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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

肝(肝細胞)がんの予防(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2017-05-03
    翻訳更新日 : 2017-07-24

Liver (Hepatocellular) Cancer (PDQ®): Prevention PDQ Screening and Prevention Editorial Board

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、 肝(肝細胞)がんの予防について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

肝および肝内胆管がん がんの予防

証拠の概要

注:肝(肝細胞)がんのスクリーニング成人原発性肝がんの治療小児肝がんの治療、およびがんのスクリーニング(検診)と予防の研究に関する証拠レベルについては、別のPDQ要約を参照できるようにしてある。

肝細胞がん予防のためのB型肝炎ワクチン

固い証拠によると、B型肝炎に対する予防接種は肝細胞がん(HCC)の発生率の低下につながる。

証拠の記述
  • 研究デザイン

    :コホートまたはケースコントロール研究から得られた証拠。

  • 内部妥当性

    :普通(生態学的対照;直接的な対照群なし)。

  • 一貫性

    :限られた数の研究。

  • 健康上のアウトカムに対する影響の大きさ

    :1件の介入研究では、リスクの低下はB型肝炎の感染予防に伴って生じている。台湾のある研究では、1981年から1986年では小児10万人当たり0.70例だったHCCの平均年間発生率が1986年から1990年では0.57例、1990年から1994年では0.36例と減少したことについて、B型肝炎ウイルスに感染した母親から生まれた新生児のワクチン接種(出生時にB型肝炎免疫グロブリンを投与し、その後B型肝炎ワクチン1コースを投与するワクチン接種プログラム)が関連していたことが示された(P < 0.01)。 [1] 直接的な対照群は設定されていないが、HCCの発生率が経時的に減少傾向にあることについて、他の理由によって説明が付く可能性は低い。予防接種プログラムにおける失敗は、B型肝炎免疫グロブリンによる免疫化の失敗またはB型肝炎ワクチンそのものの失敗のどちらかに関連すると考えられる。 [2]

  • 外部妥当性

    :良好。


参考文献
  1. Chang MH, Chen CJ, Lai MS, et al.: Universal hepatitis B vaccination in Taiwan and the incidence of hepatocellular carcinoma in children. Taiwan Childhood Hepatoma Study Group. N Engl J Med 336 (26): 1855-9, 1997.[PUBMED Abstract]

  2. Chang MH, Chen TH, Hsu HM, et al.: Prevention of hepatocellular carcinoma by universal vaccination against hepatitis B virus: the effect and problems. Clin Cancer Res 11 (21): 7953-7, 2005.[PUBMED Abstract]

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意義

発生率および死亡率

肝細胞がん(HCC)は世界で5番目に多くみられるがんであり、死亡率は男性では第2位となっている。女性では、世界で7番目に多くみられるがんであり、死亡率は第6位となっている。 [1] 北米における年齢標準化発生率は10万人当たり2.1例である。 [2] 米国では、HCCは、発生率および死亡率は増加し続けており、特に中年以上の黒人、ヒスパニック系および白人男性が顕著である。 [3]

2017年には、米国では新たに40,710人が診断され、28,920人が同疾患により死亡すると推定されている。 [4] 米国では人種に関係なく男性患者の方が明らかに多いが、この傾向はアジア太平洋諸島の出身者で最も著明で、男性におけるHCCの年間罹患率が10万人当たり20.2例であるのに対し、女性では10万人当たり7.6例となっている。 [5] 表1に肝細胞がんの地域別発生率を要約する。 [6]

米国では、肝硬変および肝がんによる毎年の死亡例のうち慢性B型肝炎を基礎疾患として有する症例の数が推計2,000~4,000件となっている;米国人の慢性B型肝炎患者は100万人以上と推計されているが、そのうちの多くが感染にすら気付いていないと予測されている。B型肝炎ウイルス(HBV)とC型肝炎ウイルス(HCV)による感染症は、ヒトのウイルス感染症の中でも最も頻度の高いものの1つであり、世界的に大きな公衆衛生上の問題となっている。HBVおよびHCVの関係する慢性肝炎は肝がんおよびHCCの主要な原因であり、これらの病態は罹病率および死亡率を高める要因となっている。HBVおよびHCV感染症については、この数年間で疫学的知見や自然史の解明が著明に進んだのと同時に、治療法の有効性という点でもかなりの進歩がみられた。

表1.肝細胞がんの地域別発生率a

地域 発生率(10万人当たり)
a出典:Russo et al. [6]
中国 27–36
地中海地方 5–20
南米 0.2–5.0
北欧 5
西アフリカ 30–48
米国 4


米国では40歳未満のHCCは非常にまれであり、HCCリスクはC型肝炎ウイルスの長期感染と関連している(例えば、感染30年後のリスク増大)。HCC患者の約80%で肝硬変がみられる。 [7]

肝炎および/または肝細胞がんと関連するウイルス

肝炎および/またはHCCと関連を認めるウイルスが数種存在する。肝炎という用語は、肝臓を侵す一群のウイルス感染症の総称としても用いられている;そのうち最も一般的ものがA型肝炎、B型肝炎、およびC型肝炎である。 [8]

表2.肝炎と関連するウイルス

肝炎ウイルスの種類 伝播様式 臨床的帰結
A型肝炎 食物、飲料水。がんとの関連はほとんどまたは全くない。 完全回復(通常)
B型肝炎 体液(例、血液、精液) 肝障害を引き起こす可能性あり;急性または慢性HCCにつながる可能性あり
C型肝炎 体液(例、血液、精液) 急性肝炎ならびに肝硬変および肝がんを含む慢性肝疾患
D型肝炎 体液(例、血液、精液) 急性肝炎
E型肝炎 ウイルスに汚染された飲料水  
F型肝炎 ウイルスは未確認  
G型肝炎 未確定  


A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎は、それぞれ異なる3種のウイルスによって引き起こされる疾患である。各疾患は類似した症状を引き起こすことがあるが、伝染形式は異なっており、肝臓への影響も異なってくる。

A型肝炎は、急性あるいは新規に発生した感染症としてのみ発生し、慢性化することはない。A型肝炎患者は通常、無治療でも回復する。 [9]

B型肝炎およびC型肝炎も急性感染症として発症することがあるが、患者によっては、ウイルスが体内にとどまり、慢性疾患や長期の肝障害を引き起こす。A型肝炎およびB型肝炎を予防するためのワクチンが存在する;しかしながら、C型肝炎用のワクチンは存在しない。過去に1種類のウイルス性肝炎に罹患したことのある人でも、他の種類のウイルス性肝炎に罹患する可能性はなくならない。 [8]

かつてA型肝炎およびB型肝炎ウイルスが発見された後も、輸血関連肝炎症例の多くでは原因と思われる病原体が発見されなかった-このため非A型非B型(NANB)肝炎と呼ばれていた。こうした症例に対する初期の追跡研究から、約50%の患者が慢性肝炎を発症することが示された(6ヵ月以上にわたる血清酵素の存在が基準とされた)。その15年ほど後には(この時点ではNANB肝炎の原因としてHCVが同定されていた)、持続的なウイルス感染を指標した場合には慢性肝炎の頻度はより高くなること、そして成人の感染者では80%以上に及ぶものの、小児および若年女性の感染者ではわずかに約50%にとどまることが明らかになった。 [10]

A型肝炎

A型肝炎は、HAVと呼ばれるウイルスに汚染された食物や飲料水を摂取することで引き起こされる。慢性疾患や生涯にわたる疾患に進展することはない。A型肝炎を発症しても、ほぼ全員が完全に回復する。

B型肝炎

B型肝炎はHBVと呼ばれるウイルスにより引き起こされ、感染者の血液、精液、その他の体液との接触により伝染する。B型肝炎は性感染症である。B型肝炎は、がんの原因となりうる肝障害を引き起こす重篤な感染症となりうる。 [11] [12]

C型肝炎

C型肝炎は、先進国と発展途上国のいずれにおいても重要な感染症である。 [13]

C型肝炎の病態には、数週間で軽快する軽度のものから、肝臓に障害を与え終生持続する重篤なものまである。C型肝炎はHCV感染の結果として起こり、主に感染者の血液に接触することで伝染する。C型肝炎は急性のこともあれば慢性のこともある。 [10] C型肝炎患者のほとんどは慢性感染症を呈する;これにより、肝硬変と呼ばれる肝臓の瘢痕化を来すことがある。現在、血液銀行においてすべての献血血液を対象としたB型およびC型肝炎ウイルスへの汚染の検査が実施されており、輸血または血液製剤による感染リスクは大幅に減少している。 [10] [12] [14] [15]

D型肝炎

D型肝炎はHDVと呼ばれるウイルスによって引き起こされる。D型肝炎はB型肝炎の感染者にのみ発生する。感染者の血液への接触、汚染された針、HDV感染者との無防備な性交によって伝染する。D型肝炎は肝腫大を引き起こす。 [16] [17]

E型肝炎

E型肝炎はE型肝炎ウイルスによって引き起こされる。E型肝炎は、口腔と肛門の接触または汚染された水の摂取によって伝染する。 [18] 米国では、この種の肝炎は多くはみられない。

G型肝炎

慢性G型肝炎とHCCとの間には、HBs抗原陽性キャリアか非キャリアかに関係なく、関連性は認められない。 [19] [20]

危険因子

B型肝炎およびC型肝炎

慢性B型肝炎および慢性C型肝炎(CHC)は、HCCのリスク増大につながる世界共通の主要因子であり、これらに同時に感染しているとリスクはさらに高くなると考えられている。 [21] [22] [23] [24] [25] [26] 慢性肝炎患者のHCC発生率は0.46%/年である。米国では、慢性B型肝炎とCHCがHCC全体の約30~40%を占めている。HCCへの進行のリスクを低下させる方法として、CHC患者における長期鉄除去が研究されている。 [27] この鉄除去によって、血清アラニンアミノトランスフェラーゼ値と肝臓での酸化的DNA損傷に改善が認められる。生検で中等度または重度の肝線維化が証明されたCHC患者を対象としたコホート研究において、患者が2群に分けられた。A群の患者(n = 35)には、軽度の鉄欠乏に達するまで週1回の瀉血(200g)が行われた後、44~144ヵ月(中央値、107ヵ月)にわたって維持療法として月1回の瀉血が行われ、さらに低鉄食(鉄5~7mg/日)を摂取するように指導が行われた。 [27] 一方のB群(n = 40)は、鉄除去療法を拒絶したCHC患者で構成された。両群とも、以前にインターフェロン(IFN)療法が奏効せずに失敗した患者と、IFNが禁忌であった患者が含まれていた。A群およびB群における肝がん発生率はそれぞれ、5年目終了時で5.7%および17.5%、10年目で8.6%および39%であった。 [27]

肝硬変およびその他の因子

肝硬変は、その原因に関係なくHCCの危険因子である。 [21] [22] 肝硬変患者におけるHCCの発生リスクは年間1~6%である。 [23] これ以外の危険因子としては、ヘモクロマトーシス、α-1-アンチトリプシン欠損症、糖原病、晩発性皮膚ポルフィリン症、チロシン血症、ウィルソン病などがあるが [2] 、胆汁性肝硬変が危険因子となることはまれである。 [28] ある種のアスペルギルス(Aspergillus)属真菌によって生成されるカビ毒であるアフラトキシンは、しばしば保存状態の悪い穀類や堅果類に混入している。アフリカにヒトのHCC発生率の高い地域が存在するが、これはアフラトキシンに汚染された食品の摂取と関係している可能性がある。しかしながら、これらの集団ではB型肝炎ウイルスの同時感染の頻度が高いことから、両者の関連性は明白ではない。重度のアフラトキシン曝露は腫瘍抑制遺伝子p53の不活化と関連するが、因果関係を示す疫学的な証拠は限られている。 [29] HCCの病因として可能性のあるものを表3に要約する。 [30]

表3.HCCの病因として可能性のあるもの

原因 主な地域
B型肝炎ウイルス アジアおよびアフリカ
C型肝炎ウイルス 欧州、米国、および日本
アルコール 欧州および米国
アフラトキシン 東アジアおよびアフリカ



参考文献
  1. American Cancer Society: Global Cancer Facts and Figures. 2nd ed. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2011. Available online. Last accessed May 3, 2017.[PUBMED Abstract]

  2. Di Bisceglie AM, Carithers RL Jr, Gores GJ: Hepatocellular carcinoma. Hepatology 28 (4): 1161-5, 1998.[PUBMED Abstract]

  3. Altekruse SF, McGlynn KA, Reichman ME: Hepatocellular carcinoma incidence, mortality, and survival trends in the United States from 1975 to 2005. J Clin Oncol 27 (9): 1485-91, 2009.[PUBMED Abstract]

  4. American Cancer Society: Cancer Facts and Figures 2017. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2017. Available online. Last accessed May 25, 2017.[PUBMED Abstract]

  5. Howlader N, Noone AM, Krapcho M, et al., eds.: SEER Cancer Statistics Review (CSR) 1975-2014. Bethesda, Md: National Cancer Institute. Also available online. Last accessed April 20, 2017.[PUBMED Abstract]

  6. Russo MW, Jacobson IM: Hepatocellular cancer: screening, surveillance, and prevention. In: Kelsen DP, Daly JM, Kern SE, et al., eds.: Gastrointestinal Oncology: Principles and Practices. Philadelphia, Pa: Lippincott, Williams and Wilkins, 2002, pp 559-568.[PUBMED Abstract]

  7. Okuda K, Nakashima T, Kojiro M, et al.: Hepatocellular carcinoma without cirrhosis in Japanese patients. Gastroenterology 97 (1): 140-6, 1989.[PUBMED Abstract]

  8. Centers for Disease Control and Prevention: Viral Hepatitis FAQs for the Public. Atlanta, Ga: Centers for Disease Control and Prevention, Division of Viral Hepatitis, 2008. Available Online. Last accessed May 3, 2017.[PUBMED Abstract]

  9. Fiore AE, Wasley A, Bell BP, et al.: Prevention of hepatitis A through active or passive immunization: recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP). MMWR Recomm Rep 55 (RR-7): 1-23, 2006.[PUBMED Abstract]

  10. Seeff LB: The history of the "natural history" of hepatitis C (1968-2009). Liver Int 29 (Suppl 1): 89-99, 2009.[PUBMED Abstract]

  11. Liu CJ, Jeng YM, Chen CL, et al.: Hepatitis B virus basal core promoter mutation and DNA load correlate with expression of hepatitis B core antigen in patients with chronic hepatitis B. J Infect Dis 199 (5): 742-9, 2009.[PUBMED Abstract]

  12. Marcellin P: Hepatitis B and hepatitis C in 2009. Liver Int 29 (Suppl 1): 1-8, 2009.[PUBMED Abstract]

  13. Lavanchy D: The global burden of hepatitis C. Liver Int 29 (Suppl 1): 74-81, 2009.[PUBMED Abstract]

  14. Bruno S, Crosignani A, Maisonneuve P, et al.: Hepatitis C virus genotype 1b as a major risk factor associated with hepatocellular carcinoma in patients with cirrhosis: a seventeen-year prospective cohort study. Hepatology 46 (5): 1350-6, 2007.[PUBMED Abstract]

  15. Persico M, Persico E, Suozzo R, et al.: Natural history of hepatitis C virus carriers with persistently normal aminotransferase levels. Gastroenterology 118 (4): 760-4, 2000.[PUBMED Abstract]

  16. Rizzetto M: Hepatitis D: thirty years after. J Hepatol 50 (5): 1043-50, 2009.[PUBMED Abstract]

  17. Rizzetto M: Hepatitis D: the comeback? Liver Int 29 (Suppl 1): 140-2, 2009.[PUBMED Abstract]

  18. Abro AH, Abdou AM, Saleh AA, et al.: Hepatitis E: a common cause of acute viral hepatitis. J Pak Med Assoc 59 (2): 92-4, 2009.[PUBMED Abstract]

  19. Yuan JM, Govindarajan S, Gao YT, et al.: Prospective evaluation of infection with hepatitis G virus in relation to hepatocellular carcinoma in Shanghai, China. J Infect Dis 182 (5): 1300-3, 2000.[PUBMED Abstract]

  20. Schröter M, Polywka S, Zöllner B, et al.: Detection of TT virus DNA and GB virus type C/Hepatitis G virus RNA in serum and breast milk: determination of mother-to-child transmission. J Clin Microbiol 38 (2): 745-7, 2000.[PUBMED Abstract]

  21. Benvegnù L, Fattovich G, Noventa F, et al.: Concurrent hepatitis B and C virus infection and risk of hepatocellular carcinoma in cirrhosis. A prospective study. Cancer 74 (9): 2442-8, 1994.[PUBMED Abstract]

  22. Chiaramonte M, Stroffolini T, Vian A, et al.: Rate of incidence of hepatocellular carcinoma in patients with compensated viral cirrhosis. Cancer 85 (10): 2132-7, 1999.[PUBMED Abstract]

  23. Ikeda K, Saitoh S, Koida I, et al.: A multivariate analysis of risk factors for hepatocellular carcinogenesis: a prospective observation of 795 patients with viral and alcoholic cirrhosis. Hepatology 18 (1): 47-53, 1993.[PUBMED Abstract]

  24. Beasley RP: Hepatitis B virus. The major etiology of hepatocellular carcinoma. Cancer 61 (10): 1942-56, 1988.[PUBMED Abstract]

  25. Bruix J, Barrera JM, Calvet X, et al.: Prevalence of antibodies to hepatitis C virus in Spanish patients with hepatocellular carcinoma and hepatic cirrhosis. Lancet 2 (8670): 1004-6, 1989.[PUBMED Abstract]

  26. Tsukuma H, Hiyama T, Tanaka S, et al.: Risk factors for hepatocellular carcinoma among patients with chronic liver disease. N Engl J Med 328 (25): 1797-801, 1993.[PUBMED Abstract]

  27. Kato J, Miyanishi K, Kobune M, et al.: Long-term phlebotomy with low-iron diet therapy lowers risk of development of hepatocellular carcinoma from chronic hepatitis C. J Gastroenterol 42 (10): 830-6, 2007.[PUBMED Abstract]

  28. Farinati F, Floreani A, De Maria N, et al.: Hepatocellular carcinoma in primary biliary cirrhosis. J Hepatol 21 (3): 315-6, 1994.[PUBMED Abstract]

  29. Ross RK, Yuan JM, Yu MC, et al.: Urinary aflatoxin biomarkers and risk of hepatocellular carcinoma. Lancet 339 (8799): 943-6, 1992.[PUBMED Abstract]

  30. Shiratori Y, Yoshida H, Omata M: Management of hepatocellular carcinoma: advances in diagnosis, treatment and prevention. Expert Rev Anticancer Ther 1 (2): 277-90, 2001.[PUBMED Abstract]

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有益性の証拠

B型肝炎の予防

新生児75,000人のB型肝炎ウイルス(HBV)ワクチン予防接種に関するクラスターランダム化比較試験により、肝細胞がん(HCC)を予防できるという強い証拠が提示されている。中央値で約25年間の追跡後、対照群(このうち68%が10~14歳時にキャッチアップ・ワクチン接種を受けた)に対する出生時にワクチン接種を受けた群の原発性肝がんの発生比は、0.16(95%信頼区間、0.03-0.77)であった。 [1] これらの所見から、HBVを予防できれば、かなりのHCCを予防できることが示唆されている。予防接種プログラムは、急性肝炎や慢性肝炎、肝硬変など、B型肝炎感染の重要な短期的障害を予防することが既に認識されている。


参考文献
  1. Qu C, Chen T, Fan C, et al.: Efficacy of neonatal HBV vaccination on liver cancer and other liver diseases over 30-year follow-up of the Qidong hepatitis B intervention study: a cluster randomized controlled trial. PLoS Med 11 (12): e1001774, 2014.[PUBMED Abstract]

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本要約の変更点(05/03/2017)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

意義

新規症例数および死亡数の推定値に関する統計を2017年度用に更新(引用、参考文献4としてAmerican Cancer Societyおよび参考文献5としてHowlader et al.)。

本要約はPDQ Screening and Prevention Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、 肝(肝細胞)がんの予防について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Screening and Prevention Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

PDQ® Screening and Prevention Editorial Board.PDQ Liver (Hepatocellular) Cancer Prevention.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/liver/hp/liver-prevention-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389403]

本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

免責条項

これらの要約内の情報は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。

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