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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

小児非ホジキンリンパ腫の治療(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2018-08-22
    翻訳更新日 : 2018-10-18


医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児非ホジキンリンパ腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。


本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

小児非ホジキンリンパ腫(NHL)に関する一般情報

小児および青年のがん患者に関して生存の劇的な改善が達成されている。 [1] 1975年から2010年の間に、小児がん死亡率の減少は50%を超えている。 [1] NHLでは、同一期間における5年生存率が15歳未満の小児で45%から87%へ、15歳から19歳までの青年で48%から82%へ増加した。 [1] 小児および青年がん生存者には、治療から数ヵ月または数年経過後もがん療法の副作用が持続または発現することがあるため、綿密なモニタリングが必要である。(小児および青年のがん生存者における晩期合併症(晩期障害)の発生率、種類、およびモニタリングに関する具体的な情報については、PDQの小児がん治療の晩期合併症(晩期障害)の要約を参照のこと。)

小児および青年に発生するNHL症例のほぼすべてが、免疫表現型、分子生物学的特徴、および治療に対する臨床反応に基づいて、以下の3つのカテゴリーに分類される:

  1. 侵攻性成熟B細胞NHL(バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、原発性縦隔B細胞リンパ腫)。
  2. リンパ芽球性リンパ腫
  3. 未分化大細胞型リンパ腫

小児NHLとしてまれな病型として、他に以下のものがある:


発生率

リンパ腫(ホジキンリンパ腫およびNHL)は、3番目に多い小児悪性腫瘍であり、NHLは、高所得国で20歳未満の小児におけるがんの約7%を占める。 [2] [3]

以下の因子は、小児および青年におけるNHLの発生率に影響を与える: [2]


  • 地理的な位置:

    米国では、毎年新たに約800例がNHLと診断されている。年間発生率は、100万人当たり約10例である。

    サハラ以南のアフリカでは、エプスタイン-バーウイルス(EBV)由来バーキットリンパ腫/白血病の発生率が米国の発生率よりも10~20倍高いことから、NHLの発生率もはるかに高い。 [4]


  • 人種:

    NHLの発生率は白人の方がアフリカ系米国人より高く、バーキットリンパ腫/白血病は非ヒスパニック系白人(3.2例/100万人年)の方がヒスパニック系白人(2.0例/100万人年)より多くみられる。 [5]

  • 年齢:

    年齢に明確なピークはみられないが、小児NHLは10代に最もよくみられ、3歳未満の小児にはあまりみられない。 [2] 乳児におけるNHLは非常にまれである(1986~2002年のベルリン-フランクフルト-ミュンスター[BFM]試験で1%)。 [6] NHLの発生率は、15~19歳の小児における発生率がわずかに増加しているため、全体として上昇している;しかしながら、15歳未満の小児におけるNHLの発生率は、過去数十年間にわたり一定している。 [2]

  • 性別:

    小児期のNHLは、女児より男児に多いが、原発性縦隔B細胞リンパ腫は例外で、その発生率は男児と女児でほとんど同じである。 [2] [7] Surveillance, Epidemiology, and End Results(SEER)データのレビューにより、1992年から2008年に米国で診断されたバーキットリンパ腫/白血病は2.5例/100万人年で、男性の症例が女性より多かった(3.9:1.1)ことが明らかにされた。 [2] びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の発生率は、男女とも年齢とともに高くなる。リンパ芽球性リンパ腫の発生率は男女とも年齢によらず比較的一定している。 [2]

性別ごとのNHLの組織型の発生率および年齢分布を表1に示す。

表1.NHLの種類別の発生率および年齢分布a

100万人年当たりのNHL発生率
男性 女性
ALCL = 未分化大細胞型リンパ腫;DLBCL = びまん性大細胞型B細胞リンパ腫;NHL = 非ホジキンリンパ腫。
a出典:Percy et al. [2]
b比較的年齢の高い青年では、主に緩徐進行性(indolent)および侵攻性(aggressive)の組織像(成人患者でより多くみられる)が認められる。

年齢(y)

<5 5–9 10–14 15–19 <5 5–9 10–14 15–19
バーキット 3.2 6 6.1 2.8 0.8 1.1 0.8 1.2
リンパ芽球性 1.6 2.2 2.8 2.2 0.9 1.0 0.7 0.9
DLBCL 0.5 1.2 2.5 6.1 0.6 0.7 1.4 4.9
その他(大部分がALCL) 2.3 3.3 4.3 7.8b 1.5 1.6 2.8 3.4b


危険因子

小児NHLの疫学に関して公表されているデータは比較的少ない。それでも、既知の危険因子には以下のものがある:


  • EBV:

    EBVは、免疫不全状態にある集団にみられるNHLのほとんどの症例に関係している。 [2] EBVの流行がみられるアフリカ地域では、バーキットリンパ腫/白血病のほぼすべてがEBV関連である;しかしながら、欧州および米国において腫瘍組織中にEBVが検出される症例は約15%である。 [8]

  • 免疫不全:

    免疫不全は、先天性および後天性(HIV感染または移植後免疫不全)のいずれでも、NHLのリスクを高める。 [2] [3] 米国の移植およびがん登録により、移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)がすべての小児NHL診断の約3%を占め、PTLDの65%がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の組織型であり、9%がバーキットリンパ腫の組織型であることが示されている。 [9]

  • DNA修復症候群:

    NHLの発生率は、毛細血管拡張性運動失調症、ナイメーヘン染色体不安定症候群、構成的ミスマッチ修復欠損などのDNA修復症候群の患者で高い。 [10]

  • 以前の腫瘍:

    小児において、二次悪性腫瘍として発現するNHLはまれである。German Childhood Cancer Registryのレトロスペクティブ・レビューでは、新たにがんと診断された小児2,968人が確認され、このうち11人(0.3%)がその後19歳以前に二次悪性腫瘍としてNHLを診断された。 [11] この小規模のコホートの転帰は、標準治療を受けたde novo NHLの患者の転帰と同程度であった。 [11]

解剖学的特徴

ほとんどの例で節内病変がみられるNHLの成人とは異なり、小児では、典型的に骨髄またはCNSに加え、縦隔、腹部、および/または頭頸部に浸潤した節外病変がみられる。 [3] 例えば、先進国においてバーキットリンパ腫/白血病は、症例の約60%で腹部に発生し、症例の15~20%で頭頸部に現れる。 [12] [13] 小児NHLでは、節外病変のこの高い発生率がAnn Arbor病期分類システムの代わりにMurphy病期分類システムを使用する根拠となっている。

診断的評価

小児NHLの診断では、以下の検査および処置が使用される:


  • 病歴聴取と身体診察。

  • 腫瘍細胞の病理検査。
      免疫組織化学および/またはフローサイトメトリーによる免疫表現型検査。
      細胞遺伝学的検査および/または蛍光in situハイブリダイゼーション(FISH)。

  • 骨髄生検および骨髄穿刺。

  • 腰椎穿刺。

  • 全身画像検査(例えば、コンピュータ断層撮影、ポジトロン放射断層撮影、および磁気共鳴画像法)。

  • 血清電解質、乳酸脱水素酵素(LDH)、尿酸、血中尿素窒素(BUN)、およびクレアチニンの測定。

  • 肝機能検査。

小児NHLの予後および予後因子

高所得国において現在の治療法を用いることで、NHLの80%を超える小児および青年が5年以上生存できるが、臨床病期および組織型などの多くの因子によって転帰は異なる。 [14]

小児NHLの予後因子には以下のものがある:


治療に対する反応

小児リンパ腫における治療に対する反応は、最も重要な予後マーカーの1つである。組織型にかかわらず、第一選択治療に抵抗性の小児NHLは、きわめて予後不良である。 [15] [16] [17]


  • バーキットリンパ腫/白血病:

    最も重要な予測因子の1つは、最初の前治療に対する反応である;奏効不良(すなわち、病変の縮小が20%未満)の患者では、イベントフリー生存(EFS)率が30%である。 [18] [19]

  • リンパ芽球性リンパ腫:

    BFM 90-95研究において、寛解導入療法から33日目または終了時に残存縦隔腫瘤が認められる場合でも、生存率の低下とは関係しないことが明らかになったが、寛解導入療法終了時に腫瘍縮小が70%に満たない患者では、全例で治療が強化された。 [20]

小児NHLの国際反応基準が提案されているが、プロスペクティブ評価が必要である。これらの新しい基準の臨床的有用性は検討段階にある。 [21]

急性白血病とは異なり、小児NHLでは治療開始後の微小残存病変(MRD)の予後的価値は依然として不明であり、さらに研究が必要である。


  • バーキットリンパ腫/白血病:

    1件の研究から、導入化学療法後にMRDが検出されたバーキットリンパ腫/白血病患者では治療成績が劣ることが示唆されている。 [22] しかしながら、他の研究では、導入療法終了時のMRD検出は、おそらく診断時に血中または骨髄中に病変が発見される患者では再燃数が少ないため、予後因子ではないことが明らかにされた。 [23] [24]

  • T細胞リンパ芽球性リンパ腫:

    小規模研究において、寛解導入療法終了時に測定可能なMRDが認められた患者は10人中1人であり、これが再燃した唯一の患者であった。 [25]

  • 未分化大細胞型リンパ腫:

    欧州共同研究のレトロスペクティブ解析で、寛解導入療法後にMRD陰性の患者では、再発リスクが約20%で、全生存(OS)率が約90%であったことが示された。対照的に、MRD陽性の患者では、再発リスクが81%で、OS率が65%(P < 0.001)であった。MRDの存在は、小細胞および/またはリンパ組織球成分を含むまれな組織学的亜型と有意に関係している。 [26] [証拠レベル:2A]

診断時の病期/微小播腫性病変(MDD)

一般に、低病期(すなわち、単独の腹腔外/胸腔外腫瘍または腹腔内腫瘍の完全切除)の患者では、組織型にかかわらず、きわめて予後良好である(5年生存率が約90%)。 [18] [20] [27] [28] [29] [30] この知見とは別に、正しい治療を実施した場合、臨床病期別の転帰に有意差はみられない。

腫瘍量の代替指標(すなわち、LDH値の上昇)は、多くの研究で予後因子であることが示されている。 [18] [28] [31] [32]

MDDは、一般に診断時に認められる超顕微鏡的な骨髄浸潤として定義される。MDDは、一般にフローサイトメトリーまたは逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)のような感度の高い方法で検出される。形態学的にリンパ球が5%を超える骨髄浸潤がみられる患者は、病期がIV期であるとみなす。


  • バーキットリンパ腫/白血病:

    MDDの役割は、まだ確定していない。MDDにより転帰が予測されることを示唆する研究が1件あるが [33] [34] 、それを否定する研究もある。 [23]

  • T細胞リンパ芽球性リンパ腫:

    小児腫瘍学グループ(COG)の研究で、フローサイトメトリーによるMDDレベルが1%未満の患者における2年EFS率は91%であったのに対して、MDDレベルが1%を超える場合は68%、MDDレベルが5%以上の場合は52%であることが明らかにされた。 [35] このことは他の研究で確認されている。 [36]

  • 未分化大細胞型リンパ腫:

    未分化大細胞型リンパ腫の小児を対象としたレトロスペクティブ・サブセット解析では、診断時にNPM-ALK遺伝子転写産物を検索したRT-PCRにより検出されるMDDが患者の57%に確認され、臨床病期と相関していた。 [37] MDDが存在すると、再燃の累積発生率が46%であったのに対して、骨髄浸潤を認めない患者では、再燃の累積発生率が15%であった。 [37] 次の治療コースに進む前にMRD陰性に達したMDD陽性患者では、EFS率(69%)がMDD陰性患者(82%)と比較して低く、MDD陽性かつMRD陽性状態の患者(19%)と比較して高かった。 [37]

    MDDの存在は、小細胞および/またはリンパ組織球成分を含むまれな組織学的亜型に有意に関係している。 [37]


診断時の病変部位

小児NHLで、一部の病変部位は予後的価値を有すると考えられ、以下のものがある:


  • 骨髄およびCNS:

    通常、診断時に骨髄およびCNS浸潤を認める場合には、比較的強力な治療が必要である。 [19] [20] [38] このような強力な治療により転帰は改善するものの、CNS病変を認める患者の転帰は依然として最も不良である。 [19] [20] [38] [39] 発症時にCNS病変を認める成熟B細胞リンパ腫/白血病患者では、3年EFS率が約70%であるが、骨髄浸潤のみを認める患者では、3年EFS率が90%である。 [19] [28] [32] CNS浸潤と骨髄病変の合併は、転帰に最も影響すると考えられる。 [19]

  • 縦隔:

    非リンパ芽球性NHLの小児および青年における縦隔浸潤は、不良な転帰をもたらす。 [14] [18] [28] [32] 原発性縦隔B細胞リンパ腫の小児および若年成人を対象としたシリーズで、3年EFS率が50~70%と報告されている。 [28] [31] [32] [40] しかしながら、用量調整(dose-adjusted;DA)-EPOCHプロトコル(エトポシドプレドニゾンビンクリスチンシクロホスファミド、およびドキソルビシン)とリツキシマブを併用した研究では、80%を超えるEFS率が報告されている。 [41] [42]

  • 内臓:

    未分化大細胞型リンパ腫を対象としたEuropean Intergroup for Childhood NHL(EICNHL)によるレトロスペクティブ研究では、縦隔、皮膚、または内臓への浸潤により定義された高リスク群の患者が明らかにされた。 [43] その後のEICNHLによる研究で、生物学的危険因子を用いた解析により、臨床的な危険因子は重要ではないことが明らかになった。 [44] 未分化大細胞型リンパ腫患者を対象としたCCG-5941(NCT00002590)研究において、これらの臨床的危険因子は確認できなかった;不良な無増悪生存(PFS)が予測されたのは骨髄浸潤のみであった。 [45] [証拠レベル:2A]

  • 骨:

    以前には予後不良な部位と考えられていたが、NHLが骨に生じた患者でも、組織型にかかわらず、予後はきわめて良好である。 [46] [47]

  • 精巣:

    精巣への浸潤は、予後に影響を及ぼさない。 [20] [27] [48]

  • 頭頸部:

    成熟B細胞NHLでのOSは、他の部位に原発腫瘍を認める患者で観察されたものと同程度である。頭頸部原発腫瘍では、播種性病変およびCNS浸潤の発生率が高く、正常値上限の2倍を超えるLDH値の発生率が低いという関係がみられる。頭頸部の小児NHLは、OS不良に関係していなかった。 [13]

  • 皮膚:

    皮膚浸潤の予後的意義は、未分化大細胞型リンパ腫に限定され、病変が皮膚に限局しているかどうかに依存する。ALK陰性で皮膚限定の未分化大細胞型リンパ腫は、予後がきわめて良好であると考えられる。しかしながら、EICNHLおよびCOGによる研究で、全身性未分化大細胞型リンパ腫における皮膚浸潤は、予後的価値を有しないとみなされることが明らかにされている。 [44] [45]

腫瘍の生物学的特徴


  • 成熟B細胞リンパ腫:

    成人に対する治療と比較して、小児では積極的なBurkittレジメンがバーキットリンパ腫/白血病および大細胞型B細胞組織型の両方の治療に使用されており、組織型に基づく転帰の差は認められていない。 [14] [18] [28] [29] [32] 例外は原発性縦隔B細胞リンパ腫で、このようなレジメンによる転帰は依然として不良である。 [14] [18] [28] [31] [32] [40]

    小児バーキットリンパ腫/白血病患者では、MYC再構成を除いて、二次的な細胞遺伝学的異常が転帰不良と関連しており [49] [50] 、7q増幅または13q欠失を含む細胞遺伝学的異常では、FAB/LMB-96化学療法プロトコルでも転帰不良なようであった。 [50] [51] びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の小児患者で、MYC(8q24)に染色体再構成が認められる場合は、転帰不良と考えられた。 [50]


    小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例のサブセットでは、IRF4がん遺伝子が免疫グロブリン遺伝子座の1つに隣接して並置する転座が認められることが明らかになっており、この所見がみられないびまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例と比較して予後良好との関連が示されている。 [52]


  • T細胞リンパ芽球性リンパ腫:

    小児T細胞リンパ芽球性リンパ腫患者に関して、BFMグループは、染色体6qのヘテロ接合性の消失(LOH)が患者の12%(217人中25人)で観察され、予後不良と関係していることを報告した(EFSの可能性[pEFS]、27% vs 86%、P < 0.0001)。 [53] [54] NOTCH1突然変異が患者の60%(116人中70人)でみられ、予後良好との関連が認められた(pEFS、84% vs 66%;P = 0.021)。NOTCH1変異は、6qのLOHが認められる患者ではまれである。 [53]

  • 未分化大細胞型リンパ腫:

    成人におけるALK陰性病変は転帰不良である;ただし、小児では、ALK陽性とALK陰性病変の転帰の差は、明らかにされていない。 [55] [56] [57] 全身性ALK陽性未分化大細胞型リンパ腫の小児および青年375人を対象としたシリーズでは、小細胞またはリンパ組織球成分の存在が患者の32%に認められ、多変量解析で臨床的特徴について調整すると、高い失敗リスクと有意な関連性が認められた。 [58]

    COG-ANHL0131(NCT00059839)研究において、化学療法骨格が異なるにもかかわらず、未分化大細胞型リンパ腫の小細胞多様体では、他の組織型の多様体と同様に、失敗リスクが有意に高かった。 [57]


年齢

乳児におけるNHLはまれである(1986年から2002年までのBFM試験で1%)。 [6] このレトロスペクティブ・レビューでは、比較的年齢の高いNHL患者と比較して乳児の転帰が劣っていた。 [6]

青年の転帰は、より年齢の低い小児よりも劣っていることが報告されている。 [12] [14] [59] [60] このような年齢の悪影響は、同様な診断を受けた年少の小児と比較して、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の青年で最も顕著であり、T細胞リンパ芽球性リンパ腫の青年で小さいと考えられる。 [14] [60] 一方で、FAB/LMB-96(COG-C5961)臨床試験で治療されたバーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病の患者において、青年期の年齢(15歳以上)は不良な転帰の独立した危険因子ではなかった。 [32]

腫瘍に対する免疫応答

ALK蛋白に対する免疫応答(すなわち、抗ALK抗体価)は、臨床病期が低いことに関連し、再燃リスクを予測するが、OSの予測因子ではないことが確認された。 [61] EICNHLの研究によると、抗ALK抗体値とMDDを組み合わせることで、新規診断の未分化大細胞型リンパ腫患者を、PFS率が28%(高リスク群)、68%(中リスク群)、および93%(残りすべての患者)の3つのリスク群に層別化できることが明らかにされた(P < 0.0001)。 [44]


参考文献
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  29. Gerrard M, Cairo MS, Weston C, et al.: Excellent survival following two courses of COPAD chemotherapy in children and adolescents with resected localized B-cell non-Hodgkin's lymphoma: results of the FAB/LMB 96 international study. Br J Haematol 141 (6): 840-7, 2008.[PUBMED Abstract]

  30. Seidemann K, Tiemann M, Schrappe M, et al.: Short-pulse B-non-Hodgkin lymphoma-type chemotherapy is efficacious treatment for pediatric anaplastic large cell lymphoma: a report of the Berlin-Frankfurt-Münster Group Trial NHL-BFM 90. Blood 97 (12): 3699-706, 2001.[PUBMED Abstract]

  31. Reiter A, Schrappe M, Tiemann M, et al.: Improved treatment results in childhood B-cell neoplasms with tailored intensification of therapy: A report of the Berlin-Frankfurt-Münster Group Trial NHL-BFM 90. Blood 94 (10): 3294-306, 1999.[PUBMED Abstract]

  32. Cairo MS, Sposto R, Gerrard M, et al.: Advanced stage, increased lactate dehydrogenase, and primary site, but not adolescent age (≥ 15 years), are associated with an increased risk of treatment failure in children and adolescents with mature B-cell non-Hodgkin's lymphoma: results of the FAB LMB 96 study. J Clin Oncol 30 (4): 387-93, 2012.[PUBMED Abstract]

  33. Mussolin L, Pillon M, d'Amore ES, et al.: Minimal disseminated disease in high-risk Burkitt's lymphoma identifies patients with different prognosis. J Clin Oncol 29 (13): 1779-84, 2011.[PUBMED Abstract]

  34. Pillon M, Mussolin L, Carraro E, et al.: Detection of prognostic factors in children and adolescents with Burkitt and Diffuse Large B-Cell Lymphoma treated with the AIEOP LNH-97 protocol. Br J Haematol 175 (3): 467-475, 2016.[PUBMED Abstract]

  35. Coustan-Smith E, Sandlund JT, Perkins SL, et al.: Minimal disseminated disease in childhood T-cell lymphoblastic lymphoma: a report from the children's oncology group. J Clin Oncol 27 (21): 3533-9, 2009.[PUBMED Abstract]

  36. Mussolin L, Buldini B, Lovisa F, et al.: Detection and role of minimal disseminated disease in children with lymphoblastic lymphoma: The AIEOP experience. Pediatr Blood Cancer 62 (11): 1906-13, 2015.[PUBMED Abstract]

  37. Damm-Welk C, Busch K, Burkhardt B, et al.: Prognostic significance of circulating tumor cells in bone marrow or peripheral blood as detected by qualitative and quantitative PCR in pediatric NPM-ALK-positive anaplastic large-cell lymphoma. Blood 110 (2): 670-7, 2007.[PUBMED Abstract]

  38. Salzburg J, Burkhardt B, Zimmermann M, et al.: Prevalence, clinical pattern, and outcome of CNS involvement in childhood and adolescent non-Hodgkin's lymphoma differ by non-Hodgkin's lymphoma subtype: a Berlin-Frankfurt-Munster Group Report. J Clin Oncol 25 (25): 3915-22, 2007.[PUBMED Abstract]

  39. Williams D, Mori T, Reiter A, et al.: Central nervous system involvement in anaplastic large cell lymphoma in childhood: results from a multicentre European and Japanese study. Pediatr Blood Cancer 60 (10): E118-21, 2013.[PUBMED Abstract]

  40. Gerrard M, Waxman IM, Sposto R, et al.: Outcome and pathologic classification of children and adolescents with mediastinal large B-cell lymphoma treated with FAB/LMB96 mature B-NHL therapy. Blood 121 (2): 278-85, 2013.[PUBMED Abstract]

  41. Dunleavy K, Pittaluga S, Maeda LS, et al.: Dose-adjusted EPOCH-rituximab therapy in primary mediastinal B-cell lymphoma. N Engl J Med 368 (15): 1408-16, 2013.[PUBMED Abstract]

  42. Giulino-Roth L, O'Donohue T, Chen Z, et al.: Outcomes of adults and children with primary mediastinal B-cell lymphoma treated with dose-adjusted EPOCH-R. Br J Haematol 179 (5): 739-747, 2017.[PUBMED Abstract]

  43. Le Deley MC, Reiter A, Williams D, et al.: Prognostic factors in childhood anaplastic large cell lymphoma: results of a large European intergroup study. Blood 111 (3): 1560-6, 2008.[PUBMED Abstract]

  44. Mussolin L, Damm-Welk C, Pillon M, et al.: Use of minimal disseminated disease and immunity to NPM-ALK antigen to stratify ALK-positive ALCL patients with different prognosis. Leukemia 27 (2): 416-22, 2013.[PUBMED Abstract]

  45. Lowe EJ, Sposto R, Perkins SL, et al.: Intensive chemotherapy for systemic anaplastic large cell lymphoma in children and adolescents: final results of Children's Cancer Group Study 5941. Pediatr Blood Cancer 52 (3): 335-9, 2009.[PUBMED Abstract]

  46. Lones MA, Perkins SL, Sposto R, et al.: Non-Hodgkin's lymphoma arising in bone in children and adolescents is associated with an excellent outcome: a Children's Cancer Group report. J Clin Oncol 20 (9): 2293-301, 2002.[PUBMED Abstract]

  47. Zhao XF, Young KH, Frank D, et al.: Pediatric primary bone lymphoma-diffuse large B-cell lymphoma: morphologic and immunohistochemical characteristics of 10 cases. Am J Clin Pathol 127 (1): 47-54, 2007.[PUBMED Abstract]

  48. Dalle JH, Mechinaud F, Michon J, et al.: Testicular disease in childhood B-cell non-Hodgkin's lymphoma: the French Society of Pediatric Oncology experience. J Clin Oncol 19 (9): 2397-403, 2001.[PUBMED Abstract]

  49. Onciu M, Schlette E, Zhou Y, et al.: Secondary chromosomal abnormalities predict outcome in pediatric and adult high-stage Burkitt lymphoma. Cancer 107 (5): 1084-92, 2006.[PUBMED Abstract]

  50. Poirel HA, Cairo MS, Heerema NA, et al.: Specific cytogenetic abnormalities are associated with a significantly inferior outcome in children and adolescents with mature B-cell non-Hodgkin's lymphoma: results of the FAB/LMB 96 international study. Leukemia 23 (2): 323-31, 2009.[PUBMED Abstract]

  51. Nelson M, Perkins SL, Dave BJ, et al.: An increased frequency of 13q deletions detected by fluorescence in situ hybridization and its impact on survival in children and adolescents with Burkitt lymphoma: results from the Children's Oncology Group study CCG-5961. Br J Haematol 148 (4): 600-10, 2010.[PUBMED Abstract]

  52. Salaverria I, Philipp C, Oschlies I, et al.: Translocations activating IRF4 identify a subtype of germinal center-derived B-cell lymphoma affecting predominantly children and young adults. Blood 118 (1): 139-47, 2011.[PUBMED Abstract]

  53. Bonn BR, Rohde M, Zimmermann M, et al.: Incidence and prognostic relevance of genetic variations in T-cell lymphoblastic lymphoma in childhood and adolescence. Blood 121 (16): 3153-60, 2013.[PUBMED Abstract]

  54. Burkhardt B, Moericke A, Klapper W, et al.: Pediatric precursor T lymphoblastic leukemia and lymphoblastic lymphoma: Differences in the common regions with loss of heterozygosity at chromosome 6q and their prognostic impact. Leuk Lymphoma 49 (3): 451-61, 2008.[PUBMED Abstract]

  55. Stein H, Foss HD, Dürkop H, et al.: CD30(+) anaplastic large cell lymphoma: a review of its histopathologic, genetic, and clinical features. Blood 96 (12): 3681-95, 2000.[PUBMED Abstract]

  56. Brugières L, Le Deley MC, Rosolen A, et al.: Impact of the methotrexate administration dose on the need for intrathecal treatment in children and adolescents with anaplastic large-cell lymphoma: results of a randomized trial of the EICNHL Group. J Clin Oncol 27 (6): 897-903, 2009.[PUBMED Abstract]

  57. Alexander S, Kraveka JM, Weitzman S, et al.: Advanced stage anaplastic large cell lymphoma in children and adolescents: results of ANHL0131, a randomized phase III trial of APO versus a modified regimen with vinblastine: a report from the children's oncology group. Pediatr Blood Cancer 61 (12): 2236-42, 2014.[PUBMED Abstract]

  58. Lamant L, McCarthy K, d'Amore E, et al.: Prognostic impact of morphologic and phenotypic features of childhood ALK-positive anaplastic large-cell lymphoma: results of the ALCL99 study. J Clin Oncol 29 (35): 4669-76, 2011.[PUBMED Abstract]

  59. Cairo MS, Sposto R, Perkins SL, et al.: Burkitt's and Burkitt-like lymphoma in children and adolescents: a review of the Children's Cancer Group experience. Br J Haematol 120 (4): 660-70, 2003.[PUBMED Abstract]

  60. Burkhardt B, Oschlies I, Klapper W, et al.: Non-Hodgkin's lymphoma in adolescents: experiences in 378 adolescent NHL patients treated according to pediatric NHL-BFM protocols. Leukemia 25 (1): 153-60, 2011.[PUBMED Abstract]

  61. Ait-Tahar K, Damm-Welk C, Burkhardt B, et al.: Correlation of the autoantibody response to the ALK oncoantigen in pediatric anaplastic lymphoma kinase-positive anaplastic large cell lymphoma with tumor dissemination and relapse risk. Blood 115 (16): 3314-9, 2010.[PUBMED Abstract]

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小児NHLの病理組織学的分類および分子分類

小児の非ホジキンリンパ腫(NHL)は、成人にみられる、比較的一般的な型のリンパ腫とは異なる。成人のリンパ腫では低悪性度または中悪性度のものが多くなっているが、小児に発生するNHLはほぼすべてが高悪性度である。 [1] [2] [3] 世界保健機関(WHO)は、以下の特徴に従ってNHLを分類している: [3]


  • 表現型(すなわち、B細胞系列、T細胞系列、またはナチュラルキラー[NK]細胞系列)。

  • 分化度(すなわち、前駆細胞 vs 成熟細胞)。

WHO分類に基づくと、小児期および青年期のNHL症例の大多数が以下の3つのカテゴリーに該当する:

  1. 成熟B細胞NHL:バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、および原発性縦隔B細胞リンパ腫。
  2. リンパ芽球性リンパ腫:主に前駆T細胞リンパ腫に加え、これより頻度は低いが前駆B細胞リンパ腫。
  3. 未分化大細胞型リンパ腫:成熟末梢性T細胞/ヌル細胞リンパ腫。ヌル細胞の多様体は、T細胞抗原のほとんどを失った細胞からなる同一疾患であると考えられている。

NHLの各病型に関連する腫瘍の生物学的特徴に関する詳しい情報については、本要約の以下のセクションを参照のこと:


NHLのWHO分類

WHO分類は、最も広く使用されているNHL分類で、免疫表現型に加え、小児NHLに共通な臨床像および分子遺伝学的所見とともに、表2に示す。 [1] [3]

表2.小児および青年における非ホジキンリンパ腫の主要な病理組織学的カテゴリーa

WHO分類 免疫表現型 臨床像 染色体異常 影響を受ける遺伝子
CNS = 中枢神経系;LOH = ヘテロ接合性の消失;WHO = 世界保健機関;+ = 陽性。
a出典:Percy et al. [1]
バーキットリンパ腫およびバーキット様リンパ腫/白血病 成熟B細胞 腹腔内(sporadic型)、頭頸部(顎以外、sporadic型)、顎(endemic型)、骨髄、CNS t(8;14)(q24;q32)、t(2;8)(p11;q24)、t(8;22)(q24;q11) MYCIGHIGKIGL
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 成熟B細胞 リンパ節、腹腔、骨、原発性CNS(免疫不全を伴う場合)、縦隔 一貫した細胞遺伝学的異常は同定されない  
原発性縦隔B細胞リンパ腫 成熟B細胞、多くの場合CD30+ 病変は縦隔であるが、他の節内または節外(すなわち、腹部で、腎臓が多い)に病変が認められることもある 9p増幅および2p増幅 JAK2C-relSOCS1
リンパ芽球性リンパ腫、前駆T細胞白血病または前駆B細胞リンパ腫 前T細胞 縦隔、骨髄 MTS1/p16ink4a;TAL1欠失、t(1;14)(p34;q11)、t(11;14)(p13;q11);6qにおけるLOH TAL1TCRAORHOMB1HOX11NOTCH1
前B細胞 皮膚、骨、頭頸部
未分化大細胞型リンパ腫、全身性 CD30+(Ki-1+) 多種多様、しかし、全身症状がしばしば顕著 t(2;5)(p23;q35);まれなALKを巻き込んだ多様体転座 ALKNPM
T細胞/ヌル細胞
未分化大細胞型リンパ腫、皮膚 CD30+(通常Ki-) 皮膚のみ、単一または多発性病変 t(2;5)の欠失  
T細胞


非未分化大細胞型末梢性T細胞リンパ腫(T/NKリンパ腫を含む)、皮膚リンパ腫、indolent B細胞リンパ腫(例えば、濾胞性リンパ腫および辺縁帯リンパ腫)などの他の病型のリンパ腫は、成人でよくみられ、小児ではまれである。最新のWHO分類では、小児型濾胞性リンパ腫および小児節性辺縁帯リンパ腫が成人にみられる対応する病型とは異なる病型として区別されている。 [3]

成人患者におけるNHLの治療に関する詳しい情報については、以下のPDQ要約を参照のこと:



参考文献
  1. Percy CL, Smith MA, Linet M, et al.: Lymphomas and reticuloendothelial neoplasms. In: Ries LA, Smith MA, Gurney JG, et al., eds.: Cancer incidence and survival among children and adolescents: United States SEER Program 1975-1995. Bethesda, Md: National Cancer Institute, SEER Program, 1999. NIH Pub.No. 99-4649, pp 35-50. Also available online. Last accessed August 17, 2018.[PUBMED Abstract]

  2. Sandlund JT, Downing JR, Crist WM: Non-Hodgkin's lymphoma in childhood. N Engl J Med 334 (19): 1238-48, 1996.[PUBMED Abstract]

  3. Swerdlow SH, Campo E, Pileri SA, et al.: The 2016 revision of the World Health Organization classification of lymphoid neoplasms. Blood 127 (20): 2375-90, 2016.[PUBMED Abstract]

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小児NHLの病期情報

Ann Arbor病期分類システムが成人の全リンパ腫および小児のホジキンリンパ腫に対して用いられている。しかしながら、Ann Arbor病期分類システムは、小児非ホジキンリンパ腫(NHL)において、主に節外病変の発生率が高いために、予後的価値が低い。そのため、小児NHLに対して最も広く用いられている病期分類法は、St. Jude Children's Research Hospitalの分類法(Murphy病期分類)である。 [1] 新しい病期分類システムは、悪性細胞の有無を表現する現代的な技法を使用して骨髄および中枢神経系(CNS)への浸潤を定義する。しかし、骨髄およびCNS疾患の基本的な定義は本質的に変わらない。この病期分類システムの臨床的有用性は調査段階にある。 [2]

小児NHLにおけるX線画像検査の役割

NHL患者の病期分類には、X線画像検査が不可欠である。腹部腫瘤の評価には超音波検査が好ましい場合があるが、病期分類にはコンピュータ断層撮影(CT)スキャンおよび磁気共鳴画像法(MRI)が用いられている。骨浸潤が疑われる患者では、放射性核種骨スキャンが検討可能である。

小児NHLにおける機能的画像検査法の役割については議論の余地がある。ガリウムスキャンは、現在では多くの施設でルーチンに実施されているフッ素18-フルオロデオキシグルコースポジトロン放射断層撮影(PET)スキャンに取って代わられつつある。 [3] CT画像法単独とCTとPET画像法の併用を比較した改訂International Workshop Criteriaのレビューにより、CTとPET画像法の併用の方がCT画像法単独よりも正確であることが実証された。 [4] [5]

International Harmonization Project for PET(現在はInternational Working Groupと呼ばれている)の効果判定基準は、成人に試みられているが、小児NHLの病期分類でのPETの予後的価値は、依然として研究段階である。 [3] [6] [7] PETではCTスキャンよりも多くの異常が確認できることがデータにより裏付けられているが [8] 、小児患者の病期の引き上げおよび治療変更のために、PETを使用すべきかどうかは不明である。International Working Groupは、悪性リンパ腫に対する効果判定基準にPET、免疫組織化学、およびフローサイトメトリーのデータを含めるように改訂している。 [5] [9]

St. Jude Children's Research Hospital(Murphy)病期分類

I期小児NHL

I期の小児NHLでは、腹部と縦隔を除く部位に、単一の腫瘍が認められるか、または単一のリンパ節領域が侵されている。

II期小児NHL

II期の小児NHLでは、所属リンパ節転移を伴う単一腫瘍、横隔膜に関して同側の2つ以上の腫瘍またはリンパ節領域病変、所属リンパ節転移を伴うまたは伴わない(完全切除された)原発性消化管腫瘍に病変の範囲が限定される。

III期小児NHL

III期の小児NHLでは、横隔膜の両側にわたって複数の腫瘍またはリンパ節領域病変が認められる。III期のNHLにはまた、胸腔内(縦隔、胸膜、または胸腺)の原発腫瘍、腹腔内の広範な原発腫瘍、傍脊椎または硬膜外腫瘍も含まれる。

IV期小児NHL

IV期の小児NHLでは、他の部位の病変には関係なく、骨髄および/またはCNSへの腫瘍の浸潤が認められる。

骨髄浸潤とは、骨髄中の悪性細胞比率が5%以上で、それ以外の骨髄は正常で、末梢血の血球数および塗抹標本も正常な場合として定義されている。骨髄中の悪性細胞比率が25%を超えるリンパ芽球性リンパ腫の患者は通常、白血病であるとみなされ、白血病の臨床試験で適切に治療できる場合がある。

リンパ芽球性リンパ腫におけるCNS病変は、急性リンパ球性白血病に用いられるものと同様の基準(すなわち、白血球数が5個/μL以上で脳脊髄液[CSF]中に悪性細胞が認められること)によって定義される。他の病型のNHLに関して、CNS病変の定義は、細胞数にかかわりなくCSF中の悪性細胞の存在である。ベルリン-フランクフルト-ミュンスターグループは、2,500人を超えるNHL患者を対象に、CNS浸潤の有病率について解析した。CNS病変は全体の6%の患者において診断された。NHLの亜型によるCNS浸潤(患者の割合)は以下の通りであった: [10]


  • バーキットリンパ腫/白血病:8.8%

  • 前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫:5.4%

  • T細胞リンパ芽球性リンパ腫:3.7%

  • 未分化大細胞型リンパ腫:3.3%

  • びまん性大細胞型B細胞リンパ腫:2.6%

  • 原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫:0%


参考文献
  1. Murphy SB, Fairclough DL, Hutchison RE, et al.: Non-Hodgkin's lymphomas of childhood: an analysis of the histology, staging, and response to treatment of 338 cases at a single institution. J Clin Oncol 7 (2): 186-93, 1989.[PUBMED Abstract]

  2. Rosolen A, Perkins SL, Pinkerton CR, et al.: Revised International Pediatric Non-Hodgkin Lymphoma Staging System. J Clin Oncol 33 (18): 2112-8, 2015.[PUBMED Abstract]

  3. Juweid ME, Stroobants S, Hoekstra OS, et al.: Use of positron emission tomography for response assessment of lymphoma: consensus of the Imaging Subcommittee of International Harmonization Project in Lymphoma. J Clin Oncol 25 (5): 571-8, 2007.[PUBMED Abstract]

  4. Brepoels L, Stroobants S, De Wever W, et al.: Hodgkin lymphoma: Response assessment by revised International Workshop Criteria. Leuk Lymphoma 48 (8): 1539-47, 2007.[PUBMED Abstract]

  5. Cheson BD, Pfistner B, Juweid ME, et al.: Revised response criteria for malignant lymphoma. J Clin Oncol 25 (5): 579-86, 2007.[PUBMED Abstract]

  6. Cheson BD: The International Harmonization Project for response criteria in lymphoma clinical trials. Hematol Oncol Clin North Am 21 (5): 841-54, 2007.[PUBMED Abstract]

  7. Bakhshi S, Radhakrishnan V, Sharma P, et al.: Pediatric nonlymphoblastic non-Hodgkin lymphoma: baseline, interim, and posttreatment PET/CT versus contrast-enhanced CT for evaluation--a prospective study. Radiology 262 (3): 956-68, 2012.[PUBMED Abstract]

  8. Cheng G, Servaes S, Zhuang H: Value of (18)F-fluoro-2-deoxy-D-glucose positron emission tomography/computed tomography scan versus diagnostic contrast computed tomography in initial staging of pediatric patients with lymphoma. Leuk Lymphoma 54 (4): 737-42, 2013.[PUBMED Abstract]

  9. Cheson BD, Fisher RI, Barrington SF, et al.: Recommendations for initial evaluation, staging, and response assessment of Hodgkin and non-Hodgkin lymphoma: the Lugano classification. J Clin Oncol 32 (27): 3059-68, 2014.[PUBMED Abstract]

  10. Salzburg J, Burkhardt B, Zimmermann M, et al.: Prevalence, clinical pattern, and outcome of CNS involvement in childhood and adolescent non-Hodgkin's lymphoma differ by non-Hodgkin's lymphoma subtype: a Berlin-Frankfurt-Munster Group Report. J Clin Oncol 25 (25): 3915-22, 2007.[PUBMED Abstract]

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小児NHLに対する治療法選択肢の概要

小児がん生存率の改善の多くは、一般に是認された治療で利用できる最善な治療の改善を目指した既知のおよび/または新たな薬物の併用を通じて実現されている。小児に関する臨床試験は、現在標準とされている治療法と、それより効果的であると思われる治療法とを比較するようデザインされる。ランダム化研究により2つの治療群を検討するか、1つの新規治療法を評価して標準とされる治療法の以前の結果と比較する方法が採られる。

非ホジキンリンパ腫(NHL)の小児はすべて臨床試験への参加を検討すべきである。治療法を決定、統合、実行して、至適な生存率を得るべく、小児腫瘍を治療した経験を有するがん専門医からなる集学的治療チームが治療計画を作成することが強く推奨される。小児のNHL患者を小児がんの治療経験を有する施設に紹介し、小児腫瘍医からなる集学的治療チームに治療を委ねるべきである。現在実施中の米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。

小児NHLでは、腫瘍が限局性にみえる場合でも、一般に診断時に広く播種していると考えられる;その結果、ほとんどの患者に併用化学療法が推奨される。 [1] この治療戦略に対する例外には以下のものがある:


成人のNHL患者の治療とは対照的に、小児NHL患者では放射線療法の使用は制限される。研究結果には以下のものがある:


  • 初期の研究により、放射線のルーチン使用は低病期(I期またはII期)のNHL患者に有益性をもたらさないことが実証された。 [2]

  • 小児NHLの患者では、中枢神経系(CNS)予防照射を省略できることが実証されている。 [3] [4] [5] [6]

  • CNS病変を認める未分化大細胞型リンパ腫およびB細胞NHLの患者でも、放射線療法を省略できる。 [5] [6]

化学療法によって完全奏効が得られなかった患者の治療には、放射線療法が有用な場合がある。小児NHLの治療における放射線療法使用の制限を支持するデータが、Childhood Cancer Survivor Studyから得られている。 [7] この解析により、放射線療法は、長期生存者における二次悪性腫瘍および死亡の重要な危険因子であることが明らかにされた。

小児期および青年期におけるNHLの治療は、歴史的に本疾患の組織学的亜型に基づいて実施されている。Children's Cancer Groupによる研究で、リンパ芽球性リンパ腫の転帰は急性リンパ芽球性白血病向けに類似した比較的長期の治療で優れていた一方、非リンパ芽球性NHL(バーキットリンパ腫/白血病)では短期の強力なパルス療法で転帰が優れていた;大細胞型リンパ腫の転帰はいずれのアプローチでも同程度であることが実証された。 [8]

小児および青年における再発NHLの転帰は、未分化大細胞型リンパ腫を除いて、依然としてきわめて不良である。 [9] [10] [11] [12] [13] 原発難治性または再燃NHLの患者はすべて臨床試験への参加を検討すべきである。

表3に、新たに診断された再発小児NHLに対する治療法の選択肢を記述する。

表3.小児非ホジキンリンパ腫(NHL)に対する治療法の選択肢

治療群 治療法の選択肢
CNS = 中枢神経系;EBV = エプスタイン-バーウイルス;MALT = 粘膜関連リンパ組織;PTLD = 移植後リンパ増殖性疾患;SCT = 幹細胞移植。
成熟B細胞NHL:
  バーキットリンパ腫およびバーキット様リンパ腫/白血病 新規診断例 手術(I期およびII期に対してのみ)
リツキシマブ併用または非併用下での化学療法
再発例 リツキシマブ併用または非併用下での化学療法
同種または自家SCT
  びまん性大細胞型B細胞リンパ腫 新規診断例 手術(I期およびII期に対してのみ)
リツキシマブ併用または非併用下での化学療法
再発例 リツキシマブ併用または非併用下での化学療法
同種または自家SCT
  原発性縦隔B細胞リンパ腫 化学療法とリツキシマブ
リンパ芽球性リンパ腫 新規診断例 化学療法
顕性のCNS病変に対してのみ頭蓋照射療法
再発例 ネララビンまたはネララビン含有化学療法レジメン
化学療法
同種SCT
未分化大細胞型リンパ腫 新規診断例 手術とその後の化学療法(I期に対してのみ)
化学療法
再発例 化学療法、ブレンツキシマブ、および/またはクリゾチニブ
同種または自家SCT
免疫不全症関連リンパ増殖性疾患:
  原発性免疫不全症関連リンパ増殖性疾患 リツキシマブ併用または非併用下での化学療法
同種SCT
  DNA修復障害症候群と関連するNHL 化学療法
  HIV関連NHL リツキシマブ併用または非併用下での化学療法
  PTLD 手術に加え、可能であれば免疫抑制性治療の縮小
リツキシマブ単独
リツキシマブ併用または非併用下での標準または微小修正化学療法(B細胞PTLDに対して)
リツキシマブ併用または非併用下での低用量化学療法(EBV陽性B細胞PTLDに対して)
まれなNHL:
  小児型濾胞性リンパ腫 手術単独
リツキシマブ併用または非併用下での化学療法
  辺縁帯リンパ腫 手術単独
放射線療法
化学療法併用または非併用下でのリツキシマブ
MALTリンパ腫に対する抗生物質療法
  中枢神経系原発リンパ腫 化学療法
  末梢性T細胞リンパ腫 化学療法
放射線療法
同種または自家SCT
  皮膚T細胞リンパ腫 標準治療は確定していない


医学的な緊急事態

特に多くみられる生命を脅かす可能性のある臨床状態は、リンパ芽球性リンパ腫およびバーキットまたはバーキット様リンパ腫/白血病患者で特によくみられる以下のものである:


縦隔腫瘤

大きな縦隔腫瘤が認められる患者は、気管圧迫、上大静脈圧迫、多量の胸水および心嚢貯留、右室および左室流出圧迫といったリスクが高い。そのため、特に患者がコンピュータ断層撮影(CT)スキャンや心電図などの処置のために仰臥位にされた場合に、心停止または呼吸停止が重大なリスクとなる。 [14]

全身麻酔または強力な鎮静による合併症のリスクが高いため、患者の生理学的評価およびX線評価を慎重に実施した上で、最小侵襲手技を用いてリンパ腫の診断を確定すべきである。 [15] [16] 以下の手技が使用可能である:


  • 骨髄穿刺および骨髄生検。

  • 胸腔穿刺。胸水または心嚢貯留が認められる場合は、胸腔穿刺を用いた細胞診に加え、フローサイトメトリーによる診断および細胞系列の確認が可能なことが多い。

  • リンパ節生検。末梢リンパ節腫脹がみられる小児では、局所麻酔下および立位で実施するリンパ節生検が実施可能である。 [17]

上記の手技で診断が得られない状況では、CTガイド下コア針生検の使用を検討すべきである。この手技は、さらに侵襲的な手技の実施に先立って、軽度の鎮静および局所麻酔を用いて実施できることが多い。患者を仰臥位にしないようなケアを行うべきである。CTおよび心エコーを含むほとんどの手技は、患者を側臥位または腹臥位にして実施可能である。縦隔鏡検査、前縦隔切開、または胸腔鏡検査は、他の診断法では確定できない場合に選択する。小児リンパ腫の診断または治療のために定型的胸腔切開術が適応とされることはまれである。

場合により、全身麻酔または強力な鎮静による合併症のリスクが高いために、診断的外科処置が実施できないことがある。このような状況では、ステロイドによるか、頻度は少ないが局所放射線療法による術前治療を検討すべきである。術前治療によって、正確な組織診断が得られるかどうか左右されることがあるため、全身麻酔または強力な鎮静による合併症のリスクが軽減された時点で、直ちに診断用の生検標本を得るべきである。

腫瘍崩壊症候群

腫瘍崩壊症候群は、悪性細胞の急速な破壊に起因しており、多くの代謝異常が引き起こされ、最も顕著なものが高尿酸血症、高カリウム血症、および高リン酸血症である。治療開始前に患者が腫瘍崩壊症候群を呈することがある。

大量の水分補給およびアロプリノールまたはラスブリケース(尿酸オキシダーゼ)は、きわめて限局した病変を有する患者を除き、すべての患者に不可欠な治療要素である。 [18] [19] [20] [21] [22] [23] G6PD欠乏症の患者では、ラスブリケースにより溶血またはメトヘモグロビン尿を来す場合があり、回避すべきである。低用量のシクロホスファミドビンクリスチンからなる初期相で治療し始めるものであるが、アロプリノールやラスブリケース、水分補給が不必要になるわけではない。

特に、高尿酸血症および腫瘍崩壊症候群により尿管閉塞がみられる場合には、これが致死的な合併症となることが多い。

腫瘍サーベイランス

治療に対する反応速度の評価を目的としたポジトロン放射断層撮影(PET)の使用は、成人患者にみられるホジキンリンパ腫およびいくつかの種類のNHLにおいて予後的価値があると考えられるが、小児NHLにおける使用は依然として研究段階にある。今のところ、小児NHLにおいて、PETにより評価した治療に対する早期反応に予後的価値があるという知見を支持するデータは不十分である。

画像検査のみに基づいて疾患の再燃を診断する場合は、偽陽性の結果が多いため、注意が必要である。 [24] [25] [26] また、PETスキャンで結果が偽陰性となりうることを示すデータも存在する。 [27] 原発性縦隔B細胞リンパ腫の若年成人を対象とした研究で、治療終了時に残存縦隔腫瘤が認められた患者12人のうち、9人がPETスキャン陽性であったことが実証された。これらの患者9人中7人では、腫瘤が切除されたが、生存腫瘍は検出されなかった。 [28] 画像検査で示される残存腫瘤に基づいて治療法を変更する前に、PETスキャンが陽性であっても残存病変であることを証明するための生検が必要である。 [29]

小児がん治療に関する特別な考慮事項

小児および青年のがんはまれであるが、小児がんの全発生率は1975年から徐々に増加している。 [30] 小児および青年のがん患者は、小児期および青年期に発生するがんの治療経験を有する専門家から構成される集学的チームのある医療機関に紹介すべきである。この集学的チームのアプローチとは、至適生存期間および至適QOLを得られるような治療、支持療法、およびリハビリテーションを小児が必ず受けられるようにするため、以下の医療専門家およびその他の専門家の技術を集結したものである:


  • プライマリケア医。

  • 小児外科医。

  • 放射線腫瘍医。

  • 小児内科腫瘍医/血液専門医。

  • リハビリテーション専門家。

  • 小児専門看護師。

  • 社会福祉士。

  • チャイルドライフ専門員。

  • 心理士。

(小児および青年のがんの支持療法に関する具体的な情報については、PDQの支持療法と緩和ケア要約を参照のこと。)

米国小児科学会(American Academy of Pedeatrics)は、小児がん施設とそのような施設が小児がん患者の治療において担う役割に関するガイドラインを概説している。 [31] このような小児がん施設では、小児および青年に発症するほとんどの種類のがんに関する臨床試験が行われており、大半の患者/家族に参加する機会が与えられている。小児および青年のがんに関する臨床試験は一般に、現在利用可能な最善の治療として受け入れられている治療法(標準治療)と、それより効果が高い可能性のある治療法を比較するようデザインされる。小児がんの治癒的療法の進歩のほとんどは、このような臨床試験によって達成されたものである。現在実施中のNCIが支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトから入手することができる。


参考文献
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  31. Corrigan JJ, Feig SA; American Academy of Pediatrics: Guidelines for pediatric cancer centers. Pediatrics 113 (6): 1833-5, 2004.[PUBMED Abstract]

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侵攻性成熟B細胞NHL

バーキットリンパ腫およびバーキット様リンパ腫/白血病

発生率

米国において、バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病は、小児非ホジキンリンパ腫(NHL)の約40%を占めており、一貫して侵攻性の臨床的挙動を示す。 [1] [2] [3] 米国におけるバーキットリンパ腫/白血病の全発生率は、100万人年当たり2.5例であり、男児における発生率が女児より高い(3.9 vs 1.1)。 [2] [4] (年齢および性別分布別のバーキットリンパ腫の発生率に関する詳しい情報については、表1を参照のこと。)

腫瘍の生物学的特徴

悪性細胞は、成熟B細胞の表現型を示し、酵素末端デオキシヌクレオチド転移酵素陰性である。これらの悪性細胞は通常、表面免疫グロブリンを発現し、ほとんどがカッパ型またはラムダ型のいずれかの軽鎖を伴うクローン性のM型表面免疫グロブリンを有している。通常、他にさまざまなB細胞マーカー(例えば、CD19、CD20、CD22など)を発現しており、ほとんどの小児バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病でCALLA(CD10)の発現がみられる。 [1]

バーキットリンパ腫/白血病は通常t(8;14)およびまれであるがt(8;22)またはt(2;8)の特徴的な染色体転座を発現する。これらの各転座では、MYCがん遺伝子と免疫グロブリン遺伝子座の調節因子が並置することになるため、細胞増殖に関与する遺伝子であるMYCが異常に発現することになる。 [3] [5] [6] t(2;8)またはt(8;22)のいずれかの多様体転座の存在は、奏効または転帰に影響しないと考えられる。 [7]

MYC転座はすべてのバーキットリンパ腫にみられ、リンパ腫発生には、協調したゲノムの変化が必要とみられる。バーキットリンパ腫の小児例および成人例で同定されている頻発性変異を以下に列記する。小児バーキットリンパ腫に対するこれらの変異の臨床的意義については、まだ解明されていない。


  • 転写因子TCF3の活性化変異およびその負の調節因子であるID3の不活性化変異は、 バーキットリンパ腫症例の約70%に観察される。 [8] [9] [10] [11]

  • TP53における変異は、症例の3分の1から2分の1に観察される。 [8] [10]

  • サイクリンD3(CCND3)における変異は、散発性のバーキットリンパ腫で多く(約40%の症例に)観察されるが、地域性のバーキットリンパ腫ではまれである。 [8] [10]

  • MYCにおける変異自体は、バーキットリンパ腫症例の約半数に観察され、MYC安定性を強めると考えられる。 [8] [12]

バーキットリンパ腫とバーキット様リンパ腫/白血病との区別については議論の余地がある。バーキットリンパ腫/白血病は、核に切れ込みのない小型で均一な細胞で構成されるが、バーキット様リンパ腫/白血病の診断は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫と一致した特徴を示すため、病理医間で大きな意見の相違がある。 [13]

バーキットリンパ腫/白血病の診断では、MYC再構成の細胞遺伝学的証拠がゴールドスタンダードである。細胞遺伝学的分析が利用できない場合、世界保健機関(WHO)では、バーキットリンパ腫/白血病に酷似しているリンパ腫、またはより多形性で大細胞を認め、増殖率(すなわち、MIB-1またはKi-67免疫染色)が99%以上のリンパ腫に対してのみバーキット様リンパ腫/白血病の診断を下すように推奨している。 [1] 免疫組織化学検査によるBCL2染色はさまざまである。BCL2遺伝子が関与する転座が認められないからといってバーキットリンパ腫/白血病の診断が除外されるわけではなく、臨床的な影響はない。 [14]

大多数のバーキット様または非定型バーキットリンパ腫/白血病では、バーキットリンパ腫/白血病と同様な遺伝子発現シグネチャーが認められることが数件の研究により明らかにされている。 [15] [16] さらに、小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の30%もの症例で、バーキットリンパ腫/白血病と同様な遺伝子署名が認められる。 [15] [17]

臨床像

特に多くみられる原発部位は、腹部およびワルダイエル輪のリンパ組織である。 [3] [4] 他の浸潤部位としては精巣、骨、皮膚、骨髄、および中枢神経系(CNS)が挙げられる。肺浸潤が生じる傾向はみられないが、胸膜および腹膜への進展が認められる。

予後因子

バーキットリンパ腫/白血病の予後因子に関する情報については、本要約の小児NHLの予後および予後因子のセクションを参照のこと。

バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病に対する標準治療法の選択肢

バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病の治療は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療と同じである。両病型の小児NHLの治療には、以下の考察が関連する。

成人にみられる成熟B細胞系列のNHLとは異なり、組織型(バーキットもしくはバーキット様リンパ腫/白血病、またはびまん性大細胞型B細胞リンパ腫)による転帰の差はみられない。小児バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病ならびにびまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、臨床的にきわめて侵攻性であり、非常に強力なレジメンによる治療が実施される。 [18] [19] [20] [21] [22]

腫瘍崩壊症候群が診断時または初期治療後にしばしば認められる。治療開始に先立ち、この緊急の臨床状態を予測し、対処しておくべきである。(詳しい情報については、本要約の小児NHLに対する治療法選択肢の概要のセクションの腫瘍崩壊症候群のセクションを参照のこと。)

現在の治療戦略は、表4に記載しているように、リスク層別化に基づいている。骨髄浸潤を認める場合には、リンパ腫か白血病かの区別が困難となる場合がある。従来、骨髄芽球が25%を上回る場合を成熟B細胞性白血病、25%未満の場合をリンパ腫と分類してきた。この恣意的な定義が生物学的に明確なものであるかは明らかでないが、たとえバーキットリンパ腫用に設定されたプロトコルでバーキット白血病患者を治療したとしても問題はない。 [18] [20]

表4.B細胞NHLに対するFAB/LMBおよびBFM病期分類法

病期層 疾患提示
ALL = 急性リンパ芽球性白血病;BFM = ベルリン-フランクフルト-ミュンスター;CNS= 中枢神経系;FAB = フランス-アメリカ-イギリス;LDH = 乳酸脱水素酵素;LMB = Lymphomes Malins B;NHL = 非ホジキンリンパ腫。
aFAB/LMB-96研究の結果に基づき、正常値上限の2倍を超える血清LDH値を用いて、国際共同B細胞NHL研究ANHL1131(NCT01595048)におけるグループBの高リスク群が定義されている。 [19]

FAB/LMB国際共同研究

[19] [20] [23]
A 完全切除されたI期および腹部のII期疾患
Ba 複数の腹部外の部位
切除されていないI期およびII期、III期、IV期(骨髄芽球が25%未満、CNS病変はなし);硬膜外腫瘤(Murphy病期分類III期)は硬膜浸潤の証拠がない限りグループBとして治療される
C 成熟B細胞ALL(骨髄芽球が25%を超える)および/またはCNS病変
 

BFMグループ

[24]
R1 完全切除されたI期および腹部のII期疾患
R2 未切除のI期またはII期、およびLDHが500IU/L未満のIII期
R3 III期でLDHが500-999 IU/L
IV期、B細胞ALL(芽球が25%を超える)、CNS病変はなし、およびLDHが1,000 IU/L未満
R4 III期、IV期、B細胞ALLでLDHが1,000 IU/Lを超える
すべてのCNS病変


小児バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病ならびにびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する現在の治療レジメンの開発には、以下の研究が貢献している。

証拠(化学療法):

  1. ベルリン-フランクフルト-ミュンスター(BFM)研究

    1. 限局性疾患(R1およびR2群):

      BFMグループは、(疾患が完全に切除された)リスク群R1の患者に対して2サイクルの多剤併用化学療法(GER-GPOH-NHL-BFM-90およびGER-GPOH-NHL-BFM-95)による治療を行った。 [18] [24] 未切除のI期またはII期(R2)では、患者に対して腫瘍減量治療の後に5サイクルの化学療法が施行された。 [18] [24]
      • このNHL-BFM-90研究では、メトトレキサートの減量によっても低病期の病態に対する治療結果に影響がなかったことが示された。

      • NHL-BFM-95研究では、低病期の患者に対してメトトレキサートの注入時間を延長しても転帰が改善しなかったことが明らかにされた。

      • NHL-BFM-95における最善の治療によるイベントフリー生存率(EFS)は、R1およびR2群の患者で95%を超えていた。

    2. 進行期/播種性疾患(R3およびR4群):

      NHL-BFM-95研究において、R3およびR4群の患者に対するメトトレキサートの注入時間を24時間から4時間に短縮すると、粘膜炎が少なくなるものの、転帰は不良であった。 [18]
      • NHL-BFM-95における最善の治療によるEFSは、R3およびR4群の患者で93%であった。

      • 不良な転帰は、初診時にCNS病変が認められた患者で観察された(3年EFS、70%)。

  2. French Society of Pediatric Oncology Lymphomes Malins B(LMB)およびフランス-アメリカ-イギリス(FAB)研究

    1. 限局性疾患(グループA):

      完全切除されたI期および腹部II期(グループA)の患者に対して、髄腔内化学療法またはリツキシマブを非併用とした2サイクルの多剤併用化学療法により、きわめて優れた治療成績が得られた(COG-C5961[FAB/LMB-96])。 [23] [証拠レベル:2A]
      • I期またはII期では、3年EFSが98%であった。

    2. 進行期疾患(グループB):

      未切除のI~IV期疾患(CNSまたは白血病性病変を伴わない)では、腫瘍減量治療後の治療期間を4サイクルの化学療法へ短縮し、シクロホスファミドおよびドキソルビシンの累積用量を低減しても転帰への影響がみられなかったことが前述のFAB/LMB-96研究で実証された。 [19]
      • 3年EFS率はIII期患者で90%で、IV期(CNS陰性および非白血病性)の患者で86%であった。

      • 乳酸脱水素酵素(LDH)値が正常値上限の2倍を超える患者では、EFSが86%であったのに対して、LDH値がこれより低い患者では、96%であった。

    3. 播種性疾患(グループC):

      FAB研究における白血病性およびCNS浸潤が認められる患者では、治療の累積用量および維持療法のサイクル数を縮小することで、転帰不良につながった。 [20]
      • 白血病性障害のみでCNS病変を認めない患者では、3年EFS率が90%であったが、初診時にCNS病変が認められた患者では、3年EFS率が70%であった。

      • CNS陽性であるが骨髄陰性の患者は比較的良好で、EFS率が82%であったが、診断時に骨髄およびCNS病変が認められた患者では、3年EFS率が61%であった。

      • この研究では、初期相の腫瘍減量治療に対する反応が最も重要な予後因子として特定され、奏効不良(すなわち、病変の縮小が20%未満)の患者では、EFS率が30%であった。

CNS病変を認める患者であっても、頭蓋脊髄照射を省略することで転帰への影響はみられないことがBFMおよびFAB/LMBの両研究により明らかにされた(COG-C5961 [FAB/LMB-96]およびNHL-BFM-90 [GER-GPOH-NHL-BFM-90])。 [18] [19] [20] [24]

リツキシマブはヒトならびにマウスのキメラモノクローナル抗体であり、CD20抗原を標的とする。バーキットリンパ腫/白血病ならびにびまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、いずれも高レベルのCD20を発現している。 [5]

証拠(リツキシマブ):

  1. リツキシマブは標準的なドキソルビシンシクロホスファミドビンクリスチンプレドニゾン(CHOP)化学療法との併用で安全性が認められており、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の成人を対象にした1件のランダム化試験(CAN-NCIC-LY9)において転帰が改善することが示されている。 [25] (詳しい情報については、成人非ホジキンリンパ腫の治療に関するPDQ要約の病変が隣接しないII期/III期/IV期の侵攻性成人NHLに対する標準治療法の選択肢のセクションを参照のこと。)
  2. 小児では、BFMグループが実施したリツキシマブ単剤の第II相研究で、バーキットリンパ腫/白血病における有効性が示された。 [26] [証拠レベル:2Div]
  3. 小児腫瘍学グループ(COG)のパイロット研究(COG-ANHL01P1)では、III期およびIV期のB細胞NHL患者を対象に、FAB/LMB-96治療を用いたベースライン化学療法にリツキシマブが追加された。 [27] ; [21] [証拠レベル:3iiiA]
    • 化学療法単独のプロトコルと比較して、若い患者ほどリツキシマブの最高濃度が高い傾向が認められたにもかかわらず、毒性は同程度であった。

  4. 標準療法へのリツキシマブの追加の有益性について評価した国際共同ランダム化第III相試験は早期に中止された。 [28]
    • リツキシマブ群で優れた結果が観察され、この高リスク患者集団(LDH高値のIII期およびIV期)に対するEFS率は94%であった。

バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病ならびにびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する標準治療法の選択肢については、表5に記載している。

表5.バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病ならびにびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する標準治療法の選択肢

試験 病期層 疾患提示 治療
ALL = 急性リンパ芽球性白血病;BFM = ベルリン-フランクフルト-ミュンスター;CNS= 中枢神経系;COG = 小児腫瘍学グループ;FAB = フランス-アメリカ-イギリス;LDH = 乳酸脱水素酵素;LMB = Lymphomes Malins B;NHL = 非ホジキンリンパ腫;POG = Pediatric Oncology Group。
POG-8314/POG-8719/POG 9219 [29]   肉眼的に切除されたI期およびII期疾患(完全切除された腹部のII期疾患) 外来での3サイクルの化学療法(放射線療法と維持療法は実施しない)
 
COG-C5961(FAB/LMB-96) [19] [20] [23] COG-ANHL1131(Inter-B-NHL Ritux 2010) [28] A 完全切除されたI期および腹部のII期疾患 2サイクルの化学療法
B 複数の腹部外の部位 初期相 + 4サイクルの化学療法(薬物強度を低減させた治療群)
切除されていないI期およびII期、III期(正常なLDH値)
III期(LDH高値)、骨髄芽球が25%未満、IV期のCNS病変はなし 初期相 + 4サイクルの化学療法(薬物強度を低減させた治療群) + 6回のリツキシマブ
C 成熟B細胞ALL(骨髄芽球が25%を超える)および/またはIV期のCNS病変 初期相 + 6サイクルの化学療法(薬物強度を低減させない治療群) + 6回のリツキシマブ
 
GER-GPOH-NHL-BFM-95 [18] [24] R1 完全切除されたI期および腹部のII期疾患 2サイクルの化学療法
R2 切除されていないI期/II期、III期でLDHが500 IU/L未満 初期相 + 4サイクルの化学療法(4時間のメトトレキサート注入)


再発バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病に対する治療法の選択肢

再発または進行性疾患の患者に対する標準治療法の選択肢は存在しない。再発性または不応性のB細胞系列NHLの生存率は一般的に10~30%である。 [20] [30] [31] [32] [33] [34] LMB-89、LMB-96(NCT00002757)、およびLMB-2001試験で治療された患者のレビューにより、再燃患者1,322人のうち67人が確認された。多変量解析により、以下の因子がより良好な生存に関連することが実証された: [34]


  • 再燃時に病変部位が1つである。

  • びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の組織型。

  • 最初に病変が良好リスク(すなわち、LDHが正常なグループAまたはグループB)。

  • 完全寛解の持続期間が6ヵ月以上。

バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病ならびにびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. R-ICEイホスファミドカルボプラチン、およびエトポシド + リツキシマブ)。 [35]
  2. 再燃したグループAおよびグループBの疾患に対するCYVE(大量シタラビンおよびエトポシド)。 [34]
  3. 同種または自家幹細胞移植(SCT)。 [36] [37]
  4. 二重特異性抗体(抗CD20抗体、抗CD3抗体)。 [38]

化学療法抵抗性は寛解の達成を困難にする。

証拠(再発バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病の治療):

  1. 英国で行われた再燃または難治性成熟B細胞NHLおよびB細胞急性リンパ芽球性白血病の小児についての1件の研究で、リツキシマブおよび自家SCTを受けた患児の治療成績が最も良好であったことが示された。しかしこの研究では、生存した小児が化学療法とリツキシマブに十分な耐容性を保持し、奏効を達成し、移植に適格であったことを、この関係が示しているか否かを判別できない。 [39]
  2. COGは、再燃/難治性B細胞NHL(バーキットリンパ腫/白血病ならびにびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫)の治療を目的としてR-ICEを用いた研究を20人の患者(そのうち14人がバーキットリンパ腫/白血病)を対象に実施した。 [35] [証拠レベル:3iiA]
    • 研究結果では、完全寛解/部分寛解の割合が60%であることが示された。

  3. 日本の小児白血病/リンパ腫研究グループは、28人の患者においてR-ICEを用いた第II相研究を実施した。 [40]
    • 研究者らにより、70%の完全奏効率および部分奏効率が観察された。

  4. LMB-89、LMB-96、およびLMB-2001試験で治療された再燃患者のレトロスペクティブ・レビューが解析された。グループAおよびグループBの患者は初回救助療法としてCYVEレジメンを受け、グループCの患者はリツキシマブを併用するまたは併用しないイホスファミドカルボプラチン、およびエトポシド(ICE)を受けた。 [34]
    • 完全および部分寛解率は64%であった;グループAの3人中2人が反応し、グループBの29人中19人が反応し、グループCの5人中3人が反応した。

寛解に達することができた場合は、高用量療法 + SCTが依然として生存に最善の選択肢である。しかしながら、自家 vs 同種SCTの有益性は明らかではない。 [32] [36] [41] [42] ; [43] [証拠レベル:2A]; [44] [証拠レベル:3iiiDii]

移植時に寛解に達していない患者は、有意に経過が不良である。 [34] [36] [43] 救援化学療法に抵抗性の患者では転帰が非常に不良なことから、このような患者では移植の選択肢を採用すべきではないことが示唆される。 [45]

(移植に関する詳しい情報については、小児の造血細胞移植に関するPDQ要約を参照のこと。)

証拠(SCT治療):

  1. Center for International Blood and Marrow Transplant Researchからのデータの解析で、以下のことが明らかになった: [36]
    • 自家または同種ドナー幹細胞ソースのいずれを用いても差がなく、移植を受けるまで生存していた患者における2年EFSは、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫で50%、バーキットリンパ腫/白血病で30%であった。

    • 同種SCT患者における再燃率が低いことにより、ある程度の移植片対リンパ腫効果が想定されているが、治療関連死亡率が高いことにより、その効果は相殺される。

  2. 小規模な単一施設プロスペクティブ研究では、再燃NHLを治療するため自家移植後に薬物強度を低減した同種SCTが使用された。 [37]
    • この研究では、EFS率が60%と報告された。

バーキット/バーキット様白血病/リンパ腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である:


  • APEC1621(NCT03155620)

    (Pediatric MATCH試験:再発または難治性進行固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫、または組織球性疾患を有する小児患者の治療において遺伝子検査の結果に基づいて行う分子標的療法)

    NCI-COG Pediatric Molecular Analysis for Therapeutic Choice(MATCH、Pediatric MATCH試験と呼ばれる)では、難治性および再発固形腫瘍における160以上の遺伝子の3,000以上の変異を標的として次世代シークエンシングで同定された特異的な分子遺伝学的変化と標的薬物が照合される。1~21歳の小児および青年が試験に適格である。

    分子生物学的な検討のために、進行または再発した病変から腫瘍の組織を得る必要がある。この試験で治療の対象とされている分子遺伝学的な多様体が認められる腫瘍を有する患者には、Pediatric MATCHでの治療が提案される。APEC1621(NCT03155620)については、ClinicalTrials.govウェブサイトで追加の情報が入手できる。


最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫

原発性縦隔B細胞リンパ腫は、以前にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の亜型とみなされていたが、現在、最新のWHO分類では異なった疾患である。(詳しい情報については、本要約の原発性縦隔B細胞リンパのセクションを参照のこと。)

発生率

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は小児NHLの10~20%を占める侵攻性成熟B細胞腫瘍である。 [2] [3] [46] びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は10歳までの小児より10代の小児に頻繁に発生する。 [2] [47] (年齢および性別分布別のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の発生率に関する詳しい情報については、表1を参照のこと。)

腫瘍の生物学的特徴

世界保健機関(WHO)分類システムでは、形態学的多様体(例、免疫芽球性、中心芽細胞性)に基づくびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の下位分類を推奨していない。 [48]

小児および青年におけるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、以下の点で成人におけるびまん性大細胞型B細胞リンパ腫と生物学的に異なる:


  • BCL6遺伝子産物およびCD10など、正常な胚中心B細胞に選択的にみられる蛋白の免疫組織化学的分析で評価されるように、小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例の大多数に胚中心B細胞の表現型が認められる。 [7] [49] [50] 予後良好な胚中心亜型が予後不良な非胚中心亜型へ変化する年齢は連続変数であることが示された。 [51]

  • 小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫では、成人にみられる免疫グロブリン重鎖遺伝子およびBCL2遺伝子を巻き込んだt(14;18)転座がまれに明らかになる。 [49]

  • びまん性大細胞型B細胞リンパ腫では、14歳未満の30%もの患者がバーキットリンパ腫/白血病と同様な遺伝子署名を示す。 [15] [17]

  • 成人のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫とは異なり、小児症例では、MYC座(染色体8q24)の異常が高い頻度でみられ、小児症例の約3分の1がMYC再構成を示し、この再構成がみられない症例の約半数がMYC増幅を示す。 [17] [52]

  • 小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例のサブセットでは、IRF4がん遺伝子が免疫グロブリン遺伝子座の1つに隣接して並置する転座がみられることが明らかになった。IRF4転座を有するびまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例は、小児の方が成人より発生頻度が有意に高く(15% vs 2%)、胚中心由来のB細胞リンパ腫であるとともに、この異常がないびまん性大細胞型B細胞リンパ腫症例と比較して予後良好なことに関係していた。 [53] 2016年のリンパ腫WHO分類改訂では、IRF4再構成を伴う大細胞型B細胞リンパ腫が異なる疾患単位として追加された。 [54]

臨床像

小児びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、バーキットまたはバーキット様リンパ腫/白血病と臨床的に類似した形で現れることがあるが、限局性であることがはるかに多く、骨髄またはCNSへ浸潤する頻度は低い。 [46] [47] [55] (詳しい情報については、本要約のバーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病のセクションの臨床像のセクションを参照のこと。)

予後因子

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の予後因子に関する情報については、本要約の小児NHLの予後および予後因子のセクションを参照のこと。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する治療法の選択肢

バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病と同様に、現在の治療戦略は、表5に記述しているようにリスク層別化を基にしている。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療は、バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病の治療と同じである。びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療に関する情報については、本要約のバーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病に対する標準治療法の選択肢のセクションを参照のこと。

再発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する治療法の選択肢

再発びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療は、再発バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病の治療と同じである。詳しい情報については、本要約の再発バーキットおよびバーキット様リンパ腫/白血病に対する治療法の選択肢のセクションを参照のこと。

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

NCIが支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である:


  • APEC1621(NCT03155620)

    (Pediatric MATCH試験:再発または難治性進行固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫、または組織球性疾患を有する小児患者の治療において遺伝子検査の結果に基づいて行う分子標的療法)

    NCI-COG Pediatric Molecular Analysis for Therapeutic Choice(MATCH、Pediatric MATCH試験と呼ばれる)では、難治性および再発固形腫瘍における160以上の遺伝子の3,000以上の変異を標的として次世代シークエンシングで同定された特異的な分子遺伝学的変化と標的薬物が照合される。1~21歳の小児および青年が試験に適格である。

    分子生物学的な検討のために、進行または再発した病変から腫瘍の組織を得る必要がある。この試験で治療の対象とされている分子遺伝学的な多様体が認められる腫瘍を有する患者には、Pediatric MATCHでの治療が提案される。APEC1621(NCT03155620)については、ClinicalTrials.govウェブサイトで追加の情報が入手できる。


最新の臨床試験

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原発性縦隔B細胞リンパ腫

発生率

小児集団において、原発性縦隔B細胞リンパ腫は、ほとんどが年長の青年期にみられ、小児NHLにおける全症例の1~2%を占めている。 [47] [56] [57] [58]

腫瘍の生物学的特徴

原発性縦隔B細胞リンパ腫は、以前にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の亜型とみなされていたが、現在、最新の世界保健機関(WHO)分類では異なった疾患である。 [59] これらの腫瘍は縦隔の胸腺B細胞から発生し、硬化を伴うびまん性大細胞の増殖を示し、それにより腫瘍細胞が区別される。

原発性縦隔B細胞リンパ腫は、以下の病型のリンパ腫と形態学的に鑑別することが非常に困難なことがある:


  • びまん性大細胞型B細胞リンパ腫:細胞表面マーカーは、CD19、CD20、CD22、CD79a、PAX-5など、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫にみられるものとほぼ同じである。原発性縦隔B細胞リンパ腫では、細胞表面免疫グロブリン発現が欠失していることが多いが、細胞質内免疫グロブリンが認められる。CD30発現は多くが陽性である。 [59]

  • ホジキンリンパ腫:原発性縦隔B細胞リンパ腫は、特に広範な硬化および壊死のために縦隔生検が小さい場合、ホジキンリンパ腫と臨床的にも形態学的にも鑑別が困難な場合が多い。

原発性縦隔B細胞リンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫と比較して明確に異なった遺伝子発現プロファイルを示す;しかしながら、その遺伝子発現プロファイルの特徴は、ホジキンリンパ腫でみられるものとほぼ同じである。 [60] [61] 原発性縦隔B細胞リンパ腫は、他のNHLサブタイプと比較して明確に異なった染色体異常の集合とも関係している。原発性縦隔B細胞リンパ腫は主に青年および若年成人のがんであるため、年齢にかかわらずゲノム所見を呈する。


  • 原発性縦隔B細胞リンパ腫では、9p24染色体での構造的再構成およびコピー数増加が多くみられる。この領域は、免疫チェックポイント遺伝子のPD-L1(PDL1)およびPD-L2(PDCD1LG2)をコードしており、そのゲノム変化は、これらのチェックポイント蛋白の発現増加をもたらす。 [62] [63] [64]

  • MHCクラスII発現の主要転写調節因子であるCIITAにおけるゲノム変化は、原発性縦隔B細胞リンパ腫で多くみられ、MHCクラスII発現の喪失をもたらす。MHCクラスII発現の喪失は、縦隔B細胞リンパ腫における免疫回避の別の機序を提供する。 [65]

  • 縦隔B細胞リンパ腫のほとんどの症例で、JAK-STAT経路遺伝子を含むゲノム変化が観察される。 [66]
    • 縦隔B細胞リンパ腫で増幅を示す9p染色体領域は、ヤヌスキナーゼ2(JAK2)をエンコードし、シグナル伝達性転写因子(signal transducer and activator of transcription:STAT)経路を活性化させる。 [57] [58]

    • JAK-STATシグナル伝達の負の調節因子であるSOCS1は、変異または遺伝子欠失のいずれかにより、縦隔B細胞リンパ腫の約50%で不活性化している。 [67] [68]

    • インターロイキン-4受容体遺伝子(IL4R)は、縦隔B細胞リンパ腫症例の約20%で活性化変異を示し、IL4Rの活性化はJAK-STAT経路活性増加をもたらす。 [66]


  • 縦隔B細胞リンパ腫では、BCL11AおよびRELをコードしている領域である2p16.1でのコピー数増加もみられる。 [57] [58]

臨床像

その病名から推測されるように、原発性縦隔B細胞リンパ腫は縦隔に発生する。この腫瘍は、局所浸潤性(例、心膜および肺への進展)であることがあり、上大静脈症候群との関連がみられることもある。腫瘍が節内および節外浸潤を伴い胸腔外へ播種することがあり、腎臓への播種傾向が強い;しかしながら、CNSおよび骨髄への浸潤はきわめてまれである。 [59]

予後因子

原発性縦隔B細胞リンパ腫の予後因子に関する情報については、本要約の小児NHLの予後および予後因子のセクションを参照のこと。

原発性縦隔B細胞リンパ腫に対する治療法の選択肢

原発性縦隔B細胞リンパ腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 用量調整(dose-adjusted)エトポシドドキソルビシンシクロホスファミドビンクリスチンプレドニゾン、およびリツキシマブ(DA-EPOCH-R)。

FAB/LMB-96(NCT00002757)研究で、III期原発性縦隔大細胞型B細胞リンパ腫の小児および青年患者は有意に不良な経過を示し、5年EFS率が66%であったのに対し、縦隔以外のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の青年では85%であった。 [69] [証拠レベル:2A]同様に、NHL-BFM-95試験における原発性縦隔B細胞リンパ腫の患者では、3年EFS率が50%であった。 [18] しかしながら、若年成人に対してDA-EPOCH-Rによる治療を施行した研究では、きわめて優れた無病生存率が示された。 [70]

証拠(DA-EPOCH-R):

  1. 若年成人を対象とした単群の研究では、DA-EPOCH-Rレジメン(通常は6サイクル)とフィルグラスチムを使用し、放射線療法は実施しなかった。 [70] [証拠レベル:2A]
    • 5年EFS率は93%、全生存(OS)率は97%であった。

    • 短期の追跡で、ほとんどがアントラサイクリン用量の漸増を行った患者では、ドキソルビシンの累積用量が高かったにもかかわらず、心毒性の証拠は認められなかった。

    • この研究における重要な知見は、治療終了時画像検査の予後的価値であった。治療終了時に残存縦隔腫瘤を認めた患者12人中9人がポジトロン放射断層撮影スキャン陽性であった。これらの患者9人中7人では、腫瘤が切除されたが、生存腫瘍は検出されなかった。

    • このレジメンを用いる懸念は、アルキル化剤およびアントラサイクリンの累積用量が以前のレジメンでの使用量よりも有意に高かったことである。

  2. BFMグループによる単群の修正DA-EPOCH-R(通常は6サイクルとフィルグラスチムで、放射線療法は非併用)が完了し、ドキソルビシン累積用量は360mg/m2に保たれ、髄腔内化学療法が追加された。 [71]
    • この研究では、順次治療を受けた小児患者15人における2年OS率が92%であったことが示された。

  3. DA-EPOCH-Rで治療された小児患者38人(21歳未満)および成人患者118人を対象にした1件の多施設レトロスペクティブ研究では、以下が観察された: [72]
    • 小児患者における3年EFS率は81%、3年OS率は91%であった。こうした結果は成人で観察された結果と有意差がなかった。

原発性縦隔B細胞リンパ腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

NCIが支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である:


  • APEC1621(NCT03155620)

    (Pediatric MATCH試験:再発または難治性進行固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫、または組織球性疾患を有する小児患者の治療において遺伝子検査の結果に基づいて行う分子標的療法)

    NCI-COG Pediatric Molecular Analysis for Therapeutic Choice(MATCH、Pediatric MATCH試験と呼ばれる)では、難治性および再発固形腫瘍における160以上の遺伝子の3,000以上の変異を標的として次世代シークエンシングで同定された特異的な分子遺伝学的変化と標的薬物が照合される。1~21歳の小児および青年が試験に適格である。

    分子生物学的な検討のために、進行または再発した病変から腫瘍の組織を得る必要がある。この試験で治療の対象とされている分子遺伝学的な多様体が認められる腫瘍を有する患者には、Pediatric MATCHでの治療が提案される。APEC1621(NCT03155620)については、ClinicalTrials.govウェブサイトで追加の情報が入手できる。



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リンパ芽球性リンパ腫

発生率

リンパ芽球性リンパ腫は、小児非ホジキンリンパ腫(NHL)の約20%を占めている。 [1] [2] [3] (年齢および性別分布別のリンパ芽球性リンパ腫の発生率に関する詳しい情報については、表1を参照のこと。)

腫瘍の生物学的特徴

リンパ芽球性リンパ腫は、通常酵素末端デオキシヌクレオチド転移酵素陽性で、T細胞の免疫表現型が75%を超えており、残りは前駆B細胞の表現型である。 [3] [4]

小児急性リンパ芽球性白血病とは対照的に、小児リンパ芽球性リンパ腫の染色体異常および分子生物学的特徴は、ほとんど明らかになっていない。ベルリン-フランクフルト-ミュンスターグループの報告によると、染色体6qのヘテロ接合性の消失が患者の12%に観察され、NOTCH1突然変異が患者の60%にみられたが、6q16のヘテロ接合性の消失を認める患者で、NOTCH1突然変異がみられることはまれである。 [5] [6]

臨床像

T細胞リンパ芽球性リンパ腫では、75%もの多くの患者で前縦隔腫瘤が認められ、これにより、呼吸困難、喘鳴(wheezingおよびstridor)、嚥下困難、または頭頸部腫脹などの症状が現れることがある。

胸水および/または心嚢貯留がみられる場合があり、通常横隔膜より上の領域にみられるリンパ節病変が顕著な特徴となることがある。さらに、骨、皮膚、骨髄、中枢神経系(CNS)、腹腔内臓器(ただし、腸はまれ)のほか、散発例で、ワルダイエル輪のリンパ組織、精巣、骨、または皮下組織などの部位に浸潤がみられることもある。腹腔の病変は、バーキットリンパ腫/白血病で観察されるものより少ない。

骨髄への浸潤が存在する場合、リンパ腫の骨髄浸潤であるのか髄外病変を伴った白血病であるのかの区別は難しい。従来、骨髄芽球が25%を上回る患者はT細胞急性リンパ芽球性白血病(ALL)とみなされ、骨髄芽球が25%未満の患者はIV期のT細胞リンパ芽球性リンパ腫とみなされる。世界保健機関(WHO)は、リンパ芽球性リンパ腫をALLと同じ病型に分類している。 [7] リンパ芽球性リンパ腫が真にALLと同じ疾患であるかどうかに関しては、盛んに議論されている。 [8] この恣意的な定義が生物学的に明確なものであるか、治療設計に関係するものであるのかはまだ明らかにされていない。

予後因子

リンパ芽球性リンパ腫の予後因子に関する情報については、本要約の小児NHLの予後および予後因子のセクションを参照のこと。

リンパ芽球性リンパ腫に対する標準治療法の選択肢

現在、以下の治療法の選択肢で優位性を示唆するデータはない。

リンパ芽球性リンパ腫に対する標準治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. GER-GPOH-NHL-BFM-95:

    プレドニゾンデキサメタゾンビンクリスチンダウノルビシンドキソルビシン、L-アスパラギナーゼシクロホスファミドシタラビンメトトレキサート、6-メルカプトプリン、6-thioguanine、およびCNS病変陽性の患者に対してのみCNSに対する放射線療法。T細胞およびB細胞前駆リンパ芽球性リンパ腫に対する治療期間は24ヵ月である。 [9] [10]
  2. COG-A5971(NCT00004228)

    プレドニゾンデキサメタゾンビンクリスチンダウノルビシンドキソルビシン、L-アスパラギナーゼシクロホスファミドシタラビンメトトレキサート、6-メルカプトプリン、および6-thioguanine。 [11] [12]
    1. I期またはII期(A0群;限局性病変):修正Children's Cancer Group(CCG)BFMレジメン(プレドニゾンデキサメタゾンビンクリスチンダウノルビシンドキソルビシン、L-アスパラギナーゼシクロホスファミドシタラビンメトトレキサート、6-メルカプトプリン、6-thioguanine、および維持療法中の髄腔内治療の回数を低減)。
    2. III期またはIV期(2×2 ランダム化):最初のランダム化
      • A1群(播種性病変、CNS病変陰性):強化なしの修正CCG BFMレジメン。中間維持相で高用量メトトレキサートは投与されないが、維持相全体で髄腔内治療が実施される。

      • B1群(播種性病変、CNS病変陰性):維持相で強化なしかつ髄腔内治療なしのGER-GPOH-NHL-BFM-95レジメン。

      2回目のランダム化
      • A2群(播種性病変、CNS病変陰性):修正CCG BFMレジメン(A1群)に加え、強化寛解導入療法および遅延強化療法。

      • B2群(播種性病変、CNS病変陰性):GER-GPOH-NHL-BFM-95レジメン(B1群)に加え、強化寛解導入療法および遅延強化療法。CNS病変陽性の患者はランダム化されずにB2群で治療され、放射線療法が追加された。


    A1、B1、A2、およびB2群で同程度の転帰がみられた。

低病期(I期またはII期)のリンパ芽球性リンパ腫の患者では、短期のパルス化学療法とその後の6ヵ月間の維持療法により得られる長期の無病生存(DFS)率は約60%で、全生存(OS)率は90%を超える。 [13] [14] しかしながら、ALL向けアプローチに加え、計24ヵ月間の導入、地固め、および維持療法を用いることで、低病期のリンパ芽球性リンパ腫の小児では、90%を超えるDFS率が報告されている。 [9] [10] [11]

高病期(III期またはIV期)のリンパ芽球性リンパ腫の患者では、長期生存率が80%を超える。 [9] [10] [12] 縦隔腫瘤を認める患者に対する縦隔照射は不要であるが、上大静脈閉塞または気道閉塞による症状がみられる場合の緊急治療は例外である。このような場合は、コルチコステロイド治療または低線量照射のいずれかが通常適用される。(詳しい情報については、本要約の小児NHLに対する治療法選択肢の概要のセクションの縦隔腫瘤のセクションを参照のこと。)

証拠(高病期のリンパ芽球性リンパ腫に対する治療レジメン):

  1. GER-GPOH-NHL-BFM-90研究では、5年DFSは90%で、III期とIV期の患者間で転帰に差は認められなかった。 [9] 前駆B細胞リンパ芽球性リンパ腫患者では、同じ治療法を用いて同様の結果が得られるようであった。 [2]
  2. GER-GPOH-NHL-BFM-95研究では、予防的頭蓋照射が省略され、導入療法の強度がわずかに低減された。 [10]
    • CNS再燃に有意な増加はみられなかったことから、頭蓋照射は診断時にCNS疾患を認める患者に対してのみ用いればよいことが示唆される。

    • 興味深いことに、5年イベントフリー生存(EFS)の可能性は、NHL-BFM-95(82%)の方がNHL-BFM-90(90%)よりも低かった。NHL-BFM-90とNHL-BFM-95の間におけるEFSの大きな差は、NHL-BFM-95で観察された二次悪性腫瘍の数が多かった結果であると推測された。NHL-BFM-95でも寛解導入療法でアスパラギナーゼおよびドキソルビシンの用量が減量されたことから、転帰に影響を与えた可能性があるが、この差は統計的に有意ではなかった。

  3. III期およびIV期のリンパ芽球性リンパ腫患者を対象とした試験(A5971 [NCT00004228])では、CNS照射を使用しない2つのCNS予防戦略が評価された。中間維持相での高用量メトトレキサート(BFM-95)または維持相全体での髄腔内化学療法(CCG-BFM)を受けるように患者がランダムに割り付けられた。 [12] [証拠レベル:1iiA]
    • CNS再燃の全発生率は1.2%で、CNS再燃、DFS、またはOSに関して治療群間に差は認められなかった。

    • 寛解導入相/遅延強化相早期における持続注入ダウノマイシンおよびシクロホスファミドの追加により導入療法を強化する有益性についても、ランダム化の方式で検討された。治療法の強化によるDFSまたはOSの改善はみられなかったが、グレードIIIおよびグレードIVの毒性が増加した。

Pediatric Oncology Groupは、T細胞ALLおよびT細胞リンパ芽球性リンパ腫患者の治療において高用量メトトレキサートを追加する有効性を検証する試験を実施した。リンパ腫患者では、高用量メトトレキサートによる有益性は認められなかった。高用量メトトレキサートが投与されなかったリンパ腫患者からなる少数のコホート(n = 66)で、5年EFS率は88%であった。 [15] [証拠レベル:1iiA]注目すべき点として、これらの患者のすべてが予防的頭蓋照射療法を受けたが、この治療はT細胞リンパ芽球性リンパ腫の患者には必要ないことが実証されている。 [10] [12] この研究で心筋保護薬のデクスラゾキサンを追加した場合の有益性が、ランダム化の方式で検証された。デクスラゾキサンの追加は治療成績に影響せず、心エコー検査および臨床検査評価に基づいて心筋保護の有益性が示された。 [16] [証拠レベル:2A]

NHL-BFM-95試験に加えて、単一施設研究でも、リンパ芽球性リンパ腫に対する治療を受けた患者は、他の小児NHLに対する治療を受けた患者よりも二次悪性腫瘍の発生率が高いこと報告された。 [17] しかしながら、この研究結果は、小児腫瘍学グループ(COG)およびChildhood Cancer Survivor Study Groupの研究で裏付けられていない。 [12] [18] [19]

再発リンパ芽球性リンパ腫に対する治療法の選択肢

再発または難治性のリンパ芽球性リンパ腫患者に関して報告されている生存率は10~40%である。 [18] [20] ; [21] [証拠レベル:2A]; [22] [23] [証拠レベル:3iiiA]バーキットリンパ腫/白血病患者と同様に、化学療法抵抗性疾患が多くみられる。

再発または進行性の患者に対する標準治療法の選択肢は存在しない。

再発リンパ芽球性リンパ腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. ネララビンまたはネララビン含有化学療法レジメン(ネララビンシクロホスファミド、およびエトポシド)。 [24] [25] [26]
  2. ICEイホスファミドカルボプラチン、およびエトポシド)。 [27]
  3. 同種幹細胞移植(SCT)。 [28]

証拠(再発リンパ芽球性リンパ腫の治療):

  1. ネララビン(化合物506U78)を単独で用いた場合のCOGの第II相研究では、40%の奏効率が実証された。 [24]
  2. BFM研究では、BFM第一選択治療後に再燃した患者のOS率が14%であった;生存した患者はすべて同種SCTを受けたことが示された。 [23]
  3. Center for International Blood and Marrow Transplant Researchの解析により、自家幹細胞ソースを用いた場合のEFS率(4%)は、同種ドナー幹細胞ソースを用いた場合(40%)に対して有意に不良で、治療失敗はすべて進行によるものであったことが明らかにされた。 [28]

リンパ芽球性リンパ腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である:


  • NCI-2014-00712;AALL1231(NCT02112916)

    (新規診断T細胞ALLまたはII~IV期のT細胞リンパ芽球性リンパ腫を有する比較的若年の患者の治療におけるボルテゾミブ併用または非併用下での併用化学療法)

    この第III相試験は、1~30歳の患者に対して修正増強BFMレジメンを使用している。診断時に検出される微小病変の量、放射線学的奏効、29日目の微小残存病変状態に基づいて、3つのリスク群(標準リスク、中リスク、または超高リスク)のいずれかに患者が分類される。本試験の目的には以下のものがある:
      修正強化BFM骨格で、ボルテゾミブ併用群または非併用群にランダムに割り付けられた患者のEFSを比較すること。ボルテゾミブ併用群にランダムに割り付けられた患者では、寛解導入相(4回)に投与され、さらに遅延強化相(4回)にも投与された。
      寛解導入相および維持相でプレドニゾンに代えてデキサメタゾンを使用し、寛解導入相および遅延強化相でPEG-アスパラギナーゼを追加投与することにより修正したT細胞ALL向け標準COG療法の安全性および実施可能性を確定すること。
      T細胞リンパ芽球性リンパ腫で診断時にCNS3病変が認められない患者において、予防的頭蓋照射を省略できるかどうかを確定すること。

  • COG-AALL0932

    (新規診断の標準リスクALLまたは限局性B細胞系列リンパ芽球性リンパ腫の比較的若年の患者におけるリスク調整化学療法)

    この研究では、I期およびII期のB細胞リンパ芽球性リンパ腫の患者全員が平均リスクALL療法で治療される。

    すべてのリンパ腫患者に対して3剤による寛解導入療法(デキサメタゾンビンクリスチン、静注[IV]PEG-Lアスパラギナーゼ)に加えて、髄腔内化学療法を施行する。


    リンパ腫患者を登録する目的は、B細胞リンパ芽球性リンパ腫に関する生物学的データを収集し、OSに対する用量の段階的縮小の効果を評価することである。


  • APEC1621(NCT03155620)

    (Pediatric MATCH試験:再発または難治性進行固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫、または組織球性疾患を有する小児患者の治療において遺伝子検査の結果に基づいて行う分子標的療法)

    NCI-COG Pediatric Molecular Analysis for Therapeutic Choice(MATCH、Pediatric MATCH試験と呼ばれる)では、難治性および再発固形腫瘍における160以上の遺伝子の3,000以上の変異を標的として次世代シークエンシングで同定された特異的な分子遺伝学的変化と標的薬物が照合される。1~21歳の小児および青年が試験に適格である。

    分子生物学的な検討のために、進行または再発した病変から腫瘍の組織を得る必要がある。この試験で治療の対象とされている分子遺伝学的な多様体が認められる腫瘍を有する患者には、Pediatric MATCHでの治療が提案される。APEC1621(NCT03155620)については、ClinicalTrials.govウェブサイトで追加の情報が入手できる。


最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


参考文献
  1. Percy CL, Smith MA, Linet M, et al.: Lymphomas and reticuloendothelial neoplasms. In: Ries LA, Smith MA, Gurney JG, et al., eds.: Cancer incidence and survival among children and adolescents: United States SEER Program 1975-1995. Bethesda, Md: National Cancer Institute, SEER Program, 1999. NIH Pub.No. 99-4649, pp 35-50. Also available online. Last accessed August 17, 2018.[PUBMED Abstract]

  2. Burkhardt B, Zimmermann M, Oschlies I, et al.: The impact of age and gender on biology, clinical features and treatment outcome of non-Hodgkin lymphoma in childhood and adolescence. Br J Haematol 131 (1): 39-49, 2005.[PUBMED Abstract]

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未分化大細胞型リンパ腫

発生率

未分化大細胞型リンパ腫は、小児非ホジキンリンパ腫(NHL)症例の約10%を占める。 [1] (年齢および性別分布別の未分化大細胞型リンパ腫の発生率に関する詳しい情報については、表1を参照のこと。)

腫瘍の生物学的特徴

未分化大細胞型リンパ腫の主な免疫表現型は、成熟T細胞型であるが、ヌル細胞型(すなわち、T細胞、B細胞、またはナチュラルキラー細胞の表面抗原を発現していない細胞)もみられる。世界保健機関(WHO)分類システムでは、未分化大細胞型リンパ腫を末梢性T細胞リンパ腫として分類している。 [2]

未分化大細胞型リンパ腫のすべての症例がCD30陽性である。小児未分化大細胞型リンパ腫の90%を超える症例でALK遺伝子を巻き込んだ染色体再構成がみられる。これらの染色体再構成の約85%が染色体転座t(2;5)(p23;q35)であり、これにより融合蛋白NPM-ALKの発現が起こる;残りの15%の症例は、ALK転座の多様体で構成されている。 [3] 抗ALK免疫組織化学的染色パターンは、ALK転座型に完全に特異的である。ALKの細胞質および核の染色がNPM-ALK融合蛋白と関連する一方で、ALKの細胞質のみの染色は、表6に示すようにALK転座の多様体と関連している。 [4]

表6.ALK転座の多様体とそれに伴うパートナー染色体部位および頻度a

遺伝子融合 パートナー染色体部位 遺伝子融合の頻度
a 出典:Tsuyama et al. [4]
NPM-ALK 5q36.1 ~80%
TPM3-ALK 1p23 ~15%
ALO17-ALK 17q25.3 まれ
ATIC-ALK 2q35 まれ
CLTC-ALK 17q23 まれ
MSN-ALK Xp11.1 まれ
MYH9-ALK 22q13.1 まれ
TFG-ALK 3q12.2 まれ
TPM4-ALK 19p13 まれ
TRAF1-ALK 9q33.2 まれ


成人において、ALK陽性の未分化大細胞型リンパ腫は、予後が良好な傾向を示すことから、他の末梢性T細胞リンパ腫と異なるとみなされている。 [5] また、成人のALK陰性の未分化大細胞型リンパ腫患者は、ALK陽性の患者と比較して転帰が不良である。 [6] しかしながら、小児では、このALK陽性とALK陰性の転帰における差が明らかになっていない。さらに、転帰との間に相関が認められた特定のALK転座型は確認されていない。 [7] [8] [9]

全身性ALK陽性未分化大細胞型リンパ腫の小児および青年の375人を対象とした欧州のシリーズでは、小細胞またはリンパ組織球成分の存在が患者の32%に認められ、多変量解析で臨床的特徴について調整した場合、その存在は高い失敗リスクと有意に関係していた(ハザード比、2.0;P = 0.002)。 [8] 化学療法骨格に違いはあるが、未分化大細胞型リンパ腫の小細胞多様体の予後的意義についてもCOG-ANHL0131(NCT00059839)研究で示された。 [9]

臨床像

臨床的に、全身性未分化大細胞型リンパ腫では広範な症状がみられる。これらには、リンパ節の病変に加え、特に皮膚および骨のほか、頻度は低いが、消化管、肺、胸膜、および筋肉といったさまざまな節外部位の病変も含まれる。中枢神経系(CNS)および骨髄への浸潤はまれである。

未分化大細胞型リンパ腫はしばしば全身症状(例、発熱、体重減少)を伴って、長期にわたり漸増および漸減を繰り返すため、診断が困難になり、しばしば先延ばしされる。未分化大細胞型リンパ腫患者は血球貪食性リンパ組織球症と一致する徴候および症状を呈することがある。 [10]

未分化大細胞型リンパ腫患者には白血病性の末梢血浸潤を伴う亜群が存在する。これらの患者では、一般にびまん性の肺浸潤または胸水を伴う重度の呼吸窮迫がみられ、肝脾腫大も認められる。 [11] [12]

予後因子

未分化大細胞型リンパ腫の予後因子に関する情報については、本要約の小児NHLの予後および予後因子のセクションを参照のこと。

未分化大細胞型リンパ腫に対する標準治療法の選択肢

高病期(III期またはIV期)の未分化大細胞型リンパ腫の小児および青年では、約60~75%の無病生存率が得られている。 [13] [14] [15] [16] [17] [18]

未分化大細胞型リンパ腫に対する治療戦略として最善のものは不明である。現在、以下の標準治療法の選択肢で、いずれの治療レジメンが他よりも優れていることを示唆するデータはない。

多く使用されている治療レジメンには以下のものがある:

  1. POG-8314/POG-8719/POG 9219:

    I期およびII期に対する3サイクルの化学療法(放射線療法または維持療法は施行しない)。 [19]
  2. GER-GPOH-NHL-BFM-90:

    初期相 + 3サイクルの化学療法(病変が完全切除された場合のみ)。 [14]
  3. APO:

    ドキソルビシンプレドニゾン、およびビンクリスチン。 [15] このレジメンは、外来で投与可能である。治療期間は52週間で、ドキソルビシンの累積用量は300mg/m2である。アルキル化剤による治療は実施しない。
  4. FRE-IGR-ALCL99:

    デキサメタゾンシクロホスファミドイホスファミドエトポシドドキソルビシン、静注(IV)メトトレキサート(ある研究群で3g/m2)、シタラビン、プレドニゾロン、およびビンブラスチン。 [20] このレジメンの投与には、通常入院が必要である。全体の治療期間は5ヵ月で、ドキソルビシンの累積用量は150mg/m2である。

証拠(未分化大細胞型リンパ腫の治療):

  1. 低病期リンパ腫に関するPOG-9219研究では、3サイクルのドキソルビシンシクロホスファミドビンクリスチン、およびプレドニゾン(CHOP)が使用された。 [19]
    • 大細胞型リンパ腫(未分化大細胞型リンパ腫およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫)患者で、5年イベントフリー生存(EFS)率が88%であることが報告された。

  2. FRE-IGR-ALCL99試験では、I期で病変が完全切除された患者に対して、腫瘍減量を目的とした前治療後に3サイクルの化学療法が用いられた。完全切除されなかった患者に対する治療は、病変が播腫性であった患者に対するものと同じである。 [21] [証拠レベル:2A]
    • I期で完全切除された患者は少数(36人中6人)であった;これら6人の患者では治療失敗は報告されなかった。

    • 完全切除されなかった患者の3年EFS率(81%)および全生存(OS)率(97%)は、高病期の患者の転帰と統計的に差がなかった。

  3. ドイツのベルリン-フランクフルト-ミュンスター(BFM)グループは、同グループのB細胞NHL療法(GER-GPOH-NHL-BFM-90 [NHL-BFM-90])に類似した6サイクルの強化パルス療法を用いた。 [14] [22] [23] ; [20] [証拠レベル:1iiA]これらの結果を踏まえて、European Intergroup for Childhood NHLグループは、(GER-GPOH-NHL-BFM-90レジメンをベースにした)FRE-IGR-ALCL99研究を実施した。
    • 第一に、このランダム化研究によると、1g/m2メトトレキサートを24時間かけて注入するとともにメトトレキサート髄注を行った場合と、メトトレキサート髄注を併用せずに3g/m2メトトレキサートを3時間かけて注入した場合では転帰が同程度であったことが明らかになった。 [22] [証拠レベル:1iiC]しかしながら、3g/m2メトトレキサートを3時間かけて注入する場合の方が、1g/m2メトトレキサートを24時間かけて注入する場合より毒性が少なかった。 [22] ; [20] [証拠レベル:1iiDi]

    • 第二に、FRE-IGR-ALCL99研究では、ビンブラスチン制限群またはビンブラスチン曝露延長(1年間)群に患者をランダムに割り付けた。治療後の最初の1年におけるEFSでは、ビンブラスチン + 化学療法レジメンを受けた患者(91%)の方がビンブラスチンを併用しなかった患者(74%)より良好であった;しかしながら、追跡調査2年後のEFSは、いずれの治療群も73%であった。 [23] [証拠レベル:1iiDi]このことから、ビンブラスチン群では、治療が長いほど再燃が遅れるが、再燃の防止には至らないことが示唆される。

  4. COG-ANHL0131(NCT00059839)では、ドキソルビシンプレドニゾン、およびビンクリスチン(APO)にビンブラスチンを追加すると毒性が増加するが、生存期間は延長しなかったことが示された。 [9]
  5. 早期のPediatric Oncology Group(POG)試験(POG-9317)では、52週間のAPOレジメンに、メトトレキサートおよび高用量シタラビンを追加しても有益性がみられないことが明らかにされた。 [15]
  6. イタリアのAssociation of Pediatric Hematology/Oncologyグループでは、LNH-92において24ヵ月間の白血病向け類似レジメンが採用され、他のレジメンと同様の結果が得られたが、治療を長く実施することで初回寛解期間が延長した。 [16]
  7. CCG-5941研究では、LNH-92と同様なアプローチで、さらに強化した導入療法および強化地固め療法に維持療法を加えた計1年間の治療を検証した。同様な転帰が得られ、同様に血液毒性が有意に増加した。 [17] [証拠レベル:2A]

診断時における未分化大細胞型リンパ腫のCNS浸潤はまれである。小児の全身性未分化大細胞型リンパ腫の国際共同研究において、患者463人中12人(2.6%)にCNS浸潤が認められ、そのうち3人では孤立性CNS病変(CNS原発リンパ腫)が認められた。高用量メトトレキサートシタラビン、および髄腔内治療を含む多剤化学療法を受けたCNS陽性集団では、追跡期間中央値4.1年で、EFS率が50%(95%信頼区間[CI]、25%-75%)、OS率が74%(95%CI、45%-91%)であった。頭蓋照射療法の役割については、依然として評価困難である。 [24]

再発未分化大細胞型リンパ腫に対する治療法の選択肢

成熟B細胞リンパ腫またはリンパ芽球性リンパ腫とは異なり、再発または難治性の未分化大細胞型リンパ腫の予後は40~60%である。 [25] [26] [27]

再発/難治性の未分化大細胞型リンパ腫の治療に関して、標準アプローチは存在しない。

再発未分化大細胞型リンパ腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. ICEイホスファミドカルボプラチン、およびエトポシド)。 [28]
  2. ビンブラスチン。 [29]
  3. ブレンツキシマブ。 [30]
  4. クリゾチニブ。 [31]
  5. 同種または自家幹細胞移植(SCT)。 [32] [33]

この設定で、化学療法を施行し、寛解を達成できた場合は、その後に自家SCTまたは同種SCTが適用されている。 [26] [27] [32] [33] [34]

証拠(化学療法および標的療法):

  1. ビンブラスチンは再発/難治性未分化大細胞型リンパ腫において単剤として活性を示す。

    1件の研究において、再発未分化大細胞型リンパ腫患者がビンブラスチン単独で治療され、以下が観察された: [29] [証拠レベル:3iiiA]


    • ビンブラスチンにより、評価可能な患者30人中25人(83%)に完全寛解がもたらされた。

    • これらの患者25人中9人は、治療完了からの追跡期間中央値7年で完全寛解を維持していた。

  2. NPM-ALK融合蛋白の活性を遮断するキナーゼ阻害薬のクリゾチニブが、再燃/難治性未分化大細胞型リンパ腫の小児および成人において評価されている。 [35]
    • 小児を対象とした第I相研究(第II相に拡張されている)でクリゾチニブによる治療を受けた未分化大細胞型リンパ腫患者26人中21人が完全奏効を達成した。 [31] [36] [証拠レベル:2Div]

    • 完全奏効が一般的であるが、治療期間は不明のままである。 [37] [証拠レベル:3iiiDiii]

    • 最も一般的な有害事象は好中球減少であった。 [36]

  3. 未分化大細胞型リンパ腫の成人を対象にブレンツキシマブ ベドチンが評価されている。

    CD30陽性がんの成人および青年を対象にした第II相研究では、患者がブレンツキシマブ ベドチンを1.8mg/kgの用量で3週間ごとに約1年間投与された。患者の年齢中央値は52歳(範囲、14~76歳)であった。患者58人中16人(28%)がALK陽性の未分化大細胞型リンパ腫を有し、患者58人中42人(72%)がALK陰性の未分化大細胞型リンパ腫を有した。


    • 約55~60%の完全寛解率および29%の部分寛解率が観察された。 [30]

    • 完全寛解を達成した38人の患者(ALK陰性患者28人、ALK陽性患者10人)に対する5年無増悪生存(PFS)率は79%で、OS率は57%であった。ALK陽性およびALK陰性患者でPFSは同程度であった。 [38]

    • 16人の患者(ALK陰性患者11人、ALK陽性患者5人)がブレンツキシマブ ベドチンによる治療終了から5年以上経過時に地固め的SCT以外の新たな治療を開始することなく寛解を維持していた。寛解を維持していたALK陽性患者5人中、4人が同種SCTを受け、1人はブレンツキシマブ ベドチン以外の治療を受けなかった。 [38]

証拠(自家 vs 同種SCT):

  1. 再燃または難治性の未分化大細胞型リンパ腫で、BFM方式の第一選択治療、寛解再導入化学療法、およびその後の自家SCTを受けた患者を対象としたレトロスペクティブ研究では、以下のことが報告された: [27] [証拠レベル:2A]
    • 5年EFS率が59%、OS率が77%であった。しかしながら、骨髄またはCNS浸潤が認められる患者、第一選択治療中に再燃した患者、またはCD3陽性の未分化大細胞型リンパ腫の患者における転帰は不良であった。これらの患者では、同種移植が有益な場合がある。

  2. 難治性/再燃未分化大細胞型リンパ腫では、同種SCTの方が良好な転帰が得られる可能性があることが、別の数件の研究で示唆されている。 [32] [34] [39]

未分化大細胞型リンパ腫に対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である:


  • COG-ANHL12P1(NCT01979536)

    (新規診断の未分化大細胞型リンパ腫の患者を対象としたブレンツキシマブ ベドチンおよびクリゾチニブのランダム化第II相試験)

    これは、安全性および毒性に関する実施可能性試験である。デキサメタゾンシクロホスファミドイホスファミドエトポシドドキソルビシン、静注メトトレキサート(3g/m2群)、シタラビン、プレドニゾロン、およびビンブラスチンからなるFRE-IGR-ALCL99レジメンと併用したクリゾチニブ投与群またはブレンツキシマブ ベドチン投与群に患者がランダムに割り付けられた。

  • COG-ADVL1212(NCT01606878)

    (再燃もしくは難治性の固形腫瘍または未分化大細胞型リンパ腫の比較的若年患者の治療におけるクリゾチニブとの併用化学療法)

    この第I相試験では、クリゾチニブおよび多剤併用化学療法に伴う有害事象ならびに投与可能なクリゾチニブの最大耐量を評価している。

  • APEC1621(NCT03155620)

    (Pediatric MATCH試験:再発または難治性進行固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫、または組織球性疾患を有する小児患者の治療において遺伝子検査の結果に基づいて行う分子標的療法)

    NCI-COG Pediatric Molecular Analysis for Therapeutic Choice(MATCH、Pediatric MATCH試験と呼ばれる)では、難治性および再発固形腫瘍における160以上の遺伝子の3,000以上の変異を標的として次世代シークエンシングで同定された特異的な分子遺伝学的変化と標的薬物が照合される。1~21歳の小児および青年が試験に適格である。

    分子生物学的な検討のために、進行または再発した病変から腫瘍の組織を得る必要がある。この試験で治療の対象とされている分子遺伝学的な多様体が認められる腫瘍を有する患者には、Pediatric MATCHでの治療が提案される。APEC1621(NCT03155620)については、ClinicalTrials.govウェブサイトで追加の情報が入手できる。


最新の臨床試験

NCIが支援しているがん臨床試験で現在患者登録中の試験を検索するには、臨床試験アドバンスト・サーチを使用のこと(なお、このサイトは日本語検索に対応していない。日本語でのタイトル検索は、こちらから)。このサーチでは、試験の場所、治療の種類、薬物名やその他の基準による絞り込みが可能である。臨床試験に関する一般情報も入手することができる。


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  34. Woessmann W, Peters C, Lenhard M, et al.: Allogeneic haematopoietic stem cell transplantation in relapsed or refractory anaplastic large cell lymphoma of children and adolescents--a Berlin-Frankfurt-Münster group report. Br J Haematol 133 (2): 176-82, 2006.[PUBMED Abstract]

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  37. Gambacorti-Passerini C, Mussolin L, Brugieres L: Abrupt Relapse of ALK-Positive Lymphoma after Discontinuation of Crizotinib. N Engl J Med 374 (1): 95-6, 2016.[PUBMED Abstract]

  38. Pro B, Advani R, Brice P, et al.: Five-year results of brentuximab vedotin in patients with relapsed or refractory systemic anaplastic large cell lymphoma. Blood 130 (25): 2709-2717, 2017.[PUBMED Abstract]

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小児における免疫不全を伴うリンパ増殖性疾患

発生率

免疫能が低下した小児では、一般集団よりもリンパ増殖性疾患またはリンパ腫の発生率が100倍高い。このような免疫不全の原因には以下のものがある:


  • 遺伝的に受け継いだ欠陥(原発性免疫不全症)。

  • HIV感染に続発するもの。

  • 移植(固形臓器移植または同種造血幹細胞移植[HSCT])後の医原性。エプスタイン-バーウイルス(EBV)は、これらの腫瘍のほとんどと関連するが、いずれの感染性因子とも関連しない腫瘍もある。

臨床像

免疫不全症関連の非ホジキンリンパ腫(NHL)は、通常侵攻性であり、ほとんどの症例がリンパ節外部位に発生し、中枢神経系(CNS)原発病変の発生率が高い。 [1] [2] [3] [4]

原発性免疫不全症関連のリンパ増殖性疾患

原発性免疫不全症でみられるリンパ増殖性疾患は通常、侵攻性成熟B細胞の表現型および大細胞の組織型を示す。 [2] 成熟T細胞リンパ腫および未分化大細胞型リンパ腫が観察されている。 [2] 原発性免疫不全症およびNHLを伴う小児は、高病期の病態である可能性が高く、特に消化管およびCNSにおける節外病変に関連した症状を示すことが多い。 [2]

原発性免疫不全症関連のリンパ増殖性疾患に対する治療法の選択肢

原発性免疫不全症関連のリンパ増殖性疾患に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. リツキシマブ併用または非併用下での化学療法。
  2. 同種骨幹細胞移植(SCT)。

原発性免疫不全症の患者は、NHLに対する標準化学療法レジメンで完全かつ持続的寛解を達成できるが、毒性も高い。 [2] ; [5] [証拠レベル:3iiiA]これらの患者では再発をみることが多いが、そうした再発は同一クローン由来ではない場合もある。 [6] 再発防止には、同種SCTを通して免疫学的な是正が必要となることが多い。

DNA修復障害症候群と関連するNHL

NHLの発生率は、毛細血管拡張性運動失調症、ナイメーヘン染色体不安定症候群、構成的ミスマッチ修復欠損などのDNA修復症候群の患者で高い。侵攻性成熟B細胞NHLは、毛細血管拡張性運動失調症およびナイメーヘン染色体不安定症候群の患者でみられるNHLの大多数を占め、T細胞リンパ芽球性リンパ腫は、構成的ミスマッチ修復欠損の患者で観察される。 [5]

DNA修復障害症候群と関連するNHLに対する治療法選択肢

DNA修復障害の患者では特に治療が困難となる。 [7] [8] 全体で5年から10年の生存率は40%から60%と不良である。 [5] [9]

DNA修復障害症候群と関連するNHLに対する治療法選択肢には以下のものがある:

  1. 化学療法。

このような患者では、細胞傷害薬による毒性がはるかに高く、その後の二次悪性腫瘍のリスクも大幅に高い。あるレビューで、化学療法薬用量の減量が効果的で、有害な副作用が低減したが、二次悪性腫瘍は予防できなかった(10年発生率、25%)ことが報告された。 [9]

HIV関連NHL

HIVを伴う小児NHLはしばしば、発熱、体重減少と、腹痛またはCNS症状など節外病変に関係した症状を呈する。 [1] 小児HIV関連NHLのほとんどは成熟B細胞の表現型であるが、原発性滲出液リンパ腫、CNS原発リンパ腫、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、バーキットリンパ腫/白血病、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫など広範な病型がみられる。 [10] [11]

HIV関連NHLは、以下の3つの下位カテゴリーに大まかに分類できる:

  1. 全身性(節性および節外性)。HIV患者における全NHLの約80%は全身性と考えられる。 [1]
  2. CNS原発リンパ腫。
  3. 原発性滲出液リンパ腫とも呼ばれる体腔性リンパ腫。原発性滲出液リンパ腫は、ヒトヘルペスウイルス8(human herpesvirus-8[HHV8])遺伝子またはカポジ肉腫ヘルペスウイルスと関連する特有のリンパ腫性滲出液を示し、主としてHIVに感染した成人に観察されるが、HIVに感染した小児でも報告されている。 [12]

高活性抗レトロウイルス療法により、HIV陽性患者、特にCNS原発リンパ腫症例においてNHL発生が低下している。 [13] [14]

HIV関連NHLに対する治療法の選択肢

HIV関連NHLに対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. リツキシマブ併用または非併用下での化学療法。

高活性抗レトロウイルス療法の時代に、HIV陽性のNHLの小児は、NHLに対する標準化学療法レジメンによる治療を受けるが、感染の予防および早期発見に厳重な注意を払う必要がある。 [1] [13] [14] HIV関連NHLの小児患者の数は非常に少数であるため意味のある臨床試験は実施できないが、成人患者の研究から、標準レジメンへのリツキシマブの追加が支持されている。 [15] 再発例に対する治療は、標準アプローチを用いた組織学的検査を基にする。

移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)

PTLDは、臨床的および形態学的に広範で不均一なリンパ系の増殖を表す。HSCT後のPTLDでは、基本的に全例がEBV関連であるが、固形臓器移植後にはEBV陰性のPTLDがみられることがある。 [3] PTLDのほとんどはB細胞の表現型であるが、約10%は成熟型(末梢性)T細胞リンパ腫である。 [4] EBVによりB細胞が刺激されると、複数の増殖性B細胞クローンが生じることがあり、1人の患者の同じPTLD病変内でも多形性と単形性の両方の組織型が認められる場合もある。 [16] したがって、単一の生検部位の組織型が、疾患の経過全体を代表していない可能性がある。

世界保健機関(WHO)では、PTLDを以下の3つの亜型に分類している: [4]


  • 早期病変:早期病変は胚中心での増殖を示すが、組織構造は正常のままである。

  • 多形性PTLD:多形性PTLDは、浸潤性T細胞、リンパ節構造の崩壊、および壊死の存在により早期病変と区別される。

  • 単形性PTLD:単形性の亜型において観察される組織像は、NHLにおいて観察されるものと類似しており、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫が最も多くみられる組織型で、バーキットリンパ腫/白血病が次に多く、骨髄腫、形質細胞腫、およびホジキン様PTLDの発生はまれである。T細胞PTLDは、PTLD症例の約10%にみられ、EBV陽性の場合もEBV陰性の場合もあり、通常は成熟T細胞の亜型である。 [4]

EBVによる移植後リンパ増殖性疾患は、孤立性肝炎、リンパ性間質性肺炎、髄膜脳炎、または感染性単核球増加症様症候群として発現しうる。PTLDの定義は、しばしばリンパ腫性病変(低病期または高病期)に限定され、その病変の多くは節外性である(同種移植で頻度が高い)。 [3] 臨床的に敗血症性ショックに類似した急速進行性の高病期の疾患としてPTLDがまれに現れることがあり、予後不良である;しかしながら、リツキシマブおよび低用量化学療法の使用により、転帰を改善できる場合がある。 [17] [18] 米国の移植およびがん登録により、PTLDがすべての小児NHL診断の約3%を占め、PTLDの65%がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の組織型であり、9%がバーキットリンパ腫の組織型であることが示されている。 [19]

PTLDに対する治療法の選択肢

PTLDに対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 限局性の切除可能な病変では、外科的切除に加え、可能であれば、免疫抑制性治療の縮小。
  2. リツキシマブによる単独治療。 [20]
  3. B細胞PTLDに対しては、リツキシマブ併用または非併用下で、特定の組織型に対するリンパ腫専用化学療法の標準または微小修正レジメン。 [21] [22] [23]
  4. EBV陽性のB細胞 PTLDに対しては、リツキシマブ併用または非併用下で低用量化学療法。 [18] ; [24] [証拠レベル:3iiDiii]

PTLDに対する第一選択治療では、可能な限り免疫抑制性治療を縮小する。 [24] [25] しかしながら、臓器の拒絶反応または移植片対宿主病(GVHD)のリスク増加のために、これが不可能な場合がある。

リツキシマブは抗CD20抗体で、移植後の設定で使用されている。HSCT後にPTLDが認められた小児および成人144人を対象とした研究で、リツキシマブが投与された患者の約70%が生存したことが報告された。また、生存は免疫抑制の縮小に関係していたが、より高い年齢、節外病変、および急性GVHDは、転帰不良の予測因子であった。 [20] [証拠レベル:3iiiA]成人患者では、臓器移植後のPTLDの治療に対して、単剤のリツキシマブが有効なことが明らかにされているが、小児患者では、データが不足している。(詳しい情報については、成人非ホジキンリンパ腫の治療に関するPDQ要約の移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)のセクションを参照のこと。)

EBV陽性かつCD20陽性のB細胞系列PTLDでは、低強度の化学療法が有効とされている。 [18] 固形臓器移植後のPTLDの小児を対象としたリツキシマブ + シクロホスファミド + プレドニゾンを用いた小児腫瘍学グループ研究では、免疫抑制を縮小することで、イベントフリー生存率が67%であったことが実証された。 [18] [証拠レベル:2A]別の数件の研究から、MYC転座およびバーキット組織型を認めるPTLDに対して、従来のリンパ腫治療の修正レジメンが有効なことが示唆される。 [22] [23] [証拠レベル:3iiDiii]T細胞およびホジキン様PTLDの患者では、一般に標準のリンパ腫向け化学療法レジメンによる治療が実施される。 [26] [27] [28] [29]

化学療法を施行する際に、過度の毒性を避けるために、通常は拒絶反応予防療法が縮小されるか、中止される。化学療法による治療終了後の免疫抑制性治療の再開の指針となるデータは得られていない。SCT後の化学療法では、有益性に関する証拠がほとんど得られていない。

PTLDに対して臨床評価段階にある治療法の選択肢

米国国立がん研究所(NCI)が支援している臨床試験に関する情報は、NCIウェブサイトに掲載されている。他の組織がスポンサーの臨床試験に関する情報については、ClinicalTrials.govウェブサイトを参照のこと。

以下は、現在実施されている全米および/または施設の臨床試験の例である:


  • ドナーリンパ球またはex vivoで作製されたEBV特異的細胞傷害性T細胞のいずれかを用いた養子免疫療法は、血液または骨髄移植後のPTLDの治療に有効とされている。 [30] [31] このアプローチは、固形臓器移植後のPTLD患者で実施可能であることが示されているが、有効性または実用性については明らかになっていない。 [32]

  • ANHL1522(NCT02900976)

    (EBV-陽性分化抗原群(CD)20-陽性PTLDが認められる固形臓器の小児レシピエントの治療におけるリツキシマブおよび潜伏感染膜蛋白[LMP]特異的T細胞)

    この試験は、固形臓器移植を受け、単形性または多形性PTLDを新たに診断された患者(30歳未満)に対する限られた施設での研究である。すべての患者が週1回のリツキシマブを3回受けた後、反応が評価される。リツキシマブに対して完全奏効(CR)が得られた患者は、追加で3回のリツキシマブを投与される。3回のリツキシマブ投与に対しCRを達成できない患者は、LMP特異的T細胞を投与される。LMP特異的T細胞は、第三者のLMP特異的T細胞バンクから供給を受ける。


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小児にまれにみられるNHL

小児では、低悪性度または中悪性度の成熟B細胞リンパ腫-小リンパ球性リンパ腫、粘膜関連リンパ組織(MALT)リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、骨髄腫、または濾胞細胞リンパ腫-がまれにみられる。最新の世界保健機関(WHO)分類では、成人で相当するものと異なる疾患として、小児型濾胞性リンパ腫および小児節性辺縁帯リンパ腫が識別されている。 [1]

これらの小児非ホジキンリンパ腫(NHL)のまれな病型の臨床的および病理学的特徴に関してさらに詳しく解明するために、小児腫瘍学グループ(COG)はレジストリー研究(COG-ANHL04B1)を開始した。この研究では病理生物学研究のための組織が保存され、臨床像および治療の転帰に限定したデータが収集されている。 [2]

小児型濾胞性リンパ腫

小児型濾胞性リンパ腫は、遺伝的にも臨床的にも成人で相当するものとは異なる疾患であり、WHO分類では、成人において一般的に観察される濾胞性リンパ腫とは異なる疾患として認識されている。 [1] 濾胞性リンパ腫に顕著な遺伝子的特徴は、BCL2を含むt(14;18)(q32;q21)である;しかしながら、この転座は、小児型濾胞性リンパ腫の診断を下すには除外する必要がある。 [1] [3] [4] [5] 小児型濾胞性リンパ腫は、主として男児にみられ、増殖速度が速いという関係があり、病変が限局性である傾向が高い。 [3] [6] [7] 小児型濾胞性リンパ腫では、初期診断時にびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に類似した高悪性度(すなわち、グレード3でKi-67の発現が30%を超えるなど高い増殖指数を伴う)の病変が頻繁に認められることがあるが、小児ではこれより侵攻性の臨床経過を示すことはない。成人における濾胞性リンパ腫とは異なり、小児型濾胞性リンパ腫はびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に変化することはない。 [1] [3] [5] [7] [8] 小児型濾胞性リンパ腫では限局期病変が観察され、頸部リンパ節および扁桃に好発するが、精巣、腎臓、消化管、耳下腺などの節外部位にも病変の発生が認められている。 [3] [4] [5] [8] [9] [10]

腫瘍の生物学的特徴

小児型濾胞性リンパ腫は、成人において観察される比較的一般的な濾胞性リンパ腫とは分子的に異なるようである。小児型では、BCL2再構成がみられない;BCL6およびMYC再構成もみられない。TNFSFR14変異は小児型濾胞性リンパ腫において一般的であり、これらは成人の濾胞性リンパ腫において同様の頻度で発生するようである。 [7] [11] しかしながら、成人ではまれなMAP2K1変異が、小児型濾胞性リンパ腫の実に43%で観察されている。他の遺伝子(例、MAPK1およびRRAS)がMAP2K1変異のみられない症例において変異していることが明らかにされたため、MAPキナーゼ経路は小児型濾胞性リンパ腫の発生機序において重要であることが示唆されている。 [12] [13] 小児型濾胞性リンパ腫では、免疫グロブリン遺伝子座とIRF4の転座、染色体1pの異常もまた観察されている。 [11] [14]

小児型濾胞性リンパ腫に対する治療法の選択肢

小児型濾胞性リンパ腫は小児ではまれで、治療の指針となるのは症例報告および小規模なケースシリーズのみである。小児型濾胞性リンパ腫の転帰は優れており、イベントフリー生存(EFS)率は約95%である。 [3] [5] [6] [7] [8] [10] 成人濾胞性リンパ腫とは異なり、臨床経過における再燃は少ない。 [3] [5] [8] [9]

小児型濾胞性リンパ腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 手術単独。
  2. リツキシマブ併用または非併用下での多剤併用化学療法。

完全切除されたI期疾患の小児では、化学療法を併用しない「観察と待機」アプローチが適応となる可能性が複数の研究により示唆されている。これより高い病期の患者でも、低強度および中強度の化学療法により良好な転帰が得られ、追跡期間中央値2年で、EFS率が94%、全生存(OS)率が100%となっている。 [2] [3] [6] [7] 小児濾胞性リンパ腫の小児患者の数は非常に少数であるため意味のある臨床試験は実施できないが、濾胞性リンパ腫の成人患者の研究から、標準レジメンへのリツキシマブの追加が支持されている(詳しい情報については、成人非ホジキンリンパ腫の治療に関するPDQ要約の濾胞性リンパ腫のセクションを参照のこと)。

腫瘍にBCL2再構成が認められる患者に対しては、成人の濾胞性リンパ腫患者と同様な治療が施行される(詳しい情報については、成人非ホジキンリンパ腫の治療に関するPDQ要約の濾胞性リンパ腫のセクションを参照のこと)。

辺縁帯リンパ腫(MALTリンパ腫を含む)

辺縁帯リンパ腫は潜行性リンパ腫の一種であり、小児患者にはまれである。辺縁帯リンパ腫は節または節外の病変として現れ、ほとんど常に低病期(I期またはII期)の疾患である。小児患者にみられる辺縁帯リンパ腫が、成人でみられるこの疾患と臨床病理学的に異なるかどうかは不明である。小児でみられる節外辺縁帯リンパ腫は、ほとんどがMALTリンパ腫として発現し、ヘリコバクターピロリ菌(Helicobacter pylori)(胃腸)またはオウム病クラミジア(Chlamydophila psittaci)(結膜)[旧名:Chlamydia psittaci]感染に伴うことがある。 [15] [16]

辺縁帯リンパ腫(MALTリンパ腫を含む)に対する治療法の選択肢

辺縁帯リンパ腫(MALTリンパ腫を含む)に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 手術単独。
  2. 放射線療法。
  3. 化学療法併用または非併用下でのリツキシマブ
  4. MALTリンパ腫に対する抗生物質療法。 [16] [17]

ほとんどの小児辺縁帯リンパ腫では、根治手術および/または放射線療法を含む局所療法のみで十分である。 [15] [18] 胃粘膜のMALTリンパ腫の治療では抗生物質療法が用いられることもあり、これは成人における標準治療と考えられている。しかし、小児における抗生物質療法の使用は、症例数が非常に少ないために十分な研究が行われていない。

証拠(辺縁帯リンパ腫の治療):

  1. 辺縁帯リンパ腫(N = 66)の小児患者(18歳以下)を対象にした最大規模のレトロスペクティブ研究において、全体の5年EFS率は70%、およびOS率は98%であった。患者は最初に以下の2つのWHO定義のグループに分類された: [19] [証拠レベル:3iiiA]
    • 節性(32%):ほぼすべての患者が男性で、頭頸部に限局性の原発腫瘍が認められた。いずれの患者に対する治療も、切除(完全切除または不完全切除)とその後の観察であった。EFS率は94%、OS率は100%であった。

    • 節外性(67%):患者の57%が男性で、27%の患者が先在する病態(ほとんどの患者では免疫低下であった)を有した。治療法の選択肢として、化学療法、放射線療法、リツキシマブ、切除、および観察が含まれた。EFS率は64%、OS率は97%であった。幹細胞移植による治療関連合併症のために2例のみ死亡が発生した;両患者とも免疫不全の基礎疾患を有していた。注目すべきこととして、切除のみで管理された節外性辺縁帯リンパ腫患者12人中9人は追加治療なしで持続的な第一完全寛解を維持していた;再燃した残りの3人の患者の疾患は救助療法が成功した。

MALTリンパ腫の小児患者の数は非常に少数であるため意味のある臨床試験は実施できないが、成人患者の研究から、化学療法併用または非併用下でのリツキシマブの使用が支持されている(詳しい情報については、成人非ホジキンリンパ腫の治療に関するPDQ要約の辺縁帯リンパ腫のセクションを参照のこと)。

結膜MALTリンパ腫に対する病巣内インターフェロンアルファの報告がある。 [20]

中枢神経系(CNS)原発リンパ腫

他の種類で、成人ではまれと考えられ、小児患者ではきわめてまれなNHLとしてCNS原発リンパ腫がある。患者数が少ないため、この小児にみられる疾患が成人にみられるものと同じかどうか確認することは困難である。

複数の報告により、CNS原発リンパ腫の小児患者の転帰(OS率、70~80%)はCNS原発リンパ腫の成人で観察されるよりも優れていることが示唆されている。 [21] [22] [23] [24]

ほとんどの小児は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫であるが、他の組織型がみられることもある。

CNS原発リンパ腫に対する治療法の選択肢

CNS原発リンパ腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 化学療法。

高用量静注メトトレキサートおよびシトシンアラビノシドによる治療が最も成功を収めており、悪性細胞が脳脊髄液に認められる場合にのみ髄腔内化学療法が必要になる可能性がある。 [25]

難治性CNS原発リンパ腫の14歳の少年で、リツキシマブ反復投与(静脈内と脳室内の両方)により非常に優れた結果が得られた症例報告がある。 [26] この一見すると良好な転帰は確認する必要があり、成人では同様な結果が観察されていない。リツキシマブは血液脳関門を通過できないと一般に考えられている。

(非AIDS関連原発性CNSリンパ腫の治療法の選択肢に関する詳しい情報については、中枢神経系原発リンパ腫の治療に関するPDQ要約を参照のこと。)

末梢性T細胞リンパ腫

末梢性T細胞リンパ腫は、未分化大細胞型リンパ腫を除いて、小児ではまれである。

成熟T細胞/ナチュラルキラー(NK)細胞リンパ腫または末梢性T細胞リンパ腫は、胸腺後細胞の表現型(例、酵素末端デオキシヌクレオチド転移酵素陰性)を示し、通常はCD4またはCD8を発現しているほか、α-β鎖および/またはγ-δ鎖のT細胞受容体遺伝子の再構成が認められる。小児において最もよく観察される表現型は、末梢性T細胞リンパ腫-非特定型であるが、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫、腸症関連リンパ腫(セリアック病に合併するもの)、皮下脂肪組織炎様リンパ腫、血管中心性リンパ腫、節外性NK/T細胞末梢性T細胞リンパ腫も報告されている。 [27] [28] [29] [30] [31]

日本の研究で、日本人小児に最も多くみられる末梢性T細胞リンパ腫の亜型として節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型が報告された(末梢性T細胞リンパ腫21症例中10例)。成人における節外性NK/T細胞リンパ腫、鼻型は、一般にエプスタイン-バーウイルス(EBV)陽性であり、日本人の小児で観察された症例の60%がEBV陽性であった。 [32]

きわめてまれであるが、肝脾γ-δT細胞リンパ腫が小児にみられることがある。 [30] この腫瘍については、クローン病で免疫抑制性治療を受けている小児および青年との関連も示されている;このリンパ腫は、今のところ例外なく致死性である。 [33]

末梢性T細胞リンパ腫に対する治療法の選択肢

末梢性T細胞リンパ腫に対する至適治療法は、小児および成人のいずれの患者でも不明である。

末梢性T細胞リンパ腫に対する治療法の選択肢には以下のものがある:

  1. 化学療法。
  2. 放射線療法。
  3. 同種または自家幹細胞移植(SCT)。

末梢性T細胞リンパ腫の小児患者に対する治療および転帰に関して4件のレトロスペクティブ解析が行われている。以下のことが研究で報告されている:


  • 英国のChildren's Cancer Study Group(UKCCSG)により、末梢性T細胞リンパ腫と診断された小児25人の20年にわたる追跡が報告されており、5年生存率は約50%であった。 [27] UKCCSGでも、NHL向け治療の代わりに急性リンパ芽球性白血病向けと類似した治療法を使用することで、優れた転帰が得られることが確認された。

  • COGは、Pediatric Oncology GroupのNHL試験で治療を受けた8歳を超える患者20人について報告した。 [28] 低病期の患者10人中8人が長期無病生存を達成したのに対し、高病期で達成した患者は10人中わずか4人であった。

  • 日本の末梢性T細胞リンパ腫患児(N = 21)を対象とした研究の報告では、5年OS率が85.2%であった。末梢性T細胞リンパ腫に対する治療は、化学療法(n = 18)、放射線療法(n = 2)、自家SCT(n = 2)、および同種SCT(n = 9)であった。 [32]

  • ベルリン-フランクフルト-ミュンスター研究グループは、26年以上にわたって得られた末梢性T細胞リンパ腫の38例について報告した。 [30] [証拠レベル:3iiiDiii]末梢性T細胞リンパ腫-特定型の患者(n = 18)ほとんどが進行期疾患(III期[n = 10]およびIV期[n = 5])で大抵、退形成型大細胞リンパ腫プロトコルによって治療され、10年EFS率は61%であった。NK/T細胞リンパ腫患者(n = 9)の経過は不良で、10年EFS率は17%であった。このシリーズには、肝脾T細胞リンパ腫患者5人と皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫患者5人も含まれていた。

皮膚T細胞リンパ腫

原発性皮膚リンパ腫の小児患者は、きわめてまれ(100万人年当たり1例)であるが、青年および若年成人では発生率が増加している。皮膚に浸潤したNHLでは、すべての組織型が認められている。皮膚リンパ腫の80%以上がT細胞またはNK細胞の表現型である。 [34]

皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫は非常にまれなリンパ腫で、細胞傷害性T細胞による皮下組織への皮下脂肪組織炎様の浸潤が認められる。 [35] [36] [37] 皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫は悪性T細胞とともに観察される場合があり、α-β鎖T細胞受容体またはγ-δ鎖T細胞受容体の再構成を発現している。

成人では、γ-δサブタイプの皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫はα-βサブタイプの皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫よりも侵攻性の経過に関連し、予後不良である。 [38] 血球貪食症候群は罹病および死亡に関係する頻度が高く、この症候群は成人における1件のシリーズで、α-βサブタイプの皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫患者の17%およびγ-δサブタイプの皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫患者の45%に起こることが報告された。5年OS率は、α-βサブタイプの皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫で82%およびγ-δサブタイプの皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫で11%である。 [38] 小児年齢群における皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫は不均質であり、必ずしも成人で観察される経過をたどるわけではない。皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫の小児患者11人のシリーズでは、ほとんどの患者が多発性病変(しばしば体幹部)および全身症状(発熱)を呈し、血球貪食症候群との関連が頻繁に認められた。 [39]

原発性皮膚未分化大細胞型リンパ腫は、リンパ腫様丘疹症などのはるかに良性の疾患と病理学的に鑑別診断することが困難な場合がある。 [40] 原発性皮膚リンパ腫は現在、広範な疾患群の1つであると考えられており、臨床所見によって区別される。

菌状息肉腫は小児と青年においてはまれにしか報告されず [41] [42] [43] 、全症例の約2%を占めている。患者は低病期疾患を呈し、小児では、成人に比べて、低色素性でCD8陽性の菌状息肉腫の多様体が多いようである。 [44]

皮膚T細胞リンパ腫に対する治療法の選択肢

皮膚T細胞リンパ腫がまれなため、標準治療は確立されていない。皮膚T細胞リンパ腫の管理と治療は個別に対応すべきであり、一部の症例では注意深い経過観察が適切な場合がある。治療は血球貪食症候群が発生した場合にのみ必要であろう。 [45]

主に皮下脂肪性病変を伴うT細胞リンパ腫に対する最適な治療は不明である。治療法の選択肢には、大量のステロイド、ベキサロテン、デニロイキン ジフチトクス、多剤併用化学療法、および造血SCTがある。 [37] [45] [46] [47] [48] [49] [50]

経口レチノイド(ベキサロテン)は、3施設からの患者15人のシリーズにおいて皮下脂肪組織炎様T細胞リンパ腫に対して活性を示すことが報告されている。 [47] 小児患者11人のシリーズでは、すべての患者に積極的な多剤化学療法が用いられた。患者11人中9人は、追跡期間中央値3.5年で臨床的寛解を維持した。 [39] しかしながら、一般に小児における未分化大細胞型リンパ腫以外の皮膚T細胞リンパ腫に対する至適治療は不明である。

原発性皮膚未分化大細胞型リンパ腫は通常、ALKを発現せず、外科的切除術および/または全身化学療法を併用しない局所放射線療法による治療が成功する可能性がある。 [51] ALK陽性の皮膚未分化大細胞型リンパ腫に対しては、手術単独により治癒が得られるという報告もいくつかあるが、徹底的な病期分類と警戒を怠らない経過観察が必要である。 [52] [53]

小児患者に生じる菌状息肉腫は、局所用ステロイド、レチノイド、放射線療法、または光線療法(例、ナローバンド紫外線B療法)などのさまざまな療法に反応しうるが、寛解は持続的でないことがある。 [44] [54] [55] [56]


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  49. Gibson JF, Alpdogan O, Subtil A, et al.: Hematopoietic stem cell transplantation for primary cutaneous γδ T-cell lymphoma and refractory subcutaneous panniculitis-like T-cell lymphoma. J Am Acad Dermatol 72 (6): 1010-5.e5, 2015.[PUBMED Abstract]

  50. Chen CC, Teng CL, Yeh SP: Relapsed and refractory subcutaneous panniculitis-like T-cell lymphoma with excellent response to cyclosporine: a case report and literature review. Ann Hematol 95 (5): 837-40, 2016.[PUBMED Abstract]

  51. Kempf W, Pfaltz K, Vermeer MH, et al.: EORTC, ISCL, and USCLC consensus recommendations for the treatment of primary cutaneous CD30-positive lymphoproliferative disorders: lymphomatoid papulosis and primary cutaneous anaplastic large-cell lymphoma. Blood 118 (15): 4024-35, 2011.[PUBMED Abstract]

  52. Hinshaw M, Trowers AB, Kodish E, et al.: Three children with CD30 cutaneous anaplastic large cell lymphomas bearing the t(2;5)(p23;q35) translocation. Pediatr Dermatol 21 (3): 212-7, 2004 May-Jun.[PUBMED Abstract]

  53. Oschlies I, Lisfeld J, Lamant L, et al.: ALK-positive anaplastic large cell lymphoma limited to the skin: clinical, histopathological and molecular analysis of 6 pediatric cases. A report from the ALCL99 study. Haematologica 98 (1): 50-6, 2013.[PUBMED Abstract]

  54. Koh MJ, Chong WS: Narrow-band ultraviolet B phototherapy for mycosis fungoides in children. Clin Exp Dermatol 39 (4): 474-8, 2014.[PUBMED Abstract]

  55. Laws PM, Shear NH, Pope E: Childhood mycosis fungoides: experience of 28 patients and response to phototherapy. Pediatr Dermatol 31 (4): 459-64, 2014 Jul-Aug.[PUBMED Abstract]

  56. Heng YK, Koh MJ, Giam YC, et al.: Pediatric mycosis fungoides in Singapore: a series of 46 children. Pediatr Dermatol 31 (4): 477-82, 2014 Jul-Aug.[PUBMED Abstract]

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本要約の変更点(08/22/2018)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

小児非ホジキンリンパ腫(NHL)に関する一般情報

危険因子のサブセクションは疫学から改名された。

NHLの危険因子としてDNA修復症候群が追加された。本文に以下の記述も追加された;NHLの発生率は、毛細血管拡張性運動失調症、ナイメーヘン染色体不安定症候群、構成的ミスマッチ修復欠損などのDNA修復症候群の患者で高い(引用、参考文献10としてAttarbaschi et al.)。

小児非ホジキンリンパ腫(NHL)に対する治療法選選択肢の概要

表3が改訂され、再発リンパ芽球性リンパ腫に対する治療法選択肢としてネララビンまたはネララビン含有化学療法レジメンが追加され、DNA修復障害症候群と関係するNHLに対する治療選択肢が含められた。

侵攻性成熟B細胞NHL

本文に以下の記述が追加された;MYC転座はすべてのバーキットリンパ腫にみられ、リンパ腫発生には、協調したゲノムの変化が必要とみられる。頻発性変異がバーキットリンパ腫の小児例および成人例で同定されている。小児バーキットリンパ腫に対するこれらの変異の臨床的意義については、まだ解明されていない。

本文に、TCF3ID3TP53CCND3、およびMYCを含むバーキットリンパ腫の小児例および成人例で同定されている頻発性変異に関する記述が追加された(引用、参考文献8、9、10、11、および12としてそれぞれSchmitz et al.、Richter et al.、Havelange et al.、Rohde et al.、およびChakraborty et al.)。

本文に以下の記述が追加された;2016年のリンパ腫WHO分類改訂では、IRF4再構成を伴う大細胞型B細胞リンパ腫が異なる疾患単位として追加された(引用、参考文献54としてSwerdlow et al.)。

原発性縦隔B細胞リンパ腫腫瘍の生物学的特徴のサブセクションは広範囲にわたって改訂された。

リンパ芽球性リンパ腫

再発リンパ芽球性リンパ腫に対する治療法選択肢としてネララビンまたはネララビン含有化学療法レジメンが追加された(引用、参考文献25および26として、それぞれZwaan et al.およびKuhlen et al.)。

未分化大細胞型リンパ腫

未分化大細胞型リンパ腫におけるALK転座の多様体とそれに伴うパートナー染色体部位および頻度に関する表6が追加された(引用、参考文献4としてTsuyama et al.)。

小児における免疫不全を伴うリンパ増殖性疾患

参考文献5としてAttarbaschi et al.および証拠レベル:3iiiAが追加された。

新規のサブセクションとしてDNA修復障害症候群と関連するNHLが追加された。

小児にまれにみられるNHL

本文に以下の記述が追加された;小児型濾胞性リンパ腫ではBCL2再構成がみられない;BCL6およびMYC再構成もみられない。

本要約はPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約についておよびPDQ® - NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、小児非ホジキンリンパ腫の治療について、包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Pediatric Treatment Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約の変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

小児非ホジキンリンパ腫の治療に対する主要な査読者は以下の通りである:


    本要約の内容に関するコメントまたは質問は、NCIウェブサイトのEmail UsからCancer.govまで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

    証拠レベル

    本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。PDQ Pediatric Treatment Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

    本要約の使用許可

    PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約とすることはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly:【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

    本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

    PDQ® Pediatric Treatment Editorial Board.PDQ Childhood Non-Hodgkin Lymphoma Treatment.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Updated <MM/DD/YYYY>.Available at: https://www.cancer.gov/types/lymphoma/hp/child-nhl-treatment-pdq.Accessed <MM/DD/YYYY>.[PMID: 26389181]

    本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

    免責条項

    入手可能な証拠の強さに基づき、治療選択肢は「標準」または「臨床評価段階にある」のいずれかで記載される場合がある。これらの分類は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのManaging Cancer Careページで入手できる。

    お問い合わせ

    Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのEmail UsからもCancer.govに送信可能である。

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