原文更新日 : 2006-10-04
翻訳更新日 : 2007-06-27
口腔は以下のような部分から構成されています:
口唇がんと口腔がんの大部分は、扁平上皮細胞(唇と口腔の表面を覆っている薄く扁平な形をした細胞)から発生したものです。このようながんは扁平上皮がんと呼ばれます。がん細胞は、腫瘍の成長につれてより深部の組織へと拡がっていくことがあります。扁平上皮がんは、白板症(摩擦によっても除去できない白色で斑状の細胞塊)の部分から発生してくるのが通常です。
口唇がんと口腔がんの発生リスクを高める要因に、喫煙と飲酒があります。口唇がんと口腔がんの危険因子には以下のようなものがあります:
口唇がんや口腔がんでは、こうした症状が引き起こされることがあります。ただし他の病態が原因で同様の症状が生じてくる場合もあります。以下のような症状がある場合は医師の診察を受けてください:
口唇がんや口腔がんでは、まったく症状が現れてこない場合もありますが、通常の歯科検診の際に発見されることも時折みられます。
口唇がんや口腔がんの発見、診断および病期分類には、口腔と咽頭を調べる検査法が用いられます。以下のような検査法や手技が用いられます:
予後(回復の見込み)を左右する因子には以下のものがあります:
喫煙習慣のある患者さんの場合は、放射線療法の開始までに喫煙をやめることができれば、回復の可能性が高くなります。
治療の選択を左右する因子には以下のものがあります:
口唇がんや口腔がんの患者さんでは、頭部や頸部に二次がんが発生するリスクが高くなります。そのため経過観察のための入念な診察を頻繁に行うことが重要になります。この頭頸部の二次がんの発生リスクを低減することを目的としてレチノイドという薬を使用する予防法が、現在臨床試験で研究されています。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。
がんの口唇および口腔内での拡がりや他の部位への転移の有無を調べていくプロセスは、病期分類と呼ばれます。この病期分類の過程で集められた情報を基に病期が判定されます。治療計画を立てる上では病期を把握しておくことが重要になります。口唇がんと口腔がんでは、診断の際に実施された検査の結果が病期分類の際にも用いられます。(一般的な情報のセクションをご覧ください。)
口唇がんと口腔がんでは、以下の病期分類が用いられます:0期では、口唇および口腔の表面を覆っている細胞の層のみにがんが認められます。0期のがんは上皮内がんとも呼ばれます。
I期I期では、腫瘍の大きさが2cm以下で、リンパ節へのがんの転移はありません。
II期II期では、腫瘍の大きさが2cmを超えますが4cm以下で、リンパ節へのがんの転移はありません。
III期IV期は、以下のようにIVA期、IVB期、IVC期に分けられます:
口唇がんや口腔がんの患者さんは、様々な治療を受けることができます。その中には標準治療(現在使用されている治療法)もあれば、臨床試験で検証中のものもあります。治療を開始する前に、まず臨床試験への参加を検討してみるのもよいでしょう。治療法の臨床試験とは、現在用いられている治療法の改善や、がんの新しい治療法に関する情報収集を目的とした調査研究のことです。新しい治療法が標準治療よりも優れているということが複数の臨床試験から示されると、その新しい治療法が標準治療となります。
臨床試験は米国各地で行われています。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。がん治療の選択では、患者さんとご家族に医療チームが加わって最適な治療法を決定していくのが理想的な形となります。
口唇がんや口腔がんの治療では、頭頸部がんの治療に熟練した複数の医師で構成されるチームによって、患者さんごとの治療計画が作成される必要があります。この疾患の治療は腫瘍内科医(がんの治療を専門とする医師)が統括することになります。口唇や口腔が呼吸、飲食、発声といった動作に必要な器官であることから、がんの副作用や治療の副作用に患者さんが適応していくための特別な支援が必要となってきます。腫瘍内科医は、頭頸部がんの治療について特別の訓練を受けた他の医療専門家に協力を求めることがあります。具体的には以下のような専門家が挙げられます:
口唇がんと口腔がんでは、全ての病期で手術(外科的な手法でがんを取り除く治療法)が一般的な治療法となっています。手術法には以下のようなものがあります:
たとえ医師が手術の際に確認できる全てのがんを切除したとしても、患者さんによっては、残っているがん細胞を全て死滅させるために、術後に化学療法や放射線療法を実施する場合があります。このように治癒の可能性を高めるために手術の後に行われる治療は、術後補助療法と呼ばれます。
放射線療法放射線療法は、高エネルギーX線などの放射線を利用してがん細胞を死滅させる、がんの治療法です。放射線療法には2種類のものがあります。外照射療法は、体外に設置された装置を用いてがんに放射線を照射する方法です。内照射療法は、針やシード、ワイヤー、カテーテルなどの器具の中に放射性物質を封入し、がんの内部または近くに直接留置する方法です。放射線療法の実施方法は、治療中のがんの種類と病期によって異なってきます。
喫煙習慣のある患者さんでは、治療開始前までに喫煙をやめることができれば放射線療法の効果が大きくなります。また、放射線療法の開始までに歯科検査を受けて、既にある歯科的問題を治療しておくことが重要になります。
この他にも新しい治療法が臨床試験で検証されています。具体的には以下のようなものがあります:化学療法は、薬を用いてがん細胞を殺傷したりその細胞分裂を妨害したりすることによりがんの増殖を阻止する治療法です。化学療法が経口投与や静脈内または筋肉内への注射によって行われる場合、投与された薬は血流に入って全身のがん細胞に到達します(全身化学療法)。脊柱内や臓器内、もしくは腹腔などの体腔内に薬を直接注入する化学療法では、薬はその領域のがん細胞に集中的に作用します(局所化学療法)。化学療法の実施方法は、治療中のがんの種類と病期によって異なってきます。
多分割放射線療法多分割放射線療法とは放射線療法の一種で、1日の放射線の合計照射量を2分割またはそれ以上に分割にし、これを一度に照射するのではなく一定の間隔(通常数時間)を空けて照射するというものです。これは超分割照射療法とも呼ばれます。
温熱療法温熱療法とは、体の組織を正常温度を超える温度まで加熱することによって、がん細胞を殺傷したり、あるいは放射線や特定の抗がん剤に対するがん細胞の反応性を高めたりする治療法です。
本稿では、臨床試験で研究中の個々の治療法が記載されていますが、現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。
I期の口唇がんと口腔がんの治療法は、口唇および口腔内でのがんの位置によって異なってきます。
口唇
がんが口唇にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
舌の前部
がんが舌の前部にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
頬粘膜
がんが頬粘膜(頬の裏側を覆っている組織層)内にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
口腔底
がんが口腔底(口腔の底の部分)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
下顎の歯肉
がんが下顎の歯肉内にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
臼後三角
がんが臼後三角(親知らずの後方にある小さな領域)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
上顎の歯肉または硬口蓋
がんが上顎の歯肉内か硬口蓋(口腔の天井の部分)にある場合の治療法は、放射線療法を伴うまたは伴わない手術(広範囲局所切除術)となるのが通常です。
II期の口唇がんと口腔がんの治療法は、口唇および口腔内でのがんの位置によって異なってきます。
口唇
がんが口唇にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
舌の前部
がんが舌の前部にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
頬粘膜
がんが頬粘膜(頬の裏側を覆っている組織層)内にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
口腔底
がんが口腔底(口腔の底の部分)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
下顎の歯肉
がんが下顎の歯肉内にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
臼後三角
がんが臼後三角(親知らずの後方にある小さな領域)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
上顎の歯肉または硬口蓋
がんが上顎の歯肉内か硬口蓋(口腔の天井の部分)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
III期の口唇がんと口腔がんの治療法は、口唇および口腔内でのがんの位置によって異なってきます。
口唇
がんが口唇にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
舌の前部
がんが舌の前部にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
頬粘膜
がんが頬粘膜(頬の裏側を覆っている組織層)内にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
口腔底
がんが口腔底(口腔の底の部分)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
下顎の歯肉
がんが下顎の歯肉内にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
臼後三角
がんが臼後三角(親知らずの後方にある小さな領域)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
上顎の歯肉
がんが上顎の歯肉内にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
硬口蓋
がんが硬口蓋(口腔の天井の部分)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
リンパ節
リンパ節へ転移したがんに対する治療法には、以下のようなものがあります:
本稿では、臨床試験で研究中の個々の治療法が記載されていますが、現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。
IV期の口唇がんと口腔がんの治療法は、口唇および口腔内でのがんの位置によって異なってきます。
口唇
がんが口唇にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
舌の前部
がんが舌の前部にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
頬粘膜
がんが頬粘膜(頬の裏側を覆っている組織層)内にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
口腔底
がんが口腔底(口腔の底の部分)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
下顎の歯肉
がんが下顎の歯肉内にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
臼後三角
がんが臼後三角(親知らずの後方にある小さな領域)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
上顎の歯肉または硬口蓋
がんが上顎の歯肉内か硬口蓋(口腔の天井の部分)にある場合の治療法には、以下のようなものがあります:
リンパ節
リンパ節へ転移したがんに対する治療法には、以下のようなものがあります:
本稿では、臨床試験で研究中の個々の治療法が記載されていますが、現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。
再発口唇がんと再発口腔がんの治療法には、以下のようなものがあります:
本稿では、臨床試験で研究中の個々の治療法が記載されていますが、現在研究中の新しい治療法の全てが紹介されているわけではありません。現在進行中の臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。