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最新の研究成果に基づいて定期的に更新している、
科学的根拠に基づくがん情報の要約です。

乳がんのスクリーニング(PDQ®)

  • 原文更新日 : 2013-03-07
    翻訳更新日 : 2013-05-20

概要

注:乳がんの予防乳がんの治療男性の乳がんの治療、および乳がんの治療と妊娠については、別のPDQ要約を参照できるようにしてある。

本要約は乳がんのスクリーニングの話題を扱っており、乳がんの発生率と死亡率や乳がんの危険因子、乳がんの診断過程のほか、乳がんのさまざまなスクリーニング方法の有益性と有害性に関する情報を含んでいる。本要約にはまた、特殊集団におけるスクリーニングに関する情報が掲載されている。

マンモグラフィーは最も広く用いられているスクリーニング方法であり、固い証拠によると、40~74歳の女性について有益性が示されている。乳房視触診および乳房自己検査もまた評価されているが、有益性は明らかになっていない。超音波、磁気共鳴画像法、Tomosynthesis、分子乳房画像法などの技術は通常、マンモグラフィーの補助として評価されている。

マンモグラフィーによるスクリーニング

有益性

固い証拠によると、スクリーニングマンモグラフィーは以下の有益性をもたらすと考えられる:


  • 乳がん死亡率の低下


      影響の大きさ

      :複数のランダム化比較試験(RCT)において、40~74歳の女性にマンモグラフィーによるスクリーニングを実施すると、乳がん死亡率は相対的に15%~20%低下した。 [1] 年1回のスクリーニングを10年間受けた女性における死亡率の絶対的有益性は全体で約1%であり、範囲は40歳でスクリーニングを開始する女性の10,000人当たり4人から50歳で開始する女性の10,000人当たり50人までである。 [2]

      研究デザイン

      :RCT、集団ベースの証拠。

      内部妥当性

      :ばらつきがあるものの、RCTのメタアナリシスは良好。

      一貫性

      :普通。

      外部妥当性

      :良好。

有害性

固い証拠によると、スクリーニングマンモグラフィーは以下の悪影響をもたらすことがある。


  • 規模の小さながんの過剰診断と結果としての治療

    :ある女性の生涯で診断されていなければ決して症状または死亡の原因となっていなかったであろうがんの診断は、その女性を即時に治療(手術による変形や放射線療法、ホルモン療法または化学療法による毒性作用)、晩期続発症(リンパ浮腫)、および治療的放射線の晩期障害(新たながん、瘢痕、または心毒性)のリスクに曝す可能性がある。

      影響の大きさ

      :患者の年齢、腫瘍のタイプ、および悪性度で異なり、最初のスクリーニング検査の方がその後のスクリーニングよりも影響は大きい。 [3] [4] スクリーニングマンモグラムにより検出された全乳がんの最大54%が過剰診断の結果であると推定される。 [5]

      研究デザイン

      :集団ベースの記述的比較研究、剖検シリーズ、および乳房縮小の標本シリーズ。

  • 偽陽性による追加検査と不安。


      影響の大きさ

      :各スクリーニング検査を受けた女性のうち、平均して10%が追加検査のために呼び戻されるが、呼び戻された女性100人のうち、がんを有するのはわずか5人であろう。 [6] 米国で年1回のスクリーニングを10年間受けた女性の約50%が偽陽性を経験し、そのうち7%~17%が生検を受けることになる。 [7] [8] 以前のマンモグラムが比較用に利用できる場合は、追加の検査が実施される可能性は低い。

      研究デザイン

      :記述的集団ベース。

  • 偽陰性による誤った安心感とがん診断の遅延の可能性。


      影響の大きさ

      :浸潤性がんを有する女性の6%~46%は、特に若い場合や乳房が濃く映る場合(dense breast) [9] [10] 、あるいは粘液性がん、小葉がん、または増殖の早いがんを有する場合 [11] には、マンモグラフィー陰性所見となる。

      研究デザイン

      :記述的集団ベース。

  • 放射線誘発乳がん

    :放射線療法による突然変異は、特に30歳までにホジキンリンパ腫に対するマントル放射線療法などの高線量の放射線に暴露された場合に乳がんの原因となる。1Svはマンモグラフィー200回に相当する。潜伏期は8年以上で、リスクの増大は生涯にわたる。 [12] [13]

      影響の大きさ

      :累積線量1Svに暴露した女性10,000人当たりの乳がん症例は9.9~32例であり、リスクは若い女性では高くなる。環境放射線の平均累積線量は30年で約1Svと推定される。この1Svは、30年間の平均累積環境放射線または約200回のマンモグラフィーで与えられる。対照的に、1回のコンピュータ断層撮影スキャンは、4Svの放射線暴露に相当する。 [12] [13]

      研究デザイン

      :記述的集団ベース。

スクリーニングマンモグラフィーのこうした潜在的有害性のいずれについても、内部妥当性、一貫性および外部妥当性は良好である。

乳房視触診

有益性

乳房視触診(CBE)は独立して検証されていない;カナダの1件の試験では、CBEがマンモグラフィーとともに用いられ、別の試験ではマンモグラフィーと比較する対照法として用いられた。したがって、CBEを通常のケア(スクリーニングを行わない)との比較に単独で用いる場合には、スクリーニング方法としてのCBEの効力を評価することはできない。


    影響の大きさ

    :現在の証拠はCBEの追加の有益性および有害性を評価するには不十分である。質の高いCBEとスクリーニングマンモグラフィーを比較した単一のRCTでは、どちらの方法でも有益性は同等であることが示された。地域医療での正確度はRCTよりも低いと考えられる。

    研究デザイン

    :単一のRCT、集団コホート研究。

    内部妥当性

    :良好。

    一貫性および外部妥当性

    :不良。

有害性

CBEによるスクリーニングは以下の悪影響をもたらすことがある:


  • 偽陽性による追加検査と不安。


      影響の大きさ

      :50~59歳の女性における特異度は88%~99%で、偽陽性率は1%~12%であった。 [14]

      研究デザイン

      :記述的集団ベース。

      内部妥当性、一貫性および外部妥当性

      :良好。

  • 偽陰性による誤った安心感とがん診断の遅延の可能性。


      影響の大きさ

      :がん患者女性の17%~43%はCBE陰性であった。熟練した医師による検査時間が長くなるほど、また検査の質が高くなるほど、感度は高くなる。

      研究デザイン

      :記述的集団ベース。

      内部妥当性および外部妥当性

      :良好。

      一貫性

      :普通。

乳房自己検査

有益性

乳房自己検査(BSE)は(スクリーニングを行わない)通常のケアと比較されているが、乳がん死亡率の低下は示されていない。


    影響の大きさ

    :影響なし。 [15] [16]

    研究デザイン

    :2件のRCT。

    内部妥当性および一貫性

    :普通。

    外部妥当性

    :不良。

有害性

固い証拠によると、BSEを実施するために正式に指導および奨励することは、より多くの胸部生検の実施につながるとともに、良性の乳房病変の診断が増加する。


    健康上のアウトカムに対する影響の大きさ

    :研究集団における生検実施率は1.8%、対する対照群は1.0%であった。 [15]

    研究デザイン

    :2件のRCT、コホート研究。

    内部妥当性

    :良好。

    一貫性

    :普通。

    外部妥当性

    :不良。

参考文献
  1. Nelson HD, Tyne K, Naik A, et al.: Screening for breast cancer: an update for the U.S. Preventive Services Task Force. Ann Intern Med 151 (10): 727-37, W237-42, 2009.[PUBMED Abstract]

  2. Moss SM, Cuckle H, Evans A, et al.: Effect of mammographic screening from age 40 years on breast cancer mortality at 10 years' follow-up: a randomised controlled trial. Lancet 368 (9552): 2053-60, 2006.[PUBMED Abstract]

  3. Yen MF, Tabár L, Vitak B, et al.: Quantifying the potential problem of overdiagnosis of ductal carcinoma in situ in breast cancer screening. Eur J Cancer 39 (12): 1746-54, 2003.[PUBMED Abstract]

  4. Welch HG, Black WC: Overdiagnosis in cancer. J Natl Cancer Inst 102 (9): 605-13, 2010.[PUBMED Abstract]

  5. Zahl PH, Strand BH, Maehlen J: Incidence of breast cancer in Norway and Sweden during introduction of nationwide screening: prospective cohort study. BMJ 328 (7445): 921-4, 2004.[PUBMED Abstract]

  6. Rosenberg RD, Yankaskas BC, Abraham LA, et al.: Performance benchmarks for screening mammography. Radiology 241 (1): 55-66, 2006.[PUBMED Abstract]

  7. Elmore JG, Barton MB, Moceri VM, et al.: Ten-year risk of false positive screening mammograms and clinical breast examinations. N Engl J Med 338 (16): 1089-96, 1998.[PUBMED Abstract]

  8. Hubbard RA, Kerlikowske K, Flowers CI, et al.: Cumulative probability of false-positive recall or biopsy recommendation after 10 years of screening mammography: a cohort study. Ann Intern Med 155 (8): 481-92, 2011.[PUBMED Abstract]

  9. Rosenberg RD, Hunt WC, Williamson MR, et al.: Effects of age, breast density, ethnicity, and estrogen replacement therapy on screening mammographic sensitivity and cancer stage at diagnosis: review of 183,134 screening mammograms in Albuquerque, New Mexico. Radiology 209 (2): 511-8, 1998.[PUBMED Abstract]

  10. Kerlikowske K, Grady D, Barclay J, et al.: Likelihood ratios for modern screening mammography. Risk of breast cancer based on age and mammographic interpretation. JAMA 276 (1): 39-43, 1996.[PUBMED Abstract]

  11. Porter PL, El-Bastawissi AY, Mandelson MT, et al.: Breast tumor characteristics as predictors of mammographic detection: comparison of interval- and screen-detected cancers. J Natl Cancer Inst 91 (23): 2020-8, 1999.[PUBMED Abstract]

  12. Ronckers CM, Erdmann CA, Land CE: Radiation and breast cancer: a review of current evidence. Breast Cancer Res 7 (1): 21-32, 2005.[PUBMED Abstract]

  13. Goss PE, Sierra S: Current perspectives on radiation-induced breast cancer. J Clin Oncol 16 (1): 338-47, 1998.[PUBMED Abstract]

  14. Fenton JJ, Rolnick SJ, Harris EL, et al.: Specificity of clinical breast examination in community practice. J Gen Intern Med 22 (3): 332-7, 2007.[PUBMED Abstract]

  15. Thomas DB, Gao DL, Ray RM, et al.: Randomized trial of breast self-examination in Shanghai: final results. J Natl Cancer Inst 94 (19): 1445-57, 2002.[PUBMED Abstract]

  16. Semiglazov VF, Manikhas AG, Moiseenko VM, et al.: [Results of a prospective randomized investigation [Russia (St.Petersburg)/WHO]to evaluate the significance of self-examination for the early detection of breast cancer]. Vopr Onkol 49 (4): 434-41, 2003.[PUBMED Abstract]

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証拠の記述

背景

乳がんの発生率および死亡率

乳がんは、米国の女性において最も一般的な非皮膚性のがんであり、2013年には新たに非浸潤(in situ)がん 64,640例、浸潤がん 232,340例が罹患して、39,620例が死亡すると推定されている。 [1] したがって、乳がんを診断された女性がこのがんで死亡するのは、6人中1人未満である。比較として、2013年に肺がんで死亡する米国人女性は約72,220人と推定されている。男性は乳がん例および乳がん死の1%を占める(詳しい情報については、本要約の特殊集団特殊集団のセクションを参照のこと)。

ある集団ではスクリーニングが広く採用されており乳がん発生率が増加し、発見されるがんの特徴が変化しており、低リスクがん、前がん病変、および非浸潤性(in situ)乳管がん(DCIS)の発生率が増加している。(詳しい情報については、本要約の乳がん診断と病理学乳がん診断と病理学のセクションの非浸潤性乳管がん非浸潤性乳管がんのサブセクションを参照のこと。)米国 [2] および英国 [3] の複数の地域相関研究で、1970年代以降DCISおよび浸潤性乳がんの発生率増加が示されているが、これは閉経後ホルモン療法とスクリーニングマンモグラフィーの両方が広く採用されているためである。過去10年間、女性は閉経後ホルモン療法の使用を控えており、乳がん発生率は低下しているが、スクリーニングマンモグラフィーが広く用いられるようになる以前のレベルにまでは低下していない。 [4]

スクリーニングによりがんが臨床症状を引き起こす前に同定されるようになり、これを受けてスクリーニング期間の後、母集団での年間発生率または高齢女性における発生率のいずれかにおいて、がん発生率の代償的低下が引き続いてみられると期待している人もいる。しかしながら、これまでのところスクリーニング採用後に発生率における代償的低下はみられず、スクリーニングによって過剰診断-臨床的に規模の小さながんの同定が示唆されている(詳しい情報については、本要約のスクリーニングマンモグラフィーの有害性スクリーニングマンモグラフィーの有害性のセクションの過剰診断過剰診断のサブセクションを参照のこと)。

乳がんの発生および死亡リスクはまた、地理、文化、人種、民族、および社会経済的状態に応じて変化する(詳しい情報については、本要約の特殊集団特殊集団のセクションを参照のこと)。

乳がんの危険因子

乳がんのリスクは、スクリーニング活動への参加のほかに多くの因子による影響を受ける。これらのリスクを理解し定量化することは、女性、彼女の医師、および公共政策の立案者にとって重要である。

表1.乳がん診断のリスクa

現在の年齢(年) 次の10年間のリスク 乳がん診断の生涯リスク
a出典:Altekruse et al. [2]
30 1/250人 1/8人
40 1/71人 1/9人
50 1/42人 1/9人
60 1/29人 1/11人
70 1/27人 1/15人


年齢

乳がんの発生率は女性の年齢が上がるにつれて増加する。表1に示されているように、60歳の女性は40歳の女性よりも次の10年間に乳がんを診断されるリスクが高い。

ある女性が乳がんの診断を受けずに長く生きるほど、彼女の生涯リスクは別の若い女性(若年でも高齢でも乳がんを発症する可能性がある)と比べて低くなるため、生涯における乳がんの累積発生率は年齢を経るにつれて低下する。8人に1人の女性が乳がんを診断されると引用される一般的リスクは、出生から起算した乳がん診断(死亡ではない)の生涯リスクに基づいており、女性の現在の年齢に対する説明ではない。 [2]

乳がん死亡率は年齢とともに上昇する。乳がんと診断されていない40歳の女性においては、今後10年以内に乳がんにより死亡する可能性はきわめて低いが、65歳以上の女性では、その可能性は約1%である。70歳以上の女性は乳がんによる死亡のリスクが一様に高まるが、なんらかの原因で死亡するリスクはさらに高い。 [5]

乳がんの個人歴

浸潤性乳がん、DCIS、または非浸潤性(in situ)小葉がんの個人歴のある女性はまた、新たな原発性乳がんを診断されるリスクが高い。 [6] その後のマンモグラフィーに対する推奨は異なるが、さまざまな戦略の証拠は少ない。

以前の放射線療法

30歳前に胸部放射線療法を受けた女性では、放射線照射後8年から残りの生涯で乳がんの年間発症リスクは1%である。 [7] [8] このような女性では、治療後8年経過時または25歳まで(どちらか遅い方)に始める年1回の磁気共鳴画像法によるスクリーニングが提唱されている。 [9] こうした集団は少なく、この推奨の有益性を確認する研究は行われていない。

濃く映る乳房組織

X線像で乳房組織が濃く映る(Breast Imaging Reporting and Data System[BI-RADS]の用語法で乳房組織が不均一に濃いまたはきわめて濃い)女性 [10] [11] [12] [13] は、脂肪性の乳房組織を有する女性と比較して乳がんリスクが3~6倍高い。 [14]

この他の危険因子とリスク予測モデル

乳がんのこの他の危険因子としては、遺伝的素因(BRCA1またはBRCA2、その他);初潮年齢が早く、初産が遅いこと;以前の乳房生検で乳房の増殖性良性病変の検出が挙げられる。 [15] [16] [17] 閉経期のホルモン使用や肥満、運動不足、アルコール摂取などは乳がんリスクの増大と関連している。(詳しい情報については、がん予防の概要および乳がんの予防に関するPDQ要約を参照のこと。)いくつかのモデルでは、これらの危険因子や他の因子に基づいて女性のリスクを個別に推定している。 [18] [19] [20] [21]


参考文献
  1. American Cancer Society.: Cancer Facts and Figures 2013. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2013. Available online. Last accessed March 13, 2013.[PUBMED Abstract]

  2. Altekruse SF, Kosary CL, Krapcho M, et al.: SEER Cancer Statistics Review, 1975-2007. Bethesda, Md: National Cancer Institute, 2010. Also available online. Last accessed January 10, 2013.[PUBMED Abstract]

  3. Johnson A, Shekhdar J: Breast cancer incidence: what do the figures mean? J Eval Clin Pract 11 (1): 27-31, 2005.[PUBMED Abstract]

  4. Haas JS, Kaplan CP, Gerstenberger EP, et al.: Changes in the use of postmenopausal hormone therapy after the publication of clinical trial results. Ann Intern Med 140 (3): 184-8, 2004.[PUBMED Abstract]

  5. Kerlikowske K, Salzmann P, Phillips KA, et al.: Continuing screening mammography in women aged 70 to 79 years: impact on life expectancy and cost-effectiveness. JAMA 282 (22): 2156-63, 1999.[PUBMED Abstract]

  6. Houssami N, Abraham LA, Miglioretti DL, et al.: Accuracy and outcomes of screening mammography in women with a personal history of early-stage breast cancer. JAMA 305 (8): 790-9, 2011.[PUBMED Abstract]

  7. Goss PE, Sierra S: Current perspectives on radiation-induced breast cancer. J Clin Oncol 16 (1): 338-47, 1998.[PUBMED Abstract]

  8. Henderson TO, Amsterdam A, Bhatia S, et al.: Systematic review: surveillance for breast cancer in women treated with chest radiation for childhood, adolescent, or young adult cancer. Ann Intern Med 152 (7): 444-55; W144-54, 2010.[PUBMED Abstract]

  9. Saslow D, Boetes C, Burke W, et al.: American Cancer Society guidelines for breast screening with MRI as an adjunct to mammography. CA Cancer J Clin 57 (2): 75-89, 2007 Mar-Apr.[PUBMED Abstract]

  10. ACR BI-RADS Breast Imaging and Reporting Data System: Breast Imaging Atlas. Vol. 1: Mammography. 4th ed. Reston, Va: American College of Radiology, 2003. Also available online. Last accessed January 10, 2013.[PUBMED Abstract]

  11. Ma L, Fishell E, Wright B, et al.: Case-control study of factors associated with failure to detect breast cancer by mammography. J Natl Cancer Inst 84 (10): 781-5, 1992.[PUBMED Abstract]

  12. Goodwin PJ, Boyd NF: Mammographic parenchymal pattern and breast cancer risk: a critical appraisal of the evidence. Am J Epidemiol 127 (6): 1097-108, 1988.[PUBMED Abstract]

  13. Fajardo LL, Hillman BJ, Frey C: Correlation between breast parenchymal patterns and mammographers' certainty of diagnosis. Invest Radiol 23 (7): 505-8, 1988.[PUBMED Abstract]

  14. Harvey JA, Bovbjerg VE: Quantitative assessment of mammographic breast density: relationship with breast cancer risk. Radiology 230 (1): 29-41, 2004.[PUBMED Abstract]

  15. London SJ, Connolly JL, Schnitt SJ, et al.: A prospective study of benign breast disease and the risk of breast cancer. JAMA 267 (7): 941-4, 1992.[PUBMED Abstract]

  16. McDivitt RW, Stevens JA, Lee NC, et al.: Histologic types of benign breast disease and the risk for breast cancer. The Cancer and Steroid Hormone Study Group. Cancer 69 (6): 1408-14, 1992.[PUBMED Abstract]

  17. Jacobs TW, Byrne C, Colditz G, et al.: Radial scars in benign breast-biopsy specimens and the risk of breast cancer. N Engl J Med 340 (6): 430-6, 1999.[PUBMED Abstract]

  18. Gail MH, Brinton LA, Byar DP, et al.: Projecting individualized probabilities of developing breast cancer for white females who are being examined annually. J Natl Cancer Inst 81 (24): 1879-86, 1989.[PUBMED Abstract]

  19. Bondy ML, Lustbader ED, Halabi S, et al.: Validation of a breast cancer risk assessment model in women with a positive family history. J Natl Cancer Inst 86 (8): 620-5, 1994.[PUBMED Abstract]

  20. Spiegelman D, Colditz GA, Hunter D, et al.: Validation of the Gail et al. model for predicting individual breast cancer risk. J Natl Cancer Inst 86 (8): 600-7, 1994.[PUBMED Abstract]

  21. Amir E, Freedman OC, Seruga B, et al.: Assessing women at high risk of breast cancer: a review of risk assessment models. J Natl Cancer Inst 102 (10): 680-91, 2010.[PUBMED Abstract]

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乳がん診断と病理学

乳房症状の評価

乳房に症状を有する女性は、診断的評価を要するためスクリーニングの候補ではない。10年間で40~69歳の女性2,400人のうち16%が、健康維持機構に乳房症状の診療を求めた。 [1] 50歳未満の女性が評価を求める傾向は2倍であった。このうち、侵襲的手技を受けた27%を含めて66%が追加検査を受けた。6.2%の女性でがんが診断され、ほとんどがII期またはIII期であった。医学的関心を促す乳房症状のうち、腫瘤ががんの診断に結びつく可能性が最も高く(10.7%)、痛みは診断に結びつく可能性が最も低かった(1.8%)。

乳がんの病理学的診断

乳がんは、乳腺組織の固定検体の病理学的レビューにより最も頻繁に診断される。乳房組織は、症状のある部位から、または画像検査で同定された部位から得られる。触知可能の病変は、針生検や、頻度は低いが、穿刺吸引法または外科的切除により採取される;画像ガイダンスにより精度が向上する。触知不可能な病変は、定位的X線ガイド下または超音波ガイド下針生検で採取可能であり、また画像ガイダンスによる位置確認後に外科的切除を行うことも可能である。マンモグラフィーにより1,042の病変が発見され針生検またはX線ガイド下に外科針目印による位置確認を受けた939人の患者に関するレトロスペクティブ研究では、がんを検出する感度は95%を上回り、その特異度は90%超であった。X線ガイド下の外科針目印による位置確認に比べて、針生検は根治治療のための外科的手技が少なくて済み、初回切除時に切除断端が陰性である可能性が高い。 [2]

非浸潤性(in situ)乳管がん

非浸潤性(in situ)乳管がん(DCIS)は不定の頻度で時間経過とともに浸潤がんへと進展しうる非浸潤性病変である。 [3] 著者の中にはDCISを浸潤性乳がんの統計に含める者もいるが、DCISという用語は子宮頸部および前立腺前駆病変に用いられる用語法と同様に乳管上皮内新生物と言い換えるべきであり、乳がんの統計にはこれらのDCISの症例を除外すべきであると主張する者もいる。

DCISはそのほとんどがマンモグラフィーによって診断される。米国では、1983年にDCISと診断された女性はわずか4,900人であったのに対し、スクリーニングマンモグラフィーが広く採用されるようになった2013年には約64,000人の女性が診断されると予想される。 [3] [4] [5] 50~59歳の女性を対象としたカナダ全国乳がんスクリーニング研究-2では、乳房視触診(CBE) + マンモグラフィーを併用したスクリーニングを受けた女性のDCISの症例数が、CBEのみのスクリーニングを受けた女性の4倍であったが、乳がん死亡率には差がなかったことが判明した。 [6] (詳しい情報については、乳がんの治療に関するPDQ要約を参照のこと。)

DCISの自然史は、DCIS症例のほぼ全員が治療を受けるため、ほとんど解明されていない。1952年から1968年に実施された乳房の生検11,760例を単独でレトロスペクティブに見直したところ、28例のDCISが同定されたが [7] [8] 、これらは身体診察で発見され、切除を行わずに生検が実施され、その後30年間追跡された。9人の女性が浸潤性乳がんを発症し、4人がこの疾患で死亡した。これらの知見は興味深いものであるが、おそらくがん医療が向上している時代ではスクリーニングで発見されたDCISの女性には当てはまらない。

DCISの治療後の乳がん発生は病変の特徴に依存するが、治療法にも依存する。1件の大規模ランダム化試験では、腫瘤摘出術の単独療法を受けた女性の13.4%が90ヵ月以内に同側浸潤性乳がんを発症したのに対し、腫瘤摘出術に放射線療法を併用した女性では3.9%であった。 [9] 最も有力な証拠により、DCIS病変の大部分は浸潤性がんに進展することはなく、進展した場合は移行後でも通常はうまく管理可能であると示されている。したがって、触知不可能なDCISの発見および治療は過剰診断および過剰治療となる。

1984年から1989年にDCISを診断された(そして治療を受けた)女性のうち、10年以内に乳がんにより死亡したのはわずか1.9%であり [10] 、これは年齢をマッチさせた一般集団よりも低い死亡率であった。この良好な治療成績は、DCISの良性の性質や治療の有益性、ボランティア効果(乳がんのスクリーニングを受ける女性は一般的にスクリーニングを受けない女性よりも健康的である)を反映している可能性がある。

低侵襲の治療で管理可能な低リスクのDCIS症例を明らかにする試みが重要である。そのような1件の試みとして、モニタリングを受けたDCIS患者706人のシリーズが分析され、年齢、切除断端、腫瘍のサイズ、および悪性度に基づいてDCISの女性におけるDCIS再発および浸潤性がんのリスクを明確にする南カリフォルニア大学/Van Nuys予後指数が開発された。 [11] 症例の1/3にあたる低リスク群では、DCISが再発した人はわずか1%であり、術後放射線療法を使用しなくとも浸潤性がんの発生はなかった。中等度リスク群および高リスク群では再発率がより高く、腫瘤摘出術後の放射線によって利益が得られた。全体として、乳がんで死亡したのは約1%のみであった。別の研究では、タモキシフェンによる補助療法を実施することで、浸潤性乳がん発生率の低下が示された。 [12]


参考文献
  1. Barton MB, Elmore JG, Fletcher SW: Breast symptoms among women enrolled in a health maintenance organization: frequency, evaluation, and outcome. Ann Intern Med 130 (8): 651-7, 1999.[PUBMED Abstract]

  2. White RR, Halperin TJ, Olson JA Jr, et al.: Impact of core-needle breast biopsy on the surgical management of mammographic abnormalities. Ann Surg 233 (6): 769-77, 2001.[PUBMED Abstract]

  3. Allegra CJ, Aberle DR, Ganschow P, et al.: National Institutes of Health State-of-the-Science Conference statement: Diagnosis and Management of Ductal Carcinoma In Situ September 22-24, 2009. J Natl Cancer Inst 102 (3): 161-9, 2010.[PUBMED Abstract]

  4. American Cancer Society.: Cancer Facts and Figures 2013. Atlanta, Ga: American Cancer Society, 2013. Available online. Last accessed March 13, 2013.[PUBMED Abstract]

  5. Virnig BA, Tuttle TM, Shamliyan T, et al.: Ductal carcinoma in situ of the breast: a systematic review of incidence, treatment, and outcomes. J Natl Cancer Inst 102 (3): 170-8, 2010.[PUBMED Abstract]

  6. Miller AB, To T, Baines CJ, et al.: Canadian National Breast Screening Study-2: 13-year results of a randomized trial in women aged 50-59 years. J Natl Cancer Inst 92 (18): 1490-9, 2000.[PUBMED Abstract]

  7. Page DL, Dupont WD, Rogers LW, et al.: Intraductal carcinoma of the breast: follow-up after biopsy only. Cancer 49 (4): 751-8, 1982.[PUBMED Abstract]

  8. Page DL, Dupont WD, Rogers LW, et al.: Continued local recurrence of carcinoma 15-25 years after a diagnosis of low grade ductal carcinoma in situ of the breast treated only by biopsy. Cancer 76 (7): 1197-200, 1995.[PUBMED Abstract]

  9. Fisher B, Dignam J, Wolmark N, et al.: Lumpectomy and radiation therapy for the treatment of intraductal breast cancer: findings from National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project B-17. J Clin Oncol 16 (2): 441-52, 1998.[PUBMED Abstract]

  10. Ernster VL, Barclay J, Kerlikowske K, et al.: Mortality among women with ductal carcinoma in situ of the breast in the population-based surveillance, epidemiology and end results program. Arch Intern Med 160 (7): 953-8, 2000.[PUBMED Abstract]

  11. Silverstein MJ: The University of Southern California/Van Nuys prognostic index for ductal carcinoma in situ of the breast. Am J Surg 186 (4): 337-43, 2003.[PUBMED Abstract]

  12. Fisher B, Dignam J, Wolmark N, et al.: Tamoxifen in treatment of intraductal breast cancer: National Surgical Adjuvant Breast and Bowel Project B-24 randomised controlled trial. Lancet 353 (9169): 1993-2000, 1999.[PUBMED Abstract]

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乳がんスクリーニングの概念

バイアス

膨大な数の非対照試験およびレトロスペクティブシリーズで、臨床経過の良好な小さな初期乳がんを診断するマンモグラフィーの能力が実証されている。 [1] 数件の試験でもまた、スクリーニングを受けた女性の方が受けていない群よりもがん関連生存率が良好であることが明らかにされているが、以下に示すいくつかの重要なバイアスによってこの知見を説明できる:


  1. リードタイム・バイアス:マンモグラフィーによりがんが発見されてからの生存期間には、マンモグラフィーによる発見時期と臨床症状により発見されたであろう時期との間の期間が含まれているが、臨床症状によりがんが発見された場合の生存期間にはこの期間は含まれない。
  2. レングス・バイアス:マンモグラフィーは症状発現前のがんを発見するが、症状発現までの期間はさまざまである。症状発現までの期間が長いがんは、定義上、発見される機会が多いためスクリーニングによって発見されやすい;スクリーニングにかかわりなく、これらのがんは増殖が遅く比較的予後良好な傾向がある。
  3. 過剰診断バイアス:レングス・バイアスの極端な形;スクリーニングは、きわめて増殖が遅く、女性の生涯で臨床的に決して顕在化しないであろうがんを発見することがある。
  4. 健康ボランティア・バイアス:スクリーニングを受ける集団は一般集団の中でも特に健康であるか、または健康意識が最も高い女性であると考えられる。

これらのバイアスの程度は特定の研究で決して明らかにはならないため、スクリーニングの有益性を評価するには、ほとんどのグループがランダム化比較試験に頼っている。(詳しい情報については、がんスクリーニングの概要に関するPDQ要約を参照のこと。)

性能と正確度の評価

米国におけるスクリーニングマンモグラフィーの性能の基準はBreast Cancer Surveillance Consortium(BCSC)Web siteで記述されている。

感度

マンモグラフィーの感度とは、ある集団で乳がんが存在する場合に乳がんが検出される割合をいう。感度は、腫瘍のサイズ、目立ちやすさ、ホルモン感受性のほか、乳腺組織の陰影濃度、患者の年齢、月経周期の時期、画像全体の質、放射線科医の読影力などに左右される。全体的な感度は約79%であるが、年齢の低い女性および乳房が濃く映る(dense breast)女性では低くなる(BCSC Web siteを参照のこと)。 [2] [3] [4] 乳がん診断の遅れは医療過誤訴訟の最も一般的な原因であり、原告に賠償することになった事例の半数は、「偽陰性」マンモグラムに関するものであった。 [5]

特異度および偽陽性率

マンモグラフィーの特異度とはがんがない場合に検査結果が正常となる尤度であるが、一方、偽陽性率とはがんがない場合に検査結果が異常となる尤度である。特異度が低いと偽陽性が多くなり、不必要な追加検査および追加措置を実施することになる。(詳しい情報については、本要約の概要のセクションのマンモグラフィーによるスクリーニングマンモグラフィーによるスクリーニングセクション内の有害性有害性に関するサブセクションを参照のこと。)

中間期がん

中間期がんとは、通常のスクリーニング検査後からその次のスクリーニングまでの期間に診断されるがんである。これらのがんはマンモグラフィー時に存在していたもの(偽陰性)もあれば、マンモグラフィーと発見までの期間に急速に増殖するものもある。一般的には、中間期がんは急激な増殖を特徴としており [6] [7] 、発見/診断時には進行期にある頻度が高い。 [8]

中間期がんを有する女性576人を対象にした1件の研究により、中間期がんは40~49歳の女性で有病率が高いことが報告された。スクリーニングマンモグラフィーで陰性であった後、12ヵ月以内に現れる中間期がんはマンモグラフィーの低い感度に関係しており、これは症例の68%で乳腺密度が高いためであると考えられる。24ヵ月以内に現れる中間期がんは、37.6%の症例では乳腺密度が高いことによるマンモグラフィーの低い感度、および30.6%の症例では腫瘍の急激な増殖の両方に関係しているようである。 [9]

スクリーニングで発見された279のがんの特徴と150の中間期がんの特徴を比較した別の研究では、中間期がんは50歳未満の女性にはるかに多く発生し、粘液性または小葉性であり;また高い組織学的悪性度と増殖活性を示し、マンモグラフィー検査では比較的良性の特徴を有し、および/または石灰化はみられないことが明らかにされた。スクリーニングで発見されたがんは管状の組織型をとり;腫瘍径が小さく、病期が進んでおらず、ホルモン感受性であり;非浸潤性(in situ)乳管がんの成分が大部分を占める可能性が高かった。 [6]


参考文献
  1. Moody-Ayers SY, Wells CK, Feinstein AR: "Benign" tumors and "early detection" in mammography-screened patients of a natural cohort with breast cancer. Arch Intern Med 160 (8): 1109-15, 2000.[PUBMED Abstract]

  2. Carney PA, Miglioretti DL, Yankaskas BC, et al.: Individual and combined effects of age, breast density, and hormone replacement therapy use on the accuracy of screening mammography. Ann Intern Med 138 (3): 168-75, 2003.[PUBMED Abstract]

  3. Rosenberg RD, Hunt WC, Williamson MR, et al.: Effects of age, breast density, ethnicity, and estrogen replacement therapy on screening mammographic sensitivity and cancer stage at diagnosis: review of 183,134 screening mammograms in Albuquerque, New Mexico. Radiology 209 (2): 511-8, 1998.[PUBMED Abstract]

  4. Kerlikowske K, Grady D, Barclay J, et al.: Likelihood ratios for modern screening mammography. Risk of breast cancer based on age and mammographic interpretation. JAMA 276 (1): 39-43, 1996.[PUBMED Abstract]

  5. Physician Insurers Association of America.: Breast Cancer Study. Washington, DC: Physician Insurers Association of America, 1995.[PUBMED Abstract]

  6. Porter PL, El-Bastawissi AY, Mandelson MT, et al.: Breast tumor characteristics as predictors of mammographic detection: comparison of interval- and screen-detected cancers. J Natl Cancer Inst 91 (23): 2020-8, 1999.[PUBMED Abstract]

  7. Hakama M, Holli K, Isola J, et al.: Aggressiveness of screen-detected breast cancers. Lancet 345 (8944): 221-4, 1995.[PUBMED Abstract]

  8. Tabár L, Faberberg G, Day NE, et al.: What is the optimum interval between mammographic screening examinations? An analysis based on the latest results of the Swedish two-county breast cancer screening trial. Br J Cancer 55 (5): 547-51, 1987.[PUBMED Abstract]

  9. Buist DS, Porter PL, Lehman C, et al.: Factors contributing to mammography failure in women aged 40-49 years. J Natl Cancer Inst 96 (19): 1432-40, 2004.[PUBMED Abstract]

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乳がんのスクリーニング法-マンモグラフィー

マンモグラフィーの記述と背景

マンモグラフィーは、電離放射線を利用して乳腺組織の画像を描出する。検査は2枚のプレートに乳房をしっかりと挟んで実施する。このように乳房を圧迫することで、重なっている組織が広げられ、乳腺の描出に必要な放射線量を減らすことができる。米国におけるルーチンのスクリーニング検査用には、斜位(内外)方向および上下方向の両方から撮影する。いずれの像も、乳頭から胸筋までの乳腺組織が描出されるようにしなくてはならない。放射線暴露は標準の2方向スクリーニング撮影ごとに4~24mSvである。2方向撮影では、正常な乳腺構造の重複による異常についての懸念が払拭されるため、1方向撮影のみの検査に比べてリコール率が低くなる。 [1]

マンモグラフィーを実施する米国の施設はすべて、職員が標準的なトレーニングを受けており、低線量の標準化されたマンモグラフィー検査であることを保証するため1992年に議会が制定したMammography Quality Standards Act(MQSA)の下で米国食品医薬品局(FDA)の認定を受けなくてはならない。 [2] (Mammography Facility Surveys, Mammography Equipment Evaluations, and Medical Physicist Qualification Requirement under MQSAに関するFDAのウェブページを参照のこと。)1998年のMQSA再認可条例は、マンモグラフィーの結果の一般向け要約文書を患者に渡すよう要求している。

スクリーニングでは、次のBI-RADS評価が用いられる:1、陰性;2、良性;または0、完全に否定できないため追加の評価を要する。

スクリーニングを受ける女性の約10%が追加の評価のために呼び戻される;このうち80%以上が徹底的な診断的精密検査(追加のマンモグラフィー撮影および/または超音波を含むことがある)の後に正常または良性と判定される。呼び戻された女性の約15%が生検を勧められ、BI-RADS 4、悪性の疑いと評価された症例の30%ががんを診断される;BI-RADS 5、強い悪性の疑いと評価された症例の95%ががんを診断される。スクリーニングを受けた女性の約2%がBI-RADS 3、おそらく良性の評価を受けて短期間の追跡を勧められ、こうした女性のうち最終的にがんであると明らかになるのは2%未満である。 [3]

マンモグラフィーの有益性

ランダム化比較試験

4ヵ国から50万人近くの女性が参加した複数のランダム化比較試験(RCT)で、定期的スクリーニングを提供されている女性の乳がん死亡率を検討した。1件の試験、カナダ全国乳がんスクリーニング研究(NBSS)-2では、マンモグラフィーと乳房視触診(CBE)を組み合わせた場合とCBEのみ実施した場合とが比較された;他の8件では、CBEを併用するまたは併用しないスクリーニングマンモグラフィーと、対照として通常のケアとが比較された。

これらの試験は、デザイン、被験者の募集方法、介入方法(スクリーニング、治療のいずれも)、対照群の管理、スクリーニング群と対照群への割り付けのコンプライアンス、転帰の解析法が異なっていた。個々のランダム化を用いた試験もあれば、コホートを特定してからスクリーニングを提示したクラスターランダム化を採用した試験もある;1件の試験では誕生日の日にち(月には関係なく)を基に非ランダム割付したのもあった。クラスターランダム化を行うと、ときに、介入群と対照群との間に不均衡が生じることになった。数件の試験では、年齢差があることが明らかになっているが、恐らくその差が小さかったために試験成績に大きな影響を及ぼすことはなかった。 [4] エジンバラの試験では、乳がん死リスクと相関する社会経済的状態は介入群と対照群とで顕著に異なっていたため、試験成績の解釈は、不可能ではないとしても困難である。

乳がん死亡率は、これらの各試験の主要な治療成績パラメータであるため、死亡原因を決定する方法がきわめて重要となる。死因の帰属におけるバイアスを減らすために、盲検化したモニタリング委員会(ニューヨーク)の使用や、全国死亡登録(スウェーデンの試験)などの独立したデータ供給元との連携などの試みがなされている。残念ながら、これらの試みでさえも、女性のスクリーニング群や対照群への割り付けが完全に分からないようにはできないことがある。スクリーニングを支持するバイアスが生じた可能性のあるTwo-County Trialでは、乳がん死の誤分類の可能性の証拠が解析されている。 [5]

また、これらの試験結果の解析に用いられた方法にも違いがあった。5件のスウェーデンの試験のうち4件では、対照群ではスクリーニングマンモグラフィーを1回だけ、研究群で実施する一連のスクリーニングマンモグラフィーの最終回に時を合わせて実施した。これらの試験の初期解析では「評価」解析を用いて、この試験で実施した最後のマンモグラフィー時またはその前までにがんが発見された女性の乳がん死のみをカウントしている。これらの試験の一部では、最後のマンモグラフィーを実施するのが遅れたため、対照群の女性に乳がんが発生するまたは乳がんと診断される期間が長くなった。「追跡」解析を用いた試験もあり、診断の時期とは無関係に、乳がんに起因する全死亡者数をカウントしている。このタイプの解析は、評価解析に関する懸念に対応して、スウェーデンの試験5件のうち4件のメタアナリシスで用いられた。 [5]

国際的な監査および検証に関するデータの入手しやすさも異なっており、公的な監査を受けたのはカナダの試験でのみであった。他の試験は通常、より厳格さを緩めたさまざまな程度の監査を受けている。 [6]

これらの研究はすべて、全死亡者数に比べて乳がん死がまれであることから、全原因死亡率ではなく乳がん死亡率を研究するためにデザインされている。諸試験における全原因死亡率をレトロスペクティブに検討すると、エジンバラの試験のみが有意差を示し、これは社会経済的差に起因するものと考えられる。このほか、4件のスウェーデンの試験のメタアナリシス(追跡手法)でも、全原因死亡率において、わずかではあるが有意な改善が認められた。

試験については、本要約のランダム化比較試験の付録ランダム化比較試験の付録のセクションで詳細に記述されている。

RCTの要約

乳がんのスクリーニングは全死亡率に影響を及ぼすことはなく、乳がん死亡率に対する絶対的利益は小さい。

乳がんスクリーニングの有益性を検討するには、乳がんの早期発見によって生存が延長された数を評価する方法がある。 [7] [8] スクリーニングを1回受けた50~70歳女性10,000人の転帰が推定された。 [9] マンモグラフィーは9,500人が正常(真の陰性および偽陰性)になるであろう。異常を示した500人のうち、466~479人が偽陽性であり、これらの女性の100~200人が侵襲的手技を受けることになる。残る21~34人の異常例が真の陽性であり、乳がんであることを示す。このうちの一部は、マンモグラフィーにより乳がんが発見されて至適治療を受けたとしても乳がんにより死亡すると考えられ、一部はがんが検知されていなかったとしても他の原因で死亡するまで長期生存することもある。マンモグラフィーによりがんを発見された生存者の増加数は2~6人である。この解析について別の言い方をすれば、スクリーニングを受け15年間追跡された1,700~5,000人につき1人が生存延長できることになる。40~49歳の女性10,000人を同じように解析すると、同じように異常を示した500人のうち、488人が偽陽性であり、12人が乳がんであると考えられる。この12人のうち、おそらく1人か2人が生存を延長されるに過ぎない。このため、40~49歳の女性では、マンモグラム5,000~10,000枚につき、1または2例で生存が延長されると推定されている。

上述の数は1回のマンモグラフィー検査からの数字であり、女性は生涯にわたってスクリーニングを受けるため、スクリーニング活動は20~30年に及ぶ可能性がある。U.S. Preventive Services Task Force向けに2009年に実施されたRCT(AGE試験を含む)のメタアナリシスにより、1人の女性の乳がんによる死亡を回避するか延期するために10年間のスクリーニングに招待する必要がある人数は、40代の女性で1,904人、50代の女性で1,339人、60代の女性で377人であったことが明らかにされた。 [10] Cancer Intervention and Surveillance Modeling Networkの6つのモデル群による2009年併合解析で、2年ごとのスクリーニングにより年1回のスクリーニングで得られる有益性の平均81%が維持され、偽陽性結果はほぼ半数であったことが明らかにされた。50~69歳までの2年ごとのスクリーニングにより、スクリーニングなしと比較して乳がん死における中央値16.5%の低下が達成された。(50歳と比較して)40歳で開始する2年ごとのスクリーニングで乳がん死亡率は追加で3%低下したが、より多くの資源を消費し、より多くの偽陽性の結果が生じた。 [11]

集団ベースのスクリーニングプログラムの有効性

スクリーニングのRCTではスクリーニングの効力の問題(すなわち、RCTの理想的な条件下でスクリーニングが乳がん死亡率をどの程度低下させるか)に取り組んでいるが、スクリーニングの有効性(すなわち、スクリーニングが米国民の乳がん死亡率をどの程度低下させるか)についての情報は提供していない。この問題に関する情報を提供する研究には、スクリーニング集団 vs 非スクリーニング集団の非ランダム化比較研究、実在の地域社会でのケースコントロール研究、および大規模集団を対象としたスクリーニングの影響を調べるモデリング研究などがある。これらの研究のいずれにおいても重要な問題とは、地域社会での乳がん治療の改善や乳がんの認識の向上といった、乳がん死亡率に追加される影響をどの程度コントロールできるかである。

スウェーデンから報告された2件の集団ベースの観察研究では、スクリーニングマンモグラフィー計画の有無における乳がん死亡率が比較されている。1件の研究では、スウェーデンの25県のうち7県において隣接する2つの期間を比較し、スクリーニングにより乳がん死亡率が、統計的に有意な18%~32%の低下を示したと結論づけている。 [12] この研究における最も重大なバイアスは、乳がん補助療法の有効性に劇的な改善がなされた期間にこれらの県でスクリーニングが開始されており、研究の著者らはこの変化に対処しなかったことである。2つ目の研究は11年間にわたる検討で、スクリーニングプログラムを実施した7つの県と実施しなかった5つの県を比較した。 [13] スクリーニングを支持する傾向がみられたが、ここでも著者らは補助療法の影響や治療の実践に影響しうる地理的差(都市部 vs 非都市部)を考慮しなかった。

1975年にオランダのナイメーヘンで集団ベースのスクリーニングプログラムが実施され、ケースコホート研究でスクリーニングを受けた女性の死亡率が低下したことが示された(オッズ比[OR] = 0.48)。 [14] しかしながら、ナイメーヘンの乳がん死亡率とスクリーニングプログラムを実施しなかったオランダの隣市アルンヘムの乳がん死亡率を比較したその後の研究では、乳がん死亡率の差は示されなかった。 [15]

1983年から1998年に米国の優れた医療システムで実施されたスクリーニングの地域社会ベースのケースコントロール研究は、以前のスクリーニングと乳がん死亡率の低下との間に関連を見いださなかった。しかしながら、スクリーニングマンモグラフィー率は一般に低い。 [16] 乳がんの家族歴または以前の乳房生検によりリスクが高い女性(OR = 0.74;95%信頼区間[CI]、0.50-1.03)では、この関連性は平均リスクの女性(OR = 0.96;95%CI、0.80-1.14)よりも強かったものの、その差は統計的に有意ではなかった(P = 0.17)。 [16]

運営の優れた1件の地域相関研究により、医療制度の類似性および集団の構成で対応させたヨーロッパの3組の隣国が比較された(このうち一国では、国家的なスクリーニングプログラムが他の国よりも数年早く開始されていた)。研究者たちは、各国で乳がん死亡率の低下がもたらされたが、対応する国どうしでのスクリーニングによる差は認められなかったことを明らかにした。死亡率の低下はスクリーニングによるものというよりも、乳がん治療および/または医療機関の改善によるものである可能性が高いことが、著者たちによって示唆された。 [17]

2011年3月までに発表された地域相関研究および大規模コホート研究の系統的レビューで、乳がんスクリーニングをさまざまな時期に開始した50~69歳の大規模集団女性における乳がん死亡率が比較された。17件の研究が包含基準を満たした。いずれの研究にも、対照群の相違点、乳がんリスクおよび乳がん治療の地域差に対する不十分な調整、そして比較された地域間での乳がん死亡率の測定値が類似していることに伴う問題といった方法論的な問題がみられた。研究間の結果には大きなばらつきがみられており、4件の研究では33%以上の乳がん死亡率の相対的低下(広範な信頼区間を伴う)がみられ、5件の研究では乳がん死亡率における低下はみられなかった。乳がん死亡率の全般的な低下のうち、スクリーニングによるものはほんの一部であると考えられるため、このレビューでは、スクリーニングによる乳がん死亡率の相対的低下はRCTによって予測されたよりも低く、10%程度であろうと結論づけられた。 [18]

米国における乳がん発生率と死亡率の統計モデル分析

スクリーニングの最適な実施間隔について、モデラーによる取り組みが行われている。モデリングでは正しくない可能性がある仮説を設ける;それでも、そのモデリングの信頼性は、そのモデルによりすべてのランダム化試験と一致する全体的な結果が得られる場合、およびそのモデルを使用して内挿または外挿される場合により高くなる。例えば、1年ごとのスクリーニングについてモデルの出力がRCTの結果と一致すれば、2年ごと vs 1年ごとのスクリーニングの相対的有効性の比較において信頼性がより高くなる。

2000年に米国国立がん研究所はモデリンググループ(Cancer Intervention and Surveillance Modeling [CISNET])のコンソーシアムを創設し、米国における乳がん死亡率に観察された減少に対するスクリーニングおよび補助療法の相対的寄与率の解明に取り組んだ。 [19] (詳しい情報については、本要約のランダム化比較試験ランダム化比較試験のセクションを参照のこと。)これらのモデルでは、RCTの状況で予測されたものと同様な乳がん死亡率の減少が得られたが、現代的な補助療法の使用に対して更新されていた。2009年に、CISNETモデラーにより、1年ごと vs 2年ごとのスクリーニングの比較を含めて、マンモグラフィーの有害性および有益性に関するいくつかの課題への取り組みが行われた。 [11] 50~74歳の女性に対するスクリーニングを1年ごとから2年ごとに変更しても、乳がん死亡率の減少の割合は変わらず、6つのモデル群全体で72%~95%に及び、中央値で80%であった。


参考文献
  1. Sickles EA: Findings at mammographic screening on only one standard projection: outcomes analysis. Radiology 208 (2): 471-5, 1998.[PUBMED Abstract]

  2. Lillie-Blanton M: Mammography Quality Standards Act : X-ray Quality Improved, Access Unaffected, but Impact on Health Outcomes Unknown: Testimony Before the Subcommittee on Health and the Environment, Committee on Commerce, House of Representatives. Washington, D.C.: Committee on Commerce, 1998. Available online. Last accessed January 10, 2013.[PUBMED Abstract]

  3. Orel SG, Kay N, Reynolds C, et al.: BI-RADS categorization as a predictor of malignancy. Radiology 211 (3): 845-50, 1999.[PUBMED Abstract]

  4. Gøtzsche PC, Olsen O: Is screening for breast cancer with mammography justifiable? Lancet 355 (9198): 129-34, 2000.[PUBMED Abstract]

  5. Gøtzsche PC, Nielsen M: Screening for breast cancer with mammography. Cochrane Database Syst Rev (4): CD001877, 2006.[PUBMED Abstract]

  6. Nyström L, Andersson I, Bjurstam N, et al.: Long-term effects of mammography screening: updated overview of the Swedish randomised trials. Lancet 359 (9310): 909-19, 2002.[PUBMED Abstract]

  7. Kerlikowske K: Efficacy of screening mammography among women aged 40 to 49 years and 50 to 69 years: comparison of relative and absolute benefit. J Natl Cancer Inst Monogr (22): 79-86, 1997.[PUBMED Abstract]

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  9. Harris R, Leininger L: Clinical strategies for breast cancer screening: weighing and using the evidence. Ann Intern Med 122 (7): 539-47, 1995.[PUBMED Abstract]

  10. Nelson HD, Tyne K, Naik A, et al.: Screening for breast cancer: an update for the U.S. Preventive Services Task Force. Ann Intern Med 151 (10): 727-37, W237-42, 2009.[PUBMED Abstract]

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  12. Duffy SW, Tabár L, Chen HH, et al.: The impact of organized mammography service screening on breast carcinoma mortality in seven Swedish counties. Cancer 95 (3): 458-69, 2002.[PUBMED Abstract]

  13. Jonsson H, Nyström L, Törnberg S, et al.: Service screening with mammography of women aged 50-69 years in Sweden: effects on mortality from breast cancer. J Med Screen 8 (3): 152-60, 2001.[PUBMED Abstract]

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  15. Verbeek AL, Hendriks JH, Holland R, et al.: Reduction of breast cancer mortality through mass screening with modern mammography. First results of the Nijmegen project, 1975-1981. Lancet 1 (8388): 1222-4, 1984.[PUBMED Abstract]

  16. Elmore JG, Reisch LM, Barton MB, et al.: Efficacy of breast cancer screening in the community according to risk level. J Natl Cancer Inst 97 (14): 1035-43, 2005.[PUBMED Abstract]

  17. Autier P, Boniol M, Gavin A, et al.: Breast cancer mortality in neighbouring European countries with different levels of screening but similar access to treatment: trend analysis of WHO mortality database. BMJ 343: d4411, 2011.[PUBMED Abstract]

  18. Harris R, Yeatts J, Kinsinger L: Breast cancer screening for women ages 50 to 69 years a systematic review of observational evidence. Prev Med 53 (3): 108-14, 2011.[PUBMED Abstract]

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スクリーニングマンモグラフィーにより発見されたがんの特徴

数件の研究により、がんの検出方法は患者の転帰の強力な予測因子であり [1] 、予後判定および治療決定に有用な情報となることが示されている。いずれの研究でも病期、リンパ節転移の状態、および腫瘍のサイズが明らかにされた。

浸潤性乳がんに罹患しているフィンランドの女性1,983人を対象とした10年にわたる追跡調査は、がんの検出方法が予後の独立変数であることを証明した。年齢、リンパ節転移の状態、および腫瘍のサイズに関する対照がある場合、スクリーニングで検出されたがんの方が再燃リスクが低く、全生存率が良好であった。スクリーニング以外の方法でがんが検出された女性では、たとえ補助全身療法を受ける可能性が高くても、死亡のハザード比(HR)は1.90(95%信頼区間[CI]、1.15-3.11)であった。 [2]

同様に、3件のランダム化スクリーニング試験(Health Insurance Plan、全国乳がんスクリーニング研究[NBSS]-1、およびNBSS-2)で発見された乳がんの検査では、病期、リンパ節転移の状態、および腫瘍のサイズが明らかにされ、スクリーニングでがんが発見された患者はより良好な予後をもつという判断に至った。スクリーニングにより検出されたがんと比較すると、中間期がんおよび発生がんの死亡の相対リスクは1.53(95%CI、1.17-2.00)であった;スクリーニングにより検出されたがんと比較すると、対照群のがんでは1.36(95%CI、1.10-1.68)であった。 [3]

第3の研究では、英国において1998年から2003年までに診断された女性計5,604人のスクリーニング発見乳がんの患者と症状のある乳がんの患者との間で転帰の比較が行われた。腫瘍のサイズ、リンパ節転移の状態、悪性度、患者の年齢について調整が行われた結果、スクリーニング発見乳がんの女性の方が症状のある乳がん患者よりも経過が良好であったことが明らかになった。症状のある乳がん女性の生存に対するハザード比は0.79であった(95%CI、0.63-0.99)。 [4] したがって、がんの検出方法は転帰の強力な予測因子であり [2] 、予後判定および治療決定に有用な情報となる。この研究の知見はまた、スクリーニングで検出されたがんの一部は低リスクで過剰診断であるという証拠とも一致している。


参考文献
  1. Sickles EA: Findings at mammographic screening on only one standard projection: outcomes analysis. Radiology 208 (2): 471-5, 1998.[PUBMED Abstract]

  2. Joensuu H, Lehtimäki T, Holli K, et al.: Risk for distant recurrence of breast cancer detected by mammography screening or other methods. JAMA 292 (9): 1064-73, 2004.[PUBMED Abstract]

  3. Shen Y, Yang Y, Inoue LY, et al.: Role of detection method in predicting breast cancer survival: analysis of randomized screening trials. J Natl Cancer Inst 97 (16): 1195-203, 2005.[PUBMED Abstract]

  4. Wishart GC, Greenberg DC, Britton PD, et al.: Screen-detected vs symptomatic breast cancer: is improved survival due to stage migration alone? Br J Cancer 98 (11): 1741-4, 2008.[PUBMED Abstract]

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マンモグラフィー-正確度に関連する変数

患者の特徴

スクリーニングを受診する女性について、マンモグラフィーの正確度に関連するいくつかの特徴としては、年齢、乳腺密度、最初の検査であるかその後の検査であるか、最後のマンモグラフィーからの経過時間などが挙げられる。年齢の低い女性では感度が低くなり、年齢の高い女性よりもスクリーニングマンモグラフィーでの偽陽性率が高い(詳しい情報については、Breast Cancer Surveillance Consortiumの年齢別の性能測定を参照のこと)。

いずれの年齢の女性でも、乳腺密度が高ければ特異度は10%~29%低くなる。 [1] 高い乳腺密度は生来の体質であり、家族性である可能性があるが [2] [3] 、他にも、年齢、内因性 [4] および外因性 [5] [6] のホルモン [7] 、タモキシフェンのような選択的エストロゲン受容体調節因子 [8] 、食事の影響も受ける。 [9] ホルモン療法は高い乳腺密度と関連し、低い感度だけでなく、中間期がんの割合の増加とも関連している。 [10]

英国のMillion Women Studyは、50~64歳の女性に対するスクリーニングマンモグラフィーの感度と特異度の低下と関連した次の3つの患者の特徴を明らかにした:閉経後のホルモン療法の使用、以前の乳房手術、および25未満の肥満指数。 [11] さらに、前回のマンモグラフィーからの間隔が長いほど、感度、リコール率、がん検出率は高くなり、特異度は低くなる。 [12]

マンモグラフィーの感度を改善すべく、食事内容の変更、月経周期によるマンモグラフィーの実施時期の調節、検査前のホルモン療法の中断、デジタルマンモグラフィー機器の使用など、さまざまな戦略が提唱されている。 [13] 肥満の女性は体重が標準以下および正常の女性と比べてマンモグラフィーの結果が偽陽性となるリスクが20%以上高くなるが、感度に変化はない。 [14]

腫瘍の特徴

他のがんと比べてマンモグラフィーで容易に発見されるがんがある。特に、粘液性、小葉性で増殖の速いがんはX線上の外観は正常な乳腺組織に類似しているため、見逃されることがある。 [15] 髄様がんも同様に見逃されることがある。 [16] 一部のがん、特にBRCA 1/2突然変異に関連するがんは良性腫瘍に類似している。 [17] [18]

医師の特徴

放射線科医の能力はマンモグラフィーの読影力を評価する上できわめて重要であるが、放射線科医によってかなりの差があることが十分に実証されている。放射線科医の能力に影響する因子としては、経験値および放射線科医が読影したマンモグラム数が挙げられる。 [19] 感度と特異度の間にはしばしばトレードオフが存在するため、感度を高くすると特異度が低くなる可能性がある。学術センターの放射線科医は、地域の放射線科医よりも生検を実施する推奨した場合の陽性適中率(PPV)が高い。 [20] 乳房画像検査のフェローシップ・トレーニングはがん発見の向上につながるが、偽陽性率の増加と関連している。 [13]

施設の特徴

患者と放射線科医の特徴で調整した後、スクリーニングマンモグラフィーの読影力(特異度、PPV、曲線下面積[AUC])は施設によって異なり、施設レベルの特徴に関連する。スクリーニング検査のみを提供し、乳房画像検査専門家のスタッフを有し、二重読影に対して単独読影を行い、毎年2回以上読影監査による見直しを受けていた施設では、スクリーニングマンモグラフィーの読影の正確度が高かった。 [21]

偽陽性率は診断的マンモグラフィーを実施している施設間では有意に差があり、医療過誤への関心が高い施設では偽陽性率が比較的高い。 [22] また偽陽性率は、弱い立場にある女性(人種または民族的少数派の女性および教育達成度が低く、家計収入が少なく、非都市部在住の女性)にサービスを提供している施設では、それ以外の女性にサービスを提供している施設と比べて高いが、その理由はおそらく追跡検査の推奨に対するコンプライアンスが低いためであろう。 [23] 重要な患者の特徴に対する調整を行っていない分析では、全体としての正確度における施設による変動が実際よりも大きいと誤って結論づけられる可能性がある。 [22]

国際的な比較

スクリーニングマンモグラフィーを多国間で比較したところ、集約度の高いスクリーニングシステムと国で定めた品質保証プログラムのある国では特異度が高くなることが判明した。 [24] [25] 例えば、1件の研究では、リコール率は、米国の方が英国よりも2倍高いが、がん発見率に違いはないと報告された。そのような比較では、社会的、文化的、経済的交絡因子が考えられる。 [25]

有病率 vs その後の検査と検査の間隔

がん診断の可能性は、有病率(初回)のスクリーニング検査時が最も高く、検診1,000件につき年齢に応じて9~26例のがんが見つかる。その可能性は追跡検査を重ねる間に低下して、がん診断はスクリーニング1,000件につき1~3例となる。 [26] スクリーニングマンモグラフィーの最適な実施間隔は不明である。特に、乳がん死亡率を対象としたランダム化比較試験(RCT)では単一のスクリーニング間隔を使用し、試験間でほとんど差がなかった。英国で実施された1件のプロスペクティブ試験では、50~62歳の女性が1年ごとまたは標準的な3年ごとのマンモグラフィーを受ける群にランダムに割り付けられた。悪性度およびリンパ節転移の状態は両群とも同程度であったが、3年ごとにスクリーニングを実施する群と比較した場合、1年ごとにスクリーニングを実施する群では、サイズがやや小さいがんが多く検出され、リードタイムは約7ヵ月であった。 [27]

ある大規模な観察研究によると、40代女性で2年ごとに実施するスケジュールに従った群は、1年ごとの実施スケジュールに従った群に比べ、診断時に進行がんとなるリスクがわずかに増大した(28% vs 21%;オッズ比 = 1.35;95%信頼区間[CI]、1.01-1.81)が、50代または60代女性では差は認められなかった。 [28] [29]

フィンランドの研究では、40~49歳の女性14,765人を対象に、誕生日が偶数年の女性を1年ごとのスクリーニング群に、誕生日が奇数年の女性を3年ごとのスクリーニング群に割り付けた。この研究は死亡者数の点で小規模であったため、両群間の乳がん死亡率を識別するには検出力が乏しかった。3年ごとのスクリーニング群における100,738生存年での乳がんによる死亡者数は18人で、1年ごとのスクリーニング群における88,780生存年での乳がんによる死亡者数は18人であった(ハザード比、0.88;95%CI、0.59-1.27)。 [30]

デジタルマンモグラフィー

デジタルマンモグラフィーはスクリーンフィルムマンモグラフィー(SFM)より高価であるが、データの記憶と共有により適している。両方の技術の性能が数件の試験で直接比較されているが、結果はほぼ同じである。

Digital Mammographic Imaging Screening Trial(DMIST)において、両方のマンモグラフィーを受けた女性の大規模コホートが米国の33の施設で評価されたが、マンモグラフィーの感度および特異度に差は示されなかった。計画されていたサブセット分析によると、デジタルマンモグラフィーは、閉経前および閉経期の女性、50歳未満の女性、および乳房が濃く映る(dense breast)の女性では感度が高かった。 [13] デジタルマンモグラフィーは65歳以上の女性では感度が低かった。

年齢および解釈する放射線科医をマッチさせた女性14,385人のパラレルコホート(parallel cohorts)を対象とした1件のイタリアの試験では、フルフィールドデジタルまたはSFMのいずれかによるスクリーニングが実施された。特に微小石灰クラスタによるリコール率およびがん発見率はデジタルマンモグラフィーの方が高かったが、技術的な質の低さによるリコール率はSFMの方が高かった。PPV-スクリーニングの結果が陽性の受診者が疾患を有する確率-は同じであった。 [31]

Oslo II Studyでは女性を、デジタルマンモグラフィーによるスクリーニング(n = 6,944)またはSFMによるスクリーニング(n = 16,985)にランダムに割り付け、経験を積んだ放射線科医によってソフトコピーの二重読影が実施された。リコール率およびがん発見率はデジタルマンモグラフィーの方が高かったが、PPVまたは中間期がんの発生における差は認められなかった。 [32]

オランダの単一施設における集団ベースのスクリーニングプログラムに関する研究では、フルフィールドデジタルマンモグラフィー(FFDM)(コンピュータ支援検出[CAD]を含む)でスクリーニングを受けた50~75歳の女性がSFMでスクリーニングを受けた女性と比較された。5年間にわたって、311,082回のスクリーニング検査がSFMを用いて実施され、56,518回のスクリーニング検査がFFDMを用いて実施された。これらの集団の構成には明らかなバイアスはなかったものの、ランダム化は行われなかった。リコール率はFFDM群の方が高かったが、浸潤性乳がんの発見における差は認められなかった。FFDM群では微小石灰クラスタの発見が増加したことに関係して、非浸潤性(in situ)乳管がん(DCIS)の発見が多かった。 [33]

さまざまなデザインの比較研究10件のレビューにより、デジタルマンモグラフィーでは全般的に(浸潤がんおよびDCISを合わせて)乳がんの検出が増加すること、そしてどちらの技術も一貫してリコール率が優れているわけではないということが明らかにされた。 [34]

マンモグラフィーとCAD

CADシステムは、微小石灰クラスタや腫瘤などの疑わしい領域を強調することで放射線科医のマンモグラム読影を支援するように設計されている。 [35] 一般的に、CADシステムは感度を高めて特異度を低下させ [36] 、DCISの検出を増加させる。 [37] 数種のCADシステムが使用されている。CADシステム導入前後のリコール率および乳がん発見率を比較した1件の大規模集団ベースの研究では、いずれの割合にも変化が認められなかった。 [35] [38] 別の大規模研究では、リコール率の増加およびDCIS発見の増加が確認されたが、がん発見率における向上は示されなかった。 [37]


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スクリーニングマンモグラフィーの有害性

スクリーニングマンモグラフィーは、一定の母集団の乳がん死亡率を低下させるのに有効かもしれないが、参加する女性に危害を与える可能性がある。これらの制限は、検査に伴う不快感、偽陽性(検査の特異度に関係する)、偽陰性(検査の感度に関係する)、放射線暴露リスクおよび過剰診断(臨床的意義をもたないであろう真の陽性)として最もよく表される。

不快感

マンモグラフィーに際しては、動きの人為的結果を少なくし、画像の質を向上させるため、乳房の圧迫が重要である。そのため女性の位置決めが重要である。マンモグラフィー中に痛みや不快に感じる頻度を評価した1件の研究の報告によると、マンモグラフィーを受診した女性の90%が不快に感じ、12%は強烈なまたは耐えられない感覚であると評価した。 [1]

偽陽性による追加介入および不安の可能性

マンモグラフィーの特異度(詳しい情報については、本要約の乳がんスクリーニングの概念乳がんスクリーニングの概念のセクションを参照のこと)は、偽陽性の結果による追加介入の件数に影響する。乳がんは女性において最もよくみられる非皮膚性のがんであるが、スクリーニングを受けた場合に病変を実際にもつのは女性1,000人当たり5人未満である。このため、たとえマンモグラフィーの特異度が90%であっても、異常を示した検査結果の大部分は偽陽性である。 [2] スクリーニングマンモグラフィーで異常と判定された女性は、懸念領域の拡大撮影を行うための追加マンモグラフィー、超音波検査、磁気共鳴画像法、および組織採取(穿刺吸引法、針生検、または切除生検による)を受ける。

健康維持機構に加入している女性2,400人における乳がんスクリーニング研究では、10年間に88例のがんが診断され、そのうち58例がマンモグラフィーで同定されたことが分かった。この期間中、被験者の1/3に、追加検査を必要とするマンモグラム異常所見が認められて、539人に追加のマンモグラフィー、186人に超音波検査、188人に生検が実施された。マンモグラフィーの異常所見による累積生検率(真の陽性率)は、約1/4(23.6%)であった。この母集団におけるスクリーニングマンモグラフィー異常所見での陽性適中率(PPV)は、40~49歳の女性で6.3%、50~59歳で6.6%、60~69歳で7.8%であった。 [3] 1983年7月から1995年6月までHarvard Pilgrim Health Care planに継続加入していた女性コホートから得られたデータの継続解析とモデリングでは、マンモグラフィーで少なくとも1回偽陽性となるリスクは、初回マンモグラフィーで7.4%(95%信頼区間[CI]、6.4%-8.5%)で、5回までのマンモグラフィーで26.0%(95%CI、24.0%-28.2%)、9回までのマンモグラフィーで43.1%(95%CI、36.6%-53.6%)と推定された。 [4] 9回目のマンモグラフィーまでに少なくとも1回偽陽性である累積リスクは、4つの患者の変数(比較的年齢が低いこと、以前の乳房生検回数が多いこと、乳がんの家族歴、および現在のエストロゲン使用)と3つのX線の変数(スクリーニングの間隔が長いこと、現在および以前のマンモグラムの比較を行えないこと、およびマンモグラムを異常と解釈する放射線科医それぞれの傾向)によって、5%から100%まで変動した。全体的に見て、マンモグラムが偽陽性となる最大の危険因子は、放射線科医それぞれがマンモグラムを異常と読影する傾向であった。

1件の研究 [5] では、65歳を超える23,172人の女性についてマンモグラフィーによるスクリーニング後のメディケアの請求を見直すことで、1,000人中85人が追跡検査を受け、23人が生検を受け、7人ががんであったことが分かった。したがって、異常なマンモグラムに対する陽性適中率は8%であった。70歳を超える女性では、陽性適中率は14%であった。

1998年に単一施設で実施されたマンモグラムの監査では、調査対象の14.7%が追加検査(Breast Imaging Reporting and Data Systemカテゴリー0)、1.8%が生検(カテゴリー4と5)、5.7%が短期間隔でのマンモグラフィーの受診(カテゴリー3)を勧められるに至ったことが分かった。追加検査に紹介された症例の0.5%に、がんが診断された。 [6]

多くの女性が偽陽性の検査結果を得ているため、追加検査により引き起こされうる心理的苦痛の問題が研究されている。スクリーニングマンモグラフィーから3ヵ月経過した時点で実施された308人の女性の電話調査法では、「疑わしい」結果の出た女性68人の約1/4が、二次検査でがん診断の可能性が否定されたにもかかわらず、その時点でも気分や身体機能を損うほどの不安に苛まれていることが明らかになった。 [7] しかし、数件の研究 [8] [9] [10] では、偽陽性の検査結果の評価後の不安が原因となって、その後のスクリーニングへの参加が増大したことが示されている。 [11]

偽陰性による誤った安心感の可能性

マンモグラフィーの感度(詳しい情報については、本要約の乳がんスクリーニングの概念乳がんスクリーニングの概念のセクションを参照のこと)には、女性の年齢と乳腺密度に応じて70%~90%と幅がみられ、乳腺密度は遺伝的素因、ホルモン状態、および食事の影響を受ける。平均感度を80%と仮定すると、マンモグラムはスクリーニング時に存在している乳がんの約20%を見落とすことになる(偽陰性)。見落とされたこれらのがんの多くが高リスクであり、有害な生物学的特徴を有する(詳しい情報については、本要約の乳がんスクリーニングの概念乳がんスクリーニングの概念のセクションの中間期がん中間期がんのサブセクションを参照のこと。)“正常な”マンモグラムであるために女性または彼女の医師が乳房の症状の評価を中止または延期すると、女性は有害な結果に苦しむ可能性がある。したがって、乳房に症状が認められる場合はマンモグラムが陰性であっても精密検査を必ず行うべきである。

放射線暴露

放射線リスクの主な予測因子は、暴露時に若年であること、および線量である。40歳を超える女性にとって年1回のマンモグラムの有益性はおそらくマンモグラフィーによる放射線暴露の潜在的リスクよりも勝るが [12] 、女性のある亜集団は電離放射線による障害に遺伝的感受性をもつようである。 [13] [14] 米国におけるスクリーニングマンモグラフィーの乳腺への平均線量は、1mGy~2mGy(100~200mrad)/撮影または2mGy~4mGy(200~400mrad)/標準2方向撮影である。 [15] [16]

過剰診断

過剰診断される疾患とは、スクリーニングを実施していなければ患者が死亡する前に臨床的に明らかにならない腫瘍である。がん以外の原因で死亡した女性におけるがんの有病率は驚くほど高い。7件の剖検研究の概要では、有病率の中央値は潜伏浸潤性乳がんで1.3%(範囲、0%~1.8%)、非浸潤性(in situ)乳管がんで8.9%(範囲、0%~14.7%)であった。 [17] [18] “完璧な”スクリーニング検査を実施すれば、“正常な”女性の約10%が乳がんであると同定されるであろうが、こうしたがんのほとんどはおそらく疾患または死亡を引き起こさないであろう。これらのがんを治療すると過剰治療となる。

現在のところ、疾患および/または死亡の原因となるであろうがんと、潜伏したままのがんとを確信的に識別することはできないため、すべてのがんが治療される。

スクリーニングで発見され過剰診断されたがんの数を明らかにするには、スクリーニング受診集団における経時的な乳がん発生率をスクリーニング非受診集団のそれと比較すると良い。

集団ベース研究では、スクリーニング受診集団とスクリーニング非受診集団とでスクリーニング以外が同じであれば過剰診断の程度を実証できる。残念ながら、集団は時代、地理、文化、および閉経後ホルモン療法の使用について異なっている可能性がある。さらに、研究者はリードタイムバイアスなどの特徴に対応しているため、研究者間で過剰診断の算定に相違がみられている。 [19] [20] 結果として、スクリーニングマンモグラフィーによる過剰診断の割合については現在も論争が続いており、その推定値には0%~54%という大きな幅がみられる。 [19] [20] [21] [22]

数件の集団ベースの観察研究では、スクリーニングの導入前後における乳がんの発生率の推移に注目している。 [23] [24] [25] [26] [27] もし過剰診断が存在しない(なおかつスクリーニングの他の性質は不変)とすれば、発生率はスクリーニング導入前の水準からいったん上昇してから低下へと転じ、累積での発生率はほぼ同様となるはずである。しかし、このような結果は観察されていない。スクリーニングの開始により乳がん発生率の上昇はみられたものの、その後の代償的な低下は確認されていない。スウェーデンの非都市部11県での1件の研究では、スクリーニングの開始以降乳がん発生率の上昇が持続していることが示された。 [24] ノルウェーとスウェーデンの1件の集団ベースの研究では、全国的なスクリーニングプログラムの導入後、50~69歳の女性において、ノルウェーでは54%、スウェーデンでは45%の浸潤性乳がん発生率の増加が示された。69歳を超えた女性における発生率の対応する低下はみられなかった。 [28] 過剰診断を示唆する同様の知見が英国 [25] および米国 [26] [27] で報告されている。


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乳がんのスクリーニング法-マンモグラフィー以外

乳房視触診

単独のスクリーニング方法としての乳房視触診(CBE)に関するランダム化試験はまだ報告されていない。カナダ全国乳がんスクリーニング研究(NBSS)では、50~59歳の女性を対象に質の高いCBE + マンモグラフィーの併用とCBEのみ実施とが比較された(詳しい情報については、本要約の概要概要のセクションの乳房視触診乳房視触診のサブセクションを参照のこと)。1乳房当たり5~10分間行うCBEは、診療の質を定期的に評価されている熟練した医療専門家が行った。がん診断の頻度、病期、中間期がん、および乳がん死亡率は、この2群間ではほぼ同じであり、他のマンモグラフィー単独の試験と比べても遜色がなかったが、これはおそらくCBEを実施する医療専門家の慎重な訓練と指導監督によるものであったと考えられる。 [1] 登録後11~16年追跡(平均13年)した時点での乳がん死亡率は、2つのスクリーニング群間でほぼ同じであった(死亡率比、1.02[95%信頼区間[CI]、0.78-1.33])。 [2] 研究者らは、CBE単独について作業特性を推測した;50~59歳の女性19,965人では、試験開始から1、2、3、4、および5年の感度はそれぞれ83%、71%、57%、83%、および77%であり、特異度は88%と96%の間に分布した。陽性適中率(PPV)とは、検査で異常を認めた件数に対する検知されたがんの割合をいい、3%~4%と推定された。登録時にのみ検査を受けた40~49歳の女性25,620人について、推定感度は71%、特異度は84%、PPVは1.5%であった。 [3]

地域の臨床医におけるスクリーニングのためのCBEは、乳がんスクリーニングの臨床試験における検査者と比較して特異度が高く(97%~99%) [4] 、感度は低い(22%~36%)。 [5] [6] [7] [8] 乳がん家族歴のある女性における1件のスクリーニング研究では、通常の初期評価の後、患者自身または臨床医が実施するCBEの方がマンモグラフィーより多くのがんを同定したことが示された。 [9] 別の研究では、スクリーニングマンモグラフィーにCBEを追加する方法の有用性が調査された;マンモグラフィーおよびCBEによるスクリーニングを受けた40歳を超える女性61,688人において、マンモグラフィーの感度は78%、マンモグラフィーとCBEの併用した場合の感度は82%であった。両方のスクリーニング法を受けた女性は、マンモグラフィー単独を受けた女性よりも、特異度が低かった(97% vs 99%)。 [10] インドおよびエジプトでCBEに関する2件の国際的試験が進行中である。

乳房自己検査

月1回の乳房自己検査(BSE)が奨励されているが、乳がん死亡率を低下させる上でその有効性を裏づける固い証拠はない。 [11] [12] 唯一の運営が優れたBSEの大規模ランダム化臨床試験では、上海において女性の工場勤務者266,064人を、BSEの指導、強化、奨励群、または背中下部の痛みの予防に関する指導の群にランダムに割り付けた。両群とも他の方法による乳がんスクリーニングは受けなかった。10~11年間の追跡調査の後、指導群の乳がん死は135例、対照群では131例であった(相対リスク[RR] = 1.04;95%CI、0.82-1.33)。両群における浸潤性乳がんの診断例はほぼ同数であったが、指導群では、胸部生検を受けた症例と良性病変が診断された症例が対照群の症例よりも多かった。 [13]

BSEに関する他の研究は少ない。第一に、レニングラードの研究者が、10万人以上の女性にBSEトレーニング群または対照群へのクラスターランダム化を実施した。BSEトレーニング群では乳房生検が多く行われたが、乳がん死亡率の改善は得られなかった。 [14] 第二に、英国の乳がん早期発見試験(U.K. Trial of Early Detection of Breast Cancer)では、2つの地域で45~64歳の女性63,500人以上をBSEの講習会に招いた。10年間の追跡後、組織的なBSE教育を実施しなかった施設から得た女性と比較して乳がん死亡率の差は認められなかった(RR = 1.07;95%CI、0.93-1.22)。 [15] 第三(最後)に、カナダ全国乳がんスクリーニング研究内ネステッドケースコントロール研究では、登録前の自己申告によるBSE実践頻度と乳がん死亡率とが比較された。自分の乳房を視覚的にチェックして、指球と示指、中指、薬指の3本の指で腫瘤の有無を調べた女性の方が、乳がん死亡率が低かった。 [16]

超音波検査

超音波検査の主な役割は、初回スクリーニング方法としての実施というよりもむしろ触知可能な腫瘤またはマンモグラフィーにより確認された腫瘤の診断的評価である。乳がんスクリーニングに関するヨーロッパグループ(European Group for Breast Cancer Screening)による文献と専門家の見解の見直しでは、「あらゆる年齢において、集団乳がんスクリーニングへの超音波検査の使用を支持する証拠はほとんどない」という結論に達している。 [17] マンモグラフィーと超音波検査が正常な場合、腫瘤を有する女性が最終的に乳がんであると明らかになるのは3%未満である。 [18] [19] [20] [21]

磁気共鳴画像法

乳房の磁気共鳴画像法(MRI)は、シリコンインプラントの完全性評価、手術後または放射線療法後の触知可能な腫瘤の査定、腋窩リンパ節転移のある女性におけるマンモグラフィーまたは超音波検査によって存在を示唆された潜伏乳がんの発見、既知の乳がんを有する患者に対する術前計画などの診断的評価のために女性に用いられることがある。この手技によって電離放射線に暴露することはない。BRCA 1/2突然変異キャリア、乳がんの強い家族歴、またはリー-フラウメニ症候群またはコーデン症候群などいくつかの遺伝的症候群に基づいて、乳がんリスクが高い女性における乳がんのスクリーニング検査としてMRIが奨励されている。 [22] [23] [24] 乳房のMRIはスクリーニングマンモグラフィーよりも感度は高いものの特異度は低く [25] [26] 、費用が高い。

若年の高リスク女性における乳房MRIとマンモグラフィーの直接の比較により、MRIの感度は71%~100%であったのに対し、マンモグラフィーの感度は20%~50%であると報告されている。コントラスト強調病巣は健常乳房では頻繁にみられるため、偽陽性の結果がよくみられる。 [27] [28] こうした研究により、MRIは特異度が37%~97%で、リコール率が3~5倍高く実質的にPPVが低い。このため、MRIスクリーニングを受ける女性は、外科的生検で陰性となることが多い。 [25]

MRIスクリーニングに関する研究はすべて観察研究であり、他のスクリーニング方法との比較で罹病率、生存率、または死亡率を評価できるものはないが [29] 、MRIスクリーニングは過剰診断(詳しい情報については、本要約のスクリーニングマンモグラフィーの有害性スクリーニングマンモグラフィーの有害性のセクションの過剰診断過剰診断のサブセクションを参照のこと)となる可能性が高い。

サーモグラフィー

赤外線画像技術を用いる乳房サーモグラフィーは、皮下に存在する腫瘍の指標として皮膚の温度変化を検知し、色分けしてその変化を表示する。サーモグラフィー装置はFDAにより510(k)の下、承認されているもので、この過程では臨床的有効性の証拠は要求されない。乳がん死亡率や乳がん検出能力にサーモグラフィーが与える影響について評価したランダム化試験は行われていない。複数の小規模コホート研究では、サーモグラフィーを乳がんのスクリーニングにおける補助診断法として使用することに対する追加の有益性は何も示唆されていない。 [30] [31]

組織採取(穿刺吸引法、乳頭吸引法、乳管洗浄法)

乳がんのスクリーニング方法として、悪性腫瘍が乳房組織にないかを分析するためのさまざまな方法が提唱されている。

任意の乳輪周囲の穿刺吸引法を乳がんリスクの高い女性480人に実施して、中央値にして45ヵ月間モニタリングした。 [32] 20人の女性が乳腺腫瘍を発症した(浸潤性乳がん13例、非浸潤性[in situ]乳管がん[DCIS]7例)。多重ロジスティック回帰分析およびCox比例ハザード解析を用いることにより、異型乳管過形成の診断はその後のDCISおよび浸潤性乳がんの発生と関係があることが明らかになった。

乳頭分泌液細胞診を2,701人の女性に実施し、平均12.7年間にわたってその後の乳がんの発生をモニタリングした。 [33] DCIS11例および浸潤性がん93例をはじめ、全乳がん発生率は4.4%であり、乳頭分泌液細胞診異常との関連が認められた。一方、乳腺新生物の割合は、乳頭分泌液を吸引できなかった352人ではわずか2.6%であったが、上皮過形成のみられる327人では5.5%、異型過形成のみられる58人では10.3%であった。

乳がんリスクの高い女性507人に対して、乳頭分泌液吸引に続いて乳管洗浄を実施した研究の報告がある。 [34] 417人から乳頭分泌液を得たが、わずか111(27%)だけがサンプルとして適切だった。計383例の乳管洗浄液検体が評価され、このうち299(78%)が診断を下すのに適切なものであった。92例(24%)の乳管洗浄検体に異常細胞が認められ、内訳は軽度の異型性88例(17%)、著明な異型性23例(6%)、悪性腫瘍1例(1%未満)であった。乳頭吸引液の場合、それぞれ23例(6%)、8例(3%)、1例(1%未満)であった。乳管洗浄に伴う不快感は、参加者によってマンモグラフィーに伴う不快感と同程度と判断された。乳管洗浄スクリーニングはマンモグラフィーと比較されておらず、効力または死亡率の低下を示す証拠がないため、スクリーニングツールまたは診断ツールとしての使用は依然として研究段階にある。


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特殊集団

スクリーニングによる利益がほとんどない個人

余命が限られた女性患者

スクリーニングの有益性と有害性のバランスをとることは、平均余命が5年以下の女性の場合、特に重要である。このような女性は、終末期の腎疾患や重度の認知症、末期がん、または日常生活の活動における機能的依存を伴う重度の共存症を有する場合がある。早期がんの検出および迅速な治療が、期待寿命が5年以内の女性の罹病率および死亡率を低下させる可能性は低いが、スクリーニングによる否定的な結果はすぐに発生することとなる。スクリーニングの異常結果は追加検査を受けることになり、これに付随して不安が生じる。特に、低リスクの悪性腫瘍の検出はおそらく治療を推奨される結果となり、生存率の改善はなく、生活の質を改善するよりむしろ損なう場合がある。これらの点が考慮されているにもかわらず、年齢または健康状態のために余命の短い女性の多くがしばしばスクリーニングマンモグラフィーを受けている。 [1] かなりの割合の進行がん患者が、有益性を提供する可能性があまりないがんスクリーニング検査を継続して受けている。例えば、進行がんの女性は対照群と比較して、少なくとも1回のスクリーニングマンモグラフィーを受けた割合が8.9%(95%信頼区間[CI]、8.6%-9.1%)であったのに対して、対照群では22%(95%CI、21.7%-22.5%)であった。 [2]

高齢女性

65歳以上の女性を対象としたスクリーニングマンモグラフィーでは、しばしば1,000人当たり85人の女性で追加の診断検査が行われ、9人にがんが診断される。この検査はしばしば終了までに何ヵ月も掛かり、不安を引き起こしうる。 [3] スクリーニングマンモグラフィーでは、高齢女性の約1%においてがんの診断がなされるが、これらのがんの多くは低リスクである。65~79歳のカリフォルニアのメディケア受給者を対象とした研究が、これを明らかに示した。限局性乳がんの検出の相対リスク(RR)はスクリーニングを受けた女性では3.3(95%CI、3.1-3.5)であった。スクリーニングを受けた女性では転移性がんの診断が少なく(RR = 0.57)、高齢女性におけるスクリーニングマンモグラフィーの有益性を示唆するが、同時に過剰診断のリスクも高い。 [4]

80歳代および90歳代の女性に対するスクリーニングはケースバイケースで実施すべきであり、スクリーニングの決定に際しては併存疾患および平均余命を考慮すべきである。

若年女性

40歳未満の平均リスクの女性におけるスクリーニングマンモグラフィーの実施については証拠がない。

男性

全乳がんの約1%が男性に発症する。ほとんどの症例は、触知可能の病変(通常は容易に発見できる)の評価を行う間に診断される。治療は手術、放射線照射、補助全身ホルモン療法、または化学療法で構成される。男性の乳がんはまれであるため、何らかのスクリーニングが有用であるという可能性はきわめて低い。

乳がんリスクが高いため、スクリーニングの利益が多いと考えられる個人

胸部放射線療法を受けたことのある女性

乳がんのスクリーニングは、胸部が治療的放射線に暴露された女性、特に若年で暴露された場合に勧められている。30歳以前に大線量(20Gy以上)の胸部放射線に暴露された女性を対象とした観察研究の1件の系統的レビューにより、乳がんに対する標準化発生比は、年齢の増加に応じたプラトーを伴わずに13.3~55.5であることが明らかにされた。 [5] スクリーニングマンモグラフィーと磁気共鳴画像法は、これらの女性において早期がんを同定することができるものの、その有益性とリスクは明確に確認されていない。

人種

年齢調整乳がん発生率は黒人女性より白人女性の方が高いものの、死亡率は黒人女性の方が高い。2001年から2007年に診断された乳がん症例の中で、限局性乳がんを有したのは白人女性の61%、黒人女性のわずか51%であった。限局性乳がんの5年相対生存率は、白人女性では99.3%であり、黒人女性では92.6%であった;所属病変では、白人女性で85.2%、黒人女性で72%であった;遠隔転移例では白人女性で24.7%および黒人女性で14.8%であった。 [6] 乳がん発生率および死亡率はいずれも、ヒスパニック系およびアジア系/太平洋諸島の女性では白人および黒人よりも低い。 [6] 黒人女性の生存率は白人女性よりも不良であるが、これは少なくとも一部には黒人女性がトリプルネガティブ表現型などの不良な組織学的特徴を有する頻度が高いためである。 [7]

これらの知見の説明がいくつか提唱されており、それらには、社会経済的状態の悪さ、教育水準の低さ、スクリーニングおよび治療サービスを受ける機会の少なさがある。集団ベースの研究は、他のグループに比べ、すべての人種のメディケイド受給者および保険未加入者は、病期が進行した乳がんの診断を受けており、また、診断からの生存期間も短いことを実証している。こうした違いは社会経済的状況に関連しており、スクリーニング活動への不参加を反映している。 [8] [9] 65歳を超える黒人女性がスクリーニングマンモグラフィーを受ける可能性は低い。しかし、定期的にマンモグラフィーを受ける人々の場合は、黒人女性も白人女性もほぼ同じ病期のがんが診断されていた。 [10]

ヒスパニック系母集団についても同じような研究が実施されている。カリフォルニア州のサンディエゴ郡における診断時の乳がんの病期は、特に50歳未満で、白人女性よりもヒスパニック系女性の方が進行していた。所得の低い白人は所得の高い白人よりも病期が進行して診断される可能性が高かった。ヒスパニック系女性間には収入による差は認められなかったが、このヒスパニック系グループすべての所得レベルは、白人の最低所得レベルと同じかそれを下回っていた。 [11] ニューメキシコでは、各グループの半数が乳がんとなる集団ベースのケースコントロール研究で、ヒスパニック系719人と白人836人の乳がん患者の妊娠、出産歴を調査した。ヒスパニック系女性の方が肥満指数が高く、出産回数が多く、妊娠も早かった。 [12] 最初の満期出産年齢、出産歴、授乳期間などの生殖に関する諸因子は、閉経後女性における乳がん発生率の民族差の原因となるのに対して、このような諸因子が閉経前女性における乳がん発生率の民族差に何らかの役割を果たすことを示す証拠はなかった。アルバカーキの健康維持機構におけるスクリーニングマンモグラフィーの研究からは、ヒスパニック系女性は一貫して白人女性よりもスクリーニング受診率が低いことが分かった(1989年には50.6% vs 65.5%、1996年には62.7% vs 71.6%)。 [13] 診断時の進行病期の予測因子は、ヒスパニック系(オッズ比、2.12)および若年者であることであった。


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  3. Welch HG, Fisher ES: Diagnostic testing following screening mammography in the elderly. J Natl Cancer Inst 90 (18): 1389-92, 1998.[PUBMED Abstract]

  4. Smith-Bindman R, Kerlikowske K, Gebretsadik T, et al.: Is screening mammography effective in elderly women? Am J Med 108 (2): 112-9, 2000.[PUBMED Abstract]

  5. Henderson TO, Amsterdam A, Bhatia S, et al.: Systematic review: surveillance for breast cancer in women treated with chest radiation for childhood, adolescent, or young adult cancer. Ann Intern Med 152 (7): 444-55; W144-54, 2010.[PUBMED Abstract]

  6. Ries LAG, Eisner MP, Kosary CL, et al., eds.: SEER Cancer Statistics Review, 1975-2002. Bethesda, Md: National Cancer Institute, 2005. Also available online. Last accessed January 10, 2013.[PUBMED Abstract]

  7. Bauer KR, Brown M, Cress RD, et al.: Descriptive analysis of estrogen receptor (ER)-negative, progesterone receptor (PR)-negative, and HER2-negative invasive breast cancer, the so-called triple-negative phenotype: a population-based study from the California cancer Registry. Cancer 109 (9): 1721-8, 2007.[PUBMED Abstract]

  8. Roetzheim RG, Pal N, Tennant C, et al.: Effects of health insurance and race on early detection of cancer. J Natl Cancer Inst 91 (16): 1409-15, 1999.[PUBMED Abstract]

  9. Bradley CJ, Given CW, Roberts C: Race, socioeconomic status, and breast cancer treatment and survival. J Natl Cancer Inst 94 (7): 490-6, 2002.[PUBMED Abstract]

  10. McCarthy EP, Burns RB, Coughlin SS, et al.: Mammography use helps to explain differences in breast cancer stage at diagnosis between older black and white women. Ann Intern Med 128 (9): 729-36, 1998.[PUBMED Abstract]

  11. Bentley JR, Delfino RJ, Taylor TH, et al.: Differences in breast cancer stage at diagnosis between non-Hispanic white and Hispanic populations, San Diego County 1988-1993. Breast Cancer Res Treat 50 (1): 1-9, 1998.[PUBMED Abstract]

  12. Gilliland FD, Hunt WC, Baumgartner KB, et al.: Reproductive risk factors for breast cancer in Hispanic and non-Hispanic white women: the New Mexico Women's Health Study. Am J Epidemiol 148 (7): 683-92, 1998.[PUBMED Abstract]

  13. Frost FJ, Tollestrup K, Trinkaus KM, et al.: Mammography screening and breast cancer tumor size in female members of a managed care organization. Cancer Epidemiol Biomarkers Prev 7 (7): 585-9, 1998.[PUBMED Abstract]

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ランダム化比較試験の付録

1963年、Health Insurance Plan、米国

[1] [2]


    登録時の年齢:

    40~64歳。

    ランダム化の方法:

    個人、ただし、割り付けられた群間には、閉経状態(P < 0.0001)および教育(P=0.05)の差で明らかなように、有意な不均衡が認められる。

    サンプルサイズ:

    スクリーニング群30,000~31,092人、対照群30,565~30,765人。

    報告の整合性:

    サンプルサイズの報告にばらつきがみられる。

    介入:

    年1回の2方向撮影マンモグラフィー(MMG)と乳房視触診(CBE)を3年間。

    対照:

    通常のケア。

    コンプライアンス:

    初回スクリーニングの不参加者(スクリーニング群の35%)については再度の召喚はなされなかった。

    混合:

    スクリーニングMMGは試験以外では実施されないようになっていたが、対照群女性におけるCBEの実施回数は不明である。

    死因の帰属:

    試験登録前に乳がんと診断され乳がん死した女性は、スクリーニングと対照の群間比較から除外された。しかしながら、除外の方法は2群間で異なっていた。スクリーニング群の女性は試験期間に成された決定に基づいて、初回スクリーニング時に除外された。これらの女性は、これ以降すべての検討対象から外された。試験デザインによって、対照群患者は定期的に通院しないことになっていたため、対照群の患者の試験前のがんの状態は特定できなかった。対照群の患者が死亡し、その死因が乳がんだと特定された場合、乳がんの診断日を特定するためレトロスペクティブな調査が行われた。これが試験期間の前である場合は、その患者は解析から除外された。この方法の違いには、2群間の乳がん死亡率の比較においてかなりのバイアスを含む可能性があり、このバイアスはスクリーニングに有利に働く傾向がある。

    解析:

    追跡調査。

    外部監査:

    なし。

    追跡期間:

    18年。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%信頼区間[CI]):

    10年0.71(0.55-0.93)、15年0.77(0.61-0.97)。

    コメント:

    機器および技術が時代遅れであるため、後に実施された試験に比べて、MMGの質が低かった。介入群はマンモグラフィーとCBEとを併用していたことを忘れてはならない。試験実施に関する主な懸念は、初回のランダム化の妥当性と乳がんの既往歴のある女性の除外基準が異なっていることである。

1976年 マルメー、スウェーデン

[3] [4]


    登録時の年齢:

    45~69歳。

    ランダム化の方法:

    個人ランダム化、第1段階のMMGスクリーニング試験(MMST I)は誕生年ごとのコホート内で。MMST IIは1933年から1945年生まれをひとつのコホートとして個人ランダム化、ただし、限られた医療財源によりやむを得ず変動有り。両群にみられる年齢解析では有意差は認められない。

    除外:

    スウェーデンのメタアナリシスでは、既存の乳がんの女性393人を介入群から除外し、対照群から412人を除外した。しかし、全体でみると、除外例は対照群よりも介入群の方が86人多かった。

    サンプルサイズ:

    スクリーニング群21,088人、対照群21,195人。

    報告の整合性:

    症例数にばらつきはみられない。

    介入:

    18~24ヵ月ごとに1回2方向撮影マンモグラフィー(MMG)×5。

    対照:

    通常のケア、試験終了時にマンモグラフィー。

    コンプライアンス:

    マルメーから移住した被験者(2%/年)は追跡されなかった。被験女性の参加率は、1巡目74%、2巡目以降70%であった。

    混合:

    1回以上マンモグラフィー(MMG)を受けたのは対照群の全被験者中24%であり、45~49歳の対照群女性では35%であった。

    死因の帰属:

    初期の報告では剖検率は76%であるが、のちには低くなる。死因の評価は、乳がんの診断を受けた被験者をマスクした。スウェーデン死因登録に結びつけた。

    解析:

    初期評価。追跡解析は、スウェーデンのメタアナリシスの一部として実施。 [5]

    外部監査:

    なし。

    追跡期間:

    12年。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%CI):

    0.81(0.62-1.07)。

    コメント:

    評価解析には、対照群でマンモグラフィーの実施が遅れたため、補正係数が必要であった。2件のマルメー試験 MMST IおよびMMST IIは、大部分の解析で一つにまとめられている。

1977年 エステルイェトランド(County E of Two-County Trial)、スウェーデン

[6] [7] [8]


    登録時の年齢:

    40~74歳。

    ランダム化の方法:

    居住地(都市部か田園部)、社会経済的因子および大きさによる層別化を用いた、地理的クラスターランダム化。ベースラインの乳がん発生率および死亡率は、ランダム化により割り付けられた地理的クラスター間で同等であった。介入群の女性は対照群の女性よりも年齢が高かった(P < 0.0001)が、この年齢差は、試験結果に大きな影響は及ぼさなかったはずである。

    除外:

    既存の乳がんの女性を両群から除外したが、文献によって報告数が異なっている。スウェーデンのメタアナリシスは、割り付けられた群とは無関係に、すでに乳がんの診断を受けていた女性をすべて除外した。

    サンプルサイズ:

    スクリーニング群38,405~39,034人、対照群37,145~37,936人と、報告によりばらつきがある。

    報告の整合性:

    ばらつきがある。

    介入:

    50歳未満の女性については、2年ごとに1方向撮影マンモグラフィー(MMG)×3、50歳以上の女性については、33ヵ月ごとに1方向撮影マンモグラフィー×3。

    対照:

    通常のケア、試験終了時にマンモグラフィー。

    コンプライアンス:

    89%がスクリーニングを受けた。

    混合:

    Two-County試験において13%の女性が、主に1983年から1984年にルーチンケアとしてマンモグラフィーを受けた。

    死因の帰属:

    地元の医師チームにより判断。スウェーデン死因登録から得たデータを用いてスウェーデンのメタアナリシスで試験結果を算出し直すと、既報よりもスクリーニングの有益性が小さかった。

    解析:

    当初は、対照群のマンモグラフィー実施時期の遅れを補正して、評価。追跡解析は、スウェーデンのメタアナリシスの一部として実施。 [5]

    外部監査:

    なし。しかしながら、乳がん例および乳がん死は、研究者を含むスウェーデンの委員会に評価された。 [9]

    追跡期間:

    12年。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%CI):

    0.82(0.64-1.05)エステルイェトランド(スウェーデン)。

    コメント:

    ランダム化の方法と、評価解析について懸念が提起され、対照群のマンモグラフィー実施時期の遅延に対する補正が必要とされた。スウェーデンメタアナリシスは、この問題を適切に解消した。

1977年 コッパルベリ(County W of Two-County Trial)、スウェーデン

[6] [7] [8]


    登録時の年齢:

    40~74歳。

    ランダム化の方法:

    居住地(都市部か田園部)、社会経済的因子および大きさによる層別化を用いた、地理的クラスターランダム化。ランダム化のプロセスは述べられていない。介入群の女性は対照群の女性よりも年齢が高かった(P < 0.0001)が、この年齢差は、試験結果に大きな影響は及ぼさなかったはずである。

    除外:

    既存の乳がんの女性を両群から除外したが、文献によって報告数が異なっている。

    サンプルサイズ:

    介入群38,562~39,051人、対照群18,478~18,846人と、報告によりばらつきがある。

    報告の整合性:

    ばらつきがある。

    介入:

    50歳未満については、2年ごとに1方向撮影マンモグラフィー(MMG)×3、50歳以上については、33ヵ月ごとに1方向撮影マンモグラフィー×3。

    対照:

    通常のケア、試験終了時にマンモグラフィー。

    コンプライアンス:

    89%が参加。

    混合:

    Two-County試験において13%の女性が、主に1983年から1984年にルーチンケアとしてマンモグラフィーを受けた。

    死因の帰属:

    地元の医師チームにより判断(エステルイェトランド参照)。

    解析:

    評価。

    外部監査:

    なし。しかしながら、乳がん例および乳がん死は、研究者を含むスウェーデンの委員会に評価された。 [9]

    追跡期間:

    12年。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%CI):

    0.68(0.52-0.89)。

1976年 エジンバラ、英国

[10]


    登録時の年齢:

    45~64歳。

    ランダム化の方法:

    医師ごとのクラスターランダム化、ただし、研究開始後に、多くのランダム化割り付け法が変更された。試験への各患者の適性に関して医師の判断に基づいた被験者の募集方法が、各試験内で一貫していなかった。介入群と対照群との間には大きな社会経済的地位の差があったが、試験終了後まで認識されていなかった。

    除外:

    既存の乳がんの女性被験者の除外者数は、介入群(338)の方が、対照群(177)よりも多かった。

    サンプルサイズ:

    スクリーニング群23,226人、対照群21,904人。

    報告の整合性:

    良好。

    介入:

    初回には2方向撮影マンモグラフィー(MMG)+CBE、以降は年1回のCBEと、3年目、5年目、7年目に1方向撮影マンモグラフィー。

    対照:

    通常のケア。

    コンプライアンス:

    61%がスクリーニングを受けた。

    混合:

    なし。

    死因の帰属:

    がん登録データによる。

    解析:

    追跡調査。

    外部監査:

    なし。

    追跡期間:

    10年。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%CI):

    0.84(0.63-1.12)。

    コメント:

    ランダム化の過程には不備があった。全原因による死亡率が、介入群よりも対照群の方で高いのは、おそらく介入群と対照群との間の社会経済的格差のためであろう。この全原因による死亡率における差は、対照群の乳がん死亡率の4倍に当たり、このため対照群の乳がん死亡率はスクリーニングを受けた女性よりも高いことを説明しうる。最終解析には補正因子を用いたが、解析を十分に調整できたとはいえない。

この研究デザインおよび運営方法によって、これらの試験結果の評価が、また結果を他の試験結果と合わせることが難解になる。

1980年 NBSS-1、カナダ

[11]


    登録時の年齢:

    40~49歳。

    ランダム化の方法:

    個人志願者をランダム化、割り付けリストに受診順に記入された名前による。ランダム化の手順に対して批判があるが、完全に独立した審査から、破壊因子(subversion)の証拠がないことおよび試験結果に影響を及ぼすほど大規模な破壊因子はありそうもないと判明した。 [12]

    除外:

    ほとんどなく、両群とも均衡がとれていた。

    サンプルサイズ:

    スクリーニング群25,214人(CBE登録後に100%スクリーニングを受診)、対照群25,216人。

    報告の整合性:

    良好。

    介入:

    年1回の2方向撮影マンモグラフィー(MMG)とCBEを4~5年間。

    対照:

    通常のケア。

    コンプライアンス:

    当初100%、5回目のスクリーニングまでに85.5%に低下。

    混合:

    通常ケア群26.4%。

    死因の帰属:

    死亡診断書と、盲検化された検討委員会による疑いのある症例のレビュー。Statistics CanadaのCanadian Mortality Data Baseとも連携した。

    解析:

    追跡調査。

    外部監査:

    あり。独立したもので、数名の審査官がデータを解析。

    追跡期間:

    13年。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%CI):

    0.97 (0.74–1.27).

    コメント:

    これは、40~49歳の女性を研究するために特にデザインされた唯一の試験である。研究群および対照群とも登録時に診断されたがんが含まれた。試験完了前に、マンモグラフィーの技術的妥当性、放射線科医の訓練、および機器の標準化について懸念され、そのことが独立した外部の審査を促した。この審査により明らかにされた第一の欠陥は、1980年から1985年にかけて中外斜位方向のかわりに中外方向の撮影を行っていたことであり、中外斜位方向の撮影は1985年以降に用いられた。 [13] その後の解析から、この試験でマンモグラフィーにより発見されたがんのサイズおよび病期は、他の諸試験のものと同じであることが分かった。 [14] この試験およびNBSS-2は、腋窩リンパ節陽性女性に乳がんの局所療法後、補助ホルモンおよび化学療法を一貫して採用している点で、他のランダム化比較試験と異なっている。

1980年 NBSS-2、カナダ

[15]


    登録時の年齢:

    50~59歳。

    ランダム化の方法:

    個人志願者(NBSS-1参照)。

    除外:

    ほとんどなく、両群とも均衡がとれていた。

    サンプルサイズ:

    スクリーニング群19,711人(CBE登録後に100%スクリーニングを受診)、対照群19,694人。

    介入:

    年1回の2方向撮影マンモグラフィー(MMG)とCBE。

    対照:

    年1回のCBE。

    コンプライアンス:

    マンモグラフィーとCBEの実施群では、当初100%、5回目のスクリーニングまでに86.7%に低下。CBEのみ実施群では、当初100%、5回目のスクリーニングまでに85.4%に低下。

    混合:

    CBEのみ実施群の16.9%。

    死因の帰属:

    死亡診断書と、盲検化された検討委員会による疑いのある症例のレビュー。Statistics CanadaのCanadian Mortality Data Baseとも連携した。

    解析:

    追跡調査。

    外部監査:

    あり。独立したもので、数名の審査官がデータを解析。

    追跡期間:

    11~16年(平均13年)。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%CI):

    1.02(0.78-1.33)。

    コメント:

    この試験は、あるスクリーニング法と別のスクリーニング法を比較し、スクリーニング非受診対照群を設けていないという点で独特である。この試験に関する批評およびコメントについては、NBSS-1を参照のこと。

1981年 ストックホルム、スウェーデン

[16]


    登録時の年齢:

    40~64歳。

    ランダム化の方法:

    誕生日によるクラスターランダム化。2件のサブトライアルがあり、第1のサブトライアルのランダム化では均衡が保たれていたが、第2のサブトライアルでは著しい不均衡がみられ、対照群よりもスクリーニング群の被験者数が508人多かった。

    除外:

    報告に一貫性がない。

    サンプルサイズ:

    公表された報告に差が有り、介入群では40,318人から38,525人まで減少し、対照群では19,943人から20,978人まで増大する。

    報告の整合性:

    ばらつきがある。

    介入:

    28ヵ月ごとに1方向撮影マンモグラフィー×2。

    対照:

    5年目にマンモグラフィー。

    コンプライアンス:

    82%がスクリーニングを受けた。

    混合:

    試験に参加した女性の25%が、登録前の3年の間にマンモグラフィーを受けていた。

    死因の帰属:

    スウェーデン死亡登録(Swedish Cause of Death Registry)と連携。

    解析:

    評価解析、対照群では試験終了時のマンモグラフィーの実施が1年遅れた。追跡解析は、スウェーデンのメタアナリシスの一部として実施。 [5]

    外部監査:

    なし。

    追跡期間:

    8年。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%CI):

    0.80(0.53-1.22)。

    コメント:

    ランダム化、特に2番目のサブトライアルにおいて、除外および対照群のマンモグラフィー実施の遅れについて懸念がある。スウェーデンのメタアナリシスにこのデータを組み込むことは、こうした疑問の多くを解消することになる。

1982年 Gothenberg、スウェーデン


    登録時の年齢:

    39~59歳。

    ランダム化の方法:

    複雑;高齢群(年齢50~59歳)では誕生年内で行う誕生日によるクラスターランダム化割り付け、若年群(年齢39~49歳)では個人ごと;対照群に対する研究群の比は、MMGの利用可能性によって年ごとに異なる(ランダム化は1982年から1984年に実施)。

    除外:

    過去の乳がんの診断のために両群から同じ割合の女性を除外した(各1.2%)。

    サンプルサイズ:

    最近の発表:21,650人招待、対照群29,961人。

    報告の整合性:

    ばらつきがある。

    介入:

    最初に2方向撮影マンモグラフィー(MMG)、その後、18ヵ月ごとに1方向撮影マンモグラフィー×4。最初の3巡は単独での読影、その後二重読影。

    対照:

    対照群は、研究群の最終スクリーニングからおよそ3~8ヵ月後に1回スクリーニング検査を受けた。

    死因の帰属:

    スウェーデン死亡登録(Swedish Cause of Death Registry)と連携。また、独立エンドポイント委員会を使用。

    解析:

    評価と追跡の両方法。 [5]

    外部監査:

    なし。

    追跡期間:

    12~14年。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%CI):

    年齢39~59歳:0.79(0.58-1.08)[評価];0.77(0.60-1.00)[追跡]。

    コメント:

    年齢50~54歳の女性では減少が無かったが、他の5歳ごとの年齢グループでは同様の減少がみられた。

    結論:

    対照群におけるマンモグラフィーの実施の遅れおよび招待群と対照群との女性の数の不平等性(複雑なランダム化の手順)が解釈を複雑化する。

AGE Trial

[17]


    登録時の年齢:

    39~41歳。

    ランダム化:

    イングランド、ウェールズ、およびスコットランドの地理的に限定された地域の一般医のリストからの個人。

    除外:

    所在不明であるか、死亡しているか特定できないために各群で少数が除外された(招待群でn = 30および非招待群でn = 51)。

    サンプルサイズ:

    160,921人(招待:53,884人;非招待:106,956人)。

    報告の整合性:

    適用不可。

    介入:

    48歳以下の招待群はMMGによる年1回のスクリーニングを提供された(初回は2方向撮影、次にその後は中外斜位方向);68%が初回スクリーニングでスクリーニングを受け、69%~70%が再び招待された(81%が少なくとも1回のスクリーニングに参加した)。

    対照:

    非招待群は通常の医療を受け、自身の研究への参加に気付いておらず、ランダム化前にスクリーニングを受けた者はほとんどなかった。

    死因の帰属:

    National Health Service(NHS)の中央登録簿から受けた死亡証明書コード。

    解析:

    追跡手法はintention-to-treat解析であった(ただし50歳の女性は全員がNHSによるスクリーニングを提供された)。

    外部監査:

    なし。

    追跡期間:

    10.7年。

    乳がん死の相対リスク、スクリーニング群 vs 対照群(95%CI):

    0.83(0.66-1.04)。

    結論:

    統計的に有意な結果は得られなかったが、他の研究と一致している。

参考文献
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  11. Miller AB, To T, Baines CJ, et al.: The Canadian National Breast Screening Study-1: breast cancer mortality after 11 to 16 years of follow-up. A randomized screening trial of mammography in women age 40 to 49 years. Ann Intern Med 137 (5 Part 1): 305-12, 2002.[PUBMED Abstract]

  12. Bailar JC 3rd, MacMahon B: Randomization in the Canadian National Breast Screening Study: a review for evidence of subversion. CMAJ 156 (2): 193-9, 1997.[PUBMED Abstract]

  13. Baines CJ, Miller AB, Kopans DB, et al.: Canadian National Breast Screening Study: assessment of technical quality by external review. AJR Am J Roentgenol 155 (4): 743-7; discussion 748-9, 1990.[PUBMED Abstract]

  14. Fletcher SW, Black W, Harris R, et al.: Report of the International Workshop on Screening for Breast Cancer. J Natl Cancer Inst 85 (20): 1644-56, 1993.[PUBMED Abstract]

  15. Miller AB, Baines CJ, To T, et al.: Canadian National Breast Screening Study: 2. Breast cancer detection and death rates among women aged 50 to 59 years. CMAJ 147 (10): 1477-88, 1992.[PUBMED Abstract]

  16. Frisell J, Eklund G, Hellström L, et al.: Randomized study of mammography screening--preliminary report on mortality in the Stockholm trial. Breast Cancer Res Treat 18 (1): 49-56, 1991.[PUBMED Abstract]

  17. Moss SM, Cuckle H, Evans A, et al.: Effect of mammographic screening from age 40 years on breast cancer mortality at 10 years' follow-up: a randomised controlled trial. Lancet 368 (9552): 2053-60, 2006.[PUBMED Abstract]

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本要約の変更点(03/07/2013)

PDQがん情報要約は定期的に見直され、新情報が利用可能になり次第更新される。本セクションでは、上記の日付における本要約最新変更点を記述する。

本要約には編集上の変更がなされた。

本要約はPDQ Screening and Prevention Editorial Boardが作成と内容の更新を行っており、編集に関してはNCIから独立している。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたはNIHの方針声明を示すものではない。PDQ要約の更新におけるPDQ編集委員会の役割および要約の方針に関する詳しい情報については、本PDQ要約について本PDQ要約についておよびPDQ NCI's Comprehensive Cancer Databaseを参照のこと。

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本要約についての質問とコメント

本要約に関する質問またはコメントは、ウェブサイトのお問い合わせフォームからCancer.govまで送信のこと。英語で書かれたeメールにのみ答えられる。

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本PDQ要約について

本要約の目的

医療専門家向けの本PDQがん情報要約では、乳がんのスクリーニングについて包括的な、専門家の査読を経た、そして証拠に基づいた情報を提供する。本要約は、がん患者を治療する臨床家に情報を与え支援するための情報資源として作成されている。これは医療における意思決定のための公式なガイドラインまたは推奨事項を提供しているわけではない。

査読者および更新情報

本要約は編集作業において米国国立がん研究所(NCI)とは独立したPDQ Screening and Prevention Editorial Boardにより定期的に見直され、随時更新される。本要約は独自の文献レビューを反映しており、NCIまたは米国国立衛生研究所(NIH)の方針声明を示すものではない。

委員会のメンバーは毎月、最近発表された記事を見直し、記事に対して以下を行うべきか決定する:


  • 会議での議論、

  • 本文の引用、または

  • 既に引用されている既存の記事との入れ替え、または既存の記事の更新。

要約への変更は、発表された記事の証拠の強さを委員会のメンバーが評価し、記事を本要約にどのように組み入れるべきかを決定するコンセンサス過程を経て行われる。

本要約の内容に関するコメントまたは質問は、ウェブサイトのContact FormからCancer.gov まで送信のこと。要約に関する質問またはコメントについて委員会のメンバー個人に連絡することを禁じる。委員会のメンバーは個別の問い合わせには対応しない。

証拠レベル

本要約で引用される文献の中には証拠レベルの指定が記載されているものがある。これらの指定は、特定の介入やアプローチの使用を支持する証拠の強さを読者が査定する際、助けとなるよう意図されている。The PDQ Screening and Prevention Editorial Boardは、証拠レベルの指定を展開する際に公式順位分類を使用している。

本要約の使用許可

PDQは登録商標である。PDQ文書の内容は本文として自由に使用できるが、完全な形で記し定期的に更新しなければ、NCI PDQがん情報要約として特定することはできない。しかし、著者は“NCI's PDQ cancer information summary about breast cancer prevention states the risks succinctly: 【本要約からの抜粋を含める】.”のような一文を記述してもよい。

本PDQ要約の好ましい引用は以下の通りである:

National Cancer Institute: PDQ® Breast Cancer Screening.Bethesda, MD: National Cancer Institute.Date last modified <MM/DD/YYYY>.Available at: http://www.cancer.gov/cancertopics/pdq/screening/breast/healthprofessional.Accessed <MM/DD/YYYY>.

本要約内の画像は、PDQ要約内での使用に限って著者、イラストレーター、および/または出版社の許可を得て使用されている。PDQ情報以外での画像の使用許可は、所有者から得る必要があり、米国国立がん研究所(National Cancer Institute)が付与できるものではない。本要約内のイラストの使用に関する情報は、多くの他のがん関連画像とともにVisuals Online(2,000以上の科学画像を収蔵)で入手できる。

免責条項

これらの要約内の情報は、保険払い戻しの決定基準として使用されるべきものではない。保険の適用範囲に関する詳しい情報については、Cancer.govのCoping with Cancer: Financial, Insurance, and Legal Informationページで入手できる。

お問い合わせ

Cancer.govウェブサイトについての問い合わせまたはヘルプの利用に関する詳しい情報は、Contact Us for Helpページに掲載されている。質問はウェブサイトのContact FormからCancer.govに送信することもできる。

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