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大腸がんの予防:  

予防の概要


予防

なぜがんになる人とならない人がいるのかは、医師にとっても必ずしも説明できることではありません。しかしそれでも、人口集団におけるがんの発生パターンの研究を通して、がんを発生しやすくする環境や生活習慣を明らかにしようとする努力が積み重ねられてきました。

疾患が発生する可能性を増大させるものは全て危険因子と呼ばれ、疾患が発生する可能性を減少させるものは全て防御因子と呼ばれます。がんの危険因子には回避できるものもありますが、回避できないものも数多くあります。例えば、喫煙をやめることはできても、親から子へと遺伝により受け継がれる遺伝子を自由に選ぶというわけにはいきません。喫煙習慣であれ特定の遺伝子の継承であれ、ある種のがんの危険因子として考えられる点に変わりはない一方で、喫煙習慣のみが回避可能となるのです。予防とは、こうした危険因子を回避するとともに制御可能な防御因子の影響を強めることによって、がんの発生する可能性を減らしていくことを意味します。

危険因子の多くは回避することができますが、たとえ危険因子を回避できても、それががんにならないことの保証になるわけではないということは覚えておかなければなりません。また、がんに対し特定の危険因子をもつ人でも、そのほとんどが実際にはがんを発症しません。他の人と比べて、がんの危険因子からの影響を受けやすい人もいます。ご自身に合ったがんの予防方法については担当の医師にご相談ください。


この要約の目的

大腸がんの予防に関するこの要約は、以下のような目的で作成されています:


がんの予防法に関する事柄や、その予防法の実践がご自身にとって有用となるかどうかについては、担当の医師または医療専門家に相談してみるとよいでしょう。


大腸がんの予防

結腸または直腸がんのことを、しばしば大腸がんといいます。結腸と直腸は大腸の一部であり、大腸は消化器系の一部です。

結腸や直腸にみられる腫瘍には、良性(非がん性)のポリープ悪性(がん性)のものがあり、どちらも組織が増殖したものですが、悪性のものは体内の別の部位に拡がる可能性があります。


大腸がんの重要性

大腸がんは、米国におけるがんの死因の第2位を占めています。米国における大腸がんの新規症例数はわずかに減少しており、大腸がんによる死亡者数は減少しています。大腸がんのリスクは40歳を過ぎると増大する傾向があります。


大腸がんの予防

大腸がんには、この疾患に関係するいくつかの危険因子が特定されています。危険因子の多くは改善することができますが、全ての危険因子を回避することはできません。

食事と生活様式: 食事と生活様式は大腸がんのリスクに影響することがあります。多くの要因について現在研究が進められています。

以下に示す項目は、一部の研究から大腸がんを予防できると報告されているものの、他の研究ではその予防効果は実証されていません:


諸研究から、大腸がんのリスクは以下の因子から影響を受ける可能性があることが示されています:


非ステロイド性抗炎症薬:複数の研究から示されるように、非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)を使用すると、大腸がんのリスクが低下すると考えられています。しかし、NSAIDを使用すると、心臓発作と脳卒中の出血のリスクが高くなります。

ポリープ切除:複数の研究で、将来がんになる可能性のあるポリープを切除することで、大腸がんのリスクが低下することが明らかにされています。結腸鏡検査S状結腸鏡検査中にポリープが切除された後、時に出血や感染が起こることがあります。まれに、こうした方法で結腸が裂けることがあります。

女性ホルモンの使用:閉経後のホルモンの使用が、大腸がんのリスクに影響を及ぼすかどうかは不明です。複数の研究から、ホルモンを使用すると、直腸がんのリスクは低下しないものの、結腸がんのリスクは低下すると報告されています。しかしながら、ホルモンを使用していると子宮内膜がん乳がん、血栓症、心疾患のリスクが増大する場合があります。

スタチンの使用:スタチンを使用することで、大腸がんのリスクに影響が及ぶという証拠はありません。


2007-06-27