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メルケル細胞がん: 治療

メルケル細胞がんについての一般的な情報

メルケル細胞がんは、皮膚組織の中に悪性(がん)細胞ができる非常にまれな疾患です。

メルケル細胞は、皮膚の最も外側の層に存在する、ホルモンを生産する細胞です。この細胞は、触覚を伝える神経の先端に非常に近接して存在しています。メルケル細胞がんは、神経内分泌がんとも呼ばれ、メルケル細胞の増殖が止まらなくなることによって発生する非常にまれな種類の皮膚がんです。メルケル細胞がんはほとんどの場合、頭部や頸部、腕、脚などの日頃から日光に曝されている部位から発生してきます。

メルケル細胞がんは増殖のペースが速く、早のうちから転移を起こす傾向があります。最初はまず付近のリンパ節に転移し、次いで肝臓や骨、、脳などに転移していきます。

メルケル細胞がんの発生リスクを高める要因に、日光への暴露と免疫力の低下があります。

危険因子には以下のようなものがあります:


メルケル細胞がんは、皮膚の露光部にできる、痛みを伴わない単一のしこりとして発生してくるのが通常です。

メルケル細胞がんでは皮膚にこのような変化が現れることがあります。ただし別の病態が原因で同様の症状が生じてくる場合もあります。皮膚に何らかの変化がみられる場合は医師の診察を受けてください。

メルケル細胞がんは通常、以下のような単一のしこりとして皮膚の露光部に発生してきます:


メルケル細胞がんの発見と診断には、皮膚を調べる検査法が用いられます。

以下のような検査法や手技が用いられます:


特定の因子によって予後(回復の見込み)や治療法の選択肢が変わってきます。

予後回復の見込み)や治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:


予後については皮膚内での腫瘍の位置(深さ)にも左右されます。


メルケル細胞がんの病期

メルケル細胞がんの診断がついた後には、がん細胞が体の他の部位に転移していないかを明らかにするために、さらに検査が行われます。

他の部位へのがんの転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この病期分類の過程で集められた情報を基に病期が判定されます。治療計画を立てる上では病期を把握しておくことが重要になります。病期分類の過程では以下のような検査法や手技が用いられます:


メルケル細胞がんでは、以下の病期分類が用いられます:
IA期

IA期では、がん直径が2cm未満で、リンパ節や体の他の部位への転移は認められません。

IB期

IB期では、がん直径が2cm以上で、リンパ節や体の他の部位への転移は認められません。

II期

II期では、がんの大きさには関係なく、付近のリンパ節への転移が認められますが、体の他の部位への転移は認められません。

III期

III期では、がんの大きさには関係なく、付近のリンパ節を越えて体の他の部位に転移しています。


再発メルケル細胞がん

再発メルケル細胞がんとは、治療後に再び悪化(再発)したがんのことをいいます。再発は、皮膚に起こることもあれば、リンパ節や体の別の部位に起こることもあります。メルケル細胞がんの患者さんでは再発がよくみられます。


治療選択肢の概要

メルケル細胞がんの患者さんには様々な治療法が存在します。

メルケル細胞がんの患者さんは様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験で検証中のものもあります。治療を開始する前に、まず臨床試験への参加を検討してみるのもよいでしょう。治療法の臨床試験とは、現在用いられている治療法の改善や、がんの新しい治療法に関する情報収集を目的とした調査研究のことです。新しい治療法が標準治療よりも優れているということが複数の臨床試験から示されると、その新しい治療法が標準治療となります。

臨床試験は米国各地で行われています。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。がん治療の選択では、患者さんとご家族に医療チームが加わって最適な治療法を決定していくのが理想的な形となります。

標準治療として以下の3種類が用いられています:
手術

メルケル細胞がんの治療には、以下のような手術法が用いられます:


たとえ医師が手術の際に確認できる全てのがんを切除したとしても、患者さんによっては、残っているがん細胞を全て死滅させるために、術後に化学療法放射線療法を実施する場合があります。このように治癒の可能性を高めるために手術の後に行われる治療は、術後補助療法と呼ばれます。

放射線療法

放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用してがん細胞を死滅させる、がんの治療法です。放射線療法には2種類のものがあります。外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんに放射線を照射する方法です。内照射療法は、針やシード、ワイヤー、カテーテルなどの器具の中に放射性物質を密封し、がんの内部かその付近に直接留置する方法です。放射線療法の実施方法は、治療中のがんの種類と病期によって異なってきます。

化学療法

化学療法は、を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによりがんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脊柱内や臓器内、もしくは腔などの体腔内に薬を直接注入する化学療法では、薬はその領域のがん細胞に集中的に作用します(局所化学療法)。化学療法の実施方法は、治療中のがんの種類と病期によって異なってきます。

この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。

現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。


病期ごとの治療選択肢


I期のメルケル細胞がん

I期のメルケル細胞がんの治療法には、以下のようなものがあります:




II期のメルケル細胞がん

II期のメルケル細胞がんの治療法には、以下のようなものがあります:



III期のメルケル細胞がん

III期のメルケル細胞がんの治療法は化学療法となるのが通常です。


再発メルケル細胞がんの治療選択肢

再発メルケル細胞がんの治療法には以下のようなものがあります:



2007-06-27