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皮膚がんの予防:  

予防の概要


予防

なぜがんになる人とならない人がいるのかは、医師にとっても必ずしも説明できることではありません。しかしそれでも、人口集団におけるがんの発生パターンの研究を通して、がんを発生しやすくする環境や生活習慣を明らかにしようとする努力が積み重ねられてきました。

疾患が発生する可能性を増大させるものは全て危険因子と呼ばれ、疾患が発生する可能性を減少させるものは全て防御因子と呼ばれます。がんの危険因子には回避できるものもありますが、回避できないものも数多くあります。例えば、喫煙をやめることはできても、親から子へと遺伝により受け継がれる遺伝子を自由に選ぶというわけにはいきません。喫煙習慣であれ特定の遺伝子の継承であれ、ある種のがんの危険因子として考えられる点に変わりはない一方で、喫煙習慣のみが回避可能となるのです。予防とは、こうした危険因子を回避するとともに制御可能な防御因子の影響を強めることによって、がんの発生する可能性を減らしていくことを意味します。

危険因子の多くは回避することができますが、たとえ危険因子を回避できても、それががんにならないことの保証になるわけではないということは覚えておかなければなりません。また、がんに対し特定の危険因子をもつ人でも、そのほとんどが実際にはがんを発症しません。他の人と比べて、がんの危険因子からの影響を受けやすい人もいます。ご自身に合ったがんの予防方法については担当の医師にご相談ください。


この要約の目的

皮膚がんの予防に関するこの要約は、以下のような目的で作成されています:


がんの予防法に関する事柄や、その予防法がご自身にとって有用となるかどうかについては、担当の医師または医療専門家に相談してみるとよいでしょう。


皮膚がんの予防

皮膚の主な役割は、熱、光、怪我、感染などから体を保護することです。皮膚はまた体温の調節にも関わっており、さらに水分と脂肪の保持やビタミンDの合成なども行っています。皮膚は全身で最も大きな臓器で、大きく分けると外側の上皮と内側の真皮の2つの層から構成されています。

皮膚がんには、扁平上皮がん基底細胞がん(これら2つは併せて非黒色腫皮膚がんと呼ばれる)、それに黒色腫という3種類のものがあります。皮膚の外側の層は扁平上皮細胞で構成されています。基底細胞は扁平上皮細胞の下の層にみられる細胞です。メラニン形成細胞は上皮のうちの最も内側の層に存在しています。黒色腫はこのメラニン形成細胞から発生してきます。


皮膚がんの重要性

皮膚がんは、米国で最も多く発生しているがんです。基底細胞がんと扁平上皮がん(非黒色腫皮膚がん)は、皮膚がんの中でも最も多くみられるものですが、治療による治癒の可能性は黒色腫よりも高くなっています。皮膚がんの新規症例数は年々増加し続けているようです。しかしながら、皮膚がんによる死亡者数は非常に少ない数となっています。


皮膚がんの予防

非黒色腫皮膚がん(基底細胞がんと扁平上皮がん):非黒色腫皮膚がんについては、日頃の紫外線を浴びる量(暴露量)を少なくすることによって発生率を低減できるということが、複数の研究から示唆されてきました。紫外線とは、日光に含まれ肉眼では見ることのできない、大きなエネルギーをもった光のことです。紫外線はまた、日焼けブースや太陽灯などといった人工的な照射源からも発生しています。

日光中の紫外線への暴露量については、紫外線の強い時間帯(午前11時から午後3時まで)の外出を避けるようにする、日中の服装を肌の露出が小さいものにする(長袖の衣服や帽子などの着用)、日焼け止めを十分な量で使用する、などの対策を講じることによって低減させることが可能になります。

日焼け止めの使用だけで実際に扁平上皮がんや基底細胞がんの発生リスクが低減されるかどうかについては、よく分かっていません。

日光を浴びても皮膚が黒くなりにくい人や日光を浴びると皮膚が赤くなりやすい人は、非黒色腫皮膚がんになりやすい体質といえます。これらの人々の場合は特に、非黒色腫皮膚がんの予防法の実践が有益となってきます。

黒色腫:日焼けを回避することによって黒色腫の発生リスクを低減できるかどうかについては、よく分かっていません。

日焼けの回避は、紫外線の強い時間帯(午前11時から午後3時まで)の外出をできるだけ避けるようにする、日中の服装を肌の露出が小さいものにする(長袖の衣服や帽子などの着用)、日焼け止めを使用する、などの対策によって可能になります。

日焼け止めによる効果は、日光への暴露を避けることによる効果には及びません。

日光を浴びても皮膚が黒くなりにくい人や皮膚に異常ほくろやあざが数多くみられる人では、黒色腫の発生リスクが高くなります。これらの人々の場合は特に、黒色腫の予防法の実践が有益となってきます。


2007-06-27