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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

眼内(ブドウ膜)黒色腫の治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2016-05-24
    翻訳更新日 : 2017-02-17

 このPDQがん情報要約では、眼内黒色腫の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

 PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

眼内(ブドウ膜)黒色腫についての一般的な情報

眼内黒色腫は、眼球の組織の中に悪性(がん)細胞ができる疾患です。

眼内黒色腫は、眼球壁を構成する3つの層のうちの中間にある層から発生します。外側の層は、白色の強膜(「白目」)と眼球前面にある透明な角膜から構成されます。内側の層には神経 組織を含んだ網膜と呼ばれる層があり、この組織は光を感知することができ、感知された光は映像情報として視神経を介して脳へと送られます。

眼内黒色腫が発生する中間の層はブドウ膜と呼ばれ、主に以下の3つの部分から構成されています:


    虹彩

      虹彩は眼球前面の色の付いた部分です(「黒目」)。この部分は透明な角膜の奥に見ることができます。瞳孔はこの虹彩の中央にあり、この部分の大きさが変化することによって、眼球内に入る光の量が調節されます。虹彩の眼内黒色腫は、通常はゆっくりと増殖する小さな腫瘍であり、体の他の部位に転移することはほとんどありません。


    毛様体

      毛様体は筋線維でできた環状の組織で、瞳孔の大きさや水晶体の形状を変化させるという役割を担っています。虹彩の後方に位置しています。水晶体の形状を変化させることは眼の焦点を合わせることにつながります。また、毛様体は角膜と虹彩の間の空間を満たす透明な液体を生産するという役目も果たしています。虹彩の眼内黒色腫に比べて、毛様体の眼内黒色腫は大型であることが多く、他の部位への転移も発生しやすくなります。


    脈絡膜

      脈絡膜は、眼球に酸素栄養を供給している血管で構成される層です。眼内黒色腫の大半はこの脈絡膜から発生します。虹彩の眼内黒色腫に比べて、脈絡膜の眼内黒色腫は大型であることが多く、他の部位への転移も発生しやすくなります。




眼の解剖図:2つの図に眼の外側および内側の構造を示す。上の図には、眼瞼、瞳孔、強膜、虹彩などの眼の外側の構造が示されており、下の図には、角膜、水晶体、毛様体、網膜、脈絡膜、視神経、硝子体液などの眼の内側の構造が示されている。



眼の解剖図:強膜、角膜、虹彩、毛様体、脈絡膜、網膜、硝子体液、視神経などの眼の内側および外側の構造が示されています。硝子体液は、眼球の中央部を満たしている液体です。



眼内黒色腫はまれながんで、虹彩や毛様体、脈絡膜でメラニンを産生する細胞から発生します。成人に最も多くみられる眼のがんです。

年齢が比較的高いことと肌が白いことは、眼内黒色腫のリスクを高める可能性があります。

疾患が発生する危険性を増大させるものは全てリスク因子と呼ばれます。リスク因子を持っていれば必ずがんになるというわけではありませんし、リスク因子を持っていなければがんにならないというわけでもありません。リスクについて不安がある場合は、担当の医師にご相談ください。

眼内黒色腫のリスク因子には以下のものがあります:


  • 色白で、以下の特徴を含む場合:
    • しみができたり炎症が起きたりしやすい、日焼けしない、あるいは日焼けしにくいといった白い肌。

    • 青や緑などの淡い色の眼。


  • 高齢であること。

  • 白人であること。

眼内黒色腫の徴候には、目のかすみと虹彩上の暗色の斑点などがあります。

眼内黒色腫では、初期の徴候症状が現れない場合もあります。ときには、通常の眼の診察において医師が瞳孔を拡張させて眼球内部を観察した際に発見されることもあります。徴候や症状が現れたとしても、眼内黒色腫が原因の場合もあれば、別の病態が原因である可能性もあります。以下の問題がみられる場合は担当の医師にご相談ください:


  • 目のかすみや他の視覚の変化。

  • 浮遊物(視野を漂う物体)や閃光。

  • 虹彩上の暗色の斑点。

  • 瞳孔の大きさや形状の変化。

  • 眼窩内での眼球位置の変化。

眼内黒色腫の発見と診断には、眼を調べる検査法が用いられます。

以下のような検査法や手技が用いられます:


  • 身体診察と病歴聴取:しこりなどの通常みられない疾患の徴候に注意しながら、総体的に身体を調べる診察法。患者さんの健康習慣、過去の病歴、治療歴なども調べます。

  • 瞳孔拡張検査:眼の検査法の1つで、水晶体と瞳孔の奥にある網膜を観察しやすくするために点眼薬によって瞳孔を拡張させてから行うもの。眼球の内部(網膜や視神経など)を調べます。長時間にわたって写真を撮り続け、腫瘍の大きさの変化を記録する場合もあります。眼の検査法には以下の種類があります:
    • 眼底検査 :小さな拡大鏡とライトを用いて、眼球後方の内側で網膜と視神経を調べる検査法。

    • 細隙灯生体顕微鏡検査 :強いビームと顕微鏡を使用して、網膜や視神経など眼の各部を調べる眼内の検査法。

    • 隅角鏡検査 :眼球前方の角膜と虹彩の間を調べる検査法。特殊な器具を使用して、眼球内の液体が排出される通路が詰まっていないかを調べます。


  • 眼の超音波検査:高エネルギーの音波(超音波)を眼球内部の組織に反射させ、それによって生じたエコーを利用する検査法。まず点眼薬によって眼に麻酔を施し、音波を送受信できる小型のプローブを優しく眼球の表面上にあてがいます。生じたエコーから眼球内部の映像が描出され、角膜から網膜までの距離が測定されます。このソノグラムと呼ばれる画像は超音波モニター上に表示されます。

  • 高解像度超音波生体顕微鏡検査 :高エネルギーの音波(超音波)を眼球内部の組織に反射させ、それによって生じたエコーを利用する検査法。まず点眼薬によって眼に麻酔を施し、音波を送受信できる小型のプローブを優しく眼球の表面上にあてがいます。生じたエコーによって、通常の超音波検査よりも精細な眼球内部の映像が描出されます。腫瘍の大きさや形状、厚み、周辺組織への転移の徴候が調べられます。

  • 眼球および虹彩の徹照法:ライトを上下いずれかのまぶたにあてがい、虹彩、角膜、水晶体、毛様体を調べる検査法。

  • 蛍光眼底血管造影 :眼球内部の血管とそこでの流の状態を観察する検査法。まずオレンジ色の蛍光造影剤(フルオレセイン)を腕の血管内に注射します。その後、造影剤が眼球の血管を流れている間に、特殊なカメラで網膜と脈絡膜の写真を撮影し、閉塞や漏出が起きていないかを調べます。

  • インドシアニングリーン血管造影:眼の脈絡膜の血管を調べる検査法。緑色の造影剤(インドシアニングリーン)を腕の血管内に注射します。その後、造影剤が眼球の血管を流れている間に、特殊なカメラで網膜と脈絡膜の写真を撮影し、閉塞や漏出が起きていないかを調べます。

  • 眼球の干渉断層撮影 :網膜下の腫れや液体の存在を確認するために、光波を使用して網膜や場合によっては脈絡膜の断面図を作成する画像検査

眼内黒色腫の診断に腫瘍の生検が必要となることは、ほとんどありません。

生検は細胞や組織を採取する手技のことで、採取されたサンプルは顕微鏡で観察され、がんの徴候がないか調べられます。腫瘍の生検が眼内黒色腫の診断に必要となることは、ほとんどありません。生検や腫瘍を摘出する手術で切除された組織は、予後についてより多くの情報を得て、最適な治療法を選択するための検査材料とされます。

組織サンプルに対し、以下のような検査が実施されます:


  • 細胞遺伝学的分析:組織サンプル中の細胞を顕微鏡で観察して、染色体に特定の変化がないか確認する臨床検査

  • 遺伝子発現プロファイリング :組織サンプルに含まれる細胞を対象に、特定の種類のRNAについて調べる臨床検査。

生検の結果、網膜剥離(眼内の他の組織から網膜が剥がれる状態)が生じることがあります。この場合は手術で修復することができます。

特定の要因が予後(回復の見込み)や治療法の選択肢に影響を及ぼします。

予後(回復の見込み)と治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:


  • 黒色腫細胞を顕微鏡で観察したときの外観。

  • 腫瘍の大きさと厚さ。

  • 眼球内での腫瘍の存在部位(虹彩、毛様体、脈絡膜)。

  • 眼球内での拡がりや他の部位への転移の有無。

  • 眼内黒色腫に関連する特定の遺伝子変異の有無。

  • 患者さんの年齢と健康状態。

  • 治療後に再発した腫瘍かどうか。

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眼内(ブドウ膜)黒色腫の病期

眼内黒色腫の診断がついた後には、がん細胞が他の部位へ転移していないかどうかを明らかにするための検査が行われます。

他の部位へのがん転移の有無を調べるプロセスは、病期分類と呼ばれます。この過程で集められた情報を基にして病期が判定されます。治療計画を立てるためには病期を把握しておくことが重要です。

病期分類の過程では、以下のような検査法や手技が用いられます:


  • 血液生化学検査 :採取した血液を調べて、体内の臓器組織から血液中に放出される特定の物質の濃度を測定する検査法。ある物質で異常な値(正常値よりも高い値や低い値)が出るということは、疾患の徴候である可能性があります。

  • 肝機能検査 :採取した血液を調べて、肝臓から血液中に放出される特定の物質の濃度を測定する検査法。ここである物質の値が正常値よりも高く出るということは、肝臓に転移したがんの徴候である可能性があります。

  • 超音波検査:高エネルギーの音波(超音波)を内部の組織や肝臓などの臓器に反射させ、それによって生じたエコーを利用する検査法。このエコーを基にソノグラムと呼ばれる身体組織の画像が描出されます。

  • 胸部X線検査:胸部の臓器と骨のX線検査。X線は放射線の一種で、これを人の体を通してフィルム上に照射すると、そのフィルム上に体内領域の画像が映し出されます。

  • MRI(磁気共鳴画像法):磁気、電波、コンピュータを用いて、体内領域の精細な連続画像を作成する検査法。この検査法は核磁気共鳴画像法(NMRI)とも呼ばれます。

  • CTスキャン(CATスキャン):胸部や腹部骨盤などの領域を様々な角度から撮影して、精細な連続画像を作成する検査法。この画像はX線装置に接続されたコンピュータによって作成されます。臓器や組織をより鮮明に映し出すために、造影剤静脈内に注射したり、患者さんに造影剤を飲んでもらったりする場合もあります。この検査法はコンピュータ断層撮影法(CT)やコンピュータ体軸断層撮影法(CAT)とも呼ばれます。

  • PETスキャン(陽電子放射断層撮影):体内の悪性腫瘍 細胞を検出するための検査法。まず放射性のあるブドウ糖の溶液を少量だけ静脈内に注射します。その後、周囲を回転しながら体の内部を調べていくPETスキャナという装置を用いて、ブドウ糖が消費されている体内の領域を示す画像を作成していきます。悪性腫瘍細胞は、正常な細胞よりも活発でブドウ糖をより多く取り込む性質があるため、画像ではより明るく映し出されます。PETスキャンとCTスキャンが同時に実施されることもあります。これにより、がんの存在を検出できる可能性が高くなります。

眼内黒色腫はその大きさによって分類されます:
小型

直径が5~16mmで、厚さが1~3mmの腫瘍です。

ミリメートル:図は日常で身近なものを用いてミリメートル(mm)を示している。とがった鉛筆の先は1mm、新しいクレヨンの先は2mm、鉛筆の後ろについている新しい消しゴムは5mmを示す。



ミリメートル(mm)。とがった鉛筆の先は1mm、新しいクレヨンの先は2mm、鉛筆の後ろについている新しい消しゴムは5mmを示しています。



中型

直径が16mm以下で、厚さが3.1~8mmの腫瘍です。

大型

腫瘍は以下のいずれかに該当します:


  • 直径にかかわらず、厚さが8mmを超えている;または

  • 厚さが2mm以上で、直径が16mmを超えている。

ほとんどの眼内黒色腫は隆起していますが、なかには平らなものもあります。これらのびまん性の腫瘍は、ブドウ膜全体に広く増殖します。

体内でのがんの拡がり方は3種類に分けられます。

がんは組織リンパ系血液を介して拡がります:


  • 組織。がんは発生した場所から隣接する領域に拡がります。

  • リンパ系。がんは発生した場所からリンパ系に侵入して拡がります。がんはリンパ管を介して体内の他の部位へ移動します。

  • 血液。がんは発生した場所から血液に侵入して拡がります。がんは血管を介して体内の他の部位へ移動します。

がんは発生した場所から体内の他の部位に拡がることがあります。

がんが体内の他の部位に拡がることを転移と呼びます。がん細胞は発生した場所(原発腫瘍)から分離し、リンパ系や血液を介して移動します。


  • リンパ系。がんがリンパ系に侵入し、リンパ管を通って体内の他の部位へ移動して、そこで腫瘍転移性腫瘍)を形成します。

  • 血液。がんが血液中に侵入し、血管を通って体内の他の部位へ移動して、そこで腫瘍(転移性腫瘍)を形成します。

転移性腫瘍は、原発腫瘍と同じ種類の腫瘍です。例えば、眼内黒色腫が肝臓に転移した場合、肝臓にできたがん細胞は、実際は眼内黒色腫の細胞です。この疾患は転移性眼内黒色腫であり、肝がんではありません。

眼内黒色腫には2種類の病期分類システムが存在します。

眼内黒色腫には2種類の病期分類システムがあります。用いられる病期分類システムは、眼内でがんが最初に発生した位置が以下のいずれかによって異なります:


眼内黒色腫が視神経または周辺の眼窩組織に拡がった場合は、眼球外進展と呼ばれます。

虹彩の眼内黒色腫には、以下の病期分類が用いられます:
I期

I期では、腫瘍虹彩内にのみ認められ、虹彩の大きさの4分の1以下です。

II期

II期はさらにIIA期とIIB期に分けられます。


  • IIA期では、腫瘍は以下のいずれかに該当する:
    • 虹彩内にのみ認められ、虹彩の4分の1より大きい;または

    • 虹彩内にのみ認められ、緑内障の原因となっている;または

    • 毛様体脈絡膜またはその両方の付近や内部に拡がっている。腫瘍により緑内障が発生している。


  • IIB期では、腫瘍毛様体脈絡膜またはその両方の付近や内部に拡がり、さらに強膜にも拡がっている。腫瘍により緑内障が発生している。

III期

III期は、さらにIIIA期、IIIB期に分けられます。


  • IIIA期では、強膜を越えて眼球外に腫瘍が拡がっている。眼球外の腫瘍部分の厚さは5mm以下である。

  • IIIB期では、強膜を越えて眼球外に腫瘍が拡がっている。眼球外の腫瘍部分の厚さは5mmを超えている。

IV期

IV期では、腫瘍はその大きさにかかわらず、以下のいずれかに転移しています:


毛様体と脈絡膜の眼内黒色腫には、以下の病期分類が用いられます:

毛様体および脈絡膜眼内黒色腫は、大きさ別に4つのカテゴリーに分けられます。分類されるカテゴリーは、腫瘍の幅と厚さに応じて異なります。カテゴリー1の腫瘍が最小で、カテゴリー4の腫瘍が最大です。

カテゴリー1:


  • 腫瘍は幅12mm以下で、厚さ3mm以下;または

  • 幅9mm以下で、厚さ3.1~6mm。

カテゴリー2:


  • 腫瘍は幅12.1~18mmで、厚さ3mm以下;または

  • 幅9.1~15mmで、厚さ3.1~6mm;または

  • 幅12mm以下で、厚さ6.1~9mm。

カテゴリー3:


  • 腫瘍は幅15.1~18mmで、厚さ3.1~6mm;または

  • 幅12.1~18mmで、厚さ6.1~9mm;または

  • 幅3.1~18mmで、厚さ9.1~12mm;または

  • 幅9.1~15mmで、厚さ12.1~15mm。

カテゴリー4:


  • 腫瘍は厚さにかかわらず、幅18mmを超えている;または

  • 幅15.1~18mmで、厚さ12mmを超えている;または

  • 幅12.1~15mmで、厚さ15mmを超えている。

I期

I期では、腫瘍は大きさのカテゴリーが1で、脈絡膜にのみ存在しています。

II期

IIはIIA期とIIB期に分けられます。


  • IIA期では、腫瘍は以下のいずれかに該当する:
    • 大きさのカテゴリーが1で、毛様体に拡がっている;または

    • 大きさのカテゴリーが1で、強膜を越えて眼球外に拡がっている。眼球外の腫瘍部分の厚さは5mm以下である。腫瘍は毛様体に拡がっていることもある;または

    • 大きさのカテゴリーが2で、脈絡膜にのみ存在している。


  • IIB期では、腫瘍は以下のいずれかに該当する:
    • 大きさのカテゴリーが2で、毛様体に拡がっている;または

    • 大きさのカテゴリーが3で、脈絡膜にのみ存在している。


III期

III期は、さらにIIIA期、IIIB期、IIIC期に分けられます。


  • IIIA期では、腫瘍は以下のいずれかに該当する:
    • 大きさのカテゴリーが2で、強膜を越えて眼球外に拡がっている。眼球外の腫瘍部分の厚さは5mm以下である。腫瘍は毛様体に拡がっていることもある;または

    • 大きさのカテゴリーが3で毛様体に拡がっている;または

    • 大きさのカテゴリーが3で、強膜を越えて眼球外に拡がっている。眼球外の腫瘍部分の厚さは5mm以下である。腫瘍は毛様体に拡がっていない;または

    • 大きさのカテゴリーが4で、脈絡膜にのみ存在している。


  • IIIB期では、腫瘍は以下のいずれかに該当する:
    • 大きさのカテゴリーが3で、強膜を越えて眼球外に拡がっている。眼球外の腫瘍部分の厚さは5mm以下である。腫瘍は毛様体に拡がっている;または

    • 大きさのカテゴリーが4で毛様体に拡がっている;または

    • 大きさのカテゴリーが4で、強膜を越えて眼球外に拡がっている。眼球外の腫瘍部分の厚さは5mm以下である。腫瘍は毛様体に拡がっていない。


  • IIIC期では、腫瘍は以下のいずれかに該当する:
    • 大きさのカテゴリーが4で、強膜を越えて眼球外に拡がっている。眼球外の腫瘍部分の厚さは5mm以下である。腫瘍は毛様体に拡がっている;または

    • 大きさにかかわらず、強膜を越えて眼球外に拡がっている。眼球外の腫瘍部分の厚さは5mmを超えている。腫瘍は毛様体に拡がっていない。


IV期

IV期では、腫瘍はその大きさにかかわらず、以下のいずれかに転移しています:


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再発眼内(ブドウ膜)黒色腫

再発 眼内黒色腫とは、治療後に再発した(再び現れた)がんのことをいいます。再発は、眼球内に生じることもあれば、体の他の部位に発生することもあります。

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治療選択肢の概要

眼内黒色腫の患者さんには様々な治療法が存在します。

眼内黒色腫の患者さんは様々な治療を受けることができます。そのなかには標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験において検証中のものもあります。治療法の臨床試験とは、既存の治療法を改良したり、がんの患者さんのための新しい治療法について情報を集めたりすることを目的とした調査研究です。複数の臨床試験で現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合は、その新しい治療法が標準治療となります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

標準治療として以下の5種類が用いられています:
手術

手術は眼内黒色腫に対して最も多く用いられている治療法です。以下のような手術法が用いられます:


  • 切除術:腫瘍とともにその周囲の正常組織を少量だけ切除する手術。

  • 眼球摘出術:眼球全体と視神経の一部を摘出する手術法。視力の温存が不可能であり、腫瘍が大きい、または視神経に拡がっている、あるいは腫瘍によって眼内の圧力が高まっている場合は、この手術が実施されます。通常、患者さんは手術後に、残っている側の眼の大きさと色に合わせた義眼を使用します。

  • 眼窩内容除去術:眼球および眼瞼(まぶた)と眼窩内にある筋肉、神経、脂肪組織を摘出する手術法。患者さんは手術後に、残っている側の眼の大きさと色に合わせた義眼や顔面補綴を使用する場合があります。

注意深い経過観察

注意深い経過観察とは、徴候症状の出現や変化がみられるまで、治療を一切行わずに患者さんの状態を注意深く監視していくことです。長時間にわたって写真を撮り続け、腫瘍の大きさと増殖速度の変化を記録する場合もあります。

注意深い経過観察は、徴候や症状がなく、腫瘍の増殖がみられない患者さんに対して実施されます。また、腫瘍が眼にのみ存在し、通常の視力が損なわれていない場合にも採用されます。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用してがん細胞の死滅や増殖阻止を図る治療法です。放射線療法には2種類のものがあります:


  • 外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんに放射線を照射する方法です。特定の方法で放射線療法を実施すると、周辺の健康な組織の損傷を防ぐことができます。そうした種類の外照射療法には以下のようなものがあります:
    • 荷電粒子線療法は外照射療法の一種です。専用の放射線治療装置を用いて、陽子やヘリウムイオンなどの目には見えない微小粒子をがん細胞に向けて発射する方法で、周囲の正常組織への損傷は少量に抑えられます。この荷電粒子線療法には、X線による放射線療法とは別の種類の放射線が用いられます。

    • ガンマナイフ療法は、一部の黒色腫に対して実施される定位放射線手術の一種です。この治療法は1回の治療として実施される場合があります。正常組織への損傷が最小限となるように、腫瘍に狙いを定めてガンマ線を照射する治療法です。ガンマナイフ療法は手術ではなく、メスによる腫瘍の切除は行われません。


  • 内照射療法は、放射性物質を針やシード、ワイヤー、カテーテルなどの中に封入し、それをがん組織の内部または周辺に直接留置する方法です。特定の方法で放射線療法を実施すると、健康な組織の損傷を防ぐことができます。そうした種類の内照射療法には以下のようなものがあります:
    • 局所 プラーク放射線療法は、眼の腫瘍に対して用いられる内照射療法の一種です。プラークと呼ばれる円盤の片面に放射性シードを取り付け、それを眼球壁の腫瘍付近の外表面上に直接設置します。シードの取り付けられた面が眼球側に向けられ、ここから腫瘍に向けて放射線が照射されます。プラークは反対側の正常な組織を放射線から守ります。




眼のプラーク放射線療法:図は眼の断面を示している。拡大図は、放射性シード入りのプラークを示している。プラークは、シードががんに面するように眼球の外側に配置される。強膜、脈絡膜、網膜、視神経も示されている。



眼のプラーク放射線療法。眼腫瘍の治療に用いられる放射線療法の一種。プラークという薄い金属片(通常は金色)の片側に放射性シードを配置します。プラークは眼球の外壁に縫い付けられます。シードから照射される放射線で、がんを殺傷します。プラークは通常、数日間留置され、治療の終了時に除去されます。



放射線療法の実施方法は、治療対象となるがんの種類と病期に応じて異なります。眼内黒色腫の治療には外照射療法と内照射療法が用いられます。

光凝固療法

光凝固療法は、腫瘍に栄養を供給している血管レーザー光線を用いて破壊することによって、腫瘍を死に至らしめる治療法です。光凝固療法は小さな腫瘍に対して用いられます。これは単に光凝固とも呼ばれます。

温熱療法

温熱療法は、レーザーの熱を利用してがん細胞を破壊し、腫瘍を縮小させる治療法です。

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

臨床試験に関する情報は、NCIのウェブサイトから入手することができます。

患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。

患者さんによっては、臨床試験に参加することが治療に関する最良の選択肢となる場合もあります。臨床試験はがんの研究プロセスの一部を構成するものです。臨床試験は、新しいがんの治療法が安全かつ有効であるかどうか、あるいは標準治療よりも優れているかどうかを確かめることを目的に実施されます。

今日のがんの標準治療の多くは以前に行われた臨床試験に基づくものです。臨床試験に参加する患者さんは、標準治療を受けることになる場合もあれば、新しい治療法を初めて受けることになる場合もあります。

患者さんが臨床試験に参加することは、将来のがんの治療法を改善することにもつながります。たとえ臨床試験が効果的な新しい治療法の発見につながらなくても、重要な問題に対する解答が得られる場合も多く、研究を前進させることにつながるのです。

患者さんはがん治療の開始前や開始後にでも臨床試験に参加することができます。

ただし一部には、まだ治療を受けたことのない患者さんだけを対象とする臨床試験もあります。一方、別の治療では状態が改善されなかった患者さんに向けた治療法を検証する試験もあります。がんの再発を阻止したり、がん治療の副作用を軽減したりするための新しい方法を検証する臨床試験もあります。

臨床試験は米国各地で行われています。詳しくは、治療選択肢のセクションにある現在進行中の治療臨床試験へのリンクを参照してください。そこで検索された情報はNCIの臨床試験一覧のものです。

フォローアップ検査が必要となることもあります。

がんの診断病期判定のために実施される検査のなかには、繰り返し行われるものがあります。治療の奏効の程度を確かめるために繰り返し行われる検査もあります。治療の継続、変更、中止などの決定はこうした検査の結果に基づいて判断されます。

治療が終わってからも度々受けることになる検査もあります。こうした検査の結果から、患者さんの状態の変化やがんの再発(再び現れること)の有無を知ることができます。こうした検査はフォローアップ検査または定期検査と呼ばれることがあります。

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眼内(ブドウ膜)黒色腫の治療選択肢

虹彩黒色腫

虹彩 黒色腫の治療法には以下のようなものがあります:


NCI支援のがん臨床試験リストから、虹彩黒色腫の患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

毛様体黒色腫

毛様体および脈絡膜に発生した腫瘍の治療法には以下のようなものがあります:


NCI支援のがん臨床試験リストから、小型の毛様体および脈絡膜黒色腫の患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

脈絡膜黒色腫

小型の脈絡膜 黒色腫の治療法には以下のようなものがあります:


中型の脈絡膜黒色腫の治療法には以下のようなものがあります:


  • 光凝固療法か温熱療法のいずれかを併用するプラーク放射線療法。

  • 荷電粒子線療法(外照射療法の一種)。

  • 手術(切除術または眼球摘出術)。

大型の脈絡膜黒色腫の治療法には以下のようなものがあります:


  • 腫瘍が大きく、眼球を温存する治療を実施できない場合は、眼球摘出術。

NCI支援のがん臨床試験リストから、小型の毛様体および脈絡膜黒色腫の患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

眼球外進展黒色腫と転移性眼内(ブドウ膜)黒色腫

眼の周囲の骨に拡がった眼球外進展黒色腫の治療法には以下のようなものがあります:


転移性 眼内黒色腫に有効な治療法は確立されていません。臨床試験に参加して治療を受けられる場合があります。治療選択肢については、担当の医師にご相談ください。

NCI支援のがん臨床試験リストから、眼球外進展黒色腫転移性眼内黒色腫の患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

再発眼内(ブドウ膜)黒色腫

再発 眼内黒色腫に有効な治療法は確立されていません。臨床試験に参加して治療を受けられる場合があります。治療選択肢については、担当の医師にご相談ください。

NCI支援のがん臨床試験リストから、再発眼内黒色腫の患者さんを現在受け入れている臨床試験を調べることができます(なお、このサイトは日本語検索に対応しておりません。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。試験の場所、治療のタイプ、薬剤の名前など、他の検索要素を用いて絞り込み検索を行うと、より具体的な結果が得られます。ご自身に適した臨床試験については、担当の医師にご相談ください。NCIのウェブサイトから臨床試験についての一般的な情報をご覧いただけます。

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眼内(ブドウ膜)黒色腫についてさらに学ぶために

米国国立がん研究所が提供している眼内(ブドウ膜)黒色腫に関する詳しい情報については、眼内黒色腫についてのホームページ(英語)をご覧ください。

米国国立がん研究所が提供している一般的ながん情報とその他の資源については、以下をご覧ください:


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本PDQ要約について

PDQについて

PDQ(Physician Data Query:医師データ照会)は、米国国立がん研究所が提供する総括的ながん情報データベースです。PDQデータベースには、がんの予防や発見、遺伝学的情報、治療、支持療法、補完代替医療に関する最新かつ公表済みの情報を要約して収載しています。ほとんどの要約について、2つのバージョンが利用可能です。専門家向けの要約には、詳細な情報が専門用語で記載されています。患者さん向けの要約は、理解しやすい平易な表現を用いて書かれています。いずれの場合も、がんに関する正確かつ最新の情報を提供しています。また、ほとんどの要約はスペイン語版も利用可能です。

PDQはNCIが提供する1つのサービスです。NCIは、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health:NIH)の一部であり、NIHは連邦政府における生物医学研究の中心機関です。PDQ要約は独立した医学文献のレビューに基づいて作成されたものであり、NCIまたはNIHの方針声明ではありません。

本要約の目的

このPDQがん情報要約では、眼内黒色腫の治療に関する最新の情報を記載しています。患者さんとそのご家族および介護者に情報を提供し、支援することを目的としています。医療に関する決定を行うための正式なガイドラインや推奨を示すものではありません。

査読者および更新情報

PDQがん情報要約は、編集委員会が作成し、最新の情報に基づいて更新しています。編集委員会はがんの治療やがんに関する他の専門知識を有する専門家によって構成されています。要約は定期的に見直され、新しい情報があれば更新されます。各要約の日付("最終更新日")は、直近の更新日を表しています。

患者さん向けの本要約に記載された情報は、専門家向けバージョンより抜粋したものです。専門家向けバージョンは、PDQ Adult Treatment Editorial Boardが定期的に見直しを行い、必要に応じて更新しています。

臨床試験に関する情報

臨床試験とは、例えば、ある治療法が他の治療法より優れているかどうかなど、科学的疑問への答えを得るために実施される研究のことです。臨床試験は、過去の研究結果やこれまでに実験室で得られた情報に基づき実施されます。各試験では、がんの患者さんを助けるための新しくかつより良い方法を見つけ出すために、具体的な科学的疑問に答えを出していきます。治療臨床試験では、新しい治療法の影響やその効き目に関する情報を収集します。新しい治療法がすでに使用されている治療法よりも優れていることが臨床試験で示された場合、その新しい治療法が「標準」となる可能性があります。患者さんは臨床試験への参加を検討してもよいでしょう。臨床試験の中にはまだ治療を始めていない患者さんのみを対象としているものもあります。

PDQには臨床試験のリストが掲載されており、NCIのウェブサイトから臨床試験を検索することができます。また、PDQには、臨床試験に参加している多数のがん専門医のリストも掲載されています。より詳細な情報については、Cancer Information Service(+1-800-4-CANCER [+1-800-422-6237])にお問い合わせください。

本要約の使用許可について

PDQは登録商標です。PDQ文書の内容は本文として自由に使用することができますが、要約全体を示し、かつ定期的に更新を行わなければ、NCIのPDQがん情報要約としては認められません。しかしながら、“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks in the following way:【ここに本要約からの抜粋を記載する】.”のような一文を書くことは許可されます。

本PDQ要約を引用する最善の方法は以下の通りです:

PDQ® Adult Treatment Editorial Board. PDQ Intraocular (Uveal) Melanoma Treatment. Bethesda, MD: National Cancer Institute. Updated <MM/DD/YYYY>. Available at: http://www.cancer.gov/types/eye/patient/intraocular-melanoma-treatment-pdq. Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389277]

本要約内の画像は、著者やイラストレーター、出版社より、PDQ要約内での使用に限定して、使用許可を得ています。PDQ要約から、その要約全体を使用せず画像のみを使用したい場合には、画像の所有者から許可を得なければなりません。その許可はNCIより与えることはできません。本要約内の画像の使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともに、Visuals Onlineで入手可能です。Visuals Onlineには、2,000以上の科学関連の画像が収載されています。

免責事項

PDQ要約の情報は、保険払い戻しに関する決定を行うために使用されるべきではありません。保険の適用範囲についての詳細な情報は、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手可能です。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトを通じてのお問い合わせやサポートの依頼に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載しています。ウェブサイトのE-mail Usから、Cancer.govに対して質問を送信することもできます。

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