原文更新日 : 2005-10-21
翻訳更新日 : 2007-06-27
直腸は身体の消化器系の一部です。消化器系とは食物から得られた栄養素(ビタミン、ミネラル、炭水化物、脂質、タンパク質および水分)の消化吸収と、老廃物を体外に排出する役割を担っています。消化器系は食道、胃、および小腸と大腸からなります。大腸の最初の6フィート(1.8m)を占めるのが結腸です。最後の15.2cm(6インチ)が直腸と肛門管です。肛門管の終点は肛門(大腸の体外への開口部)です。
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消化器系の解剖図:結腸とその他の臓器を示します。
こうした症状は、直腸がんが原因で起こる可能性があります。しかし、他の病気からも同様の症状が引き起こされることがあります。次に挙げるような症状があれば医師の診察を受けるべきです:
直腸がんを診断する検査を以下に挙げます:
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特定の因子によって治療法の選択肢や予後が変わってきます
がんが直腸内に留まっているか、体の他の部分に拡がっているかどうかを調べるプロセスを病期分類と呼びます。病期分類の過程で集められた情報により、疾患の病期が決まります。治療を計画する上で病期を知ることは重要なことです。通常、以下の検査および手順が病期分類に用いられます:
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0期では、がんが直腸の最内層にのみ認められます。0期がんは上皮内がん(CIS)とも呼ばれます。
I期I期では、がんは直腸の最内層を越えて、第2および第3の層、または直腸壁内部にまで及んでいますが、直腸壁外層や直腸の外部にまでは拡がっていません。I期の直腸がんはときにデュークスA直腸がんと呼ばれます。
II期II期では、がんが直腸外部から周囲組織にまで拡がっていますが、リンパ節までは及んでいません(リンパ節とは体中に認められる小さな豆状の組織で、リンパと呼ばれる液体の中から物質をろ過することで、体が感染や疾患と戦うのを助けます)。II期の直腸がんはときにデュークスB直腸がんと呼ばれます。
III期III期では、がんは近隣のリンパ節にまで拡がっていますが、体内の他の部分には拡がっていません。III期の直腸がんはときにデュークスC直腸がんと呼ばれます。
IV期IV期では、がんは体内の他の部分、例えば肝臓、肺あるいは卵巣にまで拡がっています。IV期の直腸がんはときにデュークスD直腸がんと呼ばれます。
直腸がんの患者さんは様々な種類の治療が受けられます。その中には、標準治療(現在用いられている治療法)もあれば、臨床試験で検証中のものもあります。治療を開始する前に、臨床試験への参加を検討してみるのもよいでしょう。治療法の臨床試験とは、がんの患者さんのための現在の治療法の改良や、新しい治療法に関する情報収集を意図した調査研究です。複数の臨床試験で、現在の標準治療より新しい治療法のほうが良好であることが明らかになった場合、その新しい治療法が標準治療となります。
臨床試験は米国各地で行われています。現在行われている臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。最適ながん治療の選択は、患者さん、ご家族そして医療チームが関わって行うことが理想です。
次の3種類の標準治療が用いられています:手術は直腸がんの全ての病期で最も一般的な治療法です。医師は以下の手術法の1つを用いてがんを取り除きます:
手術中に確認できる全てのがんを取り除いた場合でも、手術後残されたがん細胞を殺すため、患者さんに化学療法あるいは放射線療法を実施することもあります。手術の後に、治癒の可能性を高めるためにする治療を術後補助療法と呼びます。
放射線療法放射線療法は、高エネルギーX線や他の種類の放射線を用いてがん細胞を死滅させるがんの治療法です。放射線療法には、2種類あります。外照射療法は、体外にある機械を用いてがんに放射線を照射する方法です。内照射療法は放射性物質を封入した針、シード、ワイヤーあるいはカテーテルを直接がんの内部またはその近くへ設置する方法です。放射線療法の方法は、治療中のがんの種類や病期によって決まります。
化学療法化学療法は、薬物を用いてがん細胞を殺すかまたは細胞の分裂を停止させることにより、がん細胞の増殖を止めるがん治療法です。化学療法の薬物が経口あるいは静脈や筋肉内へ注射されると、薬物は血流に入り、体中のがん細胞に到着します(全身化学療法)。化学療法の薬物が脊柱、臓器あるいは腹部などの体腔に直接注入されると、薬物は主にその領域にあるがん細胞に作用します(局所化学療法)。化学療法の処方は、治療中のがんの種類や病期によって決まります。
治療後、がん胎児性抗原(がんが存在すると血液中で増加する物質)値を測定するために血液検査を行なうと、がんが再発しているかどうか分かります。
新しい種類の治療法は臨床試験で検証中です。これには以下のものがあります:生物学的治療とは、がんと闘う患者さん自身の免疫系を利用する治療法です。体内あるいは製造ラボで作られる物質を用いて、がんに対する体本来の防御力を増強、方向付け、あるいは修復します。この種のがん治療は、生物療法あるいは免疫療法とも呼ばれます。
本稿では、臨床試験で研究している個々の治療法について述べていますが、現在研究されている新しい治療法全てを掲載しているわけではありません。現在行われている臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。
0期(上皮内がん:CIS)の直腸がんの治療には以下のものがあります:
I期の直腸がんの治療には以下のものがあります:
II期の直腸がんの治療には以下のものがあります:
現在行われている臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。
III期の直腸がんの治療には以下のものがあります:
現在行われている臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。
IV期の直腸がんの治療には以下のものがあります:
本稿では、臨床試験で研究している個々の治療法について述べていますが、現在研究されている新しい治療法全てを掲載しているわけではありません。現在行われている臨床試験に関する情報は、米国国立がん研究所(NCI)のホームページから入手することができます。