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口腔がんの予防:  

予防の概要


予防

なぜがんになる人とならない人がいるのかは、医師にとっても必ずしも説明できることではありません。しかしそれでも、人口集団におけるがんの発生パターンの研究を通して、がんを発生しやすくする環境や生活習慣を明らかにしようとする努力が積み重ねられてきました。

疾患が発生する可能性を増大させるものは全て危険因子と呼ばれ、逆に疾患が発生する可能性を減少させるものは全て防御因子と呼ばれます。がんの危険因子には回避できるものもありますが、回避できないものも数多くあります。例えば、喫煙をやめることはできても、親から子へと遺伝により受け継がれる遺伝子を自由に選ぶというわけにはいきません。喫煙習慣であれ特定の遺伝子の継承であれ、ある種のがんの危険因子として考えられる点に変わりはない一方で、喫煙習慣のみが回避可能となるのです。予防とは、こうした危険因子を回避するとともに制御可能な防御因子の影響を強めることによって、がんの発生する可能性を減らしていくことを意味します。

危険因子の多くは回避することができますが、たとえ危険因子を回避できても、それががんにならないことの保証になるわけではないということは覚えておかなければなりません。また、がんに対し特定の危険因子をもつ人でも、そのほとんどが実際にはがんを発症しません。他の人と比べて、がんの危険因子からの影響を受けやすい人もいます。ご自身に合ったがんの予防方法については担当の医師にご相談ください。


この要約の目的

口腔がんの予防に関するこの要約は、以下のような目的で作成されています:


がんの予防法に関することや、その予防法がご自身にとって有用かどうかについては、担当の医師か医療専門家にご相談ください。


口腔がんの予防


口腔がんの重要性

口腔は以下の部分から構成されています:唇、唇と頬の内面、歯、舌の下側にある口腔底、唾液、舌の前方3分の2の部分、口の天上で骨のある部分、歯肉、親知らずの後ろの小さな領域。口腔がんはこれらの領域のどこにでも発生する可能性があります。口腔がんの中でも最も多くみられるものは、口腔の内側を覆う薄く扁平な形をした細胞から発生する、扁平上皮がんです。

口腔がんは男性により多くみられます。しかしながら、舌がんでは女性の患者数が近年増加してきています。


口腔がんの予防

口腔がんでは、この疾患の危険因子として知られている因子の関与がときに認められます。危険因子の多くは改善することができますが、全ての危険因子を回避することはできません。

タバコの使用とアルコールの摂取:タバコの使用(紙巻きタバコ、パイプ、葉巻、無煙タバコ)は大部分の口腔がん症例の原因とされています。飲酒(特にビールとアルコール度数の高い酒)の習慣は、口腔がんの発生リスクと関連しています。タバコ使用と飲酒の両方の習慣がある人では、口腔がんの発生リスクがより高くなります。この口腔がんのリスクは、タバコの使用を避けたり止めたりすることで低減させることができます。飲酒を止めることで口腔がんのリスクを低減できるかどうかは分かっていません。

日光への暴露:普段よく日光に曝されていると、口唇がん(この場合はほとんどが下唇に発生)のリスクが高くなってきます。日光を避けたり唇に日焼け止めや口紅を塗ったりすることによって口腔がんのリスクを低減できるかどうかは分かっていません。

その他の因子:ヒトパピローマウイルス(HPV)に感染していると口腔がんのリスクが高くなる場合があるということが、一部の研究から示唆されています。

化学予防:化学予防とは、がんの増殖を予防あるいは遅延させること、もしくは再発を阻止することを目的として、ビタミン剤などの物質を使用することです。口腔がんの患者さんでは、口腔内やその周辺の領域(鼻、のど、声帯食道気管など)にしばしば二次がんが発生してきます。そのため口腔がんの化学予防についての研究が現在進行中です。


2007-06-27