal anomalies in children with infantile hemangiomas of the lumbosacral skin. J Pediatr 157 (5): 789-94, 2010.[PUBMED Abstract]
  64. Sardana K, Gupta R, Garg VK, et al.: A prospective study of cutaneous manifestations of spinal dysraphism from India. Pediatr Dermatol 26 (6): 688-95, 2009 Nov-Dec.[PUBMED Abstract]
  65. Rialon KL, Murillo R, Fevurly RD, et al.: Risk factors for mortality in patients with multifocal and diffuse hepatic hemangiomas. J Pediatr Surg 50 (5): 837-41, 2015.[PUBMED Abstract]
  66. Hsi Dickie B, Fishman SJ, Azizkhan RG: Hepatic vascular tumors. Semin Pediatr Surg 23 (4): 168-72, 2014.[PUBMED Abstract]
  67. Huang SA, Tu HM, Harney JW, et al.: Severe hypothyroidism caused by type 3 iodothyronine deiodinase in infantile hemangiomas. N Engl J Med 343 (3): 185-9, 2000.[PUBMED Abstract]
  68. de Graaf M, Knol MJ, Totté JE, et al.: E-learning enables parents to assess an infantile hemangioma. J Am Acad Dermatol 70 (5): 893-8, 2014.[PUBMED Abstract]
  69. Léauté-Labrèze C, Baselga Torres E, Weibel L, et al.: The Infantile Hemangioma Referral Score: A Validated Tool for Physicians. Pediatrics 145 (4): , 2020.[PUBMED Abstract]
  70. Krowchuk DP, Frieden IJ, Mancini AJ, et al.: Clinical Practice Guideline for the Management of Infantile Hemangiomas. Pediatrics 143 (1): , 2019.[PUBMED Abstract]
  71. Kessels JP, Hamers ET, Ostertag JU: Superficial hemangioma: pulsed dye laser versus wait-and-see. Dermatol Surg 39 (3 Pt 1): 414-21, 2013.[PUBMED Abstract]
  72. Keller RG, Patel KG: Evidence-Based Medicine in the Treatment of Infantile Hemangiomas. Facial Plast Surg Clin North Am 23 (3): 373-92, 2015.[PUBMED Abstract]
  73. Sharifpanah F, Saliu F, Bekhite MM, et al.: β-Adrenergic receptor antagonists inhibit vasculogenesis of embryonic stem cells by downregulation of nitric oxide generation and interference with VEGF signalling. Cell Tissue Res 358 (2): 443-52, 2014.[PUBMED Abstract]
  74. Ma X, Zhao T, Ouyang T, et al.: Propranolol enhanced adipogenesis instead of induction of apoptosis of hemangiomas stem cells. Int J Clin Exp Pathol 7 (7): 3809-17, 2014.[PUBMED Abstract]
  75. Sasaki M, North PE, Elsey J, et al.: Propranolol exhibits activity against hemangiomas independent of beta blockade. NPJ Precis Oncol 3: 27, 2019.[PUBMED Abstract]
  76. Overman J, Fontaine F, Wylie-Sears J, et al.: R-propranolol is a small molecule inhibitor of the SOX18 transcription factor in a rare vascular syndrome and hemangioma. Elife 8: , 2019.[PUBMED Abstract]
  77. Léauté-Labrèze C, Hoeger P, Mazereeuw-Hautier J, et al.: A randomized, controlled trial of oral propranolol in infantile hemangioma. N Engl J Med 372 (8): 735-46, 2015.[PUBMED Abstract]
  78. Bauman NM: Propanolol effectively treats significant infantile hemangiomas. J Pediatr 167 (1): 210, 2015.[PUBMED Abstract]
  79. Chang L, Ye X, Qiu Y, et al.: Is Propranolol Safe and Effective for Outpatient Use for Infantile Hemangioma? A Prospective Study of 679 Cases From One Center in China. Ann Plast Surg 76 (5): 559-63, 2016.[PUBMED Abstract]
  80. Ames JA, Sykes JM: Current trends in medical management of infantile hemangioma. Curr Opin Otolaryngol Head Neck Surg 23 (4): 286-91, 2015.[PUBMED Abstract]
  81. Lou Y, Peng WJ, Cao Y, et al.: The effectiveness of propranolol in treating infantile haemangiomas: a meta-analysis including 35 studies. Br J Clin Pharmacol 78 (1): 44-57, 2014.[PUBMED Abstract]
  82. Luo Y, Zeng Y, Zhou B, et al.: A retrospective study of propranolol therapy in 635 infants with infantile hemangioma. Pediatr Dermatol 32 (1): 151-2, 2015 Jan-Feb.[PUBMED Abstract]
  83. Vivas-Colmenares GV, Bernabeu-Wittel J, Alonso-Arroyo V, et al.: Effectiveness of propranolol in the treatment of infantile hemangioma beyond the proliferation phase. Pediatr Dermatol 32 (3): 348-52, 2015 May-Jun.[PUBMED Abstract]
  84. Liu X, Qu X, Zheng J, et al.: Effectiveness and Safety of Oral Propranolol versus Other Treatments for Infantile Hemangiomas: A Meta-Analysis. PLoS One 10 (9): e0138100, 2015.[PUBMED Abstract]
  85. Hardison S, Wan W, Dodson KM: The use of propranolol in the treatment of subglottic hemangiomas: A literature review and meta-analysis. Int J Pediatr Otorhinolaryngol 90: 175-180, 2016.[PUBMED Abstract]
  86. Drolet BA, Frommelt PC, Chamlin SL, et al.: Initiation and use of propranolol for infantile hemangioma: report of a consensus conference. Pediatrics 131 (1): 128-40, 2013.[PUBMED Abstract]
  87. Solman L, Glover M, Beattie PE, et al.: Oral propranolol in the treatment of proliferating infantile haemangiomas: British Society for Paediatric Dermatology consensus guidelines. Br J Dermatol 179 (3): 582-589, 2018.[PUBMED Abstract]
  88. Hoeger PH, Harper JI, Baselga E, et al.: Treatment of infantile haemangiomas: recommendations of a European expert group. Eur J Pediatr 174 (7): 855-65, 2015.[PUBMED Abstract]
  89. Püttgen KB, Hansen LM, Lauren C, et al.: Limited Utility of Repeated Vital Sign Monitoring During Initiation of Oral Propranolol for Complicated Infantile Hemangioma. J Am Acad Dermatol : , 2020.[PUBMED Abstract]
  90. Raphael MF, Breugem CC, Vlasveld FA, et al.: Is cardiovascular evaluation necessary prior to and during beta-blocker therapy for infantile hemangiomas?: A cohort study. J Am Acad Dermatol 72 (3): 465-72, 2015.[PUBMED Abstract]
  91. Streicher JL, Riley EB, Castelo-Soccio LA: Reevaluating the Need for Electrocardiograms Prior to Initiation of Treatment With Propranolol for Infantile Hemangiomas. JAMA Pediatr 170 (9): 906-7, 2016.[PUBMED Abstract]
  92. Prey S, Voisard JJ, Delarue A, et al.: Safety of Propranolol Therapy for Severe Infantile Hemangioma. JAMA 315 (4): 413-5, 2016.[PUBMED Abstract]
  93. Wedgeworth E, Glover M, Irvine AD, et al.: Propranolol in the treatment of infantile haemangiomas: lessons from the European Propranolol In the Treatment of Complicated Haemangiomas (PITCH) Taskforce survey. Br J Dermatol 174 (3): 594-601, 2016.[PUBMED Abstract]
  94. Ji Y, Chen S, Wang Q, et al.: Intolerable side effects during propranolol therapy for infantile hemangioma: frequency, risk factors and management. Sci Rep 8 (1): 4264, 2018.[PUBMED Abstract]
  95. Baselga E, Dembowska-Baginska B, Przewratil P, et al.: Efficacy of Propranolol Between 6 and 12 Months of Age in High-Risk Infantile Hemangioma. Pediatrics 142 (3): , 2018.[PUBMED Abstract]
  96. Shah SD, Baselga E, McCuaig C, et al.: Rebound Growth of Infantile Hemangiomas After Propranolol Therapy. Pediatrics 137 (4): , 2016.[PUBMED Abstract]
  97. O'Brien KF, Shah SD, Pope E, et al.: Late growth of infantile hemangiomas in children >3 years of age: A retrospective study. J Am Acad Dermatol 80 (2): 493-499, 2019.[PUBMED Abstract]
  98. Phillips RJ, Crock CM, Penington AJ, et al.: Prolonged tumour growth after treatment of infantile haemangioma with propranolol. Med J Aust 206 (3): 131, 2017.[PUBMED Abstract]
  99. Ábarzúa-Araya A, Navarrete-Dechent CP, Heusser F, et al.: Atenolol versus propranolol for the treatment of infantile hemangiomas: a randomized controlled study. J Am Acad Dermatol 70 (6): 1045-9, 2014.[PUBMED Abstract]
  100. Bayart CB, Tamburro JE, Vidimos AT, et al.: Atenolol Versus Propranolol for Treatment of Infantile Hemangiomas During the Proliferative Phase: A Retrospective Noninferiority Study. Pediatr Dermatol 34 (4): 413-421, 2017.[PUBMED Abstract]
  101. Randhawa HK, Sibbald C, Garcia Romero MT, et al.: Oral Nadolol for the Treatment of Infantile Hemangiomas: A Single-Institution Retrospective Cohort Study. Pediatr Dermatol 32 (5): 690-5, 2015 Sep-Oct.[PUBMED Abstract]
  102. Ji Y, Wang Q, Chen S, et al.: Oral atenolol therapy for proliferating infantile hemangioma: A prospective study. Medicine (Baltimore) 95 (24): e3908, 2016.[PUBMED Abstract]
  103. Bernabeu-Wittel J, Narváez-Moreno B, de la Torre-García JM, et al.: Oral Nadolol for Children with Infantile Hemangiomas and Sleep Disturbances with Oral Propranolol. Pediatr Dermatol 32 (6): 853-7, 2015 Nov-Dec.[PUBMED Abstract]
  104. Chinnadurai S, Fonnesbeck C, Snyder KM, et al.: Pharmacologic Interventions for Infantile Hemangioma: A Meta-analysis. Pediatrics 137 (2): e20153896, 2016.[PUBMED Abstract]
  105. Xu DP, Cao RY, Tong S, et al.: Topical timolol maleate for superficial infantile hemangiomas: an observational study. J Oral Maxillofac Surg 73 (6): 1089-94, 2015.[PUBMED Abstract]
  106. Tawfik AA, Alsharnoubi J: Topical timolol solution versus laser in treatment of infantile hemangioma: a comparative study. Pediatr Dermatol 32 (3): 369-76, 2015 May-Jun.[PUBMED Abstract]
  107. Püttgen K, Lucky A, Adams D, et al.: Topical Timolol Maleate Treatment of Infantile Hemangiomas. Pediatrics 138 (3): , 2016.[PUBMED Abstract]
  108. Drolet BA, Boakye-Agyeman F, Harper B, et al.: Systemic timolol exposure following topical application to infantile hemangiomas. J Am Acad Dermatol 82 (3): 733-736, 2020.[PUBMED Abstract]
  109. Weibel L, Barysch MJ, Scheer HS, et al.: Topical Timolol for Infantile Hemangiomas: Evidence for Efficacy and Degree of Systemic Absorption. Pediatr Dermatol 33 (2): 184-90, 2016 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]
  110. Frommelt P, Juern A, Siegel D, et al.: Adverse Events in Young and Preterm Infants Receiving Topical Timolol for Infantile Hemangioma. Pediatr Dermatol 33 (4): 405-14, 2016.[PUBMED Abstract]
  111. Aly MM, Hamza AF, Abdel Kader HM, et al.: Therapeutic superiority of combined propranolol with short steroids course over propranolol monotherapy in infantile hemangioma. Eur J Pediatr 174 (11): 1503-9, 2015.[PUBMED Abstract]
  112. Li G, Xu DP, Tong S, et al.: Oral Propranolol With Topical Timolol Maleate Therapy for Mixed Infantile Hemangiomas in Oral and Maxillofacial Regions. J Craniofac Surg 27 (1): 56-60, 2016.[PUBMED Abstract]
  113. Tong S, Xu DP, Liu ZM, et al.: Evaluation of the efficacy and safety of topical timolol maleate combined with oral propranolol treatment for parotid mixed infantile hemangiomas. Oncol Lett 12 (3): 1806-1810, 2016.[PUBMED Abstract]
  114. Ge J, Zheng J, Zhang L, et al.: Oral propranolol combined with topical timolol for compound infantile hemangiomas: a retrospective study. Sci Rep 6: 19765, 2016.[PUBMED Abstract]
  115. Vildy S, Macher J, Abasq-Thomas C, et al.: Life-threatening hemorrhaging in neonatal ulcerated congenital hemangioma: two case reports. JAMA Dermatol 151 (4): 422-5, 2015.[PUBMED Abstract]
  116. Ayturk UM, Couto JA, Hann S, et al.: Somatic Activating Mutations in GNAQ and GNA11 Are Associated with Congenital Hemangioma. Am J Hum Genet 98 (4): 789-95, 2016.[PUBMED Abstract]
  117. Maguiness S, Uihlein LC, Liang MG, et al.: Rapidly involuting congenital hemangioma with fetal involution. Pediatr Dermatol 32 (3): 321-6, 2015 May-Jun.[PUBMED Abstract]
  118. Scalise R, Bolton J, Gibbs NF: Rapidly involuting congenital hemangioma (RICH): a brief case report. Dermatol Online J 20 (11): , 2014.[PUBMED Abstract]
  119. Kumarasamy MT, Castrisios G, Sharma BK: Rapidly involuting congenital haemangioma in a term neonate. BMJ Case Rep 2014: , 2014.[PUBMED Abstract]
  120. Hughes R, McAleer M, Watson R, et al.: Rapidly involuting congenital hemangioma with pustules: two cases. Pediatr Dermatol 31 (3): 398-400, 2014 May-Jun.[PUBMED Abstract]
  121. Waelti SL, Rypens F, Damphousse A, et al.: Ultrasound findings in rapidly involuting congenital hemangioma (RICH) - beware of venous ectasia and venous lakes. Pediatr Radiol 48 (4): 586-593, 2018.[PUBMED Abstract]
  122. Nasseri E, Piram M, McCuaig CC, et al.: Partially involuting congenital hemangiomas: a report of 8 cases and review of the literature. J Am Acad Dermatol 70 (1): 75-9, 2014.[PUBMED Abstract]
  123. Lee PW, Frieden IJ, Streicher JL, et al.: Characteristics of noninvoluting congenital hemangioma: a retrospective review. J Am Acad Dermatol 70 (5): 899-903, 2014.[PUBMED Abstract]
  124. Enjolras O, Mulliken JB, Boon LM, et al.: Noninvoluting congenital hemangioma: a rare cutaneous vascular anomaly. Plast Reconstr Surg 107 (7): 1647-54, 2001.[PUBMED Abstract]
  125. Kayaalp C, Sabuncuoglu MZ: Embolization of Liver Hemangiomas. Hepat Mon 15 (8): e30334, 2015.[PUBMED Abstract]
  126. Klein M, Chang AK, Vasudevan SA, et al.: Clinically significant ascites as an indication for resection of rapidly involuting congenital hepatic hemangiomas. Pediatr Blood Cancer 65 (8): e27222, 2018.[PUBMED Abstract]
  127. Schmitz R, Heinig J, Klockenbusch W, et al.: Antenatal diagnosis of a giant fetal hepatic hemangioma and treatment with maternal corticosteroid. Ultraschall Med 30 (3): 223-6, 2009.[PUBMED Abstract]
  128. Rialon KL, Murillo R, Fevurly RD, et al.: Impact of Screening for Hepatic Hemangiomas in Patients with Multiple Cutaneous Infantile Hemangiomas. Pediatr Dermatol 32 (6): 808-12, 2015 Nov-Dec.[PUBMED Abstract]
  129. Yeh I, Bruckner AL, Sanchez R, et al.: Diffuse infantile hepatic hemangiomas: a report of four cases successfully managed with medical therapy. Pediatr Dermatol 28 (3): 267-75, 2011 May-Jun.[PUBMED Abstract]
  130. Wasserman JD, Mahant S, Carcao M, et al.: Vincristine for successful treatment of steroid-dependent infantile hemangiomas. Pediatrics 135 (6): e1501-5, 2015.[PUBMED Abstract]
  131. Vlahovic A, Simic R, Djokic D, et al.: Diffuse neonatal hemangiomatosis treatment with cyclophosphamide: a case report. J Pediatr Hematol Oncol 31 (11): 858-60, 2009.[PUBMED Abstract]
  132. Sundar Alagusundaramoorthy S, Vilchez V, Zanni A, et al.: Role of transplantation in the treatment of benign solid tumors of the liver: a review of the United Network of Organ Sharing data set. JAMA Surg 150 (4): 337-42, 2015.[PUBMED Abstract]
  133. Jeng MR, Fuh B, Blatt J, et al.: Malignant transformation of infantile hemangioma to angiosarcoma: response to chemotherapy with bevacizumab. Pediatr Blood Cancer 61 (11): 2115-7, 2014.[PUBMED Abstract]
  134. Sari N, Yalçin B, Akyüz C, et al.: Infantile hepatic hemangioendothelioma with elevated serum alpha-fetoprotein. Pediatr Hematol Oncol 23 (8): 639-47, 2006.[PUBMED Abstract]
  135. Seo IS, Min KW, Mirkin LD: Hepatic hemangioendothelioma of infancy associated with elevated alpha fetoprotein and catecholamine by-products. Pediatr Pathol 8 (6): 625-31, 1988.[PUBMED Abstract]
  136. Langham MR, Furman WL, Fernandez-Pineda I: Current Management of Neonatal Liver Tumors. Curr Pediatr Rev 11 (3): 195-204, 2015.[PUBMED Abstract]
  137. Perkins P, Weiss SW: Spindle cell hemangioendothelioma. An analysis of 78 cases with reassessment of its pathogenesis and biologic behavior. Am J Surg Pathol 20 (10): 1196-204, 1996.[PUBMED Abstract]
  138. Fletcher CD, Beham A, Schmid C: Spindle cell haemangioendothelioma: a clinicopathological and immunohistochemical study indicative of a non-neoplastic lesion. Histopathology 18 (4): 291-301, 1991.[PUBMED Abstract]
  139. Enjolras O, Mulliken JB, Kozakewich HPW: Vascular tumors and tumor-like lesions. In: Mulliken JB, Burrows PE, Fishman SJ, eds.: Mulliken & Young's Vascular Anomalies: Hemangiomas and Malformations. 2nd ed. New York, NY: Oxford University Press, 2013, pp 259-324.[PUBMED Abstract]
  140. Hoeger PH, Colmenero I: Vascular tumours in infants. Part I: benign vascular tumours other than infantile haemangioma. Br J Dermatol 171 (3): 466-73, 2014.[PUBMED Abstract]
  141. Pansuriya TC, van Eijk R, d'Adamo P, et al.: Somatic mosaic IDH1 and IDH2 mutations are associated with enchondroma and spindle cell hemangioma in Ollier disease and Maffucci syndrome. Nat Genet 43 (12): 1256-61, 2011.[PUBMED Abstract]
  142. Guo R, Gavino AC: Angiolymphoid hyperplasia with eosinophilia. Arch Pathol Lab Med 139 (5): 683-6, 2015.[PUBMED Abstract]
  143. O'Connell JX, Nielsen GP, Rosenberg AE: Epithelioid vascular tumors of bone: a review and proposal of a classification scheme. Adv Anat Pathol 8 (2): 74-82, 2001.[PUBMED Abstract]
  144. Huang SC, Zhang L, Sung YS, et al.: Frequent FOS Gene Rearrangements in Epithelioid Hemangioma: A Molecular Study of 58 Cases With Morphologic Reappraisal. Am J Surg Pathol 39 (10): 1313-21, 2015.[PUBMED Abstract]
  145. Liu KX, Duggan EM, Al-Ibraheemi A, et al.: Characterization of long-term outcomes for pediatric patients with epithelioid hemangioma. Pediatr Blood Cancer 66 (1): e27451, 2019.[PUBMED Abstract]
  146. Wassef M, Hunt SF, Santa Cruz DJ: Vascular tumors and vascular malformations. In: Barnhi RL, Crowson AN, Magro CM, et al., eds.: Dermatopathology. 3rd ed. New York, NY: McGraw Hill Medical, 2010, pp 802-56.[PUBMED Abstract]
  147. Swerlick RA, Cooper PH: Pyogenic granuloma (lobular capillary hemangioma) within port-wine stains. J Am Acad Dermatol 8 (5): 627-30, 1983.[PUBMED Abstract]
  148. Campbell JP, Grekin RC, Ellis CN, et al.: Retinoid therapy is associated with excess granulation tissue responses. J Am Acad Dermatol 9 (5): 708-13, 1983.[PUBMED Abstract]
  149. Mills SE, Cooper PH, Fechner RE: Lobular capillary hemangioma: the underlying lesion of pyogenic granuloma. A study of 73 cases from the oral and nasal mucous membranes. Am J Surg Pathol 4 (5): 470-9, 1980.[PUBMED Abstract]
  150. Browning JC, Eldin KW, Kozakewich HP, et al.: Congenital disseminated pyogenic granuloma. Pediatr Dermatol 26 (3): 323-7, 2009 May-Jun.[PUBMED Abstract]
  151. Putra J, Rymeski B, Merrow AC, et al.: Four cases of pediatric deep-seated/subcutaneous pyogenic granuloma: Review of literature and differential diagnosis. J Cutan Pathol 44 (6): 516-522, 2017.[PUBMED Abstract]
  152. Groesser L, Peterhof E, Evert M, et al.: BRAF and RAS Mutations in Sporadic and Secondary Pyogenic Granuloma. J Invest Dermatol 136 (2): 481-6, 2016.[PUBMED Abstract]
  153. Lee J, Sinno H, Tahiri Y, et al.: Treatment options for cutaneous pyogenic granulomas: a review. J Plast Reconstr Aesthet Surg 64 (9): 1216-20, 2011.[PUBMED Abstract]
  154. Patrizi A, Gurioli C, Dika E: Pyogenic granulomas in childhood: New treatment modalities. Dermatol Ther 28 (5): 332, 2015 Sep-Oct.[PUBMED Abstract]
  155. Oke I, Alkharashi M, Petersen RA, et al.: Treatment of Ocular Pyogenic Granuloma With Topical Timolol. JAMA Ophthalmol 135 (4): 383-385, 2017.[PUBMED Abstract]
  156. Neri I, Baraldi C, Balestri R, et al.: Topical 1% propranolol ointment with occlusion in treatment of pyogenic granulomas: An open-label study in 22 children. Pediatr Dermatol 35 (1): 117-120, 2018.[PUBMED Abstract]
  157. Haemel AK, O'Brian AL, Teng JM: Topical rapamycin: a novel approach to facial angiofibromas in tuberous sclerosis. Arch Dermatol 146 (7): 715-8, 2010.[PUBMED Abstract]
  158. Pignatti M, Spaggiari A, Sala P, et al.: Laser treatment of angiofibromas in tuberous sclerosis. Minerva Pediatr 66 (6): 585-6, 2014.[PUBMED Abstract]
  159. Lee YI, Lee JH, Kim DY, et al.: Comparative Effects of Topical 0.2% Sirolimus for Angiofibromas in Adults and Pediatric Patients with Tuberous Sclerosis Complex. Dermatology 234 (1-2): 13-22, 2018.[PUBMED Abstract]
  160. Wataya-Kaneda M, Ohno Y, Fujita Y, et al.: Sirolimus Gel Treatment vs Placebo for Facial Angiofibromas in Patients With Tuberous Sclerosis Complex: A Randomized Clinical Trial. JAMA Dermatol 154 (7): 781-788, 2018.[PUBMED Abstract]
  161. Koenig MK, Bell CS, Hebert AA, et al.: Efficacy and Safety of Topical Rapamycin in Patients With Facial Angiofibromas Secondary to Tuberous Sclerosis Complex: The TREATMENT Randomized Clinical Trial. JAMA Dermatol 154 (7): 773-780, 2018.[PUBMED Abstract]
  162. Coutinho-Camillo CM, Brentani MM, Nagai MA: Genetic alterations in juvenile nasopharyngeal angiofibromas. Head Neck 30 (3): 390-400, 2008.[PUBMED Abstract]
  163. Riggs S, Orlandi RR: Juvenile nasopharyngeal angiofibroma recurrence associated with exogenous testosterone therapy. Head Neck 32 (6): 812-5, 2010.[PUBMED Abstract]
  164. Liu Z, Wang J, Wang H, et al.: Hormonal receptors and vascular endothelial growth factor in juvenile nasopharyngeal angiofibroma: immunohistochemical and tissue microarray analysis. Acta Otolaryngol 135 (1): 51-7, 2015.[PUBMED Abstract]
  165. Szymańska A, Szymański M, Czekajska-Chehab E, et al.: Two types of lateral extension in juvenile nasopharyngeal angiofibroma: diagnostic and therapeutic management. Eur Arch Otorhinolaryngol 272 (1): 159-66, 2015.[PUBMED Abstract]
  166. Samanta D: Topical mTOR (mechanistic target of rapamycin) inhibitor therapy in facial angiofibroma. Indian J Dermatol Venereol Leprol 81 (5): 540-1, 2015 Sep-Oct.[PUBMED Abstract]
  167. Krakowski AC, Nguyen TA: Inhibition of Angiofibromas in a Tuberous Sclerosis Patient Using Topical Timolol 0.5% Gel. Pediatrics 136 (3): e709-13, 2015.[PUBMED Abstract]
  168. Mallick S, Benson R, Bhasker S, et al.: Long-term treatment outcomes of juvenile nasopharyngeal angiofibroma treated with radiotherapy. Acta Otorhinolaryngol Ital 35 (2): 75-9, 2015.[PUBMED Abstract]
  169. Peters T, Traboulsi D, Tibbles LA, et al.: Sirolimus: a therapeutic advance for dermatologic disease. Skin Therapy Lett 19 (4): 1-4, 2014 Jul-Aug.[PUBMED Abstract]
  170. Fernández KS, de Alarcon A, Adams DM, et al.: Sirolimus for the treatment of juvenile nasopharyngeal angiofibroma. Pediatr Blood Cancer 67 (4): e28162, 2020.[PUBMED Abstract]
中間群の腫瘍(局所侵攻性)

カポジ型血管内皮腫および房状血管腫

カポジ型血管内皮腫(KHE)および房状血管腫は、まれな脈管腫瘍であり、典型的には乳児または幼児期に生じるが、成人でも報告がある。いずれの腫瘍も、局所侵攻性となる場合があり、著明な血小板減少症および低フィブリノゲン血症を特徴とする重篤な生命を脅かす凝固障害であるKasabach-Merritt現象を引き起こすことから、同一疾患の一部であると考えられている。これらは本論では単一の疾患、カポジ型血管内皮腫として考察される。

発生率

カポジ型血管内皮腫の正確な発生率は不明であるが、1年当たり小児10万人当たり0.07例と推定されている。[ 1 ][ 2 ][ 3 ]この病変は両性に等しく発生し、大半が新生児期、半数が出生時にみられ、その他は小児期または成人期に発生する。[ 4 ]

病理学

カポジ型血管内皮腫は、真皮、皮下脂肪、筋肉における浸潤パターンを示す層状の紡錘細胞を特徴とする。しばしば、紡錘細胞の領域周囲に、拡張した壁の薄い血管を伴う線維症の領域が認められる。これらの領域内で、血管由来の円形類上皮細胞巣および血小板に富むフィブリン血栓を含む円形または不整な内腔を有する毛細血管の凝集が混在してみられる。通常、病変内またはその周辺部のいずれかに、異常なリンパ管が認められる。有糸分裂速度はさまざまだが、通常は低い。房状血管腫は、いわゆるキャノンボール状と呼ばれる、真皮およびときに皮下組織に散在する密集した毛細血管(房)の複数の別個の小葉を特徴とする。[ 5 ]有糸分裂はまれである。

発生機序はほとんど理解されていない。紡錘細胞が血管マーカーCD31およびCD34、血管内皮増殖因子受容体3(VEGFR-3)(リンパ管新生に必要な受容体)、ならびにリンパ管マーカーD2-40およびPROX1を発現することから、カポジ型血管内皮腫がリンパ管内皮に由来する可能性があるという若干の証拠が存在する。[ 5 ][ 6 ][ 7 ]カポジ肉腫で認められるようなヒトヘルペスウイルス8型感染との関連性を示す証拠は存在しない。[ 7 ]ゲノムデータは限られている。GNA14変異を認める少数の患者が報告されているが、すべての症例で報告されているわけではない。[ 8 ]

アンジオポイエチン-2(Ang-2):カポジ型血管内皮腫およびカポジ型リンパ管腫症の高リスク患者で血清中Ang-2高値が認められている。Ang-2値は、シロリムスによる治療に反応して低下することも認められており、カポジ型血管内皮腫の腫瘍内皮細胞に対する効果の可能性が高まっている。[ 9 ]Ang-2は内皮細胞で産生・蓄積され、TEKチロシンキナーゼの拮抗因子として作用する。Ang-2は、VEGFとともに血管新生を促進し、ヒトにおいてAng-2は、敗血症、炎症、およびリンパ管新生に伴って生じる血管リモデリングの際に大幅に増加する。[ 10 ]脈管腫瘍の診断および治療効果の評価には、これらの値が使用されている。

臨床像

カポジ型血管内皮腫は四肢に最も好発し、体幹および頭頸部領域にはそれほど生じない。[ 3 ]大半の病変は皮膚に生じる(図9を参照)。比較的深部の病変(後腹膜、胸腔、および筋肉)は皮膚に青紫の色調として現れることがあるのに対し、表在性病変は硬く、紫斑状または斑状出血性で、疼痛を伴うことがある。病変は通常単発性で、増殖は拡張性かつ隣接性である。局所リンパ節に浸潤することもあるが、遠隔転移の報告はない。主に骨で、まれな多病巣性の発現が報告されている。[ 1 ][ 2 ][ 3 ]

顔面および頸部の右側のカポジ型血管内皮腫病変を示す写真。

画像を拡大する

図9.Kasabach-Merritt現象を伴うカポジ型血管内皮腫。この病変は硬化し、固く、温かく、点状出血および紫斑を伴う。Credit: Denise Adams, M.D.

カポジ型血管内皮腫患者の50~70%は、著明な血小板減少症(範囲、3,000μL - 60,000/μL)および著明な低フィブリノゲン血症(1g/L未満)を特徴とする生命を脅かす凝固障害であるKasabach-Merritt現象(KMP)を合併する。Dダイマーおよびフィブリン分解産物が高値となる。腫瘍の壊死巣分離に続発して重度の貧血が生じることがある。重度の出血はまれであるが、外傷(生検、外科的手技)、潰瘍形成、感染症、または治療開始の遅れにより、播種性血管内凝固症候群への進行および大出血を引き起こすことがあり、死に至ることもある。血液製剤、特に血小板の積極的補充を行うと、病変が大きくなって顕著な疼痛を引き起こすことがあるため、出血が続いている場合および血管形成異常の専門医の指揮のもとでのみ検討すべきである。[ 3 ]Kasabach-Merritt現象の発現リスクは、先天性病変で、8cmを超える大きさの病変を有する患者、およびカポジ型血管内皮腫が後腹膜または縦隔に発生した場合に最も高い。[ 3 ][ 11 ]死亡率は不明であるが、30%と高いことが報告されている。[ 3 ][ 11 ]

診断的評価

診断は臨床的、組織学的、および画像的特徴の組み合わせに基づいて行う。臨床検査評価はKasabach-Merritt現象の診断に不可欠である。しばしば長期的治療が必要となるため、可能であれば必ず組織学的確認を行うべきである。しかし、臨床所見および画像所見からこの診断が強く示唆される場合は、生検の延期が選択肢となりうるが、この決断に至るには、集学的な協議およびアプローチを介するべきである。

磁気共鳴画像法(MRI)が望ましい画像検査法であり、特にKasabach-Merritt現象を伴うカポジ型血管内皮腫で病変が大きい場合に望ましい。T1強調シーケンスでは、典型的には軟部組織および真皮の肥厚を伴う境界不明瞭な軟部組織の腫瘤およびびまん性の増強(ガドリニウムによる)を示す。T2強調シーケンスではびまん性の信号増強と、皮下脂肪のすじ状の濃度上昇を示す。勾配シーケンスでは軟部組織の腫瘤内および周囲に軽度に拡張した血管を示す。[ 3 ]

小さな表在性病変に対しては、診断に超音波検査が有用な可能性があり、カポジ型血管内皮腫から房状血管腫が鑑別可能である。カポジ型血管内皮腫は、より浸潤性のパターンを示すが、房状血管腫はより表在性である。房状血管腫は境界明瞭であり、エコー輝度が高いが、カポジ型血管内皮腫は境界が不明瞭でエコー輝度が混合性である。また、カポジ型血管内皮腫では、血管密度が房状血管腫より高い。[ 12 ]

カポジ型血管内皮腫および房状血管腫の治療

治療法は大きさ、部位、症状の有無、および凝固障害の重症度によって異なる;証拠に基づく標準治療は存在しない。カポジ型血管内皮腫および房状血管腫が合併症を伴わず、限局性であれば、外科的切除、パルス色素レーザー療法、または外用薬(ステロイド、シロリムス、またはタクロリムス)により治療可能である。[ 13 ][ 14 ][ 15 ]低リスク腫瘍(すなわち、Kasabach-Merritt現象なし、腫瘍の大きさが小さい、無症候性)の患者では、経過観察も選択肢である。カポジ型血管内皮腫および房状血管腫では、自然退縮および/または安定化が認められている。[ 15 ]

内科的管理が奏効しなかった病変、または生命を脅かす病変に対しては、外科的切除が可能となる場合がある。塞栓療法を手術または内科的治療との併用で施行してもよい;通常、これは時間稼ぎの処置である。[ 16 ]

Kasabach-Merritt現象および/または機能的障害が認められ、症状がみられる患者では、積極的な治療が必要である。米国およびカナダの集学的な専門家委員会が合併症を生じたカポジ型血管内皮腫の管理についてのガイドラインを発表している。[ 17 ]多数の治療法が報告されているが、一様に有効なものはない。[ 18 ][ 19 ]

カポジ型血管内皮腫に対して最も一般的な治療法の選択肢は、伝統的にステロイド療法であり、ビンクリスチンまたは他の薬剤を併用する場合も、併用しない場合もある[ 17 ][ 18 ][ 19 ][ 20 ][ 21 ][ 22 ];しかしながら、多くの医療施設では現在、高リスク患者の一次治療としてmTOR阻害薬のシロリムスを単独またはステロイド療法との併用で使用している。[ 23 ][ 24 ][ 25 ]合併症を伴うカポジ型血管内皮腫に対して、ステロイド療法は、高用量でも、単剤として有効性が示されていない。ステロイド療法を受けた患者では、奏効率が10~20%であり、著しく多い副作用がみられる。[ 17 ]ステロイド療法は現在、ビンクリスチンまたはシロリムスとの併用療法で使用されている。[ 26 ][ 27 ]

以下は、合併症を伴うカポジ型血管内皮腫に対する治療法選択肢の要約である:

ビンクリスチン

ビンクリスチンでは、高リスクのカポジ型血管内皮腫患者で血液学的反応および腫瘍容積縮小が示されている。[ 18 ]さらに、ステロイドに病変が反応しなかったカポジ型血管内皮腫の小児37人のレトロスペクティブ・レビューによると、ビンクリスチン療法の7.6(±5.2)週間後に26の病変が完全寛解に達し、血小板数が正常値に回復した。[ 20 ][証拠レベル:3iiiDiv]他の研究におけるビンクリスチン単剤療法では、有効性が示されていない。[ 23 ][ 27 ]2013年に、合併症を伴うカポジ型血管内皮腫の管理に関するコンセンサスガイドラインで、利用可能な証拠に基づき、第一選択治療としてビンクリスチン単独またはステロイドとの併用が提案された。[ 17 ]ビンクリスチンおよびチクロピジンによる治療を受けたカポジ型血管内皮腫患者の管理の成功例も報告されている。[ 28 ]

シロリムス

有望な症例報告、ケースシリーズ、および1件のプロスペクティブ臨床試験を受けて、カポジ型血管内皮腫に対する代替の第一選択治療としてシロリムスが検討できる。[ 24 ][ 25 ][ 29 ]Kasabach-Merritt現象が認められないカポジ型血管内皮腫/房状血管腫に対するシロリムスの効果について調査している研究は限られている。

シロリムスの使用を支持する報告には以下のものがある:

  1. 合併症を伴う脈管奇形の治療としてのシロリムスの有効性および安全性を評価した1件のプロスペクティブ研究で、カポジ型血管内皮腫患者13人が治療を受けた。[ 27 ]
  2. ほぼすべての患者が以前に他の治療を受けている場合のシロリムス療法に関するレトロスペクティブ研究では、完全奏効率が73%と報告された。Kasabach-Merritt現象を認めると評価されたすべての患者で、1日から3週間まで(平均、1.3週間)に血小板数が回復した。[ 30 ]
  3. 1件の多施設レトロスペクティブ・コホート研究では、進行性カポジ型血管内皮腫を有する中国人患者52人を解析した。37人の患者(71%)にKasabach-Merritt現象が認められた。Kasabach-Merritt現象が認められない患者では、シロリムスが単独で投与され、Kasabach-Merritt現象が認められた患者では、21人がシロリムスとプレドニゾンの併用を受けた。[ 26 ]
  4. 初回治療の数年後に疼痛および線維症の再発を来したカポジ型血管内皮腫の小児の単一症例報告では、シロリムスによる治療が26ヵ月にわたり行われ、以下が観察された:[ 29 ]

シロリムスの投与:ほとんどの高リスク患者(Kasabach-Merritt現象が認められるカポジ型血管内皮腫)が血中シロリムス濃度を8~10ng/mLとした治療を受けた。[ 26 ][ 27 ][ 31 ][ 32 ]

シロリムス投与中の乳児に対する支持療法および綿密なモニタリング

1件の症例報告で、シロリムスによる治療後、肺感染症により死亡したカポジ型血管内皮腫およびKasabach-Merritt症候群の2人の小児が記述された。[ 33 ]シロリムスおよびプレドニゾロンを投与された別の小児は、Pneumocystis jirovecii肺炎を発症した。[ 34 ]シロリムス投与中の患者(特に乳児)に対して、P. jirovecii肺炎の予防および綿密なモニタリングが推奨される。

プロプラノロール療法

カポジ型血管内皮腫に対する治療法の選択肢としてプロプラノロール療法が報告されている。プロプラノロールの使用は、他のより良性の脈管腫瘍に対するプロプラノロールの肯定的な結果に基づいている。結果はさまざまであり、比較的高用量のプロプラノロールを用いることで有効性の改善が報告されている。[ 35 ][ 36 ]予備試験の結果から、プロプラノロールはKasabach-Merritt現象が認められず、比較的小さく、あまり合併症を伴っていない病変を有するカポジ型血管内皮腫の患者にのみ用いるべきであると示されている。

長期転帰

治療を行ってもこれらの病変は完全には退縮せず再発する場合がある;年齢が進むにつれて、特に思春期頃に総体症状(疼痛、炎症)が悪化しうる。[ 37 ]

長期的影響には慢性疼痛、リンパ浮腫、心不全、および整形外科的問題がある。[ 16 ][ 37 ]これらの病変は、臨床スペクトラムおよび治療に対する反応がさまざまであるため、医師にとって困難なジレンマであることが判明している。

カポジ型血管内皮腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

参考文献
  1. Rodriguez V, Lee A, Witman PM, et al.: Kasabach-merritt phenomenon: case series and retrospective review of the mayo clinic experience. J Pediatr Hematol Oncol 31 (7): 522-6, 2009.[PUBMED Abstract]
  2. Ryan C, Price V, John P, et al.: Kasabach-Merritt phenomenon: a single centre experience. Eur J Haematol 84 (2): 97-104, 2010.[PUBMED Abstract]
  3. Croteau SE, Liang MG, Kozakewich HP, et al.: Kaposiform hemangioendothelioma: atypical features and risks of Kasabach-Merritt phenomenon in 107 referrals. J Pediatr 162 (1): 142-7, 2013.[PUBMED Abstract]
  4. Lee B, Chiu M, Soriano T, et al.: Adult-onset tufted angioma: a case report and review of the literature. Cutis 78 (5): 341-5, 2006.[PUBMED Abstract]
  5. Enjolras O, Soupre V, Picard A: Uncommon benign infantile vascular tumors. Adv Dermatol 24: 105-24, 2008.[PUBMED Abstract]
  6. Zukerberg LR, Nickoloff BJ, Weiss SW: Kaposiform hemangioendothelioma of infancy and childhood. An aggressive neoplasm associated with Kasabach-Merritt syndrome and lymphangiomatosis. Am J Surg Pathol 17 (4): 321-8, 1993.[PUBMED Abstract]
  7. Arai E, Kuramochi A, Tsuchida T, et al.: Usefulness of D2-40 immunohistochemistry for differentiation between kaposiform hemangioendothelioma and tufted angioma. J Cutan Pathol 33 (7): 492-7, 2006.[PUBMED Abstract]
  8. Lim YH, Bacchiocchi A, Qiu J, et al.: GNA14 Somatic Mutation Causes Congenital and Sporadic Vascular Tumors by MAPK Activation. Am J Hum Genet 99 (2): 443-50, 2016.[PUBMED Abstract]
  9. Le Cras TD, Mobberley-Schuman PS, Broering M, et al.: Angiopoietins as serum biomarkers for lymphatic anomalies. Angiogenesis 20 (1): 163-173, 2017.[PUBMED Abstract]
  10. Saharinen P, Eklund L, Alitalo K: Therapeutic targeting of the angiopoietin-TIE pathway. Nat Rev Drug Discov 16 (9): 635-661, 2017.[PUBMED Abstract]
  11. Ji Y, Yang K, Peng S, et al.: Kaposiform haemangioendothelioma: clinical features, complications and risk factors for Kasabach-Merritt phenomenon. Br J Dermatol 179 (2): 457-463, 2018.[PUBMED Abstract]
  12. Gong X, Ying H, Zhang Z, et al.: Ultrasonography and magnetic resonance imaging features of kaposiform hemangioendothelioma and tufted angioma. J Dermatol 46 (10): 835-842, 2019.[PUBMED Abstract]
  13. Burleigh A, Kanigsberg N, Lam JM: Topical rapamycin (sirolimus) for the treatment of uncomplicated tufted angiomas in two children and review of the literature. Pediatr Dermatol 35 (5): e286-e290, 2018.[PUBMED Abstract]
  14. Zhang X, Yang K, Chen S, et al.: Tacrolimus ointment for the treatment of superficial kaposiform hemangioendothelioma and tufted angioma. J Dermatol 46 (10): 898-901, 2019.[PUBMED Abstract]
  15. Osio A, Fraitag S, Hadj-Rabia S, et al.: Clinical spectrum of tufted angiomas in childhood: a report of 13 cases and a review of the literature. Arch Dermatol 146 (7): 758-63, 2010.[PUBMED Abstract]
  16. Ji Y, Chen S, Yang K, et al.: Kaposiform hemangioendothelioma: current knowledge and future perspectives. Orphanet J Rare Dis 15 (1): 39, 2020.[PUBMED Abstract]
  17. Drolet BA, Trenor CC, Brandão LR, et al.: Consensus-derived practice standards plan for complicated Kaposiform hemangioendothelioma. J Pediatr 163 (1): 285-91, 2013.[PUBMED Abstract]
  18. Haisley-Royster C, Enjolras O, Frieden IJ, et al.: Kasabach-merritt phenomenon: a retrospective study of treatment with vincristine. J Pediatr Hematol Oncol 24 (6): 459-62, 2002 Aug-Sep.[PUBMED Abstract]
  19. Hauer J, Graubner U, Konstantopoulos N, et al.: Effective treatment of kaposiform hemangioendotheliomas associated with Kasabach-Merritt phenomenon using four-drug regimen. Pediatr Blood Cancer 49 (6): 852-4, 2007.[PUBMED Abstract]
  20. Wang Z, Li K, Yao W, et al.: Steroid-resistant kaposiform hemangioendothelioma: a retrospective study of 37 patients treated with vincristine and long-term follow-up. Pediatr Blood Cancer 62 (4): 577-80, 2015.[PUBMED Abstract]
  21. Fernandez-Pineda I, Lopez-Gutierrez JC, Ramirez G, et al.: Vincristine-ticlopidine-aspirin: an effective therapy in children with Kasabach-Merritt phenomenon associated with vascular tumors. Pediatr Hematol Oncol 27 (8): 641-5, 2010.[PUBMED Abstract]
  22. Fernandez-Pineda I, Lopez-Gutierrez JC, Chocarro G, et al.: Long-term outcome of vincristine-aspirin-ticlopidine (VAT) therapy for vascular tumors associated with Kasabach-Merritt phenomenon. Pediatr Blood Cancer 60 (9): 1478-81, 2013.[PUBMED Abstract]
  23. Kai L, Wang Z, Yao W, et al.: Sirolimus, a promising treatment for refractory Kaposiform hemangioendothelioma. J Cancer Res Clin Oncol 140 (3): 471-6, 2014.[PUBMED Abstract]
  24. Hammill AM, Wentzel M, Gupta A, et al.: Sirolimus for the treatment of complicated vascular anomalies in children. Pediatr Blood Cancer 57 (6): 1018-24, 2011.[PUBMED Abstract]
  25. Blatt J, Stavas J, Moats-Staats B, et al.: Treatment of childhood kaposiform hemangioendothelioma with sirolimus. Pediatr Blood Cancer 55 (7): 1396-8, 2010.[PUBMED Abstract]
  26. Ji Y, Chen S, Xiang B, et al.: Sirolimus for the treatment of progressive kaposiform hemangioendothelioma: A multicenter retrospective study. Int J Cancer 141 (4): 848-855, 2017.[PUBMED Abstract]
  27. Adams DM, Trenor CC, Hammill AM, et al.: Efficacy and Safety of Sirolimus in the Treatment of Complicated Vascular Anomalies. Pediatrics 137 (2): e20153257, 2016.[PUBMED Abstract]
  28. López V, Martí N, Pereda C, et al.: Successful management of Kaposiform hemangioendothelioma with Kasabach-Merritt phenomenon using vincristine and ticlopidine. Pediatr Dermatol 26 (3): 365-6, 2009 May-Jun.[PUBMED Abstract]
  29. Oza VS, Mamlouk MD, Hess CP, et al.: Role of Sirolimus in Advanced Kaposiform Hemangioendothelioma. Pediatr Dermatol 33 (2): e88-92, 2016 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]
  30. Wang Z, Yao W, Sun H, et al.: Sirolimus therapy for kaposiform hemangioendothelioma with long-term follow-up. J Dermatol 46 (11): 956-961, 2019.[PUBMED Abstract]
  31. Zhang G, Chen H, Gao Y, et al.: Sirolimus for treatment of Kaposiform haemangioendothelioma with Kasabach-Merritt phenomenon: a retrospective cohort study. Br J Dermatol 178 (5): 1213-1214, 2018.[PUBMED Abstract]
  32. Mariani LG, Schmitt IR, Garcia CD, et al.: Low dose sirolimus treatment for refractory tufted angioma and congenital kaposiform hemangioendothelioma, both with Kasabach-Merritt phenomenon. Pediatr Blood Cancer 66 (8): e27810, 2019.[PUBMED Abstract]
  33. Ying H, Qiao C, Yang X, et al.: A Case Report of 2 Sirolimus-Related Deaths Among Infants With Kaposiform Hemangioendotheliomas. Pediatrics 141 (Suppl 5): S425-S429, 2018.[PUBMED Abstract]
  34. Russell TB, Rinker EK, Dillingham CS, et al.: Pneumocystis Jirovecii Pneumonia During Sirolimus Therapy for Kaposiform Hemangioendothelioma. Pediatrics 141 (Suppl 5): S421-S424, 2018.[PUBMED Abstract]
  35. Filippi L, Tamburini A, Berti E, et al.: Successful Propranolol Treatment of a Kaposiform Hemangioendothelioma Apparently Resistant to Propranolol. Pediatr Blood Cancer 63 (7): 1290-2, 2016.[PUBMED Abstract]
  36. Wang Z, Li K, Dong K, et al.: Variable response to propranolol treatment of kaposiform hemangioendothelioma, tufted angioma, and Kasabach-Merritt phenomenon. Pediatr Blood Cancer 61 (8): 1518-9, 2014.[PUBMED Abstract]
  37. Schaefer BA, Wang D, Merrow AC, et al.: Long-term outcome for kaposiform hemangioendothelioma: A report of two cases. Pediatr Blood Cancer 64 (2): 284-286, 2017.[PUBMED Abstract]
中間群の腫瘍(転移はまれ)

中間群の脈管腫瘍(転移はまれ)には以下のものがある:

偽筋原性血管内皮腫

発生率および転帰

偽筋原性血管内皮腫は、まれな新たに指定された、性質の異なる脈管腫瘍である。この腫瘍は、中等度に侵攻性の局所的な拡がりとまれに遠隔転移病変を伴う中悪性度腫瘍を特徴とする。

病理学および生物学

偽筋原性血管内皮腫は、豊富な好酸球、細胞質、およびケラチンと内皮マーカーの共発現を伴う丸々とした紡錘細胞および類上皮細胞のゆったりとした束により特徴付けられる。[ 1 ][ 2 ][ 3 ] この腫瘍の病因は不明であるが、t(7;19)の均衡型転座によるSERPINE1-FOSB融合遺伝子が報告されている。[ 4 ]

臨床所見と診断的評価

この腫瘍は、通常20~50歳の若年男性に認められる。[ 1 ][ 2 ]患者の70%で多病巣性病変が発生する。病変部位として、真皮、皮下組織、および骨が挙げられる。患者は通常、疼痛または軟部組織の腫瘤を呈する。[ 1 ][ 5 ]

偽筋原性血管内皮腫の治療

ほとんどの患者が手術による治療を受け、手術には多病巣性骨病変に対する切断術が含まれる。[ 1 ]報告された症例では、化学療法により反応が得られている。[ 6 ][ 7 ]最近では、哺乳類ラパマイシン標的蛋白(mTOR)阻害薬が治療法の選択肢として検討されている。[ 7 ][ 8 ]別の症例報告で、多病巣性骨病変を有する患者においてゾレドロン酸を追加したシロリムスの有効性が認められた。[ 9 ]

網様血管内皮腫

病理学および臨床像

網様血管内皮腫は成長が緩徐な外方増殖性の平坦型腫瘍であり、若年成人およびときに小児に認められる。[ 10 ]通常は四肢および体幹に位置している。組織学的には、真皮および皮下組織に位置している。血管は精巣網に似たパターンを示し、内側が突出した内皮細胞に覆われている。この腫瘍はリンパ管マーカーを発現しないが、内皮マーカーについて染色陽性である。[ 11 ]

予後因子

局所再発がよくみられるが、明確な転移領域はきわめてまれである。[ 11 ]

網様血管内皮腫の治療

十分な切除断端をとった腫瘍の外科的切除および局所再発についてのモニタリングがこの腫瘍に対する治療法である。手術不能腫瘍および再発腫瘍に対する放射線療法および化学療法の使用についての症例報告が存在する。[ 12 ][ 13 ][ 14 ][ 15 ]

乳頭状リンパ管内血管内皮腫

病理学および臨床像

ダブスカ腫瘍としても知られる乳頭状リンパ管内血管内皮腫は成人および小児集団に生じる。[ 16 ]この病変はあらゆる身体部位の真皮および皮下組織に生じ、リンパ節病変の報告も若干存在する。病変は大きいことも小さいこともある、隆起性の紫色の硬結節である。

病理学的には、円柱状の高分化内皮細胞の血管内増殖を示す。病変はいぼ状の内皮を有する肥厚化した硝子様壁を持つ。リンパ管内皮マーカーである血管内皮増殖因子受容体3が大半の症例で陽性を示す。わずかな細胞学的異型性が認められる。[ 17 ]一部は脈管奇形と関連している。

乳頭状リンパ管内血管内皮腫の治療

外科的切除が選択すべき治療法である。[ 18 ]

複合型血管内皮腫

病理学および臨床像

複合型血管内皮腫は、良性および悪性の脈管成分が混在しているために、中間群として分類されるごくまれな脈管腫瘍である。通常、類上皮および網様の複合型が認められるが、一部の腫瘍は3つの成分(類上皮、網様、および紡錘細胞)を有する。[ 19 ]血管肉腫の病巣が報告されている。病理学からはCD31、第VIII因子、ビメンチン陽性が明らかとなる。[ 19 ][ 20 ]まれに、D-240が約20%のKi-67指数による陽性を示す。[ 19 ]

この腫瘍は通常四肢遠位部の真皮および皮下組織に生じるが、頭部、頸部、および縦隔などの他の領域でも認められている。[ 19 ]この腫瘍はあらゆる年齢群で報告されている。[ 19 ]

予後因子

複合型血管内皮腫は局所再発し、転移はまれである。[ 19 ][ 20 ]所属リンパ節が転移を生じる可能性の最も高い部位であり、サーベイランスに画像評価が必要である。[ 19 ]

複合型血管内皮腫の治療

外科的切除が選択すべき治療法だが、転移病変に対しては放射線療法および化学療法が使用されている。[ 21 ][ 22 ]

カポジ肉腫

病理学および臨床像

カポジ肉腫(KS)は、ウイルス性病因(ヒトヘルペスウイルス8型)と関連するまれな悪性脈管腫瘍である。[ 23 ]1872年にモーリッツ・カポジにより皮膚病変が初めて報告された。HIV-AIDSの流行に続発して世界的に発生率が増加している。小児ではきわめてまれな診断である。小児における流行型および医原病型のカポジ肉腫は、HIV感染およびまれな免疫異常により生じる著明な後天性T細胞欠乏症により生じる。

1件のレトロスペクティブ研究でアフリカの流行地域の小児におけるカポジ肉腫発現の調査が行われている。小児は通常、皮膚病変、リンパ節腫脹、胸腔内および口腔病変を呈する。皮膚病変は最初は赤色、紫色、または褐色の班として生じ、後に局面、その後に結節に進展する。[ 24 ][ 25 ][ 26 ]

小児集団におけるカポジ肉腫はきわめてまれであり、通常HIV感染や固形臓器移植など、免疫低下状態に関連している。

カポジ肉腫の治療

カポジ肉腫の患児はブレオマイシン、ビンクリスチン、タキサンなどの化学療法レジメンによる治療に反応するが、プロスペクティブ臨床試験は実施されていない。他の治療法の選択肢は、成人の研究(以下を参照のこと)に基づいている。

小児集団におけるカポジ肉腫はまれなため、証拠に基づいた研究は存在しない。成人においてさえも、研究の証拠および質は低く、特定の治療レジメンを推奨することは困難である。3~12歳のカポジ肉腫を有するマラウイ人小児56人が、6コースのビンクリスチン、ブレオマイシン、および経口エトポシドで治療された。これは、48人の患者(86%)がHIV陽性で、このうち36人(77%)が抗レトロウイルス療法を受けていたため、高リスク集団であった。生活の質は45人の患者(80%)で改善した。18人の患者(32%)で完全寛解が得られた。12ヵ月経過時の全生存率は71%およびイベントフリー生存率は50%であった。[ 27 ][証拠レベル:3iiA]

古典型カポジ肉腫に対する治療の系統的レビューにおいて、1980年から2010年に発表された26編の論文が見直された;以前の移植や風土性および流行性カポジ肉腫に続発した高リスク集団について記述した論文は除外された。[ 28 ]すべての論文で、介入当たり少なくとも5人の患者について記述されていた。病変またはリンパ浮腫の大きさの50%以上の低下が反応と考えられた。主に統一的な病期の基準がなく、反応を評価する手段に変動があったため、論文の質は低いと考えられた。全身治療について以下の奏効率が示された:

局所療法については、以下の奏効率が報告された:

(成人におけるカポジ肉腫の治療に関する情報については、カポジ肉腫の治療に関するPDQ要約を参照のこと。)

参考文献
  1. Hornick JL, Fletcher CD: Pseudomyogenic hemangioendothelioma: a distinctive, often multicentric tumor with indolent behavior. Am J Surg Pathol 35 (2): 190-201, 2011.[PUBMED Abstract]
  2. Billings SD, Folpe AL, Weiss SW: Epithelioid sarcoma-like hemangioendothelioma. Am J Surg Pathol 27 (1): 48-57, 2003.[PUBMED Abstract]
  3. Mirra JM, Kessler S, Bhuta S, et al.: The fibroma-like variant of epithelioid sarcoma. A fibrohistiocytic/myoid cell lesion often confused with benign and malignant spindle cell tumors. Cancer 69 (6): 1382-95, 1992.[PUBMED Abstract]
  4. Walther C, Tayebwa J, Lilljebjörn H, et al.: A novel SERPINE1-FOSB fusion gene results in transcriptional up-regulation of FOSB in pseudomyogenic haemangioendothelioma. J Pathol 232 (5): 534-40, 2014.[PUBMED Abstract]
  5. Amary MF, O'Donnell P, Berisha F, et al.: Pseudomyogenic (epithelioid sarcoma-like) hemangioendothelioma: characterization of five cases. Skeletal Radiol 42 (7): 947-57, 2013.[PUBMED Abstract]
  6. Pranteda G, Magri F, Muscianese M, et al.: The management of pseudomyogenic hemangioendothelioma of the foot: A case report and review of the literature. Dermatol Ther 31 (6): e12725, 2018.[PUBMED Abstract]
  7. Joseph J, Wang WL, Patnana M, et al.: Cytotoxic and targeted therapy for treatment of pseudomyogenic hemangioendothelioma. Clin Sarcoma Res 5: 22, 2015.[PUBMED Abstract]
  8. Ozeki M, Nozawa A, Kanda K, et al.: Everolimus for Treatment of Pseudomyogenic Hemangioendothelioma. J Pediatr Hematol Oncol 39 (6): e328-e331, 2017.[PUBMED Abstract]
  9. Danforth OM, Tamulonis K, Vavra K, et al.: Effective Use of Sirolimus and Zoledronic Acid for Multiosteotic Pseudomyogenic Hemangioendothelioma of the Bone in a Child: Case Report and Review of Literature. J Pediatr Hematol Oncol 41 (5): 382-387, 2019.[PUBMED Abstract]
  10. El Darouti M, Marzouk SA, Sobhi RM, et al.: Retiform hemangioendothelioma. Int J Dermatol 39 (5): 365-8, 2000.[PUBMED Abstract]
  11. Colmenero I, Hoeger PH: Vascular tumours in infants. Part II: vascular tumours of intermediate malignancy [corrected]and malignant tumours. Br J Dermatol 171 (3): 474-84, 2014.[PUBMED Abstract]
  12. Keiler SA, Honda K, Bordeaux JS: Retiform hemangioendothelioma treated with Mohs micrographic surgery. J Am Acad Dermatol 65 (1): 233-5, 2011.[PUBMED Abstract]
  13. Hirsh AZ, Yan W, Wei L, et al.: Unresectable retiform hemangioendothelioma treated with external beam radiation therapy and chemotherapy: a case report and review of the literature. Sarcoma 2010: , 2010.[PUBMED Abstract]
  14. Enjolras O, Mulliken JB, Kozakewich HPW: Vascular tumors and tumor-like lesions. In: Mulliken JB, Burrows PE, Fishman SJ, eds.: Mulliken & Young's Vascular Anomalies: Hemangiomas and Malformations. 2nd ed. New York, NY: Oxford University Press, 2013, pp 259-324.[PUBMED Abstract]
  15. Tamhankar AS, Vaidya A, Pai P: Retiform hemangioendothelioma over forehead: A rare tumor treated with chemoradiation and a review of literature. J Cancer Res Ther 11 (3): 657, 2015 Jul-Sep.[PUBMED Abstract]
  16. Dabska M: Malignant endovascular papillary angioendothelioma of the skin in childhood. Clinicopathologic study of 6 cases. Cancer 24 (3): 503-10, 1969.[PUBMED Abstract]
  17. Fanburr-Smith JC: Papillary intralymphatic angioendothelioma. In: Fletcher CDM, Bridge JA, Hogendoorn P, et al., eds.: WHO Classification of Tumours of Soft Tissue and Bone. 4th ed. Lyon, France: IARC Press, 2013, pp 148.[PUBMED Abstract]
  18. Neves RI, Stevenson J, Hancey MJ, et al.: Endovascular papillary angioendothelioma (Dabska tumor): underrecognized malignant tumor in childhood. J Pediatr Surg 46 (1): e25-8, 2011.[PUBMED Abstract]
  19. Shang Leen SL, Fisher C, Thway K: Composite hemangioendothelioma: clinical and histologic features of an enigmatic entity. Adv Anat Pathol 22 (4): 254-9, 2015.[PUBMED Abstract]
  20. Mahmoudizad R, Samrao A, Bentow JJ, et al.: Composite hemangioendothelioma: An unusual presentation of a rare vascular tumor. Am J Clin Pathol 141 (5): 732-6, 2014.[PUBMED Abstract]
  21. Tateishi J, Saeki H, Ito K, et al.: Cutaneous composite hemangioendothelioma on the nose treated with electron beam. Int J Dermatol 52 (12): 1618-9, 2013.[PUBMED Abstract]
  22. Soldado F, Fontecha CG, Haddad S, et al.: Composite vascularized fibular epiphyseo-osteo-periosteal transfer for hip reconstruction after proximal femoral tumoral resection in a 4-year-old child. Microsurgery 32 (6): 489-92, 2012.[PUBMED Abstract]
  23. Jackson CC, Dickson MA, Sadjadi M, et al.: Kaposi Sarcoma of Childhood: Inborn or Acquired Immunodeficiency to Oncogenic HHV-8. Pediatr Blood Cancer 63 (3): 392-7, 2016.[PUBMED Abstract]
  24. Dow DE, Cunningham CK, Buchanan AM: A Review of Human Herpesvirus 8, the Kaposi's Sarcoma-Associated Herpesvirus, in the Pediatric Population. J Pediatric Infect Dis Soc 3 (1): 66-76, 2014.[PUBMED Abstract]
  25. El-Mallawany NK, Kamiyango W, Slone JS, et al.: Clinical Factors Associated with Long-Term Complete Remission versus Poor Response to Chemotherapy in HIV-Infected Children and Adolescents with Kaposi Sarcoma Receiving Bleomycin and Vincristine: A Retrospective Observational Study. PLoS One 11 (4): e0153335, 2016.[PUBMED Abstract]
  26. Rees CA, Keating EM, Lukolyo H, et al.: Mapping the Epidemiology of Kaposi Sarcoma and Non-Hodgkin Lymphoma Among Children in Sub-Saharan Africa: A Review. Pediatr Blood Cancer 63 (8): 1325-31, 2016.[PUBMED Abstract]
  27. Macken M, Dale H, Moyo D, et al.: Triple therapy of vincristine, bleomycin and etoposide for children with Kaposi sarcoma: Results of a study in Malawian children. Pediatr Blood Cancer 65 (2): , 2018.[PUBMED Abstract]
  28. Régnier-Rosencher E, Guillot B, Dupin N: Treatments for classic Kaposi sarcoma: a systematic review of the literature. J Am Acad Dermatol 68 (2): 313-31, 2013.[PUBMED Abstract]
  29. Tsao MN, Sinclair E, Assaad D, et al.: Radiation therapy for the treatment of skin Kaposi sarcoma. Ann Palliat Med 5 (4): 298-302, 2016.[PUBMED Abstract]
  30. Singh NB, Lakier RH, Donde B: Hypofractionated radiation therapy in the treatment of epidemic Kaposi sarcoma--a prospective randomized trial. Radiother Oncol 88 (2): 211-6, 2008.[PUBMED Abstract]
  31. Lebbe C, Garbe C, Stratigos AJ, et al.: Diagnosis and treatment of Kaposi's sarcoma: European consensus-based interdisciplinary guideline (EDF/EADO/EORTC). Eur J Cancer 114: 117-127, 2019.[PUBMED Abstract]
悪性腫瘍

悪性脈管腫瘍には以下のものがある:

類上皮血管内皮腫

発生率および転帰

この腫瘍は1982年にワイスおよびエンツィンガーにより軟部組織で初めて報告された。類上皮血管内皮腫は比較的若年でも生じることがあるが、発生率のピークは30代および40代にある。この腫瘍は経過が緩徐な場合もあれば、非常に侵攻性の経過を辿ることもあり、5年全生存率は73%である。きわめて侵攻性の経過を辿る患者がいる一方で、未治療の複数の病変を持ち、非常に良性の経過を辿る患者の症例報告もある。一部の病理医が、リスクを評価し、治療を適合させるために患者の層別化を試みているが、さらなる研究が必要である。[ 1 ][ 2 ][ 3 ][ 4 ][ 5 ][ 6 ][ 7 ]

多施設ケースシリーズで、2~26歳の類上皮血管内皮腫患者24人に関して報告された。[ 8 ][証拠レベル:3iiiDii]ほとんどの患者が多臓器病変を有していた。進行が63%の患者にみられ、進行までの期間の平均値は18.4ヵ月(範囲、0~72ヵ月)であった。

滲出液の存在、3cm超の腫瘍サイズ、および高い分裂指数(高倍率50視野当たり4個以上の有糸分裂)が不良な転帰に関連している。[ 3 ]

病理組織学および分子的特徴

患者のかなりの割合でWWTR1-CAMTA1遺伝子融合が認められている;頻度は低いがYAP1-TFE3遺伝子融合も報告されている。[ 1 ]これらの融合は現在の薬物による直接的標的とならない。多発性肝病変で単クローン性が報告されており、転移プロセスが示唆される。

病理学的には、これらの病変は巣状、鎖状、および索状パターンに配列し、まれに脈管腔を伴う類上皮病変を特徴とする。侵攻的な臨床的挙動と関連しうる特徴には細胞異型、強拡大10視野当たり1以上の有糸分裂像、紡錘細胞の割合増加、巣状壊死、化生性骨形成などがある、[ 3 ]

文献で報告されている小児患者数は限られている。

臨床所見と診断的評価

最も一般的な病変部位は肝臓のみ(21%)、肝臓と肺(18%)、肺のみ(12%)、骨のみ(14%)である。[ 3 ][ 9 ][ 10 ]臨床像は病変部位によって異なり、以下の通りである:

類上皮血管内皮腫の治療

類上皮血管内皮腫の治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 経過観察。
  2. 手術。
  3. 免疫療法。
  4. 標的療法。
  5. 化学療法。
  6. 放射線療法。

緩徐進行型の症例については経過観察が必要となる。より侵攻性の症例については、インターフェロン、サリドマイド、ソラフェニブ、パゾパニブ、およびシロリムスなどの複数の薬物が使用されている。[ 11 ]最も侵攻性の高い症例は血管肉腫型の化学療法により治療する。切除可能であれば手術が実施される。転移を伴うおよび伴わない侵攻性の肝病変については肝移植が使用されている。[ 3 ][ 12 ][ 13 ][ 14 ][ 15 ]

多施設ケースシリーズで、2~26歳の類上皮血管内皮腫患者24人に関して報告された。[ 8 ][証拠レベル:3iiiDii]シロリムスによる治療を受けた患者3人は、2.5年を超える安定または部分奏効に達した。

臨床的に顕著な活性を示す標準的な薬剤がないため、疾患に向けた追加の治療を希望する患者または家族は新たな治療アプローチの試験への参加を考慮すべきである。

進行時に疾患に向けた治療を行う決定がなされたかどうかに関係なく、緩和ケアは依然として管理の中心となっている。これにより、QOLを最大化しながら、末期疾患に関連する症状とストレスを緩和する試みが確保される。

類上皮血管内皮腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である。

  1. NCT03148275(転移性、局所進行性、または手術で切除できない類上皮血管内皮腫患者の治療におけるトラメチニブ)本試験は、患者報告の治療成績を2番目の目標としてトラメチニブの効力を評価する第II相試験である。

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も、入手することができる。

軟部組織の血管肉腫

発生率

血管肉腫はまれな(肉腫の2%を占める)、侵攻性の脈管腫瘍で、あらゆる身体部位に生じるが、軟部組織に比較的多い。血管肉腫の推定発生率は100万人当たり2例である;米国では、毎年約600人が発症し、典型的に60~70歳にみられる。[ 16 ]

血管肉腫は小児ではきわめてまれであり、小児集団におけるこの腫瘍の病態生理学が異なるものかどうかは不明である。複数の皮膚病変および肝病変を示す新生児および歩き始めの幼児の症例が報告されており、その一部はGLUT1陽性である。[ 17 ][ 18 ][ 19 ][ 20 ]大半の血管肉腫は皮膚および表在性軟部組織に生じるが、肝臓、脾臓、および肺に生じることもある;骨が侵されることはまれである。

危険因子

確立している危険因子には、以下のものがある:[ 21 ]

病理組織学および分子的特徴

血管肉腫は大部分が異数性の腫瘍である。血管腫などの良性病変に起始する血管肉腫のまれな症例には研究すべき特徴的経路が存在する。放射線誘発性血管肉腫ではMYC増幅が認められる。KDR-VEGFR2突然変異およびFLT4-VEGFR3増幅が50%未満の頻度で認められている。[ 21 ]

多様な非定型の領域が存在しうるため、病理組織的診断が非常に困難な場合がある。共通する特徴は、真皮膠原線維束に沿って分け入るような形の不整形な管腔の網状組織である。さまざまな細胞の形状、大きさ、有糸分裂、内皮多層化、および乳頭状構造形成が認められる。類上皮細胞が認められることもある。壊死および出血がよくみられる。腫瘍は第VIII因子、CD31、CD34の染色を示す。一部の肝病変は乳児血管腫に似ることがあり、局所的GLUT1陽性を示す。このような肝病変の命名法は、1971年に提案された時代遅れの用語の使用により困難かつ紛らわしいものとなっている(例、I型血管内皮腫:乳児血管腫;II型血管内皮腫:低悪性度血管肉腫;III型血管内皮腫:高悪性度血管肉腫)。[ 18 ]

軟部組織の血管肉腫の治療

軟部組織の血管肉腫の治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 手術(限局性病変)。
  2. 放射線療法(成人における限局性皮膚病変)。
  3. 手術、化学療法、および放射線療法(転移性病変)。

限局性病変は積極的手術により治癒する可能性がある。血管肉腫およびリンパ管肉腫患者の長期生存に関しては、一部の患者で局所療法または全身療法による治療で腫瘍の縮小を示す証拠が認められるものの、外科的な完全切除がきわめて重要であると考えられる。[ 19 ][ 22 ][ 23 ][ 24 ]222人の患者(年齢中央値、62歳;範囲、15-90歳)のレビューから、5年全疾患特異的生存(DSS)率が38%であることが示された。限局性腫瘍を切除した患者138人では5年DSS率が44%であったが、診断時に転移が認められた患者43人ではわずか16%であった。[ 24 ]限局性血管肉腫に対する肝移植に関するデータは限定的である。[ 25 ][証拠レベル:3iiA]

限局性病変、特に皮膚血管肉腫は放射線療法で治療可能である。これらの症例報告のほとんどが成人のものである。[ 26 ]

転移病変に対しては手術、全身化学療法、および放射線療法による集学的治療が用いられるが、治癒することはまれである。[ 27 ][ 28 ]転移性血管肉腫では疾患制御が目標であり、公表されている無増悪生存期間は3~7ヵ月であり[ 29 ]、全生存(OS)期間中央値は14~18ヵ月である。[ 30 ]成人および小児の両方で、20~35%の5年OS率が報告されている。[ 19 ][ 20 ][ 31 ]

乳児血管腫からの悪性転換に続発した血管肉腫の診断を受けた1人の小児で、血管内皮増殖因子に対するモノクローナル抗体であるベバシズマブと全身化学療法の併用治療に対する反応が報告されている。[ 17 ][ 27 ]小児における肝血管肉腫8症例の報告により、血管内皮腫という用語の誤用とこれらの腫瘍の早期診断および治療の重要性が強調された。[ 32 ]

血管形成を阻害する生物学的製剤が血管肉腫の成人患者において活性を示している。[ 18 ][ 31 ]

臨床的に顕著な活性を示す標準的な薬剤がないため、疾患に向けた追加の治療を希望する患者または家族は新たな治療アプローチの試験への参加を考慮すべきである。

進行時に疾患に向けた治療を行う決定がなされたかどうかに関係なく、緩和ケアは依然として管理の中心となっている。これにより、QOLを最大化しながら、末期疾患に関連する症状とストレスを緩和する試みが確保される。

軟部組織の血管肉腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である。

  1. NCT02834013(まれな腫瘍を有する患者の治療におけるニボルマブおよびイピリムマブ)これは、まれな腫瘍を有する患者を治療するためのニボルマブおよびイピリムマブの第II相研究である。ニボルマブやイピリムマブなどのモノクローナル抗体による免疫療法は、身体の免疫システムががんを攻撃する助けとなり、腫瘍細胞が増殖し転移する能力を阻害しうる。

最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も、入手することができる。

参考文献
  1. Mehrabi A, Kashfi A, Fonouni H, et al.: Primary malignant hepatic epithelioid hemangioendothelioma: a comprehensive review of the literature with emphasis on the surgical therapy. Cancer 107 (9): 2108-21, 2006.[PUBMED Abstract]
  2. Haro A, Saitoh G, Tamiya S, et al.: Four-year natural clinical course of pulmonary epithelioid hemangioendothelioma without therapy. Thorac Cancer 6 (4): 544-7, 2015.[PUBMED Abstract]
  3. Sardaro A, Bardoscia L, Petruzzelli MF, et al.: Epithelioid hemangioendothelioma: an overview and update on a rare vascular tumor. Oncol Rev 8 (2): 259, 2014.[PUBMED Abstract]
  4. Dong K, Wang XX, Feng JL, et al.: Pathological characteristics of liver biopsies in eight patients with hepatic epithelioid hemangioendothelioma. Int J Clin Exp Pathol 8 (9): 11015-23, 2015.[PUBMED Abstract]
  5. Adams DM, Hammill A: Other vascular tumors. Semin Pediatr Surg 23 (4): 173-7, 2014.[PUBMED Abstract]
  6. Xiao Y, Wang C, Song Y, et al.: Primary epithelioid hemangioendothelioma of the kidney: the first case report in a child and literature review. Urology 82 (4): 925-7, 2013.[PUBMED Abstract]
  7. Reich S, Ringe H, Uhlenberg B, et al.: Epithelioid hemangioendothelioma of the lung presenting with pneumonia and heart rhythm disturbances in a teenage girl. J Pediatr Hematol Oncol 32 (4): 274-6, 2010.[PUBMED Abstract]
  8. Cournoyer E, Al-Ibraheemi A, Engel E, et al.: Clinical characterization and long-term outcomes in pediatric epithelioid hemangioendothelioma. Pediatr Blood Cancer 67 (2): e28045, 2020.[PUBMED Abstract]
  9. Daller JA, Bueno J, Gutierrez J, et al.: Hepatic hemangioendothelioma: clinical experience and management strategy. J Pediatr Surg 34 (1): 98-105; discussion 105-6, 1999.[PUBMED Abstract]
  10. Ackermann O, Fabre M, Franchi S, et al.: Widening spectrum of liver angiosarcoma in children. J Pediatr Gastroenterol Nutr 53 (6): 615-9, 2011.[PUBMED Abstract]
  11. Stacchiotti S, Provenzano S, Dagrada G, et al.: Sirolimus in Advanced Epithelioid Hemangioendothelioma: A Retrospective Case-Series Analysis from the Italian Rare Cancer Network Database. Ann Surg Oncol 23 (9): 2735-44, 2016.[PUBMED Abstract]
  12. Semenisty V, Naroditsky I, Keidar Z, et al.: Pazopanib for metastatic pulmonary epithelioid hemangioendothelioma-a suitable treatment option: case report and review of anti-angiogenic treatment options. BMC Cancer 15: 402, 2015.[PUBMED Abstract]
  13. Raheja A, Suri A, Singh S, et al.: Multimodality management of a giant skull base hemangioendothelioma of the sphenopetroclival region. J Clin Neurosci 22 (9): 1495-8, 2015.[PUBMED Abstract]
  14. Ahmad N, Adams DM, Wang J, et al.: Hepatic epithelioid hemangioendothelioma in a patient with hemochromatosis. J Natl Compr Canc Netw 12 (9): 1203-7, 2014.[PUBMED Abstract]
  15. Otte JB, Zimmerman A: The role of liver transplantation for pediatric epithelioid hemangioendothelioma. Pediatr Transplant 14 (3): 295-7, 2010.[PUBMED Abstract]
  16. Cioffi A, Reichert S, Antonescu CR, et al.: Angiosarcomas and other sarcomas of endothelial origin. Hematol Oncol Clin North Am 27 (5): 975-88, 2013.[PUBMED Abstract]
  17. Jeng MR, Fuh B, Blatt J, et al.: Malignant transformation of infantile hemangioma to angiosarcoma: response to chemotherapy with bevacizumab. Pediatr Blood Cancer 61 (11): 2115-7, 2014.[PUBMED Abstract]
  18. Dehner LP, Ishak KG: Vascular tumors of the liver in infants and children. A study of 30 cases and review of the literature. Arch Pathol 92 (2): 101-11, 1971.[PUBMED Abstract]
  19. Ferrari A, Casanova M, Bisogno G, et al.: Malignant vascular tumors in children and adolescents: a report from the Italian and German Soft Tissue Sarcoma Cooperative Group. Med Pediatr Oncol 39 (2): 109-14, 2002.[PUBMED Abstract]
  20. Deyrup AT, Miettinen M, North PE, et al.: Pediatric cutaneous angiosarcomas: a clinicopathologic study of 10 cases. Am J Surg Pathol 35 (1): 70-5, 2011.[PUBMED Abstract]
  21. Elliott P, Kleinschmidt I: Angiosarcoma of the liver in Great Britain in proximity to vinyl chloride sites. Occup Environ Med 54 (1): 14-8, 1997.[PUBMED Abstract]
  22. Lezama-del Valle P, Gerald WL, Tsai J, et al.: Malignant vascular tumors in young patients. Cancer 83 (8): 1634-9, 1998.[PUBMED Abstract]
  23. Fata F, O'Reilly E, Ilson D, et al.: Paclitaxel in the treatment of patients with angiosarcoma of the scalp or face. Cancer 86 (10): 2034-7, 1999.[PUBMED Abstract]
  24. Lahat G, Dhuka AR, Hallevi H, et al.: Angiosarcoma: clinical and molecular insights. Ann Surg 251 (6): 1098-106, 2010.[PUBMED Abstract]
  25. Orlando G, Adam R, Mirza D, et al.: Hepatic hemangiosarcoma: an absolute contraindication to liver transplantation--the European Liver Transplant Registry experience. Transplantation 95 (6): 872-7, 2013.[PUBMED Abstract]
  26. Sanada T, Nakayama H, Irisawa R, et al.: Clinical outcome and dose volume evaluation in patients who undergo brachytherapy for angiosarcoma of the scalp and face. Mol Clin Oncol 6 (3): 334-340, 2017.[PUBMED Abstract]
  27. Dickson MA, D'Adamo DR, Keohan ML, et al.: Phase II Trial of Gemcitabine and Docetaxel with Bevacizumab in Soft Tissue Sarcoma. Sarcoma 2015: 532478, 2015.[PUBMED Abstract]
  28. Scott MT, Portnow LH, Morris CG, et al.: Radiation therapy for angiosarcoma: the 35-year University of Florida experience. Am J Clin Oncol 36 (2): 174-80, 2013.[PUBMED Abstract]
  29. North PE, Waner M, Mizeracki A, et al.: A unique microvascular phenotype shared by juvenile hemangiomas and human placenta. Arch Dermatol 137 (5): 559-70, 2001.[PUBMED Abstract]
  30. Boye E, Yu Y, Paranya G, et al.: Clonality and altered behavior of endothelial cells from hemangiomas. J Clin Invest 107 (6): 745-52, 2001.[PUBMED Abstract]
  31. Ravi V, Patel S: Vascular sarcomas. Curr Oncol Rep 15 (4): 347-55, 2013.[PUBMED Abstract]
  32. Grassia KL, Peterman CM, Iacobas I, et al.: Clinical case series of pediatric hepatic angiosarcoma. Pediatr Blood Cancer 64 (11): , 2017.[PUBMED Abstract]
小児がん治療に関する特別な考慮事項

小児および青年におけるがんはまれである(ただし、小児がんの全発生率は1975年以降徐々に増加している)。[ 1 ]小児および青年のがん患者は、小児期および青年期に発生するがんの治療経験を有する専門家から構成される集学的チームのある医療機関に紹介されるべきである。この集学的チームアプローチとは、至適生存期間および至適QOLを得られるような治療、支持療法、およびリハビリテーションを小児が必ず受けられるようにするため、プライマリケア医、脈管腫瘍の治療経験を積んだ外科医、病理医、放射線腫瘍医、小児腫瘍医、リハビリテーション専門家、小児専門看護師、社会福祉士などの技能を集結したものである。(小児および青年のがん患者に対する支持療法に関する具体的な情報については、支持療法と緩和ケアに関するPDQ要約を参照のこと。)

米国小児科学会は、小児がん施設とそれらが小児がん患者の治療において担う役割に関するガイドラインを概説している。[ 2 ]このような小児がん施設では、小児および青年に発症するほとんどの種類のがんに関する臨床試験が行われており、大半の患者と家族に参加する機会が与えられている。小児および青年のがんに関する臨床試験は一般に、現在標準とされている治療法と、それより効果的であると思われる治療法とを比較するようデザインされる。小児がんの治癒を目指した治療法の進歩の大部分は、このような臨床試験によって達成されたものである。現在実施中の臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。

小児および青年のがん患者の生存において、劇的な改善が達成されている。1975年から2010年の間に、小児がんの死亡率は50%以上低下した。[ 1 ]小児および青年がん生存者には、治療から数ヵ月または数年経過後もがん治療の副作用が持続または発現することがあるため、綿密なモニタリングが必要である。(小児および青年がん生存者における晩期合併症(晩期障害)の発生率、種類、およびモニタリングに関する具体的な情報については、小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)に関するPDQ要約を参照のこと。)

参考文献
  1. Smith MA, Altekruse SF, Adamson PC, et al.: Declining childhood and adolescent cancer mortality. Cancer 120 (16): 2497-506, 2014.[PUBMED Abstract]
  2. Corrigan JJ, Feig SA; American Academy of Pediatrics: Guidelines for pediatric cancer centers. Pediatrics 113 (6): 1833-5, 2004.[PUBMED Abstract]
本要約の変更点(06/24/2020)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

本要約は広範囲にわたって改訂された。

本要約はPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児脈管腫瘍の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Childhood Vascular Tumors Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/soft-tissue-sarcoma/hp/child-vascular-tumors-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26844334]

本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

免責条項

入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。