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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

薬用キノコ(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2017-10-24
    翻訳更新日 : 2019-03-11

 このPDQがん情報要約では、がん患者さんに対する治療での薬用キノコの使用に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

 PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Integrative, Alternative, and Complementary Therapies Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

はじめに

薬用キノコとは、として使用されるキノコのことです。こうしたキノコは、主にアジア諸国で数百年にわたって、感染症の治療に用いられてきました。今日では、薬用キノコはの病気やがんの治療にも用いられています。また、日本と中国では、30年以上にわたって、がんの標準治療に薬用キノコを追加する医療が承認されています。これらの国々では、長い間、キノコが単独で、あるいは放射線療法や化学療法との併用で安全に使用されてきました。

アジアでは、100種類以上のキノコががんの治療に使用されています。なかでもよく用いられるキノコには、Ganoderma lucidum(レイシ)、Trametes versicolorまたはCoriolus versicolor(カワラタケ)、Lentinus edodes(シイタケ)、Grifola frondosa(マイタケ)などがあります。

キノコが免疫系にどのような影響を及ぼすか、腫瘍の増殖を抑止したり遅らせたりする効果があるのか、腫瘍細胞を殺傷できるのかといった点について、現在研究が行われています。カワラタケに含まれる特定の化合物多糖類[ポリサッカライド]など)は、がんに抵抗する免疫系の働きを高めると考えられています。

このPDQがん情報要約では、がん治療における薬用キノコの使用についての概要を示します。以下では、一般にカワラタケと呼ばれるTrametes versicolorまたはCoriolus versicolorと、レイシと呼ばれるGanoderma lucidumについて、以下の点を説明します。


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カワラタケとポリサッカライドK(Polysaccharide-K[PSK])についての質問と回答

1.

カワラタケとはどのようなものですか。

 

 カワラタケは倒木に生えるキノコの一種で、世界各地でみられます。茶色や褐色の年輪のような模様が七面鳥の尾羽に似ていることから、英語でターキーテイル(七面鳥の尾)とも呼ばれます。学名はTrametes versicolorまたはCoriolus versicolorです。中国伝統医学では、ウンシと呼ばれています。日本では、この真菌が屋根瓦のように重なって生えることから、カワラタケと呼ばれています。これと同じTrametes属のキノコは多数あります。特別な試験を行わなければ、カワラタケとTrametes属の他のキノコを区別することは困難です。

 カワラタケは、中国伝統医学で長年、の病気の治療に用いられてきました。日本では、カワラタケは免疫系を増強するために、がん標準治療と併用されています。

2.

PSKとは何ですか。

 

 ポリサッカライドK(PSK)は、カワラタケの活性成分として最もよく知られている化合物です。日本では、PSKはがん治療に使用するキノコ製剤として承認されています。

3.

PSKはどのように投与または摂取しますか。

 

 PSKはお茶として、またはカプセル剤で摂取します。

4.

これまでにPSKを用いた基礎研究や動物試験は実施されていますか。

 

  基礎研究では、腫瘍 細胞を使用して、特定の物質が抗がん作用をもつかどうかを調べます。 動物試験では、特定の薬物、処置、治療法などが動物において安全で有効かどうかを調べる試験が行われます。基礎研究や動物試験は、ヒトを対象とした試験に先立って行われます。

 基礎研究と動物試験では、ナチュラルキラー細胞T細胞といった免疫細胞が含まれる免疫系に、PSKがどのような効果を発揮するかが調べられています。PSKを使用して行われた基礎研究および動物試験に関する情報については、医療専門家向け要約の薬用キノコLaboratory/Animal/Preclinical Studies(基礎研究/動物試験/前臨床研究)のセクションを参照してください。

5.

ヒトを対象としたPSKの研究は行われていますか。

 

  胃がん乳がん大腸がん肺がんの患者さんを対象としたPSKの研究が行われています。この物質は1970年代の中頃から、非常に多くのがん患者さんに対する補助療法として用いられてきました。PSKは日本で長期にわたって安全に使用され、副作用はほとんど報告されていません。

  胃がん

 複数の研究で、がんの患者さんに対する術後補助療法としてPSKを使用すると、化学療法による免疫細胞の損傷を修復し、免疫系を増強しうることが示されています。

 胃がんに対する術後補助療法としてのPSKについては、以下の研究が実施されています:


  • 1978~1981年に日本で実施されたランダム化臨床試験では、胃がんの手術を受けた患者さん751人が対象になりました。手術後に、患者さんは化学療法のみ、または化学療法とPSKの投与を受けました。平均すると、化学療法とPSKの併用を受けた患者さんは、化学療法のみを受けた患者さんより長く生存しました。研究者らは、血液中の顆粒球リンパ球の数に基づいて、PSK併用によって最大の利益が得られる患者さんを予測できる可能性があると考えています。

  • 1994年に日本で、胃がんの手術が成功した患者さん262人に対し、化学療法単独または化学療法とPSKの併用を行う試験が実施されました。化学療法とPSKの併用を受けた患者さんは、化学療法単独の群に比べてがんの再発が少なく、生存期間が長くなりました。PSKでの治療による副作用はほとんどありませんでした。研究者らは、この研究により、手術で胃がんを切除した患者さんに化学療法とPSKの併用療法を行うべきであることが判明したと考えています。

  • 2007年に公開された1件のレビューでは、胃がんの切除術を受けた患者さん8,009人を対象とした8件のランダム化対照試験の結果がまとめられました。この試験では、患者さんは手術後に化学療法のみ、または化学療法とPSKの投与を受けました。その結果、化学療法とPSKを併用した患者さんのほうが、手術後の生存期間が長くなりました。

  乳がん

  米国国立衛生研究所が実施した第I相臨床試験では、乳がんの患者さんの少人数のグループに対し、放射線療法後にカワラタケを使用した製品を投与しました。その結果、ナチュラルキラー細胞などのがんと戦う免疫系細胞が増加しました。

  大腸がん

 大腸がんの術後補助療法としてのPSKについては、以下の研究が実施されています:


  • あるランダム化臨床試験で、II期またはIII期直腸がんの患者さんの免疫系にPSKが及ぼす影響が検討されました。患者さんは化学療法と放射線療法を受けたうえで、さらにPSKの投与を受ける人と受けない人に分けられました。この研究では、PSKによってがんを殺傷する免疫系細胞の数が増え、放射線療法を受けた組織での抗がん作用が引き起こされたことが明らかになりました。

  • 3件の研究に対する包括的なレビューでは、大腸がんの患者さん1,094人のうち、PSKの投与を受けた患者さんはそうでない場合に比べて再発がんが減少し、長く生存する傾向がみられました。

  肺がん

 肺がんの患者さんに対する補助療法としてのPSKについては、以下の研究が実施されています。


  • 5件の非ランダム化臨床試験では、放射線療法または放射線療法と化学療法を受け、さらにPSKの併用による治療を受けた患者さんが、より長く生存しました。

  • 肺がんの患者さんを対象とした6件のランダム化臨床試験では、化学療法単独と化学療法およびPSKの併用が比較されました。これらの試験によると、PSKの投与を受けた患者さんは、免疫機能、体重、幸福感、腫瘍関連の症状、生存期間の延長のうち、1つ以上に改善がみられました。

6.

カワラタケやPSKには副作用やリスクの報告はありますか。

 

 日本でのPSKに関する数件の研究では、副作用はわずかしか報告されていません。

7.

米国食品医薬品局(FDA)は、米国でがん治療としてカワラタケまたはPSKを使用することを承認していますか。

 

  米国食品医薬品局(FDA)は、カワラタケやその有効成分であるPSKをがんなどの病態に対する治療薬として用いることを承認していません。

 FDAは栄養補助食品の安全性と有効性に関する承認を行いません。栄養補助食品の製造者には、安全な栄養補助食品を製造し、正確なラベル表示を記載して製品に関する誤解を招かないようにする責任があります。栄養補助食品の製法は規制されていないため、製造ロットや商品によってキノコの栄養補助食品の内容物にばらつきがあります。

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レイシに関する質問と回答

1.

レイシとは何ですか。

 

 レイシは生きている樹木に生えるキノコの一種です。科学者の間では、Ganoderma lucidumまたはGanoderma sinenseと呼ばれることがあります。中国伝統医学では、この種のキノコはリンヅィー(Ling Zhi)と呼ばれています。日本ではレイシ(霊芝)として知られています。また中国では、G. lucidumがチーヅィー(Chizhi)、G. sinenseがヅーヅィー(Zizhi)と呼ばれています。

  Ganoderma属のキノコは多くの種類があり、薬用キノコとそうでないものを見分けることは困難です。

 レイシは、東アジアで非常に長い間、として使用されています。寿命を延ばし、加齢による影響を防止し、活力を増強すると考えられてきました。中国では、化学療法放射線療法を受けたがん患者さんの免疫系を増強するために使用されています。

2.

レイシはどのように投与または摂取しますか。

 

 レイシは通常、乾燥させ成分を抽出した液体として飲むか、カプセルや粉末の形で摂取します。

3.

これまでにレイシを用いた基礎研究や動物試験は実施されていますか。

 

  基礎研究では、腫瘍 細胞を用いて、新しい物質の検証を行い、その物質が抗がん作用をもつかどうかを調べます。動物試験では、薬剤や手技、治療法が安全かどうか、効果があるかどうかを動物で確かめます。基礎研究や動物試験は、ヒトを対象とした試験に先立って行われます。

 基礎研究や動物試験では、レイシに含まれる有効成分のトリテルペノイドと多糖類(ポリサッカライド)が肺がんなどの腫瘍に及ぼす効果が検証されています。レイシを使用して行われた基礎研究および動物試験に関する情報については、医療専門家向け要約の薬用キノコLaboratory/Animal/Preclinical Studies(基礎研究/動物試験/前臨床研究)のセクションを参照してください。

4.

人を対象としたレイシの研究は行われていますか。

 

 レイシから作られた製品を使用した研究は、これまでに中国と日本で実施されています。

  肺がん

 複数の研究で、レイシを原料とする製品を用いた補助療法は肺がんの患者さんの免疫系を増強する可能性があることが示されています。

 肺がんの患者さんを対象とした研究には、次のようなものがあります:


  • 中国で実施された非盲検試験では、進行肺がんの患者さん36人にレイシから作られた市販薬のGanopolyが投与されました。これらの患者さんは、化学療法または放射線療法を受けるとともに、他の補完医療による治療法を受けました。一部の患者さんには、リンパ球数やナチュラルキラー細胞の活性など、研究対象の免疫反応に著しい変化がみられましたが、免疫反応に全く変化がなかった患者さんもいました。Ganopolyを使用した類似の研究では、大腸がんの患者さん47人で同様の結果が示されました。

  • 中国では、肺がんの患者さん12人を対象とした研究が行われました。この研究では、患者さんの血液を調べ、レイシを原料とする製品を使用すると免疫反応が改善されるかどうかを検討しました。その結果、レイシに含まれる多糖類はがんと戦う免疫細胞であるリンパ球の活性を維持するのに役立つ可能性があることが示されました。

  大腸がん

 次の研究では、大腸がんの予防に関してレイシの検討が行われました。


  • 日本で、大腸の良性腫瘍の患者さん225人に対する研究が行われました。12ヵ月にわたって、123人の患者さんにG. lucidum菌のキノコの抽出物(MAK)を投与し、残りの102人の患者さんにはMAKによる治療を行いませんでした。12ヵ月後の時点で、全ての患者さんにフォローアップ大腸内視鏡検査を行いました。MAKの投与を受けた群では腫瘍の数が減り、サイズの縮小がみられましたが、MAKの投与を受けなかった群ではそうした変化は認められませんでした。研究者らによると、MAKは良性大腸腫瘍の形成を抑制できる可能性があります。

5.

米国食品医薬品局(FDA)は、米国でがん治療としてレイシを使用することを承認していますか。

 

  米国食品医薬品局(FDA)は、レイシをがんなどの病態に対する治療薬として用いることを承認していません。

 FDAは栄養補助食品の安全性と有効性に関する承認を行いません。栄養補助食品の製造者には、安全な栄養補助食品を製造し、正確なラベル表示を記載して製品に関する誤解を招かないようにする責任があります。栄養補助食品の製法は規制されていないため、製造ロットや商品によってキノコの栄養補助食品の内容物にばらつきがあります。

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本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、がん患者さんに対する治療での薬用キノコの使用に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Integrative, Alternative, and Complementary Therapies Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

PDQには臨床試験のリストが掲載されており、NCIのウェブサイトから臨床試験を検索することができます。また、PDQには、臨床試験に参加している多数のがん専門医のリストも掲載されています。より詳細な情報については、Cancer Information Service(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Integrative, Alternative, and Complementary Therapies Editorial Board.PDQ Medicinal Mushrooms.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/about-cancer/treatment/cam/patient/mushrooms-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 28267306]

本要約内の画像は、著者やイラストレーター、出版社より、PDQ要約内での使用に限定して、使用許可を得ています。PDQ要約から、その要約全体を使用せず画像のみを使用したい場合には、画像の所有者から許可を得なければなりません。その許可はNCIより与えることはできません。本要約内の画像の使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともに、Visuals Onlineで入手可能です。Visuals Onlineには、2,000以上の科学関連の画像が収載されています。

免責事項

PDQ要約の情報は、保険払い戻しに関する決定を行うために使用されるべきではありません。保険の適用範囲についての詳細な情報は、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手可能です。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトを通じてのお問い合わせやサポートの依頼に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載しています。ウェブサイトのE-mail Usから、Cancer.govに対して質問を送信することもできます。

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補完代替医療(CAM)についての一般的な情報

補完代替医療(CAM)は、統合的医療とも呼ばれ、ヒーリングに関する原理やアプローチ、治療法などを幅広く意味します。従来の治療に加えて実施する場合は補完療法と呼ばれ、また、従来の治療の代わりに実施する場合は、よく代替療法と呼ばれます(従来の治療とは医学界で広く受け入れられ、かつ主流となっている治療を意味します)。どのように用いられるかによって、補完療法とみなされる場合と、代替療法とみなされる場合があります。補完代替療法は、病気の予防やストレスの軽減、副作用や症状の予防と軽減、そして疾患の管理や治癒を目的として用いられます。

がんの従来の治療とは異なり、補完代替療法は保険が適用されないことが多くあります。患者さんは加入保険会社に、補完代替医療が保険の適用対象となっているかどうかを確認することをお奨めします。

補完代替療法を検討されているがん患者さんは、どんな治療法でも必ず、担当医や看護師、薬剤師と相談して意思決定を行ってください。補完代替療法の中には、標準治療を妨げるものや、従来の治療と併用した場合に有害となるものがあります。

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補完代替医療(CAM)の治療法の評価

CAM療法は、従来の治療に対する検証と同じように、科学的な方法で検証することが重要です。米国国立がん研究所および米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)は医療施設において、がんに対するCAM療法の検証を行うための臨床試験(調査研究)を数多く主催しています。

一般的に、がんの治療における従来のアプローチは、多数の患者さんを対象とした臨床試験の実施など、科学的プロセスを経て、安全性や有効性が検討されています。それに比べ、補完代替医療の安全性や有効性についてはあまり知られていません。ほとんどのCAM療法は厳密な科学的方法で検証されていません。純粋に代替アプローチとみなされていた少数のCAM療法は、治癒を目指すものではなく、患者さんをより楽にし回復を早めるための補完医療として、がんの治療で用いられつつあります。1つの例が鍼療法です。1997年11月に開催された米国国立衛生研究所(NIH)の専門家委員会によると、鍼療法は化学療法に関連した吐き気や嘔吐、そして手術に関連した疼痛の管理を助けることがわかりました。一方で、レートリルの使用などのいくつかのアプローチは、検討の結果、効果がないか、または有害となりうることがわかりました。

1991年に始まったNCIのBest Case Series Programは、臨床で用いられているCAMアプローチの評価を行うプログラムの1つです。このプログラムはNCIのがん補完代替医療オフィス(OCCAM)の監視下で進められています。がん代替医療を行う医療専門家は、患者さんのカルテや関連資料をOCCAMに提出します。OCCAMはこれらの資料を慎重に検討し、さらに調査を行う価値があるかどうかを判断します。

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補完代替医療(CAM)について医療提供者に質問すべきこと

補完代替療法を受けることを考えている場合、患者さんは主治医などの医療提供者に次の質問を行ってください。


  • どのような副作用が予想されますか。

  • この治療に関連するリスクは何ですか。

  • この治療からどのようなメリットが期待できますか。

  • 既知の有益性はそれらのリスクに勝っていますか。

  • この治療は従来の治療に影響を及ぼしますか。

  • この治療は臨床試験の一部として実施されますか。

  • もしそうなら、誰がその試験を主催しますか。

  • この治療には健康保険が適用されますか。

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補完代替医療(CAM)についてさらに知るには

米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)

米国国立衛生研究所(NIH)の国立補完統合衛生センター(NCCIH)は、補完代替医療の研究および評価を促進し、医療専門家や一般の方を対象に様々なアプローチについての情報を提供しています。


    NCCIH Clearinghouse
    Post Office Box 7923 Gaithersburg, MD 20898–7923
    電話:+1-888-644-6226 (フリーダイヤル)
    テレタイプライター付の電話(耳が聞こえないか聴覚に障害のある方用):+1-866-464-3615
    E-mai:info@nccih.nih.gov
    ウェブサイト:https://nccih.nih.gov

CAM on PubMed

NCCIHおよびNIH国立医学図書館(NLM)は共同でCAM on PubMedを開発し、CAMに関連するジャーナルの記載内容を無料かつ簡単に検索できる機能を提供しています。NLMの図書目録データベースのサブセットとして、CAM on PubMedには様々な科学ジャーナルのCAMに関連する論文から、230,000を超える文献や抄録が登録されています。このデータベースはさらに、1,800を超えるジャーナルにリンクしており、ユーザーが論文全文を参照できるようになっています(論文全文を参照するには、購読料などの費用が発生する場合があります)。

がん補完代替医療オフィス

NCIのがん補完代替医療オフィス(OCCAM)は、補完代替医療(CAM)の分野におけるNCIの活動をコーディネートしています。OCCAMはCAMのがん研究をサポートし、がんに関連するCAMについての情報を、NCIのウェブサイトを通して医療提供者や一般の方に提供しています。

米国国立がん研究所(NCI)のがん情報サービス

米国にお住まいの方は、NCIがん情報サービスフリーダイヤル+1-800-4-CANCER(+1-800-422-6237)に電話をすることができます(月曜日から金曜日の午前8時から午後8時まで)。訓練を受けたがん情報スペシャリストが質問にお答えします。

食品医薬品局

食品医薬品局(FDA)は、薬物や医療機器を規制し、それらの安全性と有効性を確保しています。


    食品医薬品局
    10903 New Hampshire Avenue
    Silver Spring, MD 20993
    電話:+1-888-463-6332 (フリーダイヤル)
    ウェブサイト:http://www.fda.gov

連邦取引委員会

連邦取引委員会(FTC)は消費者保護法を施行しています。FTCから入手可能な出版物は以下の通りです:


  • Who Cares: Sources of Information About Health Care Products and Services

  • Fraudulent Health Claims: Don't Be Fooled


    消費者センター
    連邦取引委員会
    600 Pennsylvania Avenue, NW
    Washington, DC 20580
    電話:+1-877-FTC-HELP(+1-877-382-4357)(フリーダイヤル)
    テレタイプライター付の電話(耳が聞こえないか聴覚に障害のある方用):202-326-2502
    ウェブサイト:http://www.ftc.gov
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