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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

アロマセラピーと精油(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2014-12-17
    翻訳更新日 : 2017-02-17

概要


  • アロマセラピーでは、植物(花、ハーブ、木)から抽出された精油治療に使用して、身体的、情緒的、霊的健康を高めます(詳しくは質問1を参照してください)。

  • がんの患者さんは、主にストレス不安などの生活の質(QOL)の改善を目的としてアロマセラピーを用います(詳しくは質問1を参照してください)。

  • アロマセラピーは他の補完療法や標準治療と併用して、症状管理のために利用することができます(詳しくは質問1を参照してください)。

  • ローマカミツレゼラニウムラベンダーシダーなどの精油は、アロマセラピーの基本的な素材です(詳しくは質問1を参照してください)。

  • 20世紀後半に、補完医療の一形態としてアロマセラピーへの関心が高まりました(詳しくは質問2を参照してください)。

  • アロマセラピーは、気分や情緒に影響を及ぼす脳の領域に化学的メッセージを伝えることで作用する可能性があります(詳しくは質問3を参照してください)。

  • 精油はほとんどの場合、吸入または皮膚に希釈した形で塗布して使用します(詳しくは質問4を参照してください)。

  • 基礎研究動物実験で、特定の精油には抗菌作用、抗ウイルス作用、抗真菌作用、鎮静作用、高揚作用があることが示されています(詳しくは質問5を参照してください)。

  • がん患者さんを対象としたアロマセラピー研究では、がんに伴う症状、ストレス、不安など、他の健康状態や生活の質の問題に対するアロマセラピーの効果が主に研究されています。がんの治療法としてアロマセラピーを用いた研究はありません(詳しくは質問6を参照してください)。

  • 精油の安全性試験では、有害な副作用は非常に少ないことが示されています。ラベンダーティーツリーオイルには、一部のホルモンに似た作用があることが分かりました(詳しくは質問7を参照してください)。

  • アロマセラピー製品は特定の医療的な主張を行っていないため、米国食品医薬品局による承認は不要です(詳しくは質問8を参照してください)。

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アロマセラピーについての質問と回答

1.

アロマセラピーとはどのようなものですか。

 

  アロマセラピーでは、植物から抽出された精油を使用し、心、体、精神をサポートしてバランスを保ちます。主に、生活の質(QOL)を改善し、ストレス不安を軽減する支持療法の一形態としてがん患者さんに用いられます。アロマセラピーはマッサージ療法鍼療法といった他の補完療法や標準治療と併用して、症状管理のために利用することができます。

 精油(エッセンシャルオイル、揮発油とも呼ばれる)はアロマセラピーの基本的な素材です。このオイルは多くの植物に含まれる芳香を放つエッセンスから作られます。これらのエッセンスは、葉や樹皮、果物などの皮の表面下に存在することが多い特定の植物細胞において、太陽のエネルギーや、空気、土、水の成分を用いて生成されます。この植物が粉砕されると、エッセンスとその独特の香りが放出されます。

 エッセンスは天然の方法で植物から抽出され、精油になります。エッセンスの抽出には、蒸気や水による蒸留や機械的な圧搾などの方法が用いられます。化学的な方法で作られたオイルは、本物の精油とは見なされません。

 アロマセラピーでは、ローマカミツレゼラニウムラベンダーティーツリーレモンシダー、およびベルガモットから抽出されたものなど、多くの精油が用いられます。各種の精油はそれぞれ別の化学成分を持ち、この成分の相違によって各オイルの匂いや吸収のされ方、体における作用の仕方が異なります。同じ種の中の様々な植物から抽出されたオイルも、お互いに化学成分が異なる場合があります。同じことが異なった方法または地域で成長または収穫された植物に当てはまります。

 精油は非常に濃縮されています。例えば、約1ポンド(0.454kg)の精油を抽出するには、約220ポンド(99.8kg)のラベンダーの花を用います。精油は高揮発性で、空気に触れるとすぐに蒸発します。

2.

がんに対する補完代替治療としてのアロマセラピーの発見と使用には、どのような経緯があったのですか。

 

 香りの良い植物は、古代中国やインド、エジプトなどの多くの文明において、ヒーリングを行う場で何千年もの間用いられてきました。植物から精油を抽出する最初の方法は、中世に発見されました。

 近代のアロマセラピーの歴史は、フランスの化学者ルネ-ガットフォセが「aromatherapy(芳香療法)」という言葉を作り出し、多種多様な病気に対する精油の作用を研究した20世紀初頭に始まりました。アロマセラピーは1980年代および1990年代に、補完代替医療(CAM)への関心が高まり始めた際、欧米諸国で再認識されました。

3.

がん治療にアロマセラピーが有用であるという主張の背景にはどのような理論があるのですか。

 

 アロマセラピーががんに対する治療法として提案されるのはまれで、むしろがんの症状やがん治療の副作用を管理するための支持療法の1つとして提案されます。アロマセラピーと精油がどのように作用するかについては、様々な説があります。1つの有力な説は、鼻腔の嗅覚受容器が精油の匂いに反応し、化学的メッセージが神経経路を通じて気分や情緒を司る脳の大脳辺縁系に送られるというものです。ヒトの画像診断は、辺縁系や情緒に関する経路における匂いの作用を示すのに役立ちます。

4.

アロマセラピーはどのように実施しますか。

 

 アロマセラピーは、様々な方法で使用されます。例としては以下のものがあります:


  • 間接的な吸入(患者さんがルームディフューザー(芳香拡散器)を使用したり近くで精油を数滴垂らしたりして、精油を吸い込みます)。

  • 頭痛を治療するための直接的な吸入(患者さんがお湯に精油を数滴垂らした個人用吸入器を使用して、精油を吸い込みます)。

  • アロマセラピーマッサージキャリアオイル希釈した精油をマッサージによって皮膚に塗り込みます)。

  • バスソルト、ローション、または包帯と精油を混ぜ合わせて皮膚に塗布します。

 アロマセラピーは、口から服用することはめったにありません。

 特定の状態の治療には、一部の精油が共通して選択されます。しかし、使用される精油の種類やブレンド方法は、アロマセラピストの経験とトレーニングによって左右されます。こうした標準的な方法の欠如から、アロマセラピーの効果に関していくつかの相反する研究が生じています。

5.

アロマセラピーを用いた前臨床研究(基礎研究または動物での研究)は実施されていますか。

 

  精油に関する多くの研究では、精油を皮膚に塗布すると抗菌作用を発揮することが分かりました。精油のなかには、単純ヘルペスウイルスに対する抗ウイルス活性が認められるものがあります。また、中咽頭の特定の真菌 感染に対する抗真菌活性が認められるものもあります。さらにラットにおける研究では、種々の精油には鎮静作用や高揚作用があることが示されました。ストレスの多い状況下でラットに特定の香りを匂がせると、それらの行動や免疫反応が改善されました。

  ある研究では、精油の吸入後に芳香に関する化合物のマーカーが血液中に検出されましたが、これはアロマセラピーが中枢神経系を介して間接的に作用する上に、薬物のように直接的に体に影響を及ぼすということを示唆しています。

6.

アロマセラピーの臨床試験(ヒトを対象とした調査研究)は実施されていますか。

 

 アロマセラピーの臨床試験では、主に重症患者さんのストレスや不安、その他の健康状態の治療におけるアロマセラピーの使用が研究されています。がん患者さんを対象としたいくつかのアロマセラピーの臨床試験では、発表された結果にばらつきがあります。

 初期の少数の研究は、アロマセラピーががん患者さんの生活の質を改善しうることを示しています。アロマセラピーを受けている何人かの患者さんについて、吐き気や痛みといった症状の改善や血圧、脈拍、呼吸数の低下が報告されました。アロマセラピーマッサージの研究による結果は様々で、気分、不安、痛み、便秘などの改善を報告した研究もありますし、何の効果もなかったとする報告もあります。

  幹細胞移植を受けている小児と青年を対象にしたベルガモット吸入の研究では、不安と吐き気の増加がみられ、痛みに対しては何の効果もなかったと報告されています。アロマセラピーを受けた親もプラセボ治療を受けた親も、お子さんの移植後の不安が軽くなったことが示されました。幹細胞移植を受けた成人の患者さんを対象とした研究によると、薄く切ったオレンジを舐めたり、匂いを嗅いだりする方が、オレンジ抽出の精油を吸入するより、吐き気、むかつき、および咳を抑える効果が高くなりました。

 ある小規模な研究では、抗生物質に耐性を持つMRSAバクテリアを病院の患者さんの皮膚から除去するための局所治療としてティーツリーオイルが使用され、この方法が標準治療と同等に有効であることが示されました。抗菌作用のある精油の研究では、壊死性 潰瘍においを軽減する研究が進められています。

  科学文献や医学文献には、がんに特化した治療法としてアロマセラピーを検討した研究はありません。

7.

アロマセラピーの副作用やリスクは報告されていますか。

 

 精油の安全性試験では、指示どおりに使用した場合、有害な副作用やリスクは非常に小さいということが示されています。いくつかの精油は、米国食品医薬品局により食物の原材料として認可されており、特定の制限内でのGRAS(generally recognized as safe:一般に安全と認められる)に分類されています。多量の精油を摂取することは推奨されていません。

 アロマセラピストであれ患者さんであれ、精油が皮膚に長時間付着していた場合などには特に、アレルギー反応や皮膚刺激が発生することがあります。柑橘類などのオイルが皮膚に付着し、その後太陽光に曝された場合、日光に対する感度が増大することがあります。

 ラベンダーとティーツリーオイルには、一部のホルモンに似た作用があることが分かっています。これらのオイルはエストロゲン(女性ホルモン)に似た作用を持ち、アンドロゲン(男性ホルモン)の効果を阻害または低減します。ある研究で長期にわたってラベンダーやティーツリーのオイルを皮膚に使用した結果、思春期をまだ迎えていない男児の乳房の成長を引き起こしたという事例があります。エストロゲンにより増殖する腫瘍を有する患者さんは、ラベンダーやティーツリーのオイルを使用しないことが推奨されます。

8.

米国食品医薬品局(FDA)は、米国でアロマセラピーをがん治療法として使用することを承認していますか。

 

 がんや他の病気の治療に関する特別な主張は行われていないため、アロマセラピー製品に米国食品医薬品局の承認は不要です。

 アロマセラピーは州法により規制されていないため、米国ではアロマセラピーを行うための資格を取得する必要はありません。専門家はマッサージ療法、登録看護師、鍼灸、自然療法など自身が資格を持っている分野で、アロマセラピーのトレーニングを併用することがよくあります。医療提供者向けの一部のアロマセラピーコースでは、医学の履修単位時間を提供しており、その中には実施研究や計測結果を含んでいます。

  National Association for Holistic Aromatherapy(www.naha.org)およびAlliance of International Aromatherapists(www.alliance-aromatherapists.org)という2つの組織は、アロマセラピスト向けの米国国内の教育規格を有しています。National Association for Holistic Aromatherapy(NAHA)は、米国国内の標準的なアロマセラピーの認可を得る予定です。NAHAの承認を受けた証明プログラムを提供している学校が多くあります。これらの学校のリストは、http://www.naha.org/schools_level_one_two.htmにアクセスすれば閲覧することができます。米国国内のアロマセラピー試験は1年に2回実施されています。

 カナダでは、Canadian Federation of Aromatherapists(www.cfacanada.com)がアロマセラピストを認定しています。国際的なアロマセラピープログラムの一覧については、International Federation of Aromatherapistsのホームページ(www.ifaroma.org/)をご覧ください。

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現在実施中の臨床試験

NCIのがん臨床試験リストから、現在患者さんの登録を行っているアロマセラピーと精油に関するがんCAMの臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。

臨床試験に関する一般的な情報は、NCIのウェブサイトから利用可能です。

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本要約の変更点(12/17/2014)

PDQ がん情報要約は定期的に見直され、新しい情報が利用可能になり次第更新されます。本セクションでは、上記の日付における本要約の最新変更点を記述しています。

医療専門家向けの版に対する変更に合わせて、本要約も変更されました。

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本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、がん患者さんに対する治療でのアロマセラピーと精油の使用に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Cancer Complementary and Alternative Medicine Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

PDQには臨床試験のリストが掲載されており、NCIのウェブサイトから臨床試験を検索することができます。また、PDQには、臨床試験に参加している多数のがん専門医のリストも掲載されています。より詳細な情報については、Cancer Information Service(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

National Cancer Institute: PDQ® Aromatherapy and Essential Oils. Bethesda, MD: National Cancer Institute. Date last modified <MM/DD/YYYY>. Available at: http://www.cancer.gov/about-cancer/treatment/cam/patient/aromatherapy-pdq. Accessed <MM/DD/YYYY>.

本要約内の画像は、著者やイラストレーター、出版社より、PDQ要約内での使用に限定して、使用許可を得ています。PDQ要約から、その要約全体を使用せず画像のみを使用したい場合には、画像の所有者から許可を得なければなりません。その許可はNCIより与えることはできません。本要約内の画像の使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともに、Visuals Onlineで入手可能です。Visuals Onlineには、2,000以上の科学関連の画像が収載されています。

免責事項

PDQ要約の情報は、保険払い戻しに関する決定を行うために使用されるべきではありません。保険の適用範囲についての詳細な情報は、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手可能です。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトを通じてのお問い合わせやサポートの依頼に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載しています。ウェブサイトのE-mail Usから、Cancer.govに対して質問を送信することもできます。

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補完代替医療(CAM)についての一般的な情報

補完代替医療(CAM)は、統合的医療とも呼ばれ、ヒーリングに関する原理やアプローチ、治療法などを幅広く意味します。従来の治療に加えて実施する場合は補完療法と呼ばれ、また、従来の治療の代わりに実施する場合は、よく代替療法と呼ばれます(従来の治療とは医学界で広く受け入れられ、かつ主流となっている治療を意味します)。どのように用いられるかによって、補完療法とみなされる場合と、代替療法とみなされる場合があります。補完代替療法は、病気の予防やストレスの軽減、副作用や症状の予防と軽減、そして疾患の管理や治癒を目的として用いられます。

がんの従来の治療とは異なり、補完代替療法は保険が適用されないことが多くあります。患者さんは加入保険会社に、補完代替医療が保険の適用対象となっているかどうかを確認することをお奨めします。

補完代替医療の中には、標準治療を妨げたり、従来の治療と併用した場合に有害となりうるものがあるため、補完代替療法を検討されているがん患者さんはどんな治療法でも必ず、担当医や看護師、薬剤師と相談して意思決定を行ってください。

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補完代替医療(CAM)のアプローチの評価

補完代替医療の治療についても、従来の治療の評価と同様、厳格な科学的評価を行うことが重要です。米国国立がん研究所および米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)は医療施設において、がんに対するCAM療法の評価を行うための臨床試験(調査研究)を数多く主催しています。

一般的に、がんの治療における従来のアプローチは、多数の患者さんを対象とした臨床試験の実施など、厳格な科学的プロセスを経て、安全性や有効性が検討されています。それに比べ、補完代替医療の安全性や有効性についてはあまり知られていません。厳格な評価を経たCAM療法はごくわずかです。はじめは純粋に代替アプローチとみなされていた少数のCAM療法が、治癒を求めるものではなく、患者さんをより楽にし回復を早める手助けとなる補完医療として、がんの治療で用いられつつあります。1つの例が鍼療法です。1997年11月に開催された米国国立衛生研究所(NIH)の専門家委員会によると、鍼療法は化学療法に関連した吐き気や嘔吐、そして手術に関連した疼痛の管理に有効であることがわかりました。対照的に、レートリルの使用などのいくつかのアプローチは、検討の結果、無効であるか、または有害となりうることがわかりました。

1991年に始まったNCIのBest Case Series Programは、臨床で用いられているCAMアプローチの評価を行うプログラムの1つです。このプログラムはNCIのがん補完代替医療オフィス(OCCAM)の監視下で進められています。がん代替医療を行う医療専門家は、患者さんのカルテや関連資料をOCCAMに提出します。OCCAMではそれらの資料を厳密に精査し、NCI主導の研究を正当化するであろう治療アプローチについては、フォローアップ研究の戦略を立てています。

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補完代替医療(CAM)について医療提供者に質問すべきこと

補完代替療法を受けることを考えている場合、患者さんは主治医などの医療提供者に次の質問を行ってください。


  • どのような副作用が予想されますか。

  • この治療に伴うリスクは何ですか。

  • 既知の有益性はそれらのリスクに勝っていますか。

  • この治療からどのようなメリットが期待できますか。

  • この治療は従来の治療の妨げになりますか。

  • この治療は臨床試験の一部として実施されますか。

  • もしそうなら、誰がその試験を主催しますか。

  • この治療には健康保険が適用されますか。

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補完代替医療(CAM)についてさらに知るには

米国国立補完統合衛生センター(NCCIH)

米国国立衛生研究所(NIH)の国立補完統合衛生センター(NCCIH)は、補完代替医療の研究および評価を促進し、医療専門家や一般の方を対象に様々なアプローチについての情報を提供しています。


    NCCIH Clearinghouse
    Post Office Box 7923 Gaithersburg, MD 20898–7923
    電話:+1-888-644-6226(フリーダイヤル) 301-519-3153(海外からの場合)
    テレタイプライター付の電話(耳が聞こえないか聴覚に障害のある方用):+1-866-464-3615
    Fax:+1-866-464-3616
    E-mai:info@nccih.nih.gov
    ウェブサイト:https://nccih.nih.gov/

CAM on PubMed

NCCAMおよびNIH国立医学図書館(NLM)は共同でCAM on PubMedを開発し、CAMに関連するジャーナルの記載内容を無料かつ簡単に検索できる機能を提供しています。NLMの図書目録データベースのサブセットとして、CAM on PubMedには様々な科学ジャーナルのCAMに関連する論文から、230,000を超える文献や抄録が登録されています。このデータベースはさらに、1,800を超えるジャーナルにリンクしており、ユーザーが論文全文を参照できるようになっています(論文全文を参照するには、購読料などの費用が発生する場合があります)。CAM on PubMedはNCCIHのウェブサイトから利用可能です。NLMのPubMed図書目録データベースからもCAM on PubMedにアクセスできます(「Limits」タブ → 「Complementary Medicine」を選択してください)。

がん補完代替医療オフィス

NCIのがん補完代替医療オフィス(OCCAM)は、補完代替医療(CAM)の分野におけるNCIの活動をコーディネートしています。OCCAMはCAMのがん研究をサポートし、がんに関連するCAMについての情報を、米国国立がん研究所(NCI)のウェブサイトを通して医療提供者や一般の方に提供しています。

米国国立がん研究所(NCI)のがん情報サービス

米国にお住まいの方は、NCIがん情報サービスフリーダイヤル+1-800-4-CANCER(+1-800-422-6237)に電話をすることができます(月曜日から金曜日の午前8時から午後8時まで)。訓練を受けたがん情報スペシャリストが質問にお答えします。

食品医薬品局

食品医薬品局(FDA)は、薬物や医療機器を規制し、それらの安全性と有効性を確保しています。


    食品医薬品局
    5600 Fishers Lane
    Rockville, MD 20857
    電話:+1-888-463-6332 (フリーダイヤル)
    ウェブサイト:http://www.fda.gov/

連邦取引委員会

連邦取引委員会(FTC)は消費者保護法を施行しています。FTCから入手可能な出版物は以下の通りです:


  • Who Cares: Sources of Information About Health Care Products and Services

  • Fraudulent Health Claims: Don't Be Fooled


    消費者センター
    連邦取引委員会
    CRC-240
    Washington, DC 20580
    電話:+1-877-FTC-HELP(+1-877-382-4357)(フリーダイヤル)
    テレタイプライター付の電話の場合(耳が聞こえないか聴覚に障害のある方用):202-326-2502
    ウェブサイト:http://www.ftc.gov/
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