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睡眠障害: 支持療法

原文更新日 : 2006-03-16

翻訳更新日 : 2007-06-27

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はじめに

睡眠障害に関する患者さん向けのこの要約は、がんの専門家が医療従事者のために作成した要約を編集したものです。本稿を含め、がんの治療、検診予防支持療法および現在米国で行われている臨床試験についての信頼できる情報は、米国国立がん研究所(NCI)から得られます。がんの患者さんでは、腫瘍の増殖、がんの治療、その他の要因により睡眠障害に陥ってしまうことがあります。この短い要約では、睡眠障害とその原因および治療について記載されています。


概要

がんの患者さんでは、身体的な異常、痛み、薬物の副作用、入院生活、精神的ストレスなどが原因となって、睡眠障害に陥ってしまうことがあります。睡眠には、レム睡眠(高速眼球運動睡眠)とノンレム睡眠(非高速眼球運動睡眠)の2つの段階があります。レム睡眠とは、睡眠中に脳が活動を行っている段階のことで、「夢の睡眠」としても知られています。一方のノンレム睡眠は、睡眠の中でも安息状態にある段階です。人が眠っている間には、ノンレム睡眠からレム睡眠に移行するというパターンが繰り返し出現してきます。1回の睡眠サイクルはおよそ90分間で、7〜8時間の睡眠では4〜6回繰り返されます。こうした正常な睡眠パターンを妨げる睡眠障害には、大きく分けて以下の4種類があります:



危険因子

がんの患者さんで最も多くみられる睡眠障害は、不眠症と睡眠覚醒リズムの障害です。これらの睡眠障害が引き起こされる原因としては腫瘍の増殖の影響やがん治療の副作用がありますが、具体的には、不安抑うつ、痛み、発熱、咳、呼吸の問題、かゆみ、疲労痙攣、頭痛、寝汗、ほてり下痢便秘吐き気、身体機能の調節困難、などが挙げられます。治療のスケジュールや、入院生活の日課、さらには同室の患者さんの存在などが、睡眠の妨げの原因となる場合もあります。また入院中の患者さんの睡眠に影響を及ぼす要因としては、この他にも騒音、室温、痛み、不安、患者さんの年齢などがあります。また、睡眠障害が慢性的になってくると、いらだちやすさ、集中困難、抑うつ、不安などが生じてきます。入院治療においては、睡眠障害が原因でがん治療の継続が困難になってくる場合もあります。


診断

がんの患者さんの睡眠障害診断する場合、医師は患者さんの病歴を全て調べた上で、身体診察を行います。患者さんの睡眠に関する病歴や睡眠パターンの情報を得る手段として、医師は患者さんへの問診、患者さんの観察、家族や友人への問診などを行います。また、がんの患者さんの睡眠障害の診断では、睡眠ポリグラフと呼ばれる睡眠時の患者さんの状態(脳波、眼球運動、筋緊張、心拍数、呼吸状態)を調べるための検査機器を用いることもあります。


治療

がんと関係のある睡眠障害は、がんそのものとがん治療の副作用を除去することによって治療することができます。休息を促し睡眠障害を治療するために以下のような対策が講じられます:


以下のような習慣を継続することによっても、患者さんの休息を促すことが可能になります:


がんの患者さんでは、睡眠障害に対処するために薬物が用いられる場合もあります。


2007-06-27